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グルメバトル開催!


ストーリー Story

 熱したフライパンに牛脂を落とす。
 じゅう、という小気味良い音と共に油が溶け出し、フライパンに広がった所でスライスした玉葱を投入。
 じっくり炒めていく。
 炒めていく内に水分が飛び、かさが減った所で追加投入。
 山盛りになるほどスライスしていた玉葱が、全部フライパンに入れられた。
 焦げないよう火加減を注意して、亜麻色になるまでじっくり火を通す。
 甘く香ばしい玉葱の匂いと、旨味を予感させる牛の油の香り。
「うん、美味い」
 軽く味見をして確認。
 ペースト状に近くなるほど、じっくり火を通された玉葱は旨味たっぷりだ。
 それを寸胴鍋に放り込み、海鮮出汁をベースにしたブイヨンを入れて混ぜる。
 改めて火を通し、各種スパイスに炒めた小麦粉をブレンドした物を入れ、さらに煮込めば出来あがり。
「ほいよ」
 炊き立てご飯にカレーを掛けて、手渡す。一口食べれば――
「美味っ!」
 パクパク食べながら、商人である【ガラ・アドム】は、いま食べているカレーを作った料理人【ガストロフ】に言った。
「具は玉葱だけなのに美味いな」 
「素材が好いからな」
 ガストロフは、ボソク島から取り寄せた玉葱を手に取りながら返す。
「こいつはかなりの代物だ。色んな料理に使えるぜ」
「はー、そういうもんか」
 カレーを全部平らげ、ガラは言った。
「こっちとしちゃ、ボソク島の輸出のメインは海産物になると思ってたんだが、やっぱ料理人だと目の付け所が違うな」
 少し前、木の霊玉を宿す男の子が住んでいる島、ボソク島にガラとガストロフは訪れていた。
 それは、島の活性化を手伝う学園生達の頑張りを聞きつけた、卒業生であるガラが、在校生たちの手助けになるべく、同じ卒業生であるガストロフ達を誘ったのだ。
 当初は、島を観光地として盛り上げることを考えていたガラだが、島に同行した学園生の1人の言葉で方針を変えている。

「『すでに復興から発展にむかってあるきだしてるボソク島』に投資をしたいです」

 その言葉を違えることなく、身銭を切った学園生の心意気に、ガラの商人魂に火が付いた。
 用意されたお金を担保の形にして債権化し投資家を集め、ボソク島の自立を前提とした商売をスタートさせている。
 今、ガストロフが作った『ボソク島カレー』は、そのための一環だ。
 ボソク島の活性化のために動いていた学園生の1人が、グルメバトルを企画してくれたので、それに向けてリハーサル中なのだ。
「こいつなら、優勝できるんじゃねぇか?」
「それはどうかな!」
 突如、乱入者が現れる。
 それはガストロフと同じく料理人、【辰五郎】だった。
「いきなりあらわれてご挨拶じゃねぇか!」
 ビシッ! と指さし応えるガストロフ。
 なんかノリノリだった。
「俺の料理にケチをつけるたぁ、テメェの料理によほどの自信があるんだな!」
「くはははははっ! 当たり前だ!」
 そう言うとスタンバイしていた、綺麗に皿に盛りつけられた料理を差し出す。
「こいつは!」
「食べてみるがいい! アルチェ名物、ジェムフィッシュを使った海鮮カルパッチョよ!」
「なんだと! 秋が旬で獲り辛いジェムフィッシュを手に入れたというのか!」
「そうだっ! アルチェでなければ食べられない逸品よ!」
 商品解説してくれる2人。
「さぁ、食べてみろ!」
「食べてやるさ!」
 ちゃんと小皿を取り出して、小分けにしてから食べるガストロフ。
「――これは!」
 しっかり味わって食べたあと、目を見開く。
「まだ旬ではなく味が乗り切っていない筈だというのにこの美味さ! 程よい食感となるギリギリを見極め切り分けられた身を噛みしめるほどに旨味が口の中に広がっていく。掛かっているソースが味を引き立てているが、それ以外の工夫がある!」
「くくくっ、その通り! 東方の技法である『こぶ締め』を使い、味の深さを演出したのさ!」
「くっ、なんてヤツ。だが、俺にはまだ奥の手がある!」
「なーにー! それは一体!」
「それはこれよ! ――って、あれ?」
「うっわマジ美味ぇ」
 奥の手である海鮮アヒージョの瓶詰を、いつの間にか開けていたガラに、カレーライス(おかわり)に乗せて食べられていた。
「いや、ここでお前が食ってどうする」
 突っ込むガストロフ。
 それに、カレーを食べながらガラは返す。
「良いじゃん本番じゃないし。あ、そっちの海鮮カルパッチョもくれ」
 辰五郎の持ってる皿から、ごっそり取って食べる。
「うっわ、こっちも美味ぇな」
「それは良かった」
 辰五郎は肩をすくめるようにして返すと、カレーを一口。
「……美味いな。こっちのアヒージョの材料、ボソク島で獲れたヤツか?」
 ガストロフが返す。
「ああ。特に海老が好いだろ? 身が肥えてて美味い」
 さっきまでのバトル形式のやり取りが嘘だったかのように、気安く声を掛けあう。
 先程までの料理バトルは、本番前の練習だ。
 今度アルチェで開かれるグルメバトルは対戦形式。
 観客の前で作り、審査員に食べて貰い順位を決めるのだ。
 しかし、ただ食べるだけでは盛り上がらないので、色々とパフォーマンスをするのがお約束。
 料理人も審査員も、大げさなリアクションをとるので、その練習をしていたのだ。
 一見するとイロモノに見えるが、作る料理には手を抜いてない。
「カレーをメインにして、付け合せに瓶詰を使ったのは、気軽に持ち帰れる利便性と全国展開考えてだろ? 条件厳しいのに、よくここまでの味出せたな」
「そっちのカルパッチョも大したもんだぜ。旬じゃないのに、よくあそこまで旨味を上げたな」
「ジェムフィッシュは、アルチェの看板のひとつだからな。名を落とす訳にゃいかねぇ」
 お互いレシピを交換する2人。
 この2人もガラと同じく学園卒業生で同期の仲なので、気心が知れている。
「いやー、やっぱ両方、美味かったな。とはいえ、食べ比べるとガストロフのカレーの方が美味いから、予定通りボソク島での再戦に繋げられるな」
 アルチェのグルメバトルでガストロフが勝った後、その雪辱を果たすという形でボソク島でもグルメバトルをする段取りが出来ている。
 そのため当日参加する料理人には、事前にお互いの料理を試食して確認してもらっていた。
 もっともやらせという訳でなく、全員が手を抜かずに作った料理を、ガストロフは越えなければならなかったのだが、それをクリアしていた。
「ま、盛り上げるためには筋書きもたまには必要だわな」
 料理を満喫したガラは、2人に言った。
「当日は盛り上げるために、学園生にも来て貰えるように手配してある。よろしく頼むぜ」
 これに応じる2人だった。

