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ぷちっと体験! 植物園実習


ストーリー Story

 屋外の授業は往々にして天候に左右されることがあるが、この日は雲がまばらに見えるくらいの実に良い晴天で、この授業で教鞭を振るう青年、レニウス・アールングは内心安堵しながら集まった学生達の前に立っていた。
 場所は学園の第一校舎、フトゥールム・パレスにある植物園、リリー・ミーツ・ローズの前だ。
「初めまして。僕はレニウス・アールング。専門は薬学になるかな。そして、今日の君達の授業を担当させて頂きます。どうぞよろしく」
 学生達に対し、レニウスは懇切丁寧に自己紹介から始めた。
「今日の授業はこの植物園、リリー・ミーツ・ローズの中で三種類の植物を採取してくる、という実習になるよ。使うものがあるから、先に渡しておくとしようか」
 レニウスは持参した荷物の中から紙袋を取り出し、生徒一人一人に渡していく。それが終わると今度は荷物をごそごそ漁り、くるんと丸まったスクロールを取り出した。紐の封を解いて広げると、生徒に見せながら話し始める。
「まずはこれ。この植物園内部の地図だよ。と言っても、ごく一部だけどね。この赤いルートを辿って進むと、三種類の植物がある星印の場所に辿り着ける」
 羽根ペンでルートをなぞっていく。地図、と称されたものは綺麗な手描きで、ルートの途中にはいくつか丸印が付いていた。曰く、ルートを辿る際の目印となる立て札がある場所とのことだ。
「次に、君達に採ってきてもらう植物の説明をしていくよ」
 手際よく次のスクロールを広げる。そこには採取する植物の簡単なイラストと、その情報が記されていた。
 第一の植物、シュガーミント。青色の花に、両端が尖った楕円形の、いかにも植物の葉らしい葉を持っている。温暖な気候の地域では、割とどこでも見かけることができるようだ。
「今回の授業では葉を採取してもらうことになるんだけど、これは一番簡単かな。何も気にせず、ぷちんと摘めば終わりだね」
 第二の植物、シトラーシード。人の指先ほどの小さな黄色い花を咲かせる植物だ。葉は丸みを帯び、形の良いものは綺麗なハート型に見えるのでアクセサリーやお守りのモチーフにされることが多い。
「これも採取は簡単だけど、葉が柔らかいから、無暗に力を入れると破けてしまうんだ。破けてしまっても問題はないけど、もし形をそのまま残したいなら、力をあまり加えず、ゆっくりと葉の根本から摘むといいよ」
 第三の植物、ピリメライド。ラッパ状の大きく真っ赤な花が特徴的な植物だ。葉は細長く、縁もギザギザになっており、この植物が生える場所に足を踏み入れる時は肌を露出しないほうがよいと言われている。
「これはちょっと注意が必要だね。縁のギザギザに触れないよう葉の中央を持って、折るように摘むんだ。摘んだらさっき渡した紙袋に入れて持ち帰る。他の葉は一緒に入れてもいいし、そのまま持ってくるのでも構わないよ。三種類の植物の葉をそれぞれ一枚ずつ持ち帰れば授業は完了。全員しっかり持ち帰ってくるようにね」
 葉を摘んで帰ってくれば良い、ということだが、レニウスの話には続きがあった。
「ちなみに、これらは全て食用で、一応生で食べることもできるんだ。だから、もし味に興味があれば、少しかじってみるといい。そのために何枚か余分に葉を摘んでも構わないよ。もちろんこれは強制ではないし、葉を実際に食べたか食べなかったか、で成績に差がつくことはない。ただ、一応実習だから、君達には色々な経験をしてほしいと思ってるんだ」
 単に葉を摘むだけでは味気ないと思い、レニウスは学園に掛け合ってその辺の許可を取り付けていた。成績に関わらない部分は生徒の自主性に任せつつ、この点についての注意事項を告げる。
「味については大まかに言うと、シュガーミントは甘く、シトラーシードは酸っぱい。そしてピリメライドはとても辛いから、かじる場合は葉先をちょっとだけ噛み切るくらいにしておいたほうがいいね」
 ピリメライドの辛さについては、レニウスが作成した資料の中にも朱書きで警告されていた。
「時間については特に気にしなくていいけど、あまりにも遅いようであれば見に行くよ。実習という形で自由に行動できるようにはしてあるけど、一応授業の一環である、ということは忘れないでおいてほしいかな」
 最後に少しだけ、真剣な眼差しで学生の表情を確認すると、すっと身を引き、植物園への道を開けた。
「さて、僕が授業として話をするのはここまで。ここから先は君達が自分で経験して、学び取ってきてね」


