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強襲、驟雨!


ストーリー Story

 斬り払えば黒風白雨。鋭き一撃は篠突く雨。刀剣の動きは流し雨。
 梅雨の雨闇、通り雨の如く、冷たき刃を携えて奴が来る。
 魔法学園『フトゥールム・スクエア』より徒歩で行ける距離にある、大きな池のある公園。池の両端を繋いで架かる橋に、雨の降る中、帯刀したまま渡ろうとすると現れる。
 四つの腕に握り締めた怨刀たる大太刀振るい、一周する頭についた六つの眼にて、捉えた剣士を襲う。鎧兜を被った、三メートル近い巨躯の骸骨武者。
 魔法使いは眼中になく、拳闘士は峰にて払う。
 執拗に剣士の命だけを狙う怪物の剣撃はにわか雨の如く。
 後に驟雨(しゅうう)と名付けられた。今や学園に語り継がれる怪談の一つ。
 剣の腕に覚えがある生徒が幾度となく挑んだものの、未だ討伐できた記録なし。
 現在、驟雨の握る刀を持ち帰って対抗する武器を作る試みがあるものの、未だ達成出来てない。
 そんな驟雨が、猛威を増して降り頻る。
 ある日驟雨の剣を持ち帰るため向かった生徒らが、刀剣の持ち帰りに失敗し、敗走。
 全員が命を取り留めたものの、重傷の身で命からがら逃げてきたのである。
 曰く、これまで魔法攻撃が向かってきただけで消えた驟雨が魔法を斬り裂き、魔法を使った生徒向かって斬りかかったとのこと。
 魔法がぶつかると消え去ったが、これまでの戦いで学習したか、更に実力を増しているという。
 一般人の被害が出ないうちに驟雨を倒さねば。
 そのためにも、驟雨を打倒し得る武器を作らなければ。
 打倒、驟雨。
 月時雨の繁吹く夜、学園は再び怪物に挑む――。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 7日 出発日 2020-06-09

難易度 とても難しい 報酬 多い 完成予定 2020-06-19

登場人物 8/8 Characters
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《1期生》アケルナー・エリダヌス
 ローレライ Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
目元を仮面で隠したローレライの旅人。 自分のことはあまり喋りたがらない。適当にはぐらかす。 ふとした仕草や立ち居振舞いをみる限りでは、貴族の礼儀作法を叩き込まれてるようにもみえる。 ショートヘアーで普段は男物の服を纏い、戦いでは槍や剣を用いることが多い。 他人の前では、基本的に仮面を外すことはなかったが、魔王との戦いのあとは、仮面が壊れてしまったせいか、仮面を被ることはほとんどなくなったとか。 身長は160cm後半で、細身ながらも驚異のF。 さすがに男装はきつくなってきたと、思ったり思わなかったり。 まれに女装して、別人になりすましているかも? ◆口調補足 先輩、教職員には○○先輩、○○先生と敬称付け。 同級生には○○君。 女装時は「~です。~ですね。」と女性的な口調に戻る。
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《大空の君臨者》ビャッカ・リョウラン
 ドラゴニア Lv22 / 勇者・英雄 Rank 1
とある田舎地方を治め守護するリョウラン家の令嬢。 養子で血の繋がりはないが親子同然に育てられ、 兄弟姉妹との関係も良好でとても仲が良い。 武術に造詣の深い家系で皆何かしらの武術を学んでおり、 自身も幼い頃から剣の修練を続けてきた。 性格は、明るく真面目で頑張り屋。実直で曲がった事が嫌い。 幼児体系で舌足らず、優柔不断で迷うことも多く、 容姿と相まって子供っぽく見られがちだが、 こうと決めたら逃げず折れず貫き通す信念を持っている。 座右の銘は「日々精進」「逃げず折れず諦めず」 食欲は旺盛。食べた分は動き、そして動いた分を食べる。 好き嫌いは特にないが、さすがにゲテモノは苦手。 お酒はそれなりに飲めて、あまり酔っ払わない。 料理の腕前はごく普通に自炊が出来る程度。 趣味は武術関連全般。 鍛錬したり、武術で語り合ったり、観戦したり、腕試ししたり。 剣が一番好みだが他の分野も興味がある。 コンプレックスは身長の低さ。 年の離れた義妹にまで追い抜かれたのはショックだったらしい。 マスコット扱いしないで欲しい。
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」

