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ワンダー・キャンディ・ミステリー


ストーリー Story

 お菓子を作ろう コトコトコト。
 お砂糖煮詰めて コトコトコト。
 ルバーブ刻んで コトコトコト。
 玉子はブクブク コトコトコト。
 美味しくとろけるお菓子の行進。
 とっても甘ぁいお菓子のお誘い。
 さぁささぁさぁ いらっしゃい。

「これは、問題ですね……」
 ここは、魔法学園フトゥールム・スクエアの保健室。そこに備えられたベッドを見下ろしながら、学園の女性講師【ルミナス・エルーニャ】は険しい顔でそう呟いた。

 その日、あなた達は学園のとある教室へと招集された。
「よく、募集に応じてくださいました。皆さんの勇気に、感謝します」
 その言い様に、皆が首を傾げる。はて、何の事だろう。今日は、敷地内にあるという、人手の足りない店舗。そこに、職業実習を兼ねて手伝いに行く課題の筈。相応の報酬も出ると言う事で、言わば学園公認のアルバイトの様なもの。アルバイトに、勇気もへったくれもないだろうに。
 訝しがるあなた達を他所に、ルミナスは尚も神妙な態度。肘を机に着き、両手は組んで俯き加減の顔の前。部屋の灯りを反して、奥が見えない眼鏡。何か怖い。
「まずは、これを試して貰いましょう」
 ルミナスの言葉に従う様に、メイド服を纏った少女達が教室に入ってきた。彼女達はあなた達の前に手早く皿を並べると、教室を出て行った。
 皿の上に載っていたのは、ケーキが一つ。
「どうぞ、お食べなさい」
 言われるままに、皿を手に取る。見た目は、普通のケーキ。いや。そこらで売っているモノよりも飾り気がなく、見てくれは質素である。
 フォークで切ると、柔らかくて心地よい手応えと共に、甘い香りがフワリと鼻をくすぐる。いい匂い。素直に、そう思った。ひとかけ、口に入れる。途端――。
「!!」
 皆が皆、顔を見合わせる。
「美味しいでしょう?」
 ルミナスが訊く。反論など、ありはしない。美味しかった。絶妙だった。最高と言う言葉すら、不足だろう。正直、どんな言葉を使って表現したらいいのかすら、分からない。一口食べれば、優しい甘さに舌が蕩ける。二口食べれば、恍惚となって思考が揺らぐ。三口食べれば、幸福感で身体が痺れる。一種、危険ささえ感じさせる美味しさだった。
「最近、街の一画に出来た小さなお菓子屋の商品です。街ではもう大評判で、毎日12時間待ちの行列が出来ています」
 だろうな、と思う。と言うか、この味が分からない人は人間として何か大事なモノが欠けていると思う。
 皆が食べ終わるのを待つと、ルミナスは言った。
「察しは、ついているでしょう?」
 一斉に頷く、あなた達。
「そうです。皆さんに出向いていただくのは、このケーキを販売している店、『ワンダー・キャンディー』です」
 そう言って、彼女は手にしていた紙を配り始める。紙には、こんな印字がされていた。

 『アルバイト募集。ワンダー・キャンディーでは一緒に働いてくれる仲間を募集しています。私達といっしょに、お客様に甘い夢をお届けいたしましょう。時給:1500G。勤務時間:AM9時~PM5時(週休二日・一時間の休憩有・残業手当て有)。業務内容:接客・レジ・品出し・店舗掃除。募集人数:来る者拒まず。いくらでもどうぞ。※勤務時間・賃金等、ご要望があれば相談に応じます。By店主』

 なるほど。確かに、アルバイト募集している模様。無理もない。それだけの人気店なら、人手はいくらあっても足りないだろう。条件は良いし、ひょっとしたら試作品や残った商品のお相伴にも与れるかもしれない。ウハウハではないか。あなた達が心の中で歓声を上げたその時。
「続いて、これを見てください」
 ルミナスの声と同時に、部屋の灯りが落ちた。すると、入れ替わる様に灯った光が部屋の宙に映像を映し出した。見れば、ルミナスの手には一つの共鳴魔法石(ウーツル)。それに映る光景を、魔法の応用で空間に転写しているのだろう。中々に高度な技術。流石、先生。
 けれど、そんな事は些細な問題。皆の視線は宙に浮かんだ映像に注がれている。
 何と言うか、形容に困る映像だった。
 場所は、学園の保健室だろうか。そこに並んだ、六つのベッド。場所柄、そこには当然病んだ生徒達が横たわっているのだが……。
 何か、様子が変だった。
 彼らは、痛みに苦悶している訳でも、悪寒に震えている訳でもなかった。彼らは、笑っていた。その顔に、蕩けそうな笑顔を浮かべて、陸揚げされた烏賊の様にベッドの上で伸びていた。
 何て言うか、見るからにヤバイ。
 絶句しているあなた達に、ルミナスは言う。
「これは、現在街で多発している症例です。ありとあらゆる気力を失い、見ての通り腑抜けになって日がな一日ゴロゴロしています」
 いや。これ、そんな悠長な表現じゃ収まらない気がするんですが。
「そして調査の結果、この生徒達が皆、例のワンダー・キャンディーのケーキを複数回に渡って購入している事が分かりました」
 エェエエ!?
 そんな得体の知れないもの、食べさせられたの!? 仰け反る、あなた達。しかし、ルミナスは平然と続ける。元来がクールな方なのだ。
「どうも、このケーキが原因である事は確かなのですが、それ以上の事が分かりません。まさか、美味しいという理由だけで営業停止にする訳にも行きませんし。そこで、あなた達に白羽の矢が立ちました」
 あ、何か嫌な予感してきた。引きつるあなた達に、ルミナスは告げる。
「潜入捜査です。アルバイトとして店に入り込み、色々と探ってきてください。店主が何者かとか、お菓子がどの様な手法によって作られているかなど」
 あの、ちょっと?
「心配はありません。官憲との連携は出来ています。と言うか、頼んできたのあっちですから。多少の無茶はもみ消せます」
 いやいや、ちょっと待って。
「早く行かなければ、応募が締め切られてしまいます。人数に明確な限りはありませんが、向こうの気分次第と言う事も有り得ますので」
 待って。せめて、選択の余地をちょうだい。お願いだから。
「よしんばバレたとしても、せいぜいケーキ漬けにされて脱魂するだけです。問題ありません」
 いや、十分怖いんだけど。それ。
「ちなみに、得たアルバイト代は全て皆さんのものです。代価は十分ですね」
 ……あ。そう言えばこの人、黒幕・暗躍コースの担任だったっけ……。
「説明は終わりです。それでは、皆さんの健闘を願います」
 言葉の結びと共に、ルミナスがパチンと指を鳴らす。途端、辺りの光景がジジッと歪む。転送魔法石(トーブ)を利用した、移動魔法。前もって、仕掛けていたらしい。しまった。図られた。後悔しても、後の祭り。
「はい。いってらっしゃい」
 声と共に、切り替わる光景。気づくと、あなた達は『そこ』に立っていた。

