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かの勇者曰く、最悪の敵とは


ストーリー Story

 その昔、強者と呼ばれる勇者がいた。彼はのちに、とある言葉を残したそうだ。
 『真の強敵とは、すなわち己なり』と。

 校門前にて、巨大な馬車が数十台の大所帯でたむろしていた。
 そのうち数台の荷台に当たる部分には巨大な檻が数台あり、中に入っているのは小さい魔物から巨大な植物まで様々。
 馬車を率いる者たちは、屈強そうな傭兵や商人たち。それぞれが、同じ紋章の入った服装を身に着けていた。
「今回もまいど! 『ピラフ商店』をご利用ありがとうございます、メメル先生!」
 門の前にて、気さくそうに話す青年。青白い肌とは真逆の活発さをもつローレライ。
 キャラバン隊の隊長【ピラフ・プリプク】。
 彼らピラフ商店が扱う商品は主に魔物。戦闘練習用に食料、研究。魔物の使用方法は多様である。
 勿論、そんな彼ら商店にとってフトゥールム・スクエアも得意先のひとつだ。
「いやいや~☆ ピラフたんも、いつもありがとね! それで……今日はどんなのを持ってきてくれたのかな~?」
 ピラフと対面するは小柄な少女……の、見た目の、学園長【メメ・メメル】である。
「我らがメメル先生のために、今回はレアな商品を持ってきたんすよぉ!」
 ピラフは意気揚々と、近くにあった馬車のドアへ手を掛ける。
「コイツは喜んでくれると思いますよー」
 そういって、勢いよくドアを開ける。
 ……しかしながら、そこにあったものはメメルも、そして馬車の持ち主であるピラフさえも予想することができていなかった。

 そこにあったものは、黒い卵。大きさは1mほどだろうか。
 ぶくぶくと膨れ、腕、足、そして服や装備さえも形作っていく。

「実はオレぇ、メメたん先生のこと、好きだったんスよねぇーッ!」
 突然、叫ぶような大声が、馬車から響いた。声の主は黒い影。指は5本、瞳も、髪の細部さえも人の形を作り上げていた。
 馬車の中にいたのは、ピラフであった。
 ただし、先ほどまでメメルと話していたピラフよりも肌や服の色が暗く、そしてニヤニヤと不気味な笑みを浮かべ、ゆっくりと腰についたレイピアを抜く。
「――っ! まっずいな、揺れで籠が壊れちまったんスかねぇっ!」
 馬車の外のピラフも、倣う様に腰のレイピアを抜く。
 瞬間、馬車からピラフが飛び出し、刃と刃が重なった。
 『ギィンッ、ギィン』と、刃が重なる度に響く音。2人は全く、相違ない動きでお互い全く譲らない。

「ほほぉ、ドッペル……『ドッペル・ジャマー』だね。ピラフたん、すごいレアな魔物を見つけてきたねぇ」
 メメルは2人のピラフを感心するように見守る。
 ドッペル・ジャマーは魔物である。通常は1メートルほどの黒い卵のような姿をしている。
 しかし、この魔物の特性は2つ『見たものの姿に変身する』こと、そして『見たものの記憶や秘密を喋る』。
 1体1で対峙すれば、ほぼ互角のまま戦場は動かず。複数人で囲めば、秘密を叫ばれチームワークが崩れていくという恐ろしい能力である。
「その特性のせいで、何人もの戦士が散って行ったことか。色んな意味で。……うんうん、悲しいかな」
 独りただ、納得するメメル。
 『キィンッ!』。
 ひと際高い音が響くとともに、戦場が動いた。
「っく、メメル先生! あぶねぇ!」
 ピラフ、ドッペル両者の武器がはじけ飛ぶ。武器を失ったドッペルが次に狙いを定めたのは、メメルであった。
 ドッペルは『ボコ、ボコ』と体を変形させ、メメルの姿を形どっていく。
 黒いメメル、もといドッペルは杖の先をメメルへと向け、何かを暴露しようと口を開く……だが。
「オレサマ、実はねぇーぇッ!?」
「えぇーい☆」
 そんなドッペルを向かい入れたのは、ドッペルを丸まる包み込んでしまうほどの巨大な光の玉と、その球をボールのように軽く扱うメメルの姿であった。
 神々しい光を放つその玉を杖の先で『つん』とつつくと、ドッペルへとふわふわ飛んでいき、そして甲高い叫び声と『ぽしゅっ』という気の抜けた音とともに光の玉も、ドッペルも消えてしまった。

「……メ、メメル先生は流石っすねぇ……いつ見ても爽快っスわぁ」
 アハハ……乾いた笑いを浮かべるピラフとは対照的に、『ところで』と、珍しく真面目な顔をしたメメルがピラフに問う。
「ピラフたん? さっきのドッペルは全部で何体持ってきたのかなぁ~? チミが戦っている間に2体、学園に飛んで行ったんだけど」
「……え? いや、そんな……ッ! ま、まじっすか……ええと、さっきの合わせて3体っス」
 つまり、残りの2匹が学園内のどこかに紛れ込んでしまったようだ。
 肩を落とし、『これ、やばいんじゃ……生徒の安全とか……』と、青い顔を更に青くするピラフ。
 対照的に『ふんふん、そうだね! 確かに、このままじゃ危ないかもね』と、何故か明るい表情をするメメル。
「よぉし! みんなー! 課外授業をはっじめるよー!」
「え!? これ使うんスか!?」
 楽し気なメメルの声が校舎内へと響いていった。

「ところでピラフたん? オレサマのこと好きなの?」
「や、学生の時は好きだったんスけど。今は女房一筋なんスよ」


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 4日 出発日 2019-08-23

難易度 難しい 報酬 通常 完成予定 2019-09-02

登場人物 6/8 Characters
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《不屈愛の雅竜天子》ミサオ・ミサオ
 ドラゴニア Lv18 / 魔王・覇王 Rank 1
「ミサオ・ミサオ。変な名前だろう。 この名前は誰よりも大切なあの子からもらったんだ。」 名前はミサオ・ミサオ。無論本名なわけがない。 外見年齢は20代、本年齢は不明。 本人曰く100越えてんじゃないの、だとか。 職業はギャンブラー。 学園に入る前は彫刻師、薬売りなどいくつか手に職を持っていた。 魔王コースを選んだのは、ここが楽だと思ったからだそうだ。 遠慮なくしごいてくれ。 性格はマイペースで掴み所がなく飄々としており、基本滅多に怒ることがない。 面白そうなことや仲の良い友人が居れば面白そうだとついて行き、 好きな人や大切な人にはドロドロに甘やかし、自身の存在を深く刻み付け、 飽きてしまえば存在を忘れて平然と見捨てる外道丸。 いい子には悪いことを教えたり賭け事で金を巻き上げ、 そして悪友のオズワルドや先輩先生にこってり絞られる。 恋愛したい恋人欲しいと言っているが、一途で誰も恋人を作ろうとしない。 たくさん養ってくれる人大好き。 趣味は煙草と賭け事。 特技は煙草芸、飲み比べ、彫刻。
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《比翼連理の誓い》オズワルド・アンダーソン
 ローレライ Lv22 / 賢者・導師 Rank 1
「初めまして、僕はオズワルド・アンダーソン。医者を志すしがないものです。」 「初見でもフレンド申請していただければお返しいたします。 一言くださると嬉しいです。」 出身:北国(リゼマイヤ)の有力貴族の生まれ 身長:172㎝ 体重:60前後 好きな物:ハーブ、酒 苦手な物:辛い物(酒は除く) 殺意:花粉 補足:医者を志す彼は、控えめながらも図太い芯を持つ。 良く言えば真面目、悪く言えば頑固。 ある日を境に人が触ったもしくは作った食べ物を極力避けていたが、 最近は落ち着き、野営の食事に少しずつ慣れている。 嫌悪を抱くものには口が悪くなるが、基本穏やかである。 ちなみに重度の花粉症。 趣味はハーブ系、柑橘系のアロマ香水調合。 医者を目指す故に保健委員会ではないが、 保健室の先輩方の手伝いをしたり、逃げる患者を仕留める様子が見られる。 悪友と交換した「高級煙管」を常に持ち、煙草を吸う悪い子になりました。

