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【夏コレ】黒雨


ストーリー Story

●嵐の前触れ
 其れは、夏の全校集会より少し前の事。
 どこかの裏路地にて。

「――状況は以上です」
「裏付けは取ったな?」
「舟を借りて確認しました。あれの正体は恐らく――でしょう。厄介な相手です」
「ふむン……成程、よくやったな。ご苦労」
 男は情報を伝えると、すぐにその場を後にした。その場に残ったのは、背が高く、背丈ほどある薄い亜麻色の髪の女。
 彼女は一応教師らしい。らしいというのは、教師の肩書を持ちながら、彼女から授業を受けたという生徒は少なく、殆どは用務員か何かだと思っているらしい。それどころか教師たちの間でも、名前は知っていても姿を見たことがないという教師もいるくらいである。
 それはさておき、確か今年の新入生が近隣のアルチェの町で夏を満喫するらしい。だが今の件を放置すれば根底から台無しになってしまう。
 なら単純に、新入生自身に解決してもらおう。少しばかりの助力を添えて。
 彼女は頷くと、裏路地の闇に姿を晦ました。

 その明日のこと。
「というわけで、状況を説明させてもらおうか。途中退出は許可しないぞ」
 待て。今の状況を説明するのが先ではないのか? なぜ自分達はす巻きにされていて、埃塗れの倉庫に転がされているのだ。
 記憶を遡れば確か自分は、親しき友人と共にクイドクアムで買い物をしていたはずだ。そこで、少し別行動をすることになってから……あれ、何故かここから先の記憶がない。
「細事だ、気にするな」
 細くない。
 そもそもこうなって途中退室などできる筈がない。何にしてもやり方が手荒というレベルを超越していた。
「まあ、きわめて緊急性の高い事態でなァ。皆の夏の思い出を守るための課題だと言っておこう」
 そう言うと女性教師は、こちらの困惑や憤りを無視し、適当な木箱に腰を据えてすらりと長い足を組むと説明を始めた。

●幽霊船は来たる
「まず、新入生達がアルチェの町へ行って遊んだりしてくるのだったな? この課題を無視すれば、夏の思い出は悪天候で外に出られぬまま終わるだろうなァ」
 話を飛躍させていないだろうか。だが、どういうことだろうか? 何故課題を無視すれば悪天候になるのか。
「まず、アルチェの町はイルフィナ海に接しているが、そのイルフィナ海沖で、暗雲垂れ込める暴風雨の中に奇妙な船を見たという話が漁師達の間で囁かれている。誰も乗っておらず、マストが折れ船体が大きく破損しているにもかかわらず、荒波を漂っているわけだ。それを見た若い船乗りは『幽霊船』と呼んでいるらしいなァ」
 女性教師の軽い口調とは裏腹に、急に怪談のような重く湿っぽい空気が漂ってきた。
 幽霊船? いやまさかそんなものが実際にある筈が……。
「その幽霊船だが、最初は沖に漂っているだけで、誰も気味悪がって近寄らなかったため、今のところ被害はない。だがその幽霊船が暴風雨を引き連れるように、アルチェの町に少しずつ近づいてきているとしたら、どうなる?」
 アルチェの町が暴風雨に見舞われるのは確かだろう。そうなっては確かに、夏の思い出など暴風雨と共に吹き飛んでしまう。
 これらが幽霊船の祟り、と言ったものでないことを祈りたいが……。
「そこでお前達には幽霊船を止めてきてもらおうか。皆の夏の思い出を守るために、なァ?」
 女性教師はスッと足を組みなおしつつ、にやりと笑った。

「まず『幽霊船』の正体だが、これは巨大なスライム型の魔物が難破船を巣にしながらそのまま浮き上がってきた姿だ。この魔物は青色の巨大な粘液の肉体を持つが生命力が低い。それを補うために沈んだ難破船などに入り込み、脅威から身を守っていると考えられている。奴は雷雲や雨雲を好み、それを見つけると船と共に浮き上がってくる。そして、何らかの魔力によって雲を自分のいる場所に停滞させる、というわけだなァ。これは繁殖のための行動と考えられているが、所詮推測の域だ」
 この奇妙な習性と、前例を知らない船乗りの想像力が幽霊船の噂に繋がったのだろうな、と女性教師は付け足した。それを聞いて何人かの生徒はほっと胸をなでおろした。
「このスライムの魔物、『メデューズ』の倒し方だが、先も言ったように難破船を殻の代わりにしているため、傷んでいるとは言え外からの攻撃は通じないと考えろ。そもそも何処に奴がいるのか分からなければ徒労に終わるだろう。だから難破船に乗り込んで直接、コアを叩くしかない。先ほど生命力が弱いと言ったが、この手の魔物としては珍しく物理的な攻撃がそこそこ通じるから、その点は安心していい。だが奴は船の破損個所からゲル状の触手を伸ばして不意討ちしてくる。痛いでは済まないかもなァ?」
 敵の体に直接張り付いて戦えということである。リスクはあまりにも大きいが、それ以外に手がないとすればやるしかないだろう。
「メデューズだけではない。難破船のあちこちに、奴と共生しているフジツボ型の魔物の『カタラク』が張り付いているそうだ。こいつは個々で戦うなら大した相手ではないが、狭い箇所にびっしりと密生していることが多いから、数の差で苦戦するだろう。こいつの攻撃手段だが、毒を含んだ海水を吐き出したり、殻の一部を飛ばしてくる」
 メデューズだけでも厄介な存在というのに、こんな魔物とも戦わなければならないとは。
 正攻法で攻めると消耗が激しくなるだろう。だが、どんな搦め手を使えば少しはマシに戦えるだろうか?
「難破船の規模だが、全長は大体、学園の小規模な屋外練習場のトラックに匹敵する。全幅は、その運動場の三分の一にも満たない程度だろうか。少なくとも迷うことはあるまい。中の様子は分からないが、外観や規模から察するに貨客船だったと推察される。客室と乗組員室のデッキと貨物室のデッキがあるとみて間違いないな。後、長い間海に沈んでいたから結構傷んでいるだろうが実際に貨客船だったとすれば、大きく傷んでいる個所をわざと踏まない限り踏み抜くことはないだろう」
 多分、船の最深部まで行けば奴を叩けるだろう、と女性教師は言葉をつけ足した。
 問題は、メデューズ本体がいるその最深部まで出来る限り負傷しないで行く方法だが……。
「今のお前達では道中でかなり消耗させられることだろう。そこでだ、助っ人を二人呼んでおいた。クスギリ、ダヌシュ。来るがいい」
 女性教師が指を鳴らすと、二人の生徒が入ってきた。一人は、山刀のような大太刀を背負ったローレライの剣士の青年。もう一人は、弩というには長すぎる得物を肩に担いだ、小柄なルネサンスの術師の少女だった。
「ああやっぱり、今年もまたこんな……皆さん、本当にうちの先生が済みません!」
「生徒に謝らせてる」
 ローレライの青年がす巻きになっている皆に必死に頭を下げ、ルネサンスの少女は女性教師をジトっと見つめていたが、女性教師は全く意に介さず話を続けた。
「この二人はお前達の先輩だ。今回は一人だけお前達に同行させよう。上手に使ってやれ」
 女性教師が再びにやっと笑ってもう一度指を鳴らすと、す巻きにされている生徒全員の縄が独りでに解けた。
 生徒達は目を丸くし、恐る恐る立ち上がる。
「説明は以上だ。挑んでくれると信じているよ。あぁそうそう、課題を果たしたら一日だけアルチェの町での自由行動を許可しよう。勉学に努めるのもいいが、夏の楽しみを先取りするのも一興だろう」
 奇妙な事態と厄介な課題で不安になった生徒達だが、この一言でやる気が漲った。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2019-07-02

