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メーデーメーデーメーデー


ストーリー Story

 とある依頼があった。
 『村の近くに何かが潜んでいる気がする』。
 『近くの川から魚が姿を消した』。
 『地鳴りのような声がするようになった』。
 だから、周囲の見回りと、何か魔物がいたら討伐を頼みたい。
 そんな依頼。
 依頼を読んで参加を表明し、話を聞きに行けば、そこには見慣れない姿をした生徒がいた。
 真っ赤な紅の髪を腰まで伸ばし、髪よりも赤い炎のような色をした瞳を光らせる女性。
 耳と尻尾が生えていることからルネサンスだと分かり、尻尾の形状からどうやら馬のルネサンスであることが窺えた。
 凛とした空気を纏い、どこか遠い所に居るような錯覚すら覚える。
 ――と、
「おや? 君たちもこの依頼を?」
 どうやら自分の存在に気が付いたらしい。
 依頼を受ける為に来たことを告げると、そうか、と短く頷かれた。
 そこで、彼女の声に、どこかで聞き覚えがあることを思い出す。
 一体どこで。そう悩ませて少し、その声は、学園内に度々響き渡る放送を行っている声ではなかったか。
 思わず会釈をすれば、それに気をよくしたのか勝手に自己紹介を始めた。
「私の名前は【ダヴィヤ・スカーレット】だ。好きに呼んでくれ構わない。見たとおりに馬のルネサンス。チャームポイントは真っ赤な髪と尻尾だ」
 そこまで言って仁王立ちをする彼女に、依頼主はポカンとした顔をするが、すぐに気を取り直して依頼の内容を話し、すぐに村に来て欲しい旨を伝えるのだった。

 *
 依頼を受け、学園を出発してから三度目の夜営。
 森の中でテキパキとした動きでテントを張り、火を熾(おこ)したダヴィヤは、村人が寝たのを確認し、生徒達へとあることを伝えた。
「実は、今回依頼があった村の周辺で、様々な異常な現象が起きている。生物が姿を消すのはもちろん、森の木々が残らず倒されていたり、大きなクレーターが出来ていたりな」
 冗談でも、驚かすようでもなく、淡々と。
 誰か、もしくは何かによって引き起こされていると推測出来るその情報に、思わず唾を飲む生徒達。
「万が一村の周囲で魔物を見かけても、決して一人で立ち向かおうとするな。すぐに私を呼んでくれ」
 君たちも守るのが私の役目だ。
 静かにそう言ったダヴィヤは、夜の見張りを代わってもらい、直ぐさま寝息を立て始めた。
 依頼主の村には、明日にでも辿り着くだろう。

 *
 村に辿り着いた――筈だ。
 村の周辺には、小さな魔物や野生の動物達を防ぐ柵が立っていた。
 ――が、家屋が無い。
 壊れ、潰れ、燃え尽きた家屋だった物は溢れているが、およそ大丈夫だと思える家屋は一軒として無かった。
「そ……そんな……」
 当然、それが当たり前であるはずがなかった。
 信じたく無い、と。
 恐らく自分の住んでいた所なのだろう。
 もはや瓦礫の山でしかないその場所へ依頼主がフラフラと歩いて行った、そんな時。
 ダヴィヤも、他の生徒達も、同じタイミングで同じ物を見つけた。
 それは――――時間が経ち、どす黒く変色した……地面に染み込んだ血だった。
 途端、
「離れろ!!!」
 ダヴィヤが叫ぶ。
 それは、依頼主である村人に対してか。
 それとも、依頼主を案じて駆け寄ろうとした生徒にだったか。
 声に反応し、咄嗟に後ろに飛んだ生徒と、膝から崩れ落ちた直後で顔を上げることしか出来なかった村人との命運は、そこで違った。
 ゴウンッ!!
 勢いよく瓦礫が吹き飛び、中から一体の『鬼』が現れたのだ。
 ニヤけたような顔をしたその鬼は、その表情のまま目の前の村人を裂いた。
 上がる悲鳴に飛ぶ飛沫。
 一瞬生徒がたじろいだ瞬間、ダヴィヤはその鬼目掛け――疾(と)んだ。
 地を蹴り、空気を震わせて。
 渾身の踵(かかと)落としを鬼の顔面へと叩き込んだ。
 ――が。
 鬼はまともに受けたにも関わらず、身動(じろ)ぎ一つしない。
 ただ、ダヴィヤを観察するように、じっと見続けていた。
「逃げろ!! 私に構わず、学園まで走れ!!」
 怒号にも似たその叫びは、鬼から離れたダヴィヤの口から放たれたもの。
 先ほどの一撃で、どうやら自分たちの手に負える魔物では無いと判断したらしい。
 その事を理解し、生徒達が走り出した事を確認して、ダヴィヤは二撃目を放つ。
 今度は踵落としでは無く、レガースで――自身の脚で、鬼の視界を塞ぐように。
 僅かでも、生徒達の姿をその視界から消すように。
 けれども、そんなダヴィヤをまるで小バエでも払うが如く、鬼は手首の返しだけで吹き飛ばした。
 咄嗟に防ぐも力の差があり、盛大に吹き飛ばされたダヴィヤは、川へと着水――せずに水切りの要領で何度も跳ねて。
 何度目か分からぬ跳ねの途中で何とか体勢を立て直し、岸へと跳ぶ。
 そこには、おもちゃでも見つけたように、よりニヤけた顔を見せる鬼が立っていた。

 *
 逃げろと言われ、学園へと全力でダッシュしていた生徒達は、後方で聞こえていた戦闘の音が消えたことに気が付く。
 思わず振り返りそうになるが、何か背筋に冷たいものを覚えたような気がして、ひたすらに前のみを見ていた。
 俺らに出来る事があったのでは。
 先輩一人で大丈夫なのか。
 もし――もしも先輩がやられてしまっていたら。
 考え出せばキリが無いそんな思考は、不意にかき消された。
 逃走を続けていた自分らの横に、ダヴィヤが並走してきたのだ。
 祖流還りを行っており、四足で真っ赤な馬体を走らせるその口からは、別の赤いものが垂れていた。
 思わず大丈夫かと声を掛けようとしたが、それよりも先にダヴィヤが口を開いた。
「すまない。君たちから遠ざけようとしたが、私が君たちから離れると知って、ヤツは君達を追い始めた。このままのペースだと学園に着く前に追いつかれてしまう。力の差は歴然、申し訳無いが、君達ではまるで歯が立たないだろう」
 そんなダヴィヤの説明を受け、足から力が抜けそうになる。
 ――が、
「だから私が、学園へ先に向かい報告する。そうすれば、教員やマスターランクの方々の援軍が期待できる。頼む。その援軍が来るまで、耐えてくれ。夜営に使っていた場所で遅滞戦や遅延戦でどうにか……」
 僅かながらに希望が出てきて、しっかりと大地を踏みしめる。
 それでも、いつ来てくれるか分からぬ援軍を待ち、自分より遙かに強い相手を足止めしろ、という難題はあった。
 しかし、目の前の希望を諦めるのは学園の生徒と言えるだろうか。
 そう自分に問いかけ鼓舞し、ゆっくりとダヴィヤへ頷いて見せた。
 その行為を確認し、並走していたダヴィヤは風を纏って消えていく。
 自分たちが殿(しんがり)の撤退戦。
 生徒諸君は一層奮励努力せよ。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2020-01-14