解説 Explan

 此度の目標は、驟雨の持つ大太刀の回収です。
 大太刀を砕いて破片を持ち帰る、落とさせて持ち帰るなど、方法は自由です。

 主な戦場は、雨の降る公園の橋の上。滑りやすいので、剣撃を繰り出す際に踏み込んだ脚を集中攻撃し、体勢を崩すことが出来ます。
 刀は硬度が高いので、砕いて持ち帰る場合は複数回の攻撃を必要とします。同じ個所を複数で集中攻撃するといいでしょう。

 剣士を主に狙いますが、近接戦闘を仕掛けた場合にも反撃して来ます。
 魔法攻撃は刀で斬り捨て、放った相手に峰打ちで反撃しに来ます。

 魔法攻撃が頭部か腹部に当たると、ダメージの有無関係なしに驟雨は消失します。依頼の達成関係なく、戦闘を強制的に終了させますので、回収後に当てることをお薦めします。
 回復や補助の魔法は無視しますので、戦闘中は魔法をサポートとして使うといいかもしれません。

 参加して下さる方の中に剣士がいない場合を想定し、こちらで剣士のNPCを二人ご用意させて頂きますが、近接戦闘であれば驟雨も相手にしますので、NPCを如何に活用するかは参加して下さる皆様でご相談ください。

・NPC情報
 【黒崎・華凛】(くろさき かりん)……黒の長髪。黒い和装の女性剣士。左右長さの違う刀を駆使する二刀流。耐久力は低いが、俊敏性に長けている。
 【白尾・刃】(しらお じん)……銀髪の長身和装剣士。気配察知能力と危機回避能力に長けている。風の魔力を突きと同時に放つ必殺技「エア・レイ」を使う。

 尚、彼らNPCを戦闘に参加させた場合でも、未だ驟雨の撃破は難しい状況ですのでご了承ください。

 以上、健闘を祈っております。


作者コメント Comment
 こんにちは、こんばんは。無名の作家、七四六明(ななしむめい)と申します。

 去年の同じ頃に猛威を振るいました怪物が、パワーアップを遂げて帰って来ました。
 奴との長い戦いに決着を着けるため、皆様の健闘を祈っております。

 剣士の方が中心となる内容ですが、接近戦で応戦したり魔法でサポートしたりと、出来ることは多いと思いますので、より多くの方にご参加して頂けたら嬉しいです。

 よろしくお願い申し上げます。



個人成績表 Report
フィリン・スタンテッド 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
●作戦と分担
太刀の奪取と、可能なら驟雨への一太刀を

●事前準備
前回『襲撃の驟雨』で回収した太刀の分析進捗について学園に確認。
何か生かせる成果はないものか

●行動
前回から学習を警戒し、機動重視で攻撃担当。
危険な場合は『挑発』で誘導し『支援行動:かばう』で盾役もこなすが攻撃メイン。
『グロリアスブースター』や『二段ジャンプ』による立体機動で攪乱し、ビアンテたちが受けた瞬間、または後衛の人が牽制の魔法で驟雨の行動を誘導した瞬間を狙い『基本剣術』『部位破壊』による一撃。
余裕があればさらに本体にも攻撃

●その他
驟雨が消えた後、周囲に関係しそうな物や史跡はないか調査。
何か正体や撃破のヒントになるものが見つかれば…

プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■支援
常に驟雨と距離を射程3以上、5以内に保つ。

【リーラブ】で物理攻撃を請け負う仲間を支援。
但し、後述の作戦の為、使用上限を7回とする。

仲間が窮地に陥った時、もしくは皆が驟雨の脚を狙い体勢を崩す時に一度だけ【マド/精密行動】で頭部・腹部以外を狙い撃ちし、隙を作る。

反撃で驟雨が距離を詰めてきた場合、【緊急回避/二段ジャンプ】で後退しつつ回避。
その後、1マス以内に仲間がいない状況に限り【炸裂の種】を【投擲】して腕・刀身へのダメージ付与を試みる。

