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ピンク色ハリケーン


ストーリー Story

 研究棟の一室。
 その中で、魔法薬学教員【エルリッフ・パウラス】は今日も今日とて自前の研究である調合に勤しんでいた。
 一口に調合と言っても、気温や湿度、混ぜ方に調合する順番まで。
 どれかが違えば全く異なった表情すら見せる可能性があるこの調合は、一朝一夕で研究出来るものでは無く。
 幾度と無い繰り返しを経て、ようやく教科書に載せることが出来る調合例を手にすることが出来る。
 地道で、面倒くさくて。
 それでいて、少しでも危険と判断されれば、教科書にも載らずにお蔵入り。
 そんな繊細な魔法薬の調合中、エルリッフは――。
「あ、やべ……」
 もの凄く不安になる言葉を、ポツリと漏らすのだった。

 *

 時刻は夕暮れ時。
 多くの生徒が授業や依頼を終え、寮へと戻ろうかと移動していたとき。
「ピーンポーンパーンポーン」
 どこか間延びした女性の声が、突如として鳴り響いた。
 何かを思わせるような音階で発音したその後に、
「えー、テステス。現在通信魔法と魔法石の接続具合のテスト中。お手数ですが、私の声が聞こえた生徒並びに先生方はいなないてください」
 と続いた。
 どうやら、魔法による学園内への放送のようだが、何事か、と足を止めていた生徒達は、放送を行っている声の主によるふざけた言葉のせいで気が抜ける。
 どうせ自分らには関係の無い放送なのだ、と。
「校内に居る皆様へ連絡致します。現在、研究棟の方で魔法薬調合失敗による爆発が発生。周囲にピンク色の煙をまき散らしており、周辺が立ち入り禁止となっております」
 そこまで聞いて、立ち止まって放送を聞いていた生徒達は、それ見たことか、と歩き出す。
 やはり自分らに関係無いでは無いか、とでも言わんばかりに。
 ――しかし。
「なお、この煙には惚れ薬の成分が確認できるとのことで、研究棟に居た生徒並びに教員の一部がこの惚れ薬の効果を受けております」
 全員の足が、気持ち悪いくらいに揃って止まる。
 今、放送でなんと言ったか。
 『惚れ薬』と言わなかったか、と。
「効果を受けた方々は、見境無く告白や激しいボディタッチ、あるいはスキンシップを図ろうとしてきます。くれぐれも注意ください」
 何故だろう、もの凄く嫌な予感がするのは。
 と思ったとき、遠くで悲鳴が上がった。
 声のした方向を見ると、羊の女性ルネサンスが、狼の女性ルネサンスを抱き抱えて何やら囁いているらしく……。
 見ている全員が、
「いや、逆だろう」
 と心の中でシンクロする。
 狼のルネサンスもまんざらでは無い表情をしているのだが、彼女から発せられた言葉に全員が我に返る。
「その言葉は正気の時に聞きたかった!」
 と。
 そりゃそうだ、と思う正論を胸に落とし、放送を聞いていた生徒、教員全員は何とか事態を解決しようと動き始める。
 そんな動きを読んでいたのか、放送をしていた女性は、次のような事を連絡する。
「魔法薬に詳しい教員からの報告ですが、この惚れ薬の効果は伝染してしまうそうです。感染している生徒には、くれぐれも近寄らないでください。また、この惚れ薬の効果は、『ドクハミ草』という薬草で中和されるそうです。魔法薬を作る場所や、リリー・ミーツ・ローズなどで保管されているそうなので、皆様解決を目指す際はそちらをあたってみてください」
 放送が終わった後、顔を見合わせ頷いた生徒達は、この惚れ薬爆発事件。
 後に、『ピンク色ハリケーン』と学園長から名付けられてしまう事件の解決に向けて、話し合うのだった。
 ……全力で安全な場所に逃げつつ。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2019-08-27