難易度 とても難しい 報酬 多い 完成予定 2020-01-24

登場人物 8/8 Characters
《終わりなき守歌を》ベイキ・ミューズフェス
 ローレライ Lv27 / 教祖・聖職 Rank 1
深い海の色を思わすような、深緑の髪と瞳の彷徨者。 何か深く考えてるようにみえて、さして何も考えてなかったり、案外気楽にやってるのかもしれない。 高価そうな装飾品や華美な服装は好まず、質素で地味なものを好む。 本人曰く、「目立つということは、善きものだけでなく悪しきものの関心も引き付けること」らしい。 地味でありふれたものを好むのは、特異な存在として扱われた頃の反動かもしれない。 神には祈るが、「神がすべてをお救いになる」と盲信はしていない。 すべてが救われるなら、この世界に戦いも悪意もないはずだから。 さすがに口に出すほど罰当たりではないが。 ◆外見 背中位まで髪を伸ばし、スレンダーな体型。 身長は160センチ前半程度。 胸囲はやや控えめBクラスで、あまり脅威的ではない。 が、見かけ通りの歳ではない。 時折、無自覚にやたら古くさいことを言ったりする。 ◆嗜好 甘いものも辛いものもおいしくいただく。 肉よりも魚派。タコやイカにも抵抗はない。むしろウェルカム。 タバコやお酒は匂いが苦手。 魚好きが高じて、最近は空いた時間に魚釣りをして、晩ごはんのおかずを増やそうと画策中。 魚だって捌いちゃう。
《這い寄る混沌》ニムファー・ノワール
 アークライト Lv20 / 王様・貴族 Rank 1
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ ニムファーは読みにくいかも知れないので「ニミィ」と呼んでくださいね。 天涯孤独です。何故か命を狙われ続けてます。 仲間やら友人はいましたが、自分への刺客の為に全て失ってしまいました。 生きることに疲れていた私が、ふと目に入った学園の入学案内の「王様・貴族コース」を見て考えを改めました。 「自分が命を狙われるこんな世界、変えて見せますわ!」 と思っていた時期が私にもありました(遠い目 今ではすっかり学園性活に馴染んでしまいました。 フレンドになった方は年齢にかかわらず呼び捨てタメ口になっちゃうけど勘弁してね、もちろん私のことも呼び捨てタメ口でも問題ないわよ。 逃亡生活が長かった為、ファッションセンスは皆無な残念女子。 な、なによこの一文。失礼しちゃうわ!
《ゆうがく2年生》ヒューズ・トゥエルプ
 ヒューマン Lv21 / 黒幕・暗躍 Rank 1
(未設定)
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《比翼連理の誓い》オズワルド・アンダーソン
 ローレライ Lv22 / 賢者・導師 Rank 1
「初めまして、僕はオズワルド・アンダーソン。医者を志すしがないものです。」 「初見でもフレンド申請していただければお返しいたします。 一言くださると嬉しいです。」 出身:北国(リゼマイヤ)の有力貴族の生まれ 身長:172㎝ 体重:60前後 好きな物:ハーブ、酒 苦手な物:辛い物(酒は除く) 殺意:花粉 補足:医者を志す彼は、控えめながらも図太い芯を持つ。 良く言えば真面目、悪く言えば頑固。 ある日を境に人が触ったもしくは作った食べ物を極力避けていたが、 最近は落ち着き、野営の食事に少しずつ慣れている。 嫌悪を抱くものには口が悪くなるが、基本穏やかである。 ちなみに重度の花粉症。 趣味はハーブ系、柑橘系のアロマ香水調合。 医者を目指す故に保健委員会ではないが、 保健室の先輩方の手伝いをしたり、逃げる患者を仕留める様子が見られる。 悪友と交換した「高級煙管」を常に持ち、煙草を吸う悪い子になりました。
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《ゆう×ドラ》タックス・ジム
 ヒューマン Lv12 / 村人・従者 Rank 1
気高き税の執行者ゾーゼイ・タックス様の従者、タックス・ジムでございます。 ゾーゼイ様の野望「適正課税」の達成のためなら、例え火のなか水のなか、ノー残業デーなんのその、24時間戦えます。恐縮です!! *** 村役場で十分経験を積んだのち、他市町村の経済の根幹である税に関わって回った経歴から、学園周辺市町村の政財界、各種産 業に結構なコネがある。 当初は主の従者としての務めを果たしたいだけだったが、折角学園に入ったのだから、戦闘面で足を引っ張るかわりに、得意分野である社会戦や物資調達で役に立とうという意欲が出てきた。 甥のタスクや母のマーニーが生き生きと課題に取り組む姿に影響を受けたことも大きい。

解説 Explan

 自らの背後に迫る脅威に対し、あえて立ち向かい、遅延して援軍を待つのが目的です。
 ただし、力の差は歴然。真っ正面から戦っては、あっさりと負けてしまうでしょう。
 なので、野営地として使った場所や、森を活かして真正面から戦わないようにしてください。
 野営地にあるものは以下の通りです。

 ・動物や小型の魔物を防ぐための簡易柵。(これだけでは防げませんが、補強などを行ったりすることで、足止めが期待できます)

 ・焚き火に利用した薪の燃え残り。(火種が必要ですが火を熾せます)

 ・倒れた木や大きな石。(これだけでは何の効果もありませんが、もし動かしたり転がしたり出来るのであれば足止めに使えるかも知れません)

 
 鬼について

 ・鬼は痕跡を探して追ってきています。上手く痕跡を隠すことでも時間を稼ぐことが出来ます。

 ・武器などは持っておらず、殴打や蹴り、噛み付き等で攻撃してきます。

 鬼の情報や様々な道具、知恵を駆使し、無事に生き延びてください。
 では……ご武運を。


作者コメント Comment
 戦闘描写が苦手なら、戦闘をあまり行わない戦闘ものを書けばいいじゃない←
 と言うわけで初の戦闘エピになります。
 しかし、ひねくれている馬なので、案の定真っ当な戦闘では無い模様。
 窮地に陥りたい皆様は是非是非。


個人成績表 Report
ベイキ・ミューズフェス 個人成績:

獲得経験:198 = 132全体 + 66個別
獲得報酬:4500 = 3000全体 + 1500個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
囮役と先行隊に別れ、先行隊は野営地で迎撃準備
手筈通りにいかないで交戦状態になったら発煙筒での合図

◆分担
私は先行隊

◆先行
必要なら全力撤退使用し最寄り野営地へ
野営地でロープや油、火打石等が残っていたら確保し、2回目の野営地に向かい罠に利用

◆罠
防御拠点Ⅰで守りに向いた陣地・罠を設置

倒木を木々の間に通すように置き障害物
穴が開いたり芯が虫に喰われ枯れた倒木は、中に油を染み込ませた枯草等を詰め、離れてロープ等で点火する罠に

石は簡易柵の内側に倒木を組み補強する際の重石や、立木にスコップを結わえロープで引っ張り、即席投石器で敵を撃ったり活用

時間がないなら傾斜を利用し倒木や石を落とす等
少しでも時間稼ぎになる罠を

ニムファー・ノワール 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
B班(陽動・囮)にて迂回ルートへ
陽 動 →陽 動 →野営地②(通過)→野営地①(合流)ルートで行動

まずはA班の足跡偽装ね。【掃除】できれいにして落ち葉をかぶせればいいかしら。
その後は【覚醒】【飛行】で迂回ルートに復帰すればごまかせそうね。
その後は【心理学】で鬼の行動を予測しつつ、森では草結んで足を引っかけさせたり、ロープを張ったりして即席で作れそうな罠を作りつつ撤退するわ。見え見えの張りぼての殺傷力の高そうな罠(実際はない)なんかもできたらいいわね。鬼に痕跡を探すことに集中させないように鳴子も設置ね。


野営地①では【挑発】【立体機動】【緊急回避】で只管回避に専念。魔力に余力があれば【ブライト・レシール】



ヒューズ・トゥエルプ 個人成績:

獲得経験:198 = 132全体 + 66個別
獲得報酬:4500 = 3000全体 + 1500個別
獲得友情:5
獲得努力:5
獲得希望:5

獲得単位:0
獲得称号:---
迂回ルートで鬼を引きつける【B班】にまわる。
矢に油を塗布をしたものを放ちながら逃げる。
もしA班の方へ向かおうとした場合は矢を放って、こちらに注意を向けさせる。

【立体機動】で木々を飛び移りながら逃亡。

(1)【二連射】を顔付近に放ちます。

(2)接近されたら、先輩と同じように視界を防ぐように蹴りを入れる
ように見せかけて【2段ジャンプ】で足場を形成し自身から対角線上に鬼の顔へ飛び込かかり至近距離で【プチヒド】近い方の目に放ちます。

