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星降る夜に愛を語ろう


ストーリー Story


 そこは学園内にある湖『スペル湖』の畔。星降る夜にある男子学生が、同じく学生の彼女を学園から連れ出し、この場所まで来ました。
 彼は彼女に向かい、自分の想いを切り出します。
「君が好きだ、付き合って欲しい。出来れば一生僕と一緒に居てくれれば、きっと素敵な人生になると思うんだ」
 連れ出した彼氏の懸命な告白に、彼女は彼を見て答えを返します。
「はい……はいっ! 私で良ければ喜んで!」
「やったぁー! 星降る日の願いが本当に叶った。ずっと大切にするよ君を、だから一生僕を見ていて欲しい」
「私と貴方の約束ね」
「約束だ、この星降る大空に誓う」
 震える手で彼女に触れて、見つめ合い誓いのキスを交わす。それを見ているのは、沢山の星が降る空だけでした。


「……という噂なんだけど、みんな知っている?」
 昼休みの教室で、この話を熱く語るのは、新入生である【シャロン・シーリー】というヒューマンの女性です。
 彼女の話を要約すると、まずは星降る日の夜に、何人でも良いのでスペル湖で愛について語り合うと、後々愛しい人が出来て告白されるという噂話のようですね。
「噂でしょう?」
「信じてるのシャロン?」
 それを聞いていた教室の仲間たちは半信半疑です。噂話だけで、実際はあり得ないのではないか? そんな雰囲気が教室中に漂います。
「本当に付き合い出した上級生が居たって聞いたもん! 彼氏が愛を語り合った後に彼女と出逢い、願いを込めて同じ星降る日の夜に告白したって!」
 シャロンは必死に訴えたけど、仲間たちは少し違うよう。
「聞いただけじゃぁーね、真実はなんとやらと言うよ?」
「そこまで言うんだったら、実際にやってみようよシャロン。そうすれば噂か本当か分かるんじゃない?」
「実際に……ああー! 星降る日って後数日じゃないのー!?」
 仲間に実際にと言われて、シャロンは数日後に迫った星降る日を思い出します。
 星降る日は珍しいものではありません、月に数回程度あるのです。今回は偶々シャロンが早めに気付いただけ。
 それを口に出した途端に次の授業の時間になってしまい、話は一旦そこまでになりました。


 時間は放課後に変わり、シャロンと彼女の話に興味を持った仲間だけが教室に残りました。
「語り合うはいいけど、夜に寮を抜け出すの? 夜は外出禁止じゃない、怒られたいのシャロン?」
「うっ……。分かってる、分かってるわよ! でも密かに外出している先輩だっているじゃない。私たちが抜け出しても良いんじゃないのかな」
 確かにシャロンの言う通り、夜に寮を抜け出している上級生はいます。勿論後で寮母さんに見付かり、しっかりと怒られてもいますが。
 しかしシャロンはそれに目を付けて、一緒に寮を抜け出そうと促しているわけです。
「でもスペル湖までは遠いでしょう」
「夜に箒やグリフォン便は使えるかな?」
 確かに夜ともなると、街の人が学生たちにレンタル箒を貸してくれたり、グリフォン便に乗せてくれるかは怪しいかぎりです。
「うっ……。や、やれば出来るんじゃない?」
「シャロン、やればと簡単に言うけど、そしてもし夕方に箒を借りたとしても、スペル湖までは遠くて一気には飛べないのよ」
 フトゥールム・スクエアから直結している居住区『レゼント』までは歩いては行けます。
 ですがスペル湖となると、箒に乗っても休憩を挟み、魔力回復しなければ飛べない距離なのです。
「箒だったら、夕方のうちに借りてしまうことも出来るよ、でも凄く効率が悪いよね? ねぇみんな、他に手はないかな?」
 仲間の意見を聞きながらも、見つからない安全策を選ぶのだったら、箒が一番いいと思うシャロン。
 ――でもと、シャロンは考えます。
 リスクのある箒よりも、街でグリフォン便に乗ることが出来れば、すんなりとスペル湖に着けるのではないかと。
「ねぇ、グリフォン便に乗ったほうがいいと思わない?」
「だから学生の私たちでは、街で乗せてはくれないわよシャロン」
「そうそう、学園の制服は目立つから」
 制服が目立つ? じゃあ私服は?
 私服だったら、街の人と同じく扱ってくれるのではないのでしょうか。
 そう閃き、シャロンは今考えた脱走方法を仲間に提案してみることにしました。
「寮からレゼントまでは箒か歩くかして、街でグリフォン便に乗ろうよ!」
「何度も言うけど乗れないでしょう」
「乗れる手はあるわ。レゼントに着いてから、私たちが私服に着替えればいいのよ」
 普通の街人としてスペル湖行きのグリフォン便に乗り、帰りも同じ方法をとれば学園内に戻れる。
 ――なんて素敵な考えなのでしょう!
 残る問題は、寮母さんの目を盗んで学園の外に出ること。
 でもそれは大丈夫、上級生が教えてくれます。だって、いつもやっていることだもの。
「もしものために、箒は確保しようねシャロン?」
「ついでにお説教の覚悟も必要だよね……嫌だけど」
「うっ……。お説教より、みんなで愛を語るのよー!」
 シャロンも寮母さんのお説教は苦手ですが、噂の興味のほうが勝り、みんなと夜に抜け出す約束をしました。

