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寒がり少女の落とし物


ストーリー Story

「うわ~、今日も寒いわ~」
 朝日が昇る前の音のない時間。
 一人の女が扉を開けて外に出る。
 寒さで凍える身体をさすりながら、女は村の中心にある屋根付き井戸へと駆けていく。
「とっくに、雪が溶けてもいい頃なんだけどな~」
 なんて白い息を出しながら呟き、足早に屋根の中へと入って井戸までやってきた女。
 途端に寒さが増したので、思わず自身の身体を抱きしめるように思いきり摩った。
「う~、やっぱり寒い!」
 声を上げながらも、女は確認をするようにその場から辺りを見回してみる。
 左を見ても右を見ても、辺りはやはり銀色の世界。
「この時期でこんなに雪が溶けないなんて、今までにあったかしら?」
 なんて、思わず首を傾げてしまった。
 するとその問いへ答えるかのように吹雪いた北風。
 雪こそ止んではいるものの、陽もまだ出ていない薄暗い時間帯での北風は身にしみる。
 あまりの冷たさで大げさに身震いをかました女は、『ひゃ~』と声を上げて、暫しその場で固まった。
「……よし、やりますか!」
 そう言って女は自分に気合いを入れると、作業へと取りかかる。
「よいっしょ、と」
 井戸で括り付けられている釣瓶のロープを緩めると、流れるようにするする桶を下ろしていく。
「……あら、おはよう。今日も雪は溶けないかしらね?」
 そこへ、同じように朝の水汲みへとやってきた村のおばさんが話し掛けてきた。
「あっ、おはようございます~」
 なんて返事をしながら、女は水面まで下ろした釣瓶を器用に操る。
 慣れた手つきで今度はロープを引っ張り、体重を掛けつつテンポ良く水入り釣瓶を上まで運んでいく。
「いつもだったら、とっくに雪も溶けている筈なのに。一体今年はどうしたのかしらね」
 そんな女の側で話し掛けながら『手伝うわよ』と、おばさんは引っ張り上げた釣瓶をキャッチして平たい樽の中へ水を注いでくれた。
「雪が溶けてくれないと、水道が凍ったままだから不便だわ」
 空になった桶を再び井戸の中へ下ろしていくと、隣のおばさんがそんなことを言う。
「はやく雪が溶けて、春になってくれないかしら」
 困ったように片手を頬に添え、ため息をついたおばさん。
「……本当ですね~。一体今年は、どうしたんでしょう?」
 なんて返事をしながら、女は再び気合いを入れて、井戸の中の水を汲み出した。

・・・・・・

「……ない、見つからないよー!」
 未だに春が訪れない村の近くにある小さな森の中。
 陽が昇り雪景色で包まれている木々の間を、真っ白い肌の少女が捜し物をしている。
「あれがないと、寒くて身体が温まらないよー!」
 なんて言った少女は、その場に座り込んでしまった。
「はやく見つけないと、村の人たちが困っちゃうよ……」
 まるで、今にも泣き出してしまいそうな少女の表情。
「もう、誰でもいいから、誰か助けてよー!」
 そう叫んだ少女の声は、静かな森の中で、何度も何度もこだました。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2020-04-14