解説 Explan

目的:『ドッペル・ジャマー』の回収
 逃げ出した魔物の回収が目的です。ある程度体力を削ると卵のような姿に戻ります。
 姿が戻ったドッペルはまた体力が戻るまでの暫くの間、動くことができません。
 動けなくなったドッペル・ジャマーを【メメ・メメル】学園長へ届けましょう。

●ドッペル・ジャマーについて
〇特徴
 目の前にいる人物に変身し、その人の秘密を暴露しようとします。
 今回、秘密についてはメメルの配慮により『嘘か本当かわからないことを言う魔物』という情報を学生の皆様は知っています。しかし、調べることで魔物の情報はより詳しくわかるでしょう。
 ドッペルのステータスは変身した人物と同じになります。
 しかし、耐久力だけは元々の値が少なく、他の誰かに変身しても受けたダメージは引き継がれます。
 また、ステータスは変化するものの柔軟性には欠けているため、不意打ちや罠にはかかりやすいです。
 
〇初期状態
 今回2体のドッペルが、学園内にいる生徒の姿に変身しています。
 別々に、あるいは何処か1か所におびき寄せて戦うことも可能でしょう。
 ドッペルは好戦的ですので、おびき寄せるだけならば容易でしょう。


作者コメント Comment
 こんにちは、根来言です!
 自分自身と戦う、なかなか浪漫だと思いませんか?
 秘密次第で、ギャグにもシリアスにも変化しそうではございますが……。
 今回は少し凝った戦闘を作ってみました。
 だまし討ち? 正々堂々? 皆様にはぜひ、素敵な作戦を話し合って頂きたいです!
 ドッペルの能力である『秘密の暴露』ですが、基本的には皆さんのプロフィールやプランを参考に作成予定です。
 (本名や過去、性癖や恥ずかしい癖等自由です)
 もし『この秘密を使ってほしい』『思わせぶりに途中で言葉を切って欲しい』等ありましたらプランにて記述ください。
 皆様のプランをお待ちしています。


個人成績表 Report
フィリン・スタンテッド 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:427 = 142全体 + 285個別
獲得報酬:15000 = 5000全体 + 10000個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
●作戦
『タッグで攻略』『馬耳東風』作戦。
ドッペルジャマー(以下ドッペル)は嘘をついている、と強く思う事で平常心を保ちつつ数で攻める

●推測・事前準備
ピラフ氏にドッペルについての調査。特に撃破後の輸送・拘束手段について。
あとボロ布で簡単な耳栓とか作れないか試作。効果期待できそうなら、保険として皆に配布。
戦闘時なら声聞こえなくてもハンドサインで何とかなるかなと。

●行動
必ず二人以上の組で行動。
かかってこい偽りの自分! と宣戦布告しつつ捜索。
オズワルドの罠・陣地周辺から捜索していき、ドッペルが見つかったら挑発と交代で誘導し有利を取る。
話は極力聞く耳を持たず、先手を取って『勇者之斬』で速攻。

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
■捕獲
今後の為に男子生徒とのみ行動を共にする。

戦闘は、【マド/マドガトル】で応戦。
魔法技能持ち生徒に擬態する様子あれば最優先で【重力思念】。

捕獲は【厚手の布】を被せ、周りを視認出来ない様にして縛り上げる。

■考察
ゴルゴンの様に、鏡に囲まれると無力化しないだろうか。
鏡が多数ある(用意した)部屋に誘導して捕獲も視野に入れよう。
【事前調査】でその辺りも含め有効策を調べておこう。

■本音
自分と(色んな意味で)やり合うチャンスだって?
俺に変身したら全力で奴を襲う。
最高に美しく背徳的なひと時を共に過ごそうじゃないか。フフ。

■学友の秘密
俺の琴線に触れる秘密があれば愉しいけど、大概はへぇ~で終わる。

アドリブ度:B

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:213 = 142全体 + 71個別
獲得報酬:7500 = 5000全体 + 2500個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
好き勝手に秘密をぶちまける魔物、ねぇ。
ザコちゃん、詮索するのもされんのもめんどくって好きじゃなくてさぁ。
だからなおのこと、さっさと仕留めないとじゃん。たまごになるくらいなんだし、そこそこ食べられる感じでしょ?
…生け捕りにしろ、とは言われてないもんね?

とりまザコちゃんは奇襲側。
引き付け役やってるゆーしゃ様の近くで控え待機しといてー、【気配察知】とか【聴覚強化】な【聞き耳】で魔物の接近の警戒。
引き付け役のゆーしゃ様といい感じの距離まで近づいたら、不意うち奇襲でぽこしにいく。
どんだけ頑健かは知らないけど、大人しく出来たら息の根止めるか【ロープ】巻いとく。
…先にザコちゃんが襲われたら切り替えっけどね。

ミサオ・ミサオ 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:ワー大変だー。みんなの秘密が公にされちゃうぞー。
オレの秘密?いやいやバレたら怖いものなんて……

目標:
敵を卵に戻して回収、校長に届ける。

行動:
事前準備を行う人がいれば積極的に協力するぜ。
また敵をおびき寄せる引き付け役に回り、
他の仲間による奇襲が気づかれないように大げさに【ハッタリ】を利用して挑発。

戦闘:
【龍の翼】で空を飛び【立体起動Ⅰ】を利用して敵を困惑させ
【切り落とし】【龍爪撃Ⅰ】で攻撃。
また【威圧感】【切り落とし】で敵を怯ませて自身や他人の口をふさごうか。

戦闘中に他人の秘密が暴露されるようであれば、花火の爆音を利用して誤魔化すよ。


シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
メメル先生?うわぁ嫌な予感…いえ、何でもないです

・行動
引き付け役として行動
道中生徒にも聞き込み
不審なものを見かけなかったか
嘘か本当かわからないことを「言う」なら少なくとも口はあるはずだよね
何かしら顔がある姿はしてそうじゃない?動物、それこそ人間とか…流石に笑えないな


不審なことを叫ぶものへは【第六感】で警戒しながら近づき
「何してるの?そこの怪しい奴」
言葉で挑発、向かないようなら扇で足元を狙い威嚇攻撃
注意が自分に向くように「踊り」「演技」「緊急回避」で大きく動く

知られたくないこと、俺にだってある
ひとつだけ、言うとするなら
みんなは、みんなでしょ?