難易度 普通 報酬 少し 完成予定 2019-09-06

登場人物 7/8 Characters
《這い寄る混沌》ニムファー・ノワール
 アークライト Lv20 / 王様・貴族 Rank 1
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ ニムファーは読みにくいかも知れないので「ニミィ」と呼んでくださいね。 天涯孤独です。何故か命を狙われ続けてます。 仲間やら友人はいましたが、自分への刺客の為に全て失ってしまいました。 生きることに疲れていた私が、ふと目に入った学園の入学案内の「王様・貴族コース」を見て考えを改めました。 「自分が命を狙われるこんな世界、変えて見せますわ!」 と思っていた時期が私にもありました(遠い目 今ではすっかり学園性活に馴染んでしまいました。 フレンドになった方は年齢にかかわらず呼び捨てタメ口になっちゃうけど勘弁してね、もちろん私のことも呼び捨てタメ口でも問題ないわよ。 逃亡生活が長かった為、ファッションセンスは皆無な残念女子。 な、なによこの一文。失礼しちゃうわ!
《未来を願いし者》エトワール・フィデール
 ヒューマン Lv8 / 教祖・聖職 Rank 1
私は恵まれている、愛されている。だから…今度は私が愛を返す番です ーーーーーーーーーーーーーーーー 容姿 ・緩くミツ編みにした腰まである長い黒髪、丸い大きな青い目にうっすらと紅い頬。何処か人形めいた容姿に柔らかく穏やかな表情が人間味を与えている。 ・学園の制服以外では孤児院を出る際にマザーとシスターから貰った修道服を着て過ごしている 名前 ・教会のマザーにつけてもらった。愛称はエト ・姓は孤児院のものである 【PL】 ・友達申請ご自由に
《人たらし》七枷・陣
 ヒューマン Lv18 / 賢者・導師 Rank 1
異世界:情報旅団テストピアという所に住んでいたが、とある仕事の最中に、この世界に強制転移してしまった。 普段は一人称おじさん。真面目、シリアスな場合はオレ。 本来は50手前のアラフィフおじさんだが、何故か30歳以上若返ってしまった。強制転移した経緯が原因と思われるが真偽は不明。 普段はいかに自分の得意分野だけで楽出来ないかを考えているダメ親父的な人間。 自分や同行する仲間が危機に陥ると気合いを入れて打開しようと真面目モードに。 厄介事に巻き込まれるのは嫌い。お金にならない厄介事はもっと嫌い。でも一度関わってしまったら何だかんだ文句言いながら根気よく取り組む。 やれば出来る人。でも基本ダメ人間。 恋愛事は興味をあまり示さない枯れ気味な人。超若返っても現状は変わらず。 どうにかして元の世界へ戻る為、フトゥールム・スクエアに入学。 転送、転移関係の魔法や装置を徹底的に調べる事が目下の目標。 魔法系の適性があったらしいので、雷系を集中的に伸ばしたいと思っている。自前で転移装置の電源を確保出来るようにしたいのと、未成熟な体躯のフォローとして反応速度メインの自己強化が主な理由。理想は人間ダイナモ。 転移直前まで一緒にいた仲間の女性3名(マナ、マリア、マルタ)の安否を心配している。 「はぁ~…どうしてこんな事になったんだ?…おじさん、ちゃんと元の世界に戻れるんだろうか…こんな厄介事は前代未聞だよ…トホホ」
《ゆうがく2年生》ヒューズ・トゥエルプ
 ヒューマン Lv21 / 黒幕・暗躍 Rank 1
(未設定)
《ゆうがく2年生》シィーラ・ネルエス
 ローレライ Lv18 / 賢者・導師 Rank 1
「えぇ、私異世界から来たの」 「…そうね、そのはずなのに」 「うみにかえりたい、たまにそう思うの」 いつもおっとりした言葉遣いが特徴的なローレライの女性 おっとりとした言動とは裏腹にわりと勢いとノリがいい 自称、異世界からやってきたとのことだが… 容姿 ・海色のロングウェーブ、たれ気味の薄青の瞳 ・ゆったりとした服を好んで着ている ・胸は大きめ 性格 ・マイペースでおっとりとした性格…と見せかけてその実やりたいことはとことんやる、言いたいことはぶっちゃける ・困っている人には手を差し伸べるが、必要以上に他人と接しようとしない。あえて一定の距離を置いている節がある。人嫌い、というわけではない模様 ・ちなみに見た目よりかなり年上だが、間違っても「おばさん」とかは言ってはいけない ・笑いの沸点が低く、ちょっとしたことでもすぐ笑う ・取り繕うのは上手、なので平然とした顔で内心大笑いしていることは多々あり 好きなもの 海、歌 二人称:アナタ、~さん 仲良くなった人には呼び捨て、~ちゃん、〜くん 三人称:皆様、アナタ方
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。

解説 Explan

 惚れ薬に感染してしまった先生、生徒を正気に戻すため、『ドクハミ草』を手に入れるシナリオです。

 ドクハミ草が手に入る場所は以下の通り。

 ・リリー・ミーツ・ローズ (加工前のドクハミ草が入手可能)
 ・研究棟素材保管庫 (調合用に乾燥させたドクハミ草が入手可能)
 ・魔法薬学準備室 (同上)
 ・調理室 (ドクハミ草を抽出した、『ドクハミ茶』が入手可能)

 どこに向かうかは自由ですが、研究棟が爆心地ですので相応の危険が伴います(惚れ薬効果的な意味で)。
 入手した後は近くに居る教員に渡してください。
 または、皆様の思う使用方法で惚れ薬の効果を中和してあげてください。


作者コメント Comment
 全力でコメディへ向かった結果、NPCはネタの犠牲になりました。
 と言うわけで、解決してもよし、解決せずに被害にあいに行くもよし、という美味しい()シナリオを書いてみました。
 PLの皆さんの好きにキャラを動かして、このハプニングを思いっきり楽しんじゃいましょう!!
 解決? まぁ、教員も動いているので最悪の場合はそっちが解決するかと。