 ワイワイと賑やかな街の中。目の前には、延々と並ぶ長蛇の列。その先に立つ、小さな店。それが、菓子店『ワンダー・キャンディー』。
 行列を避けて、裏口に向かう。小さな扉。そこから漂ってくる、より濃密な香り。頭が、クラリとする。フルフルと頭を振って、扉に向かう。
 ノックを数回。
「鍵はかかってませんよ。おいでなさい」
 招く声。ドアノブに、手をかける。さてさて、どうなる事やら。
 そして、あなた達はドアを開けた。

 お菓子を飾ろう トテトテトテ。
 小麦粉振るって トテトテトテ。
 黄色い木いちご トテトテトテ。
 真っ白メレンゲ トテトテトテ。
 甘くてふんわり お菓子が歌う。
 ほんわり甘ぁい お菓子が笑う。
 さぁささぁさぁ おいでなさい。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 5日 出発日 2019-07-15

難易度 普通 報酬 多い 完成予定 2019-07-25

登場人物 5/8 Characters
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《甲冑マラソン覇者》朱璃・拝
 ルネサンス Lv29 / 武神・無双 Rank 1
皆様こんにちは。拝朱璃(おがみ・しゅり)と申します。どうぞお見知りおきを。 私の夢はこの拳で全てを打ち砕く最強の拳士となる事。その為にこの学び舎で経験と鍛錬を積んでいきたいと思っておりますの。 それと、その、私甘い食べ物が大好きで私の知らないお料理やお菓子を教えて頂ければ嬉しいですわ。 それでは、これからよろしくお願いいたしますわね。
《新入生》エトルカ・ドゥラメトリー
 アークライト Lv7 / 武神・無双 Rank 1
「わたしは、エトルカ。きみは?」 姉妹の片割れ、姉 思うままに、感じるままに奔る 心の奥に、静かな祈りを持ちながら 容姿 ・淡い薄紫のショートボブ、色はやや桃色寄り ・目は丸型、やや水色がかった銀色 ・動きやすい服装を好み、制服はスカートではなくショートパンツを着用 性格 ・感情の起伏が薄く、思うままに行動する ・妹と対照的に直感で動くタイプ ・好戦的。自分から仕掛けることは(妹のことを考えて)あまりないが、売られた喧嘩は買う ・故郷での扱いから、自己評価が低い傾向にある ・妹以外から褒められるのは慣れてない 妹について ・大切な妹、いろいろ世話をかけてしまっているのが申し訳ない ・自分以外にも色々と目を向けてほしいと思っていたので、今の環境には納得している 好きなもの 妹、戦い 苦手なこと べんきょう、ひとに寄り添う 二人称:きみ、呼び捨て 敵へは「お前」 やや片言寄りの口調 例)「課題、探してる。きみ、同じ?一緒、探そう」
《不屈愛の雅竜天子》ミサオ・ミサオ
 ドラゴニア Lv18 / 魔王・覇王 Rank 1
「ミサオ・ミサオ。変な名前だろう。 この名前は誰よりも大切なあの子からもらったんだ。」 名前はミサオ・ミサオ。無論本名なわけがない。 外見年齢は20代、本年齢は不明。 本人曰く100越えてんじゃないの、だとか。 職業はギャンブラー。 学園に入る前は彫刻師、薬売りなどいくつか手に職を持っていた。 魔王コースを選んだのは、ここが楽だと思ったからだそうだ。 遠慮なくしごいてくれ。 性格はマイペースで掴み所がなく飄々としており、基本滅多に怒ることがない。 面白そうなことや仲の良い友人が居れば面白そうだとついて行き、 好きな人や大切な人にはドロドロに甘やかし、自身の存在を深く刻み付け、 飽きてしまえば存在を忘れて平然と見捨てる外道丸。 いい子には悪いことを教えたり賭け事で金を巻き上げ、 そして悪友のオズワルドや先輩先生にこってり絞られる。 恋愛したい恋人欲しいと言っているが、一途で誰も恋人を作ろうとしない。 たくさん養ってくれる人大好き。 趣味は煙草と賭け事。 特技は煙草芸、飲み比べ、彫刻。

解説 Explan

 街に流布する謎のケーキ。人を腑抜けにする、危険なケーキ。その謎を、アルバイトとして侵入し、解き明かしてください。材料・製造過程・従業員(特に店主)。の三つが標的。

 ~『ワンダー・キャンディー』について~
 課題の舞台となる洋菓子店。
 人が十人も入ればいっぱいの小さな店舗に、休憩室、厨房が併設。
 主な諜報活動は、閉店後、休憩室及び厨房周辺にて。

 ~休憩室について~
 店舗に併設された、従業員の憩いの場。チーフや先輩から、色んな話が聞ける。
 八畳程の小さな部屋で、貴重品入れが置いてあり、中に各部屋の鍵が入っている。
 ベッドが備え付けてあって、希望すれば泊まり込みの残業も可能。

 ~厨房について~
 店舗に併設。
 原則、中にはパティシエと店長しか入室不可。商品は出来上がった順から入口横の小窓から従業員が受け取る形式。
 どうやら、24時間休みなく稼働している模様。パティシエさんは一人だけなのに、おかしいね。

 ~店長について~
 ふっくら太った、優顔のおばさん。従業員には優しく接してくれるけど、必要以上の事は話さない。謎の人。情報源としては、望み薄。でも、トライするのもまた一興。

 ~チーフについて~
 アルバイトのまとめ役。パティシエの他には、唯一の正社員。貴重品入れの鍵の管理を任されている人。
 外見年齢20歳のお姉さん。極度の年下好き。男の子でも女の子でも、甘えられるとすぐにやける。立場上、色々知っているので情報源として重要。

 ~先輩アルバイトについて~
 16歳と14歳の女の子。美形好きのおしゃべり好き。甘い顔と言葉で囁けば、意外な情報も聞き取れるかも。男性でなくとも、女の子でも仲良くなれば大胆になるよ(色んな意味で)

 ~パティシエ~
 店長以外は、誰も姿を見た事がない謎の人。たった一人で厨房を回し、一日1000個は売れるケーキを作り上げる。
 彼の正体を暴く事が、秘密を解き明かす一番の近道。


作者コメント Comment
 コンニチハ。GMの土斑猫です。
 今回はちょっとしたミステリー。人心を蕩かすケーキの謎を明かして下さい。
 活動出来る範囲内で、どんな行動をとるかを明記してくだされば、それに応じて物語を展開させます。
 ちょっとしたミステリー気取ってますが、GMにそんなもの綴る能力ありませんw(体は大人、頭脳は子供)物語は緩く展開します。どうぞ、気楽に参加してくださいな。


個人成績表 Report
チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:129 = 108全体 + 21個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
面白いお菓子作りの原理気になるし、見物覗き見のつもりでアルバイトに混ざろ。
勤務時間希望出せるっぽいし、夜希望にしとこっかな。人多いめんど…動きにくいし、夜とか早朝にケーキ仕込むこと多いだろうから、覗ける機会も増えそう。たぶん。

売り子なら周囲の聞き込み兼ねれっし、ゴミ出しなら原料調べる一因になれそうだし。
ザコちゃん、割り振られたお仕事あるんなら、なーんでもやる。
…相当むかつき腹立ちな内容じゃなければ。

それに、多少は好感持たれとく方が、色々聞きやすくなりそうだしね。パティシエ助手的な配役になれたら1番手っ取り早いんだけど。
お【裁縫】は趣味程度にやってるから、ケーキの装飾くらいなら手伝えるよ?違う?


プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:129 = 108全体 + 21個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
最大限容姿の儚さを活かして美しく微笑み、完璧な第一印象を刻む。

志望動機を「貧しい教会の兄弟達に仕送りしてる」と話し同情ポイントゲット。

営業時間内は俺のコミュ力を駆使して接客。
店内での信頼度を行動で底上げ。
泊まり込みも行い、隙を見つけては魔法関連のモノが無いかも調査する。

そして、チーフに狙いを定め「教会の皆にケーキを食べさせる為に作り方を知りたいと思うが、企業秘密だろうし残念だ」という旨を悲し気に話してチーフから情報を引き出す。

上記で得た情報共有と、厨房に潜入する仲間が見つからない様に従業員の注意を引き付ける役目もする。

■使用技能
・対話
人心掌握学/心理学/会話術/説得/演技

・調査
魔法学/事前調査

朱璃・拝 個人成績:

獲得経験:129 = 108全体 + 21個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
先ずは普通のアルバイトとして疑われないようにしませんと。精密行動と信用を用いて正確無比な仕事ぶりを発揮して先ずはチーフや先輩に信用されるゆに致しますわ。かつ聞き耳を用いて厨房内で不審な音がしないか聞いてみますわね。それと嗅覚強化を用いケーキの匂いから何か解らないか探ってみますわ

聞き込みは主にチーフ様に対して行いますわ。演技を用いて年上の女性に憧れる少女を演じつつ、チーフ様のお仕事ぶりを褒めたたえながら気分を良くさせた所で甘えるような仕草で色々質問して参りますわね

仲間で集めた情報を持ち寄った所で推測を用いてケーキの謎を推測してみますわ。何か違法な事があるなら説得を用いてお店側に辞めるよう促します

エトルカ・ドゥラメトリー 個人成績:

獲得経験:129 = 108全体 + 21個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
課題、はじめて、頑張るです

【目的】
がんばってケーキとパティシエの謎を探る

【行動】
お昼、ケーキ運ぶ、手伝います
その時、チーフさん、お話したい
えっと、人とお話、めをあわせて、まごころを!
妹、アドバイスくれた(えへん)
聞く内容
・いつからバイトを?
・メンバーはこの人だけ?
・材料とかそういうのは誰が管理?

夜中は泊まり込み
最近、泥棒多い
わたし、番犬!あ、ちがった、番人できる、です!
あ、でも、おしごとも手伝う
鍵、借りれたら借りたい、です

厨房へは「忍び歩き」【立体起動】で隠れながらこっそり
ずっと働く、大変、さしいれ!
扉ノック、反応見る
ある?ならお話する
ない?それはたいへん!急いで駆けつけなきゃ!(鍵がちゃ)

ミサオ・ミサオ 個人成績:

獲得経験:129 = 108全体 + 21個別
獲得報酬:4320 = 3600全体 + 720個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:専門家に実物を調べてもらえば早い気がするんだがなぁー。しかし言わない。

行動:髪を耳に掛け、メガネを掛けて軽く【変装】し、接客、品出しメインのアルバイトとして潜入。
少し真面目な好青年として【演技】をしながら、
女性のお客さんや先輩アルバイトをメインに交友を持ち【信用】を得ます。
また、先輩アルバイトの1人に少し好意を持っているように【演技】をしつつ、
先輩から情報を聞きだします。

泊まり込みはせず早めに帰るが、
少し離れたところから先輩やチーフが帰るのを確認したら、
潜入して仲間と合流、【嗅覚強化、視覚強化】を使用して捜索します。
素早く捜索して、早々に退散するぜ。

リザルト Result

 菓子屋、『ワンダー・キャンディー』は開店した途端に大騒ぎだった。開店前……と言うか、夜明け前から並んでいた人々が扉が開くと共に殺到してきた。元々10人程度しか入らない店の中は大混雑の大騒ぎ。阿鼻叫喚の地獄絵図。そんな中で、てんてこ舞いしているのは、フトゥールム・スクエアの生徒達。かの店の不穏な秘密を探るため、アルバイトとして潜入したのはいいものの、想像を絶する労働量にキリキリ舞い。学園でしっかり鍛錬は積んでいるものの、使う体力が違う故。今日も今日とて、要領を得ない手際に先輩達の叱咤が飛ぶ。
「ほら、プラムくん! そのトルネードモンブランはこっちのお客!」
「エトルカちゃん! ここ、品出しお願い!」
「朱璃さーん! お会計してー!!」
 返す皆さん、息も絶え絶え。
「はいはい! そちらですね!!」
「了解! 頑張る!!」
「分かりましたー! ただいまー!!」
 満ち満ちる甘美な香り。たまに埋没しそうになる意識を叱咤して、奔走の時はひたすら続く。