オズワルド・アンダーソン 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:
秘密…胸の内にしまっている本音も入るのでしょうか。
あまり、知られたくないですね。

事前準備:
お互いが把握できるよう合言葉を決め、
【陣地作成】と【罠設置】を組み合わせて罠を作っていきます。

仲間がおびき寄せている間敵に対して【奇襲攻撃Ⅰ】を行います。

戦闘始めは後衛に立ち【アクラ】を発動。
自身の秘密がバレてしまったら
以降敵との間合いを詰めて【真中正拳突き】【双撃蹴】で攻撃。
他人の秘密も【真中正拳突き】もとい腹パンで口塞ぎ。

秘密:
ばれちゃいました?
僕の本音がばれてしまったのであれば仕方ありませんね。
(バーニング・ナックル装着しながら)

「僕一度やってみたかったんですよね。前に立って人を殴るの。」

リザルト Result

 ◆
 学園内、中庭のひとつにて。
 辺りを警戒するように、3人の生徒が足を踏み入れた。
 ほぼ無音の空間。草木の音、そして、風の音と、それに混じる微かな足音だけ。
「ピラフさんから聞いた方向はこっちだったはずだけど……人影はないわね」
 少女【フィリン・スタンテッド】は静かに剣を握りしめ、辺りを見渡す。
 危険な魔物がどこから襲ってくるかわからない。そう思うと、自然と剣に力が入る。
「ここもハズレ、となると後は……奥の校舎、プール、あとは洞窟もありましたね。骨が折れそうです……。誰かが被害に遭う前に、見つけることが出来るといいのですが」
 ローレライの青年【オズワルド・アンダーソン】は、下唇に手を当て、『うーん』と小さく唸っていた。
 今回の課題はただひとつ。とてつもなく広い学園『フトゥールム・スクエア』のどこか逃げた魔物、『ドッペル・ジャマー』の捕獲である。
 一つ一つの建物を調べていく時間も惜しい。そう考えた生徒たちが始めに行ったのは情報収集であった。
 逃げた魔物の目撃者であり学園長の【メメ・メメル】と、今回の依頼人であり商人の【ピラフ・プリプク】から魔物の特性や逃げた方向を聞いたのが1時間前。それにより得られた、情報は主に5つ。

 1つ、ドッペルは目の前にいる誰かに『擬態』を行う。擬態した姿は、本人よりもやや色が黒い。
 2つ、擬態した相手の特技や能力を使用するが、体力のみは擬態相手の能力を引き継がない。
 3つ、擬態した相手の『嘘か本当かわからない秘密』をはなし、動揺をさそう。
 4つ、体力が少なくなると黒い、手のひらほどの小さな卵のような大きさになる。
 そして5つ、逃げた場所から南東方向と、西北方向にそれぞれ1体。合計2体が逃走中であること。