難易度 難しい 報酬 多い 完成予定 2019-07-12

登場人物 6/8 Characters
《今を駆ける者》ダケン・ヴァルガー
 ルネサンス Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
「姓はヴァルガー、名はダケン。故郷は知れず、世間が呼ぶには流しの無頼。ま、よろしく頼むぜ」 「……って、駄犬じゃねぇ!?」 #####  狼系ルネサンス。  若い頃から正々堂々、スジを通して道理を通さぬ荒くれ者として世間様に迷惑をかけてきた年季の入った無頼。  本人は割とイケていたつもりだったが、ある時襲った貴族の娘から 『獣臭い』『薄汚い』『さっさと死んでくれないかな?』  と容赦ない口撃を浴びて脱落(リタイア)  一念発起して系統立った悪の道を修めるべく、学園の門を叩く。 ◆性格・趣味嗜好  一言で言って『アホの二枚目半』  前提知識が足りない系アホの子で脳筋単細胞。悪人ではないが、パワーオブジャスティス。  ひらめきや発想は普通にあり社交性も悪くないため、決められる場面では最高に二枚目。  いざという時以外は基本三枚目。足して二で割って二枚目半。  脱ダサ悪党を目指して清潔感は増したが、服装センスが致命的でやっぱりダサ悪党。   ◆外見補足  顔立ちは濃いが造りは悪くなく、黙って無難な服を着ればワイルド系イケメンおっちゃん。  服装センスの悪さは『イモっぽい』『田舎もの』といった類。  気合が入ると脱いじゃう系の人。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」

解説 Explan

 『幽霊船』に乗り込み、メデューズを撃破してください。
 メデューズが巣にしている難破船は、そこそこの広さですが迷うことはないでしょう。メデューズの本体であるコアは船の最深部にいると推測されます。様々な状況を想定して挑みましょう。
 敵はメデューズだけでなく、『カタラク』というフジツボ型の魔物も存在します。動きはせず個々では弱い魔物ですが、密集して数で押してくるため、厄介な相手となることでしょう。
 幽霊船までは小舟を使って移動します。小舟には特殊な魔法がかけられており、アルチェと幽霊船の間の移動を自動的に行い、どんな荒波でも転覆しないようになっています。但し、乗り込む際に外側に張り付いたカタラクに攻撃される可能性が高いので、幽霊船の近くでは手動で操舵して対処してください。
 助っ人の二人ですが、参加人数が四人以下の場合を除き、一人しか選べません。二人の特徴は以下の通りです。

【クスギリ・カテツ】
 勇者・英雄コースのローレライの青年。中性的な外見で女性と間違えられることがあります。
 得物は幅が広く厚みのある、山刀のような大太刀です。攻撃より防御に秀でており、回復系技能の心得もありますが、大多数の相手はやや不得意です。
 物腰柔らかで気遣いのできる性格です。戦闘では臨機応変に立ち回り、また多少無茶な指示にも従ってくれます。

【ルクス・イリニ・ダヌシュ】
 賢者・導師コースの山猫のルネサンスの少女。見た目は幼いですが、技量は相当なもの。
 得物は両手で扱う大きさの強力な弩です。攻撃に時間がかかりますが、複数の敵を攻撃する技能と、高威力の攻撃技能を持っています。
 マイペースで何を考えているか分からず口数も少ないです。その為、戦闘は自分の判断で動くことが多いようです。

 成功条件はメデューズの撃破です。失敗条件は自分たちが撤退すべきと判断された時です。

 説明は以上となります。
 それでは、後悔なき最善の選択を。


作者コメント Comment
 ちっともレジャーや楽しい思い出ではありませんが、幽霊船がアルチェの村に近づけば大変なことになるため、何としてでも倒しましょう。
 助っ人のNPCを選択するという変わった試みですが、集まった参加者達で作戦の方針を話し合い、最適な方を選んでください。
 尚、このシナリオに出てくる魔物の名前は……。


個人成績表 Report
ダケン・ヴァルガー 個人成績:

獲得経験:151 = 126全体 + 25個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
●方針
ルクスに協力を頼み、コアを強襲

●助っ人
ルクスに依頼。
広範囲攻撃で露払いを要請

●連携など
プラン外の部分は他と合わせ臨機応変

●行動
幽霊戦が見えてきたら警戒耐性。『隠れ身』が小船ごと効けばいいが…
防御はビアンテたちに任せ、自分はルクスやタスクと突破優先。
船内では一気呵成に倒せるなら倒し、無理なら回避を試みる。
『威圧感』で鈍らせたり、壁や扉を破壊してかわせるなら、遠慮なく破壊。

カタラクには極力温存、メデューズのコアには『祖流還り』と戦闘技能で一気に勝負。
叩き切る効果が鈍ければ『スラストアックス』を。

撃破後は速やかに離脱。行きと同様、ドアや壁は斧で破壊突破
動けない、泳げない人を庇って一緒に脱出を

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:189 = 126全体 + 63個別
獲得報酬:5400 = 3600全体 + 1800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
*目的
沈没船を操ってるモンスターの討伐

*行動
幽霊船へ接舷する時、敵の攻撃が来ると思うので『リター』で防御して小舟と皆さんを守ります

船内では前衛で盾役を担当。敵の攻撃を出来うる限り引き受けます
事前に聞いた話の中で厄介だと思う攻撃は、カタラクの毒を含んだ海水やメデュースの触手攻撃
それらが来たら大盾の広い面積と【防護魔力】による障壁を利用する事で直接攻撃が当たらないようにしてから【全力防御】や【衝撃享受】で対処します
私が攻撃を防いでる間に他の方々に敵の撃破をしてもらいましょう

コアにたどり着いても私のやる事は変わりません
他の皆さんがコアを破壊するまで盾となって皆さんを守り通してみせます!