難易度 とても簡単 報酬 ほんの少し 完成予定 2020-04-24

登場人物 8/8 Characters
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《1期生》リム・フォーナイン
 ヒューマン Lv2 / 村人・従者 Rank 1
こんにちは学園生さん 私はリム・フォーナイン 所で貴方は眼鏡は好きですか? 私は好きです。 もし貴方が眼鏡をかけていたり、誰かの眼鏡を持っていたら見せてくれませんか? お礼はこちらの一覧から気に入った物をお譲りしますよ?
《這い寄る混沌》ニムファー・ノワール
 アークライト Lv20 / 王様・貴族 Rank 1
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ ニムファーは読みにくいかも知れないので「ニミィ」と呼んでくださいね。 天涯孤独です。何故か命を狙われ続けてます。 仲間やら友人はいましたが、自分への刺客の為に全て失ってしまいました。 生きることに疲れていた私が、ふと目に入った学園の入学案内の「王様・貴族コース」を見て考えを改めました。 「自分が命を狙われるこんな世界、変えて見せますわ!」 と思っていた時期が私にもありました(遠い目 今ではすっかり学園性活に馴染んでしまいました。 フレンドになった方は年齢にかかわらず呼び捨てタメ口になっちゃうけど勘弁してね、もちろん私のことも呼び捨てタメ口でも問題ないわよ。 逃亡生活が長かった為、ファッションセンスは皆無な残念女子。 な、なによこの一文。失礼しちゃうわ!
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《1期生》アケルナー・エリダヌス
 ローレライ Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
目元を仮面で隠したローレライの旅人。 自分のことはあまり喋りたがらない。適当にはぐらかす。 ふとした仕草や立ち居振舞いをみる限りでは、貴族の礼儀作法を叩き込まれてるようにもみえる。 ショートヘアーで普段は男物の服を纏い、戦いでは槍や剣を用いることが多い。 他人の前では、基本的に仮面を外すことはなかったが、魔王との戦いのあとは、仮面が壊れてしまったせいか、仮面を被ることはほとんどなくなったとか。 身長は160cm後半で、細身ながらも驚異のF。 さすがに男装はきつくなってきたと、思ったり思わなかったり。 まれに女装して、別人になりすましているかも? ◆口調補足 先輩、教職員には○○先輩、○○先生と敬称付け。 同級生には○○君。 女装時は「~です。~ですね。」と女性的な口調に戻る。
《模範生》リコリス・ライト
 エリアル Lv9 / 賢者・導師 Rank 1
初めまして 賢者・導師専攻のリコリス・ライトです。 身長153㎝ 体重43㎏ 好きな事は、読書とお菓子作り(後片付けします) お掃除です。 嫌いな物 汚い部屋 性格は、優しく、余程な事がないと怒らない 自衛ができ騙され難い 口調 中の良い友人には、~よ~ねと言う 他の人には、敬語で話す 体系 胸はぺったんこ足がすらっとしてる アドリブ大歓迎です
《幸便の祈祷師》アルフィオーネ・ブランエトワル
 ドラゴニア Lv23 / 教祖・聖職 Rank 1
異世界からやってきたという、ドラゴニアの少女。 「この世界に存在しうる雛形の中で、本来のわたしに近いもの が選択された・・・ってとこかしらね」 その容姿は幼子そのものだが、どこかしら、大人びた雰囲気を纏っている。  髪は青緑。前髪は山形に切り揃え、両サイドに三つ編み。後ろ髪は大きなバレッタで結い上げ、垂らした髪を二つ分け。リボンで結んでいる。  二重のたれ目で、左目の下に泣きぼくろがある。  古竜族の特徴として、半月型の鶏冠状の角。小振りな、翼と尻尾。後頭部から耳裏、鎖骨の辺りまで、竜の皮膚が覆っている。  争いごとを好まない、優しい性格。しかし、幼少より戦闘教育を受けており、戦うことに躊躇することはない。  普段はたおやかだが、戦闘では苛烈であり、特に”悪”と認めた相手には明確な殺意を持って当たる。 「死んであの世で懺悔なさい!」(認めないとは言っていない) 「悪党に神の慈悲など無用よ?」(ないとは言っていない)  感情の起伏が希薄で、長命の種族であった故に、他者との深い関りは避ける傾向にある。加えて、怜悧であるため、冷たい人間と思われがちだが、その実、世話焼きな、所謂、オカン気質。  お饅頭が大のお気に入り  諸般の事情で偽名 ”力なき人々の力になること” ”悪には屈しないこと” ”あきらめないこと” ”仲間を信じること” ”約束は絶対に守ること” 5つの誓いを胸に、学園での日々を過ごしている

解説 Explan

★森の中で少女の落とし物を捜す物語です。

★森でたまたま遊んでいたところからのスタート、雪が溶けない噂を聞いて見に来た等、物語の始め方に何か要望があれば教えて下さい。出来る範囲で反映したいと思います。

★村には、落とし物を見つけた後最後に立ち寄る為、探している最中では行けません。
 但し少女と出会う前に村へ立ち寄るのか、立ち寄る事なくそのまま森の中で少女と出会って落とし物を捜しに入るのかは相談で決めてもらいたいです。

①   村に立ち寄った場合→雪が溶けず村の人達が困っている情報を聞く事が出来ます。
 また、落とし物を落とした可能性のある場所を、少女からスムーズに聞き出せるかもしれません。

②   村へ行かずに少女と出会った場合→少女は混乱状態な為、上手くなだめられないと錯乱した少女と戦闘になる可能性があります。少女の混乱事情を知ることが、なだめる際のヒントになりそうです。

※ 少女は寒がりなので炎系の魔法や、身体を温める物を持っていると有利でしょう。
※ 戦闘になった場合、生死に関わるようなことにはなりません。

★森の中には温泉があります。温泉で癒やされたい場合は、なるべく早く落とし物を見つけましょう。

★最終的に少女は消えてしまいます。

★少女が消えた後、村へ行くと何故雪が溶け出したのか村人に聞かれます。少女の事を伝えるか、内緒にするかは相談で決めて下さい。なければGM案で執筆したいと思います。


作者コメント Comment
 はい、どうもー! 井吹雫と申します。GMとして初めての執筆となります。
 どういった形になるのか私自身も想像がついておりませんが、精一杯書かせて頂きますので、どうぞご参加よろしくお願い致します。
 生徒さんの意見を取り入れながら、楽しく執筆して仕上げたいと思っております!


