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脱獄大作戦


ストーリー Story

 魔法学園フトゥールム・スクエアは通常のカリキュラム以外にも、ギルドにくるような依頼を受けて生徒を派遣することがある。
 生徒に勇者としての実地体験を積ませつつ、世間における学園での印象を上げることもできるため、学園はこの手の依頼を広く集めていた。
 依頼内容も様々で街を襲い住みついたドラゴンの討伐なんていう難易度の極めて高いものもあれば、お手伝いの延長のような簡単なものもある。
 そして今日も学園に一つの依頼が舞い込んできた。しかしその依頼の余りの突飛さに、受付をしていた学園教師の【スペンサー・バーナード】教授は目を丸くすることになった。
「……失礼。耳が遠いなんてことはなかったが、もしかしたら聞き間違えたかもしれない。もう一度依頼内容を言ってもらえるかな、マダム」
 ずれかけたサングラスを戻しながらバーナード教授が言う。額には冷や汗が滲んでいた。
「何度でも言ってやるよ」
 バーナード教授の向かい側に座る【マダム・ダイソン】はゴリラのように太ましい体を揺らしながら口を開く。張り手をすればこの部屋にある木製のドアなど、木っ端微塵となって吹き飛んでしまうだろう。
「うちの夫を脱獄させるのに手を貸して欲しいんだよ!!」
「……」
 念のために繰り返すがここは魔法学園フトゥールム・スクエアである。次世代の勇者を育成させるための学校だ。断じて犯罪者養成学校ではない。
 マダム・ダイソンのやっていることは、言うなれば火消に放火を依頼するようなものだ。
「正気かな、マダム」
「当然さ! これが狂った奴の目に見えるのかい!?」
 大きな顔でらんらんと輝く虎のような眼には、強い意志が感じられる。乱暴な言葉を吐いた口のある顔は、凶悪かつ凶暴ではあったが狂気はなかった。
 精神安定の魔法薬を処方しようかと懐に手を伸ばしたバーナード教授は、仕方ないと嘆息する。
「勇者を育成するための学園に、犯罪協力を依頼にきたのは……まぁ膨大な前例の中にはなくはないだろうが、私の知る限りでは初めてだ。しかしどうも込み入った事情があるようだし、一から事情を説明をして頂きたい。ただし場合によってはこの場で貴女を拘束せねばならないことを、前もって忠告させていただく」
「ここにきた甲斐があったよ。ここにくるまでに寄ったギルドじゃ、碌に話も聞かないで門前払いされてきたからねぇ」
(それはそうだ)
 マダム・ダイソンは少しだけ気分を良くしたようで、落ち着いた口調で話し始めた。
 彼女の夫の名前は【シン・ダイソン】で職業は主に魔物の討伐を専門とした猟師だという。故郷では腕のいい猟師として評判だったそうだが、国の開発計画のせいで猟師を続けられなくなったため、引っ越しをしたのだとか。
 そこまでならよくある話だが、彼にとっての不幸は引っ越し先の代官がケチで守銭奴の上に不公平な男だったことだろう。ケチで守銭奴だけなら場合によっては長所にもなりうるのだが、ここに不公平まで加わればどうしようもない。実際代官の【モーコウ】はどうしようもない男だった。
「引っ越しして暫くして猟師として再出発しようって時に、凶暴なジャバウォックが出没してね。代官のモーコウの野郎がジャバウォックを討伐した猟師か冒険者には、多額の報奨金を出すって布告したんだよ」
 当然猟師をするために引っ越してきたシン・ダイソンは、喜び勇んでジャバウォック狩りに出かけ見事に討伐に成功した。
 これでもしも代官が約束を履行していれば何も問題にはならなかっただろう。
「代官は報奨金を支払わなかった。まだ引っ越し手続きが住んでないからだとか、そういう屁理屈を並び立てて一銭たりとも出そうとはしなかったんだよ。当然、主人は文句を言った! だけど代官のモーコウはそれをつっぱねるどころか、猟師なんて仕事は下賤だ、とか侮辱したらしくてね。それで……」
「それで?」
「その場で代官の顔面殴り飛ばして、鼻の骨をへし折ったらしいんだよねぇ。いやぁ、流石はアタシが旦那に選んだ男だよ!」
 マダム・ダイソンは夫を誇るように言った。
 バーナード教授は夫のシン・ダイソンと会ったことも話したこともないが、間違いなくダイソン夫婦は似たもの同士であろうと確信する。
「短絡的すぎるだろう」
「はっ! 公衆の面前で男を侮辱したんだ! 殺されたって文句は言えないだろう!」
 どうやらマダム・ダイソンは任侠の精神をもっているようだ。ヤクザの妻になればいい姉御に、山賊の亭主になれば立派な女頭領になったに違いない。
「で、捕まって監獄に叩き込まれたわけか」
「その通りだよ! で、主人が男を見せたからには妻としちゃ女を見せなきゃならないだろう? 監獄には私の親戚の【カズ】って男が看守として勤めてて、アタシに協力してくれるって約束してくれたけど、二人だけじゃ牢破りは難しい。だからここに調達にきたってわけさ」
「話は理解した。だがそういうことなら脱獄の協力などを依頼するより、代官より上の職にある者に現状を訴え、公平なる裁きを求めるべきだろう」
「……代官の上にいる領主様に訴えようにも時間がかかる。噂じゃ領主はそう悪い人間じゃないらしいし、訴えを聞いてくれれば主人を出所させられるかもねぇ。けどそんな時間はないんだよ」
「というと?」
「主人の死刑執行日が近いんだよっ!」
 なんでもシン・ダイソンは代官に対しての暴行傷害、殺人未遂、反逆未遂、危険生物取り扱い違反など十七の罪状で死刑が確定しているそうだ。うち暴行傷害以外は完全なる冤罪で、代官の腹いせであることは間違いないという。
 初めてバーナード教授はこの厳つい夫人に好感を抱いた。乱暴な口調も全ては夫を死なせたくない一心だったのだろう。
「しかし代官に非があるとはいえ、悪法も法であることに変わりない。その代官が今後も代官であり続けられるかはともかく、現状でマダムの夫を脱獄させることは明確な犯罪行為にあたる。生徒にやらせるわけには――」
「なになに、バーちゃん。面白い依頼受けてるじゃん! オーケーオーケー! 引き受けよう、その依頼!」
「なっ!?」
 バーナード教授が今日最大級の驚愕で、顔面を歪ませた。空いた口は開いたまま閉じない。
 少女そのものの童顔に豊満な胸、なによりも内包した測定できないほどの魔力。学園長の【メメ・メメル】がそこにいた。
「が、学園長。引き受けるとは一体どういうことですか?」
 どこまで聞いていただとか、いつの間にこの部屋にだとかは今更言いはしなかった。
 彼女にそんな常識的な質問がどれだけ無意味なのか理解していたからである。
「言葉通りさ。このメメたんの責任で、彼女の依頼は引き受ける!」
「ほ、本当かい!」
 まさかのこの学園最高権力者からの助け舟に、マダム・ダイソンは顔を明るくさせた。
 バーナード教授は頭を抱えながら、無駄な抵抗だと思いながら食い下がる。
「……幾ら貴女でも、問題になりませんか?」
「へーきへーき! このオレサマに不可能はないんだから、大船に乗った気でいたまえよ~! ってなわけで依頼を受ける生徒の募集ヨロね、バーちゃん☆」
「はぁ。……分かりました。直ぐに手配しましょう。あとその呼び方は止めて頂きたい」
 肺の中の空気を全て絞り出す巨大な溜息をつくと、バーナード教授は依頼の手配を始めた。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 5日 出発日 2019-04-22