「やれやれ……。ようやく、しばしの安息か……」
 そう言いながら休憩室に入ってくると、【プラム・アーヴィング】は備え付けの椅子にドッカと座った。
「おつかれ」
 そんな言葉と共に、冷えた麦茶を差し出すのは、【ミサオ・ミサオ】。お礼を言いながら受け取ったプラムがゴクゴクと飲み干す。それを眺めながら、火をつけた煙管を一吸い。プカリプカリと丸い白煙を吐く。ふと気づくと、テーブルに頬杖をついたプラムがニヤニヤしながらこっちを見ていた。
「何だい?」
「なかなかイカしてるね。その変装。眼鏡は、伊達かい?」
「ああ。テーマは、『なんかカフェのアルバイトしてそうなメガネが似合って仕事では真面目だけどちょっと悪い所を見せてギャップ萌えを狙うリア充っぽいオシャレな男子学生』さ」
 聞いたプラム。『長いな』と笑いながら、鋭い眼差しをさらに細める。悪い顔。
「ターゲットは、決めたのか?」
「ああ」
 宙を眺めながら、また煙をプカリ。先に上がった煙輪の輪の中を、煙の玉が潜っていく。
「誰だい?」
「エタニアちゃん」
 【エタニア・パルステル】。ワンダー・キャンディーで働く16歳の女の子。彼らの先輩となる。
「あの娘か。来た時から、お前に興味深々のご様子だったからな」
「少し手伝いをして、『彼氏いるんです?』って訊いたらコロリだった」
 ポポポッと吐き出す煙。今度は、小さな輪っかが綺麗な列を作って宙を歩く。言ってる事は色事師のそれだが、ミサオの顔に悪意の色はない。まあ、悪い顔である事にかわりはないが。
「手はつけたのか?」
「まさか」
「さっさと落とした方が、色々と聞き出し易いだろうに」
「その気にさせとくだけでいい。十分、口のファスナーは開いてる」
 そう言って、ミサオは懐から何かを取り出す。カサリと微かな音を立ててテーブルの上に置かれたのは、1枚のメモ用紙。何やら、数字の様なモノが書き込まれている。
「これは?」
「この店の従業員の、行動表」
 言いながら、煙管の頭で紙をトントンと叩く。
「知ってのとおり、店の従業員は5人。アルバイト2人に正社員(チーフ)が1人。そして店長とパティシエ」
「既知の情報だろ。調べる事じゃない」
「まあ、聞きなよ」
 煙管の頭が、ツツ、と紙の上を滑る。
「従業員のうち、実働するのは3人。チーフとアルバイト2人だ。そして、店には防犯のために夜勤がある。泊まるのは2人で、ローテーション。1週間の営業日のうち、3日はチーフとアルバイトのどちらか。残り2日はアルバイト2人で回す」
「2日間の休業日は?」
「店長が泊まり込むそうだ。で……」
 紙の上を踊っていた煙管が、ピタリと止まる。
「問題は、ここ」
 煙管が指していたのは、夜中の11時から6時の時間帯。
「夜勤と言っても、厳しいもんじゃない。この頃には、夜勤メンバーも就寝する」
「ザコちゃんが、そう言ってたな」
「それだよ」
「ん?」
 ピ、煙管を突きつけられて、小首を傾げるプラム。
「この時間帯、意識を持った人間はこの店からいなくなる。そこが、肝だ」
「前置きが長い。言えよ」
 少々ダレた様子のプラムに苦笑すると、ミサオは煙管を1吸い。煙を吐いて、言った。
「エタニアちゃんが、夜勤だった時の話だ」
「ふむ?」
「夜中……丁度、午前1時頃に花摘みに起きたそうだ」
「トイレか」
「意外とデリカシーないな。キミ」
 クックと笑いながら、ミサオは言う。
 曰く、用足しを終えたエタニアが休憩室に戻る途中、ふと厨房の窓が目に入った。窓には、ボンヤリと明るい光が灯っていた。ここのパティシエは、泊まり込みで働いている。『ご苦労様』。心の中でそう呟いたその時、窓の中に見覚えのあるシルエットが浮かんだ。
「店長?」
「そうさ」
「その時間には、帰宅してる筈だろう? 何か、急用でもあったか?」
 ミサオは、『いいや』と頭を振ると続けた。
 その日の事が気になったエタニアは、次の夜勤の際にも同じ時間に起きてみた。ソォッと厨房の窓を覗きに行った。すると――。
「……いたのか?」
「ああ。その後も、何回も確認してるそうだ。どうも、毎晩夜勤が眠った頃を見計らって戻ってきているらしい」
「ほう……」
 顎に手を当てるプラム。細い目が、さらに鋭く細まる。
「怪しいな……」
「だろう?」
 ニヤリと悪い笑みを合わせる2人。プラムが、訊く。
「で、エタニア先輩はどんな見解なんだい?」
 聞いたミサオ。クックと笑う。
「『きっと、パティシエさんと逢引してるんだよ』だとさ」
「おやおや」
 プラムもまた、クックと笑う。煙管をクルクルと回しながら、ミサオは言う。
「オレも言われたよ。『来てくれるなら、私も鍵を開けて待ってる』って」
「何て答えた?」
「聞こえない振りした」
 態とらしく宙を仰ぐミサオ。こちらも態とらしく、溜息をつく。
「酷い奴だな」
「中途半端な覚悟で摘む方が、酷いだろ」
 惚けた悪人面の向こうに見え隠れする、誠実さ。その本性を、少なからず良く思う。
「本気で迫られたら、どうする?」
「逃げるさ。『また今度にね』とか言って」
 ニヤリと笑む、ミサオ。全くもって、悪い顔。
「まったく、酷い奴だ」
「お互い様だろ」
 笑い混じりにかけられた言葉。煙管の灰を空の紙コップにポンと落とすと、プラムに言い返す。
「キミこそ、店長に言ったんだろう? 志望動機を、『貧しい教会の兄弟達に仕送りしてる』なんて言って。あの手の人は、そう言うのに弱いからな」
「それがな~」
 両手を頭の後ろにやって、背もたれに体を預ける。安物の椅子が、ギシリと軋みを上げた。
「なかなか手強いんだよ。あのバアさん。もう1歩が、踏み込めない。さっきも商品取りに行ったら顔合わせたんで、『教会の皆にケーキを食べさせる為に作り方を知りたいと思うが、企業秘密だろうし残念だ』なんて言ってみたんだが、はぐらかされちまった」
「おや、ご愁傷様」
「なかなか、食えないよ。あのバアさん」
 溜息をつくプラム。ミサオは笑う。
「相手が男じゃないと、調子が出ないんだろう?」
「それも、あるかな?」
 そう言って、2人が悪い顔を見合わせたその時。
「ミサオくん。ちょっとー」
 そんな言葉と共に入ってきたのは、店の制服を着たポニーテールの女の子。先刻話に上がった、エタニア・パルステル。ミサオを見つけると、嬉しそうに顔を綻ばせる。けれど、彼が持つ煙管を目にすると、『あー!』と声を上げた。
「ミサオくん! また、煙草!」
 わざとらしく目を釣り上げるエタニアに笑顔を向けると、ミサオは甘い声で『シーッ』と言いながら人差し指を立てる。それを見て、すぐにテレテレした顔に変わる。
「もうー、仕方ないなぁー。ミサオくんたらぁー。今度だけだよぉー」
「ありがとうございます。エタニアさん」
 そう言って、もう一度ニコリ。
 エタニアさん、テレテレ。しばし、その笑顔に見とれておいて、ハッと我に返る。
「あ、そうそう。ミサオくん、ちょっと接客の手が足りないの。手伝って」
「はいはい」
 そう言って、立ち上がるミサオ。出て行く時、ちょっとエタニアさんの肩に手を回したりする。芸が細かい。
「まったく。罪が深いね。でも、これも世のため人のため。神よ、お許しください」
 そう言って十字を切ると、プラムもまた立ち上がる。
「さてさて、では再び罪を犯しに行くとするか」
 そして彼もまた、甘い戦場へと戻っていった。