個人成績表 Report
プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
酒乱☆季節外れの秘境温泉雪見酒祭りのつまみを調達に村に来てみりゃ、厄介事の雰囲気。学園の生徒もいるな。
巻き込まれる前に退さnオイ巻き込むんじゃ…
いえ、何かお困りごとのようですね?
しがない修道士ですがどうぞ事情をお聞かせください。

①村人へ前年迄との相違点や違和感等を聞き出し、つまみや飲み物を自然な流れで言葉巧みに譲り受ける。【会話術/人心掌握学】

②上記で得た情報を元に森へ向かいシキアと合流し情報共有し落とし物捜索。
【自然友愛】で小さい奴の目線で狭い場所を探し、【ウィズマ・アーダ】の応用で高い場所のモノとか引っ掛けて取る。

③最後の引き渡し等のやり取りはシキアに一任で終了。

よし、一風呂行こうぜ。

リム・フォーナイン 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:40 = 13全体 + 27個別
獲得報酬:1080 = 360全体 + 720個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
【アドリブ歓迎】
さてまずは【事前調査】がてら課題に参加される皆様とお話ししておきましょう
情報収集後集まる場所や時刻等決めておくのが良いと思いますし(WP1)
十分な情報があれば少女の方へ向かいましょう

【私は村へ向かいます】
あまり不安な様子は見られませんが困り事は早期に動き出すのが一番です

学園からの資料によるとお姉さま世代には経験者はいらっしゃらない様子
ここは亀の甲より年の功といきましょう
お爺様お婆様 是非お話しを聞かせて下さい(WP2)

少女の探し物の在り処とまでは言いませんが何かヒントの様な物が見つかれば御の字です

あとは…困り事が解決できたら疲れた皆様が一休みできる温泉宿でもおねだりしてみますか!

ニムファー・ノワール 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
まずは【事前調査】ね。
この村やその近辺の伝承(特に冬から春)や季節の移り変わりでの出来事なんかを調べてみるわ。

村でも困り事(&温泉)と【事前調査】で調べたことと同じ内容を聞いてみるわ。
ここであたりがつけば幸いね。

暖か~いものが好きということで【カイロ】【たいまつ】を持参してみたわ。
警戒といてくれるとありがたいんだけどね。

少女からは勿論落し物についてとここまでどういったルートできたのか聞いてみるわ。
あるいは来る途中で何らかのアクシデントに合っていたなら、そこはくさいわね。
先にそこに行ってみるのも手かしら。
それ以外は基本的に少女がここまできたルートを辿って探して行きつもりよ。

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:20 = 13全体 + 7個別
獲得報酬:540 = 360全体 + 180個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---

季節外れでもやっぱり綺麗な雪景色見たいじゃん?ということで観光がてら
プラムと一緒に遊びに
俺はもうちょっと景色を堪能してから行くよ
何かいいの探しておいて……あれ?みんなも来てたの?

見てる最中に少女を見つければ 声をかける前に【演奏】「音楽」
気分が落ち着くような ゆったりとした曲調の曲を奏でて
こんにちは 急にごめんね?
なんだか、凄く慌ててるように見えたから
寒そうな少女にカイロを渡してから厚手の布で包むように
ある程度温まってから話を
俺達で良ければ、話を聞くよ
落とし物のことを聞けば冷静に質問を重ね
物の形状は勿論、心当たりのある場所や
今までに訪れた場所 行動も聞き
村に合流後は仲間と情報共有

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
森の中の温泉って話を聞いて最後の物資補給と実際にあるのか話を聞くために村に立ち寄ったのだが・・・
なんか、様子がおかしい様だな?

雪が溶けない・・・
夏ごろまで雪が解けなければ観光とかなんとか色々使えるんだおうがそういう問題じゃないよな・・・

まぁ、噂話の一環として話でも聞いてまわるとしようか

会話術、信用、精神分析、人心掌握学、推測辺りを使って話を聞きに行く
雪が解けない以外に変わったことがないかなど

聞き終わったら温泉探しに行くとしよう
村から森に行くのがオレ以外にもいるのなら一緒に行くことにしようか
その際に集めた話は共有しておこう

アドリブ、他のキャラとの絡みなど大歓迎

アケルナー・エリダヌス 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
私は森に直接向かってみよう
この辺りは、まだ雪が解けてないと聞いたので、様子を見に来てみたが……噂通りだ
カイロを持ってきてて正解だったよ

◆接触
森で少女に接触したら、刺激しないように努めつつ、まずは落ち着くよう呼び掛け
寒いようならカイロを貸して、温まって貰って落ち着かせよう

さて、なんであんなに慌ててたんだい?
私に手伝えることなら、一緒に手伝おう

失せ物のようなら、
いつなくなったことに気づいたか
最後に失せ物を見たのはいつ・どこか
最後に失せ物をみてから、これまでにどこに立ち寄ったか

等を確認し、失せ物がありそうな場所を絞り混もう
闇雲に探すよりは、きっと見つかりやすい

少女のことは成り行きに任せよう
善き未来を

リコリス・ライト 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
混乱してる女の子をなだめて一緒に探し物を見つける。

【行動】
ポケットから(カイロ)を出してあげる。
探し物をする前に女の子がケガまたは、体調不良では、無いか見る。

探し物をする時は、出来るだけ女の子の近くにいる。

アルフィオーネ・ブランエトワル 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
少女に一緒に探し物をするから、(水筒に入れておいた)お茶でも飲みながら、まず、落ち着いて相談しようと持ち掛ける。