難易度 簡単 報酬 通常 完成予定 2019-05-02

登場人物 5/8 Characters
《ゆうがく2年生》ハイネ・セレネイド
 ヒューマン Lv11 / 黒幕・暗躍 Rank 1
怪盗紳士 物を盗むのは弱者の為に 他人を傷つけたり殺すのは絶対にせず 盗む物に対して最大限の敬意を払うべき それが怪盗紳士としての誇りであり品格である 【外見】 長い銀髪を三つ編みにしている 青い瞳 背が高く細身 【性格】 正義感が強い好青年 どんな時でも紳士を名乗り相手への最大限のリスペクトを忘れない また、フェミニストであり、女性は守るべき存在だと思っている 趣味の手品で今日も怪盗紳士は物を盗む
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《ゆうがく2年生》御影・シュン
 ルネサンス Lv11 / 黒幕・暗躍 Rank 1
おおっ!貴殿…初めましてでござるな!? しかも拙者と同じく新入生と見える! これは自己紹介といくでござろう! 拙者は御影・シュンでござる!あ、「ミカゲ」が苗字でござるよ。 種族は見ての通り祖流種…ルネサンスで、専攻は黒幕・暗躍科でござる! 敵地に忍び込んでの情報収集や、嫌いなあんちくしょうの闇討ちはお任せあれでござるよ! ……あ、物騒でござったか? そうでござるなー…居なくなったペットの捜索とかも請け負うのでござるよ!犬いいでござるよね!なんか親近感湧くー! 細々とした依頼は是非、拙者を頼って下され!…成功報酬は頂くかもしれないでござるがね? 拙者、ご学友の皆と比べるとちょーーっと歳が行っているでござるが、仲良くしてくれると嬉しいでござる! ◆プロフィール 狼のルネサンス 身長176cm 赤味がかった茶の短髪 素早く動く事に特化したしなやかな筋肉を持つ 顎と口元にかけて刀傷の跡が残っている 性格は明るく、社交的 表情がころころと変わり、喜怒哀楽もやや大げさに表す ただし人によっては、その感情に違和感を覚えるかもしれない 実は「ござる」口調はキャラ付けの意味で使っている ボロが出ると標準語になる 「シノビも客商売でござるからね~。キャラ付けは、大事。」 ※アドリブ歓迎でござるよ! ※フレンド申請も歓迎でござる!
《新入生》アムル・アムラ
 ヒューマン Lv3 / 村人・従者 Rank 1
〇ご挨拶 初めまして、僕はアムル・アムラ。 14歳のヒューマンだよ。 専攻は村人・従者コース、立派な村人Aを目指そうと思ってるよ。 皆さん、よろしくね!   脱獄かー。 城塞だの監獄だのって聞くと難攻不落・脱出不能に感じるよね。 だけど、たった一人内通者がいるだけで、簡単に陥落しちゃったりするらしい。 今回はどうなるかな?   〇見た目でわかる事 無造作に切った髪は灰色。 肌は薄い褐色。 やや釣り目ぎみのパッチリお目目、瞳は暗い緑。 背は低く声は高く、ひどく中性的。 そんな訳で「大人になりかけの子ども」と認識する人が多いだろう。   衣服へのこだわりはなく、基本清潔なら満足して着る。 ただ上着はブカブカの物を好む。 現在、支給された制服を愛用中。 「最近、たまに女子制服を着たりしてるけど、変装の練習だからね?」   〇目立った性分 元気で気まぐれ、マイペース。 東で走り回っていたかと思うと、南で昼寝してたりする。 モフモフ好き、可愛いも好き、甘味大好き(食い気! 泣き虫、泣くと【しぶとさ】が大幅に上がる。 「そんなの、ステータスにないっ!」   〇口癖 「うん、興味深い!」 「世知辛いっ!」   〇アドリブ 基本A、応用でもA。 つまりアドリブ大好きにんげんだった。 「人生って想像つかないくらいのが興味深いよね?」
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け

解説 Explan

【勝利条件】
 シン・ダイソンの脱獄の成功。シン・ダイソンの負傷が少なければ少ないほど評価が高くなる。
 なので出来る限り戦闘を避けることが重要になる。逆に脱獄に失敗すれば敗北となる。

【収監されている監獄について】
 高台の上に建てられた半径100mで二階建ての岩の砦を改修した監獄。
 出入口は正面の城門だけで、そこ以外は四方を堀に囲まれている。
 窓は存在するが鉄格子があるため人間の出入りは不可能だが、掌を出せる程度の隙間はある。
 シン・ダイソンが収監されているのは1Fの一番奥の牢屋。
 監獄内には魔法がかけられているため、ワープなどの魔法は使えない。

【監獄の看守について】
 朝~昼は百人の看守が監獄を守っているが、夜間帯は30人だけしかいない上に、居眠りをしている者も多い。
 深夜で起きて仕事をしているのは15人ほど。

