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草原にて相争う


ストーリー Story

 人気のない荒野で、彼は毒づいていた。
「クソが、アイツら邪魔しやがって」
 少し前、自身の分身ともいえる端末を使い人々を襲わせていた彼だが、それを学園生達によって防がれた。
「アイツらも絶対に喰ってやる。喰い残さねぇ」
 怨嗟の声をあげる彼に、背後から声が掛けられる。
「随分と、ご機嫌ななめねぇ」
 背後を振り返りそこに居たのは、長身の偉丈夫に見える人物だった。
 均整のとれた肉体と整った顔立ちをしており、華美な化粧で自身を彩っている。
 指には全て豪奢な指輪をつけ、それらとは対照的に、上品で洒落た服装に身を包んでいた。
「笑いに来やがったのか【シメール】」
「そーよぉ、あははははははっ!」
「殺す!」
「やーね~、冗談じゃない。いきり立たないでよぉ、私と貴方の仲じゃない。ねぇ、【テイ】」
 笑みを浮かべながら、シメールと呼ばれた彼は、テイと呼んだ彼の肩を抱く。
「援助しに来てあげたのよぉ。嬉しいでしょう?」
「……見返りは何だ」
「話が早くて良いわねぇ。簡単よぉ。ギブ&テイク。助けたげるから、私も助けてぇ」
「何しろってんだ? 色々動いてるみてぇだが」
「そーよぉ、ちょっと聞いてよぉ」
 おばちゃんのように、ぱんぱん肩を叩くシメールに、テイは苛立たしげに言った。
「テメェの愚痴なんざ聞きたくねぇんだよ」
「いいじゃない、ちょっとぐらい。最近ねぇ、ボスの命令で苦労したのよぉ」
「……はぁ? 何をだよ?」
 嫌々ながらも聞いてしまうので、ちょこちょこシメールの愚痴に付き合わされることになるのだが、テイに自覚は無い。
 それをいいことに、シメールは喋り続けた。
「霊玉探したり、学園潰せるような武器を揃えろって言われたからさぁ、色々とやったのよ。巨人の子供捕まえたりとかさぁ。なのに、ボスったらどうしたと思う?」
「知らねぇよ」
「人質にするつもりだった巨人の子供、兵士にするからって連れて行ったのよぉ! きーっ! どんだけ苦労したと思ってんのよぉ!」
「知るか」
 逃げようとするテイを、ぐわしっと捕まえ、シメールは言った。
「聞いてよー。連れてかれた巨人の子供は、殺されもしないで自由になっちゃって。その縁で、学園と巨人が交流しちゃうかもしれないのよ~」
「そうかよ。で、その巨人っての、殺すのか?」
「邪魔になりそうなら、それもアリね~。でも今はー、水の霊玉とかー、色々手に入らないか右往左往してんのよぉ」
「だから手伝えってのか? どうせテメェのこった、俺以外にも声かけてんだろ」
「当ったり前じゃない。でも、人手は多い方が良いでしょ? だから手を貸して欲しいのよぉ。報酬は、先払いしたげるわ」
 そう言うと、シメールが付けた指輪のひとつが妖しげに光る。
 すると、ぞろぞろとゴブリン達が近付いてきた。
 全員が一様に、目に焦点が無く、おぼろげな表情をしている。
「喰っていいわよぉ」
「相変わらず便利だな、テメェの能力」
 テイはゴブリン達に近付き、テーブルに乗った食事を見るような視線を向けながら言った。
「魔物限定だが、操れるのは便利だな」
「そうでもないわよぉ。操るって言ったって、今の私じゃ、弱い魔物じゃないと無理だしー。操ってる魔物は、まともな意思が無くなっちゃうから、いちいち命令しなくちゃいけなくて手間だもの。貴方みたいに、食べた相手を自由に操れる方が便利で良いわよぉ」
「自由に操る、か……」
「あら、どうしたのぉ?」
「最近端末にした奴を、勝手に解放されてな」
 忌々しそうにテイは言った。
「ああ、思い出したらムカついて来た。あのケンタウロス野郎、調子こきやがって。学園生共も許す気はねぇが、あの野郎の一族も食い殺してやる」
 全身を隈なく包帯で覆われているテイは、声だけで愉悦を浮かべているのが分かるほどハッキリと、感情をあらわにした。
「ひひっ、決めた。全員食い殺す。学園生共に手を貸す可能性も潰せて一石二鳥だ」
 そう言うと、テイは包帯で覆われた体から、無数の蟲を這い出させると、ゴブリン達に襲い掛からせ喰い殺しも自身の端末へと変えていく。
「契約成立ね」
 ゴブリンを食らうテイに、シメールは言った。
「ケンタウロスを襲ったら、その後は私に協力して貰うわよ」
「ああ、分かった」
 ゴブリン達を食らうのに夢中になり、顔も向けずにおざなりに応えるテイを、『実験動物』を見るような目で見つめるシメールだった。

 それから数日後。
 アナタ達、学園生達もケンタウロス達に会いに向かっていました。

「もう少ししたら、槍の氏族の生息地に着くぜ」
 気安い声を掛けて来たのは、学園卒業生の【ガラ・アドム】。
 最近の学園生達の活躍を聞いて、協力を申し出てきた商人だ。
 彼は、そのコネクションを使い、ケンタウロス槍の氏族に会う算段を付けてくれた。
「槍の氏族は狩猟生活中心なんだが、酒やら日常品やらを、狩り獲った獲物と交換してるんでね。その伝手で、商人ともコネがあるのよ。それを辿って、今日連れて行くわけだ」 
 アナタ達が槍の氏族に会いに行くのは、一本の槍を届けるためだ。
 それは蠱毒に操られたケンタウロスが遺したもの。
 遺品でもあるそれを渡すために、向かっていた。

 このまま進めば、アナタ達は槍の氏族とやり取りをすることになりますが、その途中で、襲われることになるでしょう。
 相手は、蟲に操られた数十のゴブリン達。
 ケンタウロス達は、当然迎え撃つでしょうが、アナタ達はどうしますか?