味方の青い煙が見えたら、夜営地②(2日目の野営場所)まで戻り
(2)に成功した場合はA班に敵に死角が生まれたことを伝える。

その後は野営地①で応援が来るまで持久戦を挑む。

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
ひゅー。見たことない上にぶっつけ本番な魔物。
いーじゃんそーいうの。見ることなすこと全部初対面?体験?でしょ。
とりま別れるーってならザコちゃん引きつけ側行くね。近くで見たいから。でもってザコちゃんは頭数に入んないから。

なんせよ動きは【推測】で見るとして、なんか用意してるっぽいゆーしゃ様の時間稼ぎにも、あっちがどーいう動き備え狙ってんのかはなるたけ把握しとく。誰を、とか、どの辺を、って。

でもって、燃え残りとか終わりの焚き火の薪とかぶん投げ【投擲】であの魔物の足元に当てる。灰で足滑らせてくんないかなって。笑うじゃん、転けたら。
冷えてる灰部分とか土と混ぜて丸めて投げてもいーけどさ。その時間余裕あれば。

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
*目的
援軍が来るまで囮班として敵を陽動、攪乱をします

*動機
撤退しながらの持久戦は初めてですが、あの鬼を倒すためにもやるべきことをやらなきゃ

*手段
囮班に参加
『挑発』で囮班に標的を向けさせた後、木々の合間を移動して攪乱したり、川を利用して痕跡を消してやり過ごして先行する罠班の方々のために時間稼ぎをします

狼煙が上がったら囮班の方々と合流。殿を務めて他の方々を守りながら二回目の野営地へ鬼を誘導

誘導完了後は一回目の野営地へ向かい、迎撃準備
『ヴァン・ガード』に【防御魔力】を展開。【全力防御】と【衝撃享受】を駆使して最大限の防御を固め、ダメージを負ったら『特急薬草』を使い回復するなどして最後まで耐え抜きます

オズワルド・アンダーソン 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
【心情】
僕、応急手当等々の医学以外のお仕事は苦手なんですけどね!

【合流前】
先行し、簡易の罠設置や野営地の陣地作成を行う。
野営地で集中しながら防衛拠点を使い、設計の知識や仲間の指示をもとに罠設置の準備。
指示、変更あれば仲間の通りに行動。

【合流後】
後衛サポーターに回り、マドガトルで攻撃をしつつ怪我人にはリーラブで回復を行います。
言の葉の詩:ノクターンで鬼の眠りを誘いつつ、雨の恵みで仲間を癒します。

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
鬼ね・・・
足止めのためにいろいろ考えてみよう・・・

ッと考える前に自分の役割ちゃんとしないとな
先行して野営地から物資を調達し、陣の構築・ギミックを仕掛ける工作班に参加させていただく

まずは二日目のの野営地にて物資の補給
その際、持っていけないものを集め簡易的にだが相手の動きを阻害する罠も作っておこうと思う
鬼は酒が好きだというイメージがあるのでお酒をうまく利用したいところだな

本命の一日目の野営地でだが陣地作成、防御拠点、設計、罠設置、創意工夫で柵の強化と他の者が提唱した罠、などの設置を手伝おうと思う
罠に利用できそうならあぶないおくすりをつかう

戦闘時、安全対策で基本は危険察知、基本回避で防御に回る


タックス・ジム 個人成績:

獲得経験:158 = 132全体 + 26個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:3
獲得努力:3
獲得希望:3

獲得単位:0
獲得称号:---
我が主の野望の足掛かりとして自分も学園を把握するため
一つくらい授業を受けておかねば

適当に選んだつもりが
(【全力撤退】しながら)どうしてこうなった!?
今まで事務一辺倒自分にはとんだ場違い感

しかし
ただの足手まといでは終わりませんぞ
道中の地形は【事前調査】で頭に入ってますから
2手に別れ
A班で野営地を来た逆順にたどり
仕込み
馬先輩には援軍を赤煙に誘導するよう依頼

役場経験を活かした【設計】
荷物鞄に詰め込んだ資材で柵を徹底的に補強
鳥獣駆除を応用し【罠設置】

え?【タスク・ジム】の方が上手ですって?
ぐぬぬ悔しい
そんな無駄口叩く暇ありませんよ勇者様

ゑ?無駄口とかお前が言うな?
HAHAHA、これは一本取られましたな

リザルト Result

 自分らよりも疾く駆けていく【ダヴィヤ・スカーレット】の後ろ姿を見送った八人は、予め決めていたハンドシグナルでこれからのことを伝え合う。
 【ベイキ・ミューズフェス】、【オズワルド・アンダーソン】、【仁和・貴人】、【タックス・ジム】の四人は三日目に利用した野営地へと向かい。
 そして、【チョウザ・コナミ】、【ヒューズ・トゥエルプ】、【ニムファー・ノワール】、【ビアンデ・ムート】の四人は、先行した四人を一瞬だけ視線で追って、一拍ほど停止する。
 僅かでも先行隊と自分たちの距離を作るべく、囮役という都合上、こちらに注意を引くために。
 そして、先行隊の残した足跡を掃除するという役目を請け負ったニムファーを残し、三人は周囲に身を潜める。
 万が一にも、ニムファーを犠牲にしないために。
 ――と。
 ビュォッという音と共に、風を切り裂いて何かが飛んできた。
 それは今しがた掃除を終えたばかりのニムファーの頬を掠め、その顔にうっすらと赤を滲ませる。
「投擲!?」
 思わず驚き振り返ろうとしたニムファーだったが、その手をビアンデが引いた。
「行きますよ!!」
 怒号にも似た叱責は、時間と自分を無駄にするなという二つの意味。
 ハッと我に返ったニムファーは小さく頷くと、一目散に駆け始める。
 もう背後を通る、風の切り裂く音には振り返ることは無かった。

 *
 生徒達が分かれた地点。
 その場所へと辿り着いた『鬼』は僅かに立ち止まった。
 足跡が少ない。その情報を読み取った鬼は、天へと向けて笑みを零す。
 戦意喪失していない、と。
 まだ遊べるおもちゃがある、と。
 そうして鬼は、残された足跡を追うように進み始めた。
 遅れを取り戻すように、それまでよりもさらに速度を上げて。

 *
「んー、追ってきたっぽいね」
 囮隊最後尾を務めるチョウザがそう伝え、他の三人はアイコンタクトで頷いた。
 最初の目標はクリア。
 後はこちら側へ出来るだけ引き付けて時間を稼ぎ、陣地構築が完了したという報告を待つばかり。
 とはいえその報告を受け、作られた陣地へと撤退し、さらにその陣地で援軍の到着を待たねばならず、まだ微塵も油断はできない。
「最初は俺が行く」
 そう宣言したヒューズは、立体機動で飛び回っていた木々の枝にて停止する。
 そして、そのまま担いでいた弓を構えた。
「ここだけで足止めする必要はありません。僅かでも時間を稼いだらすぐに退いてください!」
「任せとけ!」
 それだけ言って他の三人は先行。
 対して残ったヒューズは一息だけ吐いて呼吸を整えると――。
(来たな……)
 視界の先で、揺れ動く大きな影を確認した。
 込めるは一瞬。躊躇いはない。
 そうして放たれた二本の矢は、真っ直ぐに鬼へと向かっていった。
 ――が、しかし、その矢はあっさり鬼の手に片や弾かれ片や受け止められ。
 矢尻が肌を突き破ることは無かった。
 そして――。
 ビュォッ! っと風を切り裂く音が聞こえたと思えば、ヒューズ目掛けて石が飛んできて。
「危ね!?」
 ギリギリ上体を反らして躱すと、ヒューズはすぐにその場を立ち去る。
 矢を防ぐときと石を掴んで投げるとき。
 僅かでも時間を稼いだと言えるのだから逃げるべきだ。そう判断したから。
 それに、
(取りあえずは細工できたし、後はタイミング次第だな)
 密かに狙っているとある行動。その布石も打ち終えた。
 そうしてヒューズは、また立体機動を駆使した移動へと戻るのだった。