【看守長について】
 全ての監獄の鍵をもっている。職務に対しては真面目で、家庭では誠実な人物。
 妻と子で三人暮らしで、仕事と家庭を天秤にかければ家庭を選ぶ。

【副看守長について】
 看守長とは正反対に職務に不真面目だが要領のいい独身男性。
 計算高い性格なので賄賂などの取り引きが有効。

【カズについて】
 依頼人のマダム・ダイソンの兄嫁の弟。監獄内の詳しい情報を漏洩したのは彼。
 協力者ではあるがシン・ダイソンの牢屋の鍵はもっていない。

【他の囚人について】
 冤罪で収容されている者が七割、本当の重罪人が三割。
 看守長からカギを奪えば彼らを解放可能。誰がどういう罪で収容されているかを判別することはできない。

【脱獄に必要なものについて】
 ロープ、煙幕、痺れ薬、変装用の鎧、逃走用の馬や箒、賄賂用の宝石など、必要なものはマダム・ダイソンが用意してくれる。
 ただし特殊な効果をもつアイテムは用意できず、普通に購入(または借りれる)程度のものが限度。

【看守の戦闘力】
 練度も士気も低レベルのため、一人あたりの戦闘力はゴブリンの半分程度。


作者コメント Comment
 この度はGMを務めさせていただく孔明です。
 このシナリオには唯一の最適解などは存在しません。奇策謀略を尽くすも良し、正面から堂々と説得を試みるも良し、GMの想定すらしていない奇想天外な手段に出るも良し、敢えて正面から堂々と挑むというのもありでしょう。全てが自由です。他のPLの方々と相談して、貴方の思う最高の脱獄計画をたてて下さい。


個人成績表 Report
ハイネ・セレネイド 個人成績:

獲得経験:66 = 55全体 + 11個別
獲得報酬:1800 = 1500全体 + 300個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
看守側に潜入し、脱獄の手助けをする

【行動・心情】
私怨の冤罪な上に他にも冤罪で捕まっている人多数か
うん、聞けば聞くほど下衆野郎だな

私に何かできるなら手伝うよ
女性が困っているのも、見過ごせないしね

『事前調査』で構造把握してから看守側に潜入して、あわよくば鍵を盗めたらいいな
『変装』と『演技』で看守達に混ざって行動しよう

必要があればカズさん達の手助けをする
まぁ、でもね
顔を全員覚えている人も居そうだから
基本的に『隠密』『沈黙影縫』を使いながらの行動がいいかな

見咎められたら『最近入った親切なジャックさん』を演じようか

もし脱獄が見つかってしまったら
私が正体を見せて逃げるよ

何、逃げるんなら適当に巻くよ


チョウザ・コナミ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:165 = 55全体 + 110個別
獲得報酬:4500 = 1500全体 + 3000個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
旦那さん助けついでに資産と権力に溺れるくそ貴…代官様に我儘てきとーによる報いでも受けてもらっかな。面白そーだから。

夜中の潜入にせよ、バレたら騒がれ騒動だろーし、なるべく面倒になりにくい感じで中入りたいよね。
見張りとかで1人突出してる看守がいたら、【投擲(小物)】で物陰から石でもぶつけておびき寄せて【コツンと一撃】でお休みしてもらお。

その間に看守の服装拝借して、【化粧品セット】も使用活用でいそうな看守に【変装】しとく。
とはいえ見慣れないなーって思われ疑われることもありそーだし、本格的に侵入する前に【聴覚強化】で【ヒ2】な【聞き耳】で合言葉的なのとか無いかは確認しとこ。

あとは堂々と看守長探しかな。

御影・シュン 個人成績:

獲得経験:66 = 55全体 + 11個別
獲得報酬:1800 = 1500全体 + 300個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目標
冤罪の者の解放

◆行動指針
看守の無力化
工作活動

時刻は夜
潜入まではカズ殿に手引きをお願い


戦闘を可能な限り避ける為、隠密と気配察知を使用し索敵を行う
ル4は使用可能な場合積極的に使用し、集中を図る

看守の無力化は背後から奇襲攻撃を使用し、ぴよっとハンマーでの気絶を狙う
複数の看守の目がある場合は沈黙影縫をさらに使用し、小石を投擲する等して音を出し分裂を狙い一人ずつの無力化を狙う

無力化させた看守が、冤罪者の解放経路の邪魔になる位置に居た場合や巡回経路に当たる場合は
ロープを使用し縛り、空いている牢屋や部屋に隠したい

◆交渉成功後
情報を元に冤罪者の解放と逃走経路の指示を
交渉内容によって追加の工作活動を行う

アムル・アムラ 個人成績:

獲得経験:66 = 55全体 + 11個別
獲得報酬:1800 = 1500全体 + 300個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
〇目的
シン・ダイソンさんの無傷奪還。
みんなと協力してがんばる!

〇【事前調査】
・カズさん経由で知りたい事。
1)勤務時間表。
2)監獄の見取り図。
3)看守長の自宅、ご家族についての情報。
・大図書館で「大所帯が潜伏できそうな自然要害」を探してみる。
いい所があったら、マダムに教えてあげようっと。
一緒に逃げた人達も面倒みちゃいそうだしね。

〇用意案件
・賄賂用宝石
・逃走用馬
・簀巻き用ロープ

〇潜入~
カズさん頼みで立哨用扉からこっそり。
看守と会ったら僕は囮役に。
ニッコリ手でも振ろうかな?
無力化できたら猿轡&簀巻にして物陰へ。

看守長を説得して鍵を入手、囚人を開放するよ。
【推測】しつつ、最善と思える行動をとろう。

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:66 = 55全体 + 11個別
獲得報酬:1800 = 1500全体 + 300個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
■役割:副看守長の説得

先ずは【事前調査】でカズさんから副看守長の行動パターンを把握しておく。

副看守長が一人、最低でも看守長と一緒でない時を狙って罪人に心寄せる敬虔な修道士として正面から接触を図る。
看守に見られても怪しまれないようにね。

そして祈るように喋り、アイコンタクトや含ませた言い回しで副看守長に取引持ちかけ二人きりになるよう仕向ける。

【人心掌握学/心理学/説得/演技】と学園の権力(影響力)、賄賂用宝石を活用し、こちらへ寝返るように持ちかける。
そして、看守達を監獄へ向かわせないように計らってもらう。
全てが終わるまでは、代官へ報告しないよう見張り全てが終わってから賄賂用宝石を渡す。

