;
陰謀渦巻く?芸能大会



ストーリー Story

 フトゥールム・パレス入り口の掲示板に、ある催物の告知をする貼り紙があった。

『芸能大会開催!』
・芸能・芸術コース主催の技能コンテストですが、全てのコースの学生が参加出来ます。
・歌唱とダンスの二つの部門でコンテストを行います。各自得意な技能でパフォーマンスを行って下さい。
・優勝者には記念品を贈呈。
 奮ってご参加下さい!
 当日の会場は第五校舎です。

 芸能・芸術コースの学生向けの大会だが、彼等の歌やダンスを見たり互いに交流する機会として、毎回他コースからも多くの学生が参加してお祭り騒ぎになる大会である。

「ダンスなら行けるか……?」
 眉間にシワを寄せ、貼り紙を真剣な目で睨んでいる一人の少年がいた。武神・無双コースに通うヒューマン、【クルト・オーエン】だ。金髪に青い瞳を持った高身長で筋肉質の彼は、傍目にも歌や踊りを得意とするタイプには見えない。実際にあまり歌は得意ではないのだが、彼にはこの大会に参加する理由があった。

「芸能大会だって! まりりんも参加するんでしょ?」
 クルトの横から貼り紙を覗き込んだ芸能・芸術コースのフェアリー、【ムニン・フォスター】が同じコースに通う【マリエーヌ・プレナン】に話を振った。
「ええ、楽しそうね!」
 マリエーヌはクルトと同じ金髪と青い瞳を持つ、小柄でスレンダーなエルフの少女である。
 彼女の声を聞いたとたん、クルトはビクッと身体を震わせ背筋を伸ばして硬直した。頬がうっすらと赤く染まっている。

 そう、彼はマリエーヌに恋をしていたのだ!

 だが、小さい頃から格闘の練習ばかりしていたクルトは非常に奥手であったため、マリエーヌに声をかけることもままならないのだった。
「……」
 硬直し、無言で立ち尽くす彼の横でエリアルの少女達は会話を続けていた。
「ムニンはダンス部門に出るの?」
 マリエーヌが友人に顔を向けると、肩まで伸ばしたストレートの髪がフワリと広がり芳しい香りがクルトの鼻に届く。
「もっちろん! むにむに頑張っちゃうよ☆」
 明るい声でポーズを取るムニン。明るい茶色の長髪を後ろでまとめてポニーテールにし、エメラルドグリーンの大きな目をウィンクさせた。

 少女達が去った後、クルトは大きなため息をついて自分の不甲斐なさを悔やんだ。
「はぁ~、せめて挨拶ぐらい出来ないのか、俺!」
 そのまま肩を落とし、トボトボと寮に戻るのだった。

 一方、ムニンはマリエーヌと話しながら先ほど隣に立っていた少年の事を考えていた。
(あの男の子、無双コースのクルトだっけ? あれはまりりんに惚れてるわね!)
 おっとりとして色恋に疎い友人に、彼を紹介してやろうと目論むフェアリー。
(芸能大会は丁度いいわね。でもむにむに一人じゃこののんびり屋さんをその気にさせるのは大変だわ)
「そうだ!」
 急に大きな声を上げた友人を不思議そうに見つめるマリエーヌ。
「どうしたの?」
 ムニンは手をばたばたと振って誤魔化し、マリエーヌに別れを告げた。
「あはは、なんでもないよっ☆
 むにむにはちょっと用事があるから、また後でね!」
 手を振り返し、どこかへと走り去っていく友人を見送ったマリエーヌはのんびりと散歩をしながら寮に帰った。

 その後、ムニンは数人の学生達を呼び出して協力を要請していた。
「みんなに集まってもらったのは、まりりんのためなの☆」
 彼女の要請は、芸能大会に参加してさりげなくクルトとマリエーヌの距離を縮める手伝いをして欲しいというものだ。
「あんな奥手くんとのんびりちゃんを一気にくっつけるのは無理だから、まずはお友達にしちゃいましょ~!」
 意外と現実的なムニンの提案に、そのぐらいならと学生達も協力を約束した。
「それぞれ得意な事があるだろうから、やり方は皆に任せるよ☆
 むにむには皆の動きを見て合わせるからね♪」
 こうして、ムニン命名『クルトの恋を応援し隊』が半ば無理やり結成され、学生達は当日に向けて作戦を練り始めた。

 そんな学生達を見て、ムニンは一人ほくそ笑むのだった。
(ふふふ、恋のキューピッド同士がくっついちゃう事だってあるよね☆)