個人成績表 Report
ニムファー・ノワール 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
ドクハミ茶を入手すべく、調理室へ向かいます。ルート的にピンクの煙は来てないと思うけど見かけたら迂回します。
患者さんは感染してるかどうか、どう見分ければよいのかしら・・
しょうがないので、人を見かけたら「隠れ身」でやりすごそうかしら。
襲われたら、武装の「愛の鞭」で本当の愛を目覚めさせてあげますわよ、ウフフ。
調理室では、お茶を入手だけどどれが「ドクハミ茶」かわかるかしら?
銘柄書いてあればいいんだけど、なんとか探して見せますわ。
後は先生に渡すだけなんだけど、先生が患者の可能性もあるわよねぇ。
とりあえず渡す前に飲んで貰おうかしら。もしかしたら違うお茶かもしれませんしね。
違ったら調理室に戻って再入手ね。

エトワール・フィデール 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
た、大変な事になりました
皆さんの為に…私が出来ることを…!

【目的】
・事件解決の為にドクハミ草、ドクハミ茶を入手する

【行動】
・ドクハミ草を入手するためにリリー・ミーツ・ローズへ向かう
・ドクハミ草、ドクハミ茶を使用出来る状況であれば感染者に接触する前に使用し、感染の予防をする
・感染者が道を塞いでいた場合、賛美歌を歌い(歌唱Lv1)感染者の気をひいて他の生徒の手助けをする

【アドリブ度】
・A…事件の解決の中で他の生徒と交流したいです

七枷・陣 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
惚れ薬に感染した人を正気に戻す

【行動】
事前準備;調理室でドクハミ茶を飲んで惚れ薬の中和と感染予防、水筒にドクハミ茶を満タンに入れておく

惚れ薬で正気を失った…ぶっちゃけハァハァして襲いかか…告白しにくるお姉様()やショタほm…ショタBLな方達を抑え込んで解毒させる
立体起動で襲いかかる性欲モンスタ…恋する乙女な方達の魔の手をかいくぐり

精密行動で正確に男女平等(ジェンダーフリー)パンチ(プチラド入り)を鳩尾に叩き込みスタンさせて制圧、水筒のドクハミ茶を雑に飲ませて解毒
フェミニズム?バカめ、奴は死んだわ

茶が無くなったら全力撤退で離脱
おじさんはやれるだけやってあげるから、茶が切れたら後は任せるよ

ヒューズ・トゥエルプ 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
あーらあらー!
お酒のテンションで告っちゃったみたいな形になってるじゃないですか〜!
可能な限り巻き込んでって今回の件は「凄惨な事件だったね。」と、皆が忘れたいと思えば、無かったことになるよね!恐らく!たぶん!きっと!
【行動】
初動は隠密状態を維持するため、隠れる。
調理室のドクハミ茶を確保した方に、こっそり近づき自分にも少し分けて欲しいとお願い。研究棟へ技能『隠密』『沈黙影縫』を駆使しドクハミ草の確保へ向かう。校庭に発症者達を誘導しドクハミ草を焚いて吸引させるために『ドクハミ狼煙』を上げることを教師や仲間へ提案。
以降は全力撤退を発動つつ『一時のモテ体験』を愉しもうと行動。
【アドリブ度】
A

シィーラ・ネルエス 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
あらあら…何やらまた面白いことが起きてるのね
巻き込まれるのはゴメンだけどね

・準備
道中、自分もなるべく感染しないように
目視で煙が多い場所は避ける
ハンカチで口元を覆い、なるべく速足で移動

・行動
行先は魔法薬学準備室へ
ドクハミ草と魔法薬を作るのに必要な他の薬草も入手
惚れ薬を所謂「魅了」に類似した状態異常にさせるものではないかと考察
『魔法薬学』『植物学』から「魅了」状態の治療薬に必要な材料を共に入手
霧吹きがあればそれも拝借

入手後はドクハミ草を使用した治療薬の作成を試みる
魔法薬生成キットを使用して「魔法薬生成(治療)」でお薬を作る

作成後は感染してる生徒ひっ捕まえて飲ませる
効果確認後、霧吹きに薬を入れて散布

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
迷えるアンデットシープを導くことが修道士の役目。
いざ、爆心地へ――