 あなたたちは寮を抜け出し、最速な移動手段を確保して、無事スペル湖に辿り着けるのでしょうか。
 そしてスペル湖で、どのような愛の理想を語り合いますか。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2019-08-14

難易度 とても簡単 報酬 ほんの少し 完成予定 2019-08-24

登場人物 8/8 Characters
《今を駆ける者》ダケン・ヴァルガー
 ルネサンス Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
「姓はヴァルガー、名はダケン。故郷は知れず、世間が呼ぶには流しの無頼。ま、よろしく頼むぜ」 「……って、駄犬じゃねぇ!?」 #####  狼系ルネサンス。  若い頃から正々堂々、スジを通して道理を通さぬ荒くれ者として世間様に迷惑をかけてきた年季の入った無頼。  本人は割とイケていたつもりだったが、ある時襲った貴族の娘から 『獣臭い』『薄汚い』『さっさと死んでくれないかな?』  と容赦ない口撃を浴びて脱落(リタイア)  一念発起して系統立った悪の道を修めるべく、学園の門を叩く。 ◆性格・趣味嗜好  一言で言って『アホの二枚目半』  前提知識が足りない系アホの子で脳筋単細胞。悪人ではないが、パワーオブジャスティス。  ひらめきや発想は普通にあり社交性も悪くないため、決められる場面では最高に二枚目。  いざという時以外は基本三枚目。足して二で割って二枚目半。  脱ダサ悪党を目指して清潔感は増したが、服装センスが致命的でやっぱりダサ悪党。   ◆外見補足  顔立ちは濃いが造りは悪くなく、黙って無難な服を着ればワイルド系イケメンおっちゃん。  服装センスの悪さは『イモっぽい』『田舎もの』といった類。  気合が入ると脱いじゃう系の人。
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《模範生》レダ・ハイエルラーク
 ドラゴニア Lv16 / 黒幕・暗躍 Rank 1
将来仕えるかもしれない、まだ見ぬ主君を支えるべく入学してきた黒幕・暗躍専攻のドラゴニア。 …のハズだったが、主君を見つけ支えることより伴侶を支えることが目的となった。 影は影らしくという事で黒色や潜むことを好むが、交流が苦手という訳ではなく普通に話せる。 ◆外見 ・肌は普通。 ・体型はよく引き締まった身体。 ・腰くらいまである長く黒い髪。活動時は邪魔にならぬよう結う。 ・普段は柔らかい印象の青い瞳だが、活動時は眼光鋭くなる。 ・髭はない ・服は暗い色・全身を覆うタイプのものを好む傾向がある。(ニンジャ…のようなもの) ・武器の双剣(大きさは小剣並)は左右の足に鞘がついている。 ◆内面 ・真面目。冗談はあまり効かないかもしれない。 ・立場が上の者には敬語を、その他には普通に話す。 ・基本的に困っている者を放っておけない性格。世話焼きともいう。 ・酒は呑めるが呑み過ぎない。いざという時に動けなくなると思っている為。なお酒豪。 ・交友は種族関係なく受け入れる。 ・伴侶を支えるために行動する。 ◆趣味 ・菓子作り。複雑な菓子でなければ和洋問わず作ることができる。
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《ゆうがく2年生》グラニテ・フロランタン
 ドラゴニア Lv11 / 賢者・導師 Rank 1
名前:グラニテ・フロランタン(偽名) 年齢:25歳 性別:女性 種族:ドラゴニア 外見:白い前髪パッツンのおかっぱ たれ目の青い目 色白 巨乳 性格:大人しくおっとりしていてマイペース 普段は余りわがままを言わない 家出したのを気にはしてる 本来の性格は寂しがりで無邪気 お菓子が大好き ちょっと世間知らず 服装:明治の女学生さんスタイル 日傘をさしている
《新入生》ロスト・ナンバー
 カルマ Lv8 / 黒幕・暗躍 Rank 1
いちいち動きがキビキビしている軍人口調のカルマ。 大半の記憶を失い、現代の常識から今までに至る歴史まで再学習中だが年齢相応の振る舞いはできる様子。 人に紛れる為に、しっかりと生物の五感は備えているので魔法陣さえなければ人と区別がつかない。 過去の自爆の影響か、敵国の修復の際に生じたものかは不明だが、無いに等しかった自我がめきめき芽生えてきている。 しかし、まだまだ表情や声の抑揚はぎこちない。 【容姿】 髪:黒髪のソフトモヒカン。デコ出し短髪。 目:瞳が漆黒すぎてハイライトがない。所謂死んだ目。 服:中世ヨーロッパの風の軍服。マント着用。黒地に金の装飾が   施されている。カッチリめ。 魔法陣:右手の甲と喉仏に黒と赤色の魔法陣。 眉と目が近く、目は死んでいるが意志の強そうな軍人らしい精悍な顔つき。体系も細マッチョと男らしさを感じさせる。 【口調】 一人称:小生、自分 「小生はロスト・ナンバー。黒幕・暗躍専攻のカルマであります。よしなに。」
《ゆうがく2年生》樫谷・スズネ
 ヒューマン Lv14 / 勇者・英雄 Rank 1
「ただしいことのために、今の生がある」 「……そう、思っていたんだけどなぁ」 読み方…カシヤ・スズネ 正義感の強い、孤児院生まれの女性 困っている人には手を差し伸べるお人好し 「ただしいこと」にちょっぴり執着してる基本的にはいい人 容姿 ・こげ茶色のロングヘアに青色の瞳、目は吊り目 ・同年代と比べると身長はやや高め ・常に空色のペンダントを身に着けており、同じ色のヘアピンをしていることも多くなった 性格 ・困っている人はほっとけない、隣人には手を差し伸べる、絵にかいたようなお人好し ・「ただしいことをすれば幸せになれる」という考えの元に日々善行に励んでいる(と、本人は思ってる) ・孤児院の中ではお姉さんの立場だったので、面倒見はいい方 好きなこと おいしいごはん、みんなのえがお、先生 二人称:キミ、~さん 慣れた相手は呼び捨て、お前 敵対者:お前、(激昂時)貴様