 それからしばらくして、ひとつの課題が出されました。
 内容は、グルメバトルに参加すること。
 料理人や審査員、あるいは裏方として参加して欲しいとの事です。
 ボソク島の自立のためにも手伝って欲しいと頼まれています。
 この課題に、アナタ達はどう動きますか?


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2021-09-19

難易度 普通 報酬 通常 完成予定 2021-09-29

登場人物 8/8 Characters
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《人間万事塞翁が馬》ラピャタミャク・タラタタララタ
 カルマ Lv22 / 魔王・覇王 Rank 1
不気味で人外的な容姿をしたカルマの少女。 愛称は「ラピャ子」や「ラピ子」など。 名前が読み難かったらお好きな愛称でどうぞ。 性格は、明るく無邪気でお茶目。 楽しいと面白いと美味しいが大好き。 感情豊かで隠さない。隠せない。ポーカーフェース出来ない。 そしてちょっと短気なところが玉に瑕。 ギャンブルに手を出すと確実に負けるタイプ。 羞恥心を感じない性質で、露出度の高い衣装にも全然動じない。 むしろ前衛的なファッション格好いいと思ってる節がある。 戦闘スタイルは我流の喧嘩殺法。 昔は力に任せて単純に暴れるだけだったが、 最近は学園で習う体術を取り入れるようになったらしい。 しかしながら、ゴリ押しスタイルは相変わらず。 食巡りを趣味としているグルメ。 世界の半分よりも、世界中の美味しいモノの方が欲しい。 大体のものを美味しいと感じる味覚を持っており、 見た目にも全く拘りがなくゲテモノだろうと 毒など食べ物でないもの以外ならば何でも食べる悪食。 なお、美味しいものはより美味しく感じる。Not味音痴。 しかし、酒だけは飲もうとしない。アルコールはダメらしい。 最近、食材や料理に関する事を学び始めた模様。 入学までの旅で得た知識や経験を形に変えて、 段々と身に付いてきた…と思う。たぶん、きっと、おそらく。
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《光と駆ける天狐》シオン・ミカグラ
 ルネサンス Lv14 / 教祖・聖職 Rank 1
「先輩方、ご指導よろしくお願いしますっ」 真面目で素直な印象の少女。 フェネックのルネサンスで、耳が特徴的。 学園生の中では非常に珍しく、得意武器は銃。 知らない事があれば彼女に訊くのが早いというくらい、取り扱いと知識に長けている。 扱いを知らない生徒も多い中で、その力を正しく使わなくてはならないことを、彼女は誰よりも理解している。 シオン自身の過去に基因しているが、詳細は学園長や一部の教員しか知らないことである。 趣味と特技は料理。 なのだが、実は食べるほうが好きで、かなりの大食い。 普段は常識的な量(それでも大盛り)で済ませているが、際限なく食べられる状況になれば、皿の塔が積み上がる。 他の学園生は、基本的に『○○先輩』など、先輩呼び。 勇者の先輩として、尊敬しているらしい。 同期生に対しては基本『さん』付け。  
《枝豆軍人》オルタネイト・グルタメート
 リバイバル Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
■性別■ えだまめ(不明) ■容姿■ 見た目:小柄で中性的 髪:緑のショートヘア 目:深緑色 服:生前の名残で軍服を好む。 あとなぜが眼帯をしてる。 ※眼帯に深い理由はない。 ■性格■ 元気(アホの子) 意気揚揚と突撃するが、結構ビビりなのでびっくりしていることもしばしば。 ■趣味■ 枝豆布教 ■好き■ 枝豆(愛してる) ■苦手■ 辛いもの(枝豆が絡む場合は頑張る) ■サンプルセリフ■ 「ふはっはー!自分は、オルタネイト・グルタメートであります。」 「世界の半分を枝豆に染めるであります!」 「枝豆を食べるであります!おいしいのであります!!怖くないのであります!」 「これでも軍人さんでありますよ。ビビりじゃないであります!」 「食べないで欲しいでありますー!!自分は食べ物ではないであります。」
《スイーツ部》ルージュ・アズナブール
 リバイバル Lv15 / 村人・従者 Rank 1
生前の記憶を失った、どこにでも居そうな村人の女性。 挨拶や返事はとてもいいが、実は面倒くさがりで、目を離すとすぐに手抜きをしようと画策するグラマラスなリバイバル。 『生前の記憶を探したい』という、ありがちな目的を達成するために学園へ来た。 名前を表すような真紅の髪が自慢。 酒好きで、節約なんて言葉は知らない。 身長は167cmほどで、体重はヒミツ★ 驚異のEを自称。もっとすごいかもしれない? 生前は海の近くに居たのか、魚や海産物の料理が得意。 特にお酒に合いそうなスパイシーなものや、煮込み料理が何故か得意。 なお、近親者に名前が4つあったり通常の3倍だったりする人はいない。 もちろん仮面や色眼鏡の人もいない。 赤いノースリーブなんて言語道断らしい。
《虎児虎穴の追跡者》シャノン・ライキューム
 エリアル Lv11 / 教祖・聖職 Rank 1
エルフタイプのエリアル。 性格は控え目で、あまり声を荒げたりすることはない。 胸囲も控え目だが、華奢で儚げな外見のせいか、人目を惹きやすい。 本人は目立つことを嫌うので、服装は質素で地味なものを好む。 身長は160センチほど。 学園に来る前は、叡智を司る神の神殿で神職見習いをしていた。 叡智神の花嫁と言われる位に、叡智神の加護を受けていると言われていたが、何故か、 「その白磁の肌を打って、朱く染めたい」だの、 「汚物を見るような目で罵って下さい!」だのと言われたり、 孤児院の子供達から、流れるようなジェットストリームスカートめくりをされたりと、結構散々な目に遭っている。 最近では、叡智神ではなく「えぃち」ななにかに魅入られたのではと疑い始めたのは秘密。 学園に腹違いの妹が居るらしい。
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。