 *
 陣地構築を目的とする四人は二日目に利用した野営地へと辿り着いていた。
 動物や小型の魔物を防ぐための柵や、焚き火に使わなかった薪の残りなど、僅かでも使える可能性があるものを回収していく。
「向こうの方々は大丈夫でございますかね?」
「信じるしかないですよ。それに、囮役を買って出てくれた人たちも僕たちを信用していますよ」
「何にせよ、私達は私達出来る事を全力でやるだけです」
「回収を終えたらすぐに最初の野営地へ向かおう。時間が有るに越したことはない」
 四人は頷いてそれぞれ分担した役割を果たしていく。
 貴人は薪を。タックスとオズワルドは柵を。ベイキはロープ等を。
 それぞれ回収し終え、初日の野営地を目指す頃、少し離れた所で何かが倒れるような大きな音を聞いた。
 それが、考え得る最悪な展開では無いことを祈りつつ、四人は足早に移動を開始するのだった。

 *
「いやー、笑う」
「バッチリでしたわね」
 イタズラが成功した子供のような顔を、向かい合わせて笑うのはチョウザとニムファー。
 その後方には、周囲の木々をなぎ倒しながら――大の字に倒れた鬼の姿が。
「草を結んで足を掛けるって、まさか上手くいくなんて……」
 ビアンデが信じられないものを見るように呟くのも無理はない。
 実際、この草結び作戦を最初に仕掛けていたら鬼は引っかからなかったであろう。
 足跡を探しながら移動する都合上、嫌でも地面は確認するはずなのだから。
 しかし、直前にヒューズが木の上からの狙撃を仕掛けていた。
 そして、その出来事の直後であったからこそ、鬼の注意は下より上へ。
 少しでも早くにおもちゃを確認し、余計なちょっかいを未然に防ごうと視線を上げて。
 捕らえた小さな背中へと追いつくために、さらに速度を上げようとした瞬間……。
 引っかかった。
 持ち上がらぬ足。けれども推進力は前へ。地を蹴った反対の足は既に宙。
 不意の一撃。勢いは十分。
 遠くに居ようとも耳に届く転倒音を響かせて、鬼は盛大にスッ転んだ。
 音を聞いて振り返り、口元だけを歪め、笑い始めたチョウザに釣られ、ニムファーが、ビアンデが、ヒューズが。
 思わず緊張の糸をほんの僅かに緩めたその刹那。
『危ない!!』
 何かを感じ取ったヒューズとニムファーが同時に叫ぶ。
 立体機動で逃げていたビアンデ、ヒューズ、ニムファーは大きく右へ左へ思い思いの方向に跳んで。
 地を駆けていたチョウザは、大きくなる影から離れるようにやっぱり大きく右へと跳んだ。
 そして――。
 ズガンッ!
 鬼が転んだときより大きな音を立て、あのまま進んでいれば四人が通っていたであろう地点に――木が降ってきた。
 転ばされ、立ち上がるよりも前に。
 鬼は近くの木を引き抜き、こちらへと投げてきたのだ。
 自分よりも遙かに大きな木を。
「ひょっとして怒らせキレさせちゃった感じ?」
「囮役なので願ったりですけど、ちょっと攻撃がシャレにならないですね」
「一先ず距離稼ぐぞ。射程内にいたらいつまで避けられるか分からねぇぞ!」
「全! 力! 撤! 退! ですわ!!」
 僅かな感想を言い合うも、それ以上は体力の無駄。
 本当ならば今すぐにでも最初の野営地へと向かいたいが、未だに陣地が完成したことを知らせる発煙筒は見えない。
 怒らせたことで、より激化するであろう鬼の追跡に生唾を一度飲み干して。
 それでも前を向き、生徒達は速度を上げた。

 *
「柵はもう少し間隔を広げておきましょうぞ」
「柵の隙間には落とし穴を掘っておく」
 陣地の外を担当することになったタックスと貴人は、それぞれせっせと思うものを設置をする。
 罠と柵を簡易に、けれども効果的に。
 わざと広く間隔を開けた柵の間は、貴人特製の落とし穴が掘ってある。
 特製といっても落ちたら終わり……と言うわけではないが、その中身は他の罠と相乗効果が期待できるもの。
 そんな罠張り柵置き班の後ろでは、
「このロープをそちらの木に結んでください」
「了解しました。任せてください」
 ベイキとオズワルドがこちらも何やら作成中。
 陣地内にある木、そのいくつかの先端にロープを結び……。
 どうやら、簡易な投石機のような狙いらしい。
 穴掘りがある貴人やタックスよりも早く準備が終わった二人は、今のうちにと周りを見渡して使えそうな薬草がないかを捜し始めた。
 相手は先輩でも歯が立たなかった鬼である。
 薬の類いは多いに越したことは無い。
 ――そうして、いくつか使えそうな薬草を見つけた頃、
「お二方ー! こちらは準備完了ですぞー!!」
「後は……鬼が出るか蛇が出るか、だ」
 そう声を掛けられて、
「はーい! すぐ戻りまーす!!」
「それ、鬼で確定してやしませんか……」
 元気よく返事をし、小さな声でツッコミを入れて。
 ……満を持して、青色の発煙筒を焚くのだった。

 ソレには、四人共が一斉に反応した。
「合図っ!」
 きゃっホイと、待ってましたとテンションを上げたニムファーの背後に鬼の投擲した石が跳んでくる。
 ――が、
「油断しないでください! これからも大変なんですからね!!」
 石とニムファーの間に入り、斜めから盾をぶつけることで石の軌道を逸らしながらビアンデが言う。
「ありがとう!」
「けどザコちゃん達、結構違う方に流れて迂回しちゃってたね。すぐにあっちに向かわなきゃ」
「そうだな……っておい!? 鬼が俺たちを追ってきてねぇぞ!?」
 叫んだヒューズの言葉に、一同背後を振り返る、が。
 先ほどまでの威圧感は薄れ、視界の端には自分たちとは別の方向へと向かっている鬼を捕らえる。
「まさか、発煙筒の下に行く気じゃ……」
「グズグズしてられねぇ!! 追うぞ!!」
 言うが早いか四人は急ブレーキをかけて方向転換。
 先ほどまで追われていた相手を、今度は追いかける事になってしまった。