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2019-01-31

難易度 普通 報酬 なし 完成予定 2019-02-10

登場人物 8/8 Characters
《ゆうがく2年生》マル=ファス・ヴェルガウス
 ドラゴニア Lv10 / 村人・従者 Rank 1
「皆さんおはようございます。マル=ファス・ヴェルガウス、ドラゴニアです。これまで長く生きてきましたが、お恥ずかしながらお友達は出来たことがありませんでしてこの学園にはお友達作りもそうですがここでしかできない出来事を体験しに来ました。皆さんともぜひお友達になりたいと思っています。よろしくお願いしますね。」
《新入生》ルル・トレフル
 エリアル Lv2 / 芸能・芸術 Rank 1
とある森林の中にある小さな村で生まれ育ったエルフのエリアル。村に偶然やって来た旅人から学園の話を聞き憧れを持ち、理解ある両親や村の仲間たちに見送られて入学に至る。 戦闘には自信が無いが歌は無意識に口ずさむ程には好きであった為、芸能・芸術コースを選択。学園でも時折歌う姿が目撃されるとかしないとか。 時年齢よりも若干幼く見られるのが小さな悩み。 (現在、実年齢20歳) 森林の中で育った事もあり、ほぼ無条件に動植物を愛でる。動植物を保護することを自身の歌や躍りで周りに伝えられるようになることが目標。 基本的に礼儀正しく相手の年齢に関係なく敬語を使う。穏やかで優しい性格 森で育った為、世間知らずな面がある ・容姿…深緑の髪はふんわりとしたセミロングで、常に着けている銀色の蝶の髪飾りは村を出る時に両親から貰った宝物。大きめのアーモンド形の瞳は常に優しげで、歌声は柔らかである
《新入生》クロード・クイントス
 ヒューマン Lv11 / 賢者・導師 Rank 1
色々と考えてから行動するタイプ。 あまり感情的にはならずニッコリ笑顔を心がけている。 でも顔は笑っていても眼は笑ってない。 厳格な家庭で育ったため人間関係に疲れて孤独を好み、自立するために家を飛び出し、秘めていた好奇心をさらけて放浪癖を患う。 ※アドリブ歓迎
《新入生》ユーシ・アサカワ
 リバイバル Lv6 / 芸能・芸術 Rank 1
ユーシ・アサカワだ。 ご覧の通り、画家の成れの果て……亡霊みたいなもんだ。 まぁ別にもう一度死にたいとも思わんし、テキトーに生きながら生前の記憶の手掛かりでも探すとするさ。 それが学園の中にあるのか、それとも外に置いてきているのか、それすらももう覚えていないが、な。
《ゆうがく2年生》ナツメ・律華
 ローレライ Lv13 / 賢者・導師 Rank 1
※アレンジ 他の人の絡み歓迎 名前:ナツメ(名前)・リッカ(名字) 目指せ大魔法使い! 追求せよ世界の真理! 【外見】 実年齢:14歳 外見年齢:10歳程度(つるぺた) ……まだ成長期は終わってませんわ! きっとあと数年のうちに素敵なレディにっ! 髪:三つ編み(しないと髪が爆発する…) 【中身】 明るく元気な性格 (よく言えば素直、悪く言えば分かりやすい) 探究心が強く、新たな知識を得るのは大好き 勉強したり本を読むのは大好き 田舎な実家では農作業や牛の世話をしていた。 大魔法使いになって世界の不思議を理解して その力で実家の畑の収穫を楽にするの! という大きいのか小さいのか分からない野望を持つ 田舎から出てきたので、お嬢様キャラで学校デビューを計ろうとするがすすぐにボロが…… 【口調】人と話す時はお嬢様(~ですわ、~かしら) 心の内や慌てたりすると素に戻る(~よ、~ね)
《新入生》ウェルカ・ラティエンヌ
 アークライト Lv15 / 王様・貴族 Rank 1
■身長:152cm ■実年齢:14歳 ■髪形:腰までのストレートロング ■容貌:ややたれ目気味の目元の、大人しそうな容貌の美少女 ■体型:身長は小柄ながら、バストやヒップはかなり大きく、非常に発育は良いが、ウェストや手足等は細めの、極端な体型 ■性格:基本的には内向的で大人しく、穏やかな性格だが、金銭面には非常に厳しく、利害が絡むと冷酷になる面も ■コンプレックス:桁違いに豊満な上、未だに発育途上の胸/[誕生日]の時点で、既に120cmに届くとのこと ■体質:体重が増えるときは、その殆どが胸に集まり、痩せるときは他から痩せるタイプ ■服装:背中の開いたドレス/色は特に決まっておらず、気分次第で変えている ■特技:経営・商売に関連する豊富な知識/一通りの礼儀作法/実は家事全般
《ゆうがく2年生》シィーラ・ネルエス
 ローレライ Lv18 / 賢者・導師 Rank 1
「えぇ、私異世界から来たの」 「…そうね、そのはずなのに」 「うみにかえりたい、たまにそう思うの」 いつもおっとりした言葉遣いが特徴的なローレライの女性 おっとりとした言動とは裏腹にわりと勢いとノリがいい 自称、異世界からやってきたとのことだが… 容姿 ・海色のロングウェーブ、たれ気味の薄青の瞳 ・ゆったりとした服を好んで着ている ・胸は大きめ 性格 ・マイペースでおっとりとした性格…と見せかけてその実やりたいことはとことんやる、言いたいことはぶっちゃける ・困っている人には手を差し伸べるが、必要以上に他人と接しようとしない。あえて一定の距離を置いている節がある。人嫌い、というわけではない模様 ・ちなみに見た目よりかなり年上だが、間違っても「おばさん」とかは言ってはいけない ・笑いの沸点が低く、ちょっとしたことでもすぐ笑う ・取り繕うのは上手、なので平然とした顔で内心大笑いしていることは多々あり 好きなもの 海、歌 二人称:アナタ、~さん 仲良くなった人には呼び捨て、~ちゃん、〜くん 三人称:皆様、アナタ方
《新入生》クロエ・ブランシュ
 エリアル Lv2 / 黒幕・暗躍 Rank 1
…編集中、未完成… 「はじめまして、私はクロエ。  ふふっ、よろしくお願いしますね。」 「あらあら大変、困りましたね。(口元を片手で隠しながら)」 「……お構い無く。私に気にせず、お話続けて下さいな  (初対面の人しか居ない中、お茶を手に笑顔で居座る)」 「黒幕・暗躍コースを専攻した理由ですか?  …何だったかしら?…ああ、思い出しました。  エリアルの特徴でもある聴覚の良さを生かすことが  できるコースは、何処なのか考えまして、  情報収集なのではないかと思い選んだんですよ。」 「ただ、私の印象だとあまりコースのイメージと  一致しないようでして、初対面の方からは別のコースと  間違われることが多いんですけどね…」 ◆性格  おっとりマイペースなお嬢さん。  行動が他の人よりワンテンポ遅れていることが多々ある。  驚きや怒りなどの感情があまり表情に出ない。 ◆容姿 糸目(目を閉じたような形。u型)。 目が見えないわけではなく、ただ単に目が細いだけ。 基本的に瞳が見えることはない。 ◆好き・趣味 お茶全般に目がなく、特に緑茶が好き。 知らない人のお茶会でも、いつの間にか同席し、自然とお茶を飲みながら会話をニコニコ笑顔で聞いていることがある。