エリカ・エルオンタリエ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:360 = 126全体 + 234個別
獲得報酬:9900 = 3600全体 + 6300個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査・魔物学】で過去の同様の事件時の解決方法や魔物の弱点を予習
情報は味方と共有して戦いを有利に導く

戦闘ではなるべく敵から距離を取って戦う
水棲生物系の魔物にはプチラドが効きそうなので試す
フドも偶に使って有効な方を優先的に使う

【気配察知】で見えない位置からの敵の攻撃や出現に警戒
気が付いていない味方にはすぐに知らせて警告を促す

ヤバそうな攻撃は【立体機動】で回避

毒を受けた味方はデトルで回復

自分や味方が落水しそうだったり落水した時は鉤付きロープを【投擲】して落下防止や引き上げを行う

味方の必殺の一撃には【言の葉の詩】で応援し、威力アップを狙う

船が沈みそうになった時は全員が逃げ切れるよう手を貸して誘導

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:151 = 126全体 + 25個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
魔物の船の中に、ちっちゃいフジツボな弱ぁい見たことない魔物いっぱいいるって聞ーたらさぁ。
そりゃ見に行くよね。なんなら捕獲して寮で飼お。生態調査的な。あわよくば食べよ。
散らばって一匹だけの壁とか見つけたら、海水入れといた【水筒】で壁から削り取るみたいに捕獲しよ。

ってもその前に船仕留めなきゃなんだけど。しゃーなし。
お任せでも上手に動いてくれそうな先輩引き連れてくんだってね。フシツボ密集集まり地帯でがんばれー。

ただフジツボ毒水の毒の性質気になり案件。
金属腐食させるんなら、大盾の女ゆーしゃ様に無理させらんないからスピード勝負になっちゃうし、腐食しないなら確実に進めるけど。
【魔物学】的な知識無いかなぁ。

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:151 = 126全体 + 25個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】でカタラクとメデューズの弱点属性を把握。
【危険察知】で不意打ちダメージ、落水を防止。

①船に接近時、カタラクの妨害を防ぐ為、盾役の後ろかつ射程範囲ギリから弱点属性の通常攻撃で破壊。

②乗船後【リーラブ】【リーマナ】で回復と弱点属性の通常攻撃でカタラクの破壊。

③コア到達時、回復役を最優先で行うが皆の魔力・体力に余裕がある場合は攻撃役に回る。
・メデューズは弱点属性の通常攻撃か、弱点無の場合は【マド】で攻撃。
・カタラクが妨害してくる場合は、そちらへの対処を優先。【マドガトル】で密集している中心部を狙い一度に複数破壊。
カタラクの妨害が激しく毒の恐れがある場合は、回復より破壊を優先するべきかも。

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:151 = 126全体 + 25個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
ルクス先輩に同行をお願いし、【信用】を得るよう交流をはかる
【設計】【推測】と、事前情報を併せて、船の内部を予想し、仲間と先輩に情報共有

接近時は小舟を操舵し、【勇者原則】で先手を取りつつ、カタラク迎撃と接近に有利な位置取りをキープ

乗船時は小舟を幽霊船に、ロープでしっかり係留、
船内では予想に基づきマッピングを担当
ビアンデさんと2人で壁役担当、防御しきれない攻撃が来たら片手剣で迎撃する
【勇者原則】で先手を取る

カタラク戦では、盾と【防護魔力】で仲間の身を隠し、毒水や殻を物理的にはじく
攻撃するとしても通常攻撃のみ行い、きりょくを節約

コアにたどり着いたら、温存していた【勇者の斬】【マド】でダメージを狙う。

リザルト Result

●奔雷
 一行は、魔法によって進む小舟に乗って目標を目指していた。
「幽霊船……ね」
 遥か先に見える幽霊船を見やり【エリカ・エルオンタリエ】は小さく呟いた。つい先ほどまでは晴天だったが、少しずつ黒雲が垂れ込めてくると、やがて強烈な雷雨と荒波に見舞われた。
 エリカは図書館やアルチェの町で過去の例の下調べをし、怪物の弱点や対策などを調べ上げた。この知識は必ず役立つ筈だ。
「凄い弩ですね。特注品ですか?」
「ん」
 【タスク・ジム】に呼びかけられた【ルクス・イリニ・ダヌシュ】は、自らの巨大な弩に矢を番えハンドルを回していた。然しその返事はあまりに素っ気なく、タスクは取り付く島がなくて戸惑っていた。
 ここへ来るまでにも、賢者・導師コースの学問や本の話題を切り出したが、ルクスはほんの一言しか答えなかった。
 会話が弾まない。出来る限り信用を得ておきたかったが、想像以上だった。彼女が何を考えているか分からないが、戦闘では信用していい筈だ。

「もうすぐだぜ、油断すんなよ」
 たいぶ幽霊船に近づいてきた。【ダケン・ヴァルガー】が仲間に注意を促す。そして、幽霊船にある程度近づいたところで小舟が止まった。
 黒雲で見通しが悪いものの、幽霊船の船体には奇怪な魔物がびっしりと張り付いていた。それこそが『カタラク』というフジツボ型の魔物だ。
 小舟が近づいてくるのを察知したカタラクが、一斉に毒水を噴射してきた。これを予見していた【ビアンデ・ムート】は大盾『リター』を構えつつ、小舟の前に立った。
「やらせませんよ!」
 防護魔力を乗せたリターによる防御で、毒水は簡単に弾かれた。無論、このまま一方的に防戦に徹するわけではない。
「先輩から学んだ、この威圧感を受けろ!」
 ビアンデの背後からダケンが威圧感を発した。カタラクは知能が高くないが、気迫に似た気配を受けて一斉に怯んだ。
「さて、先輩もお願いしますよ」
「んー」
 攻撃が止むタイミングを見計らい、ビアンデの背後から【プラム・アーヴィング】が電撃を帯びた光球を『エンディミオン』から放った。その一撃で大きいカタラクが黒焦げになり、船体から剥がれて沈んだ。
 プラムもエリカと同様に、前もってカタラクとメデューズの弱点を調べていた。と言っても、課題を持ってきた女性教師に訊ねたのだが、思いの外簡単に答えてくれたのだ。
 いい武器を持ってこれたのは大きいが、数で攻めてくるというだけあり、手数が足りていない。その時、身を乗り出したルクスが弩を構えると、轟音と共に無数の雷の矢を放った。それらは多くのカタラクを黒焦げにし、次々と海へ沈めていった。
 この一撃でビアンデが受ける攻撃がかなり減った。然しルクスはすぐに退き、弩のハンドルを回していた。
「タスクさん、お願い!」
「この程度、父の拳骨に比べれば!」
 プチラドで攻撃していたエリカが好機を見出しタスクに呼びかける。タスクはすぐに承知してオールを握りしめると、船の前方へ力強く漕ぎだした。その辺りならカタラクが少なく船の破損個所もないため、乗り込むのに適していた。
(もっと小さいのはーいるかねぇ?)
 カタラクの攻撃が少し緩くなってきたところ、【チョウザ・コナミ】は適度に小舟への攻撃を弾きつつそんなことを考えていた。『カタラク』を飼う、或いは食べる。それを目的にチョウザはこの課題に参加したのだが、カタラクはざっと見て子供の頭程の大きさだった。ポケットの水筒の感触が少し虚しい。