■撤退
撤退で魔法攻撃を試みる仲間と驟雨を挟む形で【マドガトル】を頭部・腹部めがけて放つ。
失敗しても、通常魔法攻撃に切り替え消失させる。

■アドリブ:B

タスク・ジム 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:594 = 198全体 + 396個別
獲得報酬:18000 = 6000全体 + 12000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】
・驟雨に通常攻撃がヒットした例はあるか、その場合ダメージは通っているのか否か
・驟雨に自身の剣と同材質の刃がヒットした例はあるか、その場合どのようなダメージを与えているのか
・驟雨を橋から離すことができるか、その場合適切な地形があるか
・驟雨にはどこかに力の源となるアイテムなり場所なりがあるか、その場合は破壊や封印など根絶方法は
以上を驟雨挑戦者や学園研究施設に【信用】で聞き
情報を仲間に共有

☆基本は刀確保→撤退

ヒ10とレーネさんの演奏で射程伸ばし
意表突く攻撃

魔法攻撃への反撃で生じる隙をついて攻撃

落ちた刀や破片を鉤爪紐で回収
破片の場合紐巻いて持ち
足に刺して反応見る

討伐望み薄なら戦闘終了させる

アケルナー・エリダヌス 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
驟雨と呼ばれる敵の剣を奪う
もしくは破壊し破片を奪う

◆応戦
私は剣士達の少し後ろから、槍で敵の牽制等の援護に回るよ

武器破壊のチャンスが来るまでは、槍と盾で敵の攻撃を凌ぎきり、少しでも消耗を抑えよう
勿論、攻撃に転じる隙があれば槍で攻撃し、敵が仲間を狙う場合に横槍を入れて妨害等、可能な限り援護

敵の強力な一撃は全力防御で凌ぎつつ、敵が弱ったり動きに精彩を欠くようになったら反逆精神で反撃の機会を窺い、敵が致命的な隙を見せる等のチャンスが来たら武器破壊Ⅰを仕掛ける

敵の武器を回収し、敵を撤退させる場合は、仲間の剣士が一斉攻撃等して敵の隙を作ってくれたチャンスを逃さず、プチマドもしくはアクラで敵の頭を狙う

エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】で驟雨や似たような事件が過去になかったか
公園やその周辺で他の事件や事故などは起きていないか
図書館での資料検索や人の噂などを聞いて調べておく
前回の破片の調査結果なども担当者に聞いておく

また【推測】【魔物学】【歴史学】等も併用して
驟雨の由来や発生原因等の解明に近付きたい
できれば直接戦闘以外の方向からでも事態を解決できれば

公園では【危険察知】【第六感】で常時警戒
少しでも驟雨の来る方向や去る方向を感じたい

戦闘では後方に位置し、味方をアシスト
回復を【リーラブ】や薬草で行う

味方のここぞという行動は【言の葉の詩】で応援

退却するときはタスクさんの攻撃と同時に【集中】して【フド】を頭部に向かって放つ

ビャッカ・リョウラン 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■目的
驟雨の大太刀を奪うor折る

■行動
私は腕を重点的に狙うよ。
皆と違う部位を狙うことで驟雨を撹乱するのと、あと単純に前回のリベンジだよ。

足元が滑るから踏み切りが出来ない…なら、翼で飛ぶ!
龍の翼で空中を舞って驟雨の攻撃を避けつつ、ルーンソードで切り込むよ。
勝負だよ驟雨!ビャッカ・リョウラン、推して参る!

驟雨が体勢を崩したら…仕掛ける!
龍の翼を広げて高く高く飛び上がり、全体重と落下速度を加えた勇者之斬。
空中適応でより速く、基本剣術でより鋭く、私のありったけを乗せて剣を振るうんだ!
去年と同じ技…だけど、去年と同じだと思うなっ!!
だあぁぁぁーーーっ!!チェストォォォォォーーーーーーッ!!!