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2021-09-07

難易度 普通 報酬 通常 完成予定 2021-09-17

登場人物 6/8 Characters
《虎児虎穴の追跡者》シャノン・ライキューム
 エリアル Lv11 / 教祖・聖職 Rank 1
エルフタイプのエリアル。 性格は控え目で、あまり声を荒げたりすることはない。 胸囲も控え目だが、華奢で儚げな外見のせいか、人目を惹きやすい。 本人は目立つことを嫌うので、服装は質素で地味なものを好む。 身長は160センチほど。 学園に来る前は、叡智を司る神の神殿で神職見習いをしていた。 叡智神の花嫁と言われる位に、叡智神の加護を受けていると言われていたが、何故か、 「その白磁の肌を打って、朱く染めたい」だの、 「汚物を見るような目で罵って下さい!」だのと言われたり、 孤児院の子供達から、流れるようなジェットストリームスカートめくりをされたりと、結構散々な目に遭っている。 最近では、叡智神ではなく「えぃち」ななにかに魅入られたのではと疑い始めたのは秘密。 学園に腹違いの妹が居るらしい。
《光と駆ける天狐》シオン・ミカグラ
 ルネサンス Lv14 / 教祖・聖職 Rank 1
「先輩方、ご指導よろしくお願いしますっ」 真面目で素直な印象の少女。 フェネックのルネサンスで、耳が特徴的。 学園生の中では非常に珍しく、得意武器は銃。 知らない事があれば彼女に訊くのが早いというくらい、取り扱いと知識に長けている。 扱いを知らない生徒も多い中で、その力を正しく使わなくてはならないことを、彼女は誰よりも理解している。 シオン自身の過去に基因しているが、詳細は学園長や一部の教員しか知らないことである。 趣味と特技は料理。 なのだが、実は食べるほうが好きで、かなりの大食い。 普段は常識的な量(それでも大盛り)で済ませているが、際限なく食べられる状況になれば、皿の塔が積み上がる。 他の学園生は、基本的に『○○先輩』など、先輩呼び。 勇者の先輩として、尊敬しているらしい。 同期生に対しては基本『さん』付け。  
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《枝豆軍人》オルタネイト・グルタメート
 リバイバル Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
■性別■ えだまめ(不明) ■容姿■ 見た目:小柄で中性的 髪:緑のショートヘア 目:深緑色 服:生前の名残で軍服を好む。 あとなぜが眼帯をしてる。 ※眼帯に深い理由はない。 ■性格■ 元気(アホの子) 意気揚揚と突撃するが、結構ビビりなのでびっくりしていることもしばしば。 ■趣味■ 枝豆布教 ■好き■ 枝豆(愛してる) ■苦手■ 辛いもの(枝豆が絡む場合は頑張る) ■サンプルセリフ■ 「ふはっはー!自分は、オルタネイト・グルタメートであります。」 「世界の半分を枝豆に染めるであります!」 「枝豆を食べるであります!おいしいのであります!!怖くないのであります!」 「これでも軍人さんでありますよ。ビビりじゃないであります!」 「食べないで欲しいでありますー!!自分は食べ物ではないであります。」
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。

解説 Explan

●目的

ケンタウロス槍の氏族に、遺品となる槍を届け、襲撃者を撃退する。

●状況

以下の流れで進みます。

1 槍の氏族と会談

大雑把に内容は伝えていますので、少なくとも追い返されたりはしません。

2 襲撃者の来訪

蟲に取り憑かれたゴブリン達からなる集団が槍の氏族に襲い掛かります。

3 迎撃

ケンタウロスが戦っている中、学園生達も戦えます。
どういう行動をとるかは自由です。

●槍の氏族

魔物であるケンタウロスの中で、槍を主に使う氏族。
氏族の長の兄が遺した槍を持って来てくれたので、ある程度の好印象を抱いています。

ケンタウロスにしては珍しく、女性や子供も一緒になって群れを作っています。
草原の中で、大きなテントを作って定住している。
戦える大人が20人程度。
子供が10人程度で、それを守る女性が10人程度です。

メタ的に言うと、イメージ的にはモンゴルの騎馬民族とか、その辺りの感じです。

ケンタウロスは魔物で好戦的ですが、知能は高いので、言動によって行動が大きく変化します。

●NPC

ガラ・アドム。
学園卒業生の商人。
皆さんを、槍の氏族のいる場所まで連れて来てくれました。
戦う力は無いですが、逃げたり立ち回りは巧いです。

●敵

蟲に取り憑かれたゴブリン達×数十~百。
今回のエピの参加人数で、数は変化します。

動死体を蟲が操っており、通常のゴブリンよりも強いです。

また、蟲が飛び掛かってくる可能性があります。

●蟲の性質

サンプルを既に確保し、学園で分析したため、以下のような性質が分かっています。

弱点 聖水。光属性の攻撃。

食い殺した相手を操ることが出来る。

生命力(HP)を食らって増える。
そのため、蟲や、蟲の憑りついている相手からダメージを受けると、蟲が増えます。

本体と思われる相手と精神的に繋がっている可能性あり。

●戦場

草原です。
戦いに支障となる物はありません。

以上です。


作者コメント Comment
おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。
今回は、エピソード『蠱毒の蠢動』の結果から発生した物になります。