 一方、客で混み合う店舗の方では、3人の女性が奮戦していた。
「朱璃さん、スペシャルブラウニーはそこに並べて」
「了解ですわ」
「エトルカちゃんは、このトリプルシュークリームをそっちの棚に」
「分かった、です!」
 テキパキと指示を出すのは、チーフスタッフの【エトナ・クロア】。20歳、独身。ボーイッシュなショートカットがチャームポイント。そんな彼女に付き従って働くのは【朱璃・拝】(しゅり おがみ)と【エトルカ・ドゥラメトリー】。どうやら、2人のターゲットはこの年下大好きの女性らしい。実際、2人の少女に囲まれて、その顔はずっとにやけっぱなしだったりする。
 『精密行動』でテキパキと指示をこなしながら、朱璃が言う。
「本当、素晴らしいお仕事ぶりに感服致します。お姉様とお呼びしてよろしいですか?」
「やだなぁ、お姉様だなんて。もう、朱璃さんの好きな様に呼んでくれれば、嬉しいよ」
 エトルカが、問う。
「お姉さま、すごい、です。仕事、いつから、ですか?」
「あはは。そんな大した事……あるかなぁ? 一応、このお店が出来た時から働いてるよ~」
 大好きな年下美少女達に甘い声で囁かれ、夢見心地のエトナ。気分はハーレム。もう、自分が何を言ってるかも自覚してないかもしれない。それでも仕事の手が止まらないのは、流石と言おうか。
 そんな彼女を見て、2人は申し訳なく思いつつも心の中で舌を出す。
(いい具合ですわね。これなら……)
(聞き出せる。色々)
 ソっと頷き合う小悪魔達。ホワホワしているエトナに迫る。
「このお店のケーキ、街でも評判ですのよ。これほどの味を出すには何か特別な材料を使っておりますの?」
「材料、管理、誰です? 他に人、いますか?」
 無邪気を装ってかける質問。エトナは上機嫌で手を動かしながら、応じる。
「だよねー。美味しいよねー。ここのケーキ。でも、変わった材料とかは使ってないよ。皆、普通の材料」
「そうなんですの?」
 意外そうに問い返す朱璃に、エトナは頷く。
「うん。間違いないよ。材料の管理任されてるの、あたしだから」
 あっさりと返ってきた返答。この軽さ、嘘をついてる様には思えない。
(……つまり、何かを口止めされている訳でもないと……)
 思案する二人。首を傾げていたエトナが、ふと思いついた様に言う。
「そうだね。これからの事もあるし、2人にも保管室の事、教えておこうか」
 言葉と共に上げた手の中には、金色に輝く鍵が1本。

「ほら、ここが保管室」
 朱璃とエトルカ。2人が連れてこられたのは、店舗に併設された厨房。その脇にある小部屋だった。エトナが持っていた鍵で扉を開けると、冷たい空気がフワリと漏れ出てきた。
「寒い……」
「こんな、季節に。何故?」
 思わす肌をさする2人を見て、エトナは得意そうに説明する。
「店長が、魔法を心得てるんだ。簡単な氷雪魔法だけどね。それを利用して、この中を低温に保って材料を保管してる」
 中に入ると、そこには沢山の材料の山。朱璃は、『嗅覚強化』を使って、匂いを探る。
(おかしな匂いはしませんわね……。本当に、普通の材料……)
 見回していたエトルカが、壁についていたドアに気づく。
「ドア、あります。何処へ?」
「ああ、そのドアはね、隣の厨房へつながってるんだ。パティシエさんは、そこを通って材料を取りに来るの」
 それを聞いたエトルカ。ドアの取手に手をかける。けれど、取手は回らない。見てみると、錆び付いた鍵穴が目にはいった。
 エトナが、言う。
「ああ、ダメだよ。厨房は、店長とパティシエさん以外は出入り禁止なんだ。いつも、中から鍵がかかってる。表の鍵穴は、鍵がなくなっちゃってるし」
「え? それじゃ、パティシエさん、会った事、エトナさんは?」
「そう言えば、あたしも会った事ないなぁ」
 人差し指を口に当て、宙を仰ぐエトナ。けれど、その表情に不審を抱く気配はない。違和感を感じた、朱璃が問う。
「会った事ないって……。おかしくありませんこと?」
「そう?」
「そうって……」
「会わなくても、仕事に支障はないでしょ? 無問題だよ」
 ニコニコとそんな事を言う、エトナ。朱璃とエトルカは、顔を見合わせる。その時。
「おーい。エトナさーん。皆連れて、何処いったのー? 早く、戻ってよー」
 もう1人の先輩アルバイト、メルティの声だった。
「あ、いっけない」
 そう言って口に手を当てると、エトナは2人に声がける。
「お店の事、忘れてた。行こう。2人とも」
「は、はい!」
「分かりましたわ!」
 保管室から出る間際、朱璃は厨房のドアに向かってそっと『聞き耳』をたてた。
 音が、した。
 キリキリキリ。
 何か、硬いものが動く音。
(……?)
 何の音かは、分からなかったけれど。

