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緋色の辻斬り


ストーリー Story

 とある集落にて、今宵、結婚式が開かれる。
 集落には古くから代々続く、結婚にまつわる風習があり、結婚する男女が永遠の愛を誓うのは神に仕える神父ではなく、集落近くの山を護る守護神――とされている牛のルネサンス。通称【牽牛】(けんぎゅう)様だと言う。
 彼に永遠の愛を誓い、彼の洗礼を受けることで結婚したことになるらしい。
 そして毎年、牽牛様を狙って襲って来る輩がいるのだとか。
 一体どこから、またいつからなのか知らないが、牽牛様の角は高く売れるという噂が周辺地域から国内へと広まり、以来、牽牛様が出て来ると狙って来る賊が出るようになったそう。
 故に集落は、対策として牽牛様の洗礼と宣誓を年に一度としたのだが、逆に年に一度のチャンスだと、より多くの賊が一度に襲って来るようになってしまった。
 そして今年もまた、一組のカップルのために牽牛様が集落へ赴く。魔法学園『フトゥールム・スクエア』の生徒達は、牽牛様護衛のため駆り出された。
「で、何で俺達まで来なきゃダメなんだよ、畜生……」
 学園を出発してから、アークライトの弓兵【シルフォンス・ファミリア】はずっと、ぶつぶつぶつぶつ呪いの言葉のように文句を言い続けている。
 そして度々、隣を歩く虎のルネサンス【ティグー・ラント】に脛を蹴られていた。
「ったくあんたは、いつまで経ってもウダウダウダウダ! 殴るわよ!」
「蹴ってから言うなっての! ……ったく、わかってるよ。大物が出て来るかもしれねぇってんだろ? あぁあ、せめて確実な情報寄越せっての。来るかどうかもわからねぇ奴相手に出向くなんざ――ってイったっ!」
 また、ティグーに脛を蹴られる。
 二人の後ろを歩く【灰原・焔】(はいばら ほむら)は面白いよな、と二人を指差してケタケタ笑い、こちらの緊張を緩めようとしてくれていた。
「ま、だけど俺も緊張するよ。牽牛様――仮にも神様の護衛だなんてさ。しかも狙って来る敵も大物も大物、って、まだ噂の域を出ないのだけれどね。緊張するのは仕方ないよ」
 牽牛様の角を狙う輩など、毎年多過ぎて絞れはしない。
 だが今年は偶然、別の学生が依頼で行った大型盗賊団の支部となるアジトにて、その盗賊団が牽牛様を狙い打つ計画書を発見。学園に持ち帰り、今回の依頼に至ったわけだが、その計画書の中にあった名が問題だった。
 【荒野・式】(あらや しき)――通称、緋色の辻斬りと呼ばれる指名手配犯。
 老若男女問わず、種族問わず、人数も家も問わず、視界に収まった相手を襲い、斬りつける極悪非道の人斬り男。
 確かな証拠こそ見つけられなかったが、そんな男を盗賊団が雇った可能性がある以上、今まで以上の警戒をしなければならない。
 そのため学園は自分達に加えて、急遽、手練れの先輩方三人を手配した。
 出発前になって急に決まったので、伝わってしまった緊張感に背筋を撫でられ、悪寒を誘われている気分だ。
 先輩方にとっても急な話だったので、シルフォンスは不機嫌だし、ずっとぐちぐち言っているシルフォンスにティグーが苛立っている。
「荒野・式はかなりの手練れって聞いてる。俺のきょうだい弟子が一度遭遇したらしいけど、間合いの違う二本の薙刀を駆使して、懐に入れて貰えなかったらしい。ま、あいつも当時は酒が入ってたらしいから、普通にやってたら勝っただろうけどな!」
 緊張感を振り払うため、焔は笑い飛ばす。
 結婚式を挙げる集落に、未だ確実とは言い難い人斬りの存在を明かしてはいないため、依頼人のカップルや集落の人々に気取られないようしなければならない。
 緊張を表に出して、不安を煽るようなことはなるだけ避けるべきだし、何より学園側にも狙いがある。
「いいか? 俺達の依頼はあくまで牽牛様の護衛だ。そして、その中に辻斬りがいる、かもしれない。それだけだ。神出鬼没の辻斬りが出る可能性があるから捕らえる――ってのは、あくまでついで。学園が決めた勝手な都合だ。だから、俺達の仕事は護衛なんだ。だから、そんな緊張すんなって」
 そうやって焔に背中を叩かれ、励まされながら、集落へと到着した。
 神様の護衛依頼、始まる――。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 6日 出発日 2020-08-08

難易度 とても難しい 報酬 多い 完成予定 2020-08-18

登場人物 8/8 Characters
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《新入生》馬場・猿二
 ルネサンス Lv8 / 武神・無双 Rank 1
(未設定)
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《這い寄る混沌》ニムファー・ノワール
 アークライト Lv20 / 王様・貴族 Rank 1
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ ニムファーは読みにくいかも知れないので「ニミィ」と呼んでくださいね。 天涯孤独です。何故か命を狙われ続けてます。 仲間やら友人はいましたが、自分への刺客の為に全て失ってしまいました。 生きることに疲れていた私が、ふと目に入った学園の入学案内の「王様・貴族コース」を見て考えを改めました。 「自分が命を狙われるこんな世界、変えて見せますわ!」 と思っていた時期が私にもありました(遠い目 今ではすっかり学園性活に馴染んでしまいました。 フレンドになった方は年齢にかかわらず呼び捨てタメ口になっちゃうけど勘弁してね、もちろん私のことも呼び捨てタメ口でも問題ないわよ。 逃亡生活が長かった為、ファッションセンスは皆無な残念女子。 な、なによこの一文。失礼しちゃうわ!
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《新入生》ルーシィ・ラスニール
 エリアル Lv14 / 賢者・導師 Rank 1
一見、8歳児位に見えるエルフタイプのエリアル。 いつも眠たそうな半眼。 身長は115cm位で細身。 父譲りの金髪と母譲りの深緑の瞳。 混血のせいか、純血のエルフに比べると短めの耳なので、癖っ毛で隠れることも(それでも人間よりは長い)。 好物はマロングラッセ。 一粒で3分は黙らせることができる。 ◆普段の服装 自身の身体に見合わない位だぼだぼの服を着て、袖や裾を余らせて引き摺ったり、袖を振り回したりしている。 これは、「急に呪いが解けて、服が成長に追い付かず破れたりしないように」とのことらしい。 とらぬ狸のなんとやらである。 ◆行動 おとなしいように見えるが、単に平常時は省エネモードなだけで、思い立ったときの行動力はとんでもない。 世間一般の倫理観よりも、自分がやりたいこと・やるべきと判断したことを優先する傾向がある危険物。 占いや魔法の薬の知識はあるが、それを人の役に立つ方向に使うとは限らない。 占いで、かあちゃんがこの学園に居ると出たので、ついでに探そうと思ってるとか。 ◆口調 ~だべ。 ~でよ。 ~んだ。 等と訛る。 これは、隠れ里の由緒ある古き雅な言葉らしい。

解説 Explan

 今回の依頼は牽牛様と呼ばれる牛のルネサンスの護衛依頼になります。
 参加者の皆様は集落からスタートし、山にて牽牛様と合流。道中で牽牛様を狙う盗賊団と戦い、護り切ることがメインの目的となります。賊が集落での儀式中に襲って来ることはありません。
 途中出て来る緋色の辻斬り【荒野・式】の捕縛は必須事項ではありませんが、捕縛の場合に大成功。退却させた場合に成功判定となります。
 牛のルネサンスである牽牛様は、戦闘には参加できません。
 NPCの【灰原・焔】、【ティグー・ラント】が道中同行し、【シルフォンス・ファミリア】は遠距離から狙撃するため、単独行動を取っています。
 NPC情報は以下の通りになります。
 【灰原・焔】……ヒューマンの大太刀使い。仲間のためなら我が身さえ盾にしてしまうタイプ。そのせいで、片脚が義足となっている。
 【ティグー・ラント】……虎のルネサンス。俊敏性の高い拳闘士。頭に血が上ると狂戦士と化し、膂力が底上げされるが、無差別攻撃を始める。(マタタビを嗅がせると治まる)
 【シルフォンス・ファミリア】……アークライトの弓兵。合図を送れば二回まで遠距離狙撃で援護してくれるが、鬱憤を晴らすための一撃なので規模が広い。(合図はプレイヤーの皆様で決めて頂ければと思います)
 NPCの運用方法は自由です。護衛に徹底させるなり、積極的に戦闘に参加させるなり、皆様で話し合ってお決め下さい。
 敵は全員ヒューマンの盗賊団で、手下の20人。ボス1人。そして、辻斬りです。
 盗賊団は5人だけ魔法が使え、他全員が剣を使います。
 辻斬りの情報は以下の通りです。
 【荒野・式】……長身痩躯のヒューマン。長さの違う薙刀を巧みに操り、相手を間合いに入れずに斬り刻む、緋色の辻斬り。魔法は使わないが、魔法攻撃をも斬り裂く手練れ。
 盗賊団の生死は指定しません。皆様でご相談の上、方針を決めて下さい。
 牽牛様を護り抜き、無事に結婚式を成功させてください!