技能:説得、信用、子供親和 アイテム:水筒(温かい、シロップ多めのジンジャーティー)

少女の名前、探し物は何か、確実に持っていたと覚えているのは、どこで何をしてた時かを聞き、そこに立ち戻り、その後の行動を順次たどりながら、目的の物を探す。

安心させるように傍らを離れず、ずっと手をつないでおく

「誰でもいいから助けてって、あなた、言ったでしょう?さ、とりあえず、お茶でも飲んで、落ち着きなさい」

「ゆっくりでいいから、よく思い出して。大丈夫。探し物を見つけて、あなたがお家に帰るまで、側にいるから」




リザルト Result

「よし、概ねオレの常識と、違っているところはなさそうだな」
 賑わう村の中を歩き終え、考えをまとめながら辺りを見回した【仁和・貴人】。
「まあ、まさかこの村自体が、混浴がないことには驚いたけど」
 きっと、暖簾の色で皆は自分が入る温泉の場所を決めているのだろう。
 村のあちこちに見える温泉宿の入り口は、赤い暖簾か、はたまた青い暖簾しか飾られていない。
「気になっていた混浴のマナーは、……そもそもないのであれば問題ない」
 そう言って貴人は、納得したように頷く。
「しかし、こんなに溶けない事ってあるんだな」
 活気溢れる村の中。
 本来なら、とっくに雪は溶けている筈の季節。
 しかし、見渡せば直ぐ目にとまる程の雪の多さ。
 観光客が歩きやすいよう、村の人達が雪を掻き分け通り道を作ってくれてはいるが、これでは村人が大変そう。
「まあでも、村の名物である温泉まんじゅうを、作り続けてくれているからな」
 そう言った貴人の声へ合わせるかのように、程よい甘さが漂ってくる。
「噂をすれば、だな」
 その匂いを受けて、貴人は吸い寄せられるように村の入り口へと歩いていく。
 すると、貴人は目的地の近くで、見覚えのある者達を発見した。



「よし、また手に入れた」
 朝から観光し、村の入り口まで戻ってきた二人の男。
【プラム・アーヴィング】の両腕には、村人との交流で手に入れた戦利品が抱えられている。
「バレないようにしてくれよ」
 そう言って、プラムの横顔を見ながら【シキア・エラルド】は笑っている。
「分かってるよ、その辺は上手くやる……って、やべっ」
 なんてプラムは抱えていた戦利品のつまみやらを、急に背中へ回し始めた。
「どうしたんだよ、そんなに慌てて」
 そんなプラムの行動を不思議に思ったシキアだったが、疑問は一瞬で解決した。
「あら? 貴方がたも、調査ですか?」
 入り口付近にいた二人へ、話し掛けてきたのは【リム・フォーナイン】。
「こんなところで、奇遇ねぇ」
 そんなリムと同じく、側までやってきた【ニムファー・ノワール】も二人に声を掛ける。
「こんにちは二人とも、俺達は観光に来ているだけだよ」
 シキアは目を背けているプラムを見て笑いながら挨拶をすると、目の前の二人に笑顔を送った。
「私達は、この村の雪が溶けないという噂を聞いて、調査をしに来たんです」
 一方、自身の眼鏡の奥から溢れんばかりの輝いた瞳を見せつつ、リムは前のめりで話し出す。
「噂を聞いて興味本位で資料を探していたら、同じように学園で調べていたニミィ様と出会いまして。それで事前調査をしてみた結果、このような雪が溶けない現象は、前例がないみたいで」
 ポカンとしているシキアと対照的に、会話を続行するリム。
「ここは現地に行って直接村の皆さんに聞いてみようと思いまして! それでニミィ様と訪ねてみたという訳です!」
 なんてまくし立てるように話したリムは、一人大きく頷いた。
「……なんだ、やっぱこの雪の溶けない現象っていうのは、異常現象なんだな」
 シキアとニムファー、そしてリムのやりとりを一歩引いた状態で聞いていたプラム。
 しかし、ついつい総合的に解釈をして、言葉が漏れてしまう。
「雪が溶けないから、一晩寝ると水道は凍ってしまうし、雪かきはしなくちゃならねえみたいだし。大変なんだと」
 きっと、言葉を落としているうちに気が緩んだのであろう。
 淡々と言葉を落としているプラムの後ろから、何かが落ちて転がっていく。
「はやく雪が溶けてくれなくちゃ、そのうち食料も底をついちまうって話だし」
 なんて話しているプラムの後ろで、その落とした物を誰かが拾い、近付いてくる。
「落としたぞ」
 四人の後ろからプラムの落とし物を拾った貴人が伝えると、振り返ったプラムが慌ててそれを受け取った。
 直後に大きく鳴り響いた鐘の音。
 皆がびっくりしたように頭上を見上げると同時に、鐘の真下にある店の店員が声を上げる。
「は~い! 一日数回限定販売の、名物温泉まんじゅうが出来上がりましたよ~! 次に買えるのはまた鐘が鳴るおやつ前!」
 声を出している女性と、頭上の音を見比べる五人。
 すると、そんな皆の耳元にとある声が届いた。
『……誰か助けてよー!』
 明らかに幼い、少女の声。
 聞こえる方角は、村の入り口から見える森の中。
「……聞こえた?」
 なんて聞いてみるシキアに、頷く四人。
「子どもか?」
「迷子にでもなったのでしょうか?」
「それか、森で子ども達が遊んでいるのかもしれないわ」
「じゃあ、誰か一緒に遊んでいる子が近くにいるのかもな」
 それぞれが返事したのを聞いて、シキアは再び声を上げる。
「それじゃあ俺が、ちょっと様子を見てくるよ」
 そう言って歩き出そうとしたシキア。
「あっ、それならきちんと集合場所を決めた方が良いですよ」
 そんなシキアに、リムは思いついたかのようにひとつ提案をする。
「確か次の鐘が鳴るのは、おやつ前でしたよね? その鐘が鳴ったら、どこかに集合とか」
 なんて話すリムに、シキアは頷く。
「確かにそうだね。そうしたら、鐘が鳴ったらあの森の入り口に立ててある看板前で、待ち合わせしよう」
 柔らかな髪をなびかせながら、プラムに確認をとるシキア。
 それを受けてプラムも、静かに返事をする。
「そうだな」
 そう言ったプラムに軽く手を挙げたシキアは、四人と別れて早速森へと向かっていく。
 雪を踏み進んでいくシキアは、しばらく進んだ先で、今にも泣き出しそうな真っ白い少女を発見した。



