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暗黒格闘料理勝負


ストーリー Story

「首尾はどうだ?」
 既に人気の無くなった校舎。
 まるで暗躍します! と宣言しているような、全身黒で覆われた数人が、顔を近づけ小さな声で何やら話し合っている様子。
「細工は流々。後は明日を待つだけだ」
「ようやく我らの腕前を披露するときが来たのだな!」
「応とも。納得がいく腕になるまではと思い、今まで密かに行動してきたが、これから我らは日の目を見るのだ!」
 何やら良からぬ事を考えていそうな数人組は、ひとしきり怪しく笑った後、普通に歩いてその場を後にした。
 彼らの立ち去った後には、とあるポスターが一枚、貼られていたという……。

 *

『求む! 挑戦者!! 暗黒格闘料理研究会といざ真剣勝負!!』
 昨日までは無かったそんな見出しのポスターを、学園に登校してきた生徒達は足を止めて読んでいた。
 要約すると、本日放課後調理室の一つを借り、暗黒格闘料理勝負を行う。というものである。
 しかし、肝心要の暗黒格闘料理なるものの説明がまるでされておらず、全く分からない為に首を捻る生徒達がほとんどで、興味を失った生徒から教室へと歩き出す。
 そんな光景がある程度続いた時、たまたま通りかかった職員、【ラビーリャ・シェムエリヤ】の口から一言、
「……まただ」
 との言葉が漏れ、聞き逃さなかった生徒の一人が彼女へと尋ねる。
 暗黒格闘料理勝負を知っているのか? と。
 それに対するラビーリャの返答は、
「…………………………胃を殺す勝負?」
 という何故だか疑問形のものであり、意味が分からず生徒達が呆気にとられてる間に、彼女はどこかへと姿を消してしまう。
 結局それ以上の情報は得られず、興味を持ってしまった生徒は、そのポスターに書かれているとおり、放課後に調理室へと向かうことにした。

 *

「よくぞ逃げ出さなかったな!! 恐れをなして誰も来ないかと思ったぞ!!」
 調理室の前で同じく興味を持ったらしい生徒に出会い、全員で調理室へ入ってみると、いきなりそんな言葉が飛んできた。
 見ると、調理室の扉を開けた先に、こちらの人数と同じ人数で佇む黒ずくめの者達の姿が。
 逃げるも何も、ただ興味が沸いた、気になったから来ただけに過ぎないのだが、余程嬉しかったのだろう、黒ずくめ達は皆抱き合って泣いていた。
 黒ずくめ達が落ち着くまで待ち、周りを観察してみれば、結構な量と種類の食材に、各種調理器具に調味料。
 別段おかしな部分は見当たらないこの調理室で果たしてこの後何が行われるのか。
「さて。まずはルールの確認としよう」
 落ち着いたらしい黒ずくめの集団から一人が出て、そう言った。
 初めて聞いた暗黒格闘料理勝負なるもののルールとは果たして――。
「お互いにここに用意した食材を使って調理。その後相手の作った料理を食べる」
 後ろでウンウンと頷く黒ずくめ。
 ただの一般的な食事会としか思えず、暗黒でも、ましてや格闘とは思えないが、次に続く言葉で納得がいった。
「そして、料理を完食できなかった者は脱落。これを団体戦形式で行い、相手を多く脱落させた方の勝ちだ!! 当然、相手を倒す為の料理なので不味く作る事だ!!」
 そして、逃げ出したくなった。
「食材はちゃんと吟味し、どんな組み合わせで調理しようと毒となり得ない食材を用意してある。不味さ以外で我らを倒せると思うなよ!!」
 何が悲しくて、不味いと分かっている料理を食べなければならないのか。
 そう思って調理室を出ようとするが、外から鍵が掛けられているのかビクともしない。
「ルールを聞いた以上受けて我らに勝たねばここからは返さぬ。――そして、我らが勝った場合は、お前ら全員を我がクラブのメンバーに強制的に引き入れる!!」
 理不尽で一方的な要求だったが、現在退路は断たれた訳で。
 つまりは不味い料理を作って相手を倒せばいい訳で。
 よりによって放課後という夕食前のタイミングで不味い料理を胃に入れなければならないことを呪いつつ、生徒達は話し合って誰が、どんな不味い料理を作るのかを話し合うのだった。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2019-05-27