解説 Explan

●目的
 シャロンと一緒に寮を抜け出し、スペル湖で愛について語り合うこと。

●行動
 夜は外出禁止の学生寮『レイアーニ・ノホナ』から、どうやって抜け出すか。またスペル湖までの移動手段も問題になります。
 無事にスペル湖に到着して、どのような愛について語り合いますか?
 ペアやパートナーが居られる方は、思い切って告白してもOK。
 (全年齢推奨なので、キス辺りでストップがかかる場合がありますのはご理解下さい)

 あなたたちは学生です。街の皆さんは、夜は外出禁止なことを知っています。
 それをかいくぐり、レンタル箒やグリフォン便に乗って下さい。
 もし徒歩という選択をした場合、スペル湖まで1~2時間以上かかってしまい、朝までに帰ることすら出来ないと思います。
 箒は飛んでいる間は魔力を消費するため、話にもあった通りスペル湖までずっと使い続けることは出来ません。
 魔力回復にも時間がかかるので、部分的に使用することをオススメします。 
 『知恵と勇気』これが一番重要なポイントになります。

 スペル湖に到着した後、どんな愛を語り合うのか、プランに記入をお願いします。
 それぞれの語る言葉を見たのち、総合して語る話題が決まると思います(複数に分かれることもあるかも知れません)
 それではスペル湖にて、夜の脱走&愛の理想論戦をお楽しみ下さいませ。


作者コメント Comment
 まだいない彼氏彼女を思い恋バナを咲かせる。学生にはよくある話です。
 今回は恋バナだけでなく、移動することも重要になります。
 上手く街の皆さんを誘導(だます?)し、スペル湖までたどり着けるかが鍵です。
 上手くいって、ワイワイと恋バナしちゃってくださいね。


個人成績表 Report
ダケン・ヴァルガー 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
●PLの目的
男が一人、恋を語ってもいいじゃない!

●行動
「星降る日の夜に愛を語れば、な。縁遠い話だが…鍛錬には良い夜じゃねぇか」
脱出はレンタル箒をメインに選択。またグリフォン便用の肉も同時に確保。
夕方の内に借りて、釣り竿用の長いバッグに入れて偽装。
服装はいつもの私服で。

時間になったらレゼントまで徒歩、その後にレンタル箒を使用。
グリフォン便と経路が被る場面ではグリフォン便に途中乗車して節約しつつ、隠密重視でスペル湖へ。
もし追跡を感じた場合、とんでく花火を進路と逆方向に投げて囮に使用。

スペル湖では追い続けている怪傑ミロワール・ド・スクレについてを思い、語る。
「ま、今ここで会えるとは到底思えんがね」

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
友人のプラムと一緒にレッツ脱出
恋や愛についてはそこまで興味はないが、景色は見てみたい
「折角だし行ってみようよ。先輩だって行ってるんだしさ」

寮を抜け出すまでは【聴覚強化】【動作察知】「緊急回避」
見回りの先生に見つからないように素早く寮の外へ

寮の外へ出た後は箒でレゼント入り口まで
レゼントに到着後「変装」で少しだけ見た目を変えて観光客を装う
服装はいつもの私服そのまま

変装…眼鏡、髪を少し編み込んで
「こういうのって、下手に変えようとするとかえってバレるって聞いた」

スペル湖へはグリフォン便を利用
何か聞かれたら「綺麗だと聞いたので」と適当に返事を返しておく

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
■観光客に扮して堂々突破
シキアと共に昼休みに戯れる生徒を演じ、そのまま街外れの場所へ移動。
【事前準備】で【荷物カバン】に入れてきた着替えと【化粧品セット】で【変装】し、街へ入る。
街中では【演技/語学】で観光客を装い【人心掌握学/心理学/会話術/説得】でグリフォン便に乗り、スペル湖へ。

■最早別人
普段、敬虔な修道士の俺。
真逆の粗暴で足癖の悪い振る舞いをすれば(友人以外)バレねぇだろ。

服装も、黒レザーにミリタリーブーツで荒々しい見た目で、化粧で特徴的な眉も書き足すことで男前な俺に。

■湖
愛?性欲を綺麗に言い換えただけだろ。
俺そういう建前は面倒で無理~。

こんな風に愛に必死な他人見てるのは面白いんだけど。

レダ・ハイエルラーク 個人成績:

獲得経験:20 = 13全体 + 7個別
獲得報酬:540 = 360全体 + 180個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
・抜け出す
・脱出の援護
・湖で会話