 やがて、乗船予定の場所までたどり着き、周辺のカタラクを片付けることができた。
「いいなー豪華客船。アルバリが買ってくれねえかなー?」
「そ、それは……」
「ははっ、冗談だって!」
 冗談を飛ばしつつプラムは、防御を一手に引き受けたビアンデにリーラブを施した。ビアンデはプラムの冗談を一瞬信じたようだが、この程度の軽口で緊張感が少しでもほぐれたなら十分だ。
 船の操舵を終えたタスクは、小舟に用意してあったロープや縄梯子を用いて、幽霊船にロープを係留した。
 そして準備が整った一行は幽霊船へ上った。
 傷んだ甲板が軋み、悲鳴のような音が一行を出迎えた。

●鬼雨
 幽霊船の中は案の定暗かった。ランタンを持ったビアンデが前に立ち、少しずつ進む。
 今は、船の軋みと荒波のさざめきしか聞こえない。ランタンはそこそこの距離を照らしているが、今は敵の気配はなかった。
 船内は奇妙な静寂に包まれていた。
 これでは本当に『幽霊船』のようだ。嫌に不安を煽られる。
「この先、不自然な気配が沢山いるわね」
「同じく。嫌な感じだね」
 エリカとプラムは共に周囲の気配と危険を察知した。幽霊などではなくカタラクのものとみて間違いない。
 エリカが調べた過去の例では、とにかく船の破損個所に注意を向けて目を離さないことが不意打ちを避ける唯一の手段とあった。またメデューズは幼児程度の知能を備えているらしく、いやらしいフェイントをかけてくる例もあったらしい。
 今は、この場所に破損個所は少ないが、どこからメデューズが襲ってくるかなんて予測するのは不可能だった。前はビアンデとタスクが守ってくれる。なら横と背後を守ろうとエリカは思い定めた。
「さーて、そろそろ投げてみるぅ?」
 一個の『キラキラ石』を片手に掌で玩びながらチョウザが訊ねてきた。今は廊下の角におり、その先から嫌な気配を感じていた。キラキラ石を投げつけてカタラクに攻撃させ、不意打ちを防ごうとする算段だ。
「お願いします」
 タスクが頷くと、チョウザは角からさっとキラキラ石を放り投げた。すると、角の向こうから毒水や殻の欠片が殺到するように飛んできた。
 カタラクの攻撃が止むと同時に、ビアンデとタスクが共に大盾『リター』を構えて立ち塞がった。
「攻撃はお願いします……!」
 ビアンデがリターを構えながら言った。先のチョウザの行動で一斉に攻撃してしまったことで、カタラクらはすぐに反応できずにいた。また、運のいいことにキラキラ石がカタラクが張り付く壁の下に落ちており、周りを照らしていた。
 まさにチャンスだった。
「失礼」
 ルクスが伏せて弩をビアンデとタスクの二人の足の間から突き出すと、先程と同じ無数の電の矢を放った。弾ける矢が一瞬辺りを照らすと同時に無数のカタラクに突き刺さり、容易く黒焦げにしていった。
「そこね!」
「邪魔しないでね」
 何匹か残ったものの、次いでエリカのフドとプラムの『エンディミオン』がそれぞれ二体のカタラクを滅ぼし、
「食らいやがれ、うおりゃっ!」
 二人の攻撃に倣う様にダケンが距離を詰め、長柄の斧で薙ぎ払って残ったカタラクを弾き飛ばした。
 暫くの沈黙。聞こえてくるのは船の軋みと荒波のさざめき。
 どうやら、この辺りにいるカタラクは全て始末できたらしい。
「はあっ、はあ……」
 ビアンデは肩で息をしながらリターを下げた。チョウザのキラキラ石の投擲が上手くいったため、船の外で攻撃を受け続けた時に比べて殆ど攻撃を受けていない。怪我はなく、毒にもかかっていない。
 とは言え、ここから先にもまだ多数のカタラクが阻むし、更にメデューズもいる。今の調子でうまく行き続けるとは限らない。自分にできる事は、我が身を挺してでも皆を守ること。それ以外に選択肢はない。
 すると、ぐっと背伸びをしたルクスがビアンデの頭を辛うじて撫でた。突然の事にビアンデは『ひゃっ』と掠れた声を出してしまった。思わずルクスの顔を覗き込むと彼女は言った。
「顔が固い。それじゃ困る」
「え……は、はい!」
 その言葉にどんな意味があるのか察することはできなかったが、多分彼女なりの気遣いなのだろうとビアンデは思った。気を取り直して、自らの大盾を持ち上げて携えた。

 それからもう一度カタラクの群れと交戦した後、一行は道中の扉を無視して先を進むと、やがて下り階段を見つけた。エリカとプラムが気配や危険を察知し、ビアンデとタスクが盾を構えながら慎重に近づく。ルクスは弩のハンドルを回していた。
 凝視してみると、階段が途中で崩落していた。これでは降りられない。ランタンをかざしても下の様子を窺うことはできなかった。
 チョウザがキラキラ石を投げようと思ったが、まず先に耳を澄ましてみることにした。すると、海水がうねり波打つ音が聞こえた。どうやらこの下は大きく浸水しているらしい。危うく無駄遣いをするところだった。
「こりゃ深くね? どうするよ」
 お手上げといったリアクションを示したダケンが聞いた。ロープなど何かしら道具を駆使すれば降りられないことはないかもしれないが、リスクが大きすぎる。
 エリカは前もって調べた例を思い出して告げた。
「過去の例では、こういった浸水した暗い場所でメデューズに襲われたことが多かったそうよ。ここは諦めて、別の降りられそうな場所を探してみるべきだわ」
「そう言いますと、どのような場所を探しましょうか?」
 タスクの疑問にエリカはすぐに答えた。
「下をランタンで照らせて、尚且つ浸水していない場所が最良ね」
「うん、その方針でいいんじゃない?」
 エリカの提案に先にプラムが乗った。続いて皆が静かに頷いた。
 道中には傷んで開かない扉が幾つもあった。それらは多分客室の扉であり、行き詰るまでは無視する方針でいた。それら全て調べるのは骨だが、ここを無理して降りるよりはいい。
 一行の方針が定まったところで来た道を戻ろうとした、その時だった。
「……後ろっ!」
「やば、来た!」
 一行が下り階段に背を向けた瞬間、エリカとプラムが咄嗟に叫んだ。
 振り返った瞬間、下り階段から水色の触手がにゅっと伸びてきた。そしてそのまま一行目掛けてその腕を伸ばしてきた。
 いち早く気づいたエリカとプラムがプチラドとエンディミオンの光球で迎え撃つも簡単に勢いは止まらず、最も近くにいたルクスが捕らわれてしまった。
「くっ」
 メデューズの粘液の触手がルクスの顔を包み込み、小柄な体躯を容易く持ち上げた。
「おっとぉ?」
「させねぇっ、スラストアックス!!」
 すぐにチョウザが六角棒で触手を殴打し、次いでダケンが斧を薙いだ。すると触手は形を失って崩れるとゼリー状の塊となって散らばり、間もなく床に溶けた。
 解放されたルクスは肩で息をしていたが、すぐに弩を肩に担ぎすっくと立ち直った。
「けほっ……まだ、大丈夫」
 心配したプラムがリーラブを施そうとしたが、ルクスに制止された。本当に大丈夫なのか先輩としての意地なのかは分からないが、プラムは従うことにした。
 一方でビアンデとタスクは複雑な表情をしていたが、盾役として前に立って仲間を守ることに専念するのであれば致し方のないことだった。重たい大盾を持てば当然、咄嗟に動くことも難しくなるだろう。
 メデューズの脅威を目の当たりにした一行は、来た道を引き返して扉を調べることにした。