「ここにいなかったら、まー、めんどいことになりそうじゃん? もっとも? おでまし、っぽいけど?」
 ニヤリと口角を上げ、さも楽しそうに笑う女性【チョウザ・コナミ】。
「みぃつけた」
 ゆっくりと、チョウザが指さしたその先。中庭の草木に溶け込むように、1人の生徒が立っていた。
 ただし、肌は黒く、瞳はらんらんと輝き、その手には抜き身の剣が握られていた。
 黒い生徒……彼こそは、今回の目的である魔物。ドッペル・ジャマーだろう。
 その足元には2人の生徒が倒れており、そのうちの1人は現在のドッペルの姿とほぼ同じ。
 この場所で少し前まで戦闘が行われていたことが容易に想像できる。
「んじゃ、作戦通りにザコちゃんはゆーしゃ様の合図待ちー」
 『しぃーっ』と、人差し指を口元に。チョウザは足音を立てずにゆっくりと後方へと下がった。
「よろしくお願いします。罠の場所は、死角になりそうなその辺に作っておきますね」
 オズワルドは草木の影を指さし、『ご無事で』。と小さくフィリンに声をかけ、持ち場へと静かに移動を始める。
「うん、2人ともよろしく。……いってくるわ」
 ぎゅっと、無意識に、剣を握る手に力が入る。
 フィリンは2人に背中を向けて、ゆっくりと歩き出した。
「待ちなさい、ドッペルジャマー」
 そして彼女は、次の獲物を探してその場を離れようとした生徒と対峙した。
「スタンテッド家の名にかけて、討伐するッ! はぁぁっ!」
 構えた剣に力を込め、腰を落としその状態から更に腰を落とし、戦闘態勢を作る。
 視線は動かさない。まっすぐに見据えて……そして、振りかぶった。
「……あはっ、次はあなたね? いいわ、相手をしてあげる」
 ドッペルの姿がぼこぼこと泡立ち、フィリンへと擬態していく。
 フィリンの動きを模倣するように、全く同じ角度、同じスピードを維持しつつ、ぶつける。
 キィンッ! ギィンッ! カンッ!
 数度剣を合わすものの、双方引かず、動かず。
「さぁて、あなたにフィリンを倒すことができるかしら? ……なぁ? どうなんだ? 英雄サマヨォッ!」
 フィリンが飛び掛かるのと、ドッペルが襲い掛かるタイミングはほぼ同じであった。
『ギィィィン』
 甲高い剣のぶつかる音が、静かな広場に木霊していく。
 ぶつかる反動で互いにはじき返されるように、距離を取るフィリンとドッペル。
(力、速さは同じ……か、あまり長い時間はかけたくないわね)
 ぎゅっと剣を握り占める。
「ニセモノ勇者サマが、なぁにホンモノみてぇなことやってるんだ? ――笑えるなぁッ!」
 クスクスと、歪んだ笑みを浮かべ、挑発するドッペル。
「ッはぁ!」
 挑発をしてくることは予測済みだ。
 相手のペースを乱す、油断の隙を狙う様にフィリンは再び仕掛ける。
 『勇者之斬』。深く、不意を突いて右腕を切り落とす。切られた部位はぐしゅぐしゅと音を立て、黒い煙を出していた。
「――ッ? クソが! 勇者之斬? 成り代わって生き延びてる癖に、何カッコつけちゃってんの?」
 苦痛に顔を歪めるドッペルが声を荒げる。
「成り代わり……? 何……ってんだッ!」
 明らかに動揺するフィリン。
 自分とうり二つの少女の姿。口の悪い、黒く汚れた自分の姿と誰かが重なっていく。
「うるさい……ッ! ニセモノはッ! アンタだッ!」
「そうだ。次はッ! アンタが、成り代わられる番、だ!」
 ゆっくりと、ドッペルがフィリンへと近付いていく。
(いや、だ。ここで、やられるわけにはいかない。倒さないと……でも)
 剣を横に、薙ぎ払うように動かす『合図』を後方の仲間へと送る。
 そして、フィリンは一歩、一歩と、重い足を引きずるように後退を始める。
(目を動かさない、目を離さない。後退するときに背中を向けないように、ゆっくりと)
 浅い息を吐きながらゆっくりとフィリンはじりじりと後ろに下がる。
 その様子を楽しむように、ゆっくり、ドッペルも後に続く。
「なんだ? 今更チキンになって……ッ!」
 ある地点……オズワルドの作り出す罠を踏んだ。
 『バキッ!』。足元から、何かを砕くような大きな音が響き渡った。
 避けようとしたころには、もう、遅い。
 ドッペルがフィリンへと手を伸ばすも、その手は魔力を纏った水の塊によって弾かれた。
「『アクラ』ッ! フィリンさん、下がってください!」
「ありがとう、オズワルドッ!」
 フィリンが離脱するや否や、草木の中から、材木や植物のつるで作られた柵が現れ、ドッペルの四方を囲みこむ。
 これはオズワルドが即興で作り上げたものだ。
 その罠は、粗さはあるものの、視界を奪うには十分の出来だ。
「いいところだったのに……邪魔した……ッぶねぇな!」
「いやー、やっぱザコちゃんの攻撃よけられちゃう?」
 柵の上からさっそうとから飛び出たのは……石を片手に弄ぶ、チョウザの姿だった。
「こっからはゆーしゃ様に代わって、ザコちゃんが頑張ろうかねぇ」
「選手交代って? ……ふぅん? いいよぉ、ゆーしゃ様に変わってぇ、やっちゃうじゃん?」
 ドッペルは視界に入ったチョウザへとターゲットを変えた。
 ぐしゅぐしゅと黒い塊へ、そして人型へと姿を変える。次は、チョウザ・コナミの姿だ。
「うっわ、思ってたより気持ちわるーい」
 思わず声を出すチョウザだったが、手は緩めずに『六角棒』で突撃する。
 擬態の終わったドッペルも倣うように、突撃の構えを作りだす。
 しかし、先ほどフィリンに受けたダメージもあってか、思ったように対応に間に合わず、肩に打撃を受けた。
「そこらなモブを自称するザコちゃん二号、ザコちゃんとお喋りする気ない? とりま恩人様のこッ」
『ぼこっ』。チョウザによる力強い打撃が、容赦なくドッペルを襲う。
「んんっ、じゃ、ザコちゃんの名前とか? 実はコッッ!」
 どかっ
「本物のッ!?」
 バキッ!
 何か言おうとするたび、鋭い一撃がチョウザの手によって加えられる。
 あらゆることを、動揺を誘うためだけに口に出すドッペルであった。
 しかし、その全ての発言を否定するかのようにチョウザが手を休めることはなかった。
「あのさぁ、ザコちゃん。あんま人のこと詮索すんのもされんのも、好きじゃないかんさぁ。手っ取り早く済ませちゃいたいわけ」
 檻の中、ぜぇぜぇと息を切らすドッペル。
 しかし、手数は多いものの決定打には欠ける攻撃。
 本来の作戦ならば、オズワルドが檻を作っている間にチョウザが遊撃で場を繋ぎ、回復したフィリンと交代。その繰り返しの消耗戦……の、はずだった。
「……んじゃぁ、さ、こういうのはどうですか?」
「ーーッ?」
 急に、口調を変えたドッペル。追い詰められた彼女が次に成り代わったのは、オズワルドだった。
 彼が握りしめる武器は無し……いや、拳。ぐっと、姿勢をかがめ、チョウザの腹部へと拳を振るう。その突きは無駄な動きもなく、まっすぐにチョウザの腹部を狙い撃つ。
 とっさに身を翻し、間一髪よけるチョウザだったが、バランスを崩して尻もちをつく。
 視線を少しずらせば、先ほどまで彼女が立っていた場所の檻は壊れ、穴が開いていた。
「いやぁー、そういうのアリ?」
「アリですよ、彼の姿は先ほどから見えていましたし……それに」
 にっこりと笑い、オズワルドの姿のドッペルは続ける。
「ずっと、前線で戦いたかったんですよ。貴方たちに嫉妬しているくらい。だから、貴方たちがいなくなれば、そうすれば僕は前に出ることができる……そうでしょう?」
 にっこりと笑う彼は、体勢を崩しているチョウザへと拳を振り下ろそうとする……が。
「えぇと、少し違いますが……ばれてしまってはしょうがない。ですね」
 木の柵が引く。そこに立っていたのは、今まで檻を制御していたオズワルド。
 ドッペルが振り向こうとするやいなや、鋭い拳が1発。顔面に直撃した。
「僕だって、剣とか鎌とか振り回して……。オズワルドすごい! 治療ができて、後方支援もできて! 前線にも立って戦えるすごい! って、言われてみたいです!」
 大人しく、優し気な微笑みを浮かべながら、彼は両手に付けられた『バーニング・ナックル』をきゅっと整えた。
「だから、その練習をさせてください。……はい、それでは」
 そんな彼とは正反対の、おびえた表情のドッペルは何かを言おうと口を動かす。が、時すでに遅し。
「――歯ぁ、食いしばってくださいね?」

「オズワルド、チョウザ、さっきはありがとう。恥ずかしいけど、あの時動けなかった」
 ひと悶着が明けた広場にて。オズワルドの治療を受けながら、フィリンはぽつりと呟いた。
「いいえ、フィリンさん。あなたがドッペルの体力を消耗させてくれていたから、倒すことができたんです。こちらこそ、ありがとうございます」
 にこりと、オズワルドが笑う。そんな彼に、目を伏せて何かを言おうと思考をめぐらせる。
「……えっと、あの時」
 空気を察してか、偶然か。横からチョウザが口をはさむ。
「なにぶつぶつ言ってるのー? ザコちゃんこいつ縛っちゃうよ? 好きにしていいんだよねぇ?」
 ニヤニヤとロープを握り締め、わきわきと手を動かすチョウザの姿。
「……そうね」
 そんな彼女の姿に、小さく笑い、フィリンは答えた。
「そうね……みんなを酷い目に合わせた魔物だもの。とびっきり、きつく結んで欲しいわ」
「承知ー、ゆーしゃ様」