リザルト Result

 夜間。【プラム・アーヴィング】は一人で監獄から出てきた副看守長の姿を視認すると、口元に薄い笑みを浮かべた。
 副看守長は夜中にこっそりと職場を抜け出し、月を肴に酒を一杯煽る習慣がある。内通者である【カズ】と事前調査で調べた情報通りであった。
「もし……。貴方は副看守長様では?」
 副看守長は何事かと仰天するが、声の主が年若い修道士であることを確認すると、賊ではないだろうと考えたのか警戒を緩めた。
「そうだが、こんな夜更けに修道士がなんの用だ?」
「俺は【シン・ダイソン】の友人なのです」
「シン・ダイソン……? あのもう直ぐ処刑されるあの囚人か」
「はい、その通りでございます。しかし如何に罪を犯そうとも友は友。処刑前にせめて酒の一杯でもと、副看守長様に声をかけたのでございます」
 祈るように喋り、瞳に涙すら潤ませる姿は正に敬虔な修道士そのものだった。
 神を信じるものであれば、誰もがその姿に感じ入っただろう。しかし副看守長は神より金を信じる俗物であり、泣き落としなど通用しなかった。そう、泣き落としは通用しないのだ。
「ここでは監獄にいる他の看守に見られてしまうかもしれません。続きは……あちらの影にて」
 プラムは一目で価値があると分かる宝石をちらりと見せながら、蠱惑的な微笑を浮かべた。
 匂いたつような中性的な色気と宝石。性欲と物欲の両方が副看守長を刺激する。
「ふふふふ、悪い修道士殿だ。どれ、お望み通りあちらで話そうか」
 そうして副看守長を物陰に連れ込んだ途端、プラムは敬虔な修道士の仮面を放り捨て、自由気ままで蠱惑的という本来の性格を覗かせた。
「あっさり誘いにのるなんて悪い人だね。でもそういう君だから、取り引きができる」
 挑発するように服をはだけさせながら、性格が急変したことに驚く副看守長の逃げ場を塞ぐ。所謂壁ドンというやつだった。
「な、貴様、まさか私を騙していたのか!?」
「心外だね。取り引きをしたいと言っているだろう? 俺はシン・ダイソンを脱獄させたい。できたら代官の悪事も暴きたいとも思う。だからさ、協力してくれないかな?」
「そんなことが貴様のような修道士にできるとは思えん!」
「ただの修道士ならそうかもね。でもフトゥールム・スクエアの生徒ならば話は違ってくるんじゃないかな。既に俺の仲間が監獄内に潜入している。そして俺が勇者として活動しているということは、この脱獄は学園長の許可済みということになるんだけど……この意味は分かるかな?」
「……」
 副看守長は馬鹿ではない。魔法学園長はこの世界における頂点の一人だ。そんな人物に目をつけられた以上、代官にもはや先はない。
「私にメリットは?」
「この宝石と、興味があるなら添い寝でもしてあげようか」
 ぺろりと形の良い舌で唇を舐める仕草をするプラム。
 副看守長は綺麗な花にはとげがあるという言葉の意味を実感した。
「……いいだろう。取り引きに応じる」
「フフフ、嬉しいよ副看守長様」
 月の光を浴びるプラムは、さながら夢魔のようであった。

 プラムが副看守長の調略に的を絞った一方で、他にこの依頼に参加している四人は、各々の方法で監獄に潜入することを選んだ。
 まずは【ハイネ・セレネイド】。弱者のために物を盗む怪盗紳士たる彼が、潜入のために選んだ方法は怪盗らしく変装であった。
 怪盗である彼が隠密行動に徹すれば、その姿を見とがめることすら困難である。彼の姿を見かけたとしても殆どは、自分たちと同じ看守の服をきているために、顔も確認しないまま同僚であると思考停止してしまう。
 だが怠け者の集団の中にも働き者というのは数パーセントはいるものである。
「おい、そこのお前」
「はい?」
 ハイネが監獄内の牢屋の鍵を解錠できるか一つ一つ入念に調べていると、看守の一人に呼び止められた。
「見ない顔だが、新顔か?」
「先輩に挨拶するのが遅れて申し訳ない。私は最近新しく入った【ジャック】というものだよ」
 潜入中でありながらまるで動じずに、挨拶がてら掌の中から花を出すマジックを披露してみせる。
 このくらい図太い精神力と演技力がなければ怪盗などやっていけない。
「俺は看守のトムだ。最近というが正確にはいつ入ったんだ? それと念のために身分を――」
「あー、トムに……ジャックじゃねえか! なに話してんだい? サボってると看守長にどやされるぜ」
 そう言って二人の間に割って入ったのは、内通者であるカズだった。
「カズ、彼と知り合いか?」
「おうよ。こいつは俺と同郷で、ここにも俺の紹介で入ったのさ。病気がちな弟のために働いてるのに、俺みてえな不良看守にも親切にしてくれる良い奴なんだわ」
「病気の弟か……それはまた感心なことだな」
 内通者とはいえカズは以前からこの監獄に正式に勤めている看守である。その言葉は強い説得力があった。
 すっかり疑いを消したトムは、ハイネの語る嘘っぱちの前歴にうんうんと頷き、遂には目頭に涙まで溜め始めた。
(やれやれ。こうも純情な反応をされると騙していることに罪悪感を覚えるね)
 シン・ダイソンを冤罪で牢屋に叩き込み、あまつさえ死刑にしようとしている代官は疑いようのない邪悪であるが、その命令で動いている看守は悪人ではない。こうして直に話していると良く分かる。
(できれば看守たちにも傷つけたりといった手荒な真似はしたくないね。最高の情報を得ることもできたことだし)
 解錠できるか調べてみた結果は――最上だった。
 この監獄内で調べうる全ての鍵を、ハイネは解錠することができる。
 ハイネは監獄内を怪しまれずに動けるカズに、他の潜入した仲間たちに伝えるよう頼んだ。