解説 Explan

●目的

グルメバトルに参加して盛り上げて下さい。

●選択肢

以下の3つの選択肢の内、どれか一つを選んでください。

1 料理人として参加する。

グルメバトルに料理人として参加しましょう。
何を作っても良いです。
司会者や審査員が盛り上げてくれます。
ノリ良く参加してください。

2 審査員として参加する。

グルメバトルに審査員として参加しましょう。
基本美味しい料理が出て来るので、何かしらリアクションして下さい。
PC以外の審査員も、ノリ良くリアクションします。

3 裏方として参加する。

グルメバトルの運営手伝いや、司会などで参加します。
比較的、他のふたつよりも、落ち着いた雰囲気での手伝いになるでしょう。
もちろん、ノリ良く参加するのも自由です。

●NPC

ガラ

商人。学園卒業生。
必要な物があれば用意してくれます。

ガストロフ&辰五郎

凄腕料理人。学園卒業生。
グルメバトル参加者。
他の参加者と同様、事前に料理を食べ合い、今回はガストロフが優勝する味だと確認して納得しています。
ただし、グルメバトル本番ではそのことは表に出さず、ノリ良くグルメバトルをします。

プロの料理人の皆さん

グメルバトルの参加者。皆さん一流の腕です。
全員、プロなのでノリが好いです。

審査員の皆さん

当然ノリが好いです。
解説しながら美味しく食べます。
プロなので、何が出ても、ちゃんと食べます。

●状況

アルチェで行われる、大勢の観客を前にしたグルメバトルです。
アルチェの統治者であるミルトニア家には話を通しており、盛り上げて欲しいと言われています。

アルチェでのグルメバトルを盛り上げ、そこから更にボソク島でのグルメバトルへと繋げる筋書きが出来ています。
やらせではなく、演出をしている形です。

●その他

基本的に、グルメ漫画の勝負のノリで進みます。

以上です。


作者コメント Comment
おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。

今回は、漫画のようなグルメバトルをイメージしてエピソードを作りました。

食べて口から光を放つとか、ゆうがく世界だとありそうなんですが、今回はノリ良くいこうというつもりなので、そういったプランを書かれると、可能な限り描写しようと思います。

もちろん、落ち着いた感じで書かれるのも自由です。

少しでも楽しんでいただければ幸いです。


個人成績表 Report
エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:97 = 65全体 + 32個別
獲得報酬:3000 = 2000全体 + 1000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
アルチェ・ボソク間の宿屋や酒場、各種商店・施設などを重点的に
近隣の町や村をめぐり、商人や貴族などにイベントのスポンサーになってもらう

イベントで名を売れば、観光客や地域物産の購入などで地域振興が見込める

交渉や依頼は会話術・博愛主義・説得、を駆使
各地の食材の良さをアピールし、料理人や参加者も凄腕が参加すると期待を煽る

料理や食材、観光名所などは写法術も使ってアピール

商業目的以外にも孤児院運営や災害復興などの募金や支援を求める広告・看板も需要があれば製作

イベント前後に配ったり掲示するチラシ以外にも、スポンサーの看板をバトル会場に設置

可能なら会場にテイクアウト用の料理や食材の販売、取引交渉スペースを用意

ラピャタミャク・タラタタララタ 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■目的
審査員として参加

■行動
ふふふっ、グルメ魔神(必殺技)の出番なのじゃ。
出される料理の数々を食して味わうのじゃ♪

ジェムフィッシュの海鮮カルパッチョ。
何じゃと!?まだ旬ではないというのにこれ程とは!?
こぶ締めで高められた旨味がソースでより引き立てられる…まさに海の至宝なのじゃ♪

ボソク島カレー。
これは!何という美味しさじゃ!
玉葱と海鮮の出汁の旨味にスパイスの風味、シンプルだからこそ分かる素材の良さ。
そしてアヒージョ、良質の油を纏ったプリプリのエビがより美味さを高めておる。
山の幸と海の幸、自然の恵みとはまさにこのことなのじゃ♪


その他の料理も含め、絶品なものばかりで至福なのじゃ~~~~っ♪

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:97 = 65全体 + 32個別
獲得報酬:3000 = 2000全体 + 1000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
司会者に立候補!
集え、料理の鉄人たちよ!

