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毛布32 GM 

皆さま初めまして、毛布32と申します。
物語を共に紡ぎ、楽しんでいただけるよう精進しますので機会が重なりましたなら、是非ご参加いただけると幸いです。

担当NPC


メッセージ


作品一覧


飛竜の襲撃 (ショート)
毛布32 GM
●心無き研究者 「14号にしてようやく仮完成といったところか」  薄暗い部屋、その中にあってフードを目深に被り笑うその男はガラスケースの中のワイバーンの幼体を見てそう呟く。 「しかしこれ以上は実験してみなければ、なに危険は付き纏うがやむなしというやつだ。その為にはまず、蹂躙すべき村を選定して……くくく……あぁそうだ敵も用意せねばな」  にやりと不気味な笑みをうかべながら独り言を言う男は手元の資料に目を落とす。 「魔法学園フトゥールム・スクエア……我が母校ならば不足ないだろう。さてどうやるか……」  瞳に狂気を隠さずに言い放ち、男は手紙を書き始めた。計画を始める為に……。 ●襲撃のワイバーン 「はぁ?差出人不明の手紙で襲撃予告だ?しかもワイバーン?馬鹿馬鹿しい、どうせ盗賊辺りが村を空っぽにした隙に村を漁ろうって魂胆だろう?」  グラヌーゼ南部の村、その村長宅で村の男衆が一人。【ケイ】が突如届いたという手紙の内容を聞きそう吐き捨てました。 「そう、だといいんじゃがな……わざわざ魔法学園に警護を要請するよう薦めておる辺り、単なる悪戯とも言い切れんが……ただ警戒は怠らないよう注意せんとな」  見せた村長もまた、完全に届いた手紙を信じているわけではありません。しかしその期待は裏切られるのだった。悪い方向に……。 「GYAAAAAAAA!!」 「な……! 畜生! 本当に出やがった!」  深夜、轟く鳴き声と日中村長と話してたケイの声に村長は目を覚ました。 「この鳴き声、まさか本当に……!」  外に飛び出て空を見遣る。暗く見難くはあったがそこにはたしかにワイバーンらしき飛翔する何かを発見することができた。  その直後、村長の出てきた家が強風に叩きつけられたように崩れ、村長もまた少し吹き飛ばされる。 「く……無事か村長! にしても何だあれ、ワイバーンだってのは分かるが吐いてんのは火じゃなく……あれは風か?」 「亜種かもしれん。どちらにせよワシらの手には負えんな。村人の避難を急ぐのだケイ」  愚痴るケイに村長はそう告げ、ケイは頷くと同時に村長は? と目で聞き返した。 「ワシは魔法石で魔法学園の知人に連絡をとってみよう。犯人の思惑に乗ることにはなるが、対処できるはずじゃからな」 「おう! ならこっちは任せろ!」  そうしてケイと村長は動き出し、魔法学園へ事が伝わった。 ●誠意ある護り手 「グラヌーゼ南部から魔法石で通達があって……亜種ワイバーンが人里を襲ってるみたい……」  魔法学園の職員、【ラビーリャ・シェムエリヤ】はその場に集まった者達へそう告げる。その顔は少し怪訝さを含んでいた。 「あ……うん。少し不自然な通達だったから……」  ラビーリャの様子を不可思議に思った生徒がたずねたのかラビーリャは語る。  曰く、通達は村からではあったがその前日に村へ予告があったというのだ。  そして、それはこれからも続くだろうとも添えられていたという。それはつまりこのワイバーンの人里への襲撃が人為的なものである可能性を示唆していた。 「多分だけど……この依頼、裏がある。私が着いていければいいんだけど……」  ラビーリャは別件で出張る予定らしく、その為に有志の生徒たちを集め、こうして説明をしていた。 「何が目的かはわからない……でも、襲われている人達を助けないといけないから……お願いしていい?」  突如としてそう告げられた貴方達、人里を襲うワイバーン。あるかもしれない裏。物語はこうして始まったのだった――。
参加人数
2 / 6 名
公開 2021-12-19
完成 2022-01-05

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