レーネ・ブリーズ 個人成績:

獲得経験:297 = 198全体 + 99個別
獲得報酬:9000 = 6000全体 + 3000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
剣、同じ系統の武器を扱う者との戦いにこだわるのでしたら
「間合いの感覚」はとても大切なはずです。

なら、その感覚をわたくしが装備した「青嵐」の「演奏」でうばいます。

楽器効果:射程内の自分を除く味方全員の「射程」を1上昇する。

ほとんどの剣の射程は1、それを一気に二倍にできるはずです。
味方の方々にはこの演奏に慣れる練習の時間も事前に用意します。

敵がその間合いに慣れてきたら、敵の踏み込みを「動作察知」し、
「二連斬り」の集中する交差を敵の足元に打ち込み転倒させます。

「青嵐」に仕込まれた刀は片手剣、その3というさらに長射程の剣撃で
敵の間合いの感覚をまた混乱させるために。

敵の攻撃は「プチシルト」でふせぎます。

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:237 = 198全体 + 39個別
獲得報酬:7200 = 6000全体 + 1200個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
*目的
武器奪取をする皆さんを守る盾となります

*行動
戦闘時は盾の前に【防護魔力】を展開。【全力防御】と【衝撃享受】で攻撃に備えます
今回は前の戦いを参考に
・攻撃で吹き飛ばされる事が多かったので重さに定評がある『ヴァン・ガード』を使用
・なるべく攻撃が向かせるため、有効だった『武器破壊Ⅰ』の技能を使って振り下ろしてきた武器に盾を当てる