解説 Explan

●目的
指定された三種類の植物の葉を摘んで持ち帰ってください。
摘み方等々はプロローグに書いてありますので、そこを参考にして頂ければ。

とは言え、授業という形ではありますが日常ゆるゆるストーリーですので、難しく考えず好きに動いてみてください。
「植物の葉を摘む」以外は全てフレーバー要素と思っていいです。リザルトの描写内容に変化が出るだけで、エピソードの成否には関わりません。
皆様が皆様らしい行動をしていただければ、と思います。色々なリアクションがあるとなお良しです。


作者コメント Comment
プロローグを御覧の皆様、初めまして。
天谷深澄(あまや みすみ)と申します。よろしくお願い致します

初エピソードとなりますが、皆様の学園生活に少しでも花を添えることができれば幸いです。

……ちょっと固いでしょうか?
慣れたらもう少しこの辺のコメントとか、フランクにいきたいですね。


個人成績表 Report
マル=ファス・ヴェルガウス 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
事前資料や説明をしっかりと確認しメモを取ってから皆と協力して実習に挑む。
「おはようございます。今日は皆さんよろしくお願いします。」
楽しくおしゃべりなんかしながら虫が出てちょっとびっくりしたりその虫を野にかえしたりしながらきゃっきゃする。

ルル・トレフル 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
目的
→三種類の植物の採取。食用との事なので少しずつ味見をしたいですね。
…植物に囲まれていると歌いたくなります

セリフ
「貴方の一部を少しだけわけて下さいね」(採取時)
「…なんだか村の森を思い出しますね」
「♪~」

アドリブ度
→A 初めての課題を満喫したいです(他生徒との交流可)

クロード・クイントス 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
第一植物、よく見かけるだけあって旅人時代に何度か摘んでて普通に摘む
ああこれこれ、とかじる


第二植物、これもメジャーで旅人時代に何度か摘んでる、要領よくゆっくりと葉の根本からやさしく摘む
この手のハーブ類を取得する簡単なバイトや手伝いはほどほどにはある、低辺賃金だが地域住民と仲良くなるにもこういうのはやっておいた方が良い事もあった
軽くかじって味見

第三植物、慎重に近づく、基本旅人は危険なモノや事には近づかない、初チャレンジ
テキスト通り縁のギザギザに触れないよう葉の中央を持って折るように摘む、まあ手袋装備してるし
そしてかじらない、周りのかじった人の反応を見て納得

後、ちょっとウロウロして帰る、授業中ですし

ユーシ・アサカワ 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
さて、初めての授業か。
言われた通りの葉を言われた通りに摘むだけでいいとのことだし、最低限のことはやってしまおう。
【精密行動】ができる身だし、シトラーシードの葉の形を崩さずに摘んだり、ピリメライドの葉のギザギザ部分に触れないように摘むのも、そう難しくはないだろう。
詰んだ葉は全て紙袋に入れて持ち運ぶ。そのまま運んで落としたりしては、あまりにもマヌケだからな。

……先日の全校集会の例もある。
唐突に魔物に襲われることもあり得ると考え、【動作察知】で襲撃者への警戒もしておこう。
正直、杞憂であってほしいのだがな。全ての授業にそんな危険があるのでは、先行きが不安過ぎる。

ナツメ・律華 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
ついに世界の真理に触れる第一歩!頑張っていきましょう!