 【アムル・アムラ】は内通者のカズから一通り必要な情報を聞き出した後、付近で大所帯が潜伏できそうな自然要害を探した。
 首尾よくシン・ダイソンを連れて逃げるにせよ、学園まではやや遠すぎる。ましてや他に沢山いる冤罪被害者たちも一緒に脱獄させるなら、一時の隠れ家が必要不可欠だからだ。
「うーん、図書館でこのあたりは調べてきたけど、要害ってほどの要害はないね」
 唯一このあたりで要害といえるのは、当の監獄が建っている場所くらいである。
 大軍団が同時に進軍できない狭い道だとか、そういう気の利いたものはなかった。
「なら自分でなんとかするしかないかな。幸い材料費はマダムがもってくれることだし、要害とまではいかなくても雨風を凌げる程度のものは用意しておかないと。……そうだ、確か地図によれば……」
 このあたりに何年も前に人のいなくなった廃村があったはずだ。
 多少ボロかろうと掃除をすれば二日三日ほど滞在するには問題はないだろう。
 数分ほど歩いて目的の廃村に到着したアムルは、マシそうな家を見繕うと、人が泊まれる程度に掃除を済ませる。
「あとは……他の皆から看守長のご家族の先行保護は却下されちゃったけど、やっぱり僕はご家族が説得のキーになると思うんだよね」
 カズによれば看守長は仕事熱心で真面目な性格をしているという。だが仕事と家庭ならば家庭を選ぶ人物であるとも言っていた。仕事熱心で真面目な人間が賄賂や、単なる脅迫で転ぶとは思えない。もしも看守長を味方につけるなら、彼の弱点を把握しておく必要がある。
 そうしてアムルはカズから得た情報を元に、看守長の家族が住んでいる場所と家族構成などを調べ上げた。
 全ての準備を終えたアムルは、唇に紅を差し、眼鏡をかける。最後に女物の服を纏えば完成だ。
 鏡に映るのは、どこからどう見ても美少女である。
 なおアムル・アムラはれっきとした男だ。これは正体がばれないための変装なのである。……断じて本人の趣味ではないことを、明記したい。
「さ、牢破りといこうか」
 本当の少女のように悪戯っぽく、アムルは微笑んだ。

 闇夜に影を縫うように疾走するのは、仮面をつけた忍装束の男だった。全速力で走っているにも拘らず、地面を蹴る音はただ歩くよりも小さい。
 監獄の門を守っている兵士は四人。看守たちの士気は高くないと聞いていたが、門を守護している四人は目に見えてだらけきっている様子はなかった。しかし練度が高いと言えるほど強くもなかった。
 【御影・シュン】は体を沈みこませ、一息で四人の兵士たちに近づくとまず一番体格の大きい看守をぴよっとハンマーで殴りつけた。
「ふぎゃ!?」
 ぴよっという音が鳴り、殴られた兵士が混乱しながら気絶する。
「な、何者」
「すまんでござるが、名乗ることはできないでござるよ。御免!」
 応援を呼ばれるわけにはいかない。シュンは続けざまにもう一人の兵士も殴りつけた。
 ぴよっという音と一緒に気絶する兵士。これで残るは二人。
「こいつ! おい、応援を呼べ! さぼって寝てる奴を叩き起こすんだよ!」
「わ、分かった!」
「おーっと、そうはいかないんだよねぇ」
 自分たちを襲ったシュンに注意を払う余り、彼らは彼の後から近づいてきたもう一人に気づくことはできなかった。
 警戒がお留守の看守たち目掛けて【チョウザ・コナミ】は、石ころを投擲し、命中。石が脳天にクリティカルヒットした兵士たちは、間抜けな声をあげて意識を失った。
「だ、大丈夫でござるか? 後遺症が残ったりしないでござろうか?」
「ちゃんと力加減して投げたから問題ないよぉ」
「おおっ! いわゆる峰打ちというやつでござるか! ……っと、こんなこと話してる場合ではなかったでござるな。早く潜入するでござるよ」
「了解ぃ」
 チョウザは気絶する看守の服をはがして変装、シュンはそのままの姿で進入する。
「ザコちゃんは看守長様の説得に行こうと思うけど、そっちはどうする?」
「拙者は看守たちの無力化に専念しようと思うでござる。狭い監獄内で囲まれたら大惨事でござるからな。ちゃんと仕事をしている真面目な看守たちには、このハンマーで眠ってもらうでござるよ」
 自分たちの役割分担を再確認すると、二人は監獄内に潜入を果たした。
 チョウザは途中、別に潜入していたアムルと合流すると看守長のいる部屋の扉を開いた。
「短い付き合いになると思うけど初めましてぇ。ザコちゃんだよー」
「アムル・アムラです。大声は出さないでくださいね?」
 ここで返り討ちにしてやる、などと行動に移さない程度に看守長は人を見る目があった。
 チョウザもアムルもまだ入学したばかりとはいえ、魔法学園の生徒である。看守長一人で太刀打ちできる相手ではない。
「……なんの目的だ? 監獄に強盗しにきたわけじゃないだろうな?」
「ザコちゃん達が欲しいのはお金じゃなくて人だよぉ。シン・ダイソン様っていうんだけど、分かる?」
「……あいつか」
 看守長が視線を逸らす。根は善良な彼には、冤罪で人を閉じ込めていることに後ろめたさを覚えているのだろう。
「看守長様さ、実は代官様の冤罪で捕まった人たちを助けるため、大勢の人が活動しててー、代官様の冤罪率のえぐさとか秒速で広まってるから、この監獄の評価も確実に落ちんよ?」
「看守長さんは自分のことだけなら職務を優先すると思いますけど、事が家族にも及ぶとしたらどうです?」
「!?」
「そ。この監獄で働いている人は勿論、その家族にも風評被害がいきそうじゃん。それがなんと今なら、冤罪に心を痛め横暴な代官様に背いて罪無き市民を解放した義賊? 義看守? 的なものになれちゃう一度きりのチャンス。断ってもいいけど、後は知らないよ?」
「娘さん、凄く勉強熱心な子みたいですねぇ。将来は弱い人を沢山助けられる医者になるのが夢だとか。僕は親の罪が子に連座するなんて思ってませんけど、父親が悪の代官の手先だった看守長ってなると、周りの目が厳しくなるでしょうね」
 チョウザとアムルの連携した脅しに、看守長は白旗をあげざるを得なかった。