難易度 普通 報酬 少し 完成予定 2019-06-06

登場人物 7/8 Characters
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《不屈愛の雅竜天子》ミサオ・ミサオ
 ドラゴニア Lv18 / 魔王・覇王 Rank 1
「ミサオ・ミサオ。変な名前だろう。 この名前は誰よりも大切なあの子からもらったんだ。」 名前はミサオ・ミサオ。無論本名なわけがない。 外見年齢は20代、本年齢は不明。 本人曰く100越えてんじゃないの、だとか。 職業はギャンブラー。 学園に入る前は彫刻師、薬売りなどいくつか手に職を持っていた。 魔王コースを選んだのは、ここが楽だと思ったからだそうだ。 遠慮なくしごいてくれ。 性格はマイペースで掴み所がなく飄々としており、基本滅多に怒ることがない。 面白そうなことや仲の良い友人が居れば面白そうだとついて行き、 好きな人や大切な人にはドロドロに甘やかし、自身の存在を深く刻み付け、 飽きてしまえば存在を忘れて平然と見捨てる外道丸。 いい子には悪いことを教えたり賭け事で金を巻き上げ、 そして悪友のオズワルドや先輩先生にこってり絞られる。 恋愛したい恋人欲しいと言っているが、一途で誰も恋人を作ろうとしない。 たくさん養ってくれる人大好き。 趣味は煙草と賭け事。 特技は煙草芸、飲み比べ、彫刻。
《新入生》ウェルカ・ラティエンヌ
 アークライト Lv15 / 王様・貴族 Rank 1
■身長:152cm ■実年齢:14歳 ■髪形:腰までのストレートロング ■容貌:ややたれ目気味の目元の、大人しそうな容貌の美少女 ■体型:身長は小柄ながら、バストやヒップはかなり大きく、非常に発育は良いが、ウェストや手足等は細めの、極端な体型 ■性格:基本的には内向的で大人しく、穏やかな性格だが、金銭面には非常に厳しく、利害が絡むと冷酷になる面も ■コンプレックス:桁違いに豊満な上、未だに発育途上の胸/[誕生日]の時点で、既に120cmに届くとのこと ■体質:体重が増えるときは、その殆どが胸に集まり、痩せるときは他から痩せるタイプ ■服装:背中の開いたドレス/色は特に決まっておらず、気分次第で変えている ■特技:経営・商売に関連する豊富な知識/一通りの礼儀作法/実は家事全般
《人たらし》七枷・陣
 ヒューマン Lv18 / 賢者・導師 Rank 1
異世界:情報旅団テストピアという所に住んでいたが、とある仕事の最中に、この世界に強制転移してしまった。 普段は一人称おじさん。真面目、シリアスな場合はオレ。 本来は50手前のアラフィフおじさんだが、何故か30歳以上若返ってしまった。強制転移した経緯が原因と思われるが真偽は不明。 普段はいかに自分の得意分野だけで楽出来ないかを考えているダメ親父的な人間。 自分や同行する仲間が危機に陥ると気合いを入れて打開しようと真面目モードに。 厄介事に巻き込まれるのは嫌い。お金にならない厄介事はもっと嫌い。でも一度関わってしまったら何だかんだ文句言いながら根気よく取り組む。 やれば出来る人。でも基本ダメ人間。 恋愛事は興味をあまり示さない枯れ気味な人。超若返っても現状は変わらず。 どうにかして元の世界へ戻る為、フトゥールム・スクエアに入学。 転送、転移関係の魔法や装置を徹底的に調べる事が目下の目標。 魔法系の適性があったらしいので、雷系を集中的に伸ばしたいと思っている。自前で転移装置の電源を確保出来るようにしたいのと、未成熟な体躯のフォローとして反応速度メインの自己強化が主な理由。理想は人間ダイナモ。 転移直前まで一緒にいた仲間の女性3名(マナ、マリア、マルタ)の安否を心配している。 「はぁ~…どうしてこんな事になったんだ?…おじさん、ちゃんと元の世界に戻れるんだろうか…こんな厄介事は前代未聞だよ…トホホ」
《大空の君臨者》ビャッカ・リョウラン
 ドラゴニア Lv22 / 勇者・英雄 Rank 1
とある田舎地方を治め守護するリョウラン家の令嬢。 養子で血の繋がりはないが親子同然に育てられ、 兄弟姉妹との関係も良好でとても仲が良い。 武術に造詣の深い家系で皆何かしらの武術を学んでおり、 自身も幼い頃から剣の修練を続けてきた。 性格は、明るく真面目で頑張り屋。実直で曲がった事が嫌い。 幼児体系で舌足らず、優柔不断で迷うことも多く、 容姿と相まって子供っぽく見られがちだが、 こうと決めたら逃げず折れず貫き通す信念を持っている。 座右の銘は「日々精進」「逃げず折れず諦めず」 食欲は旺盛。食べた分は動き、そして動いた分を食べる。 好き嫌いは特にないが、さすがにゲテモノは苦手。 お酒はそれなりに飲めて、あまり酔っ払わない。 料理の腕前はごく普通に自炊が出来る程度。 趣味は武術関連全般。 鍛錬したり、武術で語り合ったり、観戦したり、腕試ししたり。 剣が一番好みだが他の分野も興味がある。 コンプレックスは身長の低さ。 年の離れた義妹にまで追い抜かれたのはショックだったらしい。 マスコット扱いしないで欲しい。
《ゆうがく2年生》アリア・カヴァティーナ
 アークライト Lv14 / 村人・従者 Rank 1
 幼い頃から聞かされてきた英雄譚に憧れて、いつしか勇者さまを導く人物になりたいと願ってきた。  その『導き』とはすなわち、町の入口に立って町の名前を勇者様に告げる役。  けれども、その役を務めるということは、町の顔になるということ。この学校でたくさん学んで、いろんなことを知ることで、素敵な案内役になりたい!  ……それが自分の使命であると信じて入学したけれど、実のところ勉強よりも、花好きが高じた畑いじりのほうが好きだったりする。そのせいで、実はそこそこの力持ちだったりする。  たぶん、アークライトの中ではかなり変人なほうなんだと思うけれど、本人はあんまり気にしていない模様。  基本的に前向き……というか猪突猛進なところがある、かも。