調理室でドクハミ茶を【水筒】に淹れ、多くのラム肉を救う為に爆心地に向かいます。

ええ、飢えたシープの扱いには慣れています。

【人心掌握学/心理学/会話術/演技/説得】で彼らを手懐け、【生物騎乗】【ご主人様の鞭】【ダークバタフライ】であるべき姿に導いてあげましょう。

はい?このドクハミ茶は何か?
決まっているじゃないですか、自分用です。
木乃伊取りが木乃伊になるようでは、女王様失格ですから。

さぁ、【危険察知】【精密行動】でしっかりと鞭を捌き導きましょう。

望外の謝肉祭。
夏の終わりにふさわしい大イベントではないでしょうか。フフ。

■アドリブ度:A

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
なんてーか、だいぶ趣味悪不愉快な魔法だよねぇ、これ。
ザコちゃんも似たようなもん仕込…偶然食らったことあっけど、胸の奥から何かを素手で引きずり出されるみたいな嫌さあった。
効果としてはどうにかなったけどさ。今回のが効かない保証もないし。
とはいえ効果ある草は欲しいから研究棟行く。…めんどいの、ほんと。

先ずはお茶貰いに調理室行くかな。手っ取り早いし、影響もそんな無いし。
ある程度飲んどくのもそうだけど、【桶丸】にも注いでもらう。後は【ハンカチ】にもお茶浸して口元に巻いとくね。フィルタマスク的な。

でもって次は研究棟の保管庫で草貰う。
ある程度はちぎって桶丸に入れて濃度高めて、一部はザコちゃんが個人的に貰う。

リザルト Result

 放送を聞いて、とにかく急いでリリー・ミーツ・ローズ へと向かう【エトワール・フィデール】。
 すでに惚れ薬の影響を受けた生徒や先生の数は少なくないらしく、植物園に至るまでや、植物園に入ってからもそれらを実感できる光景を目にしていた。
 生徒と先生の、立場という垣根を越えた禁断の愛。
 はたまたリリー・ミーツ・ローズという名の通りの百合や薔薇の背景が似合いそうなお二方。
 あらあらまぁまぁと口を割って出そうになるが、折角感染者に見つからないように隠れて来ているのに、ここで声をあげては無に帰してしまう。
 口元を手で押さえ、声が漏れないようにしながら、静かにけれども出来る限りの速度で植物園内を探し回る。
 求めるのはもちろん、ドクハミ草。
 ――と、何やら小さな声ではあるが、エトワールの耳に届いた。
 それは、誰かが誰かに説明しているかのような声。
 もしも愛の告白ならば聞いては悪い、とこっそり聞き耳を立ててみると……。
「このまま口に含んでも効果がありますが、一番は煮立てて成分を抽出する方法です。これだけの人手が居るのですから、少数を手分けして別ルートで調理室に運びましょう」
 と、何やら問題解決に向けて指示を出す声が。
「わ、私も手伝います」
 思わず飛び出したエトワールに、教員も、その教員から説明を受けていた生徒も驚いて一瞬身を引くが、いきなり抱きついたりしてこない様子を見て、非感染者だと判断したらしい。
 にっこり微笑んで頷いた教員は、袋に小分けしたドクハミ草を手渡して、
「一枚だけ口に含んでおくと、ある程度の感染を予防できます。……もっとも、惚れ薬の成分を直接流し込まれたりすれば、効果は無いでしょうが」
 とエトワールに伝える。
 直接流し込まれる行為を考えないようにしつつ、先生の指示の元、エトワールはドクハミ草を抱えて他の生徒と同じく走り出した。
 目指すは調理室。目的は当然、騒動の沈静化である。

 *

「他に誰か居ると心強いのだけど」
 と独り言を呟きながら魔法薬学準備室へ向かうのは【シィーラ・ネルエス】。
 調理室にそこまでドクハミ草の用意がされているとは思えず、また、リリー・ミーツ・ローズには真っ先に数名の教員が向かうのが見えた。
 そして、わざわざ騒動の中心へ向かう訳も無い。
 であるならば、自分の向かう場所はここだと考えたのだ。
 道中様々なピンク色の空気を目の当たりにしてきたが、端から見る分には何とも面白い光景だった。
 日常にあるはずで、けれども誰もが大っぴらにしない行動を見るというのは紛れもなく非日常。
 随分と目の保養――いや、様々な場面を見て内心爆笑させていただいた。
 が、見てきた光景を自分もなぞるというのはノーセンキュー。
 理性の吹き飛んだ自分が、誰彼構わず惚れて口説いていく姿など……想像しただけで鳥肌ものだ。
 そんな思考をしながらも、ようやく辿り着いた魔法薬学準備室。
 扉へ手を伸ばした瞬間、中から物音が聞こえてくることに気が付いた。
 ほんの少しほど隙間を開け、そこから中を覗いてみると――。
 白衣を着た、恐らく教員であろう一人が、何やらせっせと作業をしていて。
 どうやらドクハミ草と思われる葉っぱを、焙じているようだった。
「先……生?」
 聞こえるか聞こえないかギリギリの大きさの声。
 けれどもその声に反応した先生はシィーラと目を合わせ……。
「ヒィッ!!?」
 露骨に怖がり近くにあった湯飲みの中身を掛けてきた。
「ひゃっ!?」
 咄嗟にしゃがみ、その中身を避けたシィーラは文句を言おうとして……。
「うえっ! ……ぺっぺ! にっが!?」
「え?」
 頭上から突如として聞こえた見知らぬ声に、目を丸くする。
 まるで、自分へ抱きつこうとする寸前のような体勢の男子生徒は、お茶でビシャビシャに濡れた顔面を、制服の袖で拭い始める。
「君は大丈夫みたいだね?」
 教員の発した『君』が、自分を指す言葉だと理解してシィーラは頷く。
「いきなりとんでもないことをして済まない。けど、ああでもしないと君が襲われそうだったからね」
 顔のお茶を拭い終わり、キョトンとしている男子生徒を指さして教員が言う。
 どうやら、惚れ薬の効果を受けた生徒に襲われる寸前だったらしい。
「ありがとうございます。……先生はここで何を?」
「ありったけのドクハミ草を焙じて、直ぐにお茶に出来るようにしてたんだ。ドクハミ草はお湯で煮出すのが一番効果が高いからね」
「なるほど……」
「後はこいつを調理室に持っていくだけなんだけど……手伝ってくれるかい?」
 そう言って教員が抱き抱えた壺には、どうやらすでに焙じ終わったドクハミ草が入れられているらしい。
「もちろんです。早くこの騒動を鎮めましょう」
 当たり前だと頷いたシィーラは、教員と一緒に魔法薬学準備室を後にする。
 ――取り残された男子生徒に……筋骨隆々マッチョマンのアークライトが抱きつく光景を見なかったことは、二人にとって、精神衛生上良かったかも知れない。