 煙をあげ、待つことしばし。
 徐々に近付いてくる足音を待っていた四人は……一転。
 僅かにでも緩んでいた気を引き締めそれぞれ持ち場へ。
 見えたのは鬼の姿のみ。それは、恐らく考えられうる最悪の展開。
 ――しかし、
「自分共の目的は増援までの時間稼ぎですぞ!! 悲観している時間は皆無ですぞ!!」
 その展開を、だからなんだ、受け入れろ、と。
 誰もが嫌う、けれども、誰かが言わねばならないことをタックスは口にした。
 もし囮役が力尽きたのならば、その後だけは追ってはならぬ、と。
 そんな言葉を聞けば嫌でも奮い立つというものだ。
 そして、
「今です!!」
 鬼が最初の柵に差し掛かったときに、篭城戦が幕を開けた。
 ――いや、篭城と呼ぶにはあまりにも心許ない城だった。
 何しろ野営地に柵を立て、穴を掘り、少しの迎撃兵器を用意しただけなのだ。
 けれども、ここで何としても粘るという、四人の意思は堅く。
 ベイキのかけ声と共に投石機から放たれた石は、真っ直ぐに鬼へと向かっていった。
 柵を壊すにしろ避けるにしろ、動きは止まるはず。そこを狙い撃つ予定のその石は――。
 あっさりと回避され……回避した先で鬼がバランスを崩す。
 避けられることも想定し、柵の周囲には落とし穴がズラリである。
 数を重視し、そこまで深さはないものの、バランスを崩させるには十分。
 さらに、
「これは当たりますね」
 追撃とばかりにオズワルドが投石機で投げた丸太が、今度こそ鬼へと直撃する。
 衝撃により仰け反り、けれどもすぐに体勢を立て直した鬼へ――。
「やっと追いついたぞゴルァッ!!」
 苛つきからかとても言葉が汚くなっているヒューズが飛びつく。
 その後ろから、
「遅れてしまいましたわー」
「ちょっち遅れた」
「申し訳ありません! 途中で鬼がこちらへと向かってしまったもので」
 ニムファー、チョウザ、ビアンデ、と次々に合流した。
「皆様方ご無事で何より!!」
 先ほどはあんなことを口にしたタックスだが、望んでいないのは彼も同じ。
「今から無事じゃなくなりそーな人も居るけど」
 けれどもチョウザの口からはそんな言葉が出てきて。
 誰のことかと一瞬考えたが、
「……あ」
 どうやら理解したらしく、鬼へと組み付いたヒューズへと視線を向けた。
「色々まとめてくれてやるよ! 喰らえプチヒドォッ!!!」
 雄叫びにも近いその言葉の後に。
 ボゥンッ!! と、普通では考えられない轟音と爆発が発生した。
『んなっ!?』
 何が起きたか分からない陣地形成組四人が目を丸くしている中、爆発によって吹っ飛ばされたヒューズを、
「大丈夫ですか!?」
 オズワルドが受け止める。
「へへ、燃えるもんさえありゃあプチヒドでもあの通りだぜ」
「凄い火傷ですよ!! 皆さん、僕はヒューズさんの治療に専念します!」
 赤と黒とが入り交じるヒューズの腕を、薬草を用いて応急処置を行うオズワルド。
「なぁ、今の何だったんだ?」
「油染み込ませた布を鬼の顔に押し当てつつプチヒド撃ったんだって。根性凄いよね」
 見ているだけでは何が起こったか分からなかった貴人はチョウザへとネタばらしを要求し。
「なるほど……いけるか?」
 未だ顔が炎に包まれている鬼は、火を払おうと手を近づけて――。
 最初も最初、ヒューズの放った、油の塗られた矢を受け止めた鬼の右手は……。
 顔からの火が引火した。
 さらにそこへ、
「油も燃えりゃあこっちも燃えるぞ!」
 貴人が何かを鬼目掛けて放り投げる。
 何かが飛んできている。その事に気が付いた鬼は、もはや余裕など無くソレを燃える右手で打ち払って。
 小爆発。
 弾いたつもりが、貴人の投げ放ったのは酒入りの瓶。
 そんなものを燃えている右手で割ればどうなるか。
 答えは前述したとおりである。
「自分もやりますぞ!!」
 そして、タックスも、投石機を利用して丸太を飛ばし……。
 もはや辺りを気にする余裕のない鬼は、避けることも、払うことも、防ぐことすら。
 一切叶わず直撃を受けて。
 事前に丸太へとタップリ染み込ませていた油に引火し炎上。
 してやったり。生徒達誰もがそう思った。
 ――が、そこまで甘くは……なかった。
 地を揺らす咆吼。その音から分かる鬼の心境。
 緩んだ糸は、すぐに切れる寸前まで張り詰めて。
 鬼の動きは――見えなかった。
「えっ!?」
 消えた鬼に対して、疑問を口にしたニムファーは、突如として目の前に現れた鬼の拳に一切反応ができず。
 いつの間に投げられたか引き抜かれた柵は、真っ直ぐにオズワルドへと飛んでいた。
「あぶっ!」
「危ない!!」
 間一髪、ニムファーは拳との間に入ったチョウザによって。
 オズワルドはビアンデによって。
 それぞれ致命傷を避けていた。
 もっともチョウザは、いくら武器で防いでいたとはいえ鬼の一撃を食らってしまい吹っ飛ばされてしまっているし、いくら盾でガードしていたとはいえ、投げられた柵を防げば衝撃はある。
 ビアンデもその場にへたり込んでしまっている。
「火が効いている訳じゃなかったのかよ!!?」
「驚いていただけのようだな」
 未だ燃える右手にも、顔にすらももはや反応はなく。
 その怒りに満ちた顔は、生徒達へと真っ直ぐ向けられていた。
 動けぬ者、チョウザとニムファー、ビアンデの三人。
 治療される側とする側で、今すぐには戦闘に参加出来ないヒューズとオズワルドに、次にぶつける物を用意している途中のベイキと貴人とタックス。
 もはや誰が狙われてもおかしくなく、誰が狙われても等しく灯が消えるだろう。
 値踏みでもするように、一度だけ、一瞬だけ全員を眺めた鬼は狙いを定め、腕を振りかぶって。
 ――――そのまま真後ろへと吹っ飛んだ。
 遅れて聞こえる打撃音。
 先ほどまで鬼が立っていたその場所には、よく見知った狼が一匹。
「全員、無事みたいだね!!」
 そして、聞き覚えのある声が響いた。
『コルネ先生!!』
 反射的に全員はその名を叫び、狼は――【コルネ・ワルフルド】は遠吠えで応える。
 そんなコルネへ対抗するように、
「何だ何だ、オレサマより目立った登場か? コルネた~ん?」
 登場した【メメ・メメル】学園長も、普段のトラブルメーカーの空気はなく、これ以上ない心強い味方である。
 何より、巨大な魔力の玉を頭上に掲げ、鬼へと放つ姿は色々と規格外である。
「大きな怪我をした子は居ないかメェ~」
 ワンテンポ遅れた【メッチェ・スピッティ】は応急箱を取り出して、
「取りあえず飛ばされていたこの子達をお願い」
 飛ばされたチョウザとニムファーを担いできた【ユリ・ネオネ】から二人を預かり治療していく。
「悪い……。ゼェ……ゼェ……。遅くなって……しまった。……良かった」
 そして最後に、ダヴィヤが息も絶え絶えにやってきて、そのままメッチェの治療を受ける。
「じゃあ、私も参戦してくるわ」
「気を付けるんだメェ~」
 他の生徒の無事を確認し、ユリはコルネ、メメを追って鬼の下へ。
 生徒一同がホッと胸を撫で下ろし、治療もあらかた終わった頃、タイミング良く鬼狩りに出かけた先生三人が帰還してきた。
「たっっっっっっぷりお仕置きしておいたから!」
「もう悪さ出来ない様に、キツーく言っておいたからな☆」
「もうおいたは出来ないでしょうね」
 安堵を通り越し、恐怖すら感じる笑顔でそう主張する先生達は、そのまま生徒達をそれぞれ担いで。
 学園へと、戻るのだった。



課題評価
課題経験:132
課題報酬:3000
メーデーメーデーメーデー
執筆:瀧音 静 GM


《メーデーメーデーメーデー》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 1) 2020-01-09 02:49:01
こりゃ責任重大だね。ここは…

【A】先行して野営地から物資を調達し、陣の構築・ギミックを仕掛ける工作班
【B】迂回ルートで森に引き込んで足止めを担う囮班

と、大まかに二つに分けて、班内で細かく役割を分担するというのはどうだろう。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 2) 2020-01-09 07:49:28
色々と考えるほど、早く寮に帰りたくなる状況ですね……。
あ、教祖・聖職コースのベイキ・ミューズフェスです。よろしくお願いします。

大きな流れはヒューズさんが仰るように分担するのがいいかもしれませんね。
ただ、敵の知能は高そうですし、囮の人数が少なすぎたりすると野営地へ向かう班を優先して追うかも。

その辺のバランスも結構大事になるかもですね。

>分担
個人的には逃げ回るのに有効な技術もないですし、野営地で工作する方に回れればと。
一応、防御拠点Ⅰ持ってますし。

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 3) 2020-01-09 23:24:02
なんてことでしょう、マジで案を考えねばいけませんね。
初めましての方は初めまして、賢者・導師コースのオズワルド・アンダーソンです。
以後お見知り置きを。

焚き火に煙草を入れて臭いや煙で時間稼いだり、
罠を作ったり、
などの案を一通り出してもいいかもしれません。
ちなみに僕が持っているアイテムの状態異常を利用して、と思ったんですが過度な期待はしない方がいいですかね。