 同時刻、薄暗い廊下を駆ける3人の生徒がいた。
 逃げたドッペル・ジャマーのもう一匹は、校舎内に逃げ込んだらしい。
「廊下の……もっと先のほう? 分かった、ありがとう」
 少年【シキア・エラルド】は聞き込みのなかで目ぼしい情報を掴んだ。
 数分前に肌の黒い生徒が、他の生徒と戦っていたこと。そしてその生徒は次から次へと生徒に成り代わり、いまだに犠牲者を増やしつついること。
「まさか、アイツを倒しに行くっていうの?」
 ムリに決まっているとでも言いたげに顔をしかめる生徒。
「大丈夫、だいじょーぶ。オレ達、校長から頼まれたんだぜ? キミは他の生徒を避難をさせてくれないか?」
 ドラゴニアの青年【ミサオ・ミサオ】は自慢の武器である大鎌『デビルイーター』を見せつけるようにしながら、生徒へ指示する。
 『出来るだけ巻き込みたくないしさ』と、付け加える彼の武器は大きく、軽く振り回すだけで狭い廊下の壁を傷つけてしまうほどである。
「わ、分かった。君たちも気を付けて」
 一言置いて、逃げるように去る生徒に背を向けて廊下の奥を見据える。
「この先……ねぇ、2人とも。ちょっと『いいコト』思いついたんだけど、聞いてくれない?」
 秘密の話でもするように、小さく。ピンク色の目を細めて、【プラム・アーヴィング】は囁いた。
「ちょーっと、さっき調べてきたことなんだけど……」

 静かな中庭とは対照的に、廊下は悲鳴が響いていた。
 その中心にいるのは2人の人影。
 1人は尻もちをつき、怯えたような表情でもう1つの人影を見上げている。
 そしてもう1つは、そんなの生徒の喉元に剣を突き付ける生徒。
 2人の生徒の見た目は、鏡映しのように瓜二つであった。
 ――その表情、そして黒い肌以外は。
「何してるの、そこの怪しいやつ」
 警戒しながら、シキアは一歩前に出る。
(生徒がこんなに……巻き込むわけにはいかない、よね)
 黒い生徒……ドッペルは呼び止められた方へとゆっくり向き直る。
「次は君……か? 相手をしてくれるの? ふふふ、いいよ?」
 ぼこり、ぼこりと黒いその体が変形するドッペル。
 振り向いた生徒の顔、姿、それは先ほどまでの生徒ではなく、シキアの姿をしていた。
「うっわぁ、気持ち悪いほどそっくりだ。悪趣味」
 ミサオが小さく呟いたが、気にしないとでもいうようにゆっくりとドッペルは一同に近づいていく。
「俺……が、もう一人? いや」
 前情報で『ドッペル・ジャマーは目の前にいる人物に変身する』ことは知っていた。
 けれど、シキアは、黒いシキア……もとい、ドッペルは見た目だけではない、何か得体のしれない、いや知りたくもないような、薄気味悪い笑みを浮かべる。
「そう警戒しないでよ。俺は君と話をしたいだけなんだから。ほら、こっちを向いて? シキア……いいや、未来のオズ。『シェルシア・ジェンダート』?」
 優しく、とろけるような声で歌うように発せられたもの。それは、シキアが当の昔に捨てたはずの名だった。
「俺の顔で、俺の声で……喋るんじゃないッ! 俺は、シキア、だ!」
 母によく似た美しい顔。父とよく似た、歌うような声。
 シキアはそのすべてを追い出すように、頭を掻く。グシャリ。長い髪が乱れることも、制服が乱れることも構わない、この痛みが、感触が、自分はシキア・エラルドだと認識させてくれる。
「偽りの名前で、『自分』が手に入ると思ったの?」
 追い打ちをかけるように、ゆっくりとドッペルの手がシキアの首元まで迫る……が、その手はすんでのところで、横から伸びてきた白い左手に掴まれた。
「そこまでだぜ? 俺のおもちゃに手を出すのは、さ」
 手の主、プラムはニヤリと笑い、ドッペルを手繰り寄せる。
「自分とやりあうってのも楽しそうって思ってたけど、これはあんまりいい気がしないな」
 プラムの右手に握られた魔術書から大きな魔法の玉が1つ、浮かんでいた。
「――ッ! 離せッ!」
「離すか、ばーか。『マド』ッ!」
 超近距離、外すはずはない。胴体に大きな爆発音とともに命中した。
「よっしゃ……あれ?」
 『もう一発……』そう言いかけた言葉は妙な違和感によって消えていた。
 プラムが掴んでいた、はずの右手がなくなっている。
「――ッく、はっ、ははは、いいじゃん俺」
 握っていた腕はしぼみ、黒い塊へと戻っていく。そしてその塊が次に形作ったものはプラムの身体だった。
「俺とやりあいたいって? その前にヤったのはアドラーだったか? その前はダイアン? 俺は何人とヤれば気がすむのかねぇ? んまぁ? 気持ちいいからやめらんないんだけど」
 さも自慢げに目を閉じ、赤裸々に、ドッペルは話し出す。聞こえる悲鳴に心地よい……が、違和感。
 悲鳴の正体は逃げ遅れたのか、それとも見守っていたのか。残っていた生徒(特に男子生徒)達から発せられたものだった。
 思わずドッペルは秘密の主、プラムの方を見やる。が。
 当の本人の様子はといえば『うんうん』と頷くだけの始末である。
「どうじねぇの?」
「へぇ~って感じ、だねぇ」
 全く動じないプラムの様子に必死になって動じる秘密を探し始めるドッペル。
「そうだ! シキアの限定アイス! いやぁ、あれは美味しーーーッ!?」
 びゅん。黒光りする横やり……ならぬ横鎌が、ドッペルの頬を掠める。
「話はすんだか? んじゃ、オレともやろう?」
 『首、狙ったんだけどさぁ』と、やや残念そうなミサオがブンブンと2、3回大鎌を振り回し、やがて構えを戻す。
 器用なことに、床にも、壁にも傷は一つもついてはいない。あくまでドッペルだけを狙った技だ。
「次は、外さないよ」
 ミサオの声色が変わる。冷たく、重いプレッシャーにドッペルの姿が少しブレ、そして次に現れた姿はミサオのものだった。
「いいじゃん、次はキミか」