GM的には、予想外の結末でしたが、だからこそ面白いということで、作っています。

今回のエピソードも含め、今後のエピソードも、皆さまの行動で色々と変わっていきます。

少しでも楽しんでいただければ幸いです。


個人成績表 Report
シャノン・ライキューム 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
槍の氏族に遺品の槍を届け、友好的な関係を築く
もし、魔物の襲撃等あれば、協力し氏族の者や財産を守る

◆会談
氏族のテントに着いたら、武具を収めたうえで、こちらから名乗り、槍の氏族の戦士が遺した槍を、氏族の同胞に還しにきた旨を伝えて
槍と一緒に、彼が最期に飲んだお酒と同じものをお贈りして、持ち主は最期まで、誇り高く勇敢だったことをお伝えしたいです

◆迎撃
会談中に敵が現れたら、テントや家畜等に被害が出ないように、テントや家畜等を巻き込まない位置で応戦したり、女性や子どもには離れた場所に避難して貰う等お願い

応戦中は、ケンタウロス、仲間の分け隔てなく、深手の方を優先し祈祷で回復したりデトルでの解毒等を行う

シオン・ミカグラ 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【会談】
私は……クレ・アベさんの威厳ある最期の様子をお伝えしましょう。きっと知りたいはずですから
それに、私達の敵のことも開示できる範囲で教えておきます。ガニメデさんの事例もありますし、強靭な彼らも狙われるかもしれませんから

【戦闘】
オクタルヴァを光属性に切り替えてゴブリンを射撃
魔力が減ったらバレットリロードで補充しましょう
仲間やケンタウロスが危機の場合はファストショットで横槍を入れて介入し助けます
複数の相手にはトライショットで制圧射撃を仕掛けます

傷ついた方はリーライブで治療し、また、そうした行動で少しでも信用してもらえるよう真摯に向き合います
蟲に取り付かれた方がいたら、聖水で弱らせ引きはがします

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:97 = 65全体 + 32個別
獲得報酬:3000 = 2000全体 + 1000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
相手はゴブリンとは言え死者
「進撃の驟雨」(七四六明GM様)での経験で得た「鎮魂」の心構えで
死して尚動かされる無念を想い
悼むように剣を振る

今回は妖刀が無い代わりに
戦闘前に剣に聖水を振りかける
これは蟲への効能を期待する他に
鎮魂の心構えを固めるルーティーンの効果となっている

集落の防衛を第一に行動
作戦立案してケンタウロスに助言

勇者原則で敵を自分に注意を引付け
同時に味方を鼓舞

晴天灰陣、ヒ18で守りを固め
月下白刃で確実に仕留めていく
仲間や一般人の危機には我が身を盾にでカバーリング

ダメージは蟲にとって餌と認識
仲間やケンタウロスに注意を促し
壁役の自分も確実な回避行動と
盾や鎧の固い部分に当てる事を意識

アドリブA

オルタネイト・グルタメート 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:
流石の自分もここまでくると怒ってしまうでありますな…

会談:
彼は、自分の死を奪われず、死の誇りをもって亡くなったことを伝える
お土産として持ってきたシャンパンと枝豆を渡す
学園ではないので【危険察知Ⅰ】で警戒はしておく

来訪:
学園生を狙っているのか、氏族を狙っているのか見極め、全体共有
どちらにせよ、氏族のテントから離れることを進言
撤退者がいれば時間を稼ぐ

迎撃:
タスク殿と協力して前線維持
囮役として動き、敵の注意を引く

怒りを込めた【威圧感】をひるませチャレンジ
攻撃は【覇道行進】【絶対王セイッ!】
接触があった場合は【リ8】
【リ1】【リ2】【リ4】【リ5】で防御/回避
聖水は、味方が蟲に襲われるまでキープ

エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:97 = 65全体 + 32個別
獲得報酬:3000 = 2000全体 + 1000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
魔物とはいえ、ケンタウロスは誇り高き戦士の種族だと聞いたり、文献で見ている。
それが理不尽に殺され死体を操られるなど、とても許せない事ではないだろうか。
彼らが魔王や魔族に従うことはないと思うが
再発防止のためにも今後、学園との協力・同盟体制の構築を目指す。

・敵の撃退を目的に最善を尽くす
敵は多いとはいえ、虫単体の耐久力は低いのではないかと【推測】
広範囲攻撃であれば効率的に敵を減らす事ができるのではないかと考え
スプリーム・クラッシュと超炸裂の種で可能な限り多くの敵を薙ぎ払う

まりょくが低下したら、魔気変換でまりょくを回復

まりょく低下時時はエーデンユートで光属性に変えた魔法弾攻撃を行う

絡み・アドリブ大歓迎

レーネ・ブリーズ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:156 = 65全体 + 91個別
獲得報酬:4800 = 2000全体 + 2800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
アドムさんと協力してケンタウロスのひとびととの「対話」を調整します。