◆プレイング
・【事前調査】で寮の巡回ルート、脱出可能な場所を調べ【推測】
・【料理】【調理道具一式】で脱出前に軽いお菓子を作る
・【職業技能】【龍の翼】使用可能な【一般技能】全てで脱出を図る
・道中、グラニテさんの部屋の外側(窓の外)へ行き脱出を手助けする
・【職業技能】【一般技能】で警戒、街まで一緒
・グリフォン便は【説得】【信用】【会話術】足りなければ【ハッタリ】
・グリフォン便の道中はグラニテさんと会話(他の方とも可)
・湖に着いたら【野宿】で簡単な敷き物を敷く(可能なら)
・皆と会話(グラニテさんとの会話多め)
・帰りはグラニテさんを部屋に送ってから自分の部屋に戻る

チョウザ・コナミ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:40 = 13全体 + 27個別
獲得報酬:1080 = 360全体 + 720個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
恋は知らないし愛も要らないし。
でも課題じゃない理由で外出る事って無いしね。
ザコちゃんそっちの方に興味あっから、なんにせよまーぜて。多少微力なお手伝いはしちゃうし。

で、諸々挙げられてる問題なんだけど。
裏を返せば、課題が理由なら普通常時に出れてるわけじゃん?
だからさぁ、そんな感じで出たらよくない?依頼の時と同じ感じで。

じゃ、ザコちゃん教官様っぽいあれするね。
【変装】で教官様の1人に近い感じになって、寮母様に緊急で依頼が入ったから生徒数人を外出させますーってそれっぽ理由の【ハッタリ】話。
細かな理由は焦った感じで【隠匿】して、【精神分析】でなるべく焦りそうな方向性で。

後はグリフォン便まで頑張るだけで。


グラニテ・フロランタン 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
夜に抜け出して間食をする

【行動】
暗めのマントを羽織る
中に普段着を着る
人気が無いのをちゃんと確認してから
『龍の翼』で窓から脱走を試みる
この時なるべく音をたてないように気をつける

途中レダさんとご一緒させて頂き脱走する

その後は、グリフォン便を頼って乗る
乗る時はマントを脱ぐ

【心情】
お腹が空きましたわ…
あれ、お外から音が…
まぁ!皆さん何処かに行くんですの?
甘いものでも食べに行くのでしょうか?
私も行きたい…食べたいですわ!

じゃあ余所行きのお洋服着て
暗めのマントを羽織って
いざ、出陣ですわ!

ふふ、じいやが見たら卒倒しちゃいますわね!

…あら、あらあら?
甘い匂いがします
貴方、お菓子を持っていません?


ロスト・ナンバー 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
■抜き打ちテストでありますか

ふむ、学友の皆揃って量を抜け出す算段を立てている様子。

…ハッ!
まさか抜き打ちテスト…なるものでは。
これは乗り遅れるわけには!

であれば、早朝より【隠密/立体機動/沈黙影縫/基本回避】にて、隠密行動で寮を抜け出しスペル湖まで行軍!
何だか久々で気合が入るでありますな!
これぞ軍人。

そして、夜まで潜み皆の到着などを待つであります。
これで抜き打ちテストは何とか合格できるといいのでありますが。

樫谷・スズネ 個人成績:

獲得経験:16 = 13全体 + 3個別
獲得報酬:432 = 360全体 + 72個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
あれはシキア?それに見知った顔が部屋から出ては何やらこそこそ…
…みんな私服?何かあったのだろか
ううむ、夜中に抜け出すのはあまりただしいことじゃないけど
何かあってからじゃ遅い、入学前の時みたいなことだったら急がないと!


一緒に居合わせたロストさんと行動
「どうやら何かあったみたいです
みんな服装もいつものだし、何かあったのかも(こそこそ」

【暗視順応】には少し自信があるし、暗い廊下でも多少は見えると思う
迷った時は【第六感】【即断即決】で行動
なるほど、迷わないことを学ぶのか…!

服装は私服の白シャツとズボン
…あ、しまった。急ぎすぎて学生服着るの忘れた

街についてからは普通のグリフォン便でスぺル湖へ

リザルト Result


 『寮から森に入りずっと進んで行くと、学園の外に抜けられる小さな通路があると、先輩が言っていたよ。他にも方法はあるらしいけど、多くの先輩が使っている道なんだって。あ、でも大人数で行っちゃ駄目だよ、寮母さんに見つかるからね。シャロン』
 それはスペル湖の噂を語った、シャロンからの置き手紙。
 一番確実な方法と、大人数で行動するな、そんな注意書きのようなもの。
「夜に抜け出すねー。ザコちゃんは、そんな手間なんてしないで、課題を理由に出たらよくない?」
 紙を見て、面白そうに話すのは【チョウザ・コナミ】。
「でも課題なんて無いだろ。後は引率の先生という問題もあるぜ?」
 そんなものは居ないと【ダケン・ヴァルガー】は言いたいらしい。
「俺だったら箒を借りておき、長バッグにでも入れておくぜ」
「それってさー目立つじゃん。先生役だったらザコちゃんがやってあげるしー」
『はぁー!?』
 丁度談話室に入って来た【プラム・アーヴィング】と【シキア・エラルド】の驚きの叫びが響いた。
「そっちも楽しそうだね。後からレゼントで落ち合わない?」
「やっぱり昼から抜け出すんだねプラムは」
「準備は完璧にしないと、折角用意したのがもったいないだろ」
 このために、着替えも化粧品も選んだのだから。
「ということで俺たちは先に行くよ。二人ともレゼントで会おう」
「だそうだよ」
「こっちはザコちゃんに任せてちょーだい」
「俺の意見はぁぁー!?」
 笑うチョウザと、長バッグ計画が頓挫したダケンに手を振り、プラムとシキアは意気揚々と談話室を後にした。

