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七色戦隊、ニジカケ@レンジャー!


ストーリー Story

●刻まれた使命が今、虹になる
「なんですかねぇ、あれ」
 ぽかーん。なんて表現が似合うような顔で、彼は言った。
 名を【シトリ・イエライ】。フトゥールム・スクエアにて教鞭を執る泡麗族の男は今、学園内のとある平地にて、望遠鏡を覗いていた。
 ――遡ること、数十分。きっかけは、『今日は入学式ですね』なんて護衛兼補佐役である少女の言葉だ。
 季節は春、カレンダーでいうならエイプリル(四月)。
 東方よりエイーア大陸に広まったと言われているオリエンタル・チェリーツリー……『桜』が、固く閉じていた蕾をほころばせ、花びらを降らせるこのシーズン。
 フトゥールム・スクエアでも例外でなく、薄紅色の花がいたるところで開き、学園中を淡いパウダーピンクに染めていた。
 だから、そう。『新入生や在校生を誘って、お花見でもしましょうか』とシトリが言い出したのは、極々自然なことであり。
(せっかくですし、月待桜が咲く場所にしようかと思って、偵察に来ましたが……)
 冒頭に戻る。
「……なんですかねぇ、あれ」
「何をぶつぶつ言っているのですか、マスター。貸してください」
 シトリの隣に立っていたカルマの少女、【ベリル・ドロン】が、促すように片手を差し出す。
 それに応えるようにして、てのひらに乗せられた望遠鏡を握り、持ち上げ、覗き込んだベリルは、ハッと瞠目(どうもく)し、
「あれは、『ニジカケ@レンジャー!』」
「はい……?」
 珍しくも、無表情というよりは興奮に近い反応(といっても、表情は相変わらずで、雰囲気だけだが)を見せたベリルに、シトリは首を傾げる。
「えぇと、もう一回いいですか?」
「ご存じないのですか、マスター。ニジカケ@レンジャー! です」
 説明しよう! 『ニジカケ@レンジャー!』とは、とある魔物の集団を差す言葉である。
 見た目はコロポックルのような小人だが、しかしすっぽりと赤や青、黄色などのヒーロースーツ&マスクに身を包んでいる、謎多き魔物だ。
 しかし怖がることなかれ。彼等は困ったヒトや動物の声があれば、さっそうと現れる、正義の心を持った種族なのである!
 だが、お困りごとを解決し次第サッと姿を隠してしまうため、生態不明・正体不明・生息地不明と、大変珍しいモンスター? なのだ。
「ということで、これは大変貴重な機会です、マスター。ここは是非、握手を求めに」
「いやいやいや、魔物ですからね。一応警戒しましょ……こらベリル、待ちなさい」
 むんず。言葉通りに突撃しようとしたベリルの後ろ襟を慌てて掴んだシトリは、ため息一つ。
「あなたがああ言うものを好むとは、知りませんでした。いったいどこで覚えたのです?」
「マスターは見たことありませんか? 『勇者の穴』にて時々行われている、ヒーローショーを」
 『あれはニジカケ@レンジャー! を元にしているらしいのです』、『暴れた分だけ優しさを知る、素晴らしい物語でした』
 真顔ながらも力説され、はぁ、と間の抜けた返事をするシトリ。いやいや、しかし。
「その、ニジカケ?レンジャー? が現れているということは、あの場所に何か問題がある、ということでは?」
「はっ……そうですね。確かにそうです、なんの意味もなく、あのようなポーズを決めていることなど、ありえません」
 ベリルの手から望遠鏡を抜き取り、再び覗いたシトリの視界に、ビシッ! とポーズ(ベリルいわく、戦隊ポーズ)を決めている5人の姿が見える。
 赤、青、黄色。緑に……藍色? なぜここで藍色? ここはピンクとか黒では? ああいや、それは一旦置いておいて。
 それぞれの色のスーツを身に纏ったニジカケ@レンジャーは、シトリが花見の場所に選んだ『月待桜(つきまちざくら)』の群生地の下を陣取っている。
「うーん……参りましたねぇ」
 これではお花見ができない。在校生だけならどうにかなるかもしれないが、新入生も呼ぶとなれば、話は別だ。
(入学したての子達を、魔物の群れに突っ込むなんてことは、できませんしねぇ……)
 ならば自分たちが、まずはコンタクトを取ってみるべきか。そう思ったシトリは、望遠鏡をぽっけに突っ込み、掴んでいたベリルの後ろ襟を解放する。
「まぁ、近寄ってみましょうか。正義のヒーローならば、話せばわかり合えるかもしれませんし……」

●立ち上がった数だけ、自分を知る
 ――数十分後。入学式の終了したフトゥールム・スクエアの、校門前にて。
「ダメでしたねぇ」
 ははっ。乾いた笑みで告げる男性教諭に、『きみ』は苦笑する。はらりと舞う桜の花びらが、くたびれたシトリのローブ――肩の辺りだ――に乗った。
「いやぁ、ダメだったというか……話す機会を作れなかった、が正しいですかね」
 頬を掻くシトリが言うに、どうやら近づこうとしたら、手からビーム(左右の手刀を十字型に交差させるような仕草で)(だが怪我はないらしい、加減をされていたのだろうか)を打たれたらしい。
「で、まぁ。完全にお花見ムードで向かったため丸腰で、おいそれと近付けなくてですね……」
「おかしいです。『ニジカケ@レンジャー!』は正義の味方、意味もなく攻撃を仕掛けてくることなど、ないはずなのに」
 『きっと、何か理由があったのです』。そう告げるベリルに、『ニジカケ@レンジャー!』? と『きみ』は首を傾げる。
 説明しよう! 以下略。
「とまぁ、そういうわけで。今日予定していたお花見は、中止にしようかと思いまして……」
 声をかけていたのに、すみません。残念そうに告げるシトリに、『きみ』は首を振る。
 シトリが『きみ』に声をかけたのは、入学式が始まる前のこと。
『月待桜と呼ばれる、満月の光で花を開かせる珍しい花があるから、お花見でもどうか』、『新入生にも声をかけるつもりだ』と誘われて。
 それに対して『きみ』は、新入生との交流にもなるからと、頷いたのだ。
 だが、残念だが、仕方ない。そう思った『きみ』は、しかし浮上した疑問を口にする。
 それでは、『ニジカケ@レンジャー!』は放っておくのか?
「そうですねぇ……近づかなければ無害のようなので、近寄るヒトがいないよう、私のほうで監視くらいはしましょうかねぇ」
「しかし、マスター。あの場所には、『ニジカケ@レンジャー!』が現れた理由があるはずです」
「……といっても、あそこには誰もいませんでしたよ?」
 困った声に参上するという、ニジカケ@レンジャー。それなのに、あの場所には満月を待つ桜の木々しかなかった。
 それをシトリは『魔物のすることだから』で納得しているようだが、正義に憧れを持つ少女は、そうはいかない。
「ですが、木の上に。なにか、大きな鳥の巣のようなものがありました」
「そうなのですか?」
 『ニジカケ@レンジャー!』に目がいっていて、上まで注意していませんでしたね。
 記憶を探り始めるシトリに、ですから、とベリルは。
「もう一度行くことを提言します。そして何か困りごとがあるのなら、手を差し伸べるのです」
 それが私達、『勇者』のあるべき姿ではないのですか。
 告げる少女に、ふむ、とシトリは思案する。そんな二人を見ていた『きみ』は、そっと手をあげた。
 それなら自分も興味がある。自分もまた、『勇者』を志す、一人だから、と。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 5日 出発日 2020-04-13