解説 Explan

普通に手に入る食材、調味料、調理器具を用いて相手の胃袋をノックアウトする料理を作るのが目的です。
どんな食材を使い、どんな不味さにするか。それが彼らの言う暗黒格闘料理勝負の肝のようですので、皆様の料理の失敗談などから相手が完食できないような料理を考えてください。

相手や自分の胃が心配でしょうが、勝負の後には胃薬が準備されているのでご安心を。
何なら一口で相手がギブアップするような料理をお待ちしております。

使える食材の例

魚 肉 卵 野菜 米 麺類 海産物 等。

彼ら暗黒格闘料理研究会のメンバーは弱いのか、モンスターの食材は見当たりません。
それ以外は、ある程度揃っています。


作者コメント Comment
ジャンルはコメディですが自分としては立派なバトルという認識です←

如何にして相手の胃袋に衝撃を与えるか。現実では絶対に出来ないような料理もここでならば可能です。
皆様の驚くようなプランをお待ちしております!


個人成績表 Report
チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
超面白い催し企画って聞いたらもう、ねぇ?

美味しい料理作れーってなら、しろーとのザコちゃんもお困り悩みだけどぉ。
食べるの躊躇うのをつくれーってなら、その辺関係ないもんねぇ。ふふ。
それこそゴブリンのお肉とか代表的な意味不明味…そーいうのはない?ザコちゃんが個人的に持ってくるのも…だめ?そっか。

ならザコちゃんはお魚で料理作るね。お魚好きだから。
お魚と卵とお砂糖とくらいはさすがにあるでしょ。あとあるなら鶏ひき肉。
混ぜるだけだから誰でも出来るお手軽さ。わーい。
でも加熱時間はじっくり欲しいから、料理の提供順は後ろだと嬉しみ。


ところで、調理時間ってある程度貰える?
部屋どんな感じ?いー感じに日光入る窓あるぅ?

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
■ぬるぬる落差地獄
3分俺クッキングの時間です。
イエーパチパチ。

①生卵4つ分の白身と、生魚のぬめぬめした皮(生臭い)と魚の血(沢山)と魚の小骨をドッキングし泡立てず、しっかりと絡ませて赤いぬめぬめちくちくした物体を作りどんぶりに居れる。

(ちなみに、この前ぬるぬるなプレイをしたけど後片付けは大変なのでオススメはしない。)

②最後に美味しい焼肉を一番上一枚だけ乗せて完成。

つまり、先に美味しい焼肉を食わせる事で赤くて生臭くてぬめぬめちくちくした見た目、食感、匂い共に最悪な料理のダメージを最大限に引き出すという作戦。

【演技/説得/会話術/心理学/人心掌握学】
を駆使して絶対焼肉から食わせる。落差を楽しめ。

ミサオ・ミサオ 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:
え~オレこういう勝負事は嫌いじゃあないが、料理は初めてなんだぁ!
まぁお互い頑張ろうかねぇ!


料理:
さぁて、「すてぇき」なるものを作ってみるかね!
(羊皮紙を広げて)
まずは切り込みを入れた肉に大量の塩で揉みこんで、塩付けたままフライパンにぶち込むかぁ!(ドーン)
おっとこれじゃあ塩で綺麗に焼きあがらねぇ!
じゃあここで油とお酒を敷こうじゃないか!(ドボドボ)
おーっと手が滑っちまった!
だが思っていた以上にいい焼き加減だ!
勿論先輩方は食べてくれるんだよなぁ!


食事:食事前に不謹慎だが煙草をぷかぷか吸って一息ついて
ハッタリをかまして食べているように見せかけようかね!
まぁバレても何とか食ってみるけどねぇ!

ウェルカ・ラティエンヌ 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
食材を無駄にするのは感心できませんが、求められるので有れば仕方ないですわね。

一先ず、[食材]であっても[元々捨てる部位/食べられない部位]は有りますから、其方を使用してお料理すれば、食材の無駄は最小限に出来ますでしょうから、その方針で進めさせていただきますわ。
お料理の内容は、食材の味が直に出ます様、簡単に[グリーンサラダ]ですわね。

[食べる方]は、[極端な味]は多少苦手ですが、量の方はそこそこ食べる方だと思いますので、[不味さはそこそこだが、量で攻めて来る品]が有りましたら、頑張って対応しますわね。

出来れば[残った食材]を使用して、皆様用の[口直し用のお料理]もご用意しておきたいところですわ。

七枷・陣 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
黒ずくめの部員達と暗黒格闘料理勝負をする。勝負後にも部員には地獄を見せたい。

【行動】
超絶激辛麻婆豆腐を作る
豚挽肉
鶏ガラ出汁
豆板醤
で普通に美味しい下味付ける
マスクして
山盛りの唐辛子をすり鉢でゴリゴリとすって大量にペーストを作る
血の様に真っ赤な外道麻婆を対戦相手に食べさせて悶絶させてやろう
自分用の普通の美味しい麻婆豆腐も作る
相手の不味い料理は麻婆と一緒に流し込んで食べきろう

勝負後は部員へお口直しに牛乳とヨーグルト、バナナを混ぜたラッシー風ジュースを振る舞う
勝負は済んだし後腐れなく行こう
…とでも言うと思ったかい?
お腹の中を緩くしてくれる効能のあるジュースに激辛料理
後はもう分かるね?
死 ぬ が 良 い

ビャッカ・リョウラン 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
研究会に勝利する。

【料理】
まずは、大き目の土鍋に水を入れて火を付けて沸騰させて…
牛スジ肉と豚モツと鳥レバーをブツ切りにしてドバドバ投入!
ブリ(のような青魚)を皮ごとザク切りにしてドバドバ投入!
下処理?いらないよ?素材の味って大事だよね?
灰汁抜き?しないよ?素材の味って大事だよね?
調味料?入れないよ?素材の味って大事だよね?

