「僕は、織待思恩。まあ、ちょっとした王族の出なんだけど、ぶっちゃけ他に特徴とかない人だから、皆よろしくね」
眼がオッドアイである事以外、普通の男の子。 自分が普通であることに自覚的であり、王族出身である自分を敢えて下げるための文句としても使う。 しかし、反面普通から脱出したいとも思っており、時折変なキャラ変をしたりしているが、根が普通であり真面目になるべきところでは素が出るので、結局普通の枠に収まる。
性格はいたって真面目。しかし、個性的である者はそれが悪人でない限りは無条件で尊敬してしまう所がある。また、普通の若者らしく、遊んだりするのは大好きで、ボードゲームやカードゲームなんかもする。恋愛も興味はあるけど、もう少し自分のキャラに自信を持ててからと思っている。
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とある国の王族。一人っ子であるため、ほぼ確実に国を継ぐ予定。
しかし、この少年の最大の特徴は、何故かオッドアイであることである。
本来、オッドアイだからといってどうという事は無いのだが、初代国王がオッドアイであり、その後全く同じ特徴を持った王が生まれていないため、「これは初代国王の生まれ変わりなのでは?いや、そうに違いない」という迷信が、国の上層部に蔓延。
織待自身の「いや、そうはならないだろ」という突っ込み虚しく立ち消え、寧ろ国民にも「この偉大なる王の生まれ変わりに奉公すべし!」という扇動までする始末。とはいえ、皮肉な幸運というべきか、国を一から作った程の野心家である国王とは違い、この少年は、この人気っぷりを使って私腹を肥やす悪辣さも、その気になって戦争を引き起こす野心も持っていなかった。
少年は、国に仕える魔術師にこっそり相談してみた。 この魔術師は魔法の才能は無いくせに、人の行くべき道を示すのは、教師よりも得意であった。
「皆の期待に応えたいけど、僕そこまで頭良くないし……僕はどうすればいいんだろう」
魔術師は適当に漫画を読みながら、応えた。
「魔術学校で猛勉強すれば、賢王って呼ばれるぐらいの普通の王様にはなれるんじゃない?あそこ、教育の質いいし」
こうして、オッドアイ以外特に特徴のない少年は、オッドアイ以外の特徴を得る為に、学園の扉を叩くのであった……。
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