 そして脱獄決行時刻。
 まずは看守長が牢屋の鍵を開き、収容されていた囚人を全て解き放った。
「聞け! これから脱獄をする! 死にたくない者は私とともにここを脱出するぞ!」
 自分達を収容していた看守たちのボスの突然の乱心に、囚人たちは目が点になったが、最終的に従うことにした。
 本当の重罪人も冤罪被害者も、ここにいても確実に処刑されるだけだからである。ならば一か八かのギャンブルに出ることを全員が決めた。
「看守長! なにをされ――」
「殴り捨て御免でござる!」
 張り付いていた天井から飛び降りたシュンが、指示を出そうとしていた看守をハンマーで気絶させた。
 ちなみに空いている牢屋には、彼が予め気絶させておいた看守が、簀巻き用ロープと猿轡をされ山になっていた。
「城門までは僕が口紅で矢印を書いておいたよ! 矢印の通りに逃げて! そして城門を出たら、僕が隠れ家を用意しておいたから、そこへ逃げるんだ!」
『おおーっ!』
 アムルの先導に囚人たちが雄たけびをあげてついていく。
 それでも何人かの看守が妨害しようとしたが、どこからともなく飛んできたフトゥールムトランプがたちどころに彼らの武器を両断してしまった。
「自由への逃走は誰にも遮ることはできない……なんてね。代官により囚われた囚人たち、確かに頂戴した」
 ハイネがさながら大魔術を披露したマジシャンのように言うと、看守たちの攻撃を逸らすために、わざと派手に飛び回る。
 結局、看守たちはろくに妨害することもできずに、囚人たちの脱獄を許してしまった。
 このままでは代官に処分されるとうなだれる彼らに一喝する者がいた。副看守長である。
「なにをしている貴様達! 直ぐに追跡部隊を編成して脱獄した囚人たちを捕らえるぞ!」
「は、はい! 了解であります!」
「どうやら連中は西の街へ逃げたようだ。全員を叩き起こせ! 西へ向かうのだ!」
 副看守長は本当に囚人たちが逃げた方向とは、逆方向を追うよう指示をすると、隣にいるプラムへ視線を向けた。
「これで……いいんだな?」
「名演技だったよ。約束したものは払うよ。宝石も他のものも、ね」
 副看守長は期待からごくりと生唾を飲み込んだ。

 そうして無人となった監獄。
 誰に邪魔されることもなくチョウザはカズと共にシン・ダイソンの牢屋へ向かい、予め看守長から貰った鍵で牢屋を開けた。
「シン・ダイソン様の脱獄、これにて完了ってねぇ。中々冴えたやり方じゃない」
「貴女がカズの言っていた学園の……。今回のことはなんとお礼を言えばいいのやら」
「お礼ならザコちゃんだけじゃなくて他の皆や、あと奥様に言うんだねぇ。あの人が依頼しなかったら、そもそもザコちゃんたちがここに来ることもなかったんだし。……いいお嫁さんだね」
「ああ、世界一の嫁さ!」
 シン・ダイソンは力強く宣言した。
 後日。代官は魔法学園の卒業生でもあった領主によって、数々の罪状から自分の用意した監獄に自分で入ることになった。
 脱獄者たちのうち冤罪被害者は全員が正式に釈放され慰謝料を受け、本当の重罪人についても罪に対して罰が重すぎたということで、裁判がやり直されることになった。
 ダイソン夫妻がおしどり夫婦であり続けたのは言うまでもない。



課題評価
課題経験:55
課題報酬:1500
脱獄大作戦
執筆:孔明 GM


《脱獄大作戦》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《ゆうがく2年生》 ハイネ・セレネイド (No 1) 2019-04-17 17:41:45
これはこれは、面白そうな事が起こっているね。

黒幕・暗躍コース所属、ヒューマンのハイネ・セレネイドだ。

無実…とまではいかないにしろ、冤罪で死刑なんて見過ごす訳にはいかないからね。
出来れば代官の悪名がしれわたる感じにしてあげたいものだが…。
まぁ、まだ時間はあるし、ゆっくり考えようか。

《ゆうがく2年生》 御影・シュン (No 2) 2019-04-17 18:35:01
拙者は黒幕・暗躍科専攻、御影・シュンと申す。
あまり表立ってはいけぬ仕事と聞き参上致したでござ候。

ううむ、代官の腹いせで死刑とは、これまた極端でござるねぇ。
然るべき手順を踏んで代官を処罰出来れば万々歳でござるが、今回は早急に手を打たねばならぬ。
はてさて、潜入任務は腕が鳴るでござるなぁ。

メルル学園長殿が責任を取ると断言してくださったとは言え、学園に累が及ぶのは宜しく無いでござろう。…まぁ、切羽詰まった時は利用させていただくと思うでござるが。
最優先は『シン・ダイソン』殿の脱獄とはいえ、他にも冤罪で捕まっている者も多いみたいでござるな。
……『シン・ダイソン』殿だけを脱獄させては、依頼主が誰なのか分かる可能性も考えられるか?
難易度が高くなるでござるが、死刑施行日が近い冤罪の者も脱獄させたい気持ちもあるでござるな。
そうなると、情報等の入手の為に看守長や副看守長との取引も必要になるでござるかぁ?

…うーむ、考える事は沢山あるでござるねー!セレネイド殿の言う通り、ゆっくり考えていくでござる。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 3) 2019-04-18 20:08:48
…これだから資産と権力に溺れる身勝手くそ貴族は。

こーいうよく分かんない冤罪騒動には、集まりたかってくる野次馬が付き物じゃん?
だからモブの一員たるザコちゃんが来ちゃった。そんだけ。

あのくそ貴……代官様の無責任悪事広め拡散したいってなら、
それこそ無実の村人同志達を野に解き放てたら、一番効果的なんだろーけどねぇ。
なんで出てこれたのー?冤罪だったのー?ほんとにぃー?みたいな口伝で止めようもないくらい広がるだろーし。
ってなると、悪人も解放しちゃうのか、あるいは何らかの方法で無実勢の牢屋だけ開けるように試みんのか、とか。

わるぅい取引の材料、あるいは言いくるめ出来っかなってなら看守長、
合理的?あるいは何らかの利になりそーな提示提案出来るってなら副看守長に接触かけんのが良さげかな。
念には念を入れて、両方に接触かけるってのも出来るんならいーだろーけど。

…あるいは、ゆーしゃ様達が腕っ節に圧倒的に自信、ってなら。
1番人少ない夜に忍び込んで、起きてる看守片っ端からぶん殴り拘束、ってのも。選択肢としてはあるんじゃん?
できっかできないかは別として。依頼主の旦那さんも当然無傷で保護れるだろーし。
もし乗り気なら、おもしろそーだからそれはそれでザコちゃんも助力お手伝いしちゃう。

《新入生》 アムル・アムラ (No 4) 2019-04-18 22:04:53
僕はアムル、村従コースのヒューマンだよ。
みなさん、よろしくねっ!