難易度 普通 報酬 通常 完成予定 2020-04-23

登場人物 8/8 Characters
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《ゆう×ドラ》アレイシア・ドゥラメトリー
 リバイバル Lv11 / 村人・従者 Rank 1
「あたしはアレイシア、あなたは?」 姉妹の片割れ、妹 思考を重ね、最善を探す 奥底に、消えない炎を抱えながら 容姿 ・淡い薄紫のミディアムウェーブ、色は紫色寄り ・目は姉よりやや釣り目、同じくやや水色がかった銀色 ・眼鏡着用、目が悪いというわけではない。つまるところ伊達眼鏡 性格 ・妹と対照的に、考えで動くタイプ。人当たりは良く、社交的 ・好奇心旺盛、知りたいことはたくさんあるの! ・重度のシスコン、姉の為ならなんだってする ・結構子供っぽい所も、地は激情家 ・なぜか炎を見るとテンションが上がるらしい、熱いのが好き、というわけではない模様 姉について ・姉が全て、基本的に姉・自分・それ以外 ・人当たり良くして姉の居場所を増やしたい 好きなもの 姉、本 二人称:基本は「あなた」 先輩生徒「センパイ」 初対面には基本敬語
《イマジネイター》ナノハ・T・アルエクス
 エリアル Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
フェアリータイプのエリアル。 その中でも非常に小柄、本人は可愛いから気に入っている。 明るく元気で優しい性格。天真爛漫で裏表がない。 精神年齢的には外見年齢に近い。 気取らず自然体で誰とでも仲良く接する。 一方で、正義感が強くて勇猛果敢なヒーロー気質。 考えるよりも動いて撃ってブン殴る方が得意。 どんな魔物が相手でもどんな困難があろうと凛として挑む。 戦闘スタイルは、高い機動性を生かして立ち回り、弓や魔法で敵を撃ち抜き、時には近接して攻め立てる。 あまり魔法使いらしくない。自分でもそう思っている。 正直、武神・無双コースに行くかで迷った程。 筋トレやパルクールなどのトレーニングを日課にしている。 実は幼い頃は運動音痴で必要に駆られて始めたことだったが、 いつの間にか半分趣味のような形になっていったらしい。 大食漢でガッツリ食べる。フードファイター並みに食べる。 小さな体のどこに消えていくのかは摩訶不思議。 地元ではブラックホールの異名(と食べ放題出禁)を貰うほど。 肉も野菜も好きだが、やっぱり炭水化物が好き。菓子も好き。 目一杯動いた分は目一杯食べて、目一杯食べた分は目一杯動く。 趣味は魔道具弄りで、ギミック満載の機械的な物が好き。 最近繋がった異世界の技術やデザインには興味津々で、 ヒーローチックなものや未来的でSFチックな物が気に入り、 アニメやロボットいうものにも心魅かれている。 (ついでにメカフェチという性癖も拗らせた模様)
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。
《ゆうがく2年生》蓮花寺・六道丸
 リバイバル Lv13 / 芸能・芸術 Rank 1
名前の読みは『れんげじ・りくどうまる』。 一人称は『拙僧』。ヒューマン時代は生まれ故郷である東の国で琵琶法師をしていた。今でもよく琵琶を背負っているが、今のところまだ戦闘には使っていない。 一人称が示す通り修行僧でもあったのだが、学園の教祖・聖職コースとは宗派が異なっていたため、芸能・芸術コースに属している。 本来は「六道丸」だけが名前であり、「蓮花寺」は育ててもらった寺の名前を苗字の代わりに名乗っている。 若い見た目に不釣り合いな古めかしい話し方をするのは、彼の親代わりでもある和尚の話し方が移ったため。基本的な呼び方は「其方」「〜どの」だが、家族同然に気心が知れた相手、あるいは敵は「お主」と呼んで、名前も呼び捨てにする。 長い黒髪を揺らめかせたミステリアスな出で立ちをしているがその性格は極めて温厚で純真。生前は盲目であったため、死んで初めて出会えた『色のある』世界が新鮮で仕方がない様子。 ベジタリアンであり自分から肉や魚は食べないが、あまり厳密でもなく、『出されたものは残さず食べる』ことの方が優先される。 好きなもの:音楽、良い香りの花、外で体を動かすこと、ちょっとした悪戯、霜柱を踏むこと、手触りのいい陶器、親切な人、物語、小さな生き物、etc... 嫌いなもの:大雨や雷の音

解説 Explan

当エピソードでは以下のように物語が進みます。

●A:花見の場所を開放する/昼
 花見を予定していた場所を占拠している
『ニジカケ・レッド/ブルー/グリーン/イエロー/インディゴ』への対処

・『ニジカケ@レンジャー!』について
 熱血レッド(`・ω・´)、クールなブルー(+ ・`ω・)、のんびりグリーン(*´ω`*)
 気は優しくて力持ちなイエロー(o^~^o)何か企んでそうなインディゴΨ( ●`▽´● )Ψ
 ……からなる、魔物の群れ。格2。

▼攻撃方法/付与される可能性のある状態異常
   レッド…短剣・火の魔法/灼熱
   ブルー…杖・水の魔法/氷結
 グリーン…槍・風の魔法/不運
  イエロー…混・雷の魔法/混乱
 インディゴ…魔導書・闇の魔法/呪い

 ……が、今回の『ニジカケ@レンジャー!』は正々堂々を信条としているため、
 1対1を5人分or5対5~8での戦いを臨んでくる。(応じるかは自由。応じる場合は逆指名可)

・ニジカケシリーズについて
 絵画から着想を得て作られた魔物。見た目は30cmくらいの小人のような姿。
 意外と素早く、可愛い系のフォルム。苦手な属性はない。
 知能は多少あり、単語程度なら会話も可能。
 ちなみに、あと2色いるらしい。

 同行NPC:【シトリ・イエライ】
       【ベリル・ドロン】

●B:お花見をする/夜
 開放した場所で夜桜鑑賞会をする:フリー行動
 持ち込んだお重を食べたり、お友達と夜桜を楽しんだり。ご自由にどうぞ。

 その場にいるNPC:上記NPC&噂の三人組&ステラ/レオン(コッソリ覗き見枠)

上記パートから最大2つまで選び、その時の様子をプランにお書きください。
Aのみ/Bのみも可。

・NPCについて
 希望があれば一緒にお花見も可能
 基本情報についてはGM頁をご参照ください。
 追加情報は以下。

【ステラ・フルール】
 芸能・芸術コースに入学したばかりの、アークライトの少女。
 盲目で両脚が不自由なため、常時、魔法式の車椅子に乗っている。ラスクとは相部屋の仲。


作者コメント Comment
 エピソードの閲覧をありがとうございます、GMの白兎(シロ・ウサギ)と申します。
 本エピソードは、何気ない日常のお話です。

 春といえば始まりの季節、それはフトゥールム・スクエアでも同じなようで。
 満開の桜の中、盛大に行われた入学式のおかげで、多くの生徒で賑わっております。
 そんな中、シトリが新入生&在校生の交流会も兼ねて、『夜桜鑑賞会』を企画したようですが、何やら先客がいる様子。
 今回は、彼等『ニジカケ@レンジャー!』への対処をお願い致します。
 彼等にも事情があるようで、対話を持ちかけた場合でも、戦闘は免れません。
 しかし、彼等は彼らなりの正義心から動いているようなので、必ずしも命を取る必要はないでしょう。
 全ては皆さん次第ですが、意見が割れたままの場合はNPCが舵を取りますので、ご了承を。

 こちらの文章としましては、プロローグや既出リザルトをご参照ください。
 それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。


個人成績表 Report
チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
お花見予定地に色とりどりの珍し魔物ってさぁ、もう花より魔物で良くない?
花なら毎春みれっけど、こっちはそうそうないでしょ?
ちょっと離れたとこに展開してさ……どーにかしなきゃダメ?えー。

1対1で戦いたがってるってなら、ザコちゃんお邪魔無価値だよねぇ?そったらなーんなもしないからお構いなく。魔物には。

それよかさぁ、その木の上にある何らかの巣の方が気になりみ。
ほんとにあの木の下で花見するってなら、糞とか落ちるくない?食べ物飲み物に。
1口くらいならともかく、全部同じ味に染まったらつまんないでしょ。
ゆーしゃ様達と魔物達がちゃかぽこしてる間に、巣の方見とく。
そもそも、この魔物がいる理由なのかもだけどさ。巣。

ビアンデ・ムート 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:292 = 97全体 + 195個別
獲得報酬:12000 = 4000全体 + 8000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
●A
ベリル先輩の言葉通りなら積極的にアバレる事はないでしょうが、なにはともあれ話し合いができる状況を作りましょう

戦う相手は一番力がありそうイエローをご指名

戦う前に、正々堂々応じてくれた事に感謝を述べてから、『太陽の盾』に【防護魔力】を展開して相手の攻撃を待ちます
戦闘中は、傷を負ったら『特級薬草』を、混乱の症状が出たら『きつけ草』で回復する以外は【全力防御】と【衝撃享受】でひたすら耐えます
私はこの戦いで一切手を出しません。その代わりにあちらが攻撃の意思をなくすまでずっと耐えます