土鍋が煮立ったら…
冷ました御飯と納豆を投入、そしてひと煮立ち。
最後に、乱切りにしたバナナとメロン、マシュマロ、コーンフレークを入れて軽くかき混ぜる。
はい、完成。「雑炊」だよ。
さぁ、召し上がれ♪(目が死んでいる)



農家の皆さん、漁師の皆さん、ごめんなさい…

アリア・カヴァティーナ 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【作】
わたくしはデザート係…謎の部にトドメを刺しに参りますわ!
作るのは、ホットケーキですわ…よく篩った薄力粉に卵と牛乳とたくさんのお砂糖を加えた生地はイーストを使うには甘すぎるので、重曹で膨らませますわ!

よく混ぜて生地がとろりとしてきたら、油を引いたフライパンに分厚く流し込みますの!
分厚い=火の通りが悪い!
火を強火にして長時間放置しますわ…すると表面まで火が通った頃には、お砂糖たっぷりの生地の大半は炭の塊になっているという寸法ですわ!

【食】
しがない村人のわたくしは、忍耐には自信がありますわ!
それに相手もこの学校の生徒=未来の勇者さま…そう思ってどんなお料理でもありがたくいただいてしまいますわ!

リザルト Result

「完成ですわ!」
 真っ先に完成したと声をあげたのは【ウェルカ・ラティエンヌ】。
 事前にサラダを作ることに決めていた彼女は、火を通すような料理と比べると時間がかからないのは当然。
 ボウルに作ったサラダを相手に突き出しながら、これから食べなければならない料理に苛立ちを覚えているのか、やや乱暴なその行い。
 しかし、それを気にせずに会員Aは受け取ると、今度は自分の料理をウェルカに差し出した。
「これは……スープかしら?」
 見たところ通常の量の変哲も無いスープ。
 通常のスープ皿に入れられたソレは、果たしてどんな料理なのか。
 スープなのに全くの透明であることが引っかかったが、覚悟を決めたウェルカはお嬢様らしくスプーンで上品にスープを掬うと、音を立てること無く口の中へと流して――。
「んぶっ!?」
 お嬢様らしくなくむせかけた。
 けれども吐き出すこと無く何とか飲み下すと、むせた影響か涙目になりながらコレを作った者を睨み付け……。
「コレがスープ? ただの海水――いいえ 塩水の間違いでは?」
 と困惑。
 どうやらむせた理由は塩辛かった為らしく、塩以外が入ってないとなれば色がついてないのも当然。
 しかも濃度は海水よりも濃いらしく、恐らく塩が溶ける限界まで入れられているのだろう。
「ブーメランって知ってるか? コレのどこがサラダなんだよ!! 玉葱の皮だの人参やジャガイモの皮だの! カレーか何かの材料の捨てる箇所ばっかじゃねぇか!」
「ちゃんと茄子のヘタをみじん切りにした物も振りかけていますわよ?」
「妙な苦みの原因それかよ!! 唯一まともなのキャベツ位じゃねぇか!!」
 悪態をつきながら、けれどもどんなに遅くともお互いが作った料理を食べるのを止めない手は、着実にその量を減らしていく。
「んくっ。…………はぁ。か、完食ですわ……」
 無理矢理に飲み干し、身体を若干痙攣させながら完食したウェルカは、ぐったりと膝をついた。
「中々やるじゃねぇか……。けど、もうすぐ俺も完食だ。この勝負引き分け――」
「あ、そう言えばですけど」
 まさか温めた塩水(スープ)を完食されるとは思っていなかった会員Aは、ウェルカを褒め、しかし自分も食い終わる、と言おうとしたところでウェルカが口を挟んだ。
「貴方がまともと言ってらしたキャベツは、使用したのは一番外側の葉で、最も苦みが強い部分ですわ」
「それがどうかしたのかよ?」
「私うっかり洗うのを忘れてしまっていましたが、外側の葉って……虫の卵がよく付着している事があるらしいですわよ?」
「…………」
 知らぬが仏、こんな話を聞いてしまった以上、残念ながら会員Aが完食する事は無かった。
 残りのサラダを食べようとする前に、今まで食べたサラダがこみ上げてきたのだから。
 塩水VS皮サラダ(虫の卵付着の可能性あり)の勝負は、見事スープを完食したウェルカに軍配が上がった。