 そんな日々が如何程か続き、やがてその日はやって来た。
 今日も激戦を終え、閉店時間を迎えたワンダー・キャンディー。ヘトヘトボロボロになった戦士達がようやく帰宅の時間を迎えていた。
「おつかれさまでしたー」
 終業の挨拶をし、思い思いの帰路につく。
「ねえねえ、ミサオくん! どっか寄って行かない? 私、奢っちゃうよ」
「すいません。また今度、お願いします」
「もう、つれないんだから~」
 誘いをかけるエタニアをあしらいながら、帰り支度を済ませたミサオ。靴を履き替えながら、チラリと裏口の奥を見る。
「じゃあ、初めての夜勤。お願いね」
「大丈夫ですよ。ご心配なく」
「最近、泥棒多い。わたし、番犬! あ、ちがった、番人できる、です!」
 コートを羽織るエトナに向かって、頷くプラムとエトルカ。そう、今晩は彼ら新規アルバイトが初の夜勤を担う日だった。
「お仕事は掃除や明日の準備くらいで、難しい事はないと思うから。分からない事があったら訊く様にしてね。詳しい事は、チョウザさんが分かってる筈だから」
「はいはい」
「了解、です。それで、お姉様」
「ん、何?」
「おしごとも、手伝います。鍵、借りれたら借りたい、です」
「ああ、そうだね。それじゃあ……」
 そんなやり取りを、『聞き耳』で確認しているのは朱璃。心の中で、頷く。
(これで、今夜店の中にいるのは同胞だけ……。待ってましたのよ。この好機を)
 チラリチラリと視線を動かし、見送りに立つプラムやエトルカ。そして自分と共に帰宅組である筈のミサオとアイコンタクトを交わす。互いの意思を確認して小さく頷く。と、彼女の視界に何やらソワソワしている先輩アルバイト、【メルティ・メルト】の姿が映った。
「あら、メルティさん。まだ、お帰りになりませんの?」
「え? あ、うん。もう少し……」
 何処か、モジモジした態度。ピンと来る。
「ああ、なるほど~」
「え!? な、何!?」
「いえいえ。ご心配しなくても、そろそろお出でになられる筈ですわ」
 朱璃がうふふ、と微笑みながらそう言った時。
「やー。大義お疲れ、皆様方ー」
 聞こえた声に視線を向けると、そこには夜勤の用意を背負った【チョウザ・コナミ】の姿。途端、パアと明るくなるメルティの顔。
「こ、こんばんはです! チョウザさん」
「おや、三つ編み栗毛の先輩様。現在只今お帰り所?」
「は、はい! 今、お帰りです!」
 顔をほんのりと染めながら、駆け寄っていくメルティ。そのキラキラした瞳が、全てを物語る。
「ふふ。ザコちゃんも、なかなかやるね」
「あら、あれはザコちゃん様が仕掛けたものではありませんわ。メルティ様が勝手に……と言うのも、言葉が悪いですけど……」
「結果オーライだよ。なかなかに貴重な情報源だったろ?」
 そんな事をコソコソ言い合うミサオと朱璃の前では、メルティが小さな包みをチョウザに渡している。どうやら、彼女に夜食を作ってきたらしい。実に、甲斐甲斐しい。
「やー、感謝感激。ありがとサンキュー」
「い、いえ。そんな事……」
 真っ赤な顔でモジモジするメルティ。そんな彼女に向かって、チョウザは微笑む。
「それじゃー、充足十分気をつけてお帰りなされ。三つ編み栗毛の先輩様」
「は、はい」
 かけられたお礼の言葉、この日1番の宝物。恋と言うにはまだ淡い、甘い憧れに身を委ね。メルティ・メルトはフワフワと退場の至りとなった。
「お二人様も、後はお任せ。大船泥船」
「ああ、頼んだよ」
「よろしくお願いしますわ」
 形ばかりの挨拶を交わし、ミサオと朱璃は帰路につく。その後ろ姿を見送りながら、チョウザは薄く笑みを浮かべた。

「で、首尾はどうだったんだい?」
「あー。あれ?」
 夜の空気に静まり返る休憩室の中。プラムの問いに、チョウザは両手を上げる。如何にも、お手上げだと言った顔で。
「全然皆目。怪しいトコ、なし」
 アルバイト面接において、夜間業務の枠を希望したチョウザ。要望はスンナリと通り、彼女は夜番の役職を手に入れた。仕事は主に、店舗の掃除やゴミ出し。材料の在庫チェックなど。彼女はそれを利用して材料や商品のサンプルを手に入れると、学園に送って検査を依頼していた。
「材料とか、廃棄物とか。商品には残らないヤバヤバ要素、希望期待したんだけどねぇ」
「何も? 出なかった?」
 エトルカの問いに、チョウザは『うんむ』と神妙な顔で頷いた。
「う~ん。専門家に実物を調べてもらえば、早い気がするんだがなぁーとか思ってたんだけど。甘かったか」
 聞こえて来た、覚えのある声。振り返ると、開いた戸口にミサオと朱璃が立っていた。
「や、おかえり」
「誰か、見られなかった?」
「大丈夫。先輩やチーフが帰ったのはしっかり確認してる」
「そのへん、抜かりはなしですわ」
 言いながら、休憩室の中に入ってくる2人。待っていた他の3人と合流する。
「これで全員だな」
「今夜が好機。しっかりと見極めましょう」
「はてさて。鬼が出るか蛇がでるか。見物覗き見、楽しみって感じぃ」
 皆の声が、明かりの落ちた店内に静かに響いた。

 夜闇の中の探索は、静かに、けれど大胆に行われた。『聴覚強化』や『聞き耳』。『気配察知』に『嗅覚強化』、『視覚強化』。持てる技能がフル活用され、店舗や休憩室、果てはトイレに至るまで、細密な調査が行われた。
 けれど、分からない。
 どこもかしこも。どれもこれも。普通の設備。普通の材料。そこにあるのは、昼間と何も変わらない平々凡とした菓子屋の姿。
「これと言って、目新しい手がかりはなしか……」
「となると、残りは1箇所」
「そろそろもうじき、時間だねぇ」
 頷き合うと、皆はその足をある方向に向ける。かの場所には、歩いて2分。辿り着くは、厨房の窓に面した通路。
「あと、3分」
「2分」
「1分」
 そして――。
「ゼロ!!」
 途端。
「わっ!!」
「ええ!?」
 皆の口から漏れる、驚きの声。厨房の窓。その光の中に、人のシルエットが唐突に浮かび上がったのだ。
「今の、は?」
「魔法石(トーブ)を使った、移動魔法か!」
「そう言えば、店長は魔法が使えるってお姉様が仰ってましたわ!」
「道理で。気づく奴が少ない訳だ……」
「なるほど納得……だね」
 目の前の出来事が、全てを物語る。
 ここは、自分の店。正当な理由があるのなら、普通に来ればいい。それをしないのは、世間に晒せない理由があるか。それとも。
 ――やましい事があるか――。
 皆は、顔を合わせて頷いた。

 エトルカは歩く。『忍び歩き』と『立体起動』を駆使して、隠れながらこっそりと。厨房の扉の前までたどり着くと、トントントンとノックする。
「ずっと働く、大変、さしいれ!」
 さらにノック。反応、なし。
「反応、ない。倒れてる? それはたいへん! 急いで駆けつけなきゃ!」
 わざとらしく慌てて、取手ガチャガチャ。当然の様に施錠済み。すぐに、エトナから借りた鍵束を取り出す。パパパッと見て周り――。
「これ!」
 選んだ鍵を、取手の鍵穴に突っ込んだ。途端。
 ズババババババッ!!
「わにゃー!?」
 鍵を伝った電撃に全身を舐められ、エトルカは敢え無くひっくり返った。
「だ、大丈夫でございますか!? エトルカ様ー!!」
「ら、らいひょむ……。いひへる……」
 バチバチピクピクしてるエトルカ。彼女の介抱を朱璃に任せると、残り3人はまだ放電している扉を見て頭を捻った。
「開錠・破壊阻止の防御魔法か……」
「いたれりつくせり、抜け目なしって感じぃ?」
「どれ……」
 進み出たプラムが、持っていた荷物カバンから何やらガサガサ動くものを取り出す。見れば、それは1匹の大きなゴキブリ。どうやら、事前調査で捕獲していたらしい。それを、厨房の小窓の隙間に放つ。
「行け」
 神職を名乗る割に、神をも恐れぬ真似をしてくれる。しかし――。
 バチンッ!!
 再び走る電光。哀れウェルダンと化したゴキブリが、ハラハラハラと儚く散った。
「チッ……!」
 苛立たしげに舌打ちするプラム。少々険のこもった声で言う。
「面倒くさいな。もういっそ、店ごと燃やしてしまおうか?」
 取り出すのは、ランタン油と生者の書。結構、本気臭い。
「やめておきなよ。流石に、お咎めを食らうよ」
「ふーむふむ。何処か彼方に、別の入口があればいーのにねぇ」
 チョウザの言葉に、朱璃がハッと顔を上げる。
「そうですわ!! 保管室!!」
 彼女の叫びに、皆が目を丸くした。