ガラ先輩のノリと完全一致どころか共鳴増幅
同時に彼をイベンターとしてのロールモデルと見定め
打ち合わせの中で可能な限り学びたい

事前にエントリーが分かっている各料理人の
作品の良さを印象強く伝えることを第一目標に
各料理人の料理、素材、その土地柄
本人のキャラや背景を徹底取材
勇者司書を活かし大図書館で裏付け
準備を進めるエリカ部長さんと密に打ち合わせてわかる情報も生かし
その上でガラ先輩のシナリオ通りに運ぶよう綿密に打ち合わせた上で
完璧さよりも
芯は骨太だがその場の自由が効きやすい台本を作る

初見の審査員とも挨拶の中で交流し考え方や人柄を掴み取り
進行に生かす

信用、会話術活用

シオン・ミカグラ 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
この島も順調に復興が進んでいますね
ここが戦場になったなんて、もう想像もできません

私はグルメバトルの審査員として参加します
いろんな美味しいものを食べることが仕事だなんて、幸せです……!

各地の料理をよく味わって、しっかりと審査していきましょう
ああっ、でもどれもおいしくて評価が……私、こういうの向いてないんでしょうか?
それでも、素直に料理人の皆さんにはちゃんとリアクションと感想を伝えていきましょう

あとは、食材についてもいろいろ知りたいですね
学園の購買にもありますが、特別な調理方法が必要だったり、不思議な効果があったりといったものもこの世界にはありますから
そういったものを是非この機会に知りたいです

オルタネイト・グルタメート 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:
料理は愛情!思いを込めれば、なんの問題もないであります!!

行動:
感覚と枝豆愛で料理をする
作る料理は、玉ねぎと枝豆のサラダと玉ねぎたっぷりのポトフ
どちらも素材の味を楽しめる料理

本当に美味しいものなら、素材の味を楽しむべきだと主張
「味付け?それは、添えるだけでいいのであります!
食材本来のほんのりとした甘さを感じる幸せ!それを今日は届けるであります!」

学生カバンには手塩にかけた枝豆を入れる

味付けは『危険察知』『第六感』
材料には『峰打ち』『切り落とし』で鎌でカット
鎌で斬り始めたことを突っ込まれたら
「料理人は器具もこだわるのでありますよ」キリッ

野望:
枝豆も美味しいと言わせること
(信者の拡大)

ルージュ・アズナブール 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:195 = 65全体 + 130個別
獲得報酬:6000 = 2000全体 + 4000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
グルメバトルを盛り上げる

◆分担
私は料理人で参戦

◆料理
グルメには麺がつきもの
ボソク島地物のエビやイカ、アサリ等を使って、ペスカトーレ風のパスタに
少しタバスコを利かせて、刻んだコリアンダーを乗せてエスニック感をアップですわ

そして、子ども達が大好きなグラタンをゴージャスに
ロブスターを縦に半分に切って、身はくりぬいて具材にし、マカロニや島の玉ねぎの具材を追加
ホワイトソースを加えてチーズを乗せて焼けば、豪華なグラタンですわね

デザートは、ココナッツミルクをベースにした寒天に、マンゴーやパパイヤ、パインアップル等の島のフルーツを閉じ込めたゼリー風寒天

なるべく島で手に入りやすいもので、再現しやすく工夫を

シャノン・ライキューム 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
グルメバトル盛り上げとボソク島の知名度アップ

◆役割
私はグルメバトルには参戦せず、観客のみなさん向けに簡単な食事を用意
屋台等出してよければ、屋台で食べ物や飲み物を提供

◆屋台
島の魚を使ったフィッシュバーガーやら、島の果物を使ったフルーツサンドイッチ、島の玉ねぎを使ったオニオンリングフライ、島のココナッツを使ってココナッツウォーターをドリンク代わりにお出しする予定

旬のシイラや、島で捕れたカジキ、スズキなんかをフライにして、島の玉ねぎとレタス、トマトソースを一緒にバンズにはさみフィッシュバーガーに
オニオンリングフライは、フリッター風の衣を付けて揚げて

これなら、子ども達のお小遣いでも手が届くのでは

レーネ・ブリーズ 個人成績:

獲得経験:78 = 65全体 + 13個別
獲得報酬:2400 = 2000全体 + 400個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
コンテストに参加する方々におねがいします。
問題のない範囲でいいのでレシピをおしえてくださいと。

わたくしのためではなく、島のコンテストでのすてきなお料理を
島に来たひとたちがたべることができるように。

もちろんレシピは料理人の方のたいせつな財産です。
ですから可能な範囲でかまいません。
ことわられてもあたりまえです。

でも、すこしでも、そういう味を。

コンテストをみたひとたちのあこがれをかなえてあげられるように。


協力してくださる方々にはもちろんお礼を言って、
第三者視点から、わたくしの視点から、
レシピについて確認できる範囲は確認させていただきます。

だれが見てもおなじようにつくれる、
そういうレシピにしたいから。

リザルト Result

 グルメバトル開催前。
 参加者を前に、【レーネ・ブリーズ 】は真摯な声で頼んだ。
「問題のない範囲でいいのでレシピをおしえてください」
 これに参加者から疑問の声が上がり、レーネは納得して貰えるよう応えていく。
「島のコンテストでのすてきなお料理を、島に来たひとたちがたべることができるようにしたいんです」
 料理人達に語り掛けるように続ける。
「もちろんレシピは料理人の方のたいせつな財産です。ですから可能な範囲でかまいません」
(ことわられてもあたりまえだと思います。でも――)
「すこしでも、みなさんのすてきなお料理の味を、コンテストをみたひとたちのあこがれをかなえてあげられるようにしたいんです」
 それは学園で芸術を専攻するレーネだからこそ、料理人達に伝えたい思い。
「お料理はすてきな芸術のひとつです」
 手段は違えど、同じ道を行く者だからこそ理解している。
「つみあげた努力が必要なものです。だからわたくしはそういうひとを尊敬します。でも――」
 伝える者としての願いを口にした。
「芸術はそれだけではありません。歌い手のようにうたえなくても鼻歌でもたのしむ。見事な絵画はえがけなくてもおえかきをたのしむ」
 より広く世界中の人々に伝えることを願って、レーネは言った。
「そういうひとびと……『裾野』が必要です。そして、その『裾野』から、あらたな芽生えもうまれてきます。ですからわたくしはそれをつなぎたい」
「そうだな」
 参加者である【ガストロフ】や【辰五郎】達が、レーネの想いに応えた。
「美味いもんはみんな食べてぇからな」
「素材や腕で差は出るが、出来るだけ近い味に出来るようにするぜ」
「ありがとうございます」
 賛同する料理人達に、心から礼を返すレーネだった。