 その後方。
「……ねぇ、プラム? アイスって、限定アイス? 俺が名前まで書いてたアイス?」
「あ、ははは、やっべー」
 先ほどまでの落ち込んだ様子は、いつの間にやら怒りに上書きされたようだ。
「……ばーか! プラムの、ばーっか!」
 そんなことはつゆ知らず、2人のドラゴニアは戦いを続けていた。
「その程度かよっ!」
 ドッペルの攻撃を鎌で防ぐも、ミサオは廊下の開けた窓から中庭へと弾き出されてしまう。
 更にドッペルの追撃を受けるミサオだったが、今度は華麗に回避した。
「そっちこそ。オレの首はこの通りピンピンしてるけどなぁー?」
 片方が大鎌を振りかざせば、もう片方が大鎌で受け止め。
 また片方が竜爪を表せば、片方もそれに倣うように現す。
(結構これは、きっついなぁ。でも、オレの姿なら……作戦通りさ)
 滑空しながら、ミサオは1人、ほくそ笑んでいた。
 ミサオは戦闘中、ひそかにハッタリを攻撃に混ぜ込んでいた。
 内容は2つ。
 1つはドッペルを『ある場所』へ誘導させること。
 そしてもう1つは……。
「なぁ、オレをどこに連れていくつもりだよ?」
 その考えを読んでいたかのように、ドッペルが口を開く。
 ミサオはその予想外の言葉に、思わず動きを止めそうになるが顔には出さない。
「へぇ、それはまたどうして?」
「オレはオレ、なんだ。考えが読めないとでも? まぁ、ここでおしまいーーッだ!」
 ドッペルは大きく翻りながら大鎌をミサオへ振りかぶった。ミサオの『切り落とし』と同じだ。
 『ギィィィン』
 鈍い金属の音が絶えず響く。ミサオはとっさに大鎌を盾にしたものの、体勢が悪い。長くは持たないだろう。
「いいのかねぇ? このままじゃ、借金返す前にお陀仏だぜ?」
「どうぜならキミが払ってくれ。ってか、寧ろ金をくれ」
 軽いノリで返したものの、これ以上は持たない。
 これでダメ押しだ、とでもいうようにドッペルが口を開く。
「あーあ、あの腐れ縁の貴族のお坊ちゃんが心残り? 大丈夫、次はもっと、上手く『飲ませる』からさ。作り方はちゃぁんと……ッ!?」
 『バチッ! バチバチッ!』『パンッ!』『ドンッ!』
 突然起こった大きな音、光、そして大量の煙。その全てが新手の奇襲のものかと考え、ドッペルは思わず力を緩めた。
「な、なんだ! これはッ!」
「なんだって? 花火だよ、花火。めでたい時とかに使う、さッ!」
 ミサオは、動揺するドッペルの足元を刈るように、大きく大鎌を振るうが、当たる寸前でドッペルが空を飛んで避けた。
「ごほっ! う、上から……なら見え……」
 せき込みながらも上昇するドッペルが次に見たものは、無数の魔法の弾だった。
「そんな飛んでくれると、見やすくて助かるわ。……んじゃ、た~んと、喰らえッ!」
 プラムが言うやいなや、魔法の弾は次々と、ドッペルへ向かって放たれる。
「ッ! ……っが……! こ、この程度ッ!」
 何発かの弾を避け、そして仕返しとばかりにプラムへと拳を振るうドッペルであったが。
「これで、終わりだよッ!」
 煙の中から現れた本物……ミサオの、本物の拳に打ち付けられ、地上……階段の下へと墜落していった。

 『ガシャァァアン!』。
 けたたましい音とともに、墜落したドッペルは黒い泥のような塊を動かす。
「まだだ、まだ、まだ……?」
 しかし、その動きは『あるもの』によって止められた。
 無数の自分。
 目の前にいる自分。視界の端にいる自分。後ろにいる自分。足元にいる自分。
 擬態しようと身をよじる、擬態、擬態、ぎた……い?
 ぐにゃりと、身体が動くが、その場には自分しかいないことに気づく。
 やがて、ドッペルは、自分に擬態を繰り返し続ける泥型のモンスターと化していた。
「うっわぁ、思った以上に気持ち悪いねぇ」
 ミサオは、肩で息をしながら笑う。
 今回彼らが立てた作戦は名付けて『ミサオが頑張っている間花火をこっそりつけて鏡にぶつけよう作戦』である。
 ミサオがハッタリを使い、自分以外の誰かに注目させないようにする。
 そして、その間にシキアとプラムは気配を消しながら、ドッペルに見つからないよう、巧妙に花火の仕掛けを行う。
 後は高いところから突き落とす、鏡にぶつけられたらなお良し。
 この作戦は、煙から出てきたところなら仕留めやすそうじゃない? というミサオのアイディアから産まれた。
 そして事前調査によってピラフより手に入れた『自分以外の擬態対象がいなければ大人しくなる』という情報から作られた作戦である。

「ここまでとは思わなかったけど、結構上手くいったんじゃない? さて、俺は回収してこよっと」
 プラムは厚手の布を大きく広げ、ドッペルの上にばさりと被せる。すると、擬態の対象がいなくなったドッペルは小さくなっていき、やがて黒い卵の姿に変わった。
「……ねぇ、ミサオ」
 シキアが小さく、ミサオに問いかける。
「今回のこと、なんだけど……」
「今のは聞かなかった、覚えていない。そうだろう?」
 ミサオは、シキアの言葉に『はぁ』と息を吐きながら答える。
 遮るように、隠すように、その言葉は無意識に早口になっていたかもしれない。
「うん。知られたくないことは、誰にだってある」
 『でも』、とシキアは、ミサオに笑いかけた。
「みんなは、みんな。だよね?」


「みんなありがとう、確かにこれはドッペル・ジャマーで間違いないっすね」
 ロープで厳重に縛られた麻袋が2つ。
 軽く左右に揺らし、卵のような感触を確認する。そして、ピラフは改めて、生徒たちに礼をした。
「大きな怪我もなくて、本当によかった。メメル先生、今年の生徒はまた一段と優秀そうっすね」
 大人の傭兵たちでさえも、捕縛に手を焼く魔物を数人の生徒だけで捕まえたのだ。しかも2体も。
 ピラフはただ、生徒たち、そしてそれを育て上げているメメルを始めとした教師陣に素直に感心していた。
「んふふ~、まぁね! 優秀な生徒ばっかりだからねぇっ!」
 自慢げに胸を張るメメル。いつもの明るい声で話し始める。
「チミたちよく頑張った! みんな優秀でオレサマもいい感じぃ~☆ 今日は、しっかり休むこと! フトゥールム・スクエアの生徒たるもの、ね☆ 学園長命令だぞ☆」

 彼らが帰路につく頃には、いつの間にか日は傾き、橙色の光が道を照らしていた。
(あの時、もし、フィリン……ライアを殺せば、私は皆が望んでいる勇者『フィリン』に成ることができたのかしら? それとも、……)
 フィリンは1人、あの、薄汚い少女のことを思い返す。
 過ぎた過去ではない。何時か、対峙しなければならない未来の話。
「……ううん、だめね。フィリンらしくないわ」
 振り払うように、少女は部屋の扉に、手を掛けた。

「はぁ、めんどい……」
 チョウザは水タバコの瓶をくるくる。夕日の光で弄ぶ。
 自室の窓から差し込む日差しはやさしい……はずだった。
 ただ、今日だけは、嫌な懐かしさがこみあげてくるようだ。
 あの魔物の言いかけた秘密は、彼女が抱えている秘密やその過去を少しだけ思い起こさせた。
 思い出に、今更どうこう言ってもどうしょうもない。そのくらいは分かってる。
 自分に言い聞かせるように、チョウザは独り、呟いた。
「だいじょーぶ、ザコちゃんは自由。何にもとらわれない」
 ニヤリ。口元が動いた。