ひとによっていうことがちがう、おかしい、
そうおもわれちゃうのは関係構築のおおきなさまたげになります。
発言をさえぎるんじゃなくて、ちがいについて説明できるようにすること、
わたくしたちそれぞれに想いがあってちがう立場もありえること、
そのうえで「対話」をのぞんでるとつたえられるようにしたいですね。
これからのトラブルをさけるためにも。

たたかいでは装備した「リトラヴェルソ」と「風の旋律」で「味方」のきりょくを回復します。
いっしょにたたかってくれるならケンタウロスのひとびとも「味方」です。
職業技能「勇猛果敢」の姿で信頼を得ようとしますね。

リザルト Result

「ここが、ケンタウロスのキャンプ……!」
 皆と共に目的地に辿りついた【シオン・ミカグラ】は、少し興奮したように声をあげる。
(まさかこんなところに来るなんて、あの課題に参加したときは思ってもいませんでした……)
 本来なら、街道を荒らす魔物を討伐するだけの課題にしかならなかった筈だ。
(こんな展開は予想外でした)
 心の中で静かに思いながら、シオンは同行する【シャノン・ライキューム】に視線を向ける。
「シオンさん?」
 不思議そうに視線を返すシャノンに、シオンは笑顔で応えた。
「いま、ここにみんなと来ることが出来たのは、シャノンさんのお蔭ですね」
「……そう、でしょうか?」
「はい。シャノンさんの優しさがあったからこそ、私たちはきっとここにいるんです」
 あの時、蟲に取り憑かれたケンタウロス【クレ・アベ】を解放するため、シャノンは身体を張った。
 一歩間違えると致命に至る状況だったが、仲間の助けもあり、必死に自分の出来ることをして、彼を解放する一助となった。
 そのあと蟲を撃退し、持って来ていた酒を飲み干し、笑顔を浮かべながら逝ったのは心に残っている。
(彼の最期を、お伝えしないと)
 槍を握りながら、シャノンは決意するように思う。
 皆を代表して、槍を遺族に渡す役割を、シャノンは担っていた。
 思いを馳せながら待っていると、ケンタウロスの代表がやって来て迎え入れてくれる。
「よく来た。私は【アサ・アベ】。群れの長をしている。歓迎しよう。我が兄の最期を看取りし者達よ」
 出迎えてくれたのは、凜とした美しさを体現したような女性のケンタウロスだった。
 歳の頃は二十代半ば。腰から下は艶のある毛並みの馬体をし、腰から上はヒューマンを思わせる。
 彼女に、【タスク・ジム】は皆を代表して応えを返した。
「出迎えていただきありがとうございます。僕たちはフトゥールム・スクエアを代表し、皆さんと対話をするべく参りました」
「そうか」
 見極めるようにタスクと、他の皆を見詰めるアサに、【エリカ・エルオンタリエ】が言葉を返す。
「初めまして。エリカ・エルオンタリエと言います。今日は、遺品である槍をお渡しすることと、クレ・アベさんの最期をお伝えしたいと思います」
 アサは、シャノンの持つ槍に視線を向ける。
 その表情は淡々としているように見えたが、見詰める瞳に宿す色は濃いように思えた。
 彼女の様子を見て、【オルタネイト・グルタメート】が明るい声で言った。
「晴やかな最期であったであります」
 それは軍人であったからこその言葉であったのかもしれない。
 あえて重さは無く、けれど讃えるように言った。
「笑っていたでありますよ」
「……そうか」
 僅かに、アサの気配が柔らかくなる。
「詳しく話を聞きたい」
 そう言うとアサは、大きなテントに先導する。
 あとを付いて行くと、五才ぐらいに見える女の子のケンタウロスが、遠巻きに見つめていた。
「こんにちは」
 気付いたエリカが声を掛けると、女の子はビクッと驚いたあと、好奇心の混ざった眼差しで見つめて来る。
「【ツキ】、こっちに来い」
 アサに呼ばれ、ツキと呼ばれた女の子は駆け寄ると、アサにぎゅっとしがみ付きながら学園生達を見詰めていた。
「私の娘だ。同席させても良いか? 兄に懐いていたのでな」
 学園生達は同意する。
 そしてテントの中へと入った。
 中には何枚もの絨毯が敷かれ、中央にはテーブルが置かれている。
 ただし椅子は無い。