を行い、武器奪取を担う皆さんの守る事に徹します

今回は後衛も攻撃対象になるようなので、そちらに向かいそうになったら進路を塞ぐなり盾で押し込んで阻止を試みます

前は武器が破壊された直後に狂暴化したので、武器破壊か奪取後は皆さんが退避、魔法を当てるまで囮となり防御しつつ後退します

リザルト Result

 公園で男女が二人、肩が付くか付かないかの距離を保ったまま、並んで歩いている。
 それだけ聞けば、人は二人の間に恋愛模様を想像するかもしれないが、大雨の中で傘も差さず、並んで歩く二人の腰で揺れる刀が、その想像を両断する。
 何より二人が放つのは、恋愛模様だなんて甘酸っぱささえ感じられるこそばゆいものですらなく、鉄臭い血の気を想起させるくらい痛い殺気。
 これ以上なくわかりやすい、奴のためだけに用意された撒き餌。
 だが生贄ではなく、犠牲でもない。
 むしろこれ以上の犠牲者を出してなるものかと、奮起した者らの繰り出す挑戦状。
 奴は、例え餌だとしても生贄だとしても、ましてや挑戦状だろうと受けて立つ。そういう奴だと、学園では、怪談じみた話で伝わっていた。
「奴は、気付いてるかな」
 目の前で低く唸る骸骨武者を見て【黒崎・華凛】(くろさき かりん)は問いを投げる。
 唸るばかりで仕掛けて来ないのは、後手を憶えたからなのか別の意図なのか。【白尾・刃】(しらお じん)はしたりと笑って、鯉口を切る。
「せやなぁ。何かしら感じてるんと違うん? 今までと一緒思うて突っ込むようなら、ただの阿呆。うちらでとっくに倒せてる。今までと、一緒違うもんなぁ?」
 華凛が鯉口を切った瞬間、驟雨の刃が振り被られる。
 しかし一撃を受けたのは刃でも華凛でもなく、此度の再戦により強い意欲を燃やしていた結果、燃やし過ぎて堪えることが出来なくなった【ビャッカ・リョウラン】だった。
 突撃の勢いもあったとはいえ、驟雨の剣を真正面から受け切って見せる。
 驟雨六つの目のうち二つは彼女へと向いたが、もう四つは他への警戒を怠らない。
 結果、【フィリン・スタンテッド】と【タスク・ジム】の両面からの攻撃は防がれたが、驟雨が退いた。
 一時的に、体勢を立て直すためだ。撤退ではない。
 が、一年前には剣撃一つ受ける度に吹き飛ばされていた青年らに、一時的とはいえ自分からとはいえ、退かされたことは紛れもない事実。
 不意かつ不適に、刃から笑みが零れる。
「前とは、違うもんなぁ。己ら」
『もちろん!!!』
 偶然ながら、三人の声が重なってより強く聞こえる。
 自信に満ちた声音は、リーラブを使おうとした【エリカ・エルオンタリエ】を踏みとどまらせ、一年前より成長していることを実感させた。
「あれが驟雨か。見るからにおっかねぇ奴だなぁ」
「ビアンデ君の話の通り。いや、それ以上と言わざるを得ないな。あれが、雨の怪物か」
 【プラム・アーヴィング】と【アケルナー・エリダヌス】は各々の緊張感の中で感想を述べる。
 ずっと学園で語られ続け、今まで何人もの先輩や同輩を返り討ちにしてきた噂の怪物が目の前にいるとなれば、緊張は禁じ得ない。
 同じく初めての【レーネ・ブリーズ】は言わずもがな。二度目となる【ビアンデ・ムート】でさえそうだ。
 ただし、負ける気こそ微塵もないが。
「レーネさん。お願いします」
 ビアンデの構える盾の後ろで、レーネは最初で最後の確認にと楽器の絃を弾く。
 怪物の特性を効いて持ってきた楽器の名は、奇しくも驟雨さえ掻っ攫ってやるとばかりの――青嵐。
 タスクとフィリン、ビャッカの三人が鋭く構えて、激しさと強さを増していく雨音の中で彼女の演奏を待つ。
「気を付けてね、プラム君」
 いやおまえの方がずっと危ないから、とは思ったが、槍を構える彼女が自分を慮って言ってくれたことはわかっている。
 だから本当はどうでもいいものの、一応は修道士という立場もあるから。
「お互いに、な」
 とだけ返しておいた。
 警戒したのか、驟雨は仕掛けて来ない。
 強くなる雨音。絶えず続く緊張感。睨み合いが長引くほどこちらが不利と判断して、華凛が視線を送った瞬間、戦いの合図となるレーネの演奏が、硬直を解いた。
「駆け抜けて! 嵐の如く!」
 三人ほぼ同時に突っ込んで、先に驟雨と衝突したのはタスクだった。
 真正面から繰り出される袈裟斬りを受けて、その場で押し留まる。以前挑んだ際は一撃に振り回されて、吹き飛ばされていたが、踏ん張った。滑るものの、踏ん張れた。
 だが驟雨は自重を加えてきて、押すのも引くのも出来なくなったタスクへと、二撃目が振り被られる。
 そこへ、続いて跳び込んだビャッカの剣が、振り被った驟雨の剣撃を勢いが付くより前に受けて、むしろ弾いてみせた。勢いでそのまま、驟雨の側を通過する。