思った事をつらつら書くね。

当面の問題点は2つ。
1)どうやって監獄内に入るか。
2)牢獄の鍵をどうするか。

1)は、堂々と看守とかの名目で入るのにしろ、夜にこっそり忍び込むにしろ、副看守長に賄賂で融通してもらうのが早いのかな?
カズさんが城門開けてくれるならそれでもいいけど。

2)は、看守長からもらうか盗むか。
これはザコちゃんさんが何か策練ってるぽい。
看守長のご家族…確保してもらう?

後、囚人の解放だけど、僕は全員解放を推そうかな。
攪乱も含めてだけど、何より戦いは数だよね。
そもそも、冤罪かどうかを知る術があるのかわからないもの。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 5) 2019-04-19 23:48:24
スリルを楽しめる授業があると聞いて参上、なんて。フフ。

賢者・導師コースのプラム・アーヴィングだよ。

とりあえず、怪しまれなさそうな修道士である俺が「死刑を持つ子羊に救いを」的な事を言って真正面から囮役引き受けてもいいけど。
ほら、死刑執行の前にはそういう祈る役の人いるでしょ。

いや、別にサボタージュな看守達を独り占めしたいとかそういう訳ではないです。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 6) 2019-04-20 00:13:27
ザコちゃんが今んとこ考えてんのはー。
てきとーに突出孤立した看守が入口とかにいたら、【コツンと一撃】なりふつーの戦闘なりで奇襲かけてー。
その看守の服パチって【化粧品セット】とかも使って、ほんとに看守の中にいそうな感じに【変装】して、
看守長か副看守長…見つけた方にちょっかいかけっかなって。副看守長の場合は、その後看守長にも会いに行くけど。

どっちに出会ったとしても、持ち掛けるお話提案は一緒なんだけど。
今現在、代官様が冤罪やらかしたーってのを広めるために大勢の人が動きまくっちゃってっから、
その批判の刃は看守長達…あるいはその家族にも向いちゃうんじゃん?
むしろ無実の人々を解放するため、無能だった代官様に背いたーっておしゃれな立場になるんなら今しかないよぉ。
的な。そんな感じ。

ヒールの神父様もいらっしゃい。
ふんふん。なんにしても看守達が一箇所に集まり引き寄せられってなら、何するにしても動きやすくなるしねぇ。
いーんじゃん?

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 7) 2019-04-20 00:20:22
あーあとはあれ。
ほら、ザコちゃん達には依頼主の旦那さん以外の冤罪勢が誰かなんてわかんない未知数じゃん?
【ハッタリ】活用駆使して上手く本人達一人一人に問いただしてもいいけど。人数多いしめんどい。

だからこそ、看守長を引っ張り込めたら、あっちから冤罪勢だけの牢屋開け解放してくれんじゃん?っていう。
うまく行けば、なんだけどねぇ?

《ゆうがく2年生》 御影・シュン (No 8) 2019-04-20 01:53:43
アムラ殿、アーヴィング殿。今回もよろしくお願い致す!

潜入は、カズ殿の手引きで監獄内に入る事が良いかと思うでござる。
潜入前に看守長と副看守長に接触し手引きしてもらう事は…ううむ、出来るか分からぬでござるからなぁ……。

潜入後は幾つかのグループに分かれて行動する事を提案させて頂くでござ候。
戦力は分散されてしまうでござるが、人数が多くなるとどうしても目立ってしまうでござるからなぁ。

ふむ…冤罪の者も解放する、というのが優勢でござるかな?
うむうむ。折角ならば派手に解放したいでござるよねぇ!

ザコちゃん殿の交渉で問題は無いと思うでござる。
ただ代官が完全に降ろされるまで時間があるでござろう、アムラ殿も言った様に看守長との交渉には、その間は家族を学園にて保護する旨も入れた方が交渉も上手く行きそうでござるなぁ。

反対に、副看守長の守るべき存在は自分のみ。
彼の者も説得するのならば、この作戦が失敗した場合も交渉に入れてはどうでござろうか?
副看守長には類が及ばぬ旨や、何ならば…昇進も有り得るであろう、という事も。
勿論、宝石等の賄賂が一番効果的でござろうが。

この監獄の頭をどちらも此方側に着けられれば…ぐっと、作戦が楽になるでござるが……はてさて。

《新入生》 アムル・アムラ (No 9) 2019-04-20 10:46:22
監獄侵入は夜間立哨してるなら、カズさんが当番の時に手引きしてもらえるかな。
監獄の見取り図もほしいけど、これもカズさん案件?

看守長は、ご家族ごと保護に賛成。
「断罪ルート」しか残らないものね。
お子さんもいるし学園の娯楽施設へ宿泊ご招待っていうのはどう?
説得有利にする為に、看守長がいない時間に、ご家族だけ先に馬車(逃走用を使い回し)でお迎えしちゃうとか。

副看守長は、シュンさんのアイディアがいいと思う。
賄賂+【下僕の構え】なんかで思考誘導できれば、邪魔だけはしないでくれるかも。
「抵抗したけど多勢に無勢で軟禁されちゃた」体で、他の看守引き連れて牢獄入りしてくれると楽だね~。