「我らは基本、座らぬのでな」
 腰から下が馬体のケンタウロスなので、人間が使う椅子は持っていないのだ。
 とはいえ歓待する気が無いという訳じゃない。その証拠に――
(はぅ……おいしそうです……)
 テーブルに並べられた沢山の料理に、シオンは顔をほころばせる。
「ケンタウロスさん達の料理、色々な種類があるんですね」
 好奇心を浮かべ、シオンは言った。
 見れば、細切りにした肉に野菜を加えた物や、蒸し餃子に揚げ餃子。自家製麺に野菜を多く加えた焼きそば風の料理に、角切りチーズとブロック肉を混ぜた物。
 他にも幾つかあったが、肉類が多く色合いは白を基調としている。
「今は冬ではないので白い食が中心だ」
 話を聞くと、冬場は肉類の多い『赤い食』。それ以外の季節では、乳製品を基本とした『白い食』を出すらしい
「出来れば野菜を多く出したかったが、許せ」
 遊牧生活をしているので、野菜は外部からしか手に入れられないので乏しいらしい。
 そんな中で、可能な限り野菜を多く出してくれ、しかも魚料理まである。
(礼をつくしてくれているのですね)
 歓待に、【レーネ・ブリーズ】は判断する。
(ケンタウロスのひとびとは、誇りをだいじにされる方が多いと聞きました)
 同行している商人【ガラ・アドム】から事前に話を聞いていたレーネは考える。
(この氏族も、他のケンタウロスのひとびとと同じところがあると思います……でも同時に、違うところもある)
 ガラの話では、少しばかり他のケンタウロス達とは違う生活をしているようだ。
(同じところも、違うところもある……それを理解したうえで、『対話』しないと)
 レーネが考えていると、話が進んでいく。
「改めて、歓迎させて貰う。だがその前に、兄の槍を渡して貰えるか」
 アサの言葉に、シャノンが応えるように前に出た。
「フトゥールム・スクエア学園生、シャノン・ライキュームと申します。槍の氏族の戦士が遺した槍を、氏族の同胞に還しに参りました」
「ケンタウロス槍の氏族が長、大地駆ける蹄、アサ・アベ。同胞たる兄の槍、確かに受け取った」
 アサは槍を受け取ると想いを馳せるように目を細め、彼女の傍に居たツキは、お帰りというように槍を撫でた。
「兄は、戦って逝けただろうか」
 ポツリと呟くように言ったアサに、学園生達は応えた。
「自分の死を取り戻すために戦ったでありますよ」
 オルタネイトが、誇りを告げるように言う。
「彼は、自分の死を奪われず、死の誇りをもって亡くなったのであります」
「はい。威厳のある、最期でした」
 オルタネイトの言葉に続けるようにして、シオンは言った。
「蟲に取り憑かれても、自分を取り戻し戦われました」
「蟲?」
「はい。学園にも侵入し、害を成した相手です。詳しいことはまだ分かりませんが、私達にとっても敵です」
 知り得る情報を出来るだけ伝え、ケンタウロスの長として考え込むアサに、シャノンも続けて言った。
「何者かの奸計で、彼とは望まぬ戦いを交えることとなりましたが……最期には、彼は自身を取り戻し、誇り高く勇敢な戦士として、一本の酒を平らげ地に還りました」
「……末期の酒を与えてくれたのか」
 長ではなく遺族の妹として、アサはシャノンを見詰める。
「感謝する」
 礼を返すアサに、シャノンは持って来ていた酒を渡した。
「同じ酒を持って来ました。受け取っていただけますか?」
「いただこう」
 柔らかな表情で受け取るアサに、オルタネイトが尋ねる。
「ひとつ聞いても良いでありますか?」
「ああ」
「ケンタウロスは、お墓を作るのでありますか? もし作るなら、お墓参りをさせて欲しいのであります」
「墓参りか……」
 なぜ? と視線で問うてくるアサに、オルタネイトは応える。
「死の誇りを持った人に会いに来るのは当然であります」
 ふっと、アサは小さく笑みを浮かべる。
「我らは墓は作らぬ。だが、この槍が、その代りだ」
 遺品の槍を見詰め、言った。
「この槍を、墓だと思ってくれ」
 アサの言葉を聞いて、シャノンは願う。
「よろしければ、地に還った彼に、もう一度……この場で祈らせてください」
「ああ、頼む」
 シャノンの祈りと共に、皆は黙祷した。