攻撃が止んだら【博愛主義Ⅰ】の精神で戦いをやめないか提案
応じてくれるなら私の方から負けを宣言して戦いを終わらせます

フィリン・スタンテッド 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
●方針
まずは拳(剣)を交えて『ニジカケ@レンジャー』の真意を探る

●事前準備
念のため、ビアンデや貴人たち戦う皆と認識共有。
できれば殺さない、大怪我させない方向で…と

●行動
レッド担当。
相手の射程に入ったところで『勇者原則』を宣言し、レッド指名。
作戦は真っ向勝負…相手の戦闘スタイルに対応する形で正々堂々と。
(剣には剣、魔法には魔法で間合いを合わせる)

レッドが短剣使いなのも考慮し、回避より盾や鎧の固いところで受け重視。
こちらの主張(人の街で力を奮うなら見過ごす事は出来ない)を伝え、ニジカケたちの事情を問う。

撃破してしまいそうな時は『部位破壊』で武器だけ落とすように。
決着後はポケットの薬草で治療を。

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
花見の場所取りか・・・
今日開催だし、早めに確保したいところだな

っと、それはそれとして武力行使に出るのは最後でいいとして
何で聞く耳も持たないのか気になるな
話し合いでなんとかできればいいんだが・・・
何が駄目なのか聞くことはできないだろうか?
気になることで聞くことといえば、奴らのリーダーは誰なんだろうな?
戦隊モノのセオリーとして何故か赤がセンターを務めてるのが多いんだが
センター務めてても必ずしも赤がリーダーではないんだよなぁ…
目立ちたがりなのか?
是非とも聞いてみたいところだ

戦闘に関して
追加の人員と戦うことにしよう
・・・来たらだが

なにはともあれ無事解決して花見を楽しみたいところだな
出来れば平和的に

アレイシア・ドゥラメトリー 個人成績:

獲得経験:146 = 97全体 + 49個別
獲得報酬:6000 = 4000全体 + 2000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
A、B
先生に誘われて来たはいいものの…何アレ、小人?
桜を見に来たのに邪魔されるのは癪に触るわね
…戦わなくて済むならそうしたいけど

基本は戦闘にはあまり参加しない方針
アタシ、どっちかというと闇討ちの方がいいんですよね
正々堂々、姉さんには似合いそうだけど

魔物の周囲を観察
事前に先輩から鳥の巣が見えたような、ということで改めて魔物と周囲を観察
情報通り巣が見つかれば、魔物の行動には巣が関係してるのではないかと「推測」
「魔物学」「会話術」で戦闘時に移動することを提案する
何を守りたいのか知りませんけど…
そこ、攻撃、あたる、鳥の巣、危ない
離れる、戦う、できる?
…姉さんみたいにぶつ切りで言ってみたけど、わかる?

ナノハ・T・アルエクス 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■目的
ニジカケ@レンジャー!と戦う

■行動
ブルーと1対1で戦うよ。
機動力を活かしてアクロバティックに動き回って撹乱しつつ、矢を撃って攻撃。
攻撃されたら回避を優先。避け損なったら盾で受け流して直撃だけは避ける。
弓使いだからって後ろで芋ってるだけじゃない、こういう戦い方だって出来るんだよ♪

ある程度撃ち合ったら、決めに行くよ。
スピリアで素早さアップ、集中で精神を統一して…勝負っ!!
盾を投げ捨てて身軽になり、グロリアスブースターも強く吹かして激しく動いて、
二連射とマドガトルで撃って撃って撃ちまくって、そして止めに疾風で狙い撃つ。
低空だけど高機動、これが僕の全力全開マニューバーアクションだぁぁーーっ!!!

レーネ・ブリーズ 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
AパートとBパートの両方に参加します。

一対一でたたかう相手は緑を希望します。

両手盾でまもりをかため、種族特性の魔法「フド」をつかいます。
わたくしたちエリアルの属性は風、だから風の魔法である「フド」は
命中率をあげることができる。

そして種族特性の「風の民」で風のゆらめきをかんじとり、
相手からはなたれる風の魔法を両手盾でしっかりとうけとめます。
「風の民」は木々のゆらめきもかんじられる。
そして、ここの木々、月待桜もわたくしにゆらめきをおしえてくれるから。

相手の槍は職業技能「視覚強化Ⅰ」でそのうごきをよくみて、
両手盾でかけとめます。

たたかいはころしあいじゃなくてちからをしめすもの。

そうかんがえてます。

蓮花寺・六道丸 個人成績:

獲得経験:117 = 97全体 + 20個別
獲得報酬:4800 = 4000全体 + 800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
アドリブ絡み歓迎

緑もしくは藍(レーネどのが緑と戦う場合)を対応
話が分かる相手を殺す気は無いので、戦意を喪失させるまでに留める

まず、戦うなら場所を変えられないかと説得
失敗した場合はダードを撃っては距離を取りを繰り返して離れた地点に誘導

以降は敵と至近距離を保って戦う
全力攻撃と通常反撃でダメージを与えつつ武器による呪い付与を狙う

戦いが終わり、敵が生きているなら柵の設置を手伝わせる(もし無事でなければ一人でやる
丈夫な枝を拾い、等間隔で地面に刺し
ロープを張って、花見客が近づかないように目印にする


昼の戦いの模様を記憶しておき、勇壮に演出して琵琶語りで聞かせる

リザルト Result

●静かな世界を、取り戻すために
「おお、ニジカケ@レンジャー! まさか本物に会える日が来るだなんて……!」
 黄色の瞳を真ん丸にして、【シトリ・イエライ】に借りた望遠鏡を覗き込んでいた【ナノハ・T・アルエクス】が声をあげる。
 控えめながらも興奮を宿したその声に、【ベリル・ドロン】が反応した。
「ナノハさんも、彼等のことをご存知でしたか」
「うん! 彼等を元にしたヒーローショー、僕も大好きだよ♪」
 でも、オレンジとパープルがいないみたいだ。どこに行ったんだろう?
 きょろきょろと辺りを見回すナノハの疑問に、【アレイシア・ドゥラメトリー】が眉を顰める。
「あと2色もいるの? というか何アレ、小人? 桜を見に来だけなのに、邪魔されるのは癪(しゃく)に触るわね」
 もちろん、戦わなくて済むなら、そうしたいけど。
 付け足すように呟いたアレイシアに、しかしのう、と【蓮花寺・六道丸】(れんげじ りくどうまる)は肩を竦める。
「向こうさんはやる気満々のようだ。やれやれ、花見の準備に来たら戦闘とは……拙僧戦いは上手くないのだがのう」
 六道丸の言葉通り、少し距離を置いたここからでも、シュッシュとシャドーボクシングをしているニジカケ@レンジャー達が見える。
 ま、頑張るしかあるまいな。そう言って苦笑した六道丸に、っていうか、ねぇ? と【チョウザ・コナミ】が薄い笑みで、
「お花見予定地に色とりどりの珍し魔物ってさぁ、もう花より魔物で良くない? 花なら毎春みれっけど、こっちはそうそうないでしょ?」
 それはちょっと、と苦笑いを浮かべるシトリに、チョウザは悪びれもなく、えー、と無気力無感情な非難を送る。
 そんな二人を横目に、【仁和・貴人】(にわ たかと)は仮面の位置を正しつつ、
「まぁ、なにはともあれ無事解決して、花見を楽しみたいところだな。出来れば武力行使に出るのは最後にして、平和的に」
「そうね……それに、たとえ戦いになったとしても。できれば殺さない、大怪我をさせない方向でいきましょう」
「はい。たたかいは、ころしあいじゃなくて、ちからをしめすものですから」
 貴人の言葉に、【フィリン・スタンテッド】と【レーネ・ブリーズ】が続く。
 方針は決まった。ならば次は、接触する番だ。
「行きましょう」
 覚悟を秘めた声と共に、【ビアンデ・ムート】が盾を掲げ、防護魔力を展開する。
 まるで蝶の羽根のように。盾から伸びやかに発せられた光の防護壁を傘代わりにして、五色に絡まるビームの雨をくぐりながら、一同は接敵する。