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2019-01-29

難易度 簡単 報酬 ほんの少し 完成予定 2019-02-08

登場人物 7/8 Characters
《新入生》キノ・ノール
 ローレライ Lv2 / 武神・無双 Rank 1
こんにちは、ボクの名前は「キノ・ノール」。 気軽に、キノって呼んでくれて構いませんよ。 これまで、様々な国を転々としてきて、この学園にたどり着いたけれど、これほどまでに広い学園ははじめてみたよ。 色々な不思議なこともあるし、世界中の「ゆうしゃ」が集まっているっていうのも、面白そうだね。 元々は遠い国に住んでいたけれど、家庭の事情で家から飛び出して、一人で旅をしていました。 旅先で、様々な出来事もあったので、それなりに場数は踏んでいる方じゃないかなと思う。 でも、まだまだ半人前の旅人だから、「ゆうしゃ」としても通用するように、頑張っていきたいよ。 新入生のみんなも、先輩も先生も、よろしくお願いします。 ■容姿 ボーイッシュで、一見すると中性的な男の子に見えなくも無い。 女の子の格好を旅先でして居ると、何かと面倒なことに絡まれるので、男の子っぽい格好をしている。 ■口調 基本は「~けど、~けれど、~だね、~だよ」と話、 丁寧口調や敬語でも普通に話します。 ■性格 警戒心が非常に強く、上っ面の笑顔を浮かべて、まったく人を信用していない、というのもザラです。 ■実年齢 20歳
《ゆう×ドラ》シルク・ブラスリップ
 エリアル Lv17 / 村人・従者 Rank 1
「命令(オーダー)は受けない主義なの。作りたいものを、やりたいように作りたい……それが夢」 「最高の武具には最高の使い手がいるの。あなたはどうかしら?」 #####  武具職人志願のフェアリーの少女。  専門は衣服・装飾だが割と何でも小器用にこなすセンスの持ち主。  歴史ある職人の下で修業を積んできたが、閉鎖的な一門を嫌い魔法学園へとやってきた。 ◆性格・趣向  一言で言うと『天才肌の変態おねーさん』  男女問わず誘惑してからかうのが趣味のお色気担当。  筋肉&おっぱい星人だが精神の気高さも大事で、好みの理想は意外と高い。 ◆容姿補足  フェアリータイプのエリアル。身長およそ90cm。
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《新入生》エルシュカ・ナイア
 ローレライ Lv3 / 芸能・芸術 Rank 1
【外見】 基本的に普段は女性的なグラマー体型だが、 自ら水の形状を変えて男性的な細身体型に姿を変える事が出来る 但しどちらの時でもピンクのロングヘアは変わらない いつも髪が濡れていたり、水が滴っていたりする 見た目は若々しいが自身の年齢は不明 【性格】 世間知らずの甘ちゃん。簡単に喜び、簡単に落ち込む。 落ち込むと長いことも多いが、気がつけば元気 見た目の大人っぽさに反してかなりガキんちょ 【声・口調】 普段は女性声で話す  無邪気なときも嬉しいときも悲しいときも。 シリアスな時や怒った時、喧嘩の時は少年声程の低さになる 女性声の時は女口調だったり、少年声の時は男口調だったり 気まぐれに子供っぽい口調になったりする 敬語は使わない…たぶん。 【衣装】 女装時(※女性的な装いを女装と呼ぶ)は 下着としてビキニを着用している 男装時(※男性的な装いを男装と呼ぶ)は 下着として海パンを着用している どちらの時でもどんな服でも着る 【LIKEなもの】 ミネラルウォーター カフェイン飲料 乳酸菌飲料 フルーツ系のジュース 【BADなもの】 魚介類(親しみがあって食べられない) 苦いモノ マズいモノ 魚を食べちゃう生き物
《比翼連理の誓い》オズワルド・アンダーソン
 ローレライ Lv22 / 賢者・導師 Rank 1
「初めまして、僕はオズワルド・アンダーソン。医者を志すしがないものです。」 「初見でもフレンド申請していただければお返しいたします。 一言くださると嬉しいです。」 出身:北国(リゼマイヤ)の有力貴族の生まれ 身長:172㎝ 体重:60前後 好きな物:ハーブ、酒 苦手な物:辛い物(酒は除く) 殺意:花粉 補足:医者を志す彼は、控えめながらも図太い芯を持つ。 良く言えば真面目、悪く言えば頑固。 ある日を境に人が触ったもしくは作った食べ物を極力避けていたが、 最近は落ち着き、野営の食事に少しずつ慣れている。 嫌悪を抱くものには口が悪くなるが、基本穏やかである。 ちなみに重度の花粉症。 趣味はハーブ系、柑橘系のアロマ香水調合。 医者を目指す故に保健委員会ではないが、 保健室の先輩方の手伝いをしたり、逃げる患者を仕留める様子が見られる。 悪友と交換した「高級煙管」を常に持ち、煙草を吸う悪い子になりました。
《新入生》フィーユ・セットヴォワル
 ルネサンス Lv7 / 芸能・芸術 Rank 1
【外見】 たぶん猫?のルネサンスの少女。隔世遺伝のため詳細が不明瞭。 グラマーな体つきで実年齢より少し大人っぽく見えるが、顔立ちは年相応である。 【性格】 非常に気弱。外見にコンプレックスがあり、いつも縮こまっている。 ただし、必ず故郷へ錦を飾らねばならないと思い詰めているので、立派なアイドルになるためとあれば大胆な行動にも出る。 【嗜好】 極端な自信のなさから隠そうとする癖があるが、人並みにオシャレにも興味があり、話題の小説を手に取り、人気の菓子や雑貨を買いに行く、普通の女の子の趣味。 【特技】 まだ自己否定の気持ちが大きくなかった幼い頃にレッスンを受けていたダンスが好きで、学園へ来て再開できたことを嬉しく思っている。 【戦闘】 性格上苦手としており、どうにか足を引っ張らないよう必死である。
《新入生》セイラ・ラテュール
 ヒューマン Lv2 / 教祖・聖職 Rank 1
みなさん、はじめまして。 教祖・聖職コース専攻のセイラ・ラテュールと申します。 聖職者としてはまだまだ未熟者ですけれど、わたしなりに精一杯みなさんのお力になりたいと思っていますので、よろしくお願いしますね。 えっと、それから……わたし、誰かのためになりたいと常日頃から考えているんです。ですから困った人を見かけると放っておけなくて。周りからはお人よしなんて言われますけど、それがわたし自身の望みでもあるので、それでどんなに苦労したとしても後悔はしていないつもりです。 ですので、なんでもお気軽におっしゃってくださいね? わたしにできることでしたら、何でもしてさしあげますから……こう言うとみなさん、特に男の人は喜ぶことが多いんですよ。 どうしてでしょうね……うふふ♡ みなさんの喜ぶ顔がわたしの何よりの生き甲斐です。 ですから、たくさんご奉仕させてくださいね♡ —————————————————— 色々と怪し気な子ですがよろしくお願いします。

