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(ご制作 : 吉比 IL
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プロローグ:「邪な純粋」
ハロウィンナイト! 2019 TOPへ


概要

 第3回全校集会「彷徨う黄昏に宵夢を」 開催!

 皆様のご愛好のおかげで、早くも1周年を迎えようとする『ゆうがく』の世界!
 ここから広がっていく勇者の物語へ飛び込まれる皆様が、
 更にお楽しみ頂けるような、キャンペーンをご用意いたしました。

 ・エピソード参加
 ・イラスト発注
 ・ボイス発注
 ・その他キャラクターロールなど

 是非この機会に、様々な方法で皆様のキャラクターの冒険を、形にしてみて下さいね!


エピソードイベント「hello! saint」!

1:キーエピソード、始動!

第3回全校集会へと繋がる始まりの物語『邪な純粋』
並びに、今後公開される特別なエピソード群や、
全校集会の展開に関わるキーエピソード拝啓、見知らぬ貴方様へが公開されました!

全校集会に向けて、まずはその内容を確認してみましょう!
キーエピソードのご執筆はpnkjynp SD

用語説明

◆ハロウィン◆
 秋の収穫を祝い、冬のはじまりにやってくる魔物や悪霊を追い払うための行事です。
 ゆうがく世界において、ほとんどの地域に根付いている風習になっています。
 主に、勇者暦における10月31日に開催される事が多いです。

 起源はその昔、魔物に襲われそうになった女性が甘いお菓子とコインを魔物に与え、
 気を取られていた隙に無事に逃げ切ったという言い伝えから来ていると言われています。
 この言い伝えから、ハロウィンの日には安全を祈願し、
 魔物の扮装をした子供達が街を練り歩き、近隣の家を訪ねる。
 魔物役の子供達にお菓子と『ハロウィンメダル』という手のひら大のメダルを渡す。
 という儀式が、村や町単位で行われるようになっていきました。

 今では上記の儀式的意味合いの他にも、いたるところで仮装を楽しむ人々の姿も見られ、
 多様な文化の広がりを見せています。
 学園でも、有志の生徒が思い思いの形でハロウィンを楽しんでいるようです。
(基本的には、現実世界におけるハロウィンと同様に認識されています)

◆消滅◆
 生物の体力、魔力、気力の全てが尽きてしまった時、
 その生物が光の粒子となって空気中に霧散してしまう状態です。
 現状、消滅してしまった者が蘇ったという事例はなく、この世界から消えてしまう事を指します。

◆行動不能◆
 生物の体力、魔力、気力のいずれかが尽きてしまった時、
 その場に倒れ込み、身動きが取れなくなった状態です。
 一般的に言う「瀕死」または「死亡」状態であり、
 多くの場合気を失い、その結果として全ての行動ができなくなります。
 この状態が長く続くと、体力、魔力、気力の残っていた物も減少していき、
 いずれそれら全てが尽きることで消滅へと移行します。

◆リバイバル◆
 ヒューマンが消滅する寸前、この世への強い想いを持っている際に、
 その魂だけが消滅を免れる場合があり、まるで幽霊のように見える事から、
 魂霊(こんれい)族とも呼ばれる種族です。
 見た目は普通の幽霊同様、透明な身体をした幽体ですが、
 肉体構成が不明な幽霊とは違い、肉体のほぼ全てが魔力によって構成されています。
 リバイバルは実体を持たないため、通常であれば、
 直接的に他の物や人と触れ合う事ができません。
 また、死んだ瞬間の記憶を持つ者は現状確認されていません。


プロローグ:「邪な純粋」


●月照らす闇
 丸い月が、世界を淡い光で照らす。
 静かで、静寂な空間。
 まるでそれは時の流れが止まっているかのよう。
 だが、そんな月光に青く染め上げられた大地の中において……。
 人々が営みをおくる村や町では、松明のオレンジが点々と揺らめいていた。