 *

 【ニムファー・ノワール】、【七枷・陣】、【チョウザ・コナミ】、【プラム・アーヴィング】の四人は、放送を聞いて真っ先に調理室を目指して駆け出した。
 目的地は同じでも、思惑は微妙に違っていて。
 耐性を付けて爆心地で酒池肉林計画を広げようと画策する者や、薬だけ作って後から解除してもらう算段で巻き込まれに行こうとする者。
 解決へ向かおうとはするが、そのついでに薬として確保したい者から、とにかく手当たり次第に解除を行いたい者まで。
 我先にと調理室へ向かう途中、何度か感染者からの襲撃を受けるが、まだ早い、と回避に牽制に逃走に、と全力を掛けて辿り着く。
 少しツンとする独特な匂いが漂う調理室の扉を開ければ、そこには数人の生徒と教員がいくつものグループに分かれて何やら作業をしている真っ最中。
 どうやら、この騒動が起きたときに調理室を使っていた者達で、ドクハミ茶を可能な限り作っていたらしい。
「皆さん無事なのよね!?」
 入ってきた四人を見るなり、先生の一人が確認し、全員が肯定の意味で頷きを一回。
 即座に調理室に招き入れられ、
「いきなりだけど、ドクハミ草持ってないわよね?」
「わたくし達、どこにも寄らずにここに来たので……残念ながら」
 先生からの問いかけに、申し訳なさそうに答えるニムファー。
「素材の手持ち聞くって事は、現在材料間に合い足りてない感じ?」
「感染者全員に行き渡らせるには心許ない量なのよ……」
 感じた不安を口にしたチョウザの考えは、どうやら当たっていたようだ。
「んじゃあ、ドクハミ草? をどっかから回収してこなきゃいけないって事です?」
「その通りなのだけど、外には感染者が彷徨いているし、危険なのよ」
 素材を入手してくる必要があることを陣が聞けば、その通りだが危険だと先生は主張する。
 果たしてナニが危険なのだろうか……。
 それはもう、色々と危険なのだろうが……。
「では、自分が材料を探しに行ってきますよ。……出来れば、惚れ薬の効果を予防できる方法があれば教えていただきたいのですが?」
「わたくしも向かいます。同じく、予防の方法を教えてください」
 この騒動の中を好きに動ける。
 それを特権だと考えたのか、プラムとニムファーが即座に立候補した。
 次いで、
「早期解決に向けてなら、協力は惜しまないよ」
 陣も手を挙げる。
「んー、ザコちゃんやってみたいことあっし、別行動分かれるかなー。一応聞くけど、今どれくらいドクハミ茶あんの?」
 その流れには乗らず、現在のドクハミ茶の量を確認しに行ったチョウザは、ドクハミ茶の総量を見て思考。
 その間に、
「ドクハミ茶を口にしていれば、半日は予防の効果があるはずよ。けど、煙を直接吸ったり、その……口移しなんてされると感染するわ。気を付けて」
 口移し、という単語がでた瞬間に、数人の目が光ったのだが、先生はどうやら気が付いていない様子。
 他の生徒に勇気ある者、と拍手され、一口含んだだけでむせそうになる程の苦いお茶を飲み干した三人は、思い思いの方向へと走っていく。
 それぞれが、先生に手渡されたドクハミ茶入りの水筒をぶら下げて。