解説 Explan

 皆さんはムニンに呼び出されて『クルトの恋を応援し隊』の一員となった学生ですが、これはサークルではないのでムニンが勝手にそう呼んでいるだけです。

●芸能大会について
 コンテストの優勝を目指しても構いませんが、歌もダンスも技能で勝る上級生が参加するのでまず優勝は出来ないものと思って下さい。

●目的
 クルトとマリエーヌを友達にさせる事が今回の目的です。二人を会話させる為のプランを作成してください。

●クルトについて
 格闘の訓練ばかりやってきた脳筋で、異性との交流がほとんどありません。
 好きな事は身体を動かす事。
 正義感が強くまっすぐな性格。悪く言えば単純。マリエーヌと知り合う為に大会に参加しました。
 ダンスは演武を応用してキレのあるパフォーマンスをします。ダンスで競い合えば気を許して一緒に来てくれるでしょう。

●マリエーヌについて
 歌が大好きなエルフの少女です。
 のんびり、おっとりとした性格で恋愛にはかなり疎いです。
 動物が好きで、特に犬を見ると目を輝かせます。犬系のルネサンスに出会うと撫でたくて堪らなくなります。
 歌で競えば、気を許して話を聞いてくれるでしょう。

●ムニン
 アイドルを目指すフェアリーの少女です。
 マリエーヌと仲が良く、ダンスで大会に参加するため彼女一人でも二人を引き合わせる事は可能ですが、労力的な理由と彼女自身の目論見のために協力者を求めています。
 実は、あわよくば協力した学生同士も仲良くさせようと目論んでいます。
「むにむにはラヴの力で世界を平和にするの☆」


作者コメント Comment
 はじめまして、聖護院須天です。
 学生時代と言えばクラスの女子達が共謀してカップルを作ろうとしていたなー、などと思いつつ今回のエピソードを考えました。
 クラスメイトをくっつけようとするような軽い気持ちで参加して頂ければと思います。



個人成績表 Report
キノ・ノール 個人成績:

獲得経験:16 = 16全体 + 0個別
獲得報酬:450 = 450全体 + 0個別
獲得友情:1
獲得努力:1
獲得希望:1

獲得単位:0
獲得称号:---
マリエーヌ側からお友達成立に向けてお手伝いをする。

エルシュカ・ナイアさんと一緒にマリエーヌに近づくよ。
ボクは歌があんまり得意じゃないけど、マリエーヌかエルシュカさんをお手伝いとかをする形で顔見知りになれたら良いかな。

基本的には、舞台に出る前のみんなのお手伝いや雑用を担当する感じだね。
もし人手が足りない場所があればそちらを優先的に手伝い、
クルトとマリエーヌの出番が無事に終わるよう尽力するよ。
(もしクルトと話す機会があれば、同じ専攻である事を活かして、できるだけ事を上手く進める)

人の仲はその人次第ではあるけど、知り合っておく事に損はないんじゃないかな?

シルク・ブラスリップ 個人成績:

獲得経験:19 = 16全体 + 3個別
獲得報酬:540 = 450全体 + 90個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
「近づけるにしても、何かきっかけがいるのよね、きっかげが」
(クルトたちに売り込み)「そこのキミ! どう、あたしの衣装ためしてみない?」

芸能大会には直接参加せず、着付けなど裏方。

芸能大会の参加する同輩に衣装を売り込み……というカモフラージュでクルトに衣装を押し付け。
マリエーヌの好みをプロファイルして、犬系のモフモフ、ファーや耳っぽい髪飾り、つけ尻尾をイメージしたデザインの衣装を準備。
「最近のエルフの間の流行よ? 犬系男子は撫でたくてたまらないって――」

ムニンやマリエーヌにも別途(無難なラインで)衣装を紹介したり。着付けの縁で繋がれればいいかな、と。

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:24 = 16全体 + 8個別
獲得報酬:675 = 450全体 + 225個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
いやぁ、ちょっと出てみるつもりだったけど…
恋の応援?素敵じゃないか!

まずはクルトと接点を持たないと
大会に参加、ダンスでパフォーマンス
音楽に合わせてステップを踏み、扇を持ってダンス
ダンスは大好きだけど、流石に緊張するね…!

クルトのパフォーマンスが終わった後に彼に話しかける
ねぇ君、さっきの動きかっこよかった!
俺はシキア、君は?
彼の踊りを褒めながら交流を図る
どうして参加したの?…ふむふむ

他のメンバーとお疲れ様会では話を弾ませつつ
所々でクルトにも話を振り
まずはみんなで話して緊張をほぐしてもらう
ある程度話したところで大会の話もして
二人にパフォーマンスの話題を振る
これならキミも話せるんじゃないかな?

エルシュカ・ナイア 個人成績:

獲得経験:19 = 16全体 + 3個別
獲得報酬:540 = 450全体 + 90個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【アドリブ度】
A 大歓迎

【目的】
応援し隊は勿論、芸能大会でステージも楽しむわ♪

【行動】
キノの協力を得つつ、マリエーヌの方からお近づきさせてみるわ

マリエーヌと歌で競いたいのだけど…
ムニンにマリエーヌへ声を掛けて貰えるか頼んでみるわね
ステージでは恋の応援ソングを歌うわ
「♪もう一歩近づいて あと一歩近づいて あの子のこと知りたいなら
さぁ おトモダチから始めましょ♪」

ステージが終わったらお疲れ様会にマリエーヌを誘ってみるわ
美味しい物でも食べながらお喋りしましょ?
もし話せなければエルが少し声を掛けてみるわ
「マリエーヌ、彼のステージとっても格好良かったわね♪」
「クルト、彼女のステージとっても可愛かったでしょう?」

