「自分はバース・オレイ・シンク・ソラス。
ソラス侯爵家の五男…だったはずです、よく覚えてはいませんが。
前期の入学の前日までは生きていたようですが、今ではこの通りリバイバル。
もう生きていたころの事は朧気で何もかもが消えてゆくように感じられます。
え？前髪がうざったい？切らないのか？…これだけは覚えています、自分の顔を見ると不幸になりますよ。ふふ、冗談ですよ。冗談。」

鳩尾まで届く長髪で前髪も長く顔を完全に隠している。
顔は中性的な美形、微笑みを浮かべていることも多いがいかんせん髪に隠れて見えない。

シンク侯爵領領主のソラス家当主、バース・シンク・ソラス13世と正妻のサレスドールの間に生まれた五番目の子供。

ソラス家は代々男子にはファーストネームをバースとし、ミドルネームに個人名を名付け、当主となった者はミドルネームを捨て、それ以外には成人して家を出る際にバースの名を捨てる習わしがある。
これは、顔と口先だけで成り上がったといわれる初代バース・ソラスが爵位と名字をを得る際バースの爵位を保証すると宣言された事を悪用して息子も同名とすることで無理やり爵位を継がせた事が始まりだという。

また、一族の者は大変見目良く婚約や甘言との合わせ技で貴族社会を生き残って来たためトラブルが多い。
オレイ特に顔がよく、幼い頃から父の書斎で本を読んで天才児と持て囃されていた為に誘拐や悪戯を受けることが多くいつからか髪を伸ばし顔を隠したり後頭部に仮面をつける。長すぎる袖や広すぎる裾で前後をわかりづらくするなどの奇行を始める。
皆が慣れ仮面のない方を正面と判断し始めたため仮面だけはやめたが未だに独特な髪型と服装は健在である。

入学式直前に誘拐され死亡しリバイバル化して再入学。享年15歳