「……」
 小高い丘から、無言でそれらを見下ろす1つの影。
 影の主は黙って景色を観察していたが、背後からの声に振り返る。
「おいジャック。次の獲物は見つかったのかよ?」
「……ああ」
 『ジャック』と呼ばれた人物の表情は、カボチャの被り物に隠され読み取る事は出来ない。
 だが、そんな事は意にも介さず、彼に呼びかけた【ルガル・ラッセル】は話を続けた。
「なら、さっさとやっちまおうぜ。随分長いことやってきたが、俺もお前も、もうこんな姿からはおさらばしたいだろ?」
「おさらば、か……」
「あ? 何だよ、今更姿が戻りませんってのは無しだぜ?! こちとらずっと祖流還りしっぱなしで人種の感覚を忘れないように必死なんだからよ!」
 アオーン、とルガルが月に吠える。
 狼のルネサンスである彼にとって、この叫びは最早、生理現象のようなものだ。
 所謂血が騒ぐ、というやつだろうか。その姿は月下において実に良く映える。
 そんな彼に倣うように、ジャックもまた空を見上げた。
(死した者はこの世界から消滅する。それは誰も超越できない絶対の理。だが俺は消えずにここにいる)
 ローブから静かに片手を伸ばすと、彼はそっと月へとかざす。
 月の青よりも僅かに薄い青色の身体は、天からの光を全身で受け止めていた。
 頭の先からつま先まで。
 かざした手のこちら側も決して例外ではなく。
 その光は淡く美しい煌めきで。
 同時に彼の僅かな望みが無駄であると、冷酷に断罪するのである。
(……俺は、何故ここにいる?)
 リバイバルには、リバイバルとなった直後の記憶はない。
 そして、この世界の物体に直接触れることすら叶わない。

 自分は何故死んだのか?
 自分は何故死ななかったのか?

 この姿となって何年も経つというのに、今も消えない疑問は脳内をこだまし続ける。
 しかし、今度は抑揚のない低い声が、その連鎖を止めた。
「ミスターワンダー。ミスターラッセル。魔物の準備が整いました。作戦の遂行が可能です」
「……分かった。ルガル、お前はジョンと一緒に人々を恐怖に陥れろ。俺は光を奪う」
「あいよ。んじゃ、ちゃっちゃっと案内してくれよな」
 ルガルは、先程自分達に報告をしてきた背の高いカルマ、【ジョン・ドゥ】の肩を軽く叩くと、その横をすり抜け丘を下り始める。
 ジョンはそれに対して何も返答することなく、ルガルに続く。
 彼の頭部を貫く大きな釘が、歩行に合わせ釘の根元にある魔法陣の光を僅かに反射していた。
「あとどれだけの光があれば……俺は、この世界に帰れるのだろうな」

 彼が述べた言葉は、誰に届くものでもない。
 だが、その言葉を皮切りに、彼もまた行動を開始する。
 近くの木に立てかけられた巨大な鎌に手をかざすと、鎌の先端に取り付けられた、歪な装飾のランタンに紫の炎が灯った。
 炎はランタンから漏れ出るようにして鎌を伝い、そして彼の腕に絡みつく。
「すぅー……あぁ。俺は……俺を取り戻す。そこには…………意味がある」
 そして彼は鎌をその手に掴む。
 月を背に歩き出す彼の先には、黒き影がその動き合わせて確かに揺れた。