囮班は錯乱用に立体機動、持ってた方がいいかもしれないですね。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 4) 2020-01-10 00:00:30
村の近くには川やあるようですし、囮役は川や森の地形も利用して、痕跡を消したりする手もありそうですね。
川の浅い箇所を渡って足跡を消したり、森では枯れ葉とかで痕跡を消すこともできるかもしれませんし、逆に痕跡を複数残して、敵が狙いを絞りにくいように仕向けたりとか……。

あと、高低差がある場所があれば、倒れた木や石を転がしたりして、敵の進攻を遅らせたり……敵が回避すると思われる場所に別の罠も仕掛けて、多重の罠で敵を攪乱する。
なんてこともできるかも。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 5) 2020-01-10 01:20:23
飛行技能があれば足跡の偽装も出来るんだけどね。
A班はタヴィヤ先輩の足跡を辿るという手がある。
そうすりゃ、足跡が多いB班に誘導出来るんじゃねーかな。
俺の獲物は弓だから、最悪Aの方を追っても軌道修正は効かせられるかね。

多重の罠。
思い浮かぶ…罠…罠。

閃光を浴びせて方向感覚を狂わせるとか、あとはー…出てこないな。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 6) 2020-01-10 03:29:54
>多重の罠
えっと、例えば転がってくる丸太を避けようとしたら、そこに落とし穴があって、落とし穴には杭が仕込まれてた的な?

罠で罠に誘導するようなタイプもあれば、ヒューズさんが仰る閃光を絡めるなら……敵の目を閃光で眩ませた隙に、周囲の火種に火を着けて可燃物を燃やす火計的な手とか。

適当な思いつきですし、とりあえず生き残ること優先で周辺への被害を考えない部分もあるのですが、とりあえず言ってみますです。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 7) 2020-01-10 13:28:47
掛かって良し、外してよし、か。
火計は場所を選ぶことになりそうだけど
狼煙代わりにもなるから採用したいところだね。

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 8) 2020-01-10 15:20:16
魔王・覇王コースの仁和だ。
【A】班に参加させてもらう。
陣地作成、防御拠点、罠設置、設計を軸に野営地を強化しようと思うが・・・

火計をするなら定番の油ぶっかけからのヒド、プチヒドはお手軽だと思う
動作が多くなってはしまうが相手を誘導させなくてもいいというのは十分な強みだよな

あと罠を仕掛けるのならダメージよりも状態異常と行動阻害になりそうなのを仕掛けた方がいいと思う


《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 9) 2020-01-10 17:39:21
我が主ゾーゼイ様の野望(適正課税)の実現に向け、
自分も、学園のことを把握する必要がございます。
その第一歩として、授業のひとつくらいは受けてみなければ。
適当な授業を見繕って、申請書をさらさら~っと。

(そして、現場にて、全速力で逃げながら)

ま、ままままさか、こんなことになろうとは~~!
じじじ自分、どうやらとんだ場違いな授業に来てしまったようです!
恐縮で、ございまあ~~す!!

しっしかし、しかしでございますよ、このタックス・ジム、
腐っても事務のスペシャリストとして、ただの足手まといでは終わりませんぞ!
甥も常々お世話になっております、策士ヒューズ様の班分けに従い
A班にて、役場で身に付けた【設計】を活かして、進路妨害、痕跡隠蔽に尽くしましょう。

必ず生きて帰りますぞ、我が主ゾーゼイ様ぁああ!

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 10) 2020-01-10 17:46:38
恐縮ではございますが、班の確認でございます。

現状、A班を具体的に表明しているのが、甥もだすくもお世話になっております仁和様と、自分でございますね。

バランスも重要そうなので、こまめに記載していくこととしましょう。
恐縮ですが戦闘はとんとダメなので、これくらいは。

A班(先行・罠) 仁和様、自分
B班(陽動・囮)

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 11) 2020-01-10 18:24:36
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ
私はB班に参加させてもらうわ。
飛行による偽装工作は一回なら一応可能よ。


《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 12) 2020-01-10 18:37:13
ああ、ジム家の…
やはり文武両道の行動派揃いですね
頼もしいんだ、これが。
策士なんて大層な者じゃございませんが
知恵でも悪知恵も搾り出してこの難局を乗りきろうってな事で

仁和くん、同意見です。
油濡れにしてやりたいな…滑りでスリップさせられるかも。

戦法
・火計 (油+ヒド系)
・目眩し (ダート系+コード系 顔付近に当てる)
・傾斜転がし (木や石 調達可能)

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 13) 2020-01-10 19:02:34
ベイキさんもA班を希望してましたね。
俺もB確定出来そうかな。機動力を欠く訳にはいかないから
オズワルド君の言う通り、立体機動は必要だね。

今回のメンバーだと…翼持ちはニムファーだけだからね。
大変だと思うけど、お願いするよ。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 14) 2020-01-10 21:23:58
トゥエルプ様(今後、学生証通り「姓+様」で統一する方針です)
自分、武の方はからっきしのさっぱりなんですが、お褒めいただき恐縮です!

A班(先行・罠) 仁和様、ミューズフェス様、自分
B班(陽動・囮) ノワール様、トゥエルプ様
ご検討中    アンダーソン様、ムート様、コナミ様

コナミ様…えーと、コナミ様?
(ぽんと手を打ち)そうそう、甥から聞いてたのを、思い出しましたよ。
よろしくお願いいたします、ザコちゃん様!

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 15) 2020-01-10 21:56:57
出かけの出ずっぱりしてる間に大人気課題になってっし、なーんか盛り上がってる感じ。
うけるー。驚きとかその辺を。
とりま聞いてた流れは第六感で感じ取った。合ってるかは別として。ザコちゃんはザコちゃんで合ってる。

ザコちゃんどっちでもやれなくはないけど。やり慣れてる側な囮行っとく?
惰性で犠牲になってもいけるって意味でも。

痕跡って意味なら、化粧品とかタバコとか、匂いのあるもん撒くか燃やして撹乱してもいいけど…これは罠班かな。
そったら【炸裂の種】顔面にぶん投げ【投擲】かまして目潰し狙いするとか。
もしくはひたすら【挑発】かましまくってもいーし。【身代わりうさぎ】2つあるから多少は行ける。

なんせよ、他のゆーしゃ様と役割のかぶり重なりしたらつまんないし、その辺ちょっとザコちゃんは見物モブ。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 16) 2020-01-10 22:26:18
ザコちゃん様、合ってるなら僥幸でございます!
母からも甥からも、その方面のスペシャリストだと聞いておりますので、
是非、B班をお願い出来ればと思います。

お引き受けいただければ、状況は以下のようになります。

A班(先行・罠) 仁和様、ミューズフェス様、自分
B班(陽動・囮) ノワール様、トゥエルプ様、ザコちゃん様
ご検討中    アンダーソン様、ムート様

自分は、先ほど一通り必要そうなものの履修、購入に励んでおりました。
勇者技能は、忍耐、土下座、防御拠点、全力撤退
一般技能は、設計、罠設置、事前調査、推測
道具は、資材をいっぱい詰める用に荷物鞄、工事用にスコップ、
そしてカンバン。武器ですが、資材として使っちゃっうようプランに書いてみます。

プラン内容は、プロローグ記載の基本に忠実に、柵の強化と倒木や石の配置、
有害鳥獣駆除の経験を活かした罠設置あたりを検討しております。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 17) 2020-01-10 23:17:27
自分たちA班は、先行して夜営地に向かうんですよね。
確か現場まで三回夜営したような気がしますが、どの夜営地を主戦場になさいますか?

恐縮ですが、自分は、学園に一番近いはずの一回目の夜営地がいいと思います。
学園から近ければ、援軍も到着しやすいですし。
いかがでしょう?