●逆浪
 それから、手間はかかるが客室を一部屋ずつ見ていくことにした。無論、廊下にある破損個所に最大限の注意を払って。
 消耗を抑えたい以上、不穏な気配を察知した扉は後回しにして、安全そうな部屋から探すという方針で探索した。
(あの怪物がアルチェに出たのは偶然なの……?)
 その途中で、エリカは特に注意を払って部屋を探索していた。メデューズがイルフィナ海沖に現れたのは偶然の出来事なのか。その手掛かりとなりそうなものがあればいいのだが、湿気た手帳や航海日誌くらいしか目ぼしいものが見つからなかった。
 それから船長室を調べていたら、端の方の床が大きく抜けているのを見つけた。ビアンデは注意しつつそっとランタンをかざす。
「これは……木箱のようですね」
 頑丈に封がしてある木箱で、何かの焼き印が押されていた。元々整然と積まれていたのだろうが、今は少し崩れており歪な階段のようになっていた。ここからなら木箱を踏んで安全に降りることができるだろう。念のため、チョウザが一番下の木箱に落とすようにキラキラ石を放った。
「大丈夫そぉー?」
 先の例からすれば多分、カタラクは近くにいない。そして、見通しの悪い部分に安定した明かりを確保できた。
「では、降りましょうか」
 『リター』をすぐに構えられるようにしつつ、タスクはそっと木箱を踏みしめ降りていった。続いてビアンデ、ダケン、チョウザ、エリカ、プラム、ルクスと続いた。

 貨物と思わしき木箱が置かれていることから考えて、ここが貨物室のデッキなのだろう。恐らくこの層にメデューズが潜んでいるだろう。
 ここは客室と乗組員室のデッキより狭く感じられる。また目に見えて破損個所が多くなっており、メデューズが不意打ちを仕掛けてくるには十分な地形だった。
 カタラクとの戦闘は極力少なくしてきたとはいえ、常に敵の脅威を警戒し続ける状況にルクスを除く六人の気力は大きくすり減らされていた。早くメデューズを倒せなければ、撤退も視野に入れなくてはならない。
「やっぱり、いるね」
 先に進もうとしたが、プラムが危険な気配を察知した。チョウザにキラキラ石を投げてもらうと、奥の上下左右の壁からこれまで以上の夥しい量のカタラクが一斉に毒水を噴きかけてきた。
 ビアンデとタスクはすぐにリターを構え、カタラクの攻撃を防ぎつつ少しずつ前に進む。ここからもう少し距離を詰めないとマド系の魔法が届かない。
 だが、ここでエリカが不自然な気配を察知した。それはすぐ脇にある破損した穴から急速に近づいてきて――!
「エリカさん!?」
「きゃっ!?」
 プラムが叫びエリカが反応するも、メデューズの触手の方が速くエリカは捕らわれてしまった。このまま顔面が覆われてしまうと先のルクスのように窒息させられてしまう。
 そこでルクスが初めて大声を上げた。
「させない!」
 その声と共に、ルクスの弩から白い光線が放たれた。その光線は仲間を避けるように蛇行し、エリカを捕らえた触手だけを正確に射抜くと、触手はゼリー状の塊となって砕け散った。
「た、助かったわ」
 言葉を返さずルクスはすぐにハンドルを回し始めた。メデューズの不意打ちを素早く退けたが、まだカタラクがいる。
 幾ら防護魔力でダメージを押さえていても、カタラクの数が多く押されてしまう。防御の技能に特化したビアンデはまだ大丈夫だったが、タスクが攻撃を受けきれず、傷を徐々に増している上、毒まで負っていた。すぐにエリカはデトルを、プラムはリーラブをタスクに施した。
 その後、ビアンデとタスクが耐えた後、ルクスの雷の矢が無数のカタラクを射抜き、一気に反撃に出られたことで何とか事なきを得た。
「やれやれだな」
 最後の一匹を仕留めたダケンが、斧に付着したカタラクの体液を振って払った。

 そして更に奥へ進むと、一つの扉が待ち構えていた。
 一見なんてことのない扉だが、その奥から明らかに異様な気配を感じる。恐らくメデューズの本体がいる筈だ。
「開けます……!」
 ビアンデが扉を開くと同時にリターを構えながら突き進み、六人も続いた。
 そこにいたのは、巨大な水色のゼリーのような物体と、その中を泳ぐ青い奇妙な球体。誰もがこの球体こそメデューズのコアだと悟った。幽霊船の主は侵入者に気づくと、青い体から無数の触手を伸ばし、そして一斉に攻撃してきた。
「くぅっ!」
 タスクも前に立って受け止める。その打撃はかなり重く、盾を持つ腕が痺れた。
 プラムはエンディミオンの光球を放ち、メデューズのコアを狙った。コアは泳ぐように動き、代わりに粘液の肉体が焦げて崩れ落ちる。
 反撃とばかりにメデューズは更に触手を振るうも、タスクと代わるようにビアンデが受け止めた。
「流石に重たいですけど、やらせませんから!」
 ビアンデの顔には余裕が感じられた。徹底して防御の技能を会得した賜物かもしれない。メデューズが更に打ち込んで来るも、構えの姿勢と無駄のない足取りにより、触手を仲間に一切届かせなかった。
「ルクスさん、頼みます!」
「急かすな駄け……ダケン」
「ちょっ!?」
 急かされるあまり少し苛立ったルクスが途中で言葉を遮るも、ダケンは心に少しダメージを受けた。
 兎に角、ルクスは一本の矢を取り出して番えハンドルを巻き終えると、弩をメデューズに向けてルクスは合図した。
「派手にやる。転ぶな」
 ルクスの弩から渦巻く巨大な火球が発射され、メデューズに命中すると派手に炸裂し、粘液の肉体を半分以上吹き飛ばした。
 強烈な爆風に皆が思わずよろめくも、メデューズを一気に弱らせることができた。
「とっておきだ、祖流解放!」
 人狼の姿をとなったダケンが一気にメデューズのコアに詰め寄り、斧で一気に薙ぎ払った。勢いのあまり、コアが粘液の肉体から弾き飛ばされ、そのまま部屋の壁と天井にぶつかってバウンドした。
「これで、おしまいです!」
 エリカが狙いをつけて放った渾身のプチラドがコアに命中すると、悶絶するように肥大と収縮を繰り返し、やがてコアは泡が弾けるように散った。同時に、残された粘液の肉体も泡を立てながら崩れていった。
 だが呆ける暇はない。
 この難破船を浮かせていた主が消えた後、この船は海に還っていくこととなる。幸い、深手を負っている者がいなかったため、各自で判断をしながらデッキを駆けあがり、係留していた小舟に飛び乗ることができた。
 そして一行は沈みゆく幽霊船を背に、全員の無事と討伐の成功を実感したのだった。