「多分この方角で、声がした筈なのだが……」
 雪を掻き分け、先頭を歩いていく【アケルナー・エリダヌス】。
「空耳だったのかしら?」
 そんなアケルナーの後ろを歩く【リコリス・ライト】は、首を傾げながら後ろへ振り返る。
「いいえ、きっと空耳ではないはずよ」
 一方、一番後ろを歩いている【アルフィオーネ・ブランエトワル】は、冷静に二人を諭し辺りを見回した。
「あれだけしっかりした言葉ならば、三人が同時に聞き間違えるなんて、無いはず」
 そう言ってリコリスに思いを伝えていると、前方を任されていたアケルナーが何かを見つけた。
「あれは……」
 なんて立ち止まった先には、一人の男と、その先に少女。
 よく見ると、男の方はシキアだった。
「何をしているのでしょうか」
 立ち止まっているアケルナーの横から顔を出し、一緒に見つめたリコリス。
 アルフィオーネも二人と扇の形を作るかのように、反対側から顔を出す。
「女の子……ですね」
 そんな中リコリスは、シキアの更に先にいる少女の姿を見て確認をする。
「多分そうだと思うが、……どうなのだろう」
 そんなリコリスへ、アケルナーは静かに言葉を落とす。
「とりあえず、彼のところまで行きましょう」
 決断をしたアルフィオーネは、リコリスとアケルナー、二人の背中を押して彼の側まで近付いた。
「どうか、されたのですか」
 まるで、何か喋ってと合図をされたかのように、アルフィオーネに肘で軽くつつかれ言葉を発したアケルナー。
 それを受けて、シキアは静かに笑ってこう答える。
「ああ、あの子の助けを呼ぶ声が聞こえてね」
 そう言って、何やらごそごそし始めるシキア。
 一方三人も、シキアの一言で大体を理解した。
「君たちも魔法学園の生徒だよね?」
 なんて笑いながら、手にしたとある物。
 すると三人は、シキアの手に出された物をじっと見つめる。
「ああ。これは、あの子に警戒心を持たれないように近付こうかなって思って」
 僅かに笑顔を残しながら、視線を少女へ向けたシキア。
「多分だけど、あの子はちょっと普通の子ではないみたいだし」
 そう言って、シキアは再び少女をじっと見つめる。
 透き通るくらいの真っ白い肌。
「確かに、普通の子ども……では、ないみたいね」
 なんてアルフィオーネが言葉を発すると、それに同意し頷く二人。
「君たちも良かったら、一緒に行ってみようよ」
 なんて伝えたシキアは、手に持っている物を操りだし、優しい音色と共に歩き出す。
 どこか安心するその曲調。
 まるでシキアに釣られるかのように、三人もそっと少女の元へ歩み寄っていく。
「……誰?」
 シキアの奏でる音色で、ゆっくり顔を向けた少女。
 相変わらず泣きそうではあるが、音を聴いているからか、逃げ出すような様子はない。
「私達は旅の者よ。この近くに秘宝の温泉があると聞いて、やってきたの」
 なんて、優しく伝えたリコリス。
 そのリコリスの発した『秘宝の温泉』という言葉に、一瞬シキアが反応する。
「そうよ。それで森の中を歩いていたら、あなたの助けを呼ぶ声が聞こえたの」
 そんなシキアを余所に、アルフィオーネが少女へ語り掛けるように前へ出る。
「私達で良かったら助けになろう。何か困り事かな?」
 アケルナーも頷き、少女へ意思を伝えた。
 一方シキアは、三人の説得を聞きながらそっと演奏を止めてみる。
「……ないの。落としちゃった」
 ぽつりと呟いた少女は、そう言うと再び泣きそうになる。
「成る程、落とし物ね。それはいったい、どんなもの?」
 そんな少女を宥めるように、アルフィオーネはそっと、少女の手を握って寄り添おうとする。
「あら? あなた随分と冷たいじゃないの。寒くはないかしら?」
 握った少女の体温があまりにも冷たかった為、思わず心配してしまうアルフィオーネ。
 すると、その言葉を聞いた三人がそれぞれに持ち物から温かいカイロを取り出した。
「やっぱり、寒さ対策といったらこれですね」
「そうだね。こんなに便利な物は、なかなかないよ」
「私も、鎧の中に忍ばせている」
「あなた達すごいわね。ほら、これを使って温まって」
 なんて三人が渡してくれたカイロを元に、少女の体温を気遣うアルフィオーネ。
 一方の少女は、渡されたカイロで少しばかり顔がほころぶ。
「君が落とした物は、どんなものかな? どこで落としたのか、分かる?」
 なんてシキアが聞いてはみたものの、少女は首を横に振るだけ。
「大丈夫。一緒に見つけてあげるから、ゆっくり思い出して」
 アルフィオーネも諭してみたが、やはり少女は首を振るだけ。
「あれがないと、帰れないの。村の人に、迷惑を掛けちゃうの」
 それだけを、繰り返し呟く少女。
 それを受けてシキアは、少女にある提案をする。
「そうしたら、俺の友人が今村にいるから、一緒に探してもらおうか」
 少女の様子を伺うようにシキアは優しく問い掛ける。
 すると、途端に少女は慌てたように逃げようとした。
「駄目なの! 姿を見られてはいけないの! 私は知られちゃいけないの!」
 そう言って、思い切り首を振り出した少女。
 あまりの慌てぶりに、シキアとアルフィオーネは直ぐさま少女を落ち着かせる。
「そっか、何か理由があるんだね」
 なんて、少女の気持ちを汲み取ったシキア。
「大丈夫よ。ほら、これでも飲んで落ち着きなさい」
 アルフィオーネも、少女を落ち着かせる為に自分の水筒から、温かいジンジャーティーを渡してあげた。
「それにしても、困りましたね」
 甘いジンジャーティーが気に入ったのか、落ち着きを取り戻した少女を横目に、リコリスとアケルナーは顔を見合わせる。
「村に存在を知られてはいけない、ということかな?」
 なんてアケルナーが疑問を呟くと、シキアが思い出したかのように二人へ話し掛けた。
「そうだ、もう少ししたら村の鐘がなると思うんだ」
 そう言って、二人に視線を向けたシキア。
「鐘が鳴ったら、さっき話した俺の友人と、森の入り口に立てられている看板前で集合する事になっているんだよ」
 少女を不安にさせないよう、優しい笑顔を崩さないまま、シキアは二人にお願い事をする。
「もうすぐその鐘がなるから、その人をここまで連れてきてもらえる?」
 なんてシキアは言葉を発すると『プラムなら何か、情報を持っていそうだしね』と付け加えた。
「成る程、分かりました」
 そう言ってリコリスは歩き出す。
「私も一緒に行こう」
 そんなリコリスに続いて、アケルナーも歩き出し、二人はプラムを迎えに行った。