「アイス」
 少し怒ったような口調で、シキアは一言呟いた。
「……んー? 愛してるって?」
 まるで何も聞いていない。そう言いたげなプラムの耳を引っ張り、もう一度シキアは一言。
「アーイース! 俺のアイス! なんで食べちゃったんだよ!」
「めんど……いや、ごめんごめん! クソ暑かったからついつい!」
「そうだね! 昨日は超クソ暑かったよね! だからって勝手に食べることはないんじゃないかな!? プラムのばーかッ!」
 よっぽど楽しみにしていたのだろう。シキアはそう言い切ると、ふいと顔をそむけてしまった。
「……えーと、怒ってる? うん、怒ってるね! ……はぁ、分かった、明日買ってくるから」
「高いやつ」
「はいはい」
「2つ、ね」
「はいは……マジかよ」
「だって限定品だったんだよ? そのくらいしてもらわないと。それに、俺が食べてる間君はただ指くわえて見てるつもりなの?」
 不覚にも、今回はプラムの盗み食いがなければきっと、シキアは動けなかっただろう。
(俺が俺でいられるのは、きっとこうして怒らせてくれるっていうか、笑わせてくれるプラムのお陰なのかな)
 恥ずかしさ半分、感謝半分。素直に『ありがとう』を伝えることは、きっと難しい。
 そんなシキアの姿をぽかんと見つめるプラムは、不意に何かを思いついたようにふふふと笑う。
「それって、デートのお誘い?」
「……プラムのばーか!」

「嬉しそうだね? 何かいいことがあったの?」
 寮へ帰る道すがら、ミサオはとなりを歩くオズワルドに話しかけた。
 いいや、正確には『話しかけさせられた』というべきか。
 ちらり。ちらりとこちらを度々見るオズワルドに根負けしてしまった。
「分かります? 実は……僕、何と、止めをさしたんです! 拳で!」
「……本当? すごいじゃん!」
 報告を聞いたミサオは、素直に驚いた。
 フィリン、チョウザ、そしてオズワルドの3人がもう片方のドッペルを倒しに行っていたことは知っている。
 だが、この3人。それぞれの戦い方をミサオは知らないわけではない。
 それを踏まえればすぐに、オズワルドは、自然と妨害や支援役に徹することになるだろう。
「本当ですよ? そんなに信じられませんか? 僕の姿をしたドッペルをこの正拳でどーんっ、と!」
「いやぁ、疑ってるわけじゃないさ。ただ……そっかぁ、キミは『前線、後方。支援も妨害も回復も、何でもできるお医者様』になっちゃったのかぁ……そうかそうか」
 『さみしくなるなぁ、強くなったなぁ』と、ただ、長年連れ添っているだけではない。
 ミサオはなんとなく、オズワルドが憧れる言葉や言って欲しそうな言葉というものを交えて、褒めたたえてみた。
 ……しかし、オズワルドは褒められた、という表情はせず。彼は少し怒ったように口を尖らせた。
「……なんで怒ってるの?」
「うーん、褒められるのはうれしい。ですけど、ミサオに見てもらいたかったなって」
「信じてるって言ってんじゃん」
「そうじゃなくて、やっぱりミサオとは長い付き合いですから。それに、まだ僕は何でもできる医者にはなれてはいないですから」
 オズワルドはぎゅっと、拳を握った。
 今回はフィリンやチョウザがいたから、きっとうまくいった。
 でも、もし、独りだったなら?
(いくら万能の医者になれたとしても、独りは嫌だ。僕は、きっと、独りじゃなにもできない)
 家を出る前のことを思い出す。死にかけて、疎まれて。そして、助けられて。あの時の、どうしょうもない不安が頭の中を埋めていく。
「そうだなー、オズが目指してる医者は理想が高そうだし、なかなかなれるもんじゃなさそうだな」
 ミサオは、横で考え込むオズワルドの頭をぐしゃりと、乱すように撫でる。
 小さな抗議の声が聞こえるが、知らんふりだ。
「オズが満足いくまで、オレはついていくから。オズは、あれだ……納得いくまで、頑張れ」
「勿論、です。ミサオ、付いてきてくださいね?」
 2つの影は、夕日のなか、少しずつ進んでいく。
(大丈夫、生きている。じゃぁ、守らないとダメだろ。悪友として)
 ミサオは夢に進む、眩しい悪友の姿に、眩しそうに目を細めた。


「ねー、ピラフたん? オレサマ、思うんだけど」
 誰もいなくなった檻の前。メメルは独り言のように、話す。
「嘘って、儚いよね。どんな大きな嘘でも、いつかはあっさりばれるの」
 ぼんやりと、何かを思い出すかのように。メメルは目を閉じる。
「そうっすねー、そういえば、さっきの生徒達もひと悶着あったかもしんねぇっすね」
 『嫌な仕事、頼んじまったなぁ』と、バツの悪そうな顔をするピラフをしり目に、メメルは続ける。
「いつかは、自分の抱えてきた嘘と対峙する日が来る。その時、どのくらいこれが自分だ! って、胸を張って言える何かを準備できるかが大事だと思うんだ」
 くるりと、ピラフへと向き直り、にっこりと笑みをつくる。
「経験とか、仲間とか……今日はきっと、その予行練習。皆にとって、いい経験になったんじゃないかな~、な~んてねっ☆」
 『じゃあ、校舎の後片付け、残りもがんばってね~☆ ピラフたん☆』と、いつものテンションに戻るメメル。
 きっと彼女も、過去に様々な嘘と戦い、そして乗り越えてきたのかもしれない。

 勇者たちよ、いつか来る日に負けないことを。



課題評価
課題経験:142
課題報酬:5000
かの勇者曰く、最悪の敵とは
執筆:根来言 GM


《かの勇者曰く、最悪の敵とは》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 1) 2019-08-19 01:44:37
へェ…
色々楽しめそうな敵。
2体居て長丁場になりそう。

ところで、卵の敵って多いものなの?

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 2) 2019-08-19 12:07:26
人の姿をまんま同じにパチッてきて、あえて黙り無言な隠し事すら漏れだし拡散して来る魔物、ねぇ。
ふーん。…ふーーーん。
なんてーか、自分の中に確立したもん欠けらも無いしょーもない存在概念なのかな。
原理は気になっけど。とはいえ知ったとしても、わざわざ詮索どころか感情にこぶし捩じ込むつもりもないし。

とりまザコちゃん思ってんのはー、ある程度合図的なの決めといた方が良くない?っていう。
見た目の目印だったらそれも込みで真似され模倣されたら終わりだし。
化けられてる存在じゃないからーってのをお互いに知るための合言葉的なあれ。
さすがにそれまではバレないでしょ。バレたら笑うけど。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 3) 2019-08-19 22:15:12
勇者・英雄コースのフィリンよ。よろしく。

またクソ…いえ、厄介なモンスターを連れてきてくれたわね。
知性という感じじゃないし、オウムやカメレオンみたいなものなのかしら?
言葉は喋るし記憶も見るけど、嘘かほんとかわからないっていうし。

>合図
好戦的って特徴があるようだし、とりあえず戦うそぶりをして見せる…って感じでどう?
何なら(ダメージに至らない程度で)一発入れてみるとか。
応戦せず『やめて!』って言えば本物…って、ダメ?