 *

「出来上がったけど、誰が食べてくれんの?」
 完成した料理を入れた器を持ち、会員達へと投げかけたのは【プラム・アーヴィング】。
 その言葉を受け、待機していた体格のいい会員が同じく器を持って歩いてきて……。
 お互いがお互いの作った料理を交換し、いざ実食。
 無口なのか、プラムの作った料理を見ても感想を漏らさない会員Bに、プラムが口を出す。
「一応液体入ってるからスープのつもりね。トッピングの肉はサービス、好きに食べちゃいなよ」
 言うとおり、どうやら液体の比重が大きいようだが、どす黒い色のソレをスープと言われても残念ながら食指は動かず。
 好意と本人が口にする怪しい肉のみが、唯一のまともな食べ物であり……。
 それにまずは手が出るのは悲しいかな当然だろう。――全部プラムの計算の上であるが。
 一方プラムに出された品は何かのフライが二つ。
 形的にササミカツ辺りと変わらない大きさで、特に味付けに何かかけられている訳でもないソレを躊躇いなく口に運んでいく。
 流石に一口で頬張ることはなく、少しだけ囓って様子見を……と思ったプラムだが、囓った瞬間に口の中に溢れてきた熱々の液体に思わず驚いてしまった。
 溢れ出てきたのは――油。匂い的に牛脂らしいそれは、どうやら固形化した油を衣で纏って油で揚げた物らしく……。
 味付けもされてないとなると胸焼けを起こしそうなものなのだが……。
(うん、まぁ、全然これより食い物じゃないもの食わされてきたし、まだ食材ってだけ有情だよね)
 と、特に気にする様子も無く一本目を完食。
 続く二本目も、
(あ、こっちはラードなのね。どのみち油だけど)
 などと感想を思いながらすんなり完食。
 油まみれの口元を拭きながら、はたして自分の料理はどうなったかを確認すると――。
 テーブルに突っ伏し、肩を震わせている会員Bが視界に入ってきて。
「どうかしたかい?」
 と尋ねれば、
「何だ……コレは?」
 と低い声で尋ねられた。
「? 卵白と魚の皮、内臓、血、骨を混ぜたスープだけど? 口に合わなかった?」
「…………食えるか……こんなの。ギブアップだ……」
 数口しか口を付けていないスープの入った器を突き放し、ギブアップを宣言した会員Bは、お腹を押さえながらゆっくり後ろに退いていった。
(まともな肉だけ最初に食べれば、そりゃああの『ナンダカヨクワカンナイモノ』完食するなんて無理。まぁ、あれでも食い物なだけマシだけどな)
 その背中を睨み付けるプラムの視線に、気付く者は居なかった。

 *

「ザコちゃん出来たんだけどぉ~? 相手になるゆーしゃ様ってどちら様~?」
【チョウザ・コナミ】が普段と変わらぬ感じで、されども手に持つ容器からは何やら得体の知れない匂いを発しながら尋ねると、会員の一人が皿を持って歩いてくる。
 皿の中には見ただけで分かるパスタ麺が確認でき、意外とまともなのでは? との思考がよぎるが、そうは問屋が卸さないらしい。
 味付けも、もちろんソースさえもかけられていないパスタ麺のみ。
 この時点で食欲なぞある程度消えそうになった。
 そして……。
「んじゃま~、とりあえず食べようか。いただきます」
 行儀よく手を合わせ、フォークにて食べようとするが、麺が全く巻き付かない。
 いや、巻き付こうとはするのだが、何故か途中でブツブツと切れてしまう。
「フハハハハ! どうだ我が料理! ただ茹でまくって伸びふやけただけのパスタ麺は! 味など無い、しかも食べづらく、腹にたまる! ギブアップはいつしてもかまわんぞ!」
 その様子を見ていた会員Cが、してやったり、と聞いてもいない料理の説明をべらべらとし始める。
 変な味、ではなく、食べるのが苦痛になるような、無感情系料理とでも言うのか。
 ぶよぶよとした食感、パスタのみの味、残念ながらどこにもお世辞でさえ食べられる、と明言できる要素がないソレを、会員にされてはたまらないと無言で口に運ぶチョウザ。
「む? お前のは……なんだ? 焼いてないハンバーグのタネか?」
「あー、言われりゃ近いかも? 青魚の内臓と脂身を~、鶏肉と卵と砂糖加えてまして~」
「後は焼くだけか」
「まさか~。ちゃぁんと湯煎にかけながら捏ねたからね~? それで完成よ~?」
 当てつけのように笑顔でスプーンを差し出すチョウザと、それを引きつった顔で受け取る会員C。
 途中、猫の鳴き声で中和したいような声、音や、映像ならばモザイクが掛けられそうな場面が多々あって……。
「無理……ギブアップ」
 顔面は蒼白。口元を手で押さえた会員Cは、スプーンで掬った先から出てきた、自分を見つめる魚の目と目が合ってしまい、ついに心が折れた。
 それを聞いたチョウザは、
「ん~~~、ザコちゃんもギブ~。負けたら研究会入りって言ってたけど~、引き分けなら入んなくていいっしょ?」
 と、それまで握っていたフォークを皿に投げ、まだ半分以上残っているパスタ麺を一瞥して席を立つのだった。