オズワルド・アンダーソン 個人成績:

獲得経験:24 = 16全体 + 8個別
獲得報酬:675 = 450全体 + 225個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
クルトさんの後を狙ってダンスに参加しようと思います。
自然友愛で精霊を召喚し、一緒に踊ったりしましょう。
2人や他の人たちの話題作りに出来たら良いなと。

クルトさんのダンスの後に挨拶してさり気無く褒め、
距離を縮めていきます。
せっかくなので自分がダンスで緊張しないアドバイスをもらいましょう。

異性と交流がないみたいですから、
同性の人も一緒にいながら女性と話せば、安心するし慣れるのではと僕は思います。
お疲れ会でも、女性と話す機会があればついていったり、こっちから声かけたりしてみようかな。
クルトさんが慣れてきたなと思ったら、少し距離を取って見守りましょう。

フィーユ・セットヴォワル 個人成績:

獲得経験:24 = 16全体 + 8個別
獲得報酬:675 = 450全体 + 225個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
誘ってもらえたのが嬉しくてお手伝いすることになったけど……
ちゃんと私にできることあるかなあ……?

ま、まずは私もさりげなく知り合わなきゃいけないよね?
ダンスのコンテストには元々参加するつもりだったから……

クルトさんやマリエーヌさんに同じ参加者として頑張って話しかけて、
後でお疲れ様会とかしましょうって誘ってみるのはどうかな……?
お茶とお菓子くらいなら準備できるだろうし……みんなにも相談してみよう……

勇気を出さなきゃいけないことが増えちゃったけど……
人の役に立てるなら少しは頑張れる気がするし、
コンテストの緊張も紛れてうまくいくかも……
なるべく笑顔で……笑顔で……!

セイラ・ラテュール 個人成績:

獲得経験:19 = 16全体 + 3個別
獲得報酬:540 = 450全体 + 90個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
●目的・心境
わたし、意外とこういう話には弱いといいますか……
あのお二人をくっつけたいって気持ち、ムニンさんと同じです。うふふ♪

なので目指せカップル誕生!
そのためにクルトさんに自信を付けさせます

●行動
クルトさんに正面から接触
彼のマリエーヌさんへの恋慕もしっかり指摘

まっすぐな性格の彼には策を講じるより、堂々と本音と目的を打ち明けたうえお話をしてみます

周りはダンスや歌の達人だらけですが、気後れすることなく長所をアピールです!
思い切り当たりましょう!
大丈夫、砕け散ってもわたしが治療してさしあげますから!

●芸能大会
参加はせず運営のお手伝い等に参加

●技能
一般技能全般や職業技能【博愛主義】が役立つなら活用

リザルト Result

●大会数日前・応援
「【クルト・オーエン】さんですね?」
 芸能大会の数日前、どんなダンスにしようと頭を悩ませていたクルトに話しかける者がいた。【セイラ・ラテュール】だ。グラマーな身体に整った顔立ちの女性が近づいてきて、女性に慣れていない彼は戸惑ってしまう。
「ど、どちら様ですか?」
 そんな彼に優しい微笑みを向けながら、単刀直入に用件を伝える。
「実は芸能・芸術コースのムニンさんから話を聞きました。クルトさんはマリエーヌさんに恋をしていますね?」
 まっすぐな性格のクルトには堂々と目的を明かした方が良いと判断したのだ。突然恋心を指摘されたクルトは更に動揺しつい肯定してしまう。
「な、な、なんでその事をっ! あ、いやその」
 そんな彼に笑顔で近づくセイラ。
「うふふ、わたしはクルトさんの恋を応援していますよ。周りはダンスや歌の達人だらけですが、気後れすることなく長所をアピールです! 思い切り当たりましょう! 大丈夫、砕け散ってもわたしが治療してさしあげますから!」
 美女に近づかれてドギマギしながらも、応援の言葉を貰ったクルトは素直に嬉しい気持ちになった。物理的に砕け散る事は無いと思うが。
「ありがとう。俺には格闘しかないから、これでアピールしてくるよ!」
 笑顔で感謝を述べるクルトに、更に近づき耳元で囁くセイラ。これは近い、近すぎる!
「え、ちょっ?」
「……クルトさんに足りないのは女性に対する経験と自信だと思うんです。試しに二人きりで慣れてみませんか? わたしのカ・ラ・ダ・で」
 妖艶な笑みを浮かべ誘惑するセイラの肩を、真っ赤な顔をしたクルトが押して遠ざけた。
「そ、そういう事は良くないと思うんだ!」
 だが拒否されたセイラは悪びれた様子もなく微笑んで言った。
「とても誠実な方なのですね、それならきっと大丈夫。その一途な気持ちがあれば、想いは届くはずですから♪」
「……はあ、なんだ驚いた。そういう冗談はやめてくれよー」
 セイラの態度に安心したクルトは、軽く非難しつつも口調はかなり気安いものとなっていた。いくらか女性に対する苦手意識が和らいだようだ。
「うふふ、それでは頑張ってくださいね」
 彼の態度に満足したセイラは、微笑みを浮かべその場を離れたのだった。
(冗談のつもりでは無かったのですが、勘違いしたままの方がクルトさんには良い影響がありそうですね)