作者コメント Comment
 こんにちは。こんばんは。無名作家の七四六明です。
 今回はEXの戦闘エピソードをご用意させて頂きました。
 普段の自分のエピソードと比べると情報量も内容もかなり多くて、困ってしまう人もいるかもしれませんが、是非、年に一度の集落の結婚式を成功させるため、皆様の知恵と勇気を貸して頂きたく思います。
 相手もかなりの強敵なので、参加して下さった皆様で相談を重ねて、無事に依頼を成功させて欲しいです。
 それでは皆様、ご参加お待ち申し上げております~!


個人成績表 Report
フィリン・スタンテッド 個人成績:

獲得経験:297 = 198全体 + 99個別
獲得報酬:9000 = 6000全体 + 3000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
●作戦と分担
優先は牽牛様の護送だが、可能なら盗賊団・ボスだけでも始末したい

●事前準備
ティグー暴走に備えマタタビは懐に。
可能なら敵の計画書を確認。
敵の人物像を『推測』し予測に加味できれば

●行動
初期位置は牽牛様の傍。
先手で発見出来たらシルフォンスに先制可能か依頼。
無理なら乱戦前に支援要請。

後手で襲撃されたら包囲回避と離脱優先

いずれも初手『勇者原則』牽牛様の守りは焔に頼み、魔術士優先で雑兵を減らす(突破時、焔は背負う等で援護)
『グロリアスブースター』も駆使し射程に入れたら優先してボス潰し。

牽牛様への救援は焔がもたない、誰も式を抑えられない時。
間合い外された時はこちらも手裏剣、ウィズマ・アーダで牽制

馬場・猿二 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
牽牛様を守るぞ!
人の結婚を邪魔する奴は!
馬場に蹴られて死ね!
駄目だ!死ぬな!

【気合】【全力攻撃】と長柄のリーチを活かして剣エネミーと戦う。
倒せたら、その盗賊を盾代わりにして魔法使いに突貫
射程が厄介な魔法使いの撃破に向かって【祖流返り】

素早さ値と器用値を活かした回避か
回避が難しい場合は三節棍の両端を持ち十字に構えて
武器受け【全力防御】

VS荒野・式
【やせーの勘】
何も考えずに突貫して、ぶっ飛ばされたら
死んだフリor仲間の楽器の音に耳を澄ませ静かに回復
味方の善戦の最中に荒野・式の背後に回り込んで、三節棍を首に巻き付けて締め落とし、捕縛狙い


アドリブ度A

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
以下の【事前調査】をし仲間に情報共有

・現場の地形を予習し護衛側に有利な地形をいくつか見繕う
・計画書を精査し付け入る隙を探す
・荒野式を調べ攻略法をイメージする

焔先輩に牽牛様護衛に専念し非常時の最終防衛線となってほしい旨依頼する

当日はまず牽牛様にご挨拶し【信用】得る

盗賊を先に発見出来たら
見繕った地形の中で一番近くを陣取り
荷物カバンの中のグッズで簡易的な【罠設置】
【設計】も駆使して陣を張る
盗賊が視界に入ったら炸裂の種を投げ込む

奇襲を受けたらまず牽牛様のガードを最優先
その後仲間と協力して前線を構築する

戦闘中は前線構築
仲間と適宜連携
負傷が大きい仲間に一旦離脱を進めたり
回復役に依頼等声掛けを意識

アドリブA

ニムファー・ノワール 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
ままずは事前調査ね。
アジトから見つかった計画書の精査、それと牽牛様と合流してから集落までのルートの確認っと。
もし有益な情報(襲撃場所や陣形)が見つかればラッキーね。

私は【斥候役】なので先行して【隠れ身】【忍び歩き】を使用しつつ、賊の発見・確認に務めるわ。
もしすでに事前調査で襲撃場所がわれているなら、そこまで向かって罠(括り罠・パンジ・スティック等)をはっておくわね。

万が一敵の斥候に出会ったら速やかに排除したいわね。

賊を発見したら相手の陣容を確認、一旦パーティまで帰還。情報を共有して襲撃に備えるわ。


レーネ・ブリーズ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:594 = 198全体 + 396個別
獲得報酬:18000 = 6000全体 + 12000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
まずファミリアさんと相談して

1 敵を遠くから発見できた
2 魔法を使う敵が離れている

この二つのどちらかでの攻撃をおねがいします。
その時の合図はファミリアさんのご希望にあわせます。
身振りでも声でもわたくしの楽器でもいいです。

移動中は「視覚強化Ⅰ」「聴覚強化Ⅰ」「動作察知Ⅰ」の技能に
種族特性の「風の民」をくわえた感覚でまわりを警戒して、
ファミリアさんを含む仲間のみなさんに状況をお知らせします。

たたかいでは装備してる「天使の歌」を「演奏」の技能でつかって
味方の回復をします。

楽器効果:射程内の自分を除く味方全員のたいりょくを30回復する。

余裕があるときは種族特性の「フド」で攻撃もしますね。

エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】で盗賊団や辻斬りのメンバーの構成や今までの行動パターンを調べて
自分たちに有利になるように情報を活用
情報は味方にも知らせて共有する

襲撃を受けた時に得られていた情報を「内通者に聞いた通りだわ」などと【演技】して
盗賊団の疑心暗鬼を誘い、連携がうまく行かなくなるように誘導する

【危険察知】と【気配察知】で見えていない敵の襲撃も警戒

攻撃は【フド】【炸裂の種】
回避は【立体機動】

傷ついた味方は【リーラブ】
命の危険があれば庇う
味方のここぞという見せ場には【言の葉の詩:フォルテ】で応援

敵には【会話術】【説得】で撤退勧告
逃げるか降参すれば命の保証はすると約束

アドリブや他キャラクターとの絡みは大歓迎です

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
*目的
牽牛様を守り切るために壁役を全うします

*行動
移動中は牽牛様のそばで護衛を行いながら周囲を警戒

敵が現れたら敵の戦力や配置を確認。挟み撃ちなど分散してるようなら戦力の薄い場所で盾役を担います。牽牛様の守りは一旦灰原先輩にお任せしましょう

戦闘時は【防護魔力】を重ねた『太陽の盾』を使って【全力防御】と【衝撃享受】で盾役に専念し、攻撃担当の方々を守り、彼らが攻めやすい状況を作れるよう努めます

「荒野・式」が現れたらそちらへの対処に専念
手強い相手と聞いてますし、何より得物が特殊なので厳しい相手ではありますが【特急薬草】による回復や【身代わりうさぎ】を使うなど持てる手段は全部使ってでも守り抜きます

ルーシィ・ラスニール 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
牛さん護衛
賊の撃退

◆迎撃
迎撃場所は側面のどちらかが崖もしくは岩壁になってるような場所で、賊が攻めてこれんところを背にする感じ
逃げ道もねえけど全面を敵に囲まれるんも避けられる

待ち伏せの際は、牛さんの綱とかが外れそうで、結び直して再点検するついでに休憩するように見せれば、こっちが油断してると思って賊も仕掛けてくるかも

◆有事行動
リーラブでの回復と賊の魔法使いをプチフドで牽制するでよ
あとは、周辺の賊の位置や数さ声かけ共有しときてえでな

用心棒さ追い込むときにプチフドでみんなと一斉攻撃かけ、奴の手が足りんようにする
両手に片足塞がれば、さすがに奴も同時に攻撃捌けんじゃろうし

賊さ無力化したらロープで捕縛

リザルト Result

 結婚が女性の幸せであるなどと言う固定観念に囚われることこそないものの、ウエディングドレス然り、結婚式の装いと言うのは多くの女性の憧れである。
 【フィリン・スタンテッド】、【ニムファー・ノワール】、【レーネ・ブリーズ】、【エリカ・エルオンタリエ】、【ビアンデ・ムート】、【ルーシィ・ラスニール】、【ティグー・ラント】。
 反応の差こそあれ、今宵結婚式を挙げる予定の花嫁の衣装を見た女性陣は、綺麗だと感想を揃えた。
 着る予定はあるのかと言われると、哀しいことに未だ未定なのだが。
 花嫁衣装に臭いを付けるわけにはいかないし興味もないと、【シルフォンス・ファミリア】は外で煙草を吸っていたが、【馬場・猿二】(ばば えんじ)と【タスク・ジム】、【灰原・焔】(はいばら ほむら)の三人は、他の人のお嫁さんとわかっていながら、つい見入ってしまっていた。
 すると花婿である男性が挨拶しに来て、咄嗟に全員で向き直る。
「皆様、今回は本当にありがとうございます。去年もとても賊が多くて大変だったそうですから。こんなにも来て下さって……大変、心強いです」
「せっかくの晴れ舞台ですからね。必ずや成功させてみせましょう」
「よろしくお願いします」
 狙って来る賊の多さによって、結婚式自体中止にして来年に持ち越すケースも少なくないと言う。花婿が深々と下げた頭よりも、今日の結婚式に掛けられた思いは深い。
 依頼達成をより強く己が胸に誓って集落を出た一行に、最初の難関が待ち構えていた。