あとは単純だけど、常に何人かチームで行動するってだけでも効果あるかも。相手は同時に3人以上には化けられないわけだし。
1VS1だと拮抗して勝負がつかないそうだし…

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 4) 2019-08-20 00:15:41
あれ、俺の勘違いかな?
黒卵は、姿形は仔細みたいだけど色は黒っぽくて結構見目で判断できそうじゃない?

化けている相手の特徴を知らないと見つけるのには大変だろうけど...。
メンバーは当然同学年だし、お馴染みだし大丈夫な感じあるけどな〜。
因みに今に日焼けに黒さを足したらどうなるんだろう。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 5) 2019-08-20 12:29:40
んー?ザコちゃん的にはこう、そっくりな外見顔面で、そこから伸びる影が好き勝手に叫ぶー、ってイメージだったんだけど。
そもそもの人型も暗めに黒い系?そったらもう、見つけしたいボコ…捕まえればいーんだろーけど。

好戦的なのを利用活用すんのは良さみ。
なんなら校庭とかの目立つとこで、わざとらしぃくただ目立つだけの戦うふりとかしちゃう?
探さなくてもあっちからこんにちはかもだし。

てかあれだよね。
『弱らせて捕獲しろ』とは言われたけどさぁ。『生け捕りにしろ』とは言われてないんじゃん?
情け容赦遠慮なく、ちゃかぽこにしちゃってもよくない?だめ?

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 6) 2019-08-20 20:23:56
みんなよろしくね
また変な生き物?メメル先生そういうの好きだなあ…

俺は見た目については「そっくりだけど肌と服の色が違う」だと思ってたよ
色が違うなら遠目から見てある程度分かると思うけど、合図は決めておくに越したことはないんじゃないかな
それこそフィリンさんが言うように、ちょっと挑発してみるとか?

3人なら丁度不意打ちもしやすいと思う、一人が引きつけて残り二人が不意打ちとか
柔軟性はないから、案外続けて引っかかるかね?…そこまで甘くはないか
ちゃかぽこ…というより定期的に叩いてもいいんじゃないかなとは思った
折角たまごに戻しても、また変身されたらいたちごっこだしさ

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 7) 2019-08-21 20:31:52
情報を再確認してみたわ。
目撃情報だと『ピラフよりも肌や服の色が暗く』って事だから、顔見知りなら見間違えることはなさそうね。
戦闘になったら『ドッペルの話題は全て作り話』と強く認識して、惑わされず戦うというのが重要そう。
私はドッペルから何を聞いても、みんなを信じるから。

>回収について
>
聞いた話だと、ピラフさんは籠に入れて運んできたらしいわね。
卵に戻った間に、人間サイズに変身できないくらいの入れ物に閉じ込めてしまえばいいのかしら?
ピラフさんに確認してみた方がいいかもしれないわね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 8) 2019-08-21 22:51:43
閉じ込めを内側からぶっ壊さないならそれでもいーのかな。
布で縛るくらいじゃ、さすがに足りなかったり?鞄の中…でもまだ足りなみ?

でもってあとは引き付け役か奇襲役かの割り振り分役しなきゃなのかな。
ザコちゃんどっちでもいーよ。どっちもやれなくはないだろーし。
人で足りなさそうな方行くかな。

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 9) 2019-08-22 15:01:01
遅くなってしまいすみません。オズワルド・アンダーソンです。
顔見知りやよく一緒に活動している方が多いですし、下手なことがなければ見間違いはなさそうですね。

お金とかいろいろたまったのでちょっと購買部とか校庭とか保健室とか行ったり来たりしてました。申し訳ない。
組み合わせとしては僕もどの役でも構いません。
ただ、一度でもいいからちょっと殴ってみたいんですよね。(ナックル装着しながら)


《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 10) 2019-08-22 16:55:03
そういえば、敵はおびき寄せる流れで合ってるんでしょうか。
陣地作成と罠設置を使ってちょっとした罠を作ってみることを考えてますが、いかがでしょうか。

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 11) 2019-08-22 19:23:35
んー、それじゃあ引き付け役で行こうかな
こっそり隠れるのちょっと苦手だし、それっぽい奴見かけたらまずは何か声をかけてみようかなと思う

《不屈愛の雅竜天子》 ミサオ・ミサオ (No 12) 2019-08-22 20:31:12
魔王・覇王コースのミサオ・ミサオだ。
よろしく頼むよ。

ふむ、オレも引き付け役に回らせてもらおうか。
挑発ならオレの十八番だ。…まぁ、うん思いつかないもので。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 13) 2019-08-22 21:02:30
そうなんだ?
じゃあ頑張って。
…あと、俺は念のため。
念のためだけど、女性とは別行動を取るようにするよ。

言わない事、も秘密にカウントされてしまっているのなら、ちょっと危険だからね…。

とりあえず、捕獲方法としては何処に目がついているかわからないし、ザコちゃん案の厚手の布を覆う為に俺持って行っておくね~。

あ、とりあえず皆の秘密だろうがなんだろうが、聞いても俺は気にしないから安心してね。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 14) 2019-08-22 21:18:11
…なんだか会議室の備品が増えたわね(ころころ)

と、遊んでる場合じゃないわ。
おびき寄せる先は特に決まってないし、オズワルドが罠を用意するならそっちに誘導させてもらうわよ。

秘密については…うん。お願い。
入学前に盗賊団との戦いで不覚をとって半年ほど療養してたら
変な噂が色々ついちゃって…人が変わっただの、辱められただの、みんな噂好きなんだから…

別に掘った掘られたやったやられたくらい、別にどってこ…な、なんでもない。今のなし!

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 15) 2019-08-22 21:46:19
会議室にもサイコロが…どんだけサイコロあるんだろうね?
オズさんはありがとう!それなら気を引きつけて、上手く誘導してみるよ!

秘密は、もしも聞いても他言無用ということで
…秘密があってもなくても、俺にとってのみんなは、今いるみんなだよ

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 16) 2019-08-22 22:45:52
サイコロ振り投げ投擲流行ってんの?じゃ、ザコちゃんはいーや。

引き付けに人増しみてるし、ザコちゃん奇襲側にしとくかな。
ってもこっちが先にみつかり側なら、誘導に移行せざるをなさみなんだけどさぁ。それはそれ。

ってもそもそも、無駄に本人の言ってもないことだの秘密だのを詮索するの、ザコちゃん好きじゃないから。
聞いてはいるけど頭に入れないから。ってかめんどいし。
人と人の接触なんて。上辺の皮部分だけで充分に満ち足りじゃん、ねぇ?

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 17) 2019-08-22 22:59:23
では僕も奇襲役に回りますね。

秘密については大きな音を出すという手もありますし、
最悪腹パンしてもいいかもしれませんね。
秘密を晒そうとするものになんの遠慮がありますかね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 18) 2019-08-22 23:31:52
…腹パン?お腹いっぱいになるまでパン食べさせんの?
やり方は各々の個性満ち満ちの方が、楽しいだろーからいーけどさ。

なんせよ、プランの送り忘れは無いようにね。
自分の預かり知らぬところで、自分の知らない秘密がぶちまけられたら。
なかなかに不愉快じゃん?