 じりじりと近寄り、ある一定の距離まで来たところで、貴人が声を張り上げた。
「ニジカケ@レンジャーとやら! オレ達はフトゥールム・スクエアから来たものだ。ゆえに敵意はない、まずは話し合わないか!」
 背負った鎌はそのままに、両手を掲げるようにして、敵対心のなさをアピールしてみる。
 するとニジカケ@レンジャー達は、ピタッと攻撃を止めた。もしかしたら、今の状態では埒が明かないと、悟ったのかもしれない。
(もしそうなら、暫くは対話に応じてくれそうだな。このまま話し合いでなんとかできれば良いんだが)
 思いながらも、貴人は脳内で文章を練りつつ、言葉を繋げる。
「オレ達はこの場所で、花見をしたいと思っているだけなんだ。どうか譲っては貰えないだろうか?」
「オ前達、コノ前、仲間! 違ウカ!」
 貴人の声に、赤色のニジカケ――恐らく彼が、ニジカケ@レッドだろう――が前へ出る。
「マタ虐メル! 許サナイ! 今度ハ護ル! 護ル!」
「この前? オレ達が来る前に、ここで、何かあったのか?」
「アッタ! アッタ! オレンジ、パープル、怪我シタ!」
 ヒドイ怪我! スゴク痛ソウ! そんな言葉が他のニジカケからも口々に聞こえ、アレイシアは内心ため息をつく。
(これは駄目ね。恐らくだけれど、何かの理由で仲間がヒトにこっぴどくやられて、一時的な不信に陥っている)
 ならば、『護る』とは仲間のことだろうか? いやそれも、違う気もする。
「辺りを確認してみます。仁和先輩、もう少しだけ、時間を稼げますか?」
「わかった。えー、コホン、コホン!」
 アレイシアとのヒソヒソ話を終えた貴人は、わざとらしく咳払いをしてから、
「ならばお前達に尋ねたい! お前達のリーダーは、誰だ!」
 ビシッ!! どこか大げさなくらいの勢いで、ニジカケ@レンジャー達を指さす。
 その気迫に呑まれたのか、ニジカケ達は一瞬ビクッと肩を跳ねさせてから、顎に手をやったり、首を傾げたりした後――、
(*´ω`*)「リーダー、誰? 大事? 決メル?」
(o^~^o)「誰? ダレ? 推薦?」
(+ ・`ω・)「立候補、良シ! 機会、平等、公平!」
 8人を他所に、円陣を組み、話し合いを始めたニジカケ達に、なんとまあと六道丸が笑う。
「仲良しと言うか、素直というか、悪く思えん奴らだのう……して、アレイシアどの。目ぼしいものはありそうかの?」
「はい、ベリル先輩のお話通り、桜の木の上に鳥の巣のようなものがあります。やはり、あの巣がニジカケ達の行動に関係しているのではないかと」
 ニジカケ達がこちらに背を向けているのを良い事に、ナノハから受け取った望遠鏡を使って、堂々と状況を探るアレイシア。
 そんな彼女の銀の瞳が、さらに周囲を観察し、情報を集める。
「あのサイズの巣なら、ハト、でしょうか。そこに何か、キラキラしたものが……光を反射しているのか、眩しくてよく見えませんね」
「キラキラ? 面白魔物(おもしろまもの)が、キラキラ石でも溜め込んでんの? それとも、魔物そのものがキラキラってる?」
 そったらザコちゃん、巣のほう覗いてみよーかな。
 いつもの調子で告げながら、チョウザが頭の後ろで手を組む。
 対してニジカケ達は、話し合いが終わったらしく、ザッと円陣を解き、整列し、
「リーダー、決マッタ! レッド! レッド!」
「ちなみに、何故だ?」
「推薦、イッパイ! 信頼、イッパイ!」
 貴人の質問に答えたニジカケ達を背に、キリッ(`・ω・´)+ と腕を組むレッドが前へ出る。
 それに相対したのは、フィリンだった。
「なら、リーダーであるあなたにお願いするわ。できれば私達を、信じて欲しい。けして、あなた達に酷いことをするつもりはないの」
 けれど、もし。
「あなた達がヒトの街、生活、日常に危害を加えるというのなら……私達の『平和』を護るためにも、見過ごすことは出来ない」
 だから、その時は。
「スタンテッド家の名にかけて、使命を遂行させて貰うわ――!」
 正義を胸に、誇りを盾――『クリスタルブレイブ』に。伝説の勇者さながらの宣言を受けたレッドは、しかし怯むことなく、フィリンを見据える。
「ナラバ、正々堂々! 勝負!」
「譲レヌ、ブツカル! ソレモマタ、良シ!」
「我等、ニジカケ@レンジャー! 弱キヲ助ケ、」
『哀シキ未来ヲ、虹色ニ!』
 重なり合う掛け声と共に、ニジカケ@レンジャーがポーズを取る。
 そんな彼等に、あの、とアレイシアが手を挙げて、
「えっと……何を守りたいのか、わかりませんけど……そこ、攻撃、あたる。ので……後ろ、危ない」
(姉さんみたいにぶつ切りで言ってみたけど、これで伝わるかしら)
 そんなアレイシアの疑問は、すぐに消し飛んだ。綴られた言葉を聞いたニジカケ達が、ハッと後ろを向いたのだ。
 彼等の視線の先は、やはり桜の上……キラキラとした光の乗る、鳥の巣がある。
(……やっぱり。護りたい何かが、あるのね)
 その気持ちはわかる気がする。だからアレイシアは、ほんの少しだけ、表情を緩めて、
「離れる、戦う、できる?」
「デキル、離レル。ソッチ行ク」
 トコトコ……。これまた素直に8人のほうへとやってきたニジカケに、六道丸はからりと笑う。
 ニジカケ達が離れたため、その背後……鳥の巣の在る桜の木は、ノーマークにはなったが、
「お主たちなりに、あれを案じておるのだな。か弱きものを慈しむ気持ちは、拙僧もよく分かる」
 ならば迎えたい未来は同じ筈なのだ。きっと、分かり合える選択肢が、どこかにある。
「だが、そのために刃を交えねばならぬというのなら……我等、誠心誠意を以て、お相手つかまつろうぞ!」
 ベベン――♪ 背負っていた琵琶を一度抱え、バチで弾く。低く、太く、硬質な音が辺りに響いた。
「さあ、いざ尋常に……、――勝負ッ!」

●それぞれの戦い
 どうせなら、一対一にしようと言い出したのは、何か企んでそうな表情Ψ( ●`▽´● )Ψのニジカケ@インディゴだった。
(正義を貫きたいのなら、正々堂々、自らの手で掴み取れ、……ってことなのかな?)
 なんとなくだけれど、それならわかる気がする。だって、正義のヒーローは何時だってまっすぐで、小賢しい真似なんてしないから。
 思いながら、ナノハは目の前で杖を構えている、ニジカケ@ブルーに手をふった。
「ねっ、杖を持ってるってことは、魔法が主体であってる?」
「アッテル! アトハ、殴レル!」
 ぶんっ、ぶんっ。上下に杖を振り始めるブルーに、殴られるのは痛そうだからヤだなぁ、とナノハは笑う。
「うん、だから僕も。今日は全身、全霊で!」
 声を発すると同時に――飛ぶ。桜の花びらのような、淡いピンクの羽根の力を借りて、ナノハはまず後ろへと跳躍した。
 そうして生まれた距離を埋めたのは、風だ。ヒュンッ。鋭い音と共に、『猟犬(ハウンドドッグ)』の名を持つクロスボウから、矢が放たれる。
 しかし、その一撃を寸での所で避けたブルーは、かわす動作と共に、杖を掲げた。
 展開されたのは、青の魔法陣だ。それが消える前に、魔法陣の中から現れたツララの群れが、ナノハに襲い掛かる――ッ!
「あはっ……やるなぁ♪」
 けれどその攻撃は、ナノハには至らない。
 時には左腕に装備した盾を用いつつ、持ち前の素早さをいかして全ての魔法攻撃を防ぎきったナノハは、再び矢を番えた。
 速いのは、次の詠唱を始めたブルーか。それとも、獲物に食らいつこうとする、猟犬の牙か。
 どちらにしろ、ナノハの俊敏さ、それを利用したアクロバティックな動きを、ブルーの魔法が制するのは難しかった。
「弓使いだからって、後ろで芋ってるだけじゃない。こういう戦い方だって、出来るんだっ!」
 だから、正々堂々と、撃ち合いと行こう――!
 ヒュンッ! またもや放たれたツララの合間を抜け、矢が走る。氷の飛沫(しぶき)の中を駆け抜けるそれは、まるで流星のようだった。