 昼間だって、用もないのにフラフラと街に行く学生はそう居ない。
 昼からだって授業はある。それを無視して抜け出すのだから。
「先生たちは?」
「この辺りには居ないね」
 シキアが集中して辺りの気配や動きを探り、プラムが慎重に行動に移す。息の合ったコンビプレイを発揮する。
 学園の外に出た二人は、決めてあった場所に立ち寄り衣装チェンジ。
 私服はいつもと変わらないが、髪を編み込み一番の変化である眼鏡をかけて、大人風な感じに仕上げたシキア。
 対してプラムは、黒レザーにリミタリーブーツと、特徴的な眉を化粧で書き足したことで、最早別人!
「真逆ってのが俺らしくてバレねぇだろ?」
 言葉使いまで粗暴。これでプラムだと思う人は居るのだろうか。
「凄い変えたね。でも俺は下手に変えるとバレるって聞いたから」
「こんな時くらい羽を伸ばせろよ」
「はいはい。じゃ時間まで街でも見て回ろうよ」
「あぁ、そうだな」
 ちょい悪プラムを連れて、シキアはレゼントの街を歩き出した。

「学生たちに課題が入ったから、数人を外出させるけど構わない?」
 こちら先生に扮したチョウザと、課題のために集められた学生をしているダケン。
「急ですか。話は来ていませんが」
「今決まった話でね、緊急性が高いので直ぐに出られる学生だけを募ったからだよ」
 チョウザのハッタリが炸裂。
 疑問に思う寮母さんたちを早口で話すことによって、より緊迫した状況だと思わせる。
(後で怒られるんだろーけどね、ザコちゃんが)
 ほんの少しだけ、課題じゃない理由で外に出てみたかった。
「ほーら、簡単に抜けられたでしょー」
「スゲー!」
 箒が折れそうな勢いでまたがるダケン。
「ザコちゃん、のんびり行くからー」
 一人で歩いている最中、低空で飛んではいるがダケンが目立って仕方がないなー、なんて思っているチョウザだった。

「誰も居ない?」
 お菓子を作り終えた【レダ・ハイエルラーク】が談話室に来た時には、すでに皆出てしまった後。
 置いてある手紙の内容を見て、レダは推理する。
「ふむ、見つかることなく学園の外に出てスペル湖へ向かえ。要約すればそうなるだろう」
 寮から森、そして指定の抜け道。これは全てレダの記憶にはある。
「このまま抜け出してしまうのが、一番早いだろう」
 そう決めればと談話室の窓を開けて、レダは外へと飛び出した。
 龍の翼でバランスをとり、寮母さんが居ない学生の個室のほうを滑空……している時に、自分と同じドラゴニアの女性を見つけた。
 しかも抜け出す気が満々なのか、すでに窓に手をかけて、
(あれは上昇するつもりか? 無理がある)
 レダは十分に分かっているがゆえに、初めて見る彼女を止めるため、その窓へと方向を変えた。

「外に出るって、こんな格好で良いのかしら?」
 噂話を聞いた【グラニテ・フロランタン】は、クローゼットの奥にあったマントを羽織り意気揚々。
「誰も居ません……ですわね」
(ふふ。じいやが見たら卒倒しちゃいますわね)
 今は国では出来なかった、外に出ることに夢中。
「このまま飛んで、外に出てしまえばバレませんわ」
 殆ど飛んだ経験は無いけれど、本能的に飛び方は分かる。
 ――ただし、飛ぶだけならば。
 窓を開け上空を見上げるグラニテ。そのまま飛び出そうとした時!
「ちょっと待て」
「え!?」
 グラニテの前を遮ったのは、自分と同じドラゴニアの男性。
「上空に昇るつもりだろうが、それでは敷地の外に出る前に翼が疲れてしまうんだ」
「そうですの?」
 なにも知らない?
 これはレダですら驚きを隠せないでいる。
「長時間の飛行は無理だ。それよりも、森まで抜け出すために使ったほうが……ってなんだ!?」
 レダが更に驚いたのは、グラニテがレダの服の匂いをくんくん嗅いでいるから。
「あら、あらら? 甘い香りがします。貴方、お菓子を持っていません?」
「甘い? あぁ、直前までお菓子を作っていたからだろう」
「お菓子! 甘いお菓子ですの? 私、甘いお菓子が大好きですわ!」
「あ、あぁ」
 ポケットの中に忍ばせていたお菓子を一つ。
 朝から作っていたガレットを取り出し、グラニテの手に渡してみる。
「わあー! このようなお菓子が……美味しいですわ」
 ちょっとだけ抜け出すのを忘れお菓子をパクり。
「そういえば名前を聞いていなかった。私はレダ・ハイエルラーク」
「そうでしたわ。お初にお目にかかります、私はグラニテ・フロランタンともうしますわ」
「……? お菓子の名前?」
「お分かりになりますの?」
「あぁ。いや、変だといっているんじゃないんだ」
「ではグラニテでお願いしますわね」
「会ったのも縁だ、一緒にスペル湖まで行こうか?」
「本当ですの!」
 窓に座っていたレダが地上を指差す。
 意味を理解したグラニテは、今度こそ窓から飛び出し地上へと降り立った。