葉を摘むときは先生の指示どおりに摘む

……葉に味があるみたいだけれど、花はどうなのかしら?
葉と一緒にそれぞれ囓ってみたり、鳥や蝶がどう寄ってくるか観察してみよう
あっ、時間すぎちゃう急がなきゃ…(全力で早歩き)

ピリメライドの時は、せっかくの洋服を引っかけないように…
あっあっ髪の毛の方が引っかかって凄いことになってしまった

3種類の葉はおそるおそる囓ってみます
これは相当辛いわ…他の人も同じだと思うので、声が聞こえたら水筒持って行こう
「大丈夫?はいこれ飲ん……お飲みになって!」

他の人たちの調査内容も気になる。戻ってきたら聞いて見たいわ

ウェルカ・ラティエンヌ 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
折角、先生から「採取方法」を教わったわけですし、まずは教わった通りにしてみますわ。
混ざらないよう、個別に袋に入れてみますわね。

その上で、それぞれ一口ずつ齧ってみて、「合う料理」を考えてみますわ。
「シュガーミント」は「甘い」とのことですし、クリームに入れて「クッキー」に挟んでみると美味しいかもしれませんわね。
「シトラーシード」は酸味の質次第ですが、「サラダ」に入れるのが良さそうでしょうか?
「ピリメライド」は、幾つかの調味料と一緒に「麺類」に混ぜてみましょう。

多少余分にいただいてよいとのことですから、実際に作ってみましょう。
折角ですので、同じ授業の皆様や先生にお召し上がりいただいても良いですわね。

シィーラ・ネルエス 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
うふふ、面白いものがあるかしら?

基本は先生の言われた通りに採取
混ざらないように種類ごとに分けてチョークで区分け
シュガーミントは青
シトラーシードは黄
ピリメライドは赤
全部丸

シュガーミントとシトラーシードは一枚だけ試食
とはいえ葉の先をちょこっとかじる程度
「へぇ、こんな味がするのね」

それぞれ大体5枚前後
目的のものを採取した後は周辺を探して似たような植物を調査
毒物だといけないので食べはしません
それぞれ形を観察して似たようなものをまた袋に集める
似てるものはそれぞれの色で三角で記す

夢中になりすぎて遅くならないようにする
「あらやだ、こんな時間」
暗くなるのは論外、ほかの皆の様子も見て、ね?

クロエ・ブランシュ 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的◆
課題であるシュガーミント、シトラーシード、ピリメライドを持ち帰ります。

◆行動◆
シュガーミントとシトラーシードは、形を崩さないように根本から優しく摘み取り、ピリメライドは葉のギザギザに触れないよう細心の注意をはらい、葉の中央から折るように摘み取ります。

…あっ、そうです。ギザギザに触れても軽傷で済むよう【薄皮の手袋】を装着して起きましょう。…薄手なのが心許ないですが、無いよりはいいのでしょうか…?

さて課題の3つの植物は採取しましたら、支給された紙袋にまとめて入れておきます。
…食用ですし、中々機会のないピリメライドを少しだけ味見を…。
…っッ!(辛さで声が出ない)…とっても刺激的な味ですね…。

リザルト Result

 【マル=ファス・ヴェルガウス】は担当教師の資料の内容を目で追い、手元にはメモを残していた。説明の書き漏らしがないかを確認してから一旦懐にしまい込むと、
「おはようございます。今日は皆さんよろしくお願いします」
 同じく授業に参加する生徒達へ、物腰穏やかに挨拶。
「よろしくお願いしますわ!」
 【ナツメ・律華】(ナツメ りっか)は学園に来てから頑張って貫いているお嬢様キャラの口調で元気よく返事した。長身のマル=ファスの顔を見上げた拍子に三つ編みが揺れる。
「いいお天気ですし、楽しい実習になるといいですね」
 【ルル・トレフル】も微笑みながら声をかけた。晴れ空だが気候の影響もあり、冬用の制服に身を包んでいる。
 他の生徒も互いに挨拶を交わし、いよいよ植物園『リリー・ミーツ・ローズ』の中へ。
「ついに世界の真理に触れる第一歩! 頑張っていきましょう!」
 ナツメの号令が高らかに響いていた。