 死者への祈りも終わり、歓迎が始まる。

「さあ、食べてくれ」
 アサに持て成され、他のケンタウロスも入って来て歓迎してくれる。
 シャノンが持って来てくれたお酒を、ケンタウロス達は祈るように飲み干した所で、オルタネイトがお土産を渡す。
「シャンパンをどうぞであります」
 そしてもちろん――
「とびきりの枝豆もあるでありますよ!」
 枝豆普及のために振る舞うと、ケンタウロスには大好評だった。
「美味しい」
 ツキ達、子供のケンタウロスは特に笑顔になる。
「もっとあるでありますよ!」
 喜ばれたので力の入るオルタネイト。
「みんな枝豆が好きでありますな!」
「ああ。我らケンタウロスは肉も嫌いではないし食べられるが、野菜の方が好きなのでな」
 そこは馬体だからかもしれない。

 そんなこんなで、段々と気が解れて来た所で、タスクが尋ねた。

「皆さんは勇猛果敢だとお聞きしましたが、1人で戦う時と大勢で戦う時は、戦い方を変えるんですか?」
 これにケンタウロスは、陣形を組み槍を構え突進すると返した。
「他の氏族であれば弓矢だがな。我らは槍を使うゆえ、突撃戦を得てとしている」
「集団戦で効果的ですね。陣を崩したり分断することが出来る。正面戦闘なら敵なしだと思います」
「その代り、横手からの攻撃には弱いがな」
 アサの言葉に、エリカが返す。
「なら、誰かが守れば良いと思います」
「それは、共に戦うことを考えての言葉か?」
 群れの長として尋ねるアサに、エリカは応える。
「いま、魔王軍の活動が活発になっています。お兄さんの件は、恐らくそれに関わっている筈です。再発防止のためにも今後、学園との協力や同盟体制の構築を目指したいと思っています」
「正直なことだ」
「偽ることは礼を失することだと思っています」
「学園の人間と言っても、色々な者が居るのだな」
 アサは見極めるように言った。
「兄を悼むために来た者も居れば、利を説きに来た者も居る。我らのことを知ろうとする者も居る」
「それが、わたくしたちフトゥールム・スクエアの考えなんです」
 話に加わるタイミングを見定めていたレーネが話に加わる。
「わたくしたちそれぞれに想いがあってちがう立場もありえるのです」
「……お前達は我らとは比べ物にならない大きな群れだと聞いたが、それで群れは崩れぬのか?」
「そうならないよう、わたくしたちは『対話』をするのです。だから、わたしくたちは、貴女達と『対話』をしたいと思っています」
「我々、魔物であっても、か?」
「はい。それぞれの想いをもち、異なる立場であっても、『対話』を望みます。それが、わたくしたちフトゥールム・スクエアなんです」
「……」
 レーネの言葉に、アサが何か返そうとした時だった。
「――っ!」
 アサの顔が警戒に強張る。
「大勢の何かが、来ます」
 聴覚強化をしていたシャノンが声を上げ、皆はテントの外に出て音の元に目を向ける。
 視線の先に居たのは、百近いゴブリンの群れ。
「あれは――気を付けて下さい。蟲が憑りついています」
 確認したタスクが警戒を促すと、アサ達は闘志を漲らせた。
「子らを奥に隠せ! 我らは前に出る!」
「私達も一緒に戦います」
 エリカが声を上げ、他の学園生達も賛同する。
「私たちも加勢します! イヤって言われたって助けちゃいますから!」
 シオンはオクタルヴァを取り出し、言葉より早くケンタウロス達と共に走り出す。
 同じくシャノンも戦いに加わろうとするが、そこにタスクが声を掛けた。
「あの時と今回は違います。自分の身を第一にして下さい」
 それはケンタウロスにしがみついて復活呪文など危険な行動に出た時のことを話している。
「一歩間違えたら死んでいたかもしれません。僕は、シャノンさんに、そうなって欲しくないんです」
 仲間を気遣いながら、同時に称える。
「シャノンさんが傷付かないことが一番だと思っています。でもあの時、目の前の命を諦めないあなたの行動に学ぶものがありました。だから――」
 タスクは身体を張るように前に出る。
「僭越ながら今度は僕が背中を見せる番です」
 そう言うとタスクは、蟲に取り憑かれたゴブリン達に向かう。
 武器に聖水を掛け、かつての経験で得た『鎮魂』の心構えで、死して尚動かされる無念を想い、悼むように剣を振るった。
 彼と同じように、オルタネイトも前に出る。
(流石の自分もここまでくると怒ってしまうでありますな……)
 死を弄ぶような相手に憤りを抑えられない。
 その憤りを込め敵を威圧する。
 強い想いが込められた威圧に、敵は一瞬とはいえ動きが止まり、その隙を逃さず全体を把握した。
「タスク殿、敵の狙いは氏族の皆であります!」
 敵の動きから判断し、それを聞いたタスクは仲間に大声で言った。
「オルタネイトさんと僕で敵を引き付けます! その間に子供達の避難を!」
 タスクの言葉に、エリカ達が動いた。
「こっちに。大丈夫、守るから」
 子供達を誘導し、いざという時に迎え撃つ準備も怠らない。
(出来れば使いたくない禁呪だけど)
 発動一歩手前まで鮮血染華を構築しながら、避難誘導を続けていく。
 戦えない者の避難と同時に、可能な限り彼らの財産を守るためにシャノンも動いた。
「この場は私達が抑えます。その間に羊の移動を」
 シャノンの言葉に、老女のケンタウロスが礼を言いながら家畜である羊を誘導していく。
 一連の流れで、敵は初動で襲撃したかった『戦えない者達』から距離を取らされる。
 そこにケンタウロス20騎が槍突撃。
 敵の群れが真っ二つに引き裂かれた。
 だが敵は恐れを見せずケンタウロスに襲い掛かる。
 学園生達は助けに向かおうとするが、敵は群れの一部を切り離し迎撃。
 その間に敵はケンタウロスに襲い掛かり乱戦となる。
 ケンタウロスは果敢に戦うが敵の数が多い。
 激しい戦いの中で気力が薄れるが、高く澄んだ音が響き、回復させていく。
「我らも癒すか」
「はい。いっしょにたたかう、なかまですから」
 レーネが乱戦の中で、物怖じせず勇猛果敢にケンタウロス達と共に動く。
 その姿がケンタウロス達の戦意を引き上げる。
「良いぞ! 共に戦おう!」
 回復手であるレーネを守る様にして陣を組み、ケンタウロスは戦う。
 それを嫌い、まずはレーネを潰そうと敵の動きが変わるが、そこにシオンが制圧射撃を叩き込む。
「させません!」
 オクタルヴァの属性を光に変え、全力で魔力を込めたトライショットを放つ。
 光の奔流と化した一撃は、前方に展開した魔法陣に跳び込むと無数の光弾へと変わり敵を撃ち抜いた。