 皆の話を小耳に挟んだ者が一人。
「ふむ。学友の皆揃って寮を抜け出す算段でありますか」
 【ロスト・ナンバー】は、ここである判断にいたる。
「はっ! まさか抜き打ちテストというものでは。これは乗り遅れるわけにはいかないのであります!」
 となれば早速と思いきや、皆はもう出発してしまった。
 慌てて寮を走るロストの前に、慌てている者がもう一人居た。

「あれはシキア? それに見知った顔が部屋から出てなにやらこそこそ?」
 みんな私服で行動? なにかあったのだろうか?
 まだ状況を把握していない【樫谷・スズネ】だけれども、みんなが外に出ようとしているのは分かる。
 自分も行かなくては。
 そう思い慌てて自室に戻ろうとしたスズネは、ロストとばったり出くわしてしまった。
「いかがされたか樫谷殿?」
「どうやらなにかあったみたいだね。みんな服装もいつものだし、本当になにかあったのかも」
「なにかと言われると、抜き打ちテストでありますか?」
「えっ、テストなのこれ?」
「自分はそう判断したであります。悟られることなく学園を抜け出し、スペル湖へ向かえと」
 勘違いに勘違いをプラスすると……。
「では私たちもスペル湖に向かおう。森を通るのが外に出るには一番早い。……なるほど、迷わないことを学ぶものか!」
「そのような意味にもとれるのであります」
「みんな私服だったし、このまま行こう」
 皆に遅れをとってはいけないと、ロストとスズネは寮を飛び出す。
 ――勘違いしたそのままで。


 森を抜け学園の外に出てしまえば、レゼントまで行くのはそう難しいことではない。
 先に遊んでいたシキアとプラム、後から追いついたチョウザとダケンが、グリフォン便乗り場で合流。
「よう、遅かったじゃねぇか」
『……!?』
 あまりにも違うプラムに、チョウザとダケンが驚くのも無理はない。
「だから変えすぎなんだよね」
「全て変えてこそ変装と言わねぇか?」
「言葉使いまで別人だーしー。でもザコちゃんとしてはアリだと思うけど?」
「俺もやりてぇー!」
 全員がダケンの服装を見て『無理』と言ったのは、いうまでもない。
 私服ということで、咎められることもなくグリフォン便に乗車した四人。
 だけどダケンは一番後ろを陣取って、手になにかを持ち待機している様子。
「なーにやってるのかなぁー?」
「お、いいところに気づいてくれたな。もし追われたら、こいつを投げてやろうと思っていたところだぜ」
 ダケンが持っている物、それは『とんでく花火』。
「面白い物を持っているね」
「だろ、だろー!」
 シキアの言葉に気をよくしたダケンは、尻尾ふりふりで後続確認中。

 次にグリフォン便乗り場にやって来たのは、ロストとスズネ。
 ロストの見た目のせいだろうか、『どうぞ』とすぐに乗せて貰えた。
「自分たちのような……いや、なんでもないのであります」
 これがテストとするならば、先に着いた者が有利だろう。
「こんな時間なんだ。グリフォン便を使うのはそう居ないだろう?」
 ロストの言いかけたことの意味を汲み取り、別の形で御者に質問してみたスズネ。
「前の便が数台出たようだねぇー」
 御者がそう言うのなら、すでにスペル湖に行った仲間が居る。
「出遅れてしまったでありますか」
「まだ分からないだろうから、スペル湖で確認しよう」
 勘違いの不安の中、グリフォン便で進む二人。
 誰か本当のことを教えてあげて。

 最後にやって来たレダとグラニテ。
「本物のグリフォン便ですわ!」
「乗ったことないのか」
 少しの時間を共にしただけでも、グラニテがお嬢様というのは分かってしまう。
 さぞ大切に育てられただろうと。
「私が先に乗る」
 ひょいと荷台に乗り、レダはグラニテに向かって手を差しのべた。
「ありがとうございますわ」
 丁寧にマントを脱ぎ、レダの手をとりグリフォン便に乗る。
 それにレダに近づけば近づくほど、甘い匂いは強くなる。
「レダさんと言いましたよね、貴方まだお菓子を持っていらっしゃいますか?」
「あぁ、あるが」
「宜しければ、そのお菓子を頂けませんか?」
「構わない」
 またレダの服の中からお菓子が一つ。
 今度は可愛い袋に入ったマカロン。
 それを貰い、美味しそうに食べるグラニテ。
 食べながらも街が気になり、『あれは? これは?』とレダに質問責めなので、ちょっと言葉足らずながらも一生懸命に説明をするレダ……は、そう見られない気もする。