 植物園内部は複雑に区分けされており、巨大迷路のようだった。八人の生徒は目印となる立て札を頼りに道順を辿る。
 道中は全員固まって、というわけではなく、コースを守りながらも自分の興味に従い自由に散策しているようだ。
「この植物園には秘密の施設があるって話だけど……ん、あそこは怪しそうだね」
 【クロード・クイントス】は鬱蒼と生い茂る木々や植物を見つけると、駆け寄って絡み合う枝葉の奥を覗き込んだ。その先は密集地帯になっているようで、日の光が入らず暗い世界が広がっている。
 目を凝らしていると、暗闇に少し慣れてきたのか、ずっと奥に植物ではない何かが見えた――ような気がした。
 怪しそうな場所。クロードはカラフルチョークを取り出し、地面に印をつけようとしゃがみ込む。
 その様子に気付き、【シィーラ・ネルエス】がクロードに近寄っていく。作業を見ていると、地面に描かれたのは小さなバツ印。何の印か眺めながら考えているところにクロードがゆっくりと立ち上がる。
「何か面白いものでもあったのかしら?」
「秘密だよ」
「あら、そう言われると気になるわね」
 思わせぶりな表情を見せるクロード。シィーラも柔和に笑いかける。
 特別詮索はしない。やりとりそのものが楽しく、何かがあるのなら、それを一緒に探してみるのも、ドキドキワクワクな冒険だ。
 半ばシィーラがクロードの後を追うような形で付近の探索は進む。他に怪しい場所はないか探してみるが、なかなか見つからない。
「……何か、探し物か?」
 歩きながら様々な植物を観察していた【ユーシ・アサカワ】の目に二人の姿が留まった。植物が茂る区画を覗きながら歩く姿が気になったのだ。小さな葉を一つ、写し終えた木炭デッサンセットを手に、考えられそうな節を当たってみた。
「探し物と言えば、探し物かしら?」
「どんなものかは、わからないけどね」
「何かをなくしたわけでないならいい。ただ、先日の全校集会の例もある」
 年の変わり目の全校集会。突如現れた原生生物が暴れ、大変な騒ぎになった。そのようなことが、また起こらないとも限らない。
「あまり変に歩き回ると、魔物なんかに襲われることもあるかもしれない。俺は一応、警戒はしているが」
 ユーシは身に付けた技能を活用し、不審な生き物の動きがあればすぐに察知できるよう周囲に意識を向けていた。幸い、今のところ害を成す生物は現れていない。
「そうね、この辺にしておこうかしら」
 シィーラが元の道に戻っていき、ユーシもまた観察を再開し歩き出す。
「ふーん、学園生活も楽しくなりそうかな」
 クロードはまだ見ぬ楽しみを前にふっと小さく笑みを見せ、二人の後を追っていった。

 興味は周りに向けられるものばかりではない。
「シュガーミントは甘く、シトラーシードは酸味があって、ピリメライドはとても辛いというお話でしたから、味見をして、それぞれに合いそうな料理を考えてみたいですわ」
 【ウェルカ・ラティエンヌ】は、採取した葉を料理に使いたいと考えていた。
 甘い葉はクリームと合わせて、酸味があるものはその質次第で、辛いものは調味料と合わせれば――といった感じで、頭の中に色んな案がぐるぐると。
 そして、【クロエ・ブランシュ】もまた、葉の食について思い浮かべる。
「料理ですか、素敵ですね。あと、出来そうなことは……そうですね、シュガーミントでハーブティーを作りたいですね」
 ウェルカが直接食べる方向で考えていたのに対し、クロエは煎じて飲む方向で。
「ハーブティーも良いですわね。私はデザートのようなものも少し考えてますから、ティーパーティーなんてどうかしら」
 ウェルカはややたれ目気味な目を細めながら、名案に心躍らせる。思いついた拍子にポンと胸の前で手を合わせたことで、元々年齢以上に発育の良い胸が腕の中でさらにぎゅっと強調されていた。
「ティーパーティーですか、面白そうなお話ですね」
 ウェルカとクロエの楽しげな声を聞き、近くを歩いていたマル=ファスも話の輪に入ってくる。
「ハーブティーを作るとなると、水道をお借りしないといけませんね。管理者の方でもどこかにいればいいんですけど」
「なら、目的の場所に着くまでに、そういう方がいないか探してみてはどうでしょう? もう少し、歩くことになりそうですから」
 迷わないように道順を確認しながら歩いていたルルも加わってきた。覚えている経路と今の場所を照らし合わせると、先はまだ少し長そうだ。
「それなら、他の人にも声を掛けた方がいいですわね。私もどこかにいないか、探してみますわ!」
 ナツメは話を聞きつけると、少し離れていた残りの三人にも声を掛け、ナツメ自身もあちこち探し回っている。
「ふふ……皆で楽しめたら、素晴らしいですわね」
「えぇ、楽しみです」
 ウェルカとクロエはまた料理談義に花を咲かせていた。