 早速レシピを作ることにしたが、これに料理人として参加する学園生達も加わる。

「枝豆普及の一手とするであります!」
 特に気合を入れているのは、【オルタネイト・グルタメート】。
 完全に枝豆をキメた眼差しをしている。
 同じようにレシピを纏めている【ルージュ・アズナブール】は、ボソク島のアピールも考えて尋ねた。
「ラム酒は作ってないんでしょうか?」
 これに応えが返ってくる。
 細々としか作っておらず、流通に乗せるには少な過ぎるが、手間と時間をかけ熟成させた物があるとのこと。
 味見をさせて貰うと、深く芳醇な香りが楽しめる一品。
(これは料理に使えますわね)

 レシピを皆で作る中、レーネが編纂に尽力する。

「だれが見てもおなじようにつくれるようにしましょう」
 英知のゴブレットに注いだ水を飲んだあと、料理人達の実演を細部逃さず観察した上で、分かり易いレシピを作っていった。

 そんな中、【シャノン・ライキューム】を料理人達は手伝う。

「ありがとうございます」
 料理人達から沢山の材料を貰う。
 会場で屋台を開き、子供達でも気軽に食べれる手軽な値段の物を作ろうと思っていた彼女だが、料理人達が余った食材を渡してくれたのだ。
(これなら色々試せます)
 当日が楽しみになる。

 レシピなどの準備が整う中、開催前に忙しく動いているのは【エリカ・エルオンタリエ】だ。

「レシピ表、折角だからチラシに載せて配ってきます」
「おねがいします」
 レーネ達から受け取ったレシピ表を元に、エリカはチラシ作りに向かう。
 裏方として動くことにしたエリカは、グリフォンに乗って可能な限り町や村を回る。
「グルメバトルを開催します。スポンサー募集中です」
 エリカは、出来る限り大勢の人達に興味を持って貰えるように奮闘する。
 それは盛り上がりを今回のイベントだけで終わらせないためだ。
(継続的に、アルチェにもボソク島にも人が増えて、物産が売れるようにしないと)
 意欲を持って動くエリカは、アルチェとボソクの間にある宿屋や酒場だけでなく、各種商店や施設なども積極的に回りアピールしていった。
「これから先、継続した人出が見込めます」
 将来の有望さをアピールして、営業をするように頑張った。
「お疲れさん」
 頑張るエリカに、【ガラ・アドム】が冷たい飲み物を渡す。
「何か手伝おうか?」
「なら、商人や貴族の人を紹介して貰えませんか? スポンサーになってもらえないか交渉したいんです」
 これにガラは応え、エリカは、アルチェの領主一族に連なる女商人【ララ・ミルトニア】との対面にこぎ着けた。
「儲け話があると聞いたんだけど」
 妖艶さの中に茶目っ気も浮かべるララに、エリカはアピールする。
「各地を巡り宣伝をして、多くの人達に興味を持って貰っています」
 エリカは目玉となる、料理や食材、そして観光名所を写法術も使ってアピールしていく。
「スポンサーになってもらえれば、これから配る広告や、設置する看板に名前を載せて一緒に宣伝します」
「悪くないわね。掲載されるのは、スポンサーだけ?」
「いえ。可能なら、孤児院運営や災害復興などの募金や支援を求める物も載せられたらと思っています」
「社会貢献もアピールするのは好いわね。でもそれだけだと物足りないから、学園に食い込めないかしら?」
「それは――」
 返答に悩むエリカに、ガラが支援する。
「裏方の細かい所はこっちで持つから」
 これにエリカは頷くと、ララに応えた。
「精一杯、頑張ります」

 スポンサーの確保もバッチリ行い、グルメバトルの規模は大きくなる。
 当日、グルメバトルを見ようと集まった観客に、エリカはチラシを配っていた。

「どうぞ。クーポンもついてます」
 テイクアウト用の販売所で使えるクーポンの付いたチラシを配っていると、助っ人が来てくれる。
「エリカ先輩、手伝います」
「あちきも手伝うのじゃ」
 審査員として来ていた【シオン・ミカグラ】と【ラピャタミャク・タラタタララタ】が、開催前で手が空いたので手伝ってくれる。
 しばらく配っていると――
「そろそろ時間です。審査員の準備、お願いします」
 司会者として準備を終わらせた【タスク・ジム】に呼ばれ、シオンとラピャタミャクは会場に向かう。
 あとに続くタスクに、エリカが声を掛ける。
「盛り上げ、よろしくね」
「任せて下さい!」
 タスクは元気良く返し、会場に到着。そこで――
「期待してるぜ」
 準備の手伝いと打ち合わせに協力してくれたガラが声を掛けた。
 これにタスクは力強く返すと、参加者と円陣を組み気合を入れる。
「今日は思い切り楽しみましょう」
 ボソク島とアルチェの繁栄を願う。
「それが、未来につながります!」
 皆は応え、グルメバトルは開始した。

