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留菜マナ GM 

初めまして、留菜マナと申します。
少しでも楽しんで頂けるように頑張っていきたいと思っています。
日常、恋愛系で活動予定です。
どうぞよろしくお願い致します。

担当NPC


メッセージ


作品一覧


魔法学園の歓迎会 (ショート)
留菜マナ GM
「おーい、そこの君!」  帰宅途中、見知らぬ女性が下校してきたあなたを視界に収めて歓喜の声を上げた。  ――先輩だろうか?  泡砂糖でできたお菓子のようにふわふわしたストロベリーブロンドの長い髪に、こぼれ落ちそうなほど大きな瞳はアクアマリンの輝きを放っていた。  そして、何やら大きなゾンビスライムのぬいぐるみを抱いている。 「俺、ですか?」 「そうそう」  驚きをそのまま口にしたあなたに、エリアル――エルフタイプの妖精族の女性は、人懐っこそうな笑みを浮かべて続ける。 「ねえねえ、新入生歓迎イベントに参加しない?」 「新入生歓迎イベント?」  妖精族の女性はそう言うとチラシを差し出してきた。  カラフルで可愛いらしいデザインのチラシを、あなたはじっと見つめる。  どうやら、これは学園都市『レゼント』の新入生歓迎イベントへの招待らしい。  確か、学園全体の歓迎会はこの間、行われたよな。  あなたは周囲の様子を見渡すと、意外そうに話を切り出した。 「あの、あなたは?」 「私? 【ミミル】って言うの。レゼントの新歓企画運営委員長だよ」  あなたの疑問に、ミミル先輩がにこやかに自己紹介する。 「そうなんですね。あの、確か、学園全体の歓迎会は行われたんじゃ……」 「むむっ。これはね、私が考え出した特別な新入生歓迎イベントなの」  あなたから指摘されると、ミミル先輩はそれまでの明るい笑顔から一転して頬をむっと膨らませた。  ゾンビスライムのぬいぐるみを抱きしめたまま、その場で屈みこみ、唇を尖らせるという子供っぽいミミル先輩の仕草に、あなたは困ったように頭を抱える。 「特別な新入生歓迎イベント?」 「そうそう。ゾンビぬいぐるみをコンプリートするための特別な――」 「コンプリート?」  思わぬ言葉を聞いたあなたは、ミミル先輩の顔を見下ろしたまま、瞬きをする。  その瞬間、咄嗟に立ち上がったミミル先輩が焦ったように両手をひらひらさせる。 「わわっ……今のなし! とにかく、新入生歓迎イベント、一緒に楽しまない?」 「まあ、特に予定はないですけれど」  両拳を前に出して言い募るミミル先輩の姿に、あなたはもはや諦めたように答えた。 「なら、決まりだね。よろしくー」 「は、はい。よろしくお願いします」  半ば押されるかたちで、あなたは新入生歓迎イベントに参加することになってしまったのだった。 「……ここか」  新入生歓迎イベントに招待されたあなたは、いろいろな施設が展開する学園都市を歩いていた。  ここは、学園施設に直結している居住区域『レゼント』。  学園が居住と商売を保証している特別区であり、いわゆる学園都市だった。 「おーい! こっちこっち!」 「はい」  招待してくれたミミル先輩に呼ばれて、あなたはカフェに入ると空いた席に腰をおろす。  授業が終わった放課後ともあって、かなりの人が入っており、店内は満席である。  ミミル先輩の話では、新入生歓迎イベントはニヶ所で行われており、訪れたい場所に行ってもいいという。  一つ目の場所、超大型商店『クイドクアム』では、様々な商品を売っているお店が多く並んでいる。  そして、ニつ目は――。 「クレーンゲームで、ゾンビぬいぐるみを取ってほしい?」 「うん」  あなたの言葉に、人差し指を立てたミミル先輩が弾んだ声で続ける。 「体験型レジャー施設『勇者の穴』にあるクレーンゲームで何度もチャレンジしているんだけど、なかなか取れないのよね」 「代わりに取ってほしい……と?」  答えないままじっと見つめてくるミミル先輩に、あなたは厄介事の気配を感じ取った。 「ゾンビぬいぐるみって、別に必要ないんじゃ……」 「お願い! あと少しで、全てのゾンビぬいぐるみをコンプリートできそうなの!」  だが、あっさりと告げられたあなたの言葉に対して、ミミル先輩は懇願するように手を合わせる。  さて、新入生歓迎イベントはどちらに行こうか――。
参加人数
8 / 8 名
公開 2019-02-02
完成 2019-02-20
お菓子な魔法薬 (マルチ)
留菜マナ GM
 空には冬の雲が掛かっている。  通り過ぎて行く人々の会話は、近づいては遠ざかる。  雪に地を覆われる日々を迎え、人々は寒風に携わりながら過ごす事が増えていく。 「むむっ。最近、『レゼント』に訪れる人が減った気がする」  カフェの窓から降りしきる雪を眺めながら、エリアル――エルフタイプの妖精族の女性は声高に懸念材料を口にする。  泡砂糖でできたお菓子のようにふわふわしたストロベリーブロンドの長い髪に、零れ落ちそうなほど大きな瞳はアクアマリンの輝きを放っていた。  そして、何やらコミカルだが苦悶に満ちた表情を刻んだゾンビのぬいぐるみを大事そうに抱きしめている。  外を見つめる彼女の視線の先には、まだほとんど踏み荒らされていない雪が煌めくばかりだった。  魔法学園『フトゥールム・スクエア』。  ここは、学園施設に直結している居住区域『レゼント』。  学園が居住と商売を保証している特別区であり、いわゆる学園都市だった。  レゼントの新歓企画運営委員長であった女性――【ミミル】は学園を卒業した後、様々な過程を経て魔法学園の職員になっている。  しかし、ミミルは現在、ある事実に直面していた。  彼女が学園を卒業してから、レゼントを訪れる人は年々減り続けている。  その事実を危惧したミミルは学園を卒業してからも、多くの人達がレゼントに訪れるように尽力していた。 「……うんうん。この魔法薬で、さらに多くの人達を楽しませる事が出来そうだよ」  ミミルは新たな志を胸に抱いて意気揚々と語る。  その時、彼女の居るカフェを訪れたあなたは、そこで予想外の出来事に遭遇した。  がっ、がたたっ、ばったーんっ。  カフェを出ようとしたミミルが派手に転び、持っていた魔法薬が店内へと降り注ぐ。 「わわっ……今のなし!」  顔を上げたミミルはそう叫んだが、既に遅かった。  魔法薬が降り注いだ店内は大混乱に陥る。  しかも、その魔法薬の効果は思いもよらない、厄介な影響を及ぼす代物だったようで――。
参加人数
2 / 12 名
公開 2022-03-10
完成 2022-03-23

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