●大会数日前・売り込み
 また次の日、演武を応用したダンスの練習をしているクルトの下へ新たな訪問者が現れた。【シルク・ブラスリップ】である。彼女曰く、
「ほんとね~、あんな奥手くんとのんびりちゃんじゃあ、恋人なんていつできるかだし、騙されちゃったりしたら大変だし……」
 との事でムニンの呼びかけに応えたのだ。
「そこのキミ! どう、あたしの衣装試してみない?」
 衣装? と訝し気な顔をするクルトに、シルクはエリアルらしい小さな体に、男ならある部分に目が行ってしまいそうなグラマラスな身体を揺らしながら、楽しそうな口調で説明する。
「あたしは村人・従者コースのシルク・ブラスリップ。芸能大会参加の同輩に衣装を売り込んでるのよ。先輩達に混ざってパフォーマンスをする新入生の応援がしたくてね」
 その言葉に、クルトは少し黙ってしまう。みんな真面目な目的で参加しているのに、自分は女の子と知り合いたいという不純な動機で参加している。それなのに応援してもらうのは気が引けるのだ。
「実は、俺はダンスを競うために参加するんじゃないんだ」
「あら、女の子にモテたいからかしら?」
 即座に図星を突かれたクルトは、自分はそんなに態度に出やすいのだろうかと不安になってしまう。だが、そんな彼の様子を見たシルクは笑って言う。
「若者の動機なんて似たようなものよ。あたしはそういう気持ちこそ応援したいわね」
 そして、用意してきた衣装を取り出す。これを着ればまるで犬系のルネサンスになったように見えるだろう。
「最近のエルフ女子の間の流行よ? 犬系男子は撫でたくてたまらないってみんな言ってるわ」
 そんな流行はないが、マリエーヌは犬系のルネサンスを見ると撫でたくてたまらなくなるという情報をムニンから得て作って来たのだ。サイズは密かにクルトと同じ専攻の【キノ・ノール】に調べてもらった。
「こ、これは……可愛い、ね」
 躊躇うクルトだが、昨日セイラから言われた言葉が頭に浮かぶ。
(そうだ、思い切って挑戦しないと)
「うん、ありがとう。これを着て大会に臨むよ!」
 衣装を受け取って貰えたシルクは上機嫌でその場を後にするのだった。
(これで上手く行くか、楽しみね。こんな面白い話、介入するしかないでしょ……♪)

●大会当日・準備
 芸能大会当日。本番を前に慌ただしく準備をする会場で、【ムニン・フォスター】が二人の仲間を引き連れて【マリエーヌ・プレナン】のもとへ向かっていた。【エルシュカ・ナイア】はマリエーヌと歌を競うため、キノ・ノールはその手伝いをしにきていた。キノは歌が得意ではないので、仲間達のサポートに徹する事にしたのだ。
「まりりんはあそこで声出ししてるね☆」
 三人が近づこうとした時、マリエーヌに声をかける生徒がいた。
「ごめーんマリエーヌ、ちょっと手伝ってー」
 生徒は舞台の設営をしていたが、重い装置を運ぶのに人手が足りないようだった。
「あっ、力仕事ならボクが手伝うよ」
 キノはそう言って駆け寄り手伝いを買って出た。目的のマリエーヌが作業をしてしまっては話しかける事が出来なくなってしまう。代わりに手伝いを引き受ける事で仲間の二人が彼女に話しかけるチャンスを作る事にしたのだ。
「あら、武神コースの人? 助かるわー♪」
 笑顔で装置の一角につくキノ。中性的で男の子っぽい恰好をした彼女に、芸能コースの女子達の目が光る。
「きのっちの犠牲を無駄にしない為に、まりりんを捕まえるよ☆」
(いや、死んでないからね? あと変なあだ名もやめて欲しいかな)
 ムニンの声が聞こえたキノは、装置を運びながら心の中でツッコミを入れるのだった。
「まりりーん、えるぴょんがお話したいって♪」
 エルシュカを親友に紹介するムニン。マリエーヌは彼女の顔を見ると、にっこりと笑った。
「エルシュカさんも大会に出るんでしょう? 頑張りましょうね」
 同じコースの同級生である。当然彼女はエルシュカの事を知っている。そして二人ともシルクが仕立てた舞台衣装を身に着けていた。
「ええ、エルはステージを楽しむつもりよ♪ それでね、マリエーヌと歌で競いたいの。どうかしら?」
「うん、いいよ! お互い頑張ろうね」
 エルシュカの提案を喜んで受け入れるマリエーヌだった。
「今ね、女の子が男装をして歌劇をするっていう舞台の構想があるんだけど」
 一方、キノは芸能コースの生徒に次々と話しかけられ、結局自分自身がマリエーヌと知り合う事は出来なかった。
(まあ、エルシュカさんが話を出来たみたいだからよしとしよう)
 愛想笑いをしながら、華やぐ女子達の囲いから抜け出す機会をうかがうキノ。エルシュカの話が終わった後でムニンに助け出されたのだった。
「ありがとうね、きのっちのおかげで目的は達成したよ☆」

●大会本番・歌
 大会は歌の部から始まった。マリエーヌが優しい歌声で会場を癒し、クルトが彼女に見惚れていると次にエルシュカがステージ上に姿を現した。ピンクのロングヘア―が目立つグラマーな女性の姿をしたローレライが、とても楽しそうな笑顔をしている。スレンダーで大人しめの印象を与えるマリエーヌとのギャップに会場の目が集まった。
「この歌は、勇気が無くてあと一歩が踏み出せない、恋する人の背中を押す歌よ。さあ、そこのあなたも勇気を出して足を踏み出してみて♪」
『そこのあなた』の時に会場を見回す。一瞬目が合ったクルトはドキリとした。
『♪いきなり急接近しなくていいわ
 焦らなくて良いの
 少しづつ近づいていけば
 きっと仲良くなれるから
 もう一歩近づいて
 あと一歩近づいて
 あの子のこと知りたいなら
 さぁ
 おトモダチから始めましょ♪』
 割れんばかりの拍手が巻き起こった。恋をしているのはクルトだけではないのだった。
「エルシュカの歌、素敵だったわ!」
 マリエーヌが興奮気味に声をかけてくる。彼女は恋をしてはいないが、エルシュカの歌を聞いて男の子と仲良くなるのも良いなと思っていた。
「ありがとう。マリエーヌの歌も可愛くて癒されたわ♪」
 距離感の縮まりを感じ、次の計画へ移れそうだと思うエルシュカだった。