 *

「よぅし、完成」
 そう【ミサオ・ミサオ】が言うと、待ってましたとばかりに歩み寄ってくる会員D。
 手にはどうやらサラダボウルが持たれているようで、それをミサオへと突き出してきた。
「お、サラダね。んじゃあはいよ、こっちはすてぇきなるものさ」
 受け取ったミサオは相手と同じく自分の作った料理を突き出した。
 すてぇきと言っていたが、果たして塩こしょうを振りすぎ、ワインを入れすぎて甘みが抜けず、焼きながら油を絞り、かつ焼きすぎたこの肉を、『ステーキ』と同じ物と認識していいのかは分からないが。
 サラダを受け取ったミサオは、サラダならば余程変な物には仕上がらないだろうとたかをくくっていたが、もちろんそのようなことはなく。
 トッピングされている海藻を箸で持ち上げた際に、よく分からない粘りとぬめりが糸を引き、光の筋を作り上げた。
 しかも持ち上げる途中でスベリ、箸から落ちるくらいには粘り気も強いもので。
 そんなものを口に入れ、咀嚼しなければならない事を想像し、一瞬鳥肌が立つ。
 が、負けてしまえば強制入会なわけで。つまりは完食せざるを得ないわけで。
 行儀悪くボウルを持ったミサオは意を決してサラダを掻き込む。
 しかし何というか、海藻のぬめりは強敵で、箸どころか歯が立たない(物理)であるために、長く咀嚼する嵌めになり……。
 どれだけ咀嚼してもぬめりを武器に歯を避け続ける海藻に嫌気が差し、ミサオは一気に嚥下した。
 舌の上を、喉を通るときに糸を引いていくぬめりと、塊を飲み込んだことで涙目になったミサオは、今のが一口目であることに絶望しつつ、自分の料理を食べている会員Dへと目を向けると……。
 焼きすぎて固く、表現するなら味のついたタイヤでも口に入れている様な錯覚に陥り、何とか柔らかくなるまで……とかれこれ五分以上咀嚼している会員Dの姿が。
 そんな姿を見て、似たもの同士かも、と考えたミサオはまたぬめりへと挑戦していく。
 結局、ぬめりの丸呑みに耐えられず、思わずリバースしたミサオと……。
 咀嚼し続け顎を痛め、食べることが叶わなくなった会員Dがギブアップを申し出たことにより、この勝負は引き分けとなった。

 *

「完成したんだけど」
 そう呟いた【七枷・陣】は、見慣れた料理を持ってくる会員Eを見て楽勝なのでは? と心を躍らせた。
 会員Eが持ってきたのはカレーライス。量も普通であり、考えられる味の変化と言えば辛み程度だと考えたからだ。
 対して陣の作ったのは、赤い色は通常の三倍の証、けれども辛さはそれどころでは無い激辛鮮血麻婆豆腐。
 奇しくも同じ方向で攻めちゃったかー、と思い、カレーを一口食べた陣だったが、直後に首を捻る。
 予想していた刺激が来なかったからではない。――そもそも、味がしなかったのである。
 してしかるべきの香辛料の香りも、玉葱の甘みも、辛みも。
 全くの無味。それが白米の上に掛けられている代物だった。
(味がしないって、思ったより苦痛だぞ……)
 意表を突かれた一口目は何とかなったが、二口目からは味がしないと分かっている以上、手が進まない。
 何やら会員Eが真っ赤になって暴れながら水をガブ飲みしているが、そんな事よりこの無味カレーをどうやって食べきろうか。
 そう考えた陣に、ある閃きが浮かんできた。
 鮮血のような真っ赤な麻婆になる前、唐辛子投入前の普通の麻婆。
 それをカレーへと掛け、麻婆カレーへと姿を変えさせた。
「自分の作った料理と一緒に食べちゃいけない、なんてルールは無いよね?」
 と確認を取り、頷いたことを確認して食べ始める。
 味さえあれば……というかこうなるとただの麻婆ご飯。
 汗を吹き出しながら食べる会員Eを尻目に、陣はもの凄い速さで完食し、何やら作り始めた。
 涙目になり、ギブアップを申告した会員Eのへ、牛乳、ヨーグルト、バナナを混ぜたドリンクを振る舞った陣は、勝った事とは別の意味で笑みを浮かべた。
 激辛料理のお楽しみはまだ続くぞ、と。お腹が緩くなるようなものばかりで作ったドリンクの意味を会員Eが身をもって知ることになるのは、もう少し時間が経ってからのことであった。

 *

(本当にごめんなさい……)
 心の中で食材に関わった全ての人に懺悔しつつ、死んだ目で土鍋を持っているのは【ビャッカ・リョウラン】。
 丼に盛られたものを会員Fが渡したときも、虚ろな目で土鍋を見つめ続けていた。
 そんなビャッカが食べなければならない料理が……。
 抹茶クリーム餡子うどんライス。もはや字面通り、しかし何を言っているのか分からない料理である。
 出汁の効いたスープに浮かぶ生クリームと餡子。
 底にはご飯と抹茶ババロアが敷き詰められ、天辺にはサクランボが乗っている。
 インパクトもあり、味もおおよそ遠慮したいものなのだが、それでもビャッカの脳内には一つの確定事項があった。
 私のよりマシ、という考えが。
 土鍋の蓋を開けた会員Fは戸惑った。料理名が分からなかったのだ。
 視界にあるのはコーンフレークにバナナ、メロンにマシュマロ……そして――牛すじ豚モツ鳥レバー。
 さらには青魚に……納豆。
 まず見た目だけで勘弁願いたいその料理は、果たして何を作ったのかとビャッカに思わず尋ねると……。
「……雑炊」
 とだけポツリと言って、抹茶クリーム餡子うどんライスを食べ始めた。
 そんなビャッカに戸惑いを覚えつつも比較的絵面的にマシなマシュマロを掬い、口に運ぶと……。
 下処理無し、アク抜き無し、味付け無しで素材の匂いを全体に染み込ませた汁が溢れてきて……。
 それだけでギブアップの域なのだが完食しなければ当然勝てない訳で。
 涙目になり、えずきながら食べ進めるも、結局会員Fは半分も食べきることは出来なかった。
 そしてビャッカはというと……。
(せめて相手の料理は完食しなくちゃ……。うぅ……やるしかない! 頑張らなきゃ!!)
 と気力を奮い立たせ、目の前の料理へと向き合った。
 掻き混ぜないように慎重にうどんを別の器に移し入れ、まずは浮いているクリームや餡子を平らげる。
 その後、うどん、ご飯、ババロアと全てを別々に食すことで味の不協和音を最小限にしたことで無事に完食することが出来た為無事に勝利。
 が、未だに彼女の心は食材に関して懺悔の気持ちで一杯だった。