 道中様々なことがありつつ、目的地に到着した。
 ここからが本題。三種の植物の採取だ。ピリメライドだけほんの少し区画が離れていたので、まずは他の二つから。
(初めての授業か……言われた通りの葉を言われた通りに摘むだけでいいとのことだし、最低限のことはやってしまおう)
 ユーシは早速採取に取り掛かる。シュガーミントは軽く摘まめば簡単に葉と茎が離れた。
 シトラーシードは柔らかく破けやすいが、ユーシは恐れない。
(シトラーシードの葉の形を崩さずに摘むのも、そう難しくはないだろう)
 事前の説明を聞いた限り、多少の注意を払えば難なく出来そうだ。葉の形を崩さないよう、根元を持って。
 ぷちっ、と摘んだその葉は綺麗なハート型だ。
「早いですね。それに、凄く上手に」
「やってみれば案外できる。これなら何回やっても、この通りにできるはずだ」
 そう言って、クロエの横でユーシは摘んだ葉を紙袋に入れる。
「なるほど……では、私も」
 クロエは特に気にする必要はないと言われていたシュガーミントの葉も、根本から優しく摘み取っていく。授業の成果として提出する分と、ハーブティーを楽しむために、少し多めに。
 ハーブティーは香りが命。出来上がりを想像しながら摘んだ葉を鼻に近づけると、スッと抜ける清涼感のある香りがした。
 満足のいくものができそうな気がして、クロエの顔に笑みが零れる。
 シトラーシードも先のユーシの動きを頭でイメージしながら、葉の根元をつまんで優しく力を入れて引っ張る。
 軽い反動のような手応え。クロエの手にはしっかり形の残った葉があった。提出用のものは纏めて紙袋へ。
 そこに横からクロードが顔を出す。
「コツさえつかめば簡単だよね……ああ、これこれ」
 見知った植物のようで、シュガーミントを慣れた手つきで摘んで一齧り。馴染みの甘味は変わらずで、心が落ち着く気がした。シトラーシードも要領よく根元から優しく摘んで、これも一齧り。
「酸味がある葉も躊躇わずに食べるのですわね。以前にも食べたことがあるのかしら?」
「この手のハーブ類の採取とか、色々触れる機会があったからね」
 酸っぱいとされるものを勢いよく齧ったクロードの姿に目をぱちぱちさせつつ、ウェルカも葉の味見に挑む。採取は事前に教わった通りに摘んで、予め多く貰っていた袋にそれぞれの葉を分けて入れていた。
「まずはシュガーミントですわね」
 甘い葉は気にせず一口。植物の優しい甘みが舌の上からふわっと広がっていく。
 思わずにっこり。背中の翼がふわふわ動く。
「続いては……」
 酸味とはどんなものか。刺激が強すぎてはいけない。ウェルカは慎重にシトラーシードの葉を口に運ぶ。
 舌先でほんの少し葉の味をみると、ピリッと刺激的な酸味はない。鼻腔をくすぐる香りは何となく嗅いだことがある気がした。
 齧ってみれば思った通り、柑橘系の酸味。それが葉から伝わってくるのは不思議な感覚で、翼もぴょこんと跳ねている。
「反応が可愛いわね」
「そ、そうかしら?」
 シィーラの言葉に、ウェルカの頬がポッと赤く染まる。
「ただの植物の葉でも、ラティエンヌさんが食べてるのを見ると、お菓子みたいに思えてくるわ」
 甘くても酸っぱくても植物の葉と思っていたが、ウェルカの姿に少し興味がわいてきた。
 シィーラは習った通り丁寧に葉を採取して、チョークで区分けして混ざらないようにしながら袋に入れていく。シュガーミントの青にシトラーシードの黄色。
 試食はそれらを一枚ずつ。葉先を少しだけ齧り舌に乗せる。量が量だ。感じるのも僅かだが、目を閉じてじっくり味わって。
「へぇ、こんな味がするのね」
 手元に残っている葉をまじまじと見る。二種類の葉は形こそ違えど植物の葉で、どうしてこうも味が違うのか不思議だった。
 シィーラそれぞれ五枚くらいは採っていこうと、ぷちぷちと摘んでいく。
「トレフルさんは、もう摘んだのかしら?」
「私はこれからですね」
 シィーラに見守られ、ルルはそっと群生する植物の葉に顔を近づける。視線を植物と同じくらいの高さまで落とすと、なんだか自分が小人になって、大きな森に迷い込んだ気分だ。
 こうして植物に囲まれている場所にいると、故郷の森の光景が頭に浮かんでくる。
 少し懐かしい気分に浸りながら、ルルはシュガーミント、そしてシトラーシードの葉に手を添えて、
「貴方の一部を少しだけわけて下さいね」
 優しい声で語り掛け、そっと丁寧に摘んでいく。少し味見をしてみると、ほのかな甘味と酸味が心地よくて。
「お味は、どうなのかしら?」
「繊細で、自然の温かさが感じられる……そんな味でした」
 そして、ありがとうございました、とルルは自然の恵みをくれた植物たちに感謝を告げていた。
 その話を聞いていたナツメには気になることがある。花にも味があるのかどうか。
 試しにシュガーミントの青色の花を一緒に摘んで、葉と合わせて齧ってみた。