●大会本番・ダンス
 ついにクルトが参加するダンスの部が始まった。最初にパフォーマンスをするのは芸能・芸術コースの【シキア・エラルド】だ。
 彼は元々先輩達のパフォーマンスを見て勉強するつもりだったが、恋の応援と聞いてインスピレーションが刺激されそうだと思い協力を申し出た。
「ダンスは大好きだけど、流石に緊張するね……!」
 ミディアムロングの髪をダンスの為にまとめ、表面上は平静を装っているが内心緊張で心臓が飛び出しそうだった。ふと視線を待機者の方に向けると、彼の次にダンスをするクルトが緊張でガチガチになっているのが見えた。可愛らしいモフモフの衣装だが、妙に似合っている。
(初めてだと緊張するね。それが嫌われたくないなら、失敗できないなら尚更。俺だって緊張してるよ、これでもね)
 心の中でクルトに語り掛ける。家に縛られる事を嫌い、好きな事をしたくてやって来た芸能コース。パフォーマンスで生きていきたいなら、この程度の舞台で失敗してはならない。自分で予想した以上に緊張していた心が、恋するクルトの姿を見てほぐれるのを感じた。
「ミュージック、スタート!」
 扇を持ち、軽快な音楽に合わせてステップを踏む。その見事な動きに、会場中から歓声が沸き上がった。一緒に身体を動かしながら応援する観客もいて、シキアは確かな手応えを感じるのだった。
「すっげぇ、あれが芸能コースのダンスか」
 ガチガチだったクルトだが、目の前で繰り広げられるダンスのレベルの高さに、逆に開き直りのような気持ちが生まれた。
(専攻している人達の中で拙いダンスをしても埋もれるだけだ。大丈夫、セイラさんやシルクさんのおかげで俺でもこの舞台で戦える)
 クルトが舞台に上がると、おぉー! という声が上がった。犬系ルネサンスを模したモフモフ衣装が観客の目を引いたのだ。
「あっ、可愛い!」
 クルトを見て目を輝かせるマリエーヌ。その様子にムニンがほくそ笑む。
(ぐっじょぶよ、しるきぃ☆)
 そしてパフォーマンスが始まると、今度は別の意味で感嘆の声が上がった。ずっと格闘の鍛錬を続けてきたクルトは、音楽に合わせて演武を行ったのだ。その動きは上級生のダンスにも引けを取らないキレの良さで、可愛らしい衣装とのギャップに観客の目は釘付けになった。
「ねぇ君、さっきの動きかっこよかった! 俺はシキア、君は?」
 パフォーマンスを終えたクルトに、シキアが話しかける。
「俺はクルト。シキアのダンスも凄くて圧倒されたよ、やっぱり本職のダンスは違うね!」
 ダンスが本職と言われ、頬が緩むシキアだった。テンションが上がり、話も盛り上がる。
「違う分野の動きを取り入れるのもいいよなぁ、やっぱりある程度戦えるようにしといた方がいいかな?」

 そうして話が弾む二人に声をかけたのは、賢者・導師コースの【オズワルド・アンダーソン】だった。
「あなたのダンスすごくかっこよかったです。見ていてドキドキさせられましたよ。僕もあなたと同じダンスに参加するんです、緊張しないコツなんかはあるんですか」
 シキアに目配せをすると、微かに頷き合う。クルトは自分のダンスが終わった高揚感もあり、気安く質問に答えた。
「ありがとう。やっぱり自分の得意な事をやるのが一番だったよ。君は何が得意なんだい?」
 得意分野を聞かれて、名乗るのが遅れた事を思い出した。
「初めまして、僕は賢者・導師専攻のオズワルド・アンダーソンです。よろしく。
 僕に出来るのは社交ダンスですかね、精霊のハナを呼び出してみようかと思います」
 オズワルドは賢者コースの技能である『自然友愛』で精霊を召喚し社交ダンスをするつもりだ。
「精霊の召喚って成功するか分からないんだろ? 凄い度胸だなぁ」
 言われてみれば、いざ舞台で精霊を呼び出そうとしても失敗する可能性はある。だが、オズワルドはみんなの話題作りの為に参加しているので、予定通り精霊の召喚に挑戦する事にした。
 舞台に上がると、オズワルドは『自然友愛』に挑戦した。
「おいで、ハナ」
 果たして、幸運に恵まれたか仲間を思う気持ちを認められたか、彼の呼びかけに答えて可愛らしい姿をした幼い精霊が現れた。
 彼女の手を取り舞台の上でくるくると社交ダンスを踊るオズワルドに、会場はシンと静まり返った。ダンスの達人達と比べれば決して上手いとは言えないが、可愛らしい幼精霊と楽し気に踊る姿に誰もが見入ってしまう。
 ダンスが終わり、観客に向かって一礼すると彼を讃える歓声が巻き起こったのだった。