 幽霊船は沈み、黒雨は上がった。

●蒼天
 その後、アルチェの町で各々が自由な時間を過ごす中、ダケンとタスクがルクスに声をかけていた。
「ルクス先輩、色々とお話を聞かせてくれませんか?」
「お世話になりましたし、どうです? 飯でも一緒に、行きたい場所とかあれば奢りますぜ?」
 どっちに乗ろうかとルクスは少し悩んだようだが、自分の腹から不意の腹の虫が響いた事で決まったようだ。

 エリカは幽霊船で回収した日記や航海日誌を調べたが、残念ながら目ぼしい情報は見つからなかった。
 できる事なら今回の事件は偶然の出来事であってほしい。エリカは心から願った。



課題評価
課題経験:126
課題報酬:3600
【夏コレ】黒雨
執筆:機百 GM


《【夏コレ】黒雨》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 1) 2019-06-26 00:01:37
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。よろしくね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 2) 2019-06-26 00:12:49
見たことも聞いたことも食べたこともない魔物いるから見に来た。いえい。
フシツボっぽいのは弱くて数いっぱいだーってなら、味見ついでに生け捕って飼えないかな。
いつも口にぶち込めばさっさと分かる味ばっかみてるし、ちっちゃく弱いお誂向きな魔物ってなら、ねぇ?
スライムに関しては、運が良ければ?悪ければ?姿見ないまま終わっちゃうのかもなんだけどぉ。ふふ。

船を捜索してコア探し、でも迷うことはないーってお話だし。迷子対策はいらな不必要かな。
それよりも、大量の弱めフシツボと隙間からやっほーするスライムへの対策をバチバチに固めんのか最優先かな。
フシツボは遠くから剥がすか潰すかしとくのか、毒水とか殻を浴びてもいいような上着羽織るとか?
もしくは金属鎧でも隙間がないならおけまるちゃん?ザコちゃんは何処ぞで水筒で削るように生け捕りしたいけど。

で、お手伝い助力してくれる先輩についてはー、この先の相談の流れで決まるのかな。
なんてーか、けっこうガチガチにこれこれこんな行動人員が欲しいーってなるならローレライの先輩、
逆に相談進まないか、個々それぞれに動くようなふわっと系になったらルネサンスの先輩、みたいな。
或いは、この先輩にしかお願いできないどーのこーの、とか産まれ発生すんなら別だけどね。

《今を駆ける者》 ダケン・ヴァルガー (No 3) 2019-06-26 21:39:32
魔王・覇王コースのダケンだ。割と見た顔揃いだが、いっちょよろしくな!

ガチな話はチョウザがだいたいまとめてくれたからもういいか?

力をお借りする先は俺もルクスさん安パイだと思うぜ。
広範囲攻撃はとりあえずぶっぱでも戦力ゴリゴリ削ってくれるし、独自判断で動くってこたぁ、逆に俺らが考えて合わせる必要もないってわけだ。
(PL視点……プランの貴重な300字をNPCへの指示に使わず済む)

後は乗り込んだ後の温存だが……今から回復魔法、学びに行っておくか?
先手必勝前のめりなもんで、被害減らすってのは苦手なんだよなぁ…

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 4) 2019-06-26 22:06:56
あー、回復魔法なら俺使えるよ。
リーラブでもリーマナでも。

俺は広範囲魔法覚えてないからルネサンスの先輩がいいのかなーと思うけど。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 5) 2019-06-27 12:13:08
勇者・英雄コースのタスク・ジムです。よろしくお願いいたします。
町に恐怖をもたらすお困りごと、みんなで解決いたしましょう!

部長さん、お誘いいただき、馳せ参じましたよ~!
ザコちゃんさん、プラムさん、ビアンデさん、今回もご一緒できて嬉しいです。
ダケンさん、はじめまして!すごい強そうですね!胸をお借りします!

僕は、今回も事前調査、壁役で頑張ります。
助っ人先輩のチョイスはダケンさんに賛成です。

個人的にはクズキリ先輩に剣の稽古をつけていただきたい気持ちですが、
依頼達成後の自由時間にお願い(ウィッシュ)してみることにします。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 6) 2019-06-27 20:04:46
勇者・英雄コースのビアンデ・ムートです。皆さんよろしくお願いします

私はいつもの通り盾役として前衛で頑張りたいと思います
助っ人は皆さんと同じでルクス先輩でいいかと。敵は多数で来る事が多いでしょうから、複数相手に立ち回れる方がいれば戦闘もやりやすくなるはずですし

ところで

『乗り込む際に外側に張り付いたカタラクに攻撃される可能性が高いので、幽霊船の近くでは手動で操舵して対処してください。』

とありますが、これは誰が担当しましょう?

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 7) 2019-06-27 20:13:50
ちょうどいま、げんきが増えてきたので、
どなたもいなければ、取ってみましょうか?

もちろん、どなたか取得済みまたは取得予定の方がいらしたら、
そちらを優先しますね!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 8) 2019-06-27 21:47:28
…と思いきや、操船や操舵に関する一般技能はないですね。
ちょっと無理やりですが【精密行動】があるので、立候補してみますね。

あとは、経歴に操船についての経験を書いてみますね。
参照してもらえるかはGM様次第ですが。

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 9) 2019-06-29 00:06:50
できれば、船に乗り込むまでに外側から攻撃して鎧を剥いでしまいたいところだけど
なかなか難しそうね……

落水対策については、以前も持って行ってた鉤爪付きロープを今回も持って行こうと思ってるわ。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 10) 2019-06-29 00:20:54
回復は魔法よか【救急セット】とかで賄えそうなぶんは賄った方が良さみかな。
ほら、魔力も有限なんだし。スライム対応の攻撃に魔力残した方が良くない?みたいな。

中にさえ入っちゃえば、後はひたすらコア見つけるまでの耐久消耗戦、なのかなって。思いみ。
なんだけどぉ。ザコちゃんちょっと思い考える疑問なのがぁ。
これ、船を乗りつけて幽霊船に乗るじゃん?コア潰すじゃん?
で、帰りってどーなんの?これ。小舟無人だったら流され消滅しちゃわない?漂流確定?