 対して、ビアンデとニジカケ@イエローによる戦闘は、まだ始まりもしていなかった。
「お相手させて頂きます、ビアンデ・ムートです」
 礼儀正しい言葉通り、深々とした礼をするビアンデに、イエローもまたお辞儀を返す。
(……小さな体です)
 ヒーローマスクに包まれているから表情などはわからないが、自分の腰ほどにも満たない子どものような体躯に、ビアンデは息を呑む。
(正々堂々の勝負とはいえ。本気でぶつかりあったら、酷い怪我を負わせてしまうかもしれません)
 個人の感情としても、事前に決めた行動方針に従うとしても、そんな結果はできるなら避けたい。
 もちろん、この戦闘はニジカケ達が言い出したことだ。だからその結果、彼らが重傷を負ったとしても、自分には何の責もないだろう。
 だとしても。
(……オレンジさんとパープルさんは、ヒトに傷を負わされたと、言っていました)
 『ヒドイ怪我!』、『スゴク痛ソウ!』。
 そう言って、彼等は自分たちを威嚇した。つまりは自分たちよりも前に、彼等を傷つけた誰かが存在するということだ。
 『そうですねえ……見た所、そこまで脅威のある存在とは思えませんし。例をあげるなら、ニジカケ達の戦闘力はハイゴブリン程度でしょうか』
(ここに来る前、シトリ先生はそう言っていましたが。訓練を受けていない、戦闘とは無縁なヒトならば、ハイゴブリンだって脅威になるはずです)
 ならば、彼等を傷つけたのは、自分たちと同じように戦闘訓練を受けた『誰か』だったということだ。
 それはなんだか、すごく、――もやもやする。
(私は、大切なものを護るために、鍛錬を続けています。だから、そんなふうに、誰かを傷つけるような戦いなんて……)
 したくない。あぁ、けれど。
 『今度ハ護ル! 護ル!』
 ニジカケ達はそう言っていた。大切なものを傷つけられないために、自分たちの前に立ちはだかったのだと。
 ならばきっと、これは護るための戦いなのだ。
(だったら、私は……)
「宜しくお願いしますっ!」
 決意を固め、ビアンデは大楯を構える。
 それを合図に、イエローは背負っていた金砕棒(かなさいぼう)――東方でいう『オニ』が持っているような、金属製のこん棒だ――を、振り被った。

 『ハイゴブリン程度の戦闘力』。そう聞いて気を引き締めたのは、レーネも同じだった。
 しかしそれは、ビアンデとは正反対の理由だ。
(わたくしは、回復や補助ならできますが、一対一での戦闘はむいてないとおもうのです)
 だからレーネは、グリーンを指名した。自分と同じ風魔法の使い手なら、たとえ上手に避けられなかったとしても、酷い怪我にはなり辛いからだ。
 それに――。
「フド……!」
 少女の声に合わせ、緑色の魔法陣が宙に広がる。たちまち集った風の塊が目に見えぬ弾丸となって、グリーンにぶつかった。
(わたくしたちエリアルの属性は『風』。だから風の魔法である『フド』と、相性がいいのです)
 それはきっと、古来よりエリアルは、風属性を司る精霊の王『アリアモーレ』の加護を受けていると言われているからだろう。
 避けられたと思っても、ふっと柔らかな風と共に軌道が修正され、見事に命中する様は、どこか超常的だ。
 だからだろうか。分が悪いと思ったグリーンは、まずレーネの詠唱を止めるため、魔法を放った。
 ビュンッ! カマイタチのように鋭い風が、レーネに襲い掛かる。
 対するレーネは出来る限りの力を腕に籠め、『ヴァン・ガード』――両手で掲げなければ持ち上げられないような、超重量級の両手盾だ――を構えた。
 そしてそのまま、盾の陰へと隠れる。瞬間、両の耳先を冴えざえとした風が吹き抜けていった。
(あぶないところ、でした……)
 ヴァンガードは重いながらも苛烈な攻撃から身を守ってくれる……言い換えれば、身軽さを引き替えに、防御力を高めたような盾だ。
 ゆえに相手の魔法に少しでも気付くのが遅れていたら、盾の中に隠れ終わるよりも早く、切り裂かれていたのかもしれない。
(みなさんに、感謝、ですね)
 咄嗟にレーネが動けたのは、彼女が木々……『月待桜(つきまちさくら)』の枝や蕾による揺らめきを、感じ取れたからだった。
 常に風と共に生きているエリアルは、『風の民』とも呼ばれ、微かな空気の揺れや違いを感じ取ることができる。
(だから、大丈夫です)
 怖いし、自信はないけれど。でもけして、ひとりぼっちじゃない。
(なら、大丈夫です。――わたくし、だって)
 立ち向かえる気がするのだ。それこそ、多くの仲間と共に魔王と戦ったという、勇者達のように。

 だからといって、必ずしも一人であることが、弱さに繋がるわけじゃない。
 少なくとも、フィリンはそう思っていた。
(そうでしょう? 『フィリン』……ッ!)
 ギィン! フィリンの掲げた白銀の盾に、ニジカケ@レッドの繰り出す斬撃が、打ち付けられる。
 時に盾で受け止め、受け流し、クリスタルブレイブでもって攻めに転ずるフィリンの動きは、まさしく『真っ向勝負』と言っていいものだった。
 不用意な小細工は一切ない。相手の短剣には盾や鎧、魔法にはマドをぶつけることで相殺する。
 かといって、防御中心に回るわけでもない。隙があればこちらも攻める、攻める、攻める!
(まさか、『あたし』が。こんな戦い方をするようになるだなんてね)
 攻撃を避けられながらも、口角が上がる。ニッと形作られたその笑みは、純白の騎士と言うよりはコソ泥のそれだ。
 しかし、ハッと我に返ったフィリンは、緩んだ唇を引き結び、今の自分を噛み締める。
(そうよ。今の私は、『あたし』じゃない。徒党を組んで、罠を張って、相手を陥れるような戦い方はしないのよっ!)
「ハァッ!」
 掛け声とともに、勢いよく腕を振る。ヒュンッ。空気を切り裂く音が鳴り、フィリンの剣が宙を薙いだ。
 しかしそれを後方宙返りで避けたレッドへ、フィリンはさらに追撃する。勢いよく前に出した右足で、地を踏み、蹴り飛ばし、跳躍し――。
「光を呼べ、水晶の輝きよ! ウィズマ・アーダ!」
 空中で体を捻るようにし、その反動諸共、左手――剣を持っているほうだ――で再度、薙ぎ払う。
 落下するスピードに、捻った体を正しい状態に戻そうとする弾性(だんせい)力。そして、魔力を籠めることで延長された、光の刃。
 それら全てを味方にして、未だ宙にいるレッドの着地点を狙った。
 だが、それもまた、レッドには届かない。いや、――『届きはした』のだ、傷を与えられなかっただけで。
「ヤルナ、オ前! ツヨイナ!」
 払った剣身の上で、レッドは笑った……ように思えた。
 実際はヒーローマスクに隠れていて、表情は見えないのだが、それでもどこか楽しそうな気がしたのだ。
 だからフィリンは、改めて浮かんだ疑問を口にする。
「ねえ、もしかしてあなた、はなから私達……ヒトを疑ったり、嫌っては、いないんじゃないの?」
「…………」
 返事はなかった。代わりに、剣(つるぎ)の上から地面へと降り立ったレッドへ、フィリンは再度問いかける。
「戦う事はやぶさかではないの。でも、本当にこれでいいの?」
「イイ、コレデ」
 今度は答えが返った。だからフィリンは、どうして? と言葉を繋げる。
「それでまた、あなたの仲間が傷つくかもしれないのに?」
「デモ、オ前達、フトゥールム・スクエアカラ来タ、違ウカ」
「違わないけど……それがどうかしたの?」
「聞イタコトアル! ニジカケ@レンジャー、『フトゥールム・スクエアノ者』カラ、始マル!」
 ぶつ切りな言葉の連続ではあったが、レッドの話を纏めると、こうだ。
 昔、むかしの物語。体も小さく、あまり強くもない魔物が、他の魔物にいじめられていた時。
 それを助けた一人の人間がいたのだ。名乗りと共に突然飛び込んできては、いじめていた魔物を追い払い、怪我の手当てまでしてくれた。
「ソイツ、教エテクレタ。勇者、ヒーロー! 弱イモノ護ル、正義ノ味方!」
 『フトゥールム・スクエアの者だよ。伝説の勇者に憧れる、ヒーロー見習いってトコかな』。
 お前は誰かと聞いた小さな魔物に、人間はそう答え、そして語ったのだそうだ。
 自らが憧れる勇者の道、正義のヒーローの在り方を。