「みんな凄い……わ、私も勇気を出さないと」
 そこにオドオドとした様子で姿を現したのは、芸能・芸術コースの【フィーユ・セットヴォワル】であった。自分のルネサンスとしての身体にコンプレックスを持つ彼女は、それではいけないと自信をつけるために芸能コースを専攻した。今回は誘われた事が嬉しくて参加したが、やはり積極的になれず自身が提案したお疲れ様会の準備状況を見に行ったりしていた。
 そんな彼女だが、クルトのダンスを見て衝撃を受ける。ヒューマンでありながらルネサンスを模した衣装で舞台に上がり、それを多くの人々が称賛していたのだ。
 ――背中を押されたような気がした。
 シルクに仕立ててもらった衣装に身を包み、舞台に飛び上がる。
「い、いきます……!」
 やっぱり恥ずかしいけど、勇気を出して元気いっぱいのダンス!
 グラマーな体に幼さの残る顔立ちを持つルネサンスによるパフォーマンスは、会場中から可愛い! という声が上がる。
 大きな盛り上がりを見せたダンスが終わり、フィーユは勢いに任せてクルトに話しかけた。
「あ、あのっ、みんなでお疲れ様会とかしませんか?」
 クルトと話をしていたシキアとオズワルドも、いいね! と同調し、彼を誘った。
「楽しそうだね、俺も行くよ」
 ダンス組は見事、クルトを交流の場に誘い出す事に成功したのだった。
 その様子を見ていたエルシュカもマリエーヌを誘う。
「美味しい物でも食べながらお喋りしましょ?」
 そこに自分のダンスを終わらせたムニンも賛同する。
「むにむにも行くよ! まりりんも行こう☆」
「いいわね、楽しそう!」
 生徒達は大会の余韻が残る間にクルトとマリエーヌを知り合わせる場へと移動するのだった。

●お疲れ様会
 会場はキノとセイラ、そしてシルクが準備していた。彼女達は芸能大会が始まると会場を抜け出し、こちらの会場を準備していたのだ。フィーユが用意したお菓子とお茶を配置し、事情により自分が作った物以外口にしづらいオズワルドに専用のスペースも用意する気配りを見せた。
「す、凄いね……準備してくれてありがとう!」
 フィーユが笑顔で感謝の言葉を述べ、キノがこのぐらいはお安い御用と笑顔を返す。
「そ、それでは……皆さん、芸能大会お疲れ様でした!」
 幹事の発声に合わせ、お茶で乾杯。さっそく最後の作戦を開始する生徒達。まずシキアとオズワルドがクルトを連れてマリエーヌのもとへ行く。これは大会中にシキアが本人から参加理由を聞き出した事から、実に自然な流れで誘う事が出来た。
 まず声をかけたのはオズワルドだ。
「お疲れ様でした。みなさんとっても素敵なパフォーマンスでしたよ」
 そして全員が自己紹介を終えた所でついにクルトが勇気を出してマリエーヌに話しかけた。
「マリエーヌさんの歌、凄く優しい声で聞き惚れちゃいました!」
 マリエーヌはとても嬉しそうな笑顔を見せる。
「ありがとう! クルトさんのダンスも凄くかっこよかったわ。実を言うと、可愛い衣装に目が行っていたのだけど……それはどこかで売っているの?」
 彼等の協力の成果があり、二人はとても自然に会話を弾ませたのだった。

 そんな様子を見たオズワルドは仲間達に目配せしてその場を離れる。そこにムニンが話を始めた。
「みんなありがとう☆ ところでしっきーはえるぴょんの歌どう思う?」
 話を振られたシキアは素直な感想を述べた。
「凄く良い歌だと思ったよ。恋の応援っていいよね!」
 褒められて満更でもないエルシュカ。我が意を得たとばかりに笑みを浮かべるムニンは、更にフィーユを呼ぶ。
「ふぃーたんも一歩前に踏み出すのは大事だと思うよね☆」
「ふぃ、ふぃーたんですか? そう、ですね……一歩ずつでも、勇気を出して前へ進むのって大切だと思いました!」
 少しの勇気を出せたフィーユは、大きな達成感に包まれていた。
「きのっちはみんなのお手伝い、お疲れ様☆ 次はもっとお話が出来るといいな♪」
 笑顔を返すが、キノは芸能コースの女の子達にまた誘われたらどうしようと少し不安になるのだった。
「わるどんの精霊さん可愛かったね☆ 本番であんな挑戦しちゃうなんて、凄い度胸だと思うよ♪ アイドルに向いてるんじゃないかな☆」
 アイドルに向いていると言われても困るが、褒められて悪い気のしないオズワルドであった。
「せらちーの判断は良かったね☆ 正直に教えたおかげでくるっぽも素直になれたね♪」
(くるっぽ……ハトみたいですね)
 そしてセイラに耳打ちするムニン。
「でも、誘惑はメッよ☆」
 釘を刺されたセイラは苦笑して頷くのだった。
「しるきぃも素敵な衣装をありがとう、すっごく助かったよ☆」
 シルクの衣装が無ければこれほど上手くいかなかっただろう。全員が彼女の言葉に頷いた。
「さあ、むにむに達もお疲れ様会改め祝勝会をしましょ♪ みんなでもっと仲良くなるのダ☆」
 ムニンの依頼を終えた生徒達は、しばし大きな達成感に酔いしれるのであった。



課題評価
課題経験:16
課題報酬:450
陰謀渦巻く?芸能大会
執筆:聖護院須天 GM


《陰謀渦巻く?芸能大会》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《新入生》 キノ・ノール (No 1) 2019-01-25 00:18:19
課題に参加できたようで、一安心。
受講したみんな、よろしくね。

《ゆう×ドラ》 シルク・ブラスリップ (No 2) 2019-01-25 06:19:04
村人・従者専攻のシルクよ。よろしく。
こんな面白い話、介入しない道理はないわよねぇ。
あ、芸能大会は参加より衣装や準備の方で協力する予定よ。

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 3) 2019-01-25 19:56:43
エルシュカ・ナイアよ、芸能・芸術コース専攻なの
今回はみんな、よろしくね♪
ふふっ、確かに何だか面白そうだしエルも頑張っちゃう…♪
せっかくの芸能大会、ステージに出られるなら出てみるのも面白そう…?