「まだ話は終わらねえのか」
 シキアが森に入った後、プラム達はまんじゅうを買おうと店の前で並んでいた。
「わたくしも、もうとっくに限界だわ」
 なんてプラムに返事をしたニムファー。
「成る程! では、この村では、雪が溶けるまでは入ることの出来ない、秘宝の温泉があると」
 そんな中で唯一、意気揚々とまんじゅうを買いに来たご老人達と会話を楽しんでいるリム。
「ああ、そうね。そういえば事前調査で『秘宝の温泉』と呼ばれている、村から外れた温泉があるとか目にしたかもしれないわ」
 リムがご老人と会話を弾ませている中、出てきた単語にかろうじて反応したニムファー。
 すっかり疲れてしまっているのか、しゃがんで頬杖を付いているニムファーの側を、村の子ども達が元気に走り回っている。
「でも、どうして秘宝の温泉と呼ばれているのかだけは、分からなかったのよ」
 なんて呟いたニムファーに、プラムも意気消沈しつつ『へえ』と相槌を打った。
「ああそうじゃ。と言っても、夏場は普通にたどり着ける温泉なのじゃがな」
 そんな二人を余所に、嬉しそうにリムへ語っているご老人達。
「ほれ、この村は温泉がきちんと分けられているだろう。だが、そんな中で唯一例外の温泉。それが秘宝の温泉」
 なんてニヤリと笑ったご老人達に、ニムファーとプラムは無反応だったが、貴人だけは何かを感づき笑ってしまった。
「んっ? でも秘宝の温泉なんだろ? なんで夏場は普通にたどり着けるんだよ」
 そう言ったプラムに、側にいた店員が答えてくれる。
「夏は雪が溶けているからよ。でも冬は雪でたどり着けない、それだけの事よ~」
 そう教えてくれた店員の横で、子どもの一人が声を上げた。
「でも僕、この間秘宝の温泉まで行ってきたよ!」
 そう言って自慢げに胸を張る子ども。
 すると途端にご老人達が怒り出す。
「馬鹿もん! こんな雪の季節に森に入って、遭難したらどうするつもりじゃ!」
 なんて怒っているご老人達と『ごめんなさい』と謝る子ども達。
 すると丁度、約束の時間の鐘が鳴る。
「さて、俺はシキアと合流するか」
 なんて森の入り口に行こうとすると、何故か皆も付いてきた。
「秘宝の温泉、行ってみたいわ」
 なんて語るニムファーに、頷いているリムと貴人。
 そんな皆に呆れながら約束の場所へ向かうと、シキアの代わりにいた二人。
「あっ? シキアは?」
 思わず言葉が漏れたプラムに、二人は事情を話し、付いてきてもらうようお願いをした。