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2019-06-29 06:36:02
そうですね、小船をどうするかは、海賊船・・・じゃなくて幽霊船が
どういう状態か、によるでしょうね。

座礁、転覆なら、鉤つきロープを使って潜入場所に係留しておけると思います。
転覆なら、ひっくり返っただけで船に損傷自体はないはずですし、
座礁なら船に穴は開いてるでしょうけど、脱出を急げば沈む前に小船に戻れるでしょう。

沈没船なら・・・コアを破壊したら船が沈む可能性が高いので、この作戦は使えないですね。
その場合、小船の魔法の力(魔法でその場に留まるとか)を信じるしかないですね・・・

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 12) 2019-06-29 07:09:10
・回復
確かにコアまでどれだけ戦闘が続くかわからないのでなるべく温存できるところは温存したいですね
プラムさんが魔力の回復もできるとはいえ一人に負担させるわけにも行きませんし

・小舟
小舟には特殊な魔法がかかってるとあるので、少なくとも幽霊船が消えるまでは近くにあるんじゃないかなと考えてます
なので心配するとしたら脱出するまで船が沈まないでいてくれるかというところですが……元が沈没船だったのでコアを壊したら長居はしない方がよさそうですよね

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2019-06-29 12:58:21
沈没船でも、メドゥーズの影響力が残ってる間は、船自体の形は保たれるでしょうから
(そういう仮定をしないと、脱出できないということになりますし)
僕も鉤つきロープを持っていき、僕のは小舟の係留に使うとしましょう。
(いつもの羽ペンも、今回ばかりは出番無さそうですし)

すると、落水対策としては…
防御(壁役)を捨てて学園指定水着を装備して、物理攻撃に専念するか
同じ水着装備でも、盾を大鍋にして、防御を維持するかわりに攻撃を捨てるか
通常装備で、落水しないよう立ち回るか…
悩ましいところです。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 14) 2019-06-29 13:07:42
というか、鉤がなくても、普通のロープを結べば係留できるので、
ロープ(大)を持っていきますね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 15) 2019-06-30 01:14:43
ザコちゃんはうちひとつは【水筒】で確定としてー。
もう一個は救急セットのがいい?それともほら、購買部で新しく売ってた【キラキラ石】でも持ってっとく?

迷う造りじゃないらしいから道しるべとしてはいらな不必要なんだけどさ。
いつでも手ごろにぶん投げられる何かがあるって便利じゃん?でもって船側面のフシツボ多少は潰せるだろーし。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 16) 2019-06-30 11:38:10
購買を覗いてみたら新しい大盾があったのでそれを持っていこうと思います
ちょっと動きが遅くなりそうですが、元々盾役として動く予定でしたから多分問題にはならないかなと

そうなると水落ち対策が取れませんが、そこは落ちないように頑張ろうと思います

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 17) 2019-06-30 17:07:14
誰かが海に落ちた時は、わたしが鉤付きロープで助けるようにプランに書いておくわね。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 18) 2019-06-30 20:59:09
小舟は特に心配なさそうだけど、自動操縦だし。

乗船時や船内移動時の『カタラク』は、俺とエリカさん(ついでルクス先輩の援護に期待しつつ)で対処していくのが良いかな。

弱いみたいだから、俺の【エンディミオン】の通常攻撃(各属性攻撃可)で倒せると思うし。

皆が『カタラク』に体力を奪われ過ぎないように魔法攻撃でコアまで援護するよ。
プチ〇〇よりは魔力消費少ないだろうし。
…寧ろ魔力消費ないんだっけ?

兎に角メデューズ戦で【リーマナ】【リーラブ】を使えるように魔力残量には注意を払っておくね。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 19) 2019-06-30 21:13:30
『メデューズ』
難破船を殻にしている。
生命力が弱い。
難破船の破損個所からゲル状の触手で攻撃する。

弱点:コア(最深部)
→魔法・物理攻撃有効


『カタラク』
船内の狭い箇所に密生し、動かない。
毒を含んだ海水、殻の一部を飛ばし攻撃する。

弱点:一個体事態は弱い


――――

先生の話から敵の情報を今更まとめてみたけど。

ううん、毒になってしまう場合が厄介。
体力の回復、魔力の回復が出来なくなってしまうけど、本装備にして【デトル】の毒回復を使うようにしたがいいかな?

それとも、何かしらの工夫で乗り切り、【リーラブ】【リーマナ】現行のままでいくか。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 20) 2019-06-30 21:48:57
購買にも毒回復できるアイテムはなさそうですから、対処するとなると技能に頼らざるを得ませんね
消毒液……はさすがに無理がありますよね

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 21) 2019-06-30 22:09:04
毒の海水は、盾で防げれば無効化できるのでしょうか。
だとすれば、今回は僕も大楯と補助装備の組み合わせを試してみようかな。

購買部をざっと覗いたところ、普段愛用している片手剣と小盾の性能が微妙で、
両手剣か大楯に振りきったほうが良いのか、と考え中なんですよね…

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 22) 2019-06-30 22:12:16
エリカ部長さん、助かります。ありがとうございます!

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 23) 2019-06-30 22:43:23
私は大盾に防護魔力を展開する事で海水が直接かからないようにしましたが、多分普通に盾で防いでも問題ないかと
ただ、完全に防ぐとなるとやっぱり面積が欲しいところなので、大型の武具を使ったほうがいいかなとは思います

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 24) 2019-06-30 22:58:50
了解しました。では、毒対策は物理的に面積で防ぐ、という作戦で行きましょう!
今回はビアンデさんと僕の、2枚大盾でいってみましょう。
ビアンデさんは大盾の先輩なので、ご指導のほど宜しくお願いします(ぺこり)
ザコちゃんさんは、挑発をされるなら僕の盾の後ろからが良いですよ!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 25) 2019-07-01 00:08:15
経歴に、船に詳しいというような設定を書いてみました。
役に立つかどうかは分かりませんが、良かったら見ていただけると嬉しいです。

自分の行動方針ですが、接近時の操船、上陸後はビアンデさんと2枚盾、
カタラク戦は壁しながら通常攻撃できりょく節約、
スライムにたどり着いたら、温存していた【勇者の斬】でダメージ狙っていきます。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 26) 2019-07-01 00:13:53
【PLご連絡】

今日明日にかけて、緊急の仕事が予想されるため、最低限字数の仮プランを書きました。
万一のときは、大変不十分なプランのまま出発ということも予想され、前もってお詫び申し上げます。
(内容は、上記の自分の行動方針です)

それこそ、大雨の関係で・・・まったく、笑えない話です。(ごめんなさい)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 27) 2019-07-01 00:49:44
(幸い、まだ、呼び出しは無いようです)

壁役の先輩であるビアンデさんに質問させてください。
今回、両手盾を新調しましたが、メインに片手剣を普通に装備できました。
片手剣、普通に装備してて良いものでしょうか。
それとも、両手盾がおろそかになるなどデメリットあるでしょうか?

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 28) 2019-07-01 06:35:39
当日になりましたので、予想含めて、全員の方針をまとめてみますね。

<事前調査>
タスク 船内構造を予測し、探しやすくする。【推測】【設計】

<幽霊船接近>
ビアンデさん 壁役【衝撃享受】【防護魔法】
プラムさん 魔法攻撃、回復
ザコちゃんさん 投擲【キラキラ石】
エリカ部長さん 魔法攻撃?
ダケンさん 物理攻撃?
タスク 小船の操舵、繋留
ルクス先輩 範囲攻撃?