「なるほどのう。つまり、主等の祖先が、助けてくれた人間に憧れて、『ヒーロー』を始めた、と」
「ソウ! ヒーローマスク、教エテクレタ、ソノ人間!」
 大切な琵琶をシトリに預けた後、インディゴから話を聞いていた六道丸は、心温まる話ではないか、と笑った。
 彼は開戦前に、どうして一対一を提案したのか、尋ねていたのだ。
「しかし、それがどうして此度の戦に繋がるのかの?」
「オ前達、フトゥールム・スクエアノ人。ダカラキット、正々堂々、相手スル!」
 インディゴが言うに、その真っ正直さを体感する事が、今のニジカケ@レンジャーには必要だと言うのだ。
 少し前、人間たちに仲間――オレンジとパープルのことだろう――を痛めつけられ、人間不信に陥っている者もいるからと。
「特ニ、イエロー、ブルー! スゴク怒ッテル! モウ信ジラレナイ、言ッテル!」
「ははぁ……だからお主はこの戦いで、彼等にヒトを計って欲しいと、思っておるのだな?」
「正解! アタリ!」
「なら、拙僧らはいかがする? ぬしは見た所、我等に好意的なようだが」
「戦ウ! インディゴモ、ニジカケ@レンジャー! ミンナ、一緒!」
「はは……そうであったなぁ。ならば拙僧も、本気でお相手いたそう」
 朗らかな笑みを凛々しいものへと変えた六道丸は、闇無刃(『アンムジン』、右の持ち手に青、左に赤の宝玉が埋め込まれている、双剣だ)を構える。
 瞬間、暗い紫黒色のオーラが六道丸の両手を包み、炎のように揺らめいた。
「フフ……ひ弱な琵琶法師といえど、仲間のため、簡単にやられるわけにはいかぬのでの」
 言葉と同時に、踏み出す。迎え撃つように、インディゴの持つ魔導書から、闇が放たれた。
 視界を奪うよう、六道丸の周囲に黒いガスのようなものが現れる。
 しかし六道丸は、そんな中でも迷うことなく、インディゴに向けて斬撃を放った。
「……! 何故、見エル!」
 驚きながらも魔導書で受け止めたインディゴに対し、六道丸は答える。
「簡単なことよ。拙僧はちと、耳が良いのだ」
 だから、この程度の目くらましでは、聞かぬぞ――? 
 ニッと唇の端を吊り上げた男は、どこか場慣れした余裕を纏っているようにも見えた。

 一方その頃。
「人数揃ってっし、ザコちゃんお邪魔無価値だよねぇ」
 そったらザコちゃん、巣のほう見に行っても良い?
 そう言って件の桜へと近づいたチョウザに、貴人とアレイシア、ベリルが――シトリは戦いを見守ると、五人の近くに残った――続く。
「……かなり上にありますね」
 見上げながら、アレイシアが呟いた。だねぇ、とチョウザも頷く。
「近づいてもあんま見えないし、これじゃチマいのが巣を守ってんのか、巣に住むこわぁい魔物から人間守ってんのか、謎いままだねぇ」
 まー、あの様子なら、前者っぽい気がするけど。
 チョウザの言葉にアレイシアが、あたしもそう思います、と続くが、如何せん推測の域は出ない。
(どーすっかな。前者なら最低限の対策……巣の位置を変えたり、補強とか。逆に後者なら、いっそぶっ壊しちゃうほうが良いんだろーけど)
 憶測で動いてみるには、あまりにも正反対だ。うっかり間違ったものを選んでしまった場合、まるで違う成果になることも考えられる。
(それはそれで面白い気もすっけど……てか、ぶっちゃけ魔物がいるかもしんないなら、見てみたくない? 見たい)
「覗いてみよ」
「えっ? あっちょっと、チョウザ先輩……ッ!」
 危ないですよ! そんなアレイシアの言葉を聞いているのか、いないのか。するすると木を登っていくチョウザは、あまりにもいつも通りだ。
 ゆえに、こんな状況にもう慣れきっている貴人は、だんだんと巣に近寄っていくマゼンタ色に、なんか見つけたら教えてくれ、と言葉を投げた。

 そんな時、一つの戦いが終止符を打とうとしていた。
 ナノハだ。ブルーと魔法VS弓矢の打ち合いをしていた彼女は、ここに来て盾を投げ捨てた。
(そろそろ、決めに行くよ……っ!)
 思いつつ、空気中に流れる魔力を、風を媒介として身に纏い、身体能力(『スピリア』の場合、主に脚、素早さだ)を強化する。
 しかも、盾を失った分身軽になった体は、強く噴かされたグロリアスブースターの恩恵を存分に受け、迫り来る攻撃の全てを避ける。
「今だ……っ!」
 速く、速く、速く……ッ!
 ブルーの次の詠唱が終わるよりも速く、ナノハが続けざまに矢を放ちながら、距離を詰める。
「これが僕の! 全力全開、マニューバーアクションだぁぁぁぁーーーっ!!!!!」
 続いてマドガドル! 手のひらサイズの魔力球を、撃って撃って撃ちまくり、おまけとばかりにもう一矢、猟犬を走らせた。
 それはまるで疾風怒涛だ。激しい攻撃の連続に砂埃が舞い上がり、ブルーの姿を隠してしまう。
 けれど、その全てが風に浚われ、視界が明瞭になった頃、ブルーは降参! とばかりに正座していた。

 次に終わったのは、ビアンデとイエローの相対だ。
 しかし、こちらはやり合うというよりも、一方的にビアンデが金砕棒で殴りつけられていると言ったほうが正しかった。
 もちろん、ビアンデはその度に太陽の盾で受け止め、その身を守っている。
 けれど、それに対して、ビアンデは何の攻撃もしなかった。
「何故、何モ、シナイ!」
「これが、私の戦い方だからですっ!」
「ヤラレテル、ダケ! 違ウカ!」
「違います! 護ることが、です!」
 何度も、何度も衝撃が来る。その度に、グリップを掴んでいる両指が軋み、体全体が痛んだ。
 それでも、ビアンデは揺るがなかった。
「私は! 大切なものを守るために、この盾を掲げているんです!」
 特級薬草を噛む暇もなく、イエローの攻撃は続く。
 それでも。
「けして、誰かを傷つけるためじゃ、ありませんっ!」
 その言葉が引き金となった。ガキィン! 一際大きな音と共に、金砕棒が打ち付けられる。
 けれど、それ以降、イエローは何もしなかった。それどころか。
「イエロー、負ケ」
「いいえ、あなたの勝ちです」
 呟いた相手に、ビアンデは笑いかける。
「だって、イエローさんは。私が盾しか使わなかったから……魔法を一度も、唱えなかったんでしょう?」

 イエローとブルーの戦意喪失に、レッド、グリーン、インディゴも矛を収めた。
 そうして五人はようやく、彼等の真意を知ることになる。
 あの巣には、密猟者に追われて怪我をした、原生生物がいるのだと。