「あっ、きたきた」
 ようやく現れたプラム達を見つけ、演奏を止めたシキア。
「こいつがその子どもか?」
 一方プラムは、面倒くさそうに少女を見つめる。
「だいたいの事情は聞いたけど、何を落としたのか分かんねえのがな」
 なんて言葉を漏らすプラムに、シキアは笑いながら歩みよる。
「それで、何かプラム聞いてない? 何かあるでしょほらだして」
 なんて迫るシキアに、嫌そうに答えるプラム。
「そんな情報ねーよ。森の中に夏しか行けない秘宝の温泉があって、そこにこの間子どもが行った為に、じいさん達に怒られてたって事くらいしか」
 そこまで言い終えた所で、少女が顔を上げて反応した。
「子ども達きた。温泉入ってたら、急に近付いてきて、慌てて逃げたのー!」
 そう伝えた少女は、続けてこうも言う。
「そしたら、ママにもらった靴下なくしちゃった。私は半人前だから、あれがないと雪の調節が出来ない」
 なんて言った少女の言葉を聞いて、顔を見合わせる八人。
「それは多分……、温泉に落ちているわね」
 なんてニムファーが言葉を発し、皆は頷く。
「見に行こうか」
 誰かが声を上げると、皆は笑って少女に案内してもらうようお願いする。
 ゆっくり頷いた少女は、皆を温泉の場所まで案内した。
「ああ、ここにあんじゃねーか」
 なんてプラムが、岩の間に落ちていた靴下を拾うと少女に手渡した。
「ありがとう!」
 そう言って嬉しそうに靴下を履いた少女は、目の前にいる皆へお礼を言う。
「これでママの所に帰れるから、村の人も安心だよー!」
 なんて伝えると、少女の身体はゆっくりと消え始める。
「皆が温泉に入っている間に、ママと一緒に雪を溶かすから、お兄さんも、お姉さんも、ゆっくりしてねー!」
 そう付け加えた少女は、言い終えると姿が見えなくなってしまった。
「あの子は、何だったのでしょう」
 そう呟いたリムに、ニムファーは静かに笑ってみせる。
「……森の守り神かなにかかしらね」
 なんて言いながら振り返ると、目の前には大きな温泉。
「折角だし、入りましょうか!」
 リコリスが伝えると、皆は頷き準備に取りかかる。
「……皆は気にしないのか?」
 一方、貴人は一人考えながら皆の様子を伺おうとすると、シキアに笑われながら腕を引っ張られる。
「ほら、はやく入っておかないと、捕まるよ?」
 そう言ってシキアがチラリと視線を向けた先。
 そこでは舌なめずりしながら視線を送っているプラムの姿。
 そんな男子達のすぐ側で、気にせずさっさか湯船に浸かっているのはニムファーとリコリスにアルフィオーネ。
「アケルナーさんは、こんな時でも鎧は外さないのですね」
 なんて笑っているリコリスに『私は足湯だけで十分だ』と答えるアケルナー。
 一方のリムはそんな皆の様子を、湯煙で曇った眼鏡を付けたまま、嬉しそうに見つめていた。



「しかし、あっという間に溶け出したな」
 皆で秘宝の温泉を堪能し、歩いて村に戻ってきた頃。
 すっかり夕暮れ時になってはいたが、再び訪れた村の人達はどこか嬉しそうな様子。
「あっあなた達、どこに行っていたのよ~」
 なんてまんじゅう屋の店員が話し掛けてくる。
「あなた達が村を出てから、急に雪が溶け始めてね! 何か知らない?」
 そう言っている店員に、口を開きかけたニムファー。
 しかし、暫し考えた後、店員に向かってこう答えた。
「いえ、何も知らないわ」
 そっと微笑み、ニムファーは皆と顔を見合わせる。
 きっと、皆も同じ気持ちなのだろう。
「強いて言うなら、冬の間は、森に入ってはいけないという事よ」
 そう言って笑ったニムファーに、回りの皆も、優しそうに頷いた。



課題評価
課題経験:13
課題報酬:360
寒がり少女の落とし物
執筆:井吹雫 GM


《寒がり少女の落とし物》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 1) 2020-04-10 00:13:54
あらやだ。ちんちくりんな女の子が困ってるじゃないの。どうしましょ。

奇遇ねアタシも困ってるの。
雪解けないと頭髪が背景と同化して血色の良くなった肌だけが目立って遠目からだとハゲに見えてしまうのよ。やだわァ勘弁して頂戴!