 *

 そんな三人に出遅れるように、調理室を後にした者が一人。
 手に持つ桶丸にはドクハミ茶が半分程まで入れられており、それを持つ表情は味でも思い出したのか苦虫をダース単位で噛み潰したようなもの。
 そんなチョウザが動く目的は、先ほどの三人とは少し違う。
 この騒動の解決よりも、まずは今回のような惚れ薬に対する特効薬。
 出来れば加工前のドクハミ草。
 ――これの確保である。
(前に似たようなの食らった時は二度と御免無理って思ったっけ。ま、その予防も兼ねて)
「あのー」
「――んー?」
 調理室から出た直後、いきなり声を掛けられほんの少しだけ驚いたチョウザは、声の主を探す。
 わざわざ扉から出てきた者の死角になる位置にしゃがんでいたのは、【ヒューズ・トゥエルプ】。
 どうやら、調理室にようやく辿り着けたらしい。
「ん? どったの? ギャップ激し目の暗躍者様」
「実は、ドクハミ茶を分けて欲しく思って」
 辿り着いた先の目的は当然ドクハミ茶。
 それをチョウザに求めると――。
「まーちょっと微量ならいいんじゃん?」
 と、多少なら構わないとヒューズへと与える。
 元々桶丸にはそれなりの量があるため、分けても大丈夫だと考えたらしい。
「ありがとうございます!」
 素直にお茶を受け取ったヒューズは、チョウザへと尋ねる。
「ところで、皆さんはどちらへ?」
「んー、結構な人数は中でお茶作り調理中。何人かのゆーしゃ様は事件解決に向かったっぽいよ」
「中でお茶を作っているのですか! では僕はそちらを手伝いますね!」
 それならばわざわざ自分から貰わなくても……と思ったチョウザだったが、今度こそドクハミ草の確保へ向けて踵を返し……。
 ――と、チョウザの足が止まる。
 どうやら足音と会話する声がチョウザの方へと近付いてきているらしかった。

 *

「いいねぇ。いい声で鳴くねぇ」
 人より一段高いところで鞭を振るうプラムは、心底ご満悦な様子。
 高いところと言っても具体的な高さでは頭一つ分程度。
 そして、そのプラムの下に居るのは彼より年上の先輩ローレライなのだが、そんなことは気にせずに腰を掛けていた。
 普段は履いていないはずなのに、一体いつからか装備しているダークバタフライなるハイヒールは、常に先輩へと突き刺さっていた。
 ローレライ特有の周囲を漂う水は、プラムの振るう鞭にて都度霧散。
 即座に水が元の形を形成する頃には、プラムの元にハートマークを目に浮かべた男性が一人増える。
 欲望の大行進とも言うべきそんな光景の反対側では……。
「お姉様!! 是非とも私と愛を!!」
「いいやマドモワゼル、君のように美しい人を僕は放っておく訳にはいかないんだ」
「俺のものになれよ……。退屈させねぇぜ」
 様々なアプローチを受けるニムファーの姿が。
 自分より身長の小さなリバイバルから。
 あるいは紳士的なロマンスグレーのエリアルから。
 はたまたワイルド系の虎のルネサンスから。
 十人十色のナンパをされて、身をくねらせては緊急回避し予防のためのお茶を一口。
 その後にまた囲まれては言い寄られるを繰り返す。
 方向性の違いはあれど、どうやら楽しんでいるらしい二人。
「若いっていいよなぁ。おじさん純粋に楽しめない歳になっちゃったよ」
 遠くで聞こえるそんな喧騒を聞きながら、何やら哀愁を漂わせる陣は――。
「ほっ! はーいお茶どーぞー」
 直線的に、情熱的に突っ込んでくる感染者を、男女平等ノーフェミニズムパンチで鎮めお茶を口へと流し込む流れ作業を実施していた。
 陣の進んできた道に立っている者は無く。
 等しく床に横たわる、かつて感染者だった者達が増えゆくのみ。
「とはいえ、流石にキリ無さそうだね。……そういや、この学園に滞在している人数ってどれくらいなのよ……」
 流石に同じ行動をしていては、飽きが来るというか、不安になるというか。
 若者のように楽しめなくなった陣は、終わりの見えない男女平等を振るう時間をただただ心配し始めた。
「――ん?」
 そんな時、ふと、妙に鼻につく匂いが、彼らの居る研究棟を包み始めるのだった。