<幽霊船潜入後>
ビアンデさん 壁役【衝撃享受】【防護魔法】
タスク 壁役【衝撃享受】【防護魔法】
    イニシアチブ【勇者原則】
    物理攻撃【勇者の斬】(コアまで温存)
プラムさん 魔法攻撃、回復
ザコちゃんさん 投擲【キラキラ石】、採取【水筒】
エリカ部長さん 魔法攻撃?
ダケンさん 物理攻撃?
ルクス先輩 範囲攻撃?

<落水対策>
エリカ部長さん 【鉤つきロープ】

《今を駆ける者》 ダケン・ヴァルガー (No 29) 2019-07-01 06:38:01
悪い、遅くなった。
脱出と温存の流れは承知だぜ。
俺の分担はタスクと並んでアタッカーかね。

回復はちょうど購買に体力回復と救急グッズも入ってたな。
冷たい海は消耗が早いそうだし、保存食か消毒剤を準備しとくか。
脱出はマッピングくれーかな…あぁ倒れたら担いで逃げるとかは準備しとくぜ。
…俺が倒れてなけりゃだが。

>両手武器+片手
あ、できちまうんだ。
オレは試したことなかったな…効果は実感しづらいし、職員室(お問い合わせ)かねー…
使えそうならオレも片手盾持ってみるかな…

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 30) 2019-07-01 08:11:51
>タスクさん
そうですね……個人の戦い方にもよるので一概には言えませんが、戦闘の時に使える手段が多いのは悪い事ではないので装備しても問題ないと思います
現に大きめの盾で身を隠しながら槍で攻撃する、という戦法もあるらしいですし

デメリットはタスクさんの言うように一方が疎かになる可能性がある事ですが、これも「普段は防御に徹するけど防御しきれない攻撃が来たら片手剣で迎撃する」という感じで、あくまでサブ武器として使う事で解消できるんじゃないかなと……メインとサブの役割が完全に逆転してる気がしますが、あくまで戦い方の例の一つという事で

……ちなみにおおなべがメイン装備だったので、サブと合わせて二枚盾っぽいのできないかなと思いましたがダメでした(しょんぼり

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 31) 2019-07-01 17:44:33
マッピング、僕がしましょうか。
羽ペンは持っていけませんが、【推測】【設計】による予想の答え合わせを
書き込むよう、プランを調整してみますね。
ザコちゃんさんが【キラキラ石】を落としてくださるなら、ダブルで迷子防止策になりますね。

ビアンデさん、ありがとうございます。
今回は、アタッカーは十分いらっしゃるから、ビアンデさんのおっしゃるスタイルを試してみますね。
僕も、おおなべとなべぶたを持つ実験をして、ダメでした(笑)

サブの両手盾とメイン片手武器を持てる件については、問い合わせてみますね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 32) 2019-07-01 20:41:26
お気持ちだけ受け取っとく。別に後ろに隠れて挑発、って守りながら攻める的な二律背反みあるし。
なんてーかフシツボもスライムも、言語とか態度の理解できるほどの知性は、無さそうだし。
それになにより、そーいうの得意な大盾の女ゆーしゃ様が矢面前面にいるってんだしね。
ザコちゃんは小手先で遊べそうな対おもしろ人種か、対おもしろ知性系魔物のときだけでいーや。

とはいえ、なんといえ、フシツボの毒が多量に浴びちゃっても金属腐食はしないー、なんて保証もないわけだし。
それに甘んじないで、さっさと素早く踏破進行してかないとねぇ。
ほら、あの毒の水は体ががんじょうなら耐えられるもんなのか、がまんが求められるもんなのかわかんないし。
だからって全回避しようにも、ザコちゃん程度の素早さで良けれるって確証もないし。試してないけど。

あとさぁ。ギリギリで聞くことじゃなかったかもなんだけど。
1番に重要肝要なコアのぼこしかたはどーすんの?闇雲ぶん殴り系なの?

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 33) 2019-07-01 20:44:07
よし、大体のプラン決まったから共有しとくね。

・盾役の後ろに隠れ、乗船時と道中にカタラクを先制攻撃し被害を減らす。
・【リーラブ】【リーマナ】で回復
・余力があれば、コア到達時にカタラクの妨害阻止で【マドガトル】で優先的に対処する
・メデューズには【マド】で戦闘参加

優先順位は
回復>カタラク>メデューズ
って感じ。


また今夜の22時ごろに様子見にくるから、何か要望とか作戦とかあれば変更可能だからよろしく。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 34) 2019-07-01 20:48:52
あ、コアね。
俺は珍しく完全後衛というかサポートに徹する感じだから、メデューズに対しての火力は期待しないで。
カタラクの対処は破壊という形で担うけど、皆の状態次第だねー。

魔法のメイン火力ならエリカさんが上だから今回は彼女にその辺はお任せするよー。

《今を駆ける者》 ダケン・ヴァルガー (No 35) 2019-07-01 21:18:16
>メデューズコア
あー、そういや特に考えてなかったな…俺は武器が打撃でもないし、コア本体なら殴れば終わるだろくらいで考えてたわ(汗)
一応陣地作成とか長期戦にも備えとくか…?

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 36) 2019-07-01 21:37:53
プラムさんが【リーラブ】【リーマナ】を担当してくれるなら、
わたしは【デトル】を担当させてもらうけど構わないかしら?
もしくは担当は逆でもOKよ。

他には【気配察知】で敵に気を付けながら
攻撃としては【フド】と【プチラド】で行うつもりよ。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 37) 2019-07-01 22:19:56
ん、そうだなあ魔力量で決めた方がいいのかな?
俺:75
エリカさん:90

一番魔力を食うのは回復役だとは思うけど、エリカさんが攻撃とデトル兼任するなら現行のままの役割が良さそう。

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 38) 2019-07-01 22:31:38
それじゃ、わたしが【デトル】と【フド】【プチラド】で行かせてもらうから、
【リーラブ】【リーマナ】はプラムさんにお願いするわね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 39) 2019-07-01 23:25:37
ザコちゃんさん、了解しました。
なお、コアは適当ぼこし系でよいと思います!
アタッカーは充実してるし、
スライムには珍しく、物理も普通に聞くと言うので、僕も勇者之斬を狙います。

ルクスさんに同行を依頼し、【信用】で交流を図ることも
プランに盛り込んでみますね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 40) 2019-07-01 23:26:48
あんまりコアについては決まり定まりしなかったっぽいし、その場の流れなのかな。
なんせよ、力尽きたり攻撃の要になるだろう獲物奪われたりとかは、なるべくないよーにしないとねぇ。
これはザコちゃんに限らず、ゆーしゃ様全員に言えんだけど。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 41) 2019-07-01 23:46:10
結局、(中の人は呼び出されたりせず、)
いつもどおり、制限文字数ギリギリのプランを練り上げることができました。
潜入前にルクス先輩、達成後にクズキリ先輩との交流や、
船の知識についての経歴参照希望などウィッシュもたくさん書くことができ、
後悔のない満足なプランになったと思います。

おかげさまで、今回も楽しく作戦会議が出来、
自分にとっては最後の【夏コレ】として満足がいくものになりました。
本当にありがとうございました。
あとは、航海の無事を祈りましょう♪

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 42) 2019-07-01 23:46:32