●真相
 その事実に直面したのは、チョウザ達も同じだった。
「怪我してたから連れて下りてみたけど、この子のこと知ってるゆーしゃさま、いる?」
 チョウザの腕の中でプルプルと震える鳩サイズの鳥(羽根は虹色だ。これがアレイシアの見たキラキラの理由だろう)に、三人は首を傾げる。
 そこへ、戦闘を終えてやってきた五人とシトリが合流した。
「おや、珍しい。玉梓(たまずさ)じゃありませんか」
 なるほど、怪我をした原生生物とは、この子だったのですねえ。
 シトリの言葉に首を傾げたアレイシア達へ、戦いを終えた五人が、ニジカケ達から聞いた内容を説明する。
 それを聞いていたシトリは、付け加えるように、
「玉梓は、ある不思議な言い伝えを持つ、東方由来の原生生物です。しかしこの美しい羽色から、乱獲された時代もありまして」
 ゆえに今では、希少野生動物として保護されているのですが。金に目がくらんだ密猟者たちに狙われることも多いのですよね。
 その言葉に、今度は生徒たちが納得する。
 つまり、ニジカケ達は危険に晒されていた玉梓を守ろうとやってきて、結果、密猟者たちを追い返すことは出来たが。
(仲間たちも傷つけられて。人間をまだ信じたい派と、もう信じられない派に、別れてしまっていたのね)
 それならまず初めに、敵意がないと宣言したことも、戦うなら場所を変えようと提案できたことも、正解だったなとアレイシアはふり返る。
 もちろんそれが出来たのは、ニジカケ達の初手を凌いでくれたビアンデの大盾と、なるべく傷つけないと事前に決めた、全体方針のおかげだろう。
 思っていると、チョウザが玉梓をレーネに預けてから、頭に巻いていたバンダナを一つ、解き始めた。
「チョウザ先輩、どうしたんですか?」
「んー? 怪我したトコに巻いたら、包帯代わりになっかなーって」
「あっ、それならこの特急薬草も一緒に巻いてあげてください」
「いーの? 盾のゆーしゃさま、太っ腹―」
 それなら、私の分も。と鞄から出したフィリンとビアンデから薬草を受け取ったチョウザは、血で汚れた虹色の翼に、バンダナを撒いていく。
 それから、それを見ていたニジカケ達にも、余った葉を差し出すと、
「あげる。お仲間同志もケガしてんでしょ? アジトに持って帰って、使ったら?」
「良イノカ! アリガトウ! 使ウ!」
「いや、当たり前のように言ってるけどそれ、ザコちゃんのじゃないからね。まずは持ち主に聞いてから言おうって」
 思わずといったような貴人のツッコミに、一同は笑う。まるでちょっと前まで激しい戦闘をしていたのが、嘘みたいだ。
 そんな笑い声を聞きながら、えー、なんていうチョウザもまた、いつも通り。



 玉梓を巣に戻し、六道丸の提案で巣のある桜の周りに柵(といっても拾った木々で作った、簡単なものだ)を設置した頃には、夜が近付き始めていた。
 それからアジトに帰るニジカケ達を見送り、学園に戻って花見の参加者を勧誘していたシトリが再びやってきた頃には、星が瞬き。
 月が出て、花が開き。予定通り、新入生と在校生を交えたお花見をすることになった一同は、思い思いに楽しんでいた。
「美味しい! これも美味しい! いや~、運動した後のご飯はサイッコーだなぁ!」
 ひょいぱく。ひょいぱくぱく。ひょいぱくぱくぱく……。
 何処にそんなにも入るんだろうという量&スピードで、ナノハが料理を詰めた重箱(ビックサイズ)(本人による持ち寄り)(複数)を空にしていく。
「あの、センパイ。良かったら、これも食べます?」
「良いの? アッリガトー♪」
 ひょいぱく。持参したおかずとオニギリ(沢山)が収められた重箱を差し出すも、一瞬で空になった有り様に、アレイシアは苦笑う。
 そんな彼女の視界を、はらり、と花びらが通った。
(……桜は好きだな。姉さんの髪と、同じ色だから)
 つられるように見上げれば、月明かりを浴びて淡く輝く、月待桜(つきまちさくら)の花々が目に入る。
 ざぁ、と風が吹けば薄紅色の花びらを一斉に揺らめかせ、月光を振り撒くそれは、話に聞いていた通りに美しく、そして優しい色をしていた。
(今度は、姉さんと見に来よう)
 思いながら、持参した桃花酒(といっても、メメル校長先生の計らいで、それっぽいジュースになっているものらしい)を口にする。
 口の中に広がるまろやかな甘さは、まるで幼いころに隠れて二人で食べた、飴玉のようだった。

「ニジカケ@レンジャー達とも、お花見したかったですね」
「仕方ない。ニジカケ達、怪我した仲間の手当て、必要」
 まるで彼等の話し方に影響されたようなベリルの返答に、ビアンデは笑う。
「でも、思うんです。彼らのような存在がもっと増えたら、世界はより、優しくなるのかな……なんて」
 魔物に肩入れしすぎるのはよくないとは思いますが。言葉を付け足しつつ、作ってきたサンドイッチを差し出してみる。
 それを迷うことなく受け取ったベリルは、ぱくり、と一度口にしてから、
「あなたらしくて、良いと思います。何より、思うことは自由です」
 告げてまた、むしゃり。今度は無言で食べ進めるベリルに、ありがとうございます、と盾の少女は微笑んだ。

「ウェーイ! 貴人クゥン~、飲んでる~?」
「飲んでるぞ。酒じゃないがな」
 答えながら、グラスに入った桃花ジュースを掲げる貴人に、乾杯のつもりなのだろう、【東雲・陽】(しののめ よう)が自分のグラスを合わせる。
 それから、当たり前のように隣に腰を落とした陽に、貴人は小さく笑った。
「お? ナニなに?」
「いや? なんとなくだが、この花見。東雲くんも来そうだなって思っていたからな」
 それが当たって、面白かっただけだ。そう続けた貴人に、さすがマブだわ~と陽が破顔する。
「だが、新入生も多く来ていることだし。あまり無様なことはできないよな」
 それはこの場に限らず、これからもずっとだが。告げる貴人に、あー……、と陽が渋い顔をする。
 そんな相手の様子が気になったのか、貴人が『どうした?』と告げれば、陽は、
「いや、新入生って聞いてさ。この前読んだ、新入生向けのパンフレット、思い出しちまって」
「パンフレット? もしかして、新聞部のか?」
「そ。貴人君のインタビューあるって聞いてさァ、俺も貰ったの。そんでさぁ……」
「うん? 何だ」
 言葉を濁す陽に、首を傾げる貴人。それに対し、陽は『よし!』と意気込んでから、
「貴人君! 『元居た世界』ってのに帰る時は、ぜってぇ俺んトコ、顔出してくれよなァ!」
「え?」
 思ってもいなかった内容に何も返せないまま、陽の言葉は続いていく。
 『だって、あの金色のオッサンみたいに、いつか帰っちゃうんだろ?』、『俺泣いちゃうカモだけど、ちゃんと見送るからさァ』。
 耳が拾った内容は正確に脳内処理されたが、実感もなければ、答えも出なかった。
(帰る? 元の世界に? ……オレが?)
 そうだ、普通に考えればそうだろう。昔よく読んだ漫画でも、異世界モノは飛ばされた主人公が元の世界に帰ることで、だいたい終わる。
 ならば自分もそうなるのだろうか。意外にも悪くはないこの日常から、いつか――。
「……ま、そん時考えるさ」
「Σえ゛ぇっ! マジで頼むぜェッ!?」
 狼狽える陽に、貴人は笑う。……笑った。

「さぁさぁ!」
 べべん♪ 服についていた虹色の羽根を玩(もてあそ)んでいたチョウザの耳を、男の声と琵琶の音が通る。
 それを興味なさげに一瞥したチョウザであったが、声の主である六道丸は気にせず言葉を繋げた。
「今宵語るは、赤、青、黄色。緑に藍と、五色の衣を纏いし小鬼達の物語!」
 べべん♪ 弾くは琵琶、座するは月明かりを纏う桜の下……巣のない月待桜の傍を敢えて選んだ琵琶法師は、思う。
(ヒトの優しさに触れ、勇者に憧れし小さな魔物達。これを語り継がずしてなんとする)
 対峙して分かったが。彼等は確かに、強かった。
 だがそれはきっと、『体も小さく、あまり強くもない魔物』が、たくさんの鍛錬を積んだ成果だ。
(これを語り継がずして、なんとしよう……!)
 時の流れと共に、忘れて欲しくない。消えて欲しくない。そんな想いや思い出を、語り繋いでいくのが、琵琶法師というもの。
 だから、今は――掻き鳴らそう。彼等の物語が、新しく来た『勇者のたまご』達にも、響くように。