 *

「先生方より指示がありました! ドクハミ草をお持ちの方は早急に研究棟の方へ向かってください!」
 持てる限り、あらん限りの声を張り上げて先生からの指示を見える範囲の生徒へと伝えるエトワール。
 どうやら、この騒動を治める方法が分かったらしく、その為には研究棟へドクハミ草を集める必要があるらしい。
 修道女らしく……かは分からないが、それでも混乱の中に光を示すように、彼女は叫ぶ。
 リリー・ミーツ・ローズからドクハミ草を持ってきた者達が、それぞれ別ルートから集結し。
 更には――。
「すでに一回焙じちゃってるみたいだけど、大丈夫よね?」
 年のせいか息が上がり、もう走れない、とへたり込んだ教員から託されたドクハミ草(焙じ済み)を持ってきたシィーラの姿も。
 走れない、と言いながらも立ち上がり、私に構わず先に行け! と熱いシーンを見せてくれた先生の思いを無駄にしない……と思ったが、ひょっとすると先生は惚れ薬――。
 少しかっこ悪い姿を想像し、首を振ってその想像をかき消して。
 何なら、その教員が先日何度目か分からないお見合いが破談になったという噂すらもかき消して。
 事件解決のために犠牲? になった先生の思いを、シィーラは研究棟へと運んでいく。
 そんな後ろをすこーしだけ面白く無さそうに着いていくチョウザは……。
「焙じただけで保存性なくなるとか……」
 と呟きながら、調理室の前で合流したシィーラから受け取ったドクハミ草(焙じ済み)を、同じく研究棟へと持ち込んでいく。
 生徒が、先生が。
 皆がドクハミ草を運ぶ先には――。
 大きな大きな、焚き火があった。

 *

「なので、もし煙に少しでも解毒の成分が入っているならば」
「その煙を爆心地に蔓延させた方が、感染者達を一網打尽に出来る訳ね」
 他の避難者達から少しだけ遅れてきたヒューズには、ドクハミ草はお茶にした方が一番効能が高いという固定概念が無く。
 量があるならその成分を充満させた方が早いのでは無いか? という提案を示すことが出来た。
 それを聞いて納得した先生達だったが、生憎調理室のドクハミ草は全て煮出してしまった後。
 ドクハミ草をどこからか調達しなければ……と先ほど飛び出した三人を待つか、それとも、また誰かが動くかと考えているとき。
 調理室のドアが開いた。
 そこに居たのは先ほど出発したばかりのチョウザと、そのチョウザと調理室前でばったりあったシィーラであり、手には煮出す前のドクハミ草。
 もう少し量があれば、と話していると、後からリリー・ミーツ・ローズからのドクハミ草が運ばれて運ばれて。
 この量ならばあるいは? と考えるよりもまず行動。
 ルネサンスの先生達が先に向かい、研究棟の入り口で焚き火を熾し、煙による惚れ薬成分いぶし出し大作戦が決行された。
 辿り着いた生徒達は後からドクハミ草を持ってくる者達へ声を出して誘導し。
 そうして焼べられるドクハミ草は、チョウザがくすねる間もなく煙へと変わっていく。
 そんなチョウザは、ちゃっかり持ってきている桶丸を持ち直し、
「ザコちゃん、煙に直接これ撒きぶっかけて来んね」
 そもそも煙が発生している大本があるはずで。
 煙で燻そう大作戦も、対する惚れ薬の成分の発生が止まらなければジリー・プアー(徐々に不利)。
 本来はこのような行動を取るのは主人公というか、騒動などを意欲的に解決しようとする考えを持つ者達の行動であり、モブを自称するチョウザの役回りでは無いが……。
「待ってください。私も行きます」
 声をあげたのはエトワール。
 そう、言い出せば釣れるのだ。
 解決に意欲的な者が。
 そして、
「ほい。んじゃーよろしく頑張れ修道女様」
 あっさり転身し、桶丸の中身を学園の備品である桶丸へと移し替え差し出して、ハンカチを振って応援側に回るチョウザ。
「え? え?」
 いきなりの転身に目を丸くするエトワールは言い出した手前――いや、どんな形であれ役に立ちたいと考えていた為、ゆっくり煙の充満する研究棟へと歩を進めた。
 研究棟の中は、そこで好きに楽しんでいたプラムとニムファーの影響か、ほとんどの感染者が集まっていたらしく。
 けれども彼らの手に余った者達は、同じく研究棟で男女分け隔て無く対応していた陣によって、まるで屍の山かと見まがうほどで。
 ぶっちゃけ研究棟の中も外も対して変わらなかった。
 それでも、託された桶丸を握りしめてピンクの煙が濃くなる方へと進んだエトワールは、ようやく大きな壺から発せられるピンクの煙へと辿り着き。
 近付いた瞬間に一瞬気が遠のくが、口の中のドクハミ草を噛み締めて何とか堪える。
 そうして壺へ、桶丸の中のドクハミ茶を入れたエトワールの手によって、煙の発生は抑えられた。
 後は研究棟の中に残った煙の効果が切れ、ドクハミ草の成分の煙を吸わせて正気に戻すのみとなり、楽しんでいた者達のパレードタイムは終了となった。
 換気後、惚れ薬の効果を受けた学園関係者は綺麗さっぱりに居なくなり、後日、この騒動を引き起こした【エルリッフ・パウラス】には学園長によるキツい灸が据えられて――。
 彼の受け持つ魔法薬学を受講する生徒が、目に見えて多くなったらしい。



課題評価
課題経験:52
課題報酬:1600
ピンク色ハリケーン
執筆:瀧音 静 GM


《ピンク色ハリケーン》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 1) 2019-08-23 01:30:35
君子危うきに近寄らず。

調理室にあるドクハミ茶なら私でもなんとか手に入れられそうだから、ゲットして先生に渡すのが無難かしらね。絶対ピンクエピソードなんかにはしないんだからね!!