 バラバラといっても、そう時間差があるわけでもないので、夜遅くになる頃には、みんなスペル湖に到着。
 ――ここで問題が一つ。
「着いたではありますが、抜き打ちテストの結果はどうなったのでありますか?」
「迷いはしなかったけど、着くのはみんなより遅かったから、テストとしたらそこそこじゃないだろうか」
 まだ勘違いのままのロストとスズネに、プラムが大笑しながら近づいた。
「二人とも、なに勘違いしてんの?」
「自分は抜き打ちテストと聞いたのでありますが」
「はぁ? 抜き打ちテスト? 違う違う、星空に願掛けに来た集まりだよ」
「えぇー!? テストじゃない……私の勘違いだったんだ」
「いや、自分が」
「いやいや、私が」
 ロストとスズネの謝り合戦を見て、プラムは『ははーん』と名案を思いつく。
「ところで二人……いや、フフ。折角だし、二人であっちでも見て来なよ」
「そっちの二人もだよね?」
 プラムがロストとスズネの後押しをし、シキアの見る方向にはレダとグラニテ。
「星空で……ありますか」
「興味ある?」
「少し」
「ではお言葉に甘えて、あっちで見ようか?」
 プラムの誘導だけど、なんとなく二人きりになってみたくなったスズネは、ロストを誘ってみた。
 だって星空と言った時のロストが、嬉しそうな顔をしたから。
「あんなことをして良かったのプラム?」
「いいんだよ、そのために来たんだよね?」
「恋に愛か。うん、題材とかで出てくるよ? 音楽的にも踊りにも、なんたって王道のテーマだし」
 シキアの語りに、プラムは不服そうな雰囲気。
「愛? 本能を綺麗に言い換えただけだろ。俺そういう建前は面倒で無理ー」
 プラムの本音を聞いて、シキアは考える。
「でも正直よく分からない。誰かに恋したことなんてないし、感覚としても分からないし。愛? みんなに降り注いで、優しいもので、その人を救ってくれるようなものでしょ?」
「まるで聖職者の言葉だね」
「違うの? どちらにせよ『俺』にはできなかったけどさ」
「さぁ。でもこんな風に、愛に必死な他人を見ているのは面白いんだけど」
 見ているで思い出したのはシキアのほう。
「それよりもプラムだよ! 最近あの商人と仲いいじゃん、どうなの?」
「は!? 俺なにかあった?」
「庇われてから仲いいよね?」
「あれは別に」
(交流はあるが、変な理由じゃない)
 借りは作りたくない。プラムとしてはその思いが大きいが、シキアから見て、かなり仲よく見えている。が、当たりのよう。
「それって恋や愛じゃないの?」
「それとこれとは違うじゃねぇかっ!」
「プラムまた言葉使いが悪くなっているよ」
「今日はこれで通したいんだ!」
 人から見れば、この二人も仲がいい……のは気づいてなさそうだ。

 チョウザは一人、虫取り網を水中に沈めて遊んでいた。
「ザコちゃんはー、夜のスペル湖には違う生き物がいんのかなーとか、変な魔物とか原生生物いないかなーってのが気になる」
 あっちに行っては網を沈め、こっちに行っては見えた虫に網を被せてみたり。
 ――でも、途中で手が止まってしまう。
「……愛ねぇ。恋は知らないし、愛も要らない。それでも『渇愛』ってすんなら」
 辺りを見回して、もう少しだけ本音を吐露する。
「ザコちゃんは、自由と強い意思を『渇愛』かな? なににも縛られず、他者や環境に左右されず、でも価値観は更新する」
 見上げる夜空は、チョウザを応援しているよう。
「そーいうのが良かった……良いんだよね」
 見せたのは一瞬のこと。
 チョウザはまた虫取り網を持って、夜のスペル湖を歩き出した。

「先ほど星空と言われて、思い出したのでありますが」
「ん? なに、ロストさん?」
 勘違いでスペル湖まで来たけれど、今のスズネは気分がいい。
 月の反射に彩られた湖、空はキラキラ輝く星空。
 来て良かったと、スズネは少しはしゃぎ気味。
「入学当初に夜空を見上げたのでありますが。うむ、相当美しいものであると、今の自分には理解出来るのであります」
(あぁそうだ、ロストさんには辛い過去があったんだ)
 ――これもスズネの勘違い。
(だけどロストさんも、心なしか嬉しそう)
 星空が好きなのかな。彼の黒い瞳も嬉しそうで、スズネはつい言葉が出てしまう。
「あの、よかったらまた来ませんか」
「また……でありますか?」
(楽しそうで、だがその瞳は……どこか自分と同じ)
 きっと彼女にも辛い過去があった。そうロストは推理する。
 そしてスズネも同じことを思う。
(寄り添うとか救うとか、そこまでは出来ないかもしれないけれど、こうやって一緒の景色を見るくらいなら、きっと私にでも出来るだろうから)
 ――それに。
「今度は課題とかじゃなくて、普通に景色を見に行きませんか」
「自分でよければ喜んで」
 ――この人と一緒に見たいと思ったんだ。

 ダケンは綺麗に出ている月を見ながら、上半身の服を脱ぐ。
「うぉぉぉー!」
 遠吠えし、全身を活性化させ、ダケンの姿が半獣に変わる。
 灰色の毛と、黒い耳を持った人狼へと。
「このダケン・ヴァルガー、齢三十にして女に惚れた」
 それは覚悟の証。
「名前は知ってるし、直に話してるよ!」
 課題の最中だったが、ダケンは彼女と話をした。
「けど言えば彼女に迷惑がかかる……だからここまでだ」
 言ってしまったダケンの恋心。……だけど。
 飲み込んだ言葉に、思いをはせるダケンだった。