説得の流れは、ザコちゃんさんの「代官告発の英雄ルート」が面白そうだよね。
冤罪者の中に有力な情報握ってる人いないかなあ。
あと、行動のグループ分け、時間勝負な側面もあるから賛成。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 10) 2019-04-20 15:19:08
対人、対話なら【事前調査】で得た看守達の情報を元に【心理学/人心掌握学説得/演技/説得】で心変わりさせれそうかな?
修道士らしく振る舞えば看守長は説得出来そうだし、逆に服看守長には似たよ〜〜な奴と俺自身交友があるので餌をちらつかせれば此方側に寝返らせるのはイケると思うんだよねー。まあ、寝返る奴は何度でも裏切るから要注意だけど。

なんで、チーム分けするなら解放役より看守達と接触する側の方が役に立てると思うよ。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 11) 2019-04-21 00:47:44
んー。この辺は内通者様の知識見識とか、中での人脈にもよるんだろーけど。
交渉のハッタr…一部として家族がどーのこーの口に言うとかはできるよね、たぶん。言うだけタダだし。
諸々終わった後に学園へ家族が何とかってのを本人に打診とかもできんじゃん。
あの学園長ならだいたい何とか生活の融通確保してくれっしょ。
そこらは出来んだろーけどぉ、潜入前に家族に手付けるってのは色々な意味でできそーにないかなーって。

ほら、まず家族どこに住んでんの?ってのがあるし。超絶仲良しでもなかったら、家知らないとか全然あるだろーし。
なにより、そんなに家族大事なんなら、家族拉致ってその犯人が目の前にいたら。
逆上馬鹿力ってえぐいよ?たぶん。

人数わけわけするってなら、流れどーりザコちゃんも接触側ね。内容もさっき言ったの調整しとく。
交渉の相手も、狙えるなら看守長を探すほーこーで。
ぶっちゃけ鍵無い副看守長に接触かける理由がそんなになさげだし。むしろ先に会っちゃったら、って感じだし。

そーそー。締切、今日の夜までだかんね。
ザコちゃんも一応ギリギリまでは確認チラ見チラ聞きしてっけど、提出お忘れとかはなるべくないよーにね。
…プラン作戦白紙だと、現地までの交通費用、もったいないよぉ?

《ゆうがく2年生》 御影・シュン (No 12) 2019-04-21 02:55:09
改めての確認なんでござるが、潜入は夜で良かったでござろうか?
冤罪の者の解放を行う以上、寝静まる深夜は避け…可能ならば看守の数が少なくなる少し後ぐらいが潜入の善きタイミングかと思うでござ候。

うむ。先に家族を確保するのは諸刃の剣でござるかと。
拙者達は学園の者とはいえ…心象が悪くなるのは避けたいでござるからな。
明日の朝一番…事件発覚する前に学園から家族の元へ馬車を用意して貰う事を約束するのが良いかと存ずるでござる。
学園長殿の許しを得ているでござるから、そこは活用させて頂こうではござらぬか!学園長殿の権力をば!!

ふーむ。看守長と副看守長…それぞれに交渉を行う者を用意しておいた方が、作戦時間を減らせ無用なトラブルの軽減にもなると思うんでござるよね。
……出来れば、看守長と副看守長が説得中に鉢合わせするのも避けたいでござるし。

副看守長殿への説得は…アムラ殿かアーヴィング殿が行うのが良いでござろうかねぇ?
交渉技術や弁が立つお方にお任せしたく…!

拙者は…隠密技術を駆使し、通常の看守たちを個々に闇討ち…もとい気絶させ「多勢に無勢の状況であった証言」を作成する任務に就く事も可能かと。
「隠密」「沈黙影縫」「奇襲攻撃」で不意を突き…ピヨっとハンマーで「コツンと一撃」!意識を失わせる…といった感じでござるね。
気絶した者をロープで縛っておけば、万が一復活したとしても行動不能にはできるでござる。

《新入生》 アムル・アムラ (No 13) 2019-04-21 10:57:08
ご家族先行保護はダメかー。
仕事<家族なら逆上化はないと踏んだんだけど、確かにそれは絶対じゃないものね。
家族の為に仕方なく協力するうち代官告発の主要メンバーに…って流れ、水〇伝っぽくて面白いかと思ったんだけど残念!
何にせよ、看守長とご家族に対する【事前調査】はしておいていいかも。

副看守長への説得はプラムさんがいいかな?
対応技能いっぱい持ってそう(笑

ここで問題になるのは、鉢合わせる可能性はみんなにあるって事だよね。
予め、監獄内の見取り図や看守の勤務表的なものも【事前調査】しておくべきかな?

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 14) 2019-04-21 21:31:42
じゃあ成功率を上げるために副看守長に的を絞って交渉してみるよ。
ついでに他の看守達も無力化できるならそちらの方も適当に対処するとして。

実際の解放役は皆に丸投げしちゃうけど、よろしくね。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 15) 2019-04-21 23:10:26
…プランの文字数削り削除しつつ、確認しテテちょこっと思ったんだけど。
わんこ感あるルネサンス様の【ピヨっとハンマー】って片手棒じゃなくって鈍器じゃなかったっけ。
違ったっけ?うろ覚え案件。

【コツンと一撃】はザコちゃんが使えるとーり、棒術だから使えないんじゃん?って思ったり。
勘違いだったらごめんね?

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 16) 2019-04-21 23:29:05
30分前だけど、一応見てるメンバー居るかもしれないし報告。
俺の行動は
・副看守長の説得。
・説得後、看守達を監獄から遠ざける等のアシスト

が主で、領主氏が話の分かる人物なら代官の悪事の証拠さえつかめれば旦那さんだけでなく冤罪の囚人たちを重罪人と分けて解放できるかもしれないから

・副看守長から代官の悪事の証拠の取得

も追記しておいたよ。
ただ、旦那さんの脱獄については全く記載してないので皆そこは本当によろしく。
気を付けてね。

《ゆうがく2年生》 御影・シュン (No 17) 2019-04-21 23:30:15
おっと……ううむ、武器種が直ぐに分からぬのは困るでござるなぁ。
ご指摘感謝いたす!ザコちゃん殿!
しかして、「コツンと一撃」はプラン値が乗らぬ様なので、まだ他に利用出来そうな「気配察知」に変更しているでござる。

最終的な行動宣言が、出発ぎりぎりになって申し訳ない…!
拙者、交渉が成功する迄は通常の看守の無力化を行うでござ候。
交渉成功後は交渉内容に応じて追加の工作活動や、冤罪者の解放を行うでござる。