 学園生とケンタウロスの連携で敵の勢いを削る中、全体を俯瞰して見ていたタスクは大声で言った。

「敵の中央に突進してください! 陣形が崩れた所を一気に叩きます!」
 これにケンタウロスは応えるべく、陣形構築。
「かいふくします」
 突進の前にレーネが回復し、気力を充実させた所で突進。
 敵は耐えることが出来ず、中央を押し潰されるようにして陣形を破壊される。すると――
「テメエらあぁぁぁ! 一度ならず二度も邪魔すんじゃねぇ!」
 蟲を介し、操り手が怒声を上げる。しかし――
「死を弄ぶのであれば、何度でもつぶすであります」
 オルタネイトが明確な意志を込めた宣言と共に、絶対王セイッ! の強烈な一撃を叩き込む。
 人型に集まった蟲達は散り散りに吹き飛ばされる。
 そこにシオンが追撃。
「これ以上、誰も傷付けさせません」
 光属性の魔法弾が焼き払うように蟲を消し飛ばした。
 戦いは、学園生達とケンタウロスの優勢に傾いていく。
 そうはさせじと敵は勢いを増し、手傷を受ける者も出て来るが、シャノンが皆を癒していく。
「誰も、死なせません」
 気力を振り絞るようにして、ケンタウロスも学園生も隔てなく回復していく。
 誰一人として殺せない敵は、もはや後先考えず突進し来ようとしたが、スプリーム・クラッシュで加速したエリカが立ちはだかる。
「巻き込まれないように避けて!」
 エリカの警告に、皆は距離を取る。
 敵も危険を感じ逃げようとするが、エリカの方が早い。
 手の甲を傷つけ鮮血染華を発動。
 血しぶきのように飛び散った呪詛の魔力が真紅の華となって降り注ぎ、敵の精神を侵食。
 精神を侵された敵は同士討ちや、呆然と動きが止まる。
「今の内に攻撃して!」
 エリカはエーデンユートを使い、光属性に変換した魔力の渦を敵に叩きつけながら、仲間に呼び掛ける。
 それに応えるように皆は一斉攻撃。
 敵の全てを殲滅した。

「どうか安らかに」
 戦いが終わり、タスクは蟲に取り憑かれていたゴブリン達を悼む。
 その姿を見て、シャノンは祈りを捧げ、皆も加わった。
 黙祷が終れば、被害の確認。
「怪我をした人は居ませんね。テントは、壊されちゃいましたけど……」
 シオンが言うように、テントは破壊されたが、幸い人的被害も家畜達の被害も無かった。
「汝らに助けられたな」
 アサが誓約する様に言う。
「兄の末期を看取られた仁義と、此度の恩義。二度の礼を我らは返す。必要があれば呼べ。二度、我ら身命を掛け戦おう」
 そして別れの時が来て、オルタネイトは遺品の槍に告げる。
「また来るであります。おやすみなさい」
「また、か……」
 アサは表情を柔らかくしながら言った。
「いつでも来ると良い。とはいえ、我らはここを離れるからな……それに、汝らが必要な時に駆けつけるためにも、連絡を取る必要があるな……」
「学園に来てみませんか?」
 協力や同盟体制の構築を目指していたエリカが言った。
「子供達の安全のためにも、それが良いと思います」
「学園か……」
 興味を示しつつも長として熟考するアサに、レーネは持って来ていた魔法学園パンフレットを渡す。
「学園のことがたくさん書かれています。書かれていることで知りたいことがあったら、おしえてください。できるかぎりつたえます」
「……それも『対話』ということか?」
「はい」
 ハッキリと明瞭な声で、伝えられる全てをレーネは伝えようとする。

 それぞれ異なる者達が居て、それでも『対話』を通して共にあろうとする。
 学園の在り様を伝え、アサ達は迷いをみせる。
 だが、共に『仲間』として学園生達が戦ったことが、ひとつの選択を選ばせた。
「学園に行かせて貰おう。礼を返すためにも、必要な時に知らせを受け取る準備が要るからな」

 かくして、ケンタウロスの一団を連れて、学園へと帰還する学園生達であった。



課題評価
課題経験:65
課題報酬:2000
草原にて相争う
執筆:春夏秋冬 GM


《 草原にて相争う》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 1) 2021-09-02 06:57:53
エリアルの教祖・聖職コースのシャノンです。よろしくお願いします。

まずは、ケンタウロスの氏族に槍をお返しして、持ち主は最期まで、誇り高く勇敢だったことをお伝えしたいですね。
襲撃等あった場合は、私達も迎え撃つのがいいと思いますが、みなさん得手不得手あるでしょうし、避難誘導や女性・子ども達を守ったり等の選択もあると思います。

考えてみたら、ケンタウロスのみなさんと一緒に戦う機会って、貴重かもしれませんね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 2) 2021-09-03 08:29:42
勇者・英雄コースのタスク・ジムです!
よろしくお願いいたします。

シャノンさん、前回の成績優秀、お見事でした。
目の前の命を諦めない姿勢に、学ばせていただきました。
今回もよろしくお願いいたします。

今回は壁役のほか、
剣に聖水を振りかけると蟲に効くのでは、と思い、試してみるなど
色々考えてみますね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 3) 2021-09-03 18:51:51
戦闘だけで、アクション300字、ウィッシュ210字余りが埋まりました。

あと90字弱で、何か集落のために出来ることを考えます。
また、お二人の行動で何か協力できることがあったら是非ご相談ください。

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 4) 2021-09-04 15:56:06
ジム先輩よろしくお願いします。

先日は、先輩方が居られたので、安心してやりたいことを行えました。
これも、ご一緒いただいたみなさんのお陰ですね。ありがとうございました。

今回もよろしくお願いします。

まずは、槍の氏族のみなさんには礼を尽くして、協力的な関係を築けたらと思っています。
そのためには、女性や子ども達の無事だけでなく、なるべく氏族のテントや、家畜等居ればそういった資産を失わないで済むようにできたら……と思ってるところです。

私は前に出て戦うのは難しいですけど、槍の氏族の戦士と学生の負傷者を分け隔てなく治療できれば……と考えています。

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 5) 2021-09-04 21:38:57
自分の種族は闇属性なので、ある意味相性が悪いな思う今日この頃……
いかがお過ごしでありますか?

