「わっふー。きゅぅー？」
「はいですー。ぼく、アルマです。よくわかんないですけど、みなさんぼくのことをエリアルっていいますから、きっとそーです？」
「時々正気に戻ります。『いい子』にしてますよ？」

気づけばそこにいる(いた)なぞのいきもの。ちいさくてまるっこくて、わふわふなんだか犬っぽい。エルフの子供のような、もっと違うマスコットのような。
妖精的ななにかなので、種族的にはエリアルに当てはまる……はず。なんだこのいきもの。

気づけば「日常」とはかけ離れた世界にいた。体もどうしてか縮んでいた。とりあえず眠たくなったけれど地面に寝転ぶのが(行き倒れみたいで)嫌だったので、適当に拾った箱に入ってお昼寝していたら誰かに拾われたらしい。捨て犬じゃないです。
そのあとはよくわからないなりに、どうやら学園に入れられたようで。…え？『飼い主はどこ』？捨て犬じゃないですってば。

本人曰く、ヒーローよりもヒールが性に合っている。
基本的にはエルフをデフォルメ化したような外見の、子犬のような『何か』。尻尾はないがお耳が代わりによく動く。