 *

「最後になっちゃいましたわ! 気合い入れて掻き混ぜ過ぎたのかしら?」
 首を捻りながら特大パンケーキを持ってきたのは、【アリア・カヴァティーナ】。
 大きさ以外特に変なところは無く、焦げ目も美味しそうについているし、甘い香りも漂わせている。
 これなら楽勝だ、とニヤニヤしながら出てきた会員Hは、大きめの容器に入った、ほんのり赤く色づいたヨーグルトをアリアに手渡し、すぐにパンケーキを手づかみで食べ始めた。
 ガリッゴリッザリッザリッザリッ……。
 咀嚼音が何だかパンケーキでは有り得ない音で、不思議そうにパンケーキを見ると――。
 綺麗な焼け目の裏面。つまり、皿に面していた方は真っ黒焦げどころか炭と呼んでも差し支えない程の漆黒で。
 そんな焦げがあれば当然甘みなんて一切合切打ち消されてしまい、ただただ焦げた食感のパンケーキ(特大)を食べることになってしまった。
 そして赤いヨーグルトを食べているアリアは――。
「ッ!? ゴホッ!! ゴホッ!!」
 一口食べて思い切りむせた。
 まずヨーグルトが赤い原因だが、どうやらタバスコらしく。
 口に入れた瞬間、酢の成分が喉を直撃。
 さらに遅れて唐辛子の刺激と、どうやらニガウリの絞り汁が混ぜられているらしく、強烈な青臭さと苦さが舌に残る。
 それらがヨーグルトのせいで長く口に留まり続ける――が、正直なところアリアは食に関しては無頓着で。
 口に入るものならある程度許容出来るらしく、時折えずきながらもヨーグルトを食べ進める。
 対して会員Hも焦げ食感パンケーキをただただ無心に頬張り続け……。
「完食……ですわ!」
「完食だオルァッ!!」
 二人同時にお互いのものを完食した。
 通常、完食同士ならばもう一品作らなければならないのだが、団体戦という都合上、もはや暗黒格闘料理研究会側の勝ちはなく。
 この勝負は引き分けと処理されることとなった。
 ……というかそもそもが研究会側に勝ち目が無い勝負がいくつかあった筈なのだが、それでも参加者全員が勝負をしなければならなかったのは……。
 序盤に料理を食べるハメになった会員側が、後半の会員に強要したからに他ならず、巻き込まれた側としては何ともはた迷惑な話であった。

 *

 無事に四勝三分け、敗北者無しという輝かしい結果で勝利した七人は、約束通り解放され、口直しをどうしようかと相談していると……。
「七人全員にお願いしたい」
 そう研究会員の一人から声を掛けられた。
 何事か、と全員足を止め振り返り――、
「その暗黒格闘料理の腕前を見込んで頼みがある!! 是非とも会員に――」
『絶対に嫌だ!!』
 踵を返し、全員が声を揃えてその誘いを断るのだった。



課題評価
課題経験:52
課題報酬:1600
暗黒格闘料理勝負
執筆:瀧音 静 GM


《暗黒格闘料理勝負》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 1) 2019-05-24 00:42:49
闇焼肉クラブの部室行ってもあんまり人見かけないなーってなってたんだけど。
こんなおもしろそーなことやってるんなら、ねぇ?
ザコちゃんそんな楽しそーな催し企画にまーぜて。食材もまーぜる。

ザコちゃんはお魚料理してるね。お魚好きだから。
…ところで調理時間ってどんくらいあんの?ここってどんな造りの部屋?

《不屈愛の雅竜天子》 ミサオ・ミサオ (No 2) 2019-05-24 21:06:27
やぁ、2人は以前に各々お世話になってるねぇ。
魔王・覇王コースのミサオ・ミサオだ。
今回もよろしく頼むぜぇ。

こういうのは腐った食べ物を使うかって考えてたが
怒られそうなんでやめときまさぁ。
そういや、あの闇焼肉クラブのあの缶残ってっかねぇ。
…とりあえずオレぁ肉でも使うかね。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 3) 2019-05-24 23:34:28
えっマジ頭おかしいイベント!
ヤバめの授業だから別に修道士がどうとかここじゃ言われないね?
何か言われてもゲロマズ料理による幻覚幻聴作用です!
俺は敬虔な修道士ですピッピロピ~っていえば許されるよな!よし!完璧!