「鍵、開いた」
 取手から鍵を抜いたエトルカが、保管室の戸を開ける。中に入る皆。
「そこですわ」
 朱璃の言葉に応じて、プラムがプチヒドの炎を灯す。薄明かりの中に、浮かび上がる扉。
「なるほどね。こんな所に……」
「どれ……」
 プラムがまた、ゴキブリを放つ。いったい、何匹捕まえてきたのだろう。扉に近づくゴキブリ。今度は何事もなく、扉の隙間に消えていった。
「流石に、ここまでは障壁をはっていないか」
「だが、どうする? 鍵は、紛失しているんだろう?」
 ミサオとプラムの言葉に、朱璃とエトルカが身構える。
「それなら、いっそ……」
「扉、破る?」
 事情が事情。少々の犠牲は、必要悪だろう。そう判断したミサオがGOサインを出した。
「承知ですわ!!」
「ごめんねー!!」
 気合を溜めた朱璃とエトルカが、扉に向かって飛びかかる。2人の拳が、扉をぶち破ろうとしたその時――。
 ビターン!
 突然扉が開いて、中から小太りの女性が現れた。
「おやおや。物騒な真似はやめておくれ。折角建てた店。壊されるのは忍びないよ」
 そう言うと、柔和な顔に微笑みを浮かべてホホと笑う。そんな彼女に向かって、皆は呆然とした表情を向ける。
「店長……」
 プラムの言葉にまた微笑むと、店長・【ポトリカ・テトリカ】は言った。
「あんた達、学園の生徒だね。いつか来ると、思っていたよ」
 かけられた言葉は、再び皆を呆然とさせた。
 ――開いた扉と壁のサンドイッチ。その具と化している朱璃とエトルカを除いて――。

「これが、あんた達が探してた答えだよ」
 ポトリカに厨房に招き入れられた皆は、『それ』を見て目を見開いた。
 キリキリキリ……。
 それは一見、少し凝った作りの案山子の様に見えた。微かな魔力の粒子。それを零しながら、動く人形。軋む関節が鳴らす音をBGMに、それは淡々と作業する。
 玉子を割って。
 泡立てて。
 粉を振るって。
 焼き上げて。
 見る見るうちに、出来上がっていく沢山のお菓子。誰かが、呟いた。
「これは…………『ゴーレム』か……?」
「そんな、大層なもんじゃないよ」
 答える様に、ポトリカは言う。
「この子はね、ただの菓子人形さ。ある魔族に造られた、お菓子を作る為だけに存在する、ただの玩具さ」
 ――魔族――。
 かつて魔王の圧倒的な力に魅入られ、その配下となった存在。知能の有無にかかわらず、忠誠を誓った者には、魔王から特別な力が授けられていたという。
「この子を作った魔族ってのが、大層な甘味好きだったらしくてね。世界中のお菓子の極意を、この子の中に詰め込んだんだ」
 言いながら、ポトリカは人形の頭を撫でる。何処か、愛しげな眼差しで。
「でもね、魔の力ってのは恐ろしいモンだよ。その魔族の傍で働くウチに、この子は魔力で呪いを受けちまった。『作ったお菓子を食べた者に、至高の幸福を与える』っていう呪いをね」
 キシリ……。
 何処かで、何かが軋んだ。
「分からなかっただろ? 当然さね。呪いが掛かってるのは、あくまでこの子自身。作られたお菓子は、『そういう構造に作られた』だけの、ただのお菓子だからね。魔力検査なんぞに引っかかる道理はないさ」
 キシキシ……。
 軋む音が、増えていく。
「あたしは元々、トレジャー・ハンターをやっててね……」
 ポトリカは言う。魔族の隠し財宝を探していた彼女は、とある古城でかの人形を見つけた。その時、人形は1人で動き続けていたと言う。誰もいない城の調理場で、空のボウルをかき混ぜながら。
「その様子が、何か哀れでねぇ。あたしは拾って来ちまったんだよ」
 キシッ! キシシ……!
 嫌な音だ。誰かが、思った。
「悪気はなかった。ただ、この子にもう一度、『在る意味』を与えたかったんだ。それが、こんな事になるなんてねぇ……」
 ギシシッ!!
 何かが、空回る。
「呪いの事を知ったのは、ついこの間さ。田舎の古美術商の倉庫の片隅で埃被ってた書物に、書いてあったよ。もう、後の祭りだけどね」
 ガクンッ!
 人形の片足が落ちた。傾ぐ体。だけど、お菓子を作る手は止まらない。
「言ったけど、お菓子自体には、毒も呪いもない。食べるのやめれば、いずれ笑気は抜けるよ」
 ボンッ!
 背中が割れて、虹色の煙が吹き上がる。
 それでも、人形は止まらない。
「さっき、要の魔法炉を抜いたんだ。もう、終わりだよ。この子の居場所は、やっぱり何処にもなかったのかねぇ……」
 ギシッ! ポンッ! ガタタンッ!!
 弾ける音。壊れる、音。
「ねえ……」
 ガタ! ガタタタタッ……。
 悲鳴の様な。鳴き声の様な音が響く。
「アンタ達は……。勇者の卵のアンタ達は、どう思う」
 バキンッ!
「ねえ……」
 ガチャッ! ガチャガチャチャッ!
「どう、思う……?」
 バラバラに、崩れ落ちたお菓子人形。泡立てていたボウルが、床に落ちる。飛び散ったクリームが人形の目に付いた。
 まるで、涙の様に。
 流れて、落ちた。

