「マリウス・ザ・シーフ……『怪盗マリウス』だ」 「固すぎるビンの蓋、どこからでも開けられるはずの袋、開かずの金庫……そして、誰かに奪われた何が何でも取り戻したい宝物……」 「そういったものがあるならば、私のところに来たまえ。無論、相応の報酬はいただくがね」
本名不明。年齢不明。性別不明。国籍不明。 依頼を受けてターゲットを盗み出す、謎だらけの怪盗。 (性別に関しては、男物の服をよく着ているため、男性と仮定して扱われることが多い)
両利きで、魔法陣の位置は両手の甲。 カルマらしい球体関節の身体に、魔術的なものと思しき紋様が刻まれている。 どちらも露出の低い服で隠しており、一見してヒューマンと見分けがつきづらい。
話し方は紳士的で気障な口調、無機質で機械的な口調、フランクな若者口調の3つを、恐らくは気分によって使い分けている。
特技は鍵開け。好物はプリンアラモード。
【怪盗6ヶ条】 マリウスが己に課している、怪盗たるための6つの鉄則。
一、己の仕事に誇りと自信を持つべし
一、美意識は高く保つべし
一、日々、鍛錬に励むべし
一、道具は丁寧に扱うべし
一、暴力・破壊は極力慎むべし
一、一度定めたターゲットは必ず盗み出すべし
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(以下は誰にも語らず、記録にも残っていない、マリウス本人だけが知っている物語である)
記憶によると、かつて父と二人暮らしをしており、温かな家庭でまっすぐなヒューマンとして暮らしていた。 友達にも恵まれ、何不自由ない生活を送っていた。 ……はずだった。
ある夜、一人で留守番をしていたら家に強盗が入った。 彼らは家中を荒らして何かを探し、抜け出そうとした自分を捕らえ…… 気がつくとカルマの身体でどこかの研究所に横たわっていた。
過酷な実験から逃れ、情報収集と生活費稼ぎを兼ねてしばらく怪盗として各地で暗躍。 だがいくら調べても故郷の名前にすら辿り着かず、調査は行き詰まっていた。 やがてフトゥールム・スクエア二期生の募集を知った彼は、安全に情報収集を行うには学園生になるのが好都合と考え、学園に潜り込んだ。 学園生になったからには学園のルールを守るつもりはあるようで、怪盗として培った技能を依頼の外で悪用したりはしていない。
かつての性別は内緒。
「私自身のこと、カルマという種族のこと、あの研究所で起こったこと……すべては謎だらけだ」 「私の故郷や、父や仲間たちと過ごしたあの時間も、真実かどうかすら分かっていない」 「だが……いつかは全ての真相を知る時が来ると、私は信じている」
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