なお、主戦場を決めたら、スカーレット先輩様にお伝えする必要がございますね。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 18) 2020-01-11 02:40:00
確かに、遠くで踏ん張るメリットは無いですね 。
となると野営地③を飛ばした②と①が主戦場、でしょうか。
しゃかりき元気な鬼から野営地①までの逃走は厳しいでしょうから。
野営地②で奴の機動力と索敵能力を落とすようなアプローチを一斉に仕掛ければ十分な時間対効果が見込めるかと。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 19) 2020-01-11 11:01:28
すごく遅れてしまいましたが、勇者・英雄コースのビアンデ・ムートです。皆さんよろしくお願いします

私はやれる事を考えたら囮班一択ですね
とはいえいつもみたいに盾役だけをやればいい相手ではないので、色々と考えなきゃですが……

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 20) 2020-01-11 11:01:37
>火計
ただ、敵に火属性が有効か?
といった不確定要素や、風向きによっては自滅の懸念もある手なので、あまり過信はせず、条件が悪い場合……例えば、天候が荒れて風向が変わりやすかったり雨が降る場合や、私達が後退する方角への風が強い場合は避けた方がいいと思います。

その判断が現場判断になるのが申し訳ないのですが。

>野営地
複数の野営地を経由する場合は、先輩と別れる前に先輩へも伝えておいた方がいいかもしれませんね。

場合によっては、途中の野営地で私たちが追い詰められてる可能性もあるので。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 21) 2020-01-11 20:10:01
魔法は球状に放出されて着弾時に反応を起こす、なら
余程、風に煽られない限りは問題ないはず。
火計…というよりは鬼『火攻め』という方がしっくりくるかもしれない。
油を顔面に引っかけて、目を灼く。
簡単に消させないように手にも付着させたいかな。
…相手が炎の化身ならお手上げだ。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 22) 2020-01-11 22:03:12
魔法による攻撃のみでしたら、ヒューズさんの仰る通りだと思いますが、油や他の着火物に引火した火が、更に燃え広がると手に負えなくなるかもしれませんし、一応注意はしておいた方がいいような気もします。

そこまで気にする必要がなさそうでしたら、これ以上この件で申し上げることはありません。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 23) 2020-01-11 22:36:45
トゥエルプ様、学園側一番近くまで逃走可能かという懸念、もっともでございます。
複数の夜営地を経由する案は厳しそうですね。陣の構築に要するリソースは一ヶ所に集中したいところです。
どのみち、どこかで鬼ごっこから陣取り合戦に、ゲームが変わるのは間違いないので。
それなら、せめて陣くらいはこちらのペースで決めるとしたものでしょう。

そんなわけで、2回目の夜営地を主戦場にする、ということでよろしいでしょうか?
大丈夫であれば、スカーレット先輩様に伝達が必要ですね。
恐縮ではございますが、自分のほうでできるか、プランを調整してみますね。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 24) 2020-01-11 22:48:34
ムート様、頼もしい一言でB班への名乗りを挙げていただき、ありがとうございます!
さすが、壁役のスペシャリストでございますね。甥から聞き及んでおります。

ミューズフェス様、現場判断の考え方、職業柄大変共感いたします。
現場行ったら全然違った!話が全然違うよ聞いてないよ!みたいなことありますもんね!
大体上司の情報が全然違うから現場で何とか対応して帰ってきたらお前の段取りが悪いとか言われるのもしょっちゅうで(ブツクサ)

…っとと、単なる愚痴になってしまいました。大変恐縮でございます。
甥から聞いてたとおり、ミューズフェス様はかなりの傾聴力がおありになるから、
ついつい話してしまうんですな。役場の窓口に欲しいくらいでございます。HAHAHA!

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 25) 2020-01-11 22:54:10
…で、何が言いたいかと申しますに、天候を基本として、色々な不確定要素に備えて、プランBやCは必要と、自分も思いますです、はい。
しかしながら、勇者といえど人の手には限りがあり、作戦レポートの文字数にも限りがありますので、どこまで謳い込めるかというのは難しい問題ですな。

結局一般論で終わりじゃないかって?HAHAHA、恐縮です!

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 26) 2020-01-11 23:00:05
さてさて、口ばかり無駄に回るのは、自分の悪い癖でございます。
無駄口はこれくらいにしまして、現在の状況をまとめさせていただきますね。

A班(先行・罠) 仁和様、ミューズフェス様、自分
B班(陽動・囮) ノワール様、トゥエルプ様、ザコちゃん様、ムート様
ご検討中    アンダーソン様

人数的な都合で恐縮ではございますが、アンダーソン様、よろしければ、
A班に入っていただけると大変助かります。
医学、魔法学に優れた研究者でいらっしゃると甥から聞いておりますので、
ちょうど適任でいらっしゃるかと思いますし。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 27) 2020-01-11 23:12:45
2回目の夜営地を主戦場にする旨、馬先輩に伝達する旨
プランに記載出来ましたぞ!

無駄口を泣く泣く削ってやっとねじ込みましたがね。
字数で苦労するあたりは甥や母と変わりませんな、HAHAHA!

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 28) 2020-01-11 23:18:16
な、な~~るほど、トゥエルプ様、今、分かった気がします。
しゃかりき元気な鬼から①まで逃げ切ることは難しいが、
②で色々しかけて元気を減らしてから、①まで下がって持久戦、ということでしょうか?

それもアリですね…検討いたしましょう、最後まで。よりよい作戦を目指して。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 29) 2020-01-12 00:03:48
周辺に集落なんかあったら目も当てられないか。
学園長や事後処理部隊に投げようかと考えてたけど、流石に無理があるか。
改善の余地が無いか考えてみるよ。

【野営地②】
野営地①の陣地形成のため時間稼ぎ
瞬間的火力をぶつける為のインスタントな陣

【野営地①】
本格的に抗戦するための拠点

と、するのはどうでしょうか?
人数的リソースは痛いですが
恐らく正道ルートを辿るAは野営地③から使えそうな物が取れるかも。





《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 30) 2020-01-12 00:07:11
はっ…すみません、うたた寝してたのでラグがありましたが
その通りです。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 31) 2020-01-12 06:29:21
トゥエルプ様、了解いたしました!

このままでは文字数が全然足りませんね…
節税しなければっ!!

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 32) 2020-01-12 12:43:06
恐縮ではございますが、
AB各班の取りうるルートをざっくり考えてみます。
縦列で揃えてる部分は同じ時間軸と思っていただくと幸いです。

A班(先行・罠) 野営地③→野営地②→野営地①(設営)→野営地①(合流)
B班(陽動・囮) 陽 動 →陽 動 →野営地②(通過)→野営地①(合流)

A班は③では資材の回収(自分、荷物鞄大で対応します)、
②では鬼の消耗と撹乱を狙った仕掛けの準備を、と考えます。

仮にこの流れでよければ、B班は鬼を②に導いたら①に向かい、
合流して鬼と援軍を待ち、総力戦で持久戦、ということになります。

ただ、鬼の動きによっては②や③で追い付かれてしまう可能性も当然あります。
もし、その場合は…陽動は捨てて合流し、その時点で出来た設備だけで総力戦に挑む、
という判断が必要かと思いますが、いかがでしょう?

もし、それでいい場合、合流・交戦地点を援軍に知らせるため、
自分が発煙筒を持っていくので、それを炊く、というのはどうでしょう。
馬先輩には、発煙筒を見て援軍を誘導するよう打ち合わせるので。

《比翼連理の誓い》 オズワルド・アンダーソン (No 33) 2020-01-12 12:44:51
すみません、素で忘れておりました。(煙管を背に隠しながら漂う煙をパタパタ)

設計はこう見えて得意なのでジムさんの通り、A班に回らせていただきます。
状況は把握致しましたので。
サポーターとしてフォローさせていただきますね。よろしくお願いします、



《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 34) 2020-01-12 12:58:17
アンダーソン様、ありがとうございます!
設計もお得意とは!自分は所詮役場の経験の範囲を出ないので、
勇者としてのノウハウをアンダーソン様、そして皆様から勉強させていただきます!