「け、結構登りますね……」
「ムートさん、頑張ってください」
 山の傾斜が結構強く、年に一回しか使わない道なので、整ってもいない。
 レーネやエリカ、ルーシィらエルフタイプのエリアルは、獣の気配さえ感じている。
 ビアンデのような鈍重な武器の使い手や、焔のような義足にはなかなか辛い登山。それらが、賊がわざわざ山を登ってまで襲って来ない理由でもあった。
「焔先輩、大丈夫ですか」
「なぁに。これくらい大丈夫さ」
 とは言うが、義足は木を削っただけの簡素な作り。山登りをするための調整などされているはずもなく、焔は息を切らしていた。
「それより、向こうの用心棒――【荒野・式】(あらや しき)だっけ。あいつと戦うイメージは出来たか?」
「正直、充分とは言い難いです。ですが、負ける気なんてありません。勝って見せます」
「……なるほど。刃(じん)が気に入るわけだ」
「刃先輩と、お知り合いなのですか」
「知り合いどころか、俺とあいつは同じ師匠を仰いだ兄弟弟子だ。知らなかったのか?」
「そういうお話は、したことがなくて……」
「刃と華凛(かりん)と会ってるんだっけ。もう一人、学園で同じ師匠から剣を習った弟子がいるよ。四人の中じゃ、俺が一番上の兄弟子ってことになるな」
「ホラ、焔。肩貸してあげるから」
「あぁ。ありがとう、ティグー」
 兄弟子という事は、もし義足でなかった場合、焔の実力は刃よりも――。
 華凛といい刃といい、何やら縁を感じて仕方ないタスクだった。
「っ! 着いたぞぉ!」
「猿二さん、声大きいわ……!」
 だが、猿二の気持ちはわからなくもない。
 ニムファーはその気になれば飛ぶことも出来たが、自分の足で登ったが故に感じられる達成感は、何とも言い難いものだった。
 他の皆も無事に登頂。山の頂上にはポツンと、一軒だけの家――いや、社があった。
 荘厳で、破ってはならないように感じられる静謐に包まれて、風さえも穏やか。先程まで感じられていた獣の気配もない。
 唯一感じられる気配は、社の奥に潜むそれだけだ。
「【牽牛】(けんぎゅう)様。魔法学園(フトゥールム・スクエア)から護衛依頼を受けて参りました」
 ルネサンスで女性のティグーが、第一に警戒を解くため声を掛ける。
 社の引き戸が開き、若干身を屈めながら出て来た神様を、皆は同時に見上げた。
 とにかく大きいのだ。二メートルは確実に超えているし、感覚だけで言えば三メートルにも迫る大きさ。神様として扱われている理由の一つだろうことは、言うまでもなかった。
「遠路遥々、よくぞお越し下さった。我が牽牛である――真名を明かせぬ無礼は、お許し頂きたい」
「こちらこそ、状況次第ではご協力願う事もあるかもしれませんが、何卒ご了承を。御身を護るため、最善を尽くします」
「申し訳ない。先祖より受け継がれた巨躯だけの木偶の某故、我に出来ることがあるならば何なりと協力しよう」
「なんだ。牽牛様って何か特別な力があるとかじゃあないのか?」
「コラ」
 フィリンが猿二を肘で小突く。
 牽牛にも聞こえていたが、怒っている様子はなかった。
「それこそ、先祖にはあったのやもしれぬ。始まりは昔、道で倒れていた先祖を集落の若い男女が救い、先祖が帰り際に男女へ祈りを捧げ、邪気を祓ったことで、男女は孫子の代まで幸せな家庭を築いたという伝承からになる。が、それはあくまで先祖の話。この社に隠れ住む我ら子孫にそのような力なく、ただ儀式の形式だけが伝えられているのみである。そして形式上、我が山を下り、戻るまで面をしていなければならず、飲食は無論、会話も禁じられる。不便だと思われるが、遥か先祖の大恩もあるため、ご理解願いたい」
「……は、はい」
 猿二もフィリンも、他のみんなも少しの間、押し黙ってしまった。
 牽牛は自身を無力と言うけれど、声を聞いていると頭がフワフワしてくるのだ。言の葉の力なのか、牽牛様として受け継がれた能力なのかわからないが、当人が特別意識して使っている様子はない。
「とにかく、お面被っている間お話出来んのなら、今の内確認出来ることはしておくだよ」
 今回の面子において参謀的ポジションのルーシィが想定し得るケースを説明し、事前調査した情報をタスク、エリカ、ニムファーが牽牛と情報を共有。護衛役の焔は、自己紹介で自分の情報――特に義足であることなどと開示した。
「シルフォンス先輩」
 ここから単独行動を取ることになるシルフォンスは、煙管から燃えカスを捨てていた。飛び立ってしまうより前に、フィリンが呼び止める。
「ニムファー達の調査だと、連中が計画書通りに動くなら、下山した後の草原で対峙することになります。先に見つけた場合、先制攻撃は可能ですか」
「出来ない、と言うとでも」
「出来るからこその確認ですよ。合図はわたくしが出させて頂きますので、わたくしのための確認です」
 咄嗟に、レーネが助け舟を出す。
 シルフォンスはずっと機嫌が悪い。言葉選びを間違えたらどうなるか、今の一瞬に向けられた眼光で、二人は直感的に察した。
「……フドを上空に放て。フドが使えない場合は言の葉を紡げ。ギリギリ届くだろう位置にいてやる。斥候は、敵の魔法使いと最低でも五メートルは距離を開けろ。巻き添えで死んでも知らんからな」
 一応は気遣ってくれたのか、義務的な忠告なのか。とりあえず牽牛組とは違い、最低限の情報交換だけして飛び立ってしまった。
「助かったわ」
「いえ。確認したかったのは事実ですから。スタンテッドさん気を付けてくださいね」
「えぇ、不覚は取らないわ」
(盗賊の事は、よく知ってるもの……)
 本当に、盗賊という連中は反吐が出る。ルネサンスの角を斬って売ろうだなどと。
 首謀者は盗賊のボスか――ならば確実に、獲る。
「フィリンさん、そろそろ」
 話し合いは終わったらしい。学園生徒らは集落で打ち合わせ済みなので、すぐ出発する。
 この後妨害されることを考えれば、結婚式に間に合わせるためにはすぐ出発しないといけないのだ。
「何卒、よろしくお願い申し上げる」
「必ず、御守りします」
 タスクの言葉に頷いた牽牛は、面を被る。
 これより先の会話は禁じられ、顔色を窺うことも出来ない。
「焔先輩、牽牛様の事……」
「あぁ、任せとけ」
「私もいます。無茶だけは」
「あり、がと、な!」
 テンポよく頭を叩かれる。
 自己犠牲の結果失われた焔の片脚が、ビアンデはずっと気になっていた。
 ビアンデ自身も知らぬうち、焔を鏡に映った自分として見ていたのかもしれない。自暴自棄ではないし、自分の命を軽んじているわけではないけれど、自己犠牲について理解出来てしまうから、自分の事を棚上げにして一人、想っていた。
「……先に見つけた場合、先制攻撃出来るか、か」
 皆が出発したのを確認したシルフォンスは、強化した目で山頂に生える木の上から全体を見下ろす。
 草原にいる豆粒サイズの何かを確認したものの、矢を取る代わりに舌を打つ。
「距離次第か」
 不服ながら距離を詰めるため、木の上を跳んで先に山を下りて行った。