いや別にそれはそれで面白いしいいんだけど、こう…
めっちゃ久々におでん食いたくなっちゃたんだわ…。ロールキャベツと大根…。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 2) 2020-04-10 10:16:13
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ

チャッカマンでも落としたのかしら(ぉぃ
さっさと見つけて温泉に・・以下ry

《1期生》 リム・フォーナイン (No 3) 2020-04-10 19:36:55
こんばんは先輩方。
リム・フォーナインです。歳もですか?16です。

村のおばさま世代では未経験な寒さのようですが、お年寄りの方に知っている方がいないでしょうか?
ということで私は村の方へ行って情報集めをしてみようと思います。

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 4) 2020-04-10 20:21:16
芸能・芸術コースのシキアです、よろしくね
この時期なのにまだ真冬っていうのはおかしいよね…何かあったのかな
落し物を探すにしても、ある程度目処はつけたいし…二手に分かれる?
分かれるなら、俺は先に女の子に会いに行こうと思う。楽器で演奏して、少しは聞いて落ち着いてくれたらいいんだけどな

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 5) 2020-04-10 21:25:03
そうねぇ・・私も村に立ち寄ってからにしようかしら。
温泉の場所も聞いておきたいしね。
べっ別に温泉に入るためにこの課題うけたわけじゃないんだからね!

《模範生》 リコリス・ライト (No 6) 2020-04-10 21:55:06
賢者・魔導士専攻のリコリス・ライトです

二手に分かれてるみたいですし
私も、女の子に会いに行きます。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 7) 2020-04-11 00:30:39
めっちゃ人増えててビックリ。
更に皆様の親切さにもビックリ。
適当によろしく。

俺は適当に雪遊びして温泉入ろうと思っただけ、だから村に向かっちゃいそうな気がしなくもない。
後子供苦手だしそちらは任せます。ウェイ。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 8) 2020-04-11 05:30:42
わたしは、アルフィオーネ。アルフィオーネ・ブランエトワル。教祖・聖職コース。

女の子をなだめて、一緒に落とし物を探すわ。

《1期生》 リム・フォーナイン (No 9) 2020-04-11 18:01:14
ご協力頂けそうな方がいるようでありがたいですね。
少女の方へ先に行かれる方と連絡など取れると少し手間が省けるのですけどそういう手段とかはあるのでしょうか?
何か用意する必要があるなら融通の利く範囲で考えますよ

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 10) 2020-04-11 20:55:13
上手くいくかはわからないけれども、少女を村へ誘導するつもり。最終的に合流必要があるから、目印があったほうが早く、確実に合流できる

早く済ませて、温泉に入りたいとかそういうことではないのよ

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 11) 2020-04-12 06:27:00
と、思ったのだけれど、村には戻るなという声がきこえたのでよしておくわね

(PL:村に戻らない理由が、解説で明確に示されていないのが、腑に落ちないけど)

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 12) 2020-04-12 18:51:59
そう言えば彼女の正体も地味に気になるわね(リ○ーホワイト・・・とかじゃないわよねぇ)
村人に聞かれたらどうしようかしら。私は秘密にしたほうがミステリアスで面白いけど、GM案でも構わないわね。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 13) 2020-04-12 19:16:04
ご挨拶が遅れ申し訳ございません。
勇者・英雄コースのアケルナーだよ。よろしく頼むよ。

現状では、
村に立ち寄る:リム、ニムファー、プラム
少女に会う:シキア、リコリス、アルフィオーネ

敬称略で申し訳ないが、こんな希望かな?

私も森に行って、少女に会ってみようと思ってるよ。

《模範生》 リコリス・ライト (No 14) 2020-04-12 20:22:34
女の子寒がりみたいだしカイロ持って行きます。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 15) 2020-04-12 22:11:38
わたしはお茶を持参

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 16) 2020-04-12 22:15:32
魔王・覇王コースの仁和だ。
バランスも考えて?村に立ち寄る事にしよう。

・・・寒いし、温泉が楽しみだ。
そのためにも事前の情報収集だ大事だしな。
入浴にあたって、ローカルルールとかあるかもだしな。

少女について教えるか否かは・・・オレはどちらでもいいぞ。

《1期生》 リム・フォーナイン (No 17) 2020-04-13 17:59:32
出発日は今日の0時でしたね。
忘れないようにしませんと…

一応ある程度の情報収集をしたら集まりませんかと提案する予定ですので、
お好みの対応をどうぞ!