●グルメバトル
「まずは審査員の登場です!」
 前説で会場を温めたタスクは、そこからさらに盛り上げる。
 これに応えるように、審査員の学園生がノリ良くアピール。
「グルメと聞いてあちきが来たのじゃ~~~~っ!!!」
 やまびこのように、ラピャタミャクの口上にエコーが掛かる。
 魔法による演出班の支援を受けながら、観客に意欲を示す。
「ジャッジは厳格に、公平に行うことを誓うのじゃ!」
 ぐぐっと力を込め宣言する。
「妥協や出来レースにはせぬ! それはグルメへの冒涜じゃ! どれを選ぶかは食べて決めるのじゃ!」
 おおーっ! と観客から歓声が上がる。
 それに物怖じせず応えるラピャタミャクを見て、シオンも気合を入れる。
(私も、先輩に負けないよう頑張らないと)
 司会であるタスクに名前を呼ばれたあと、意気込みを観客に語る。
「各地の料理をよく味わって、しっかりと審査していきます!」
 気合を示すように、ぴんっと耳が立ち、同時に演出班が写法術を使ってアピール。
 手の平サイズのシオンが本人の周囲に5人現れると、手にした銃で空を撃つ。
 ぽんっ! とその度に祝砲が上がり、会場を盛り上げていった。

 審査員の紹介も終わり、いざグルメバトルに。

「一番手はアルチェ名物、ジェムフィッシュを使った海鮮カルパッチョです!」
 タスクは、審査員達の元に料理が運ばれていく間に、観客の興味を惹くように語っていく。
「ジェムフィッシュは味だけでなく食感も数多くの食通を唸らせる食材ですが、旬は僅かに外しています。その不利をどう覆すかが腕の見せ所です!」
 大図書館で得た知識もフル活用して、観客達の好奇心を刺激する。
 一方、審査員であるラピャタミャクとシオンは、運ばれてきた料理に目を輝かせる。
「見た目も綺麗で美味しそうなのじゃー♪」
「美味しそうです!」
 2人は早速実食。一口食べれば、その美味しさに感嘆する。
「何じゃと!? まだ旬ではないというのにこれ程とは!?」
「おおーっと、審査員のラピャタミャクさん驚愕だー!」
 司会として合の手を入れるタスク。
「秘密は分かりますか?」
「これは、こぶ締めじゃ!」
 解説するラピャタミャク。
「旨味を補完し高めるためにこぶで挟み下拵えしたのじゃ。それにより増す旨味のバランスを図るため切り身の厚みも見極められておる」
 解説に合せ、演出班が調理過程を写法術で浮かび上がらせる。
「こぶ締めで高められた旨味がソースでより引き立てられる……まさに海の至宝なのじゃ♪」
 おおーっと感嘆するように観客から声が上がる。
 それを聞きながら、シオンは美味しさで笑顔を浮かべていた。
(はぅ、美味しいです)
 思わず尻尾が揺れる。幻灯出身で、母の東方人の血も引いているので、余計に美味しく感じる。
(美味しい……じゃなくて、ちゃんと評価しないと)
「とっても美味しいです!」
 笑顔と共に力説。
 同時に演出班が、ミニシオンを写法術で浮かび上がらせ、空に向かって発砲。
 花丸な花火が幾つも上がる。
 素直な気持ちを言葉にし、美味しさで笑顔になりながら、喜びで尻尾を振りつつ耳をぴんっとさせる。
 言葉よりもシオンの様子で美味しさを観客は実感できた。

 2人の盛り上げもあり、グルメバトルはヒートアップしていく。

「お次は、ボソク島の玉葱をたっぷり使ったカレーです!」
 タスクが実食前に解説で盛り上げる。
「ボソク島は豊かな海産物が名産ですが、知る人ぞ知る名品が玉葱です! その味は――」
「これは! 何という美味しさじゃ!」
 ラピャタミャクの解説に観客の視線が集まる。
「玉葱と海鮮の出汁の旨味にスパイスの風味、シンプルだからこそ分かる素材の良さ。そしてアヒージョ、良質の油を纏ったプリプリのエビがより美味さを高めておる」
 ごくりと喉を鳴らす観客。
「山の幸と海の幸、自然の恵みとはまさにこのことなのじゃ♪」
 ラピャタミャクの解説で感嘆をあげる観客に、更に興味を惹くように、シオンが尋ねた。
「これは、どうやって作るんでしょう? 特別な調理法が必要なんですか? それと、食べると何か効果があるんでしょうか?」
「技術が要るが、その前に手間と時間だな。だから家で作ると大変だろうけど――」
 ガストロフの言葉を引き継ぐようにタクスが言った。
「テイクアウト用の販売所にてカレールーの詰め合わせが販売中です! 各種販売も行われていますので、興味のある方は学園生であるエリカ・エルオンタリエさんにぜひご一報を!」
 ちゃっかり宣伝も忘れないタスク。

 次々料理が披露され、学園生もエントリー。

「次の料理人は枝豆の鉄人! オルタネイト・グルタメートさんです!」
「いそふらぼんじゅーる! 枝豆こそが世界なのであります!」
 オルタネイトは舞台に上がると、ゴゴゴ……! という効果音と共に、巨大な枝豆が背後に浮かび上がる。
 頑張る演出班。
 枝豆をヴィジョンとして浮かび上がらせながら、料理を披露していく。
(料理は愛情! 思いを込めれば、なんの問題もないであります!!) 
 枝豆への愛情をたっぷりと。そこに第六感と危機察知を一つまみ。
「気合十分ですが、どんな料理を作るつもりですか?」
 タスクの質問にオルタネイトは応える。
「素材の味を楽しめる料理であります!」
「それは一体どんな味付けに?」
「味付け? それは、添えるだけでいいのであります! 食材本来のほんのりとした甘さを感じる幸せ! それを今日は届けるであります!」
 括目せよ! と言わんばかりに、学生カバンから手塩にかけた一級品の枝豆を取り出し、調理開始。
「枝豆と玉葱のポトフを作るであります!」
 持って来ていたペリドット・サイスで玉葱をズンバラリン。
「オルタネイト料理人、包丁ではなく鎌で調理しています!」
「料理人は器具もこだわるのでありますよ」
 キリッと、オルタネイトはタスクのツッコミに返しながら料理完成。コンソメ風味の枝豆ポトフが出来あがる。
「美味いのじゃ♪」
「何杯でも食べれる美味しさですね!」
 ラピャタミャクとシオンの笑顔に、枝豆が食べたくなる観客達だった。