皆の背後に這い寄る枝豆!オルタネイトであります!!今回もよろしくでありますよ~

ケンタウロス殿たちに会いに行くときは、お酒を持っていなかきゃでありますな。
勿論、枝豆も(

回復に関しては、シャノン殿がいるので、心強いでありますな。

自分、馬鹿の一つ覚えの、囮くらいでありますかね……

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 6) 2021-09-05 00:08:22
ふむふむ。
シャノンさんの優しさが伝われば、槍の氏族さんとの交流は良い方向に深まりそうですね。
また、生活的な損失防止にも尽力(プランで言及)してくださるなら、僕の方は戦闘に集中できて助かります。

オルタネイトさん、いらっしゃいませ~!
壁役から言わせてもらえれば、囮役が別におられるとすんごい助かるんですよね~!
消耗が全然違うので!
前回から引き続き、ありがたい限りです!
そして、前回「こうかはばつぐん」だったお酒と枝豆!こちらも、良い関係を促進しそうですね!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 7) 2021-09-05 00:22:33
ケンタウロスさんたちとの交流について、僕の場合は、
交渉系一般技能を総動員して信用を得た上で、
「氏族の戦闘方法について興味深く話を聞き、
それが結果的にその後の戦闘に活きる」というウィッシュプランを
考えてみました。

シャノンさん、オルタネイトさんとは違った切り口のアプローチで
ケンタウロスさんたちとの交流を演出出来たら、と思いまして。

あくまでウィッシュですから、拾われるかどうかは未確定ですが、
リザルトがどうなるか楽しみです!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 8) 2021-09-05 00:40:24
それでは、状況をまとめてみますね。
プランの参考になればと思います。

<交流>
シャノンさん 槍を返す、故人の武勇を伝える、礼を尽くす
オルタネイトさん 酒と枝豆
タスク 戦闘談義(←これだけ、脳筋なんだよなあ・・・w)

<戦闘>
シャノンさん 回復、非戦闘員安全や生活的損失防止の配慮
オルタネイトさん 囮役
タスク 壁役、聖水剣

※欲しい役割(必須や強制ではなく、プランの参考として)
・聖水もしくは光属性攻撃
聖水剣の効果は未知数で心もとないので、聖水振りかけのアクション記載や光属性攻撃手段があればありがたいです
・ガラ=アドムさん
どなたか、絡んで下さる方がいれば、話が展開するかもしれません。
例)学園との交易を提案し、アドムさんにつなぎを依頼する など

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 9) 2021-09-05 02:14:18
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。よろしくね。

今後のことを考えると、学園とケンタウロスさんとの同盟・協力体制の構築は重要だと思うわ。
そのためにも、必ず今回の襲撃を防ぎ、信頼を深めておきたいわね。

虫に操られる動死体は厄介だけど、虫の一体一体はそれほどタフではないと思うので、
範囲攻撃ならかなり有効かと思って試してみるつもりよ。

《光と駆ける天狐》 シオン・ミカグラ (No 10) 2021-09-05 12:52:44
すみません、少し私用があって遅くなりました……
教祖・聖職コースのルネサンス、シオン・ミカグラです。よろしくお願いします、

光属性の攻撃は、私の武器が属性変更できるものなので可能です。
今回は敵の数が多そうなので、万が一飛び掛かられたケンタウロスさん達の治療に聖水を充てたいと思います。
それと、がんばっておかねを貯めたので、リーライブも覚えることができました!
こちらでもいざとなれば傷ついた方の治療ができます。……とはいえ、基本は戦闘メインになりそうです。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2021-09-05 18:11:46
エリカ部長さん、シオンさん、よろしくお願いします!

部長さん、交渉期待してます!
シオンさん、リーライブ、頑張りましたね!聖水使用も含め、治療について頼りにしてます!

それでは、状況をまとめなおしてみますね。

<交流>
シャノンさん 槍を返す、故人の武勇を伝える、礼を尽くす
オルタネイトさん 酒と枝豆
タスク 戦闘談義
エリカ部長さん 学園とケンタウロスさんとの同盟・協力体制の構築

<戦闘>
シャノンさん 回復、非戦闘員安全や生活的損失防止の配慮
オルタネイトさん 囮役
タスク 壁役、聖水剣、戦闘談義を活かした作戦立案(ウィッシュ案件)
エリカ部長さん 範囲攻撃
シオンさん 戦闘(銃撃)、治療(リーライブ、聖水による蟲除去)

出発は7日、つまり会議の残り時間は明日、6日の23時59分までです。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 12) 2021-09-06 06:10:02
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。
交流ではアドムさんといっしょにがんばろうっておもってます
たたかいではリトラヴェルソつかったきりょくの回復が中心ですね。
きりょくが回復できれば魔気変換やバレットリロードでまりょくにもできますし、
ケンタウロスのひとびとをも対象にすることで回復総量をふやしながら
ケンタウロスのひとびとを味方とかんがえてるとしめせるとおもいます。
きりょく以外の回復もある程度ですけどおてつだいしますね。

よろしくおねがいします。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2021-09-06 22:22:30
レーネさん、よろしくお願いいたします。
アドムさんとの連携と、快復ですね。助かります!

さて、いよいよ今夜出発ですね。
お互い、ご武運を!