(山中での襲撃はなかった……ですね)
 視覚、聴覚、気配と三つの感覚を鋭敏にさせているレーネは、下山を終えて吐息する。
 下山自体に疲れたのもあるが、計画書通りに事を進めて来ると断言し切れない不安から、感覚を研ぎ澄ませ続けていたために疲れてしまっていた。
「牽牛様。申し訳ないですが、少し時間を貰ってもよろしいでしょうか」
 牽牛が深く頷いたため、ティグーの提案で少し休憩を挟む。
 レーネの顔色を窺って休憩を進言したものの、他の皆も体力以上に気力の面で疲れていた。
 弾丸登山に近い運動をしただけが、原因ではないことは明らか。事前調査や、手に入れた情報からあらゆる予想は出来るものの、やはりいつ来るかわからないという緊張感は常にあり、払拭出来るものではない。
 特に警戒をしているレーネとエリカ、斥候を務めるニムファーとフィリンの精神的負担は大きく、予想よりも難航していた。
「これは体力よりも、気力の勝負になりそうだで」
「よくわからないけど、そうらしいな!」
「ま、なるようになるさ。気張ってこぉ!」
「おー!」
 猿二や焔のようなタイプがいるのが幸いだった。
 全員が全員緊張感で張り詰められて苛立っていては、いざという時に充分な実力を発揮出来ず、連携さえ出来ない。
 そういう意味では、行く前からずっと苛立っていたシルフォンスは自ら距離を取ったのは正しい判断だった。単に単独で動きたいだけではなかったのだ。
「おらもまだまだ勉強不足だな。でも、こっからは名誉挽回の時間だべよ」
「……じゃ、一緒にするぞ! 名誉挽回!」
「んだ」
 猿二が突き出した拳に、ルーシィも小さな拳を突き出す。
 大事なのは気持ちの切り替えること。落ち込むことも反省も、後でまとめてすればいい。
 今はとにかく、牽牛様の護衛に専念する。
「行ける?」
「はい、大丈夫です。行きましょう」