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 4) 2019-01-25 21:49:23
はじめまして、芸能・芸術コースのシキアだよ。みんなよろしくね!
俺も折角だから出てみようと思うんだ
クルトのパフォーマンスも気になるしね!

《新入生》 フィーユ・セットヴォワル (No 5) 2019-01-26 11:05:58
は、はじめまして。芸能・芸術コースのフィーユ・セットヴォワルです。
よろ、よろしくおねがいします……っ

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 6) 2019-01-26 19:13:32
んーとぉ…どうやってお近づきさせるかってことだけど。
クルトにアプローチする人マリエーヌにアプローチする人で分かれて
双方から近づけられるように班分けみたいにしてみるのはどうかしら?

ムニンに関しては「むにむには皆の動きを見て合わせるからね」とのことだから
ムニンと協力したり一緒に動くことも可能かしらね 多分

《新入生》 セイラ・ラテュール (No 7) 2019-01-26 23:10:48
はじめまして。教祖・聖職コースのセイラ・ラテュールです。
どうかよろしくお願いしますね。

わたしはクルトさんとお話してみるつもりです。
思い詰めていて踏ん切りがついていないようですので……きっかけさえ掴めればきっとうまくいくと思います。

大会のほうは歌も踊りもぜんぜんダメなので、お手伝いに回ることにしますね。

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 8) 2019-01-27 11:09:28
ご挨拶が遅くなってしまい申し訳ありません。
賢者・導師専攻のオズワルド・アンダーソンと申します。
二方の距離が近づくよう微力ながらお手伝いしたいと思います。

あぁ、そう。
芸術コースではないのですが、せっかくなので踊りにも参加してみようと思っております。
僕もクルトさんのところにいこうかな。

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 9) 2019-01-27 13:38:41
うーん……クルトの方からお近づきさせてみる人が多い感じかしら?
エルはマリエーヌの方にアプローチしてみるわ
クルトが緊張して自ら話せなくっても、マリエーヌから話し掛けてもらえたら話せる事もあるんじゃないかしら…?
普段は無理でも今回のクルトは支えてくれる人が居るんだし…ね♪

《新入生》 キノ・ノール (No 10) 2019-01-27 18:02:18
最初に挨拶してから日があいちゃったね。
新しく参加したみんなはこんにちは。ボクの名前は「キノ・ノール」。
気軽にキノ、って呼んでくれて構いませんよ。どうぞよろしく。

ここまでの話の流れは了解しました。
ならボクは、エルシュカさんと一緒に、マリエーヌさんの方にいってみようかな。
歌とかは得意じゃないけど、マリエーヌやエルシュカさんのサポートをしつつ、
ムニンが何かやるときに人手が必要なら、手伝いする感じで考えてるよ。
同じ武神・無双コースだし、踊りで大会にでなくても、クルトとは多少は気が合うと思うしね。

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 11) 2019-01-28 01:57:27
キノ、ありがとう♪
一緒に頑張りましょうね

そうねぇ…エルは芸能大会でマリエーヌと歌で競ってみるつもりよ
クルトが彼女のステージを見たり、逆にクルトのステージを彼女が見たりすれば
二人の会話の話題にも出来そうだと思うの
それに歌で競って気を許してくれるなら…それをエルたちとマリエーヌの会話のきっかけにしたいし。どうかしら。

《新入生》 フィーユ・セットヴォワル (No 12) 2019-01-28 07:17:35
え、えっと……私は、後でお疲れ様会とかしませんかって、提案してみるつもり、です。
改めてお話とか、できる場があったらいいかなって……

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 13) 2019-01-28 08:24:01
なるほど、
僕はクルトさんに話しかける理由は、同じダンスに参加するのと、
異性との交流が無いということから、もしかしたら同じ男性同士なら話を聞いてくれそうですし、
男性の付き添いがあれば女性との会話も出来るのでは?と思ったからですね。
お疲れ様会、確かにとてもいい案ですね。

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 14) 2019-01-28 09:25:43
確かに、クルトには男性の手助けがあるのは大きいと思うわ

お疲れ様会!フィーユ、ナイスアイデアね♪
マリエーヌを誘ってみるわ

《新入生》 エルシュカ・ナイア (No 15) 2019-01-28 12:09:20
エルはプラン提出完了したわ~

キノの協力…サポートは借りる旨を記載させてもらったわ
ダメだったら間に合う内に声を掛けてちょうだいね?
あまりお顔を見なかった子もいるけれど…プラン提出が間に合ってるといいんだけど…

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 16) 2019-01-28 15:33:51
ごめん、なんだかギリギリになっちゃったね
お疲れ様会はとてもいいと思うよ
最初にも言った通り、俺はクルトと話をしてみたいと思う
上手く仲良くなれたら、お疲れ様会でのサポートもしやすいと思うから頑張ってみようかな

《新入生》 キノ・ノール (No 17) 2019-01-28 20:28:17
エルシュカさん>
ステージを見せる機会を作るのは良いアイディアだと思う。
やっぱり綺麗な姿をみた方が、気持ちも盛り上がると思うしね。
あと、ボクもプランを提出してきたよ。
エルシュカさんのサポートをするように書いたから、上手くいくと嬉しいな。

お疲れ様会も素敵だね。
他の皆は大会にでる人も多いし、ボクがエルシュカさんの手伝いをした後は、
ムニンあたりとそっちの準備をする事になるかなと思ってる。

《ゆう×ドラ》 シルク・ブラスリップ (No 18) 2019-01-28 21:26:19
私もぎりぎりね……ごめんなさい。
(すいません、PLが土日から熱で倒れてました……)

今のところクルトの方から近づくきっかけと場所を作る案が多い感じかしら?
マリエーヌの方から話すようなきっかけも何か合わせて作りたいけど……そこらへん中心でプラン考えてみるわ。