 そんな六道丸の語りを聞きながら、シトリは首を傾げた。
「記憶を奪う魔法について知りたい、ですか?」
「はい。そういう、ひどい事件がおきていたと、ききました」
 そしてわたくしも、このまえ、そういった事件にであいました。
 俯くレーネは、でもわたくしは、と言葉を繋げる。
「おもうのです。そんな魔法があるのなら、こころの傷にくるしむひとに、てをさしのべてあげられる力になるんじゃないかって」
 だからもっと、しりたいのです。
 それきり黙ってしまったレーネに、そうですね、とシトリは微笑む。
「確かに、レーネさんの思うような使い方で利用されている魔法も、あることはあります」
 ですが、それは。
「一時的に忘れるというよりも、完全に消去してしまう魔法です。この危なさは、レーネさんならば、わかりますね?」
 こくん。頷いたレーネに、シトリもまた頷く。
「ゆえに、学校で教えているようなものでもなく。いうなれば……一部の人間のみが扱うことを許される、非常に高位な魔法です」
「認可されたセラピストとか、カウンセラーのような、ですか?」
「えぇ。ただ、この前のこともそうですが。一連の事件では、一時的に忘れるだけで、後には思い出していたでしょう?」
 ですから、この魔法とはまた、別の何かが原因だと思いますよ。
 話し終わったシトリは、『それか、あるいは』と顎に手をやる。
 その続きを、レーネが待っているように感じたシトリは、苦笑してから、
「憶測ですよ? たとえば、記憶を失うという現象が、ただの結果論なのだとしたら」
「ほかの目的があったら、というはなしですか?」
「えぇ、もしそうだとしたら。彼等は記憶を呼び水に、別の何かを集めていただけに過ぎないのかもしれません」
 たとえば、そう。
「願い、祈り、想い……そういった感情は、魔法の礎――魔力と、強い結びつきがありますからね」



課題評価
課題経験:97
課題報酬:4000
七色戦隊、ニジカケ@レンジャー!
執筆:白兎 GM


《七色戦隊、ニジカケ@レンジャー!》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 1) 2020-04-08 15:07:28
勇者・英雄コースのビアンデ・ムートです。皆さんよろしくお願いします

今回の相手は何やらいつもと違う様子らしいですが、何がきっかけでアバレるかわからないので早急に対処したいですね

一対一を望んでいるようですし、私はそれに応じて盾役だからこそできる方法で対峙したいと思っています

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 2) 2020-04-08 20:12:23
勇者・英雄コースのフィリンよ。よろしく。

5対5は一応揃ってるわね。
タイマン張らせてもらうのは望むところ。

私は特に希望はないし、柔軟に合わせられるわ。
空いたところを埋めさせてもらうから、対戦相手に希望あれば先にだしてくれて大丈夫よ。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 3) 2020-04-08 21:17:17
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。
わたくしはBパート参加を希望しますが、人数的がたりなかったり8人でいどむのでしたらもちろんたたかいにもくわわります。
よろしくおねがいします。

《ゆうがく2年生》 蓮花寺・六道丸 (No 4) 2020-04-08 23:09:19
拙僧は芸能コース、蓮花寺・六道丸。
やれやれ、花見の席に琵琶語りを添えに来たら、戦闘とはのう。

対話の余地があるのなら無闇に命を取ることもあるまいし、戦うだけ戦ってお引き取り願おうかの。
木の上の巣が心配なので、なんとか場所を変えられるよう交渉できるとよいが。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 5) 2020-04-09 10:38:54
>対戦相手
では私は一番力が強いであろう「イエロー」の相手をします
混乱はアイテムで対応できますし、雷の魔法も以前強力なのを受けた事があるので少しは耐えられるはずです

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 6) 2020-04-09 14:29:06
魔王・覇王コースの仁和だ。

戦闘から花見まで行くつもりだ。
対戦相手は考えてない…んだが、ちょっと気になることがあってな。
あいつ等のリーダーって気にならないか?

《ゆう×ドラ》 アレイシア・ドゥラメトリー (No 7) 2020-04-09 17:58:15
村人・従者コースのアレイシアです、よろしくお願いします
面白……不思議な魔物もいたものね
鳥の巣があるなら、もしかしたら卵ないし雛鳥がいるかもしれませんね
意思疎通は可能でしょうし、他の方が言うように場所の変更は提案するべきかと
直接的な戦闘となると、流石に堂々と戦える自信はないので、対話を考えてみます

リーダーですか?…戦隊モノのセオリーとして、赤がリーダーが多いんでしたっけ

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 8) 2020-04-09 23:28:59
ザコちゃんあんまし戦う気ないんだけどー。花見もなおのことする気なくてー。
びっくりするくらい戦う人員足りな不足ならあれだけど。

あの魔物近くで眺め見物したリー、動き的に木の上の巣を守ってる?のか、木の上の巣から周囲を守ってる?からー、
そこにちょっかいかけて反応見たりしたいなーって。遊びたいだけ。

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 9) 2020-04-10 01:13:26
賢者・導師専攻のナノハ・T・アルエクスだよ♪

一対一をするみたいだから、私もその方向で考えるよ。
誰と戦うかは考え中…

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 10) 2020-04-11 11:30:26
一対一の五連戦を希望なさる方々がおられますからまとめてみますね。

ムートさん 戦闘意欲あり イエロー相手を希望
スタンテッドさん 戦闘意欲あり 相手はどれでも
蓮花寺さん 戦闘意欲あり 相手、たたかいかたについてはとくに表明なし
貴人さん 戦闘意欲あり 相手、たたかいかたについては表明なし
アルエクスさん 戦闘予定 相手は考え中

わたくし 戦闘については関心なし 必要ならたたかう
コナミさん 戦闘意欲なし 極端な人員不足なら
ドゥラメトリーさん 戦闘自信なし 対話希望

こんかかんじかなっておもいます。まちがいとかありましたらおしえてほしいです。

で、まだ分担がきまってないですから念のため、わたくしもたたかうことをかんがえます。
両手盾と攻撃魔法を準備しておきます。
ただ、わたくしは回復ばかりしてて一対一とかはよわいです。
だから、その場合は緑相手にさせてほしいです。
緑相手でもあまり自信ないですけど、ほかのはすごくあぶないとおもいます。

きがつくところで相手についてもまとめてみますね。


エリアル相手には攻撃魔法のダメージが1.5倍。
短剣は聴覚で察知しにくい攻撃や命中や回避の強化が可能。
灼熱はターン終了時、たいりょくが一定量減少。


杖は魔法攻撃のダメージをかなりふやすことがおおい。
氷結はターン終了時、たいりょくが一定量減少。


槍は回避を強化可能。
不運はクリティカルとファンブルの発生率が不利に。


混 武器の種類不明。
混乱は無意味な行動や自傷を発生させる。


本 毒と麻痺を回復可能。相手のかしこさを2ターンの間、10減らせる。
呪いはターン終了時、まりょくが一定量減少。

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 11) 2020-04-11 19:30:04
レーネ、情報ありがとう。

僕は、他に希望が居なければブルーと戦ってみようかな。
杖で魔法攻撃が主体なら、撃ち合いになった方が正々堂々っぽいからね。

《ゆうがく2年生》 蓮花寺・六道丸 (No 12) 2020-04-11 20:58:01
レーネどの、かたじけない。
黄の混は恐らく棍の誤字であろうな。
鈍器か棒か……購買部の棍棒は鈍器扱いのようだし、恐らくは鈍器か。

拙僧は緑を相手しようと思う。
拙僧の得物は短剣、懐に飛び込んでしまえば有利に事が運べそうだからのう。

《ゆうがく2年生》 蓮花寺・六道丸 (No 13) 2020-04-11 21:02:03
あ、レーネどのも緑か。
ではもしレーネどのも出ることになったら、拙僧は藍を相手しよう。
緑ほど自信はないが、まりょくは比較的高いゆえ、減ってもまあ何とかなるだろう。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 14) 2020-04-12 21:01:07
ごめん、遅くなったわ。まとめありがとう、レーネ。
ちょうど5人で緑、藍、青、黄が立候補出てるから、私は赤と戦わせてもらうわ。
話し合いたいって声もあるし、やり過ぎないように注意してやってみるわ。

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 15) 2020-04-12 22:09:51
基本の五色との戦闘相手は決まったようだな。
ならオレは追加で来る奴と戦うことにしよう。
・・・本当に来たらだが。

なんにせよ出発まであと少し・・・提出し忘れの無いようにな。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 16) 2020-04-12 23:21:28
人足りてんね。
そったらザコちゃん周りでうろつきさまよってんかな。
七色魔物には。手出ししないからだいじょーぶ。まものには。ほんとほんと。