「おや? 花も……食べているのですか?」
 植物の花に寄ってくる虫と触れ合っていたマル=ファスは丁度ナツメが花を摘むところを見かけたのだが、その花を徐に口にしたナツメに少し驚いた表情を見せた。
「えぇ、そうですわ。……味はあまりしませんわ」
 全くの無味ではないが、葉のほうが甘味は強かった。
 葉と花をむぐむぐと飲み込もうとしていると、ひらひら蝶が降りてきて、ナツメが持つ花の上にとまる。
「今度は蝶ですね。可愛らしい姿で心が癒されます」
「蝶には甘い蜜なんですわね。鳥も寄ってくるのかしら?」
 二人して空を見上げる。遠くに鳥の姿があり、自由気ままに飛んでいる。
「向こうにいけば降りてきてくれそうですわ」
「行ってみましょう」
 空の鳥を追いかけて、ナツメとマル=ファスはあちこち動く。空の鳥たちに二人が見えていたかは不明だが、鳥たちと追いかけっこをしている気分で夢中になってしまい。
「あっ、時間すぎちゃう、急がなきゃ……」
 はっ、とナツメは我に返った。
「皆さん、少し移動してますね」
「私達も行きますわよ!」
 ナツメは風を切りながらすたすた。全力の早歩き。走らないのはレディの嗜みだそうだ。
 二人が空の鳥と戯れる間に、他の生徒達は最後の葉を摘み始めていた。
 ピリメライド。注意が必要と言われていたが、摘み方も聞いている。
「こうして、真ん中を持つのですわね」
「そうだ。後は、少し力を入れて折るように曲げていけば」
 少しだけ弾力のある葉は、ぷつんと切れた。
 植物の採取に順応していたユーシは、教わった通りに容易く葉を採取する。最後の課題の葉も紙袋に滑り込ませて。
(落としでもしたらあまりにもマヌケだからな……これで大丈夫だ)
 紙袋の口を閉じ、葉の無事を確認した。
 ユーシの摘み方を見本に、ウェルカも同じように摘む。少々力がいることに戸惑いつつ、うまく摘み取れた。
「ギザギザしているのも、きっと貴方が生きるために必要なんですよね」
 凶暴な印象を与えるかもしれない葉の形状も、植物にとっては大切なこと、と、ルルは生命の尊さを感じていた。
 だからこそ彼女は生命の欠片を大切にする。
「……なんだか村の森を思い出しますね」
 動物がいて植物があって。自然の中で生きてきたルルにとって、こうして植物に囲まれているのは、雰囲気は違うが望郷の思いが湧いてきて。
「~~♪」
 柔らかな歌声で旋律を奏でる。歌詞はなく、高い音と低い音が繰り返される音色に、
「素敵な声……」
「ふふ……ありがとうございます」
 感嘆の声を漏らしたクロエ。採取の手が止まってしまうほどに、ルルの歌声は心に響いた。
 クロエはピリメライドの葉の採取用にと薄皮の手袋を着用していた。少々薄手なのが心許ないが、ないよりはきっとマシだろう。
「基本旅人は危険なモノには近づかないんだけど、これは初チャレンジだね」
 クロードも同じように、白い麻手袋をつけて、ピリメライドの採取に乗り出す。
 保険は準備した。後は言われた通り、葉の中央を持って折るように摘むだけ。
「あっ……よかった、うまくいきましたね」
 摘んだ時の手ごたえに少しドキリとしつつ、クロエは無事採取に成功。
「自分もできたよ」
 クロードとクロエ、互いに手袋の上に葉を乗せて比べると、根元に近い方を掴んでいたのか、クロードのほうが少し大きい。
 その近くで、シィーラはピリメライドの葉も集めて袋に入れる。チョークの区分けの色は赤。丸く囲ったその色は、味のイメージを表しているようにも見える。
「手際がいいですわね……」
「何度か摘めば感覚がわかってくるのよ」
 シィーラの手の動きに感心しつつ、ナツメは洋服が引っかからないよう慎重に近づき葉に手を触れる。
 摘み方を思い出し、つまんだ指を支点に力を入れると、ぷっつり切れて残った葉がバネのように跳ねた。
「採れました――あ、あっ」
 喜びも束の間、長い三つ編みが他の葉に引っ掛かる。自分で取ろうにも、動くほど変に絡んでしまう。
「あらあら……ヴェルガウスさん、手伝ってくれるかしら?」
 シィーラはマル=ファスを呼んで、二人がかりでようやく解けた。
 ナツメはほっと一息。感謝を述べて、さて、この葉、一体どんな辛さだろう。
 恐る恐る齧ってみると。
「これは、辛い、ですわ……」
 口の中がヒリヒリ。言葉もうまく出てこない。急いで水筒の水で辛さを和らげる。
「あちらでも、何やら大変なことに」
 マル=ファスが気付いたのはクロエだった。ナツメと同じく齧ったのだが、辛さに悶絶し口を押えて歩き回っている。
「大丈夫? はいこれ飲ん……お飲みになって!」
 辛さを体験したナツメは慌ててクロエに駆け寄り水筒を渡した。
「ありがとうございます……とっても刺激的な味ですね……」
 そんな様子をクロードは眺め、齧らないでよかった、と心に思った。