 【ジャック・ワンダー】。
 それはゆうしゃ達が出会う事となる、新たな脅威の名前であった。


●竜の少女の憂い
「これは本格的な調査が必要かと思われますわ」
 学園長室にて。
 【メメ・メメル】を前に、【テス・ルベラミエ】がそう切り出した。
 机に置かれた厚みのある資料には、各地で起きる記憶喪失被害に関する報告が記されている。
「ふーん、なるほどなぁー」
 メメルの魔法によって、浮かび上がった資料はものすごい早さでめくられていく。
 そして僅か数秒で資料は再び机に降り立った。
「おーし! 大体分かったぞー! この件に関しては、テスたんと新入生達に一任するのだ!」
「えっ?」
「調査でも何でも好きにしていいぞー? 何かあったらオレ様がオッケーって言ってた、ってことでどうにかなるだろうしな!」
「ですが学園長、規模が規模です。流石に危険なのでは……」
 テスの声を遮るように、メメルはイスからジャンプして立ち上がる。
「大丈夫大丈夫! それに、人手も欲しいところだろー? きっと皆喜んで引き受けてくれるだろうし、テスたんの先輩としての威厳もきっと高まるぞぉ~?」
「……分かりました。私が何とかしてみせます」
 テスの表情に変化はない。
 だが、メメルは彼女の肩に手を乗せると、優しく微笑みかけた。
「テスたん。確かにテスたんが思う気持ちも分かるぞ。でも新入生達だって、この前は見事カカオポッドを守りきったわけだし。少しずつ、それぞれの勇者としての学びが深まっているのも確かだぞ」
 それからもう1つ!
 そう言いながらテスから距離を取り、部屋の出口へと向かっていくメメル。
 振り返ると再度彼女を見据えた。
「これは、オレ様からテスたんへの課題でもあるのだ! いっぱい頼って、いーっぱい頼られると良いぞ!」
 学園長室のドアが小さな音を立てて閉まる。
 残された少女は、暫し恩師の言葉の意味を考えるのであった。


●記憶の行方
 テスがメメルへ報告をあげてから数日後。
 生活委員長として、テスから新入生に向けた依頼書が配布されていた。
 そこには『記憶喪失から人々を救いましょう』という記載がなされている。
 興味を惹かれた者達は、新入生向けに特別に開かれる生活委員会へ出席していた。
「皆様、お越し下さりありがとうございます。資料をまだ貰っていない方は、こちらへ取りに来て下さいませ」
 この会に出席した面々に羊皮紙が行き渡ったことを確認すると、テスは小さな咳払いをしてから話し始める。
「それでは、本日の会議を始めさせて頂きます。今回は、今巷で話題となっている記憶喪失事件に関する内容となります」

 その内容は、一見すればただの小さなトラブルに過ぎなかった。

 約束を反故にされた人とその約束を忘れた人。
 家にいた見知らぬ男性に怯える女性と急に怯えられた夫。
 ある日突然飼い主から逃げ出すペット。

 最初はどれもこれも、特に人的被害などのない、ちょっとしたトラブルのはずであった。
 だが、こうした『何かを忘れる』という事が関連した事件は、日を追う毎に数が増えていった。
「それだけではありません。最近では夜に村が襲撃され、私達が駆けつけた時には、村中の人間がほとんどの記憶を失っている、なんて事例も発生しつつあります」
 恐怖に顔を歪め、ただ怯える日々を過ごす人々。
 そうした症状に苛まれる人の内、決して少なくない人数がこの学園にも運びこまれているのだという。
「今の所、これらの事件における明確な原因や解決方法は、見つかっておりません」
 一瞬の静寂。
「ですが……情報が何もないというわけでもございません」
 テスは、手元にあった羊皮紙を持ち上げると、皆に見えやすいように掲げた。
「襲われた人々の証言によれば、人々を襲ってきたのは、カボチャ頭のリバイバル、狼のルネサンス、大きなカルマ、そして彼らが率いる魔物の大群、とのことでした」
 何者かに襲われたという人々の多くが、口を揃えてその特徴を挙げている。
 少なくとも、証言に上がった彼らが何か裏で糸を引いているのは確かであろう。
「今回、学園ではこの事件に関して、目撃証言に出たこの方々の捜索を中心に調査、事態の解決に向けて活動する事になりましたわ」
 そしてその調査活動を、学園の特別課題として新入生達に提示する事になったというのだ。
 テスの言葉に、この場に集まった新入生達は十人十色の反応を見せる。
「記憶の中には、無くしたくなかった想いもあるはずです。例えそれが思い出したくなかったものだとしても……。どうか、皆様のお力をお貸し下さいませ」