 報告書があった場所での襲撃はなく、更に進んだ頃だった。
 もしも休憩を挟まずに、そのまま直行していたならば、発見は遅れていたかもしれない。発見出来たとしても、心身共に疲弊した状態で相対すれば、満足に戦えなかっただろう。
 だが一度休憩を挟んだお陰で、強化されたレーネの目は敵影を発見した。
 前方から、剣士二人に対して魔法使いらしき敵影一人の三人一組が三組。後方から、同じ形の組が二組。迫り来ているのをニムファーも確認し、挙手で伝える。
 少し形式は違うものの、しかしルーシィが予測した通り。残り十人の剣士とボス、そして雇った可能性のある辻斬りの姿は確認できないが、まずは上空にフドを放つ。
 シルフォンスへの合図になると同時、斥候を務めるニムファーとフィリンを下がらせた。
「予定より若干遅めの襲撃か。プレッシャーでの疲弊を狙ったのは当然。盗賊如きが、よくわかってる」
 翼を広げて空高く飛翔。矢筈を掛けた弦を引き、空を穿たんと放つ。
「だから俺が出張る羽目になったんじゃあねぇか、この野郎――」
 放たれた矢が弧を描いて地に落ちる。前方から迫り来る盗賊の足元に刺さった直後、九人を超が付く重圧が襲い、その場に倒れ伏せさせた。
「アイアン・グラビティ」
 立ち上がろうとしていた腕も脚も折れて、立ち上がる力さえ奪われる。強過ぎる重力圧に臓腑が潰され、数人が胃液を嘔吐した。
 近くで見ていたニムファーとフィリンの背筋にも、悪寒が走る。レーネはティグーが目隠ししていたため、難を逃れた。
 矢を中心とした半径五メートル内が陥没して、沈んでいる。その中で、虫の息で潰れている盗賊らを双方が確認した瞬間、前方から剣を持った盗賊団が一斉に掛かって来た。
「討ち取れぇ!」
 沈んだ円の外側を、左右に分かれて迫り来る。仲間の敵討ちよりも、牽牛目掛けて真っ直ぐに。
 だが唯一、追いかけようとしたフィリンへと比較的大きな剣が振り下ろされる。
「フィリンさん!」
「平気よ! それよりみんなの方へ援護に向かって!」
 ニムファーを行かせたのは、援護の意味合いももちろんある。
 強いてもう一つ意味があるとすれば、フィリン・スタンテッドが盗賊と同じような言葉を使っているところを、見られたくなかったからかもしれない。
 それほどまでに、フィリンは目の前のボスらしき男に腹が立っていた。
「悪いけど、手加減とかしないから」
「手加減? おまえは手加減できるほど強いのか?」
「……スタンテッド家の名に懸けて、使命を遂行する!」
「ほざけ、小娘!」
 迫り来る盗賊の剣撃を躱しながら、エリカは炸裂の種を指で弾く。爆発で攻撃しつつ、爆風に飛ばされる形で距離を取ると、片膝を付いた姿勢からフドを放ち、側面から吹き飛ばした。
 背後から別の盗賊が斬りかかって来るが、咄嗟に下げたエリカの頭上をタスクの突きが通過し、盗賊の剣をへし折って突き飛ばした。
「特訓の成果は出た?」
「まだまだ。こんなものじゃないですよ」
 背後から来る盗賊の剣をビアンデの盾が防ぎ、魔法使いはルーシィのプチフドが牽制する。その隙に走ったティグーの蹴りと猿二の棍とが、盗賊の剣士に向かって飛んだ。
 脚を払って剣を持つ腕を握り、背負い投げで投げ飛ばしつつ剣を落とさせる。背中を打ち付けた賊の胸座に下段突きを落とし、呼吸を奪い、意識を刈り取った。
「僕を無視しちゃいけないぞ!」
 ティグーを背後から襲う剣を棍の関節を伸ばして絡め取り、直後にティグーの後ろ回し蹴りが盗賊の頬を打ち抜く。
 左右から猿二に襲い掛かる剣撃。後方に跳んだ猿二はその場で垂直に跳躍。
 ビアンデの盾にぶつかって止まった剣の上に着地し、二つの頭を蹴り飛ばした。
(今なら……!)
 ルーシィが誘導した方へと魔法使いと、猿二が蹴り飛ばした剣士とが近寄ったのを見計らって、レーネがフドを上空に放つ。
 舌を打ちながらも矢を取り、飛翔せんと翼を広げる。が、不意に広げた翼を掴まれ、引っ張られたシルフォンスがバランスを崩すと、繰り出された刺突に肩を貫かれ、追撃の一撃に斬り裂かれた。
「ファミリアさん!」
「レーネさん!?」
 シルフォンスがやられたことに気付き、動揺したレーネ目掛けてフドが襲う。
 ビアンデが盾を構えて防ぎ、駆け付けたニムファーが魔法使いを斬り捨てた。
「落ち着けレーネ。何があっただか」
「ファミリアさんが、斬られて……!」
「んだ!?」
 盗賊は全員この場にいる――なら、シルフォンスを斬ったのは。
「辻斬り……まさか遠距離攻撃から潰しに行くとは思わなかっただよ――!」
 盗賊に回り込まれて斬られる寸前、猿二が間に入って止める。
 顔を殴ってふら付いた胸に蹴りを入れ、棍を支えに顔面に跳び蹴りを喰らわせた。
「名誉挽回すんだろ? すんぞ!」
「んだ!」
 後方からの増援なし。前方から来た連中で全員ならば、後方の六人は四人に任せる。
 焔と視線でコンタクトを取ってから、ティグーが前方の加勢に走る。
 最初に斬りかかって来た一人は背中を押してよろめかせ、次に襲ってきた剣よりも低い位置を走って腰にタックル。押し倒した勢いで転げ、相手の背中が付いた瞬間に両の拳を繋いで顔面へと振り下ろす。
「エリカ! リーラブは使えるわね!? シルフォンスの方へ走って! タスク! あれを何秒止められる?!」
「何だったら倒します!」
「意気込み上等! 行きなさい!」
 タスクとエリカが走る。
 フィリンと一対一で剣戟を繰り広げているボスを除いて、残り六人。囲まれた。
 が、こちらも生憎と一人じゃない。
「牽牛様。五秒ほど、時間を頂きます」
 ティグーを相手に囲んでいる剣士の内、二人の剣士の背へと焔が肉薄。
 大太刀の抜刀にて、一刀両断した。
「俺の事、見えてねぇのか?」
 と、今更焔の存在を再確認している盗賊の隙を、的確にティグーの手刀が突いたところで、丁度五秒。すでに焔は宣言通り、牽牛の傍へと戻っていた。
「あなた達にはもう少し、私の相手して貰うわ」
 焔に意識が逸れた盗賊に、ティグーが牙を剥く。
 緋色の辻斬り――式の興味は、たった一人で四人を相手にするティグーの方に向いており、今まさに迫り来ているタスクの方には向いていなかった。
 それこそ、タスクが剣を向けるまで視線は外れており、距離を取っていたとはいえ、エリカが横切るのを見逃した。
 後頭部で一本に結わえた緋色の髪。黒と赤を基調とした和装で痩躯を包んだ男。数回出ている目撃例のままの姿で、荒野・式は立ち尽くしていた。
「あなたが緋色の辻斬り――荒野・式ですね」
 タスクが問うと、式は何もない方に一瞥を配って考えてから。
「荒野・式は自分。緋色の辻斬りは知らない」
「あなたの通り名でしょう」
 反論すると、式はまた何もない方に一瞥を配る間を置いてから。
「周囲が勝手に呼んでるだけ。自分で名乗った覚えはない」
 との反論が返って来た。
 会話出来ているようで、出来ている感覚がしない。草木と会話しているような、欲しい回答が得られない心許なさ。
 次の手どころか、何を考えているのか。そもそも物事を考えてから動いているのかさえ怪しいほど、空っぽに見える。
 思わず、タスクは自分が今、戦場の最中にいることを忘却していた。
「あなたは、何のためにここにいるのですか」
「斬りたいから」
 回答の直後、長い方の薙刀が投擲され、思わず上に弾く。
 弾いている間に距離を詰められ、繰り出される刺突を剣で受けた直後、上に弾かれた薙刀が戻ってきて、ノールックで取った薙刀が振り下ろされてきた。
 先に刺突を繰り出した方を流しつつ、後方に跳んで躱す。態勢を立て直そうと試みるが、休む暇もなく迫って来る。
「ここに来れば、色々斬って良いって言われたから来た。斬りたいから来た。街だとコソコソしなきゃいけない。まともに斬り合える人も少ない。つまらない。だから来た」
 淡々と語り続けている最中でさえ、激しい剣撃の応酬が繰り出されている。
 タスクはそれらを捌くのに必死だと言うのに、圧倒的実力差を見せ付けられる。
 剣の間合いより外から襲い来る薙刀を弾くのが精一杯で、剣が届く間合いにまで跳び込めない。隙を作って貰えない。隙だと思って進む素振りを見せると、狙い打ってくる。
「ジムさん!」
「レーネ! まずはこっちだで!」
「ほぁたぁあっ!!!」
 三節棍で剣を絡め取り、真上に跳躍してからの回し蹴りで側頭部を捉え、剣士を倒す。
 直後、真横に回った魔法使いのフドが放たれるが、ビアンデの盾が防いだ。
「この、クソ盾が!」
「いやぁ、頼りになる盾だで」
 ルーシィの放つプチフドが足元に炸裂して砂塵を巻き上げ、直後に舞い上がった砂塵を破る棍棒が脳天に落ちる。
 横から斬りかかろうと高々と剣を振り上げ、空いた胸座をニムファーの剣が斬り裂いた。
「右から来ます!」
「はい!」
 魔法使いの不意打ちに先に気付いたレーネの指示を受け、ビアンデが盾で特攻。鈍重な突進が魔法使いを吹き飛ばし、意識を奪う。
「これでこっちは片付いただな」
 前方から攻めて来ていた敵は――丁度、最後の一撃で仕留められたところだった。
 さすがに複数人を同時に相手したのは厳しかったか、ティグーもかなり疲弊した様子で、腕から出血もしていた。
 ボスを相手にするフィリンも、かなり手こずっているように見える。
「ティグー先輩にマタタビと薬草を……!」
 ティグーの怪我の具合と暴走の可能性を考慮すれば、ビアンデの判断は正しかった。誰も異論のない、紛れもない正解である。
 強いて言うなら、一つだけ間違えていた。
 全員が一番近くで疲弊し、危険な状況にあったティグーの対処を考えて行動していたが、もう一方の戦況の確認が遅れていた。
 適当にタスクをやり過ごし、ビアンデへと迫る式に気付いたときにはもう、ビアンデ自身、回避できない懐にいた。
(斬られる……!)
 間に合わないとわかりつつ盾を構えかけたとき、不意に肩を引かれる。
 恐る恐る目を開けると、目の前まで迫っていた薙刀が、ビアンデの肩を抱き寄せる焔の剣で止められていた。
 そのまま薙ぎ払われ、繰り出された突きを躱すため、式が退く。
「聞いてた以上の化け物だな。姐さんが手こずるわけだ」
「あ、あの……」
 式へと一瞥を配る。
 この場で初めてまともに返した事で興味を示したか、仕掛けてくる様子もなくジッと見つめているだけの式を見て、ビアンデの耳に唇を寄せて囁いた。
「ティグーを頼む。それだけあれば、あいつなら大丈夫のはずだ。マタタビで落ち着かせてやってくれ」
「はい……!」
「よし、ゴー!」
 頭を叩かれ、ビアンデは走る。
 指示通り両膝を付くティグーに薬草を渡し、マタタビの臭いを嗅がせて体力の回復を促しつつ落ち着かせる。
 ティグーの目はフィリンと戦うボスへと向いており、今にも掛かりそうなほど鋭い眼光を飛ばしていたが、今のまま跳び込めば暴走しかねないと、必死に堪えている最中だった。
 故にマタタビは随分と助けになったようで、ありがと、と小さく漏らす。
「……すぐ行ける?」
「でも、先輩――」
「私は最悪大丈夫。それより、あの子の方が危ない」
 振り下ろされた剣を躱し、踏み付けた上で自重を掛ける。
 そのまま首を斬り飛ばしてやろうと剣で払おうとして、剣を手放した拳に殴られた。
 だが、すぐに踏ん張って繰り出される剣撃を受け、真正面から受け切ってみせた。
「神様の角を売ろうだなんて、随分罰当たりなこと考えるじゃない」
「それでも買いたいって馬鹿が多いもんでな。オークションしたらどこまで値が張るのか、今から楽しみじゃあねぇか」
「この、クソ外道が!」
「外道で結構! だが、てめぇも俺達と似た毛色に見えるが?!」
「一緒にするな畜生が!!!」
 鬼気迫る勢い。
 だが勢いだけで、ビアンデが知るフィリンの戦い方ではない。無理矢理体を動かし、無理矢理剣を動かし、感情を優先させた戦いをしているように見える。
 本来の実力ならば勝敗は五分五分だと思われるが、感情に任せて無理した分だけ、自身の勝率を下げていることに気付けていない。
 誰も知らないフィリンの過去が、彼女をそう動かしていた。
「どうしたそんなものか? それともまだ手加減してくれてるのか? お優しいことだなぁ、なんとか家のお嬢様よぉ!」
「その汚い口を閉じろって言ってんだよ!」
「だったら閉じさせてみなぁ!」
 さすがに二〇人以上従えるだけあって、口だけじゃない。
 厭らしくも的確な剣筋で攻め立てて来る上、攻撃と口撃(こうげき)の二重の挑発が冷静を欠くよう仕向けて来る。
 単純な剣の勝負なら引けを取らないフィリンが今押されている、最大の要因だ。
「スタンテッドさん……」
 乾いた喉で、怒りに湿った叫びを響かせて剣を振るうフィリンの姿は痛々しくて、遠目で見ていたレーネも辛かった。
 演奏を終えたばかりの疲労のせいもあってか、涙腺が刺激される。
「ありがとな! お陰でまだやれる!」
「んだ。レーネはちょっと休んでるだよ」
 体力の回復を終えた猿二とルーシィは、牽牛の護衛へと回る。
 タスクとエリカも離れた位置にいる以上、迫り来る式は焔に任せるしかなかった。
 ニムファーも加勢すべく剣を構えてはいるものの、タスクと同様に式の動きが見えず、動けない。
「魔法学園『フトゥールム・スクエア』の灰原・焔だ」
「荒野……式」
 どちらからでもなく、同時に仕掛ける。
 大太刀と薙刀の剣撃の交錯。衝突する刃が発する火花が、剣撃の凄まじさを物語る。
 式と同じ二刀を構えるニムファーだったが、焔のように受け切れるか、見ていると徐々に、自信を喪失しそうになった。
「構えを解かない!」
 焔に喝を入れられて改めて構える。
 隙を見せれば付け込まれる。すべて焔が護ってくれるわけではないのだ。何より、そんな弱腰で人など護れるものか。
「焔さん!」
 焔が飛び退くと、グロリアスブースターで加速した突進から繰り出される剣撃で式を押し出す。
 式は薙刀で受けていたが、関係なくそのままブースターの力で押し続ける。
 と、盗賊の奇襲を予期して仕掛けていた草を結んで作った簡潔な括り罠に式の踵が引っ掛かり、背中から倒れた。
 そのまま力押し出来ればいいのだが、男女の膂力差で押しきれないのは明白。故にすぐさま翼を広げて飛翔。そして急降下しつつ剣撃、流星落としを振り下ろす。
 が、剣は届かなかった。
 地面に突き刺した薙刀の柄が、飛び込んだニムファーの腹を抉っていた。刃の方ではなかったとはいえ、衝撃が全身を駆け巡って動けない。
 そのまま立ち上がってニムファーを押さえつけた式が、薙刀を振り下ろすより前に焔が間に入って再び後退させ、ニムファーの仕掛けた簡易な足掛け罠でバランスを崩している隙に、ニムファーを抱えて後退した。
「すみません、焔さん……」
「いやいやナイスプレイ! よく頑張った! まぁとりあえず……」
 周囲で見つけた足掛け罠を次々と両断している式と、焔は対峙する。
 式も焔に気付くと、改めて薙刀を握り直した。
「みんな、牽牛様の事よろしくね」