「……なるほど。で、その人形は破壊してきたのですね?」
 提出されたレポートに目を通した【ルミナス・エルーニャ】は、チラリと皆を見てそう問うた。
「ええ。勿論」
「完全に、バラしてきましたわ」
「完璧完全再起不能にねぇ」
 答える皆。けれど、ルミナスと視線を合わせようとはしない。て言うか、5人全員あからさまに視線を逸らしている。
 何か、挙動不審。
 そんな彼らをしばし眺め、ルミナスはハァ、と息を吐いた。
「まあ、良いでしょう。店主に逃げられたのは感心出来ませんが、人形さえなくなれば問題ありません。ご苦労さまでした」
 その言葉を聞いて、ホッと胸を撫で下ろす。後は、ボロが出る前に退散するだけ。挨拶もソコソコに、部屋を出ようとしたその時。
「待ちなさい」
 引き止める声に、皆がビシリと固まる。
「貴方達、何かしてきませんでしたか?」
 言いながら、ルミナスが手元の共鳴魔法石(ウーツル)を操作する。皆の前に投影される映像。写っているのは、学園長室。困った顔の学園長、【メメ・メメル】。そして、彼女の前のソファーにドッカと座った、三人の見知った女性。
「彼女達、貴方達に話があるそうですが……?」
 その言葉に、ガマガエルの如くダラダラと脂汗を流す者、数名。

「……治せるのですか? ザコちゃん様」
「簡単大丈夫。細か作業はモブの真髄。見栄伊達で、裁縫やってはお得意十八番の器用さ鍛えてる訳じゃないって」
 バラバラになった『それ』をかき集めて、少しずつ組み上げていくチョウザ。その様子を見て、ポトリカは問う。
「あんた達、何で……」
「わたし達、殺し屋、違う」
「ザコちゃん達は、原因を探ってこいって言われただけ」
「対象を殺せとも」
「治すなとも言われてませんわ」
 カシャリ。
 差し込まれる腕。クルリクルリと稼働を確認。
「コイツは一度死んだ。もう、『魔のお菓子人形』じゃない。これから組み上げられるコイツは、全く別の存在。新しい、お菓子人形さ」
 ポトリカが、目を見開く。
「この方のお菓子、本当に美味しかったですわ。また、ご相伴にあずかりたいくらいに」
「ザコちゃん、甘味あんまり得意お好きじゃないんだけどねー。そんでもそれでも、悪くなかったって感じ」
「わたしも。また、食べたい」
「そういう事らしいからね」
「いずれ、また」
 ポトリカが、静かに俯く。
 チョウザが、魔力炉をはめ込む。他の皆が、魔力を注ぐ。
 新しい生命が、ゆっくりゆっくりと鼓動を刻んだ。

 都市部から遠く離れた片田舎の村。その村の外れに出来た、小さな菓子店。優しい女主人と、変わったパティシエが作るお菓子は、とてもとても美味しくて――。

 お菓子を作ろう コトコトコト。
 お砂糖煮詰めて コトコトコト。
 ルバーブ刻んで コトコトコト。
 玉子はブクブク コトコトコト。
 甘くてふんわり お菓子が歌う。
 ほんわり甘ぁい お菓子が笑う。
 ほらほら出来たよ。
 美味しく。
 美味しく。
 召し上がれ。



課題評価
課題経験:108
課題報酬:3600
ワンダー・キャンディ・ミステリー
執筆:土斑猫 GM


《ワンダー・キャンディ・ミステリー》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 1) 2019-07-10 00:29:48
武神・無双コースのルネサンス、朱璃・拝と申します。どうぞよろしくお願いしますね。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 2) 2019-07-10 21:51:54
私甘い物には目がありませんが、流石にこのような状態になってしまうのはちょっと・・・何やら危ないお薬でも混ざっていそうな雰囲気ですわね。

基本は店長やチーフ、先輩アルバイト達にお話を聞いて推測していく形になるのでしょうか。あるいは危険をおかして厨房に侵入するとか。まだどう動くか思案中ですが灰色の脳細胞をフル活用しないといけなさそうですわね。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 3) 2019-07-12 19:47:05
そろそろ大雑把にでもどう行動するか考えておいた方がよいでしょうか。とりあえずチーフ様とお話ししてみようかと思いますわ。

《新入生》 エトルカ・ドゥラメトリー (No 4) 2019-07-12 21:27:15
エトルカ・ドゥラメトーリー、課題は、はじめて
みんな、よろしく、です(ぺこり)

ケーキ、あやしい、ね。あぶない?あぶなくない?調べる、必要
……ん、チーフさん、せんぱいさん、やりやすそう

厨房、行く、チャンス、あるなら夜
わたし達、お願いしたら、泊まり込み、できる。
…あれ、せんぱい達、泊まり込みしてる?(首傾げ)
誰もいない、潜入、しやすい……はず
いたら……どうしよう、考える、です

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 5) 2019-07-13 09:54:44
潜入するのでしたら忍び足などが出来ればよさそうですわね。私はこっそり動くは少々苦手なので潜入までは出来なさそうですけれど、聞き耳で何か音が拾えないかくらいはやってみるかもですわ。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 6) 2019-07-13 13:05:48
甘いのはそこまで好きじゃないけど、面白いのはいくらでも大歓迎。
ってもこのお菓子に関しては、食べるよりも食べた結果見てる方が面白みあるんだけどさぁ。

ザコちゃんはねぇ、アルバイトに混ざりこもっかなって。
ほら、売り子とはいえ、味見の機会あるだろーし。…食べないけどね?食べたような【ハッタリ】かますだけ。
食べた振りの時点での反応伺ったら、そっからなんか分かるかもだし。
造り手ならなおのこと分かりやすいんだろーけどさぁ。
しろーとを厨房に入れたがらないこだわり持ってるシェフ、って多いんじゃん?たぶん。

(学生証をチラ見して)…一応チーフのか年下じゃないし、先輩アルバイト様に媚び売るのも向いてないし。
そこら辺は得意なゆーしゃ様におまかせしちゃうけど。

《新入生》 エトルカ・ドゥラメトリー (No 7) 2019-07-14 20:32:37
明日出発、えっと、えっと(あたふた)
わたし、忍び歩き、できる!夜、泊まる、その時、さぐる
お昼、チーフさん、先輩さん、話聞く
チーフさん、ちいさいこすき、私、小さい(どや)

えっと、むずかしい、かも
でも、みんなで、がんばろー、です(えいえいおー)

《不屈愛の雅竜天子》 ミサオ・ミサオ (No 8) 2019-07-14 21:47:06
っとと、ギリギリだけどお邪魔させてもらうぜぇ。
魔王・覇王コースのミサオ・ミサオだ。変わったふるねぇむだろう?
…なんて。

ぶっちゃけ、そういうのは学園の専門家に実物を調べてもらうのが早い気がするんだけどなぁ、なんて。
オレぁもアルバイトで参加させてもらうぜ。
泊まりこみについてはアルバイト全員がーってのは難しいと思うから、一旦離れてから夜に戻ろうかと。
聞き込みは先輩方にしようかと思うぜ。異性の方が聞きやすそうだしねぇ。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 9) 2019-07-14 23:11:58
男の気配無いとイマイチテンション上がり切らないけどがーんばーりまーす
ま、甘いものは好きだし適当にやりまーす