 全ての植物を摘んだ後、少しだけ自由な時間があった。
「元の世界じゃ、こんなゆっくり植物を観察するだなんて出来なかったわ」
「元の世界? 気になりますわ!」
「シィーラさんが住んでいた所はどんな所なのでしょう?」
 シィーラとルルとナツメで、自分たちの故郷の話をしながら散策。シィーラはその中で他の植物にも目を向けて、似たような形の物を採取して回る。

「シュガーミントはクリームに入れて、クッキーに挟んでみようかしら。シトラーシードはトマトやレタス、生ハムなどを合わせてサラダに。ピリメライドの強い辛味も、調味料と一緒にパスタに混ぜればよさそうですわ」
「水も無事職員の方に許可を頂けましたから、ハーブティーも作れますね」
 ウェルカとクロエはティーパーティーの準備。ウェルカは口にした三種の葉の味から合いそうな料理を実際に作っている。付近に憩いの場として設けられた椅子とテーブルがあり、都合がよかった。
「準備はこれでよろしいですか?」
 マル=ファスは率先して準備の手伝いをしていた。
「えぇ。それでは皆様もお呼びして、作った料理を頂いてみましょう」
 料理の配置を整える中、持ち帰って先生にも、とウェルカは料理を少し小分けにしていた。

 クロードは少し辺りをウロウロと。だが、少し手持無沙汰になり、目に付いたユーシに声を掛ける。
「何をしているんだい?」
「絵を描いている。少しでも感覚を取り戻したいんだ」
 それは、リバイバル特有の事情なのだろう。ユーシが黙々と植物を描いているのを見ていると、マル=ファスが二人を呼びに来た。
「ティーパーティーらしいよ」
「これが終わったら、行く」
 クロードが先にその場を離れる中、ユーシは描き続け、また一つ、絵を完成させていた。

 やがて日が傾き始め、楽しい時間ももうすぐ終わり。戻る時が来たのだ。
「あらやだ、こんな時間。皆、大丈夫?」
 シィーラは他の生徒達に声を掛けて回っていた。忘れ物などがあってはいけないのだが。
「ああ、いけない」
 声を掛けられたマル=ファスが何かに気付いた。
 ここまで他の生徒とのお喋りや虫、鳥などと楽しく過ごしていたが。
 メモには書いてあった。『三種類の植物を採取する』と。
「よかったわね。今なら間に合うから、摘みましょう?」
「そうですね」
 こうして全員無事植物の採取を終えて戻り、今日の授業は終了となったのだった。



課題評価
課題経験:0
課題報酬:0
ぷちっと体験! 植物園実習
執筆:天谷 深澄 GM


《ぷちっと体験! 植物園実習》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《新入生》 ルル・トレフル (No 1) 2019-01-25 00:55:05
皆さん初めまして、になるでしょうか?
芸能・芸術コース専攻のルル・トレフルといいます

どうぞ宜しくお願いします

《新入生》 ユーシ・アサカワ (No 2) 2019-01-25 04:01:02
芸能・芸術コース専攻のユーシ・アサカワだ。
初の授業参加となるが、よろしく頼む。

《新入生》 ウェルカ・ラティエンヌ (No 3) 2019-01-25 17:55:44
皆様、初めましてになりますわね。
王族・貴族コース専攻のウェルカ・ラティエンヌと申します。
宜しくお願い致しますわ。

《ゆうがく2年生》 マル=ファス・ヴェルガウス (No 4) 2019-01-25 21:32:22
村人従者コース専攻、マル=ファスベルガウスと申します。
初めての授業少し緊張してしまいますね…皆様どうぞよろしくお願いいたしますね。

《ゆうがく2年生》 マル=ファス・ヴェルガウス (No 5) 2019-01-25 21:32:23
村人従者コース専攻、マル=ファスベルガウスと申します。
初めての授業少し緊張してしまいますね…皆様どうぞよろしくお願いいたしますね。

《新入生》 クロード・クイントス (No 6) 2019-01-26 08:55:52
賢者・導師専攻のクロードです、よろしく。

《新入生》 ウェルカ・ラティエンヌ (No 7) 2019-01-26 16:23:33
さて、「相談」というのとは少し違ってしまいますが、取り敢えず、現状予定している内容をご報告させていただきますわね。

レニウス先生のお話によりますと、全ての葉は元々「食用」とのことですら、少し余分に葉をいただいて、実際に「合いそうなお料理」を作ってみる予定ですわ。
無事に出来ましたら、お持ち致しますわね。

《新入生》 ルル・トレフル (No 8) 2019-01-26 18:12:17
>ウェルカ
素敵なお料理が出来ると良いですね。ウェルカさん、応援しています


私の予定ですが、植物の大切な一部を分けて頂くので「出来る限り丁寧に」採取をしようと思っています。後は…少し味見をしてみようかと

あっそれと…私、たまに無意識に「歌を歌っている」時があるみたいで…もしも聞こえてきたらお察しください

《ゆうがく2年生》 マル=ファス・ヴェルガウス (No 9) 2019-01-26 19:13:46
緊張でここでもやまびこが…。
それはともかく個人的には植物園ですから事前に注意のあったとげやほかにも虫が出たりもするかもしれませんから虫刺されなんかも気を付けておきましょう。

《ゆうがく2年生》 シィーラ・ネルエス (No 10) 2019-01-26 20:09:46
はじめましてね?賢者・導師コースのシィーラです
食用だってことだし味見してみようかしら
それとそうね…折角だから他に変わった植物がないか探してみるつもりよ
もしかしたら、似たようなものもあるかもしれないし

《新入生》 ウェルカ・ラティエンヌ (No 11) 2019-01-28 20:16:57
>ルル様
有難う御座いますわ。
上手く出来ましたら、お持ちしますわね。
お互いに頑張って参りましょう。

《ゆうがく2年生》 ナツメ・律華 (No 12) 2019-01-28 23:16:17
賢者・導師コースのナツメ・律華です
初めての授業楽しみ…ですわ!

私もせっかくなので味見してみようと思いますわ。
とっても辛い植物もあるようですので、お水用意しておこうかしら
もし辛くてたまらない方がいれば、声上げてもらえればかっ飛んでいく……こほん、かけつけますわ。皆様どうぞよろしく。

《新入生》 クロエ・ブランシュ (No 13) 2019-01-29 21:23:44
皆さん、初めまして。
遅くなりましたが、黒幕・暗躍コースのクロエ・ブランシュです。
よろしくお願いしますね。

課題の植物は食用とのことなので、経験のため私も少し味見してみようかと…。
後もし課題終了、持ち帰れるのであれば、シュガーミントでハーブティー(擬き)を作れるといいなと考えてます。