 まだ、頭が揺れている。
 脳震盪でも起こしただろうか。起きてもおかしくない程強く頭を打ち付け、気絶してしまっていた。
 動かぬ敵には興味がない式の性格に、結果的に救われた形で、タスクもシルフォンスも救われたことを否定し切れなかった。
「目が覚めたのね」
「……エリカ部長、式は」
「焔さんが相手してるわ」
 エリカの助けを借り、上半身を起こす。
 未だ明確に機能していない頭では追い付くことさえ出来ない、火花散る剣撃の応酬が繰り広げられている。
 ルーシィが残り少ない魔力で援護しようと構え、猿二も介入する隙を窺っているが、まるで隙が無い。今の状態で跳び込めば、邪魔になるだけだ。
「おい……おいってんだ」
 不意に、背後から伸びて来た腕に頭を鷲掴みにされる。
 半ば強制的に、未だふら付く頭の向きを変えられた。
「てめぇら、いつまでそっちを見てやがる。ヤバいのはどう見てもあっちだろうが」
 無理矢理向きを変えられて、ようやく気付く。
 全身に掠り傷と切り傷を付け、血を撒きながら剣を振るうフィリンの姿を。
「エリカって言ったな。リーラブは後何回使える」
「すみません……今、タスクさんのために使ったのが最後です」
 舌打ちするシルフォンスは、落としていた筒から矢を取り、弓を握り締める。
 面倒だと漏らす中、目は一点を見つめていた。
「レーネとか言う奴に伝えろ。お前の合図で俺が打つ。その隙に全員で盗賊のボスだけ突破して、牽牛様を集落に連れて行けってな」
「ですが、先輩は今片腕が――!」
「出来ねぇと、言いてぇのか」
 エリカは反論する言葉を失った。言葉を交わしている間も、シルフォンスの目は盗賊のボスだけを見続けていた。
「今回の依頼内容は何だ? 盗賊団の捕縛、打倒辻斬り。違ぇだろ。牡牛様の護衛だ。集落に無事届けることだ。集落に届ければ依頼達成。ならやるべき事は一つだろうが」
「辻斬りを……あの危険な人を、見逃すのですか」
「……見逃す前にてめぇが見逃されてるだろうが。俺が言えた義理じゃねぇが、そのザマで勝てるって言うのか。てめぇのプライドと人命と、どっちが優先事項だ、タスク・ジム」
 人命。その言葉が意味する相手は、牽牛に限らない。フィリンもティグーも、この場における命全てを差す言葉だ。
「わかったら、歯噛みしてねぇで行くんだよ! 苛立ってんのはてめぇだけじゃねぇんだ坊主!」
 座りながら腰を蹴られ、また強制的に行かされる。
 若干フラ付きながらも走っていくタスクをエリカが追いかけていくと、シルフォンスは矢筈を噛み締めた。
 一部始終を脇目で見ていたティグーは、ビアンデに耳を貸してと指を曲げる。
「あいつが弓を打ったら、牽牛様と一緒にここを離脱しなさい。辻斬りは、焔に任せておけば大丈夫だから」
「先輩は……」
「今は牽牛様の護衛を第一に考えるの。いいわね」
 ビアンデとティグーが、同時に、正反対の方向へ走る。
 ビアンデが盾を構えて牽牛様の前に立ち、ティグーは剣を振り被るボスに回し蹴りを叩き込んだ。
文句など言わせる隙も暇も与えず、拳の連打を防御させ、空いた腹部に拳を入れる――と見せかけてのアッパーカットで下顎を打ち抜く。
「今よ!」
 エリカに支えられ、最後の気力と魔力を振り絞って、レーネは天高くフドを放つ。
 直後、シルフォンスが口で銜えていた矢を放ち、下顎を打ち抜かれて反撃が遅れたボスの肩に矢を刺し、剣を落とさせた。
「牽牛様、真っ直ぐ走ってください!」
 ビアンデとニムファーとで盾兼斥候を務め、横切る側面をタスクが護る。後方をシルフィーとエリカが走り、力尽きたレーネは猿二が背負って走る。
「牛だけ行かせる気か、畜生! 式、止めろ!」
「何か言われてるみたいだが?」
「知らない。斬り合いが出来ればそれでいい」
 逃げる敵に興味なし。
 それよりも式は自分と対等に斬り合える焔との戦いに夢中で、ボスの指示を完全に無視して焔と戦っていた。
「あの戦闘狂が! 金の価値もわからん奴に頼むんじゃなかった!」
「私を……無視、するなぁぁっ!!!」
 繰り出した剣撃を躱され、反撃されるも守護権の盾の部分で受け止め、二段ジャンプでより高く垂直に跳躍。
 全身全霊の魔力を籠めた剣撃を振り被る。
「ウィズマ・アーダ!!!」
「そんなもの――?!」
 音は無く、気配で気付いた。
 ニムファーの繰り出した無音の剣をギリギリで躱し、目の前で低く構えているタスクに気付いて剣を構える。
 腕から力を捨て、重心を置いた腰を軸に、全身を捻って回り――放つ!
「月下白刃――!」
 繰り出された突きを剣で受ける。
 タスクの理想にはまだ遠く、突き飛ばせこそしなかったものの、防御した剣を砕くことは出来た。
何より、今回の決め手は自分じゃない。
 一閃。防御の術を失ったボスへと、フィリン渾身の一撃が振り下ろされた。
「は……ざまぁ、みやがれ……」
「今のは、聞かなかったことにしますね」
 気力体力共に使い果たし、力尽きたフィリンを背負い、タスクは先を行った皆を追いかける。
矢を打ってすぐ飛び立ったシルフォンスを見ていたティグーは、巨大な牽牛の姿が小さくなるほど遠くへ行くまで見届けて、フィリンにやられた傷口を抑えながら立ち上がるボスと対峙した。
「次はもっと……マシな奴を雇うとするぜ」
 煙玉を足元で弾かせ、漆黒の煙に紛れてボスは逃げた。
 臭いは辿れたものの、体力的に深追いは禁物。追った先に仲間がいないとも限らないし、追う必要もない。逃げるのなら逃がすだけだ。
「おい、辻斬りさん。ボス逃げちゃったけど、どうするよ」
「知らない。斬り合い出来ないならもう意味ない」
「なら! ……もうちょっとだけ付き合ってやる。おまえが追い付かないだろうタイミングで逃げるんで、追わないでくれよな」
「……牛は強い?」
「握ったことがあるのは、精々儀礼剣だそうだ」
「じゃあ、追わない。自分から掛かって来るくらいの方が、面白いから。今日は比較的、楽しめた」
「そいつぁ、ありがとさん!」
 長い方の薙刀で間合いを開かれ、短い方で突き穿つ。
 自身の間合いに入れない辻斬りの薙刀術に、焔の大太刀が大立ち回りで迎え撃つ。
 火花散らす死闘が、ティグーが見守る先で続いた。

「私達は、永遠に共に支え合う夫婦となり、苦しい時も病める時も共に乗り越え、笑い合い、喜びの絶えない家庭を築くことを誓います」
「誓います」
 神への宣誓と洗礼の儀式自体は、一時間程度で終了した。
 星空の下で開かれる宴会に舞踏と、年に一度の式典とあって、まさにお祭り騒ぎである。
「タスクさん、大丈夫?」
「問題ないですよ。一番の大怪我は、シルフォンス先輩でしょう。まぁ、姿が先程から見えないのですが……」
 タスクらが牽牛を連れて来た三〇分程度した後で儀式が始まったのだが、三人の先輩らはその最中に忍んで帰って来た。
 そしてシルフォンスはあれこれ心配されるのがうざったいと、どこかに身を隠してしまったまま、会っていなかった。
 肩の傷を見せると思い出すだろうという彼なりの配慮だったのだろうが、わざわざ見ずとも思い出す。
 緋色の辻斬り、荒野・式――まったく、歯が立たたなかった。
「……悔しいわね。飲み物でも取って来ましょうか」
「いえ、今は大丈夫です。ありがとうございます、部長」
「……ちょっと、いいかしら」
 エリカは空気を読んで席を外す。代わりにタスクの隣へと座ったフィリンは、甘い果実から作られたジュースを差し出した。
 差し出した手も含め、顔を除くほとんどの部位に、包帯が巻かれている。
「大丈夫ですか」
「レーネは疲れ果ててずっと寝てるわ。ビアンデも……あの子、大活躍だったものね。猿二はそこで踊ってたし、ルーシィとニムファーはとにかく食べてて、私は……」
 涙が、零れた。
 理由はフィリン自身、理解し切れていない。
 悔しかったのか。苦しかったのか。とにかく抑え切れない感情が、涙に変わって零れたことだけは確かである。
「フィリンさんも、頑張りましたよ」
「あんな戦い方、盗賊と同じよ! 人を平気で罵って、斬り付けて。周りも見えなくなって、迷惑掛けて……」
「でも、頑張りましたよ。だから、次はもっと頑張りましょう。もっと、強くなって」
 二人の会話を背後で覗き見していた焔は、後ろからティグーに殴られた。
 痛いと頭をさする腕にも、頭を殴った手にも、痛々しい包帯が巻かれている。
「いやぁ。なんか初々しい気配を感じたもので、つい」
「つい、じゃないわよ、もう。で、どうなの。例の辻斬りは」
「無理無理無理。あんなの俺でも無理だわ。見逃してくれたのがありがたいくらいだって」
「あなたでさえ、そうなのね」
「ま、今日はもういいじゃないの。せっかくの結婚式だ。祝いの席で、血生臭い話はさ」
「そうね。帰ったら鍛え直さなきゃ」
 依頼は、無事達成された。
 だが生徒一同、各々の胸に感じる物を残しての終結。
各々の課題を胸に掲げ、心身双方の成長を誓う。
「勝ちましょう。次こそは必ず」
「えぇ。必ずね」
 更なる成長と再戦を誓い、若者達はグラスを合わす。
 その後、無事に結婚式を挙げられたと男女がお礼を言いに来たが、純粋に祝うことは正直に言って出来なかった。
 頭の中は、帰ってから行う鍛錬と訓練の事で、いっぱいだったからである――。