《未来を願いし者》 エトワール・フィデール (No 2) 2019-08-23 08:55:44
ご、ごきげんよう…なにやら大変な事になりましたね…。
一先ず安全確保の為にこちらの会議室に来ましたが……皆さんが困ってるなら…できる限り解決のお手伝いをしたいです。

私はリリー・ミーツ・ローズへ向か思います。それと…感染してしまった方たちで道がふさがっていた場合は……他の皆さんがドクハミ草やドクハミ茶を入手出来るように感染者の方たちの気をひきいて道を作ります……!

《人たらし》 七枷・陣 (No 3) 2019-08-23 23:25:22
どうもー。賢者・導師専攻の七枷陣だよ。
おじさんは、ドクハミ茶を水筒に入れて感染した人らに飲ませて行こうと思うよ。
皆も、予めこの茶を飲んで感染予防とかするなりの対策してた方が良いかもねぇ。

取りあえず、惚れ薬の影響でグイグイ食い気味に来たりしたら…まぁ、ちょっと頭冷やして貰ってから飲ませるしかないよねぇ。

《未来を願いし者》 エトワール・フィデール (No 4) 2019-08-24 00:21:11
ごきげんよう。まぁ!ドクハミ茶をお持ちなんですか?でしたら確かに事前にお分け頂いだいて予防してから解決に向かうのがよいかも知れませんね

ところで…あの…七枷…陣、さん?……あまり聞きなれない発音のお名前なのですが、どこまでが名でどこまでが姓…なのでしょうか?失礼な質問、申し訳ありません。


《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 5) 2019-08-24 04:04:30
遅らせばながら参陣ですぜ〜。
どーも、黒幕・暗躍コース選考のヒューズ・トゥエルブです。
これは楽しいランナウェイが出来そうです。フフ…。
僕は乾燥したドクダミ草が欲しいから、研究棟から回収しますね♪

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 6) 2019-08-25 00:29:19
面白そ…うぉッ
いえ、大変なことになりました。
さ迷えるアンデットシープの為に微力ではありますが、俺も薬草を探しますね。(エトワールさんを見て修道士モードに切り替えるプラム)

《ゆうがく2年生》 シィーラ・ネルエス (No 7) 2019-08-25 00:43:54
あはははは!やだ絶対面白いじゃないのこれ!
…っとと、いけないわね
私はシィーラ、賢者・導師コースなの。みんなよろしくね

行先はみんなバラバラのようね
それなら私は準備室に行きましょうか
単純に自分でも欲しいのと、あとはちょっと拝借してお薬作ってみようかしらと
それにしても「伝染」ねぇ…どうやって伝染するのかしら
場合によっては面白…もとい、大変なことになりそうね

《未来を願いし者》 エトワール・フィデール (No 8) 2019-08-25 01:16:55
プラムさん…!はい、力をあわせて皆さんをお助けしましょう(プラムさんに気が付くとどこまでも純粋な目で話しかけて)

事件解決のメンバーが増えてとても心強いです!
今のところニムファーさんが調理室、私がリリー・ミーツ・ローズ、ヒューズさんが研究棟で、シィーラさんが準備室…ドクハミ草やお茶が入手出来る場所全てに行けそうですね

《人たらし》 七枷・陣 (No 9) 2019-08-25 01:34:26
>エトワール
ん?…あぁ、おじさんは姓が七枷で、名前が陣だよ。好きに呼んで構わないからねぇ。

いやドクハミ茶はおじさん持ってないよ?調理室に行って先に入れちゃうってだけだから。
エトワール、お前さんも飲んでから行った方がいいかもねぇ。気を付けてなぁ。

《未来を願いし者》 エトワール・フィデール (No 10) 2019-08-25 03:18:43
>陣さん
陣・七枷さん…有難うございます!

あっ、そうなのですね。すみません…勘違いをしてしまって

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 11) 2019-08-25 22:08:12
では予定通り調理室向かいます。
とりあえずアクションプランも提出しました。なんかあれば変更できますのでどうぞよろしくお願いしますわ。

えっちぃのは嫌(自主規制

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 12) 2019-08-26 00:04:56
惚れ薬の効果を抑制できる草、超絶に興味ある。てか知識も現物も欲しい。それ。

ザコちゃんは調理室経由する感じで研究棟行く感じかなー。
素材保管庫によるかどうかはちょっと迷い検討中。落ち着いてからは絶対行くと思うけどさぁ。草貰いに。