 その後も料理が続き、一度に食べ続けるのは審査員が大変ということで、一端小休憩。
 休憩の間、グメルバトルを見ていて食欲を刺激された観客は、シャノンの屋台に集まっていた。

「はい、どうぞ。出来たてで熱いから、気を付けて下さいね」
「うん!」
 シャノンからフィッシュバーガーとオニオンリングフライを受け取って、子供は笑顔で返す。
(思った以上に盛況ですね)
 屋台は大繁盛だ。
 メニューは、ボソク島の魚を使ったフィッシュバーガーに、同じくボソク島の果物を使ったフルーツサンド。
(本で見て、一度やってみたかったんですが、試してみて正解ですね)
 ハンバーガーに軽く焼いたパインアップルのスライスを挟んでも美味しいと本で見たので試してみると、これが好評。
 もちろん自分でも味見してみたのだが、ほんのりとした酸味と甘みが美味しさを増してくれていた。
「オニオンリングフライと、ココナッツウォーターを、それぞれ2つですね」
 それらのメニューも当然、ボソク島の物を使っている。
 オニオンリングフライは特に盛況で、フリッター風の衣を付けて揚げられているので、歯応えも美味しい。
「付け合せは、トマトソースやハニーマスタード、どちらが好いですか?」
「トマトソース!」
 シャノンが次々お客さんを捌いていると、エリカとレーネがやって来る。
「美味しそう。フィッシュバーガー、ひとつ貰えるかしら」
「わたくしは、フルーツサンドをひとつ」
「はい」
 テキパキとシャノンは作る。
 島で獲れたカジキのフライに、島の玉ねぎとレタス、トマトソースを一緒にバンズにはさみフィッシュバーガー。
 フライには島で採れた柑橘類を一絞りして、爽やかな香りづけ。
 フルーツサンドは、生クリームと一緒にマンゴーやパインアップル、バナナを挟んで出来あがり。
「どうぞ。こちらはサービスです」
 柑橘類を絞った物を加えた炭酸水と一緒に渡す。
 受け取った2人は礼を言い――
「美味しい」
「おいしいですね」
 美味しさで笑顔になった。

 そのあと、シャノン1人ではお客の多さで大変なので、エリカとレーネが手伝ってあげる。
 屋台が繁盛する中、グルメバトルは再開され、ルージュの番がやって来た。

「本日2人目の学園生料理人! ルージュ・アズナブールさんの登場です!」
 タスクの呼び掛けに応え、ルージュは舞台に立つ。
「今日は一体、どんな料理を作られるのでしょう」
「グルメには麺がつきもの。ペスカトーレ風のパスタですわ」
(マンゴーやパイン入りソースの海鮮カレーも考えましたが、今回は潰し合いは避けた方がいいでしょうし)
 全体の流れも考えて応えを返すと、早速調理開始。
 ボソク島地物のエビやイカ、アサリを手際よく捌き、あるいは料理していく。
 その手際の良さは、明らかに素人の物じゃない。
 見ていた観客達は、思わず感嘆の声をあげる。
 注目を浴びながら、動かす手は途切れない。
(パスタを茹でている間に、他の用意もしておきましょう)
 エビの殻剥きやわたぬき。イカの皮剥ぎと切り分けを終わらせ、砂抜きしたアサリをフライパンに投入。
 香りづけにラム酒を使用。
(今回はホワイトラムがいいですわね。煮込みや自分で飲むのならダークラム一択ですが)
 アサリが口を開いて来た所でイカを投入。
 表面が色づいて来るとエビを加え、火の通りに気を付けて加熱。
 好い匂いがしてきた所でパスタを合わせ、馴染んだ所に少しタバスコを利かせる。
 皿に綺麗に盛り付けて――
「刻んだコリアンダーを乗せると美味しさアップですわ」
 あっという間に一品目が出来あがり。
「さぁ、召し上がってくださいませ。その間に、他の料理も仕上げますわ」
 ラピャタミャクやシオン達、審査員が舌鼓を打ってる間に、グラタンとデザートの用意。
「子供達が好きなグラタンをゴージャスに仕上げますわ」
 ロブスターを縦に半分に切って、身はくりぬいて具材にし、マカロニや島の玉葱の具材を追加。
 ホワイトソースを加えてチーズを乗せて焼けば、豪華なグラタンの出来あがり。
 デザートは、ココナッツミルクをベースにした寒天に、マンゴーやパパイヤ、パインアップル等の島のフルーツを閉じ込めたゼリー風寒天。
「なるべく島で手に入りやすいもので、再現しやすく工夫をこらしてみましたわ」
 美味しさだけでなく、作り易さも考えられた料理だった。

 ルージュの料理は、審査員達だけでなく、料理人達も高評価。
 それを加えた上で採点がされ、特別賞として入賞。
 後日、他の入賞メニューと共に、各種レストランや、学園での学食などに加えられるほどの出来栄えだった。