課題評価
課題経験:198
課題報酬:6000
緋色の辻斬り
執筆:七四六明 GM


《緋色の辻斬り》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 1) 2020-08-02 22:48:42
勇者・英雄コースのフィリンよ。よろしく。

色々と情報がまとめきれてないけど、やる事としては

・山から集落まで牽牛様の護衛
・牽牛様を狙う盗賊団の撃退もしくは捕縛

こちらの戦力は私たち+先輩の焔、ティグー。
焔さんは義足(機動力に問題あり?)、ティグーさんは暴走癖の弱点有。

あとシルフォンスの援護が2回(『規模が広い』とあるので支援砲撃みたいなのだと思う)

盗賊団は配下20名+ボス+辻斬り。
ボスと辻斬りは強敵で、更に配下で魔法使いが5名。

…最終的な人数にもよるけど、撤退狙いの方が無難かしらね。
配下も魔法使いがいるとなると、護衛はかなり苦しいし…

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 2) 2020-08-02 23:12:19
遅刻帰国~!
勇者・英雄コースのタスク・ジムです。よろしくお願いいたします!
不届きものに狙われる守護神様のお困りごと、みんなで解決いたしましょう!

フィリンさん、まとめありがとうございます!
驟雨の時と同じく、基本は撃退させる方針で詰めつつ、
隙あらば捕縛!の思いはウイッシュに込めるという流れで
いかがでしょう?

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 3) 2020-08-03 00:33:33
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。よろしくおねがいします。

スタンテッドさん、わかりやすいまとめ、ありがとうございます。

辻斬り対策としてはある程度射程が長い武器を用意するとよさそうです。。


焔さんには牽牛様のそばで最終防衛をしていただくとか。

ファミリアさんには

1 敵を遠くから発見できた時には攻撃してもらう
2 魔法を使う敵が離れていたら攻撃してもらう
3 逃げようと敵が離れた時、可能でしたら攻撃してもらう

こんなかんじでしょうか。

わたくしはいまのところ、演奏で範囲回復をかんがえてますが、
杖の回復にくらべると射程がみじかいのでラントさんの回復には不安があります。
それ以外でしたら皆さんの射程を拡大する演奏とかもできます。

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 4) 2020-08-03 07:03:04
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。
魔法での遠距離攻撃と回復で支援させてもらうわね。
よろしく。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 5) 2020-08-03 10:41:08
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ

緋色ってどんな色だかわからなくておもわず図書館で調べてしまったわ。

まぁ、それはいいとして、個人的にはアジトにあった計画書が気になるわね。
もし、襲撃場所や時間等があったら事前に罠を仕掛けたり先制奇襲を逆にかけたりできないかしら?
雑魚だけでも減らせれば、勝率上げられそうな気がするから。

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 6) 2020-08-03 13:45:55
それはいい考えね。
さらに考えてみたけど、計画書の内容をさも盗賊団のメンバーから聞いたみたいに話せば、
盗賊団の中に内通者(裏切者)がいるのではないかと疑心暗鬼になって
彼らの連携を崩したりできないかしらね?

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 7) 2020-08-03 22:19:58
エルオンタリエさん、回復ありがとうございます。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 8) 2020-08-04 06:04:48
勇者・英雄コースのビアンデ・ムートです。皆さんよろしくおねがいします

護衛任務ということなので、盾役としてお役に立てると思います

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 9) 2020-08-04 07:42:25
おらぁ、賢者・導師コースのルーシィいうだ。よろしく頼むだよ。
んっと、賊が多そうだな……腕がたつのも居るようだし、おらも回復用意しとくでよ。

ところで、こん事件は別の仕事で情報みっけたようだけんど、その大規模盗賊団の支部に学生が行ったのは、この賊どもにばれてるんか。
それとも、ばれてないのかは明確じゃなさそうだべ。

まあ、相手も盗みのプロなら、侵入には気づいてても、腕のたつ用心棒が居るんで大胆な動きに出たのかもしれね。
もちろん、間抜けにも計画がばれたことに……気づいとらんのかもしれんけんど。

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 10) 2020-08-05 07:45:59
一応、確認だけんど、おら達は集落から出発して、山で牛さんと合流。
牛さん連れて集落へ向かう途中に、賊どもの襲撃があるっちゅう理解でええだか?

賊の狙いは牛さんの角みたいだで、牛さん逃がさんよう道さ塞いで来るのは予想できそうだべよ。
そったら、次は牛さんの護衛さ抑えて、牛さんの角いただくっちゅう絵図面引いとるんじゃろ。

その仮定じゃと、前後を5人ずつ位で塞いで、両サイドから牛さんの護衛さ狙って、用心棒は一番腕がたつ奴にぶち当てる。
その隙に、残る2~3名で牛さんの角切るか、切れんなら牛さん拐うっちゅう感じで、賊が動くかもしれねえべ。

これも仮定だけんど、腕がたつ用心棒が居るなら、乱戦もお手の物じゃろうし……今回のおら達の要になるレーネとかは、真っ先に狙われるかもしれね。

《新入生》 馬場・猿二 (No 11) 2020-08-05 19:20:32
遅くなりました!
武神・無双コースの馬場猿二です!
よろしくお願いします!(ぺこり)
計画書!計画書を用意してるなんて凄い!凄い意気込みだ!
綿密な作戦を組んでるなら!崩してみたいところだね!
僕は弱くて!でも!今のところ前に出るしか出来ないから!乱戦上等!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 12) 2020-08-05 22:30:33
8人埋まったわね、よろしくお願いするわ。

>シルフォンスさんの支援

今回は護衛が優先目標だし、レーネの案の
『1.敵を遠くから発見できた時』『2.魔法を使う敵が離れていたら』
どちらがいいと思うわ。

>賊の襲撃

流れはルーシィの認識でいいと思うわ。
敵の数の方が多いから前衛、後衛を分けるのは難しそうね…
先手を取って数を減らせればいいけど、後手に回ってしまった場合は円陣か、地形を背に守るしかなさそうね

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 13) 2020-08-05 22:46:53
ラスニールさんも回復ありがとうございます。
わたくしがねらわれてしまうときへのそなえは、
そうですね、防御をたかめにしておきますね。

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 14) 2020-08-06 08:15:54
>荒野・式
まあ、目についたモンを片っ端な、イカれた野郎みたいだで……賊の言うことよりも自分の楽しみを優先すっかもしれね。
牛さんの角さえ手に入れればいいと思えば、牛さんの首さ落としてでも手に入れればええ。
そん後は、好きなだけ斬りまくる……とか極端なことやっかもしんねえし、こいつの動きには要注意だべ。

もちろん、こいつが陽動として動いて、そん隙に賊が角さ狙う可能性も否めねえで、大忙しだなあ。

>賊
ところで、こいつら生かして取っ捕まえるだか?
数も多くて、乱戦状態でふん縛るんは骨折れそうだでよ。

こういう連中は、積極的にトドメは刺さねえけんど、「生きてたら儲け」位で逃げる奴は追わず、抵抗すんなら動けねえようになるまでぶちのめすんが、今回は楽じゃと思うでよ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 15) 2020-08-06 08:30:33
8人フルメンバー、戦力充実ですね!
よろしくお願いいたします!

ルーシィさん、かなり確度が高そうな予想だと思います。
策士さんですね!

護衛任務ではありますが、来ることが分かっている(※)ならば、
進行上で良さそうな地形を見繕って、そこで迎え撃つ作戦もありです。
その場合、ニムファーさんの言われるように、罠も有効そうですね。

ビアンデさん、盾役、いつも頼りにしてます!
なんといっても安心感が違います(笑)
こちらは、十分な「剣」を務められるよう頑張りますね!