それでは、恐縮ではございますが、皆様お揃いですので、
再度、班分けの確認をさせていただきますね、はい。

A班(先行・罠) 仁和様、ミューズフェス様、アンダーソン様、自分
B班(陽動・囮) ノワール様、トゥエルプ様、ザコちゃん様、ムート様

発煙筒を購買部で買い求めましたところ、なんと2本セットだったとは!
これは便利!これで税込4000Gはお得ですな!

そこで、野営地②で準備が終わったら青、
①~③に関わらず全員交戦状態なら赤を炊く、というのはいかがでしょう?

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 35) 2020-01-12 18:03:55
ええ、これまでも想定通りに行くことの方が少なかったですからね。
もたないと判断したら②へ雪崩込むでしょう。
基本的には青い煙が浮かんだら、誘導するということですね。
了解です。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 36) 2020-01-12 19:26:46
タックスさん分担や流れの整理ありがとうございます。
甥……もしや、ウワサのジムファミリーでしょうか。

では、最寄り野営地で使えそうなものの回収後、2回目の野営地へ下がり迎撃準備。
手筈通りにいかないで交戦状態になったら発煙筒での合図という流れに異議なしです。

では、迎え撃つ手筈をもっと練っておかないといけませんね。
例えば、倒木の利用法ですけど、傾斜地なら転がして敵の足止めにも使えますが、木々が適度に生えてる場所なら……狭い木々の間を通すように倒木を置いて、即席の障害物にしたり、大きな穴が空いてたり芯が虫に喰われて枯れてるものなら、中に油を染み込ませた枯草等を仕込んで、離れたところから縄で火をつけたりできるかも。

石は単純に転がすだけでなく、立木にスコップなんかを結わえてロープで引っ張り、ロープを切ったときの反発力を利用して、即席の投石装置に利用したりできるかもですね。

使える時間が限られるので、あまり手の込んだことができないのが辛いですが。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 37) 2020-01-12 19:34:46
あ、野営地に簡易柵がありましたし、その奥に倒木を並べて、石で動かないように固定すれば柵の強化もできそうですね。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 38) 2020-01-13 14:37:31
トゥエルプ様、お見込みのとおりでございます。
想定通りに行かないことは、役場でさえもよくあることなので、
勇者様の現場ならなおさらでしょうな。

ミューズフェス様、う、噂になってるんですかジム家!?
事務しかできない地味な家系ですが、名高いフトゥールムスクエアで噂になったとすれば、これ以上ない誉ですな。
それにしてもミューズフェス様、アイデアが泉のように湧き出てこられて
素晴らしいですな!

自分、A班のルートと、各野営地で何をするか、予定外の交戦状態はこう、
馬先輩にこう打ち合わせる、という流れは書いたのですが、
その分、具体的な方法を書く文字数が不足してしまっております。

ウイッシュに、役場経験を活かした【設計】【罠設置】と書いて、
あとはGM様の描写頼みという、文字通り神頼み。HAHAHA、恐縮です!

そのため、ミューズフェス様のように具体的な描写を書いてくださると
大変助かります!

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 39) 2020-01-13 20:48:33
ふむ…時間はそろそろか…火の改善は浮かばなかったな…
そういえば前回の全校集会。
俺が対峙したフランケンシュタインがやっていた、定式陣の魔法は有用だと思うんだがどうだろう。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 40) 2020-01-13 21:51:44
火に関してはあれ、既にお姿見てる赤馬先輩様から聞いた【推測】でどーにかなんないかな。
少なくとも燃え残りの焚き火避けてたってたなら、火多少は苦手してんだなーって分かんだろーし。
先輩様が見てなかったら?それはそれ。


とはいえザコちゃん、あの燃え残りは普通に投げ使う気ではいるけど。火ってか灰の方。
薪の表面は炭ってるでしょ、多分。足元にぶん投げ【投擲】だけでも、灰粉で足滑らせる引っ掛かりにできっかもだし。
あと色々投げとくことで肩温まって【3度目の正直】でいー感じに顔面炸裂の種出きっかもだしね。

万が一のために1個は【身代わりうさぎ】しとくけどね。
庇い支えーってよか、やらかした保険だから、その辺はあんまし期待はしないでくれていーよ。
真隣とかなら考える。

あとプラン、一応まだ具体内容出揃ってなさげだし、見てはいるけど。
1時間前くらいには固め始めっから、そんな感じ。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 41) 2020-01-13 21:54:15
僕の用いる火は小規模で局所的なモノに抑えられるようになりました。

《ゆう×ドラ》 タックス・ジム (No 42) 2020-01-13 21:58:54
敵がやってた魔方陣でございますか?
出来るなら素晴らしいですが…果たしてできるものでしょうか?

もうすぐ出発でございますね。
プランは文字数いっぱい、もうアイデアも出ないので、
会議室では、そろそろ最後になるかなと思います。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 43) 2020-01-13 22:08:42
先の先輩の立ち回りを思い返して、ちょっと試したいことが…。
接近された場合…敵の視界を塞ぐように蹴りこもうと飛びかかり、再度、相手の払いを誘います。それはブラフで【二段ジャンプ】で足場を縦水平に作り出し、思い切り踏み込み顔に飛びついて【プチヒド】を直接、目に垂らす。これで火による周囲の延焼を避けられます。成功すれば敵に死角が生まれ、罠に掛ける上で大きなアドバンテージとなります。成功すれば、なんですが。

《ゆうがく2年生》 ヒューズ・トゥエルプ (No 44) 2020-01-13 22:16:09
1.『定式陣』
「鉛筆で紙に描く」「武器を使って木や岩に描く」「血で地面に描く」など、
陣を描くことさえすれば、どんな手法でも魔法陣を生成することが可能です。
描いた魔法陣に魔力を込め、呪文を唱える事で、魔法陣から魔法を発動させる事が出来ます。

2.『簡易陣』
簡易的に、空中へ魔力で描かれた魔法陣を生成します。
この方法は、念じて魔力を消費するだけで簡単に魔法陣を生成出来ますが、
定式陣に比べ、魔法の出力が弱くなります。
同じ程度の出力を行うためには、魔法陣により多くの魔力を注ぎ込む必要があります。


定式陣の方が出力を安定し、魔力の消耗を抑えられるようですね。
ただ俺達が使える魔法の感じだと、あの時みたいな火柱とかは難しいでしょうね。球が出るだけなので固定砲台といった感じでしょうか。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 45) 2020-01-13 22:58:22
んっと、ぼちぼち追い込まないとピンチですね。
野営地にしてるってことは、水源があったり天幕を立てやすい平坦地があるような場所でしょうから、『近くの川から魚が姿を消した』という話もあるので、野営地付近に川なりあるなら、そいつも利用するよう考えておきたいと思います。

あと、川があるなら橋がある可能性もあるので、囮役が野営地に合流する際に橋を落としておけば、敵を食い止める天然の水堀の出来上がりですね。
余裕があればですが。

こちらは具体の内容と言うか、出来そうなこと+必要なものを書き出したら、多分プランは埋まると思います。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 46) 2020-01-13 23:00:16
そうそう、森焼いたり橋落として怒られるときは、みんな仲良く怒られましょう。
「だからやめようって言ったじゃないか」って逃げちゃダメですよ?

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 47) 2020-01-13 23:11:27
そう言えば、敵から一旦逃げる際は全力撤退使います?
ある程度使う方が居るなら、用意しておこうかと。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 48) 2020-01-13 23:14:08
そもそも被害の軽減に務めた結果なんだし、それで怒られってなら理不尽の道ゆきじゃん?
怒る方がわからず屋ってことで。

全力撤退りょーかい。とりまつけて一言添えとく。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 49) 2020-01-13 23:53:48
会議全然出席できなくてごめんなさい。

ここでの内容に沿ってプラン提出したのでたぶん大丈夫なはず(弱気)

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 50) 2020-01-13 23:56:27
文字数が足らんとです。
なんとか提出したものの、さすがに全部は盛り込めず応戦は全然で、治療も事後にできる範囲となりました。

ゆっくり治療させてくれそうな敵でもないですが。