 レダとグラニテは、皆とは少し離れた草むらに居た。
「綺麗なお星さまですわね。ゆっくり見たいので座りません?」
「あぁ。いや、ちょっと待て」
「??」
 レダは夜露に濡れてはいけないと、自分のローブを脱ぎ、グラニテが座る場所に敷いてあげる。
「ありがとうございますわ。レダさんって優しいですわね」
「そんなことは」
 照れ隠しのように、グラニテの隣に座る。
「このお洋服からも甘い匂いがしますわ。もしかして、まだお菓子をお持ちになっているのかしら?」
「残っているのは、チュロスとレモンケーキくらいだ」
「まぁ! どちらも美味しそうなお菓子!」
 残っていたお菓子もグラニテに渡して……だけど幸せそうにお菓子を頬張る彼女は嫌いではない。
 むしろもっと沢山のお菓子を作って、彼女に食べさせたい気分。
「今日はもう無いが、また作る。リクエストはあるか?」
「これ全てレダさんがお作りになったのですか? 凄いですわ。私、餡よりこのようなお菓子が良いのですわ」
「幾らでも」
(ふふ、甘いお菓子、幸せですわー)
 毎日でも食べたいくらい、魅惑的なお菓子たち。
 彼にくっついていれば、いつでも食べられるのかとグラニテは考える。
「では明日! 明日が良いですわ。明日も明後日もその後も、毎日レダさん貴方が作ったお菓子を食べていたいですわ!」
「毎日」
(そんなに気に入ったのだろうか?)
 一日グラニテを見て、彼女に作ってあげたい気持ちは……ある。
 次はどんなお菓子を作れば、彼女は喜んでくれるのだろう?
 ――いい楽しみが出来た。


 もちろん寮に帰った一行に待ち受けていたのは、寮母さんの長いお説教。
 だけど一人だけ、グラニテだけはレダが外から自室に送ったので、お説教を免れたらしい。



課題評価
課題経験:13
課題報酬:360
星降る夜に愛を語ろう
執筆:鞠りん GM


《星降る夜に愛を語ろう》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 1) 2019-08-10 20:00:28
恋、バナ…?よくわかんないけど、綺麗な景色が見られるなら行きたいよね!
見つからないようにどう行くか…か

徒歩は時間もかかるし、見つかる可能性もあるよね
レゼントからスペル湖へはグリフォン便でいいと思うんだ
服装は………みんな今の時点で私服だね、俺もだけど!
観光に来たって体でいけそうな気はする

寮を抜け出すのは先輩たちの知恵も借りれるのかな
見回りの人でもいたっけ?それとも何か警備魔法みたいなのがかかってるのか…
夜更かしは何度もしたけど、抜け出すのは初めてだよ!ちょっと楽しみ、ふふっ

《模範生》 レダ・ハイエルラーク (No 2) 2019-08-11 00:15:08
抜け出すのは隠密訓練になりそうだな。
幸い色々と技能を覚えているから陽動等もできそうだ。

《今を駆ける者》 ダケン・ヴァルガー (No 3) 2019-08-12 06:49:36
お、全員集まったみたいだな。
魔王・覇王コースのダケンだ。
訓練も兼ねて、たまにはロマンスもいいだろ
俺は箒を使う方向で調整してみる。グリフォン便とフェリーしあって進むのが一番効率いいのかね、この場合

《模範生》 レダ・ハイエルラーク (No 4) 2019-08-12 23:38:21
持っていく職業技能に困るな…。
一応私自身が身に着けていく案としては…

隠密+プチコードor投擲技術Ⅰ(陽動として使用 自分用or2人用)
隠密系のみ(偵察特化でほぼ自分用、一般技能の隠密系や【説得】【信用】も組み合わせ)

【飛行】や【跳躍】等もあるから機動性も問題はないはずだ。

今回私は一人ではない予定だから、隠密系のみの技能にはしない。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 5) 2019-08-13 13:27:24
恋、知らない。愛、要らない。
でも課題に関係ない夜間外出はやりたいから、ザコちゃんもその集まりにまーぜて。

てかザコちゃんがちょっと思ってんのはー。
そもそも課題に行くふりして出たらバレないし、コソコソする必要も無いし、
着替える手間を心配する必要もなくない?みたいな。
ほら、夜になんやかんや突然課題に行くことになった時って、別に着替えてないじゃん?たぶん。

だからさぁ。なんてーの?
適当に課題振ってくれる教官様に【変装】して、さっさと出てけば。あとはゆっくりグリフォン便乗るだけじゃん?
って、思っちゃうんだけど。

《ゆうがく2年生》 グラニテ・フロランタン (No 6) 2019-08-13 20:37:14
皆さんどちらにお出かけなんでしょうか?
きっと皆さん美味しい物を食べに行かれるんですね?
なら、私も抜け出して食べに行きたいですわー♪

ふふふふ、私、ドラゴニアだから空が飛べるんです!
だから、きっと窓から抜け出せばきっと大丈夫ですわね!

グリフォン便には多分乗らないといけないだろうから、皆さんよろしくお願いいたしますわ♪

《模範生》 レダ・ハイエルラーク (No 7) 2019-08-13 21:58:18
【変装】は任せる。
こちらで【説得】【信用】足りなければ【ハッタリ】も使用するつもりだ