「やっちゃえ、フィリン!」
 三人目、フィリンが迫る。
 驟雨の刺突を掻い潜って、同じく刺突を繰り出すが、届かない――と思っていた驟雨の予想を裏切って、フィリンの刺突が驟雨の鎧に刃を突き立てた。
 予期せぬ事態に動揺したか、掛けられていた重さが軽くなり、タスクは摺り足で剣を流しながら抜け、体を捻って一撃。
 腰の入った重い一撃が、わずかながら、驟雨を押し退けた。
 直後、同時に振り下ろされた大太刀を躱して、フィリンとタスクは同時に下がる。
 低く唸っていた驟雨が大口を開けて咆哮した直後、勢い余って背後へと跳んでいたビャッカの剣と、彼女の剣を命中させるための陽動に飛んだアケルナーの槍の刺突が繰り出される。
 四本ある腕を駆使して防がれ、胴体には当たらなかったものの、槍の先端も剣の刃も思ったより近い距離。驟雨も、異変に気付き始める。
 が、分析の暇など与えない。
「勝負だよ、驟雨! ビャッカ・リョウラン、推して参る!」
「生憎と剣ではないが、アケルナー・エリダヌスも相手しよう。いざ!」
 二人を弾き飛ばした驟雨は、剣士であるビャッカの方へと跳んだ。
 背中を向けられたアケルナーは刺突に飛ぶが、脇の下から大太刀が伸びてきて回避を余儀なくされる。
 本来大太刀相手といえど、刀相手なら槍の方がリーチで勝るはずなのだが、驟雨の大太刀は文字通り――いや、文字以上の馬鹿でかさ。大きい上に長いので、逆に槍が届かない。
 が、狙い通りとはいかずとも隙は作れた。その隙でビャッカが斬り込む。
 深く踏み込んだ一撃、当たれば大きい。が、さすがにアケルナーの作った隙が短く、また驟雨の手数の多さ故に防がれる。
 だが一度対峙している以上、わかり切っていることだ。ビャッカはそのまま攻撃を続けようとして、気付いた。
 視線だ。六つある目のすべてが、ビャッカを見下ろし、凝視している。
「――タスクさん!」
 エリアル故か、驟雨の雰囲気が変わったことに気付いたエリカがタスクを走らせる。
 エリカの声が聞こえたアケルナーも意識をわずかにでも向けさせようと刺突を繰り出すが、空しいくらいに無視され、当たったのに手応えを感じられなかった。
「ビャッカ君、一度退け!」
 もう遅い。
 さながら集中豪雨――いや、もはや滝。四本の大太刀を絶え間なく繰り出し、ビャッカのみを集中して攻撃する。
 ビャッカも流水の構えで受けるが、数が多過ぎて徐々に追い付かなくなってくる。
 ついに斬撃のいくつかが体を掠め、間に合わぬ一刀がビャッカを両断仕掛けたとき、タスクとフィリンの斬撃が驟雨の脚を斬り、側面からプラムが頭部目掛けてマドを撃つ。
 マドを斬り裂き、脚を斬りつけた二人に大太刀を振り落とし、回る首がプラムを捉える。
 直後、驟雨の巨体がプラム目掛けて跳び、払われた剣撃を二段ジャンプで躱したプラムの頭上を橋の手摺に乗って跳んで取ると、おいおい、と漏らしたプラムを峰打ちで橋へと叩き付ける。
 咄嗟に杖で受けたが、背中を打った衝撃で体が動かない。そこに降りかかってくる驟雨が見えたかと思えば、すぐに視線が遮られた。
 駆けつけたビアンデの盾が、鈍重な驟雨の一撃からプラムを護る。
「大丈夫ですか?!」
「あぁ、ありがとな。だがなんだってんだ、あいつ、急に……」
「もしかして……」
 ビアンデが盾の陰から顔を覗かせると、驟雨の六つの目はそれぞれ別の方向を睨んでいた。
 一つはビアンデ自身。タスクとフィリン。ビャッカと、彼女を回復させるエリカ。
「憶えてる……? 私達が前に刀折ったこと、憶えているのかもしれません!」
「そういえばあのとき、最初にヒビを入れたのはチョウザさんでしたね……」
「憶えてるってより、思い出したって感じか。だったら私達のことも思い出したでしょ?! 掛かって来なさいよ!」
 フィリンの挑発に応えるかのように、驟雨の咆哮が轟く。
 同時、彼らと同様に驟雨の目に捉えられた彼女もまた、動き出そうとしていた。
「己の顔も憶えとるなぁ、華凛。あれに記憶なんてのがあったのが驚きやわ」
「魔法を斬るようになったんだ。私達ほどではないが、あれも学習し、成長するのだろう。しかしそうだとすると、一つ心外なことがある――あれが真っ先に、私を思い出さなかったことだ」
「言うと思うたわ」
「黒崎先輩」
 未だ前線にはなく、直接の戦闘はない。だが、レーネの息は上がっていた。
 ただ演奏をしているだけだなどと侮るなかれ。攻撃範囲を広げる演奏を絶えず弾き続けることも、驟雨に悟られまいと絃を弾くタイミングを時折調整したりと、絶えず続く緊張感。
 直接対峙していなくとも、彼女は彼女の戦線で戦っているのだ。
 そんな彼女が、強い眼差しで華凛を仰ぐ。
「よろしく、お願いします」
「任せろ」