で、これってチーム戦だよな。
料理消化係には俺が立候補したいところだけど、俺胃袋は頑丈だけど量は食えないからマジで無理昇天待ったなしの時だけ俺に回してくれたら嬉しい。

逆にうすぼんやりとした料理は食えない。誰か食って。

《新入生》 ウェルカ・ラティエンヌ (No 4) 2019-05-25 19:19:28
皆様ご機嫌良う。
王様・貴族コース専攻のウェルカ・ラティエンヌと申します。
宜しくお願い致しますわ。

取り敢えず、[魚]と[肉]を中心に検討されている方がいらっしゃるみたいですし、私は[野菜]や[果物]をベースに組み立ててみますわ。
[皮]等の、本来は捨てる部位を選んで、お料理してみますわね。

[食べる側]は、量の方は『人並みよりは食べる方』程度、でしょうか。
[極端な味]への慣れの方は自信が有りませんので、『極端な味ではないが、量が有るもの』を中心に、頑張ってみますわ。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 5) 2019-05-26 00:07:10
そーいや確かに、これってチーム戦なのかな。
それとも闇焼肉みたいに個人対個人の1:1?それによって戦法も変わりそーだけど。

食嗜好の志向も騙り始めるべきな流れ?
ザコちゃんはねぇ、楽しいものだったら美味しい不味い関係なく食べるよ。魔物食べんのも味の良さより興味だし。
逆に、面白みのない物はどんだけ美味しくてもいーらない。そそらないし。
あー、あと高級品だけはほんとに勘弁だから。それだけは他のゆーしゃ様に即ぶん投げ押し付けしちゃう。
ザコちゃん食べないと負けとかなら食べっけどさぁ。そーでもない限り、ゴブリン肉生で貪った方がいい。
早く食べんのは慣れてないけどー、長時間一定の量を食べ続けんのには慣れてるって感じかな。
めちゃ長ザコちゃん語りおわり。

あとそれからー、闇焼肉しかり料理出す順番とかあるならザコちゃんなるべく後ろめがいいかな。
少しでも長く調理時間欲しいから。別に最後じゃなくってもいーけど。後ろめだと喜びある。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 6) 2019-05-26 00:40:12
俺は逆に才能なさ過ぎてやることもあんまねーし、最初の方でいいよ料理出すのー。

後グレープフルーツって食欲減退するらしいし、コレ組み合わせていこうかなあとか思ってる

《人たらし》 七枷・陣 (No 7) 2019-05-26 00:52:54
賢者・導師専攻の七枷陣だよ。よろしくねぇ。
…えっ?不味い物作って戦え?…嫌だよ何で腹減ってるのにそんな意味不明なこと…。
やらないと帰らせない?…あのさぁ…(ピキピキ
そうかそうか、おまえさんらはそういうやつなんだな。

じゃあおじさんは麻婆豆腐でも作るよ。ちゃんとした味のやつ。
ただ…テロい辛さで作らせてもらうけど、完食しよう…ねっ?(黒笑み

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 8) 2019-05-26 04:07:32
勇者・英雄専攻のビャッカ・リョウランだよ。

うぅ…この料理対決は作るのも見るのも食べるのも正気が削らそうな感じだよ。
でも、勝つしかない!美味しい御飯のために!

とにかく、私の思いつく限り不味そうな料理を作ってみるよ。

食べる方は…もう気合だね。気合で流し込むよ。

《新入生》 ウェルカ・ラティエンヌ (No 9) 2019-05-26 08:17:56
改めまして、宜しくお願い致しますわ。

『料理を完食できなかった者は脱落』との記述ですから、『集団戦形式』で良いとは思いますわ。
ただ、『一人一皿ずつ』を求められる可能性は有りそうですわね。
その場合は、『頑張って食べる』としか言えませんわ。

料理を出す順番は、私も[前半]で大丈夫ですわ。
[玉葱の皮]等の『捨てる部位を使った[グリーンサラダ]』を考えておりますので、調理時間も然程かからないと思います。
折角ですし、[豚の生肉]も乗せておきましょうか。

……通るかは解りませんが、終了後の口直しに使えますよう、且つ御夕飯様に、『本来料理に使用される部位』を使って[シチュー]を煮込んでおこうと思いますわ。

《ゆうがく2年生》 アリア・カヴァティーナ (No 10) 2019-05-26 19:04:08
食材を、わざと不味くして無駄にするだなんて、とっても悲しいですわ……!
普通の村人代表(?)、アリア・カヴァティーナ、彼らの間違いを正すため、お力になりに参りましたわ……!

見たところ、どうやらデザート役が足りていないみたいですわ!
甘いお砂糖をたくさん使って、苦くて仕方のないホットケーキを作ってみせますわ!(焦がします、の意)

《不屈愛の雅竜天子》 ミサオ・ミサオ (No 11) 2019-05-26 19:22:49
な に が あ っ た し

《不屈愛の雅竜天子》 ミサオ・ミサオ (No 12) 2019-05-26 19:27:31
っと、すまねぇ。びっくりしちまったぜぇ。

みんな結構すごいもん作るねぇ。
うん、オレもちゃんと食べるよ。
…うん、(少し目を逸らして)
煙草でもぷかぷか吸いまくって目くらましでも作ってみようかね。
え?やっても意味がない?まぁやってみるだけええじゃないか。

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 13) 2019-05-26 23:23:58
プランはこれでよし…とりあえず、雑炊を作ることにしたよ。
あ、ちなみに順番は特に希望がなかったから、プランで指定してないよ。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 14) 2019-05-26 23:58:56
自分も特に指定なしにしたー❤
大盛り系が来ませんように。

俺はぬめぬめぬるぬるな料理にした。
色んなヤバイ料理を食えないのは残念だけど、目の前の料理を楽しむとするか~