 表彰も終わり決着がついた所で、司会役のタスクが、次の盛り上げのために料理人達に声を掛ける。

「またいつか、皆さんの料理を見せていただきたいですね」
「いつか? 悠長なこと言わず、すぐにすりゃ良いだろ!」
 ガストロフ達がタスクの言葉に乗っかり、さらにスポンサーも合わせる。
「なら、次はボソク島で決着をつけなさい」
 スポンサーの1人であるララの言葉を受け、タスクは盛り上げるように言った。
「これは新たなグルメバトル勃発だ! 早速テーマを決めましょう!」
 観客も巻き込んで大いに賑わせた。そして――

「エリカ部長。テイクアウトの販売はどうでした?」
「盛況よ」
「良かった。グルメバトルで宣伝した甲斐がありました」
 にこやかに言葉を交わしハイタッチ。
 それを後ろで見ていたガラは――
「おいおい、俺も加えてくれよ」
 からかうように声を掛け、グルメバトルは好き終わりを見せるのだった。



課題評価
課題経験:65
課題報酬:2000
グルメバトル開催!
執筆:春夏秋冬 GM


《グルメバトル開催!》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 1) 2021-09-13 00:04:50
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。よろしくね。

わたしは、グルメバトルをきっかけに地方を盛り上げることを考えて
裏方で頑張りたいと思っているわ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 2) 2021-09-13 02:24:29
勇者・英雄コースのタスク・ジムです!よろしくお願いいたします!

今回は司会者に立候補します!
集え、料理の鉄人たちよ!!

《人間万事塞翁が馬》 ラピャタミャク・タラタタララタ (No 3) 2021-09-14 02:46:38
グルメと聞いてあちきが来たのじゃ~~~っ!!!

魔王・覇王コースのラピャタミャク・タラタタララタなのじゃ。
審査員として参加するつもりじゃ。どんなグルメが出てくるか楽しみなのじゃ♪

《光と駆ける天狐》 シオン・ミカグラ (No 4) 2021-09-15 16:19:28
教祖・聖職コースのシオン・ミカグラです、よろしくお願いします。

私も審査員で参加したいと思います。
美味しいもの、いっぱい食べたいので!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 5) 2021-09-15 19:05:18
皆さん、よろしくお願いいたします。

裏方  エリカ部長さん
司会  タスク
審査員 ラピ子さん、シオンさん

鉄人枠(料理人)を中心に、まだまだ集まってくれるといいですね!!

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 6) 2021-09-15 20:57:16
はははは、枝豆布教のプロフェッショナル!!
枝豆軍人でありますよ!!!

料理人としてさんかであります!

《スイーツ部》 ルージュ・アズナブール (No 7) 2021-09-16 08:31:14
村人・従者コースのルージュと申しますわ。
久しぶりの授業ですが、よろしくお願いいたしますわね。

さて、何を作りましょうかね。

《スイーツ部》 ルージュ・アズナブール (No 8) 2021-09-16 12:23:32
やはり、グルメには麺が欠かせませんわね。
私は海鮮をメインにしたパスタと、フルーツを活かしたデザートを軸に、子ども達が大好きなグラタンを贅沢な奴にしちゃおうかなと。

《スイーツ部》 ルージュ・アズナブール (No 9) 2021-09-16 12:25:48
(実はマンゴーペーストやパインアップル入りのソースの海鮮カレーも考えましたが、既にカレーはあるようなので、潰し合いは避けた方がいいかなと)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 10) 2021-09-16 12:31:37
おお!早速集いし鉄人たちよ!
いざ!来たれ!美味の神々舞い踊る狂乱の舞台へ!!
…いやいや(頭を振り)中2病テイストは、今回は控えておきましょう(^-^;)

改めてまして、料理人枠で2名様エントリー、ありがとうございます!
お二人とも僕は料理の腕・実績ともに良く知ってますから、とても楽しみです。
今大会、荒れるぞ~!(ノリノリ)

裏方  エリカ部長さん
司会  タスク
審査員 ラピ子さん、シオンさん
料理人 オルタネイトさん、ルージュさん

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 11) 2021-09-17 21:28:47
それじゃわたしはイベントの動員数を増やして、
バトルとご当地グルメの知名度を上げるために、
各地を回って、宣伝とチラシ配布、
ついでにスポンサーの募集ををしてくるわね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 12) 2021-09-18 08:19:55
いよいよ今夜出発ですね!
こちらは、とにかく料理そして背景となる土地柄そして料理人のキャラそのものを余すところなく伝え、かつ、もりあがる進行について描写することに心血をそそいでおります!

さて、審査員及び料理人で学園の仲間の皆さんは特に熱を入れて紹介したいので、
「こう紹介して」「この言葉を言ってほしい」などご要望あればぜひお寄せください。
ウィッシュがあと100文字ほどあり、出来るだけご希望に沿うよう頑張ってみます!
(夜9時前後をめどに、特にご希望なければ、頑張って盛り上がる感じの描写で埋めます!)

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 13) 2021-09-18 22:49:00
エリアルの教祖・聖職コースのシャノンです。出発間際ですが、よろしくお願いします。

私はお料理の勝負ができるほどではないので、バトルに直接は参加せず、観客のみなさん向けに簡単な食べ物を用意しようかと。
島の魚を使ったフィッシュバーガーやら、島の果物を使ったフルーツサンドイッチ、島の玉ねぎを使ったオニオンリングフライ、島のココナッツを使ってココナッツウォーターをドリンク代わりにお出しする予定です。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 14) 2021-09-18 22:58:41
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。
わたくしはレシピの記録をしてみようかなっておもってます。
いそがしくておそくなっちゃいましたけど、
よろしくおねがいします。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 15) 2021-09-18 23:14:07
シャノンさん、レーネさん、よろしくお願いいたします。

観客への振る舞い飯に、記録ですね!
どちらも、やりたかったが泣く泣くプランから削った行動ですので
大変助かります!

いよいよ今夜出発ですね。
みんなで頑張りましょう!