猿二さんの意気込みも物凄いですよ!頼りにしてます!
校長先生のソーセージゴーレムでもご活躍でしたし!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 16) 2020-08-06 08:40:11
さて、戦力バランスをざっと見るために、
これまでのご発言と、僕の推測を書いてみますね。
あくまで推測ですので、行動を決める参考程度に思っていただけたらありがたいです。

白兵戦 フィリンさん、猿二さん、タスク、ティグー先輩
壁役  ビアンデさん
回復  エリカ部長さん、レーネさん、ルーシィさん
遠距離 エリカ部長さん、シルフォンス先輩
補助  レーネさん(演奏)、ニムファーさん(罠設置)
護衛専念 焔先輩

迎え撃つにしろ、先に見つけて奇襲するにしろ、
先行して斥候するひとがいるといいですね。
どなたか得意な方がいたら、手をあげていただけると助かります!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 17) 2020-08-06 08:42:17
補足

(※)来ることが分かっている について

メタ的な意味「プロローグに書いてあるから」ではなく、
状況的に「毎年狙われていると予想がついており、備えているから」です。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 18) 2020-08-06 18:16:58
斥候役、得意とは言い難いですがバランスみる感じ私が行った方が良さげなので立候補しときますね。


《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 19) 2020-08-06 19:38:20
斥候は無理ですけど、《感覚・感知》系技能を準備できましたからまわりの警戒してみますね。

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 20) 2020-08-06 23:20:16
わたしも【危険察知】【気配察知】を持っていくわね。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 21) 2020-08-06 23:30:22
エルオンタリエさん、ありがとうございます。それでは危険察知はお任せして、わたくしは視覚強化に切り替えますね。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 22) 2020-08-06 23:34:28
あ、あと、ファミリアさんとの相談としまして、

1 敵を遠くから発見できた
2 魔法を使う敵が離れている

で攻撃していただくようにおねがいしました。

また、わたくしの楽器はいまのところ、回復効果をもつ「天使の歌」にしています。
そのため、現状では「射程増大支援」はできません。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 23) 2020-08-07 03:34:04
そういえば今更になってしまいますが、ティグー先輩には暴走してしまった場合の対処はどうしましょう?
一応「マタタビを嗅がせると治まる」とあるので誰かが嗅がせればよさそうですが……
ちなみに購買を覗いたところアイテム化はされてないようなので「事前に用意しておいたマタタビを嗅がせる」とプランに一言添えれば大丈夫でしょう

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 24) 2020-08-07 04:05:27
今更ついでにもう一つだけ、私の行動についてなのですが……
今のところ
・移動中は牽牛様のそばで警戒
・敵が現れたら前衛の方々を守る(挟み撃ちなど戦力を分散してきたら戦力の薄い場所で行動)。その場合牽牛様の守りは灰原先輩に一任
・荒野・式が現れたらそちらへの対処に専念する

という感じになりそうなのですがどうでしょう?
もし「こう動いて欲しい」など希望があれば遠慮なく言ってください

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 25) 2020-08-07 07:59:39
>迎撃
そいや、どこぞ有利な場所で迎え撃ったり、罠仕掛けておくっちゅう案もあっただな。
どんな場所で迎え撃つだ?

やっぱ、側面のどちらかが崖もしくは岩壁になってるような場所で、賊が攻めてこれんところを背にする感じだか?
そうすりゃ、逃げ道もねえけど全面を敵に囲まれるんも避けられるでな。

あと、迎え撃つ際は何もなしで動き止めても、賊が警戒するかもしんね。
牛さんの綱とかが外れそうで、結び直して再点検するついでに休憩するように見せれば、こっちが油断してると思って賊も仕掛けてくるかもしんねえな。

>賊
魔法使えるんが5人で、残りは剣使うようだべ。
ちゅうと、剣もってねえ奴は自然と魔法使いって判断できるだ。

魔法使いは厄介だで、早く始末してえでな。
こんだけ賊居るなら、武器さ叩き壊して、逃げる腰抜けはそんまま逃がしてもええかもだべ。

賊さ追い返すんなら、早めに親玉さ捕まえちまえば、根性なしは我先に逃げっかもなあ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 26) 2020-08-07 08:11:04
ニムファーさん、斥候役ありがとうございます!
レーネさん、エリカ部長さんも、感知系の行動助かります。
これで、奇襲を受ける可能性を下げられますね。

一応、先に発見パターンと奇襲を受けたパターンの
両方のプランを書いては見ました。

シルフォンスさんについては、レーネさんの内容でOKと思います。
今までの流れからして、先輩への指示関係は、
レーネさんにシルフォンス先輩、ビアンデさんにティグー先輩を
お願いできれば、僕は焔先輩を担当できます。

焔先輩には、最終防衛線をお願いするよう書いてみました。

ビアンデさんの動きは、ご提案どおりでOKだと思います。
おかげさまで、今回も剣に専念できます。
個人的に剣でやりたいことがあったので、問題なくプランに書けて嬉しいです。

ルーシィさん、迎撃場所については、
【事前調査】でいくつか見繕うようプランに書いてみました!
ただ・・・恥ずかしながら、具体的に「どんな場所」という描写を
していないので・・・
「側面の~」と書いてくださっているのを、プランにも書いていただければ
GM様に、より具体的に訴えかけることができそうで、助かります!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 27) 2020-08-07 08:17:51
いよいよ出発日ですね!
これまでの状況をまとめてみました。
プランの詰め、頑張りましょう!

なお、タスクのアクションには「仲間と適宜連携」と書いてますので、
タスクに何かさせたい場合は、ご自分のプランに書いていただければ
多分、オートで動けると思います。

アイテムは、罠グッズを詰め込んだ荷物カバンと、特急薬草、炸裂の種。

もし捕縛が可能な状況な場合、ロープがいるので、
どなたか持ってきていただけると助かります!


【仕込み】
地形予習 タスク
斥候 ニムファーさん
感知 レーネさん、エリカ部長さん
罠設置 ニムファーさん、タスク

【パイセン打ち合わせ】
シルフォンス先輩 レーネさん(射撃指示)
ティグー先輩 ビアンデさん(マタタビ)
焔先輩 タスク

【戦闘】
白兵戦 フィリンさん、猿二さん、タスク、ティグー先輩
壁役  ビアンデさん
回復  エリカ部長さん、レーネさん、ルーシィさん
遠距離 エリカ部長さん、シルフォンス先輩
護衛専念 焔先輩

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 28) 2020-08-07 08:24:00
とりあえず、おらはリーラブでの回復と賊の魔法使いをプチフドで牽制するでよ。
あとは、周辺の賊の位置や数さ声かけ共有しときてえでな。

それと、用心棒さ追い込むときにプチフドでみんなと一斉攻撃かけて、奴の手が足りんようにするでよ。
両手に片足塞がれば、さすがに奴も同時に攻撃捌けんじゃろうし。

《新入生》 ルーシィ・ラスニール (No 29) 2020-08-07 08:35:38
タスクはまとめ感謝するだ。
迎撃場所の条件は、おらの方で書いておくでよ。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 30) 2020-08-07 12:13:00
まとめありがとう。

壁役は今回ビアンデが引き受けてくれるし、攻め手に回らせてもらうわね。
とにかく数減らさないとまずいしね…

マタタビは持ち込むようしておくけど、距離が離れちゃうと辛いかも…
荒野のこともあるし、できる限り動けるようには気を配るつもりだけど。

>賊の生死
殺すのを躊躇する必要もないと思うし、しない方がいいと思う。
あいつら、相手で露骨に態度変わるからね…舐められたら負けよ、舐められたら…(ブツブツ)

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 31) 2020-08-07 17:04:11
ちょっと早いですが斥候役&罠設置でプラン提出しました。
うまく行くといいわね。

そう言えば相手も斥候だしてくるかもしれないわね。注意したほうがいいかしら。かち合ったらうまく始末するようがんばるわ。


(斥候捕まってくっころしてるかも。その時はごめんなさい><)

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 32) 2020-08-07 17:08:22
斥候捕まって→斥候失敗して捕まって

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 33) 2020-08-07 23:02:12
ルーシィさん、迎撃場所の記載ありがとうございます。
戦法の検討についてもお見事です!
僕は常々、プランの書き方が具体性に欠けるきらいがあるので、
見習わなければ(*_*)

賊の生死については、フィリンさんが正論だと思います。
僕のルーンソードみたいな西洋の両手剣は実質鈍器だと聞いたことがあり、
致命傷にならなそうなイメージですが、GM様がどう判断するかですね。
どのみち、手加減する余裕はないし、手加減を描写する文字数もなかったので。

くっころwww
いや、笑い事じゃない!
そういうときは「逃げてえええ!」ですよニムファーさん!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 34) 2020-08-07 23:12:32
いよいよ出発ですね!
今回も充実の作戦会議で、状況はシリアスですが、中の人は楽しかったです!

ご一緒いただいた皆様、そしてGM様、本当にありがとうございました!
お互い、武運を祈りましょう。

こんなに全力で考え尽くしたんですから、きっとうまくいきます!