 驟雨と真っ向から対峙するフィリンとタスクに振り下ろされた斬撃と、跳び込んで来た背後の華凛へと伸びた大太刀の刺突は、同時に繰り出された。
 繰り出された大太刀の峰に移り、走った華凛が、跳ぶ。
 振り被られる二刀。殺気を秘めた眼光。首を叩き落さんとする姿は、宵闇の中で見ればまるで死神。
 そんな相手を、驟雨が無視するはずもない。しかし、六つの目が光る首まで向けて応じて来るとは侮ったとしか思えない。
 それこそ前回の戦いを思い出したからの反応だとすれば、皮肉な話だ。今度はそれ故に、足を掬われるのだから。
「フィリンさん、合わせます!」
「えぇ! せーのぉ、でっ!」
 華凛目掛けて大太刀を振るうべく、踏み込んだ脚目掛けて、タスクとフィリンの二人が剣撃を重ねる。
 すると文字通り脚が掬われたかの如く、体勢を崩された驟雨は転倒を避けようとして自ら重心を崩し、何とか片膝を付いて橋に突き立てた刀剣を杖替わりにして片膝を付くに留まる。
 今までの経験から、自重を支える負担の掛かった刀剣を狙って来ることを予見していた驟雨は、刀剣へと跳んだフィリンに対して狙い通りとばかりに剣を振る。
 しかし、それこそ怨敵にでも繰り出すような殺意ある剣撃を雨のように浴びせた相手のことを、忘れていた。
「だぁぁぁ――あぁぁっ!!!」
 一年前より大きく広がる翼にて飛翔した高所から、全体重をかけて振り下ろしたビャッカの剣撃が、フィリンを払おうとした驟雨の腕に叩き込まれる。
 刃自体は籠手で通らなかったが、衝撃で腕は橋に叩きつけられ、剣撃は完全に停止する。
 フィリンが大太刀に二度剣撃を叩き込み、さらにタスク、アケルナーとそれぞれの一撃が続いたところで、驟雨は巨躯に備わった剛力を駆使して、力尽くで何もかもを振り払い、立ち上がった。
 そして反撃――などさせるものかと、華凛が動く。
 橋の手摺りから外灯から、とにかく跳んだ先に着地し、跳び、斬って、着地し、跳んで、斬って、また跳んで、斬る。
 あらゆる方向、角度から、華凛の剣撃が驟雨を襲う。
 蝶のように舞い、蜂のように刺していく。
 驟雨は彼女の速度に翻弄され、また度々届かないはずの間合いからの剣撃が届き、また自分の大太刀が届かないことに憤慨し、闇雲に大太刀を振り始めた。
 近付くと危ない状況だが、そこは華凛もわかっている。次第に攻撃の方向を集中させ、一人取り残された形になっていたエリカを皆と合流させた。
「みんな大丈夫?! 特にビャッカさん!」
「お陰様で。さっきは回復ありがとう、エリカ。次こそはあの籠手、叩き割って見せるから見てなよぉ!」
「タスクさんもフィリンさんも、今のうちに回復を。黒崎先輩が、そのための時間稼ぎをしてくださっている今のうちに」
「ってなわけで、リーラブ掛けとくよぉ、タスク君」
 ぬるっ、と突如出てきた手に肩を掴まれ、腕を揉まれて驚くタスク。相手がプラムだとわかって安堵しているが、実際には安堵し切れない状況であることなど知る由もない。
「ありがとうございます。プラムさんも大丈夫ですか?」
「なぁに、前線で頑張る皆に比べたら大したことないっての。けど、あの野郎には一発返しとかねぇとなぁ。女の子に護られたまんまってのは、格好つかねぇからさ――ってか、さっきはありがとね。ビアンデさん」
「い、いえ……」
 と、ビアンデの頭に手が置かれて、軽くぽんぽん、と叩かれる。
「ナイスプレー。華凛なら、こう言うやろな」
「刃先輩」
 驟雨の討伐こそ一緒にならなかったものの、一年前に試験をする側、される側として対峙した刃とタスク。
 ひょんな経緯から一時的にだが指南して貰ったこともあり、タスクも自然と下の名で呼んでいた。
 同時、華凛を追った驟雨の剣撃が橋に突き刺さる音、驟雨の咆哮が轟く。
「エリカちゃん言うたな。回復済んだら、あの子のとこ、行ってやり」
 すでに済んでいたエリカは急ぎ、駆け寄る。
 ずっと演奏を続けていたレーネが、まるで数キロ走った直後のように息を切らし、疲労困憊とばかりに俯きながら、それでもまだ絃を弾こうとしていた。
「レーネさん! レーネさん!」
「エルオンタリエ、さん……」
「うちも顔色見るまで、まったく気付かんかってん。心配掛けまいと辛いの隠しながら、ずっと自分らの応援し続けてるもんやから、健気でなぁ……つい、護ろと思うて、動けんかったわ。ごめんな」
 刃が、鯉口を切る。
 最初に驟雨を誘うための餌にした鯉口を今切る意味は、言うまでもない。
「己ら、ここから暫くはあの子の補助なしや。届かんもんは当然届かんくなる――せやけど己ら、一年前とは違うやろ? 友達、安心させて休ませたれぇ。えぇなぁ!」
『はい!!!』
「あ、そうや。タスクぅ」
 ここで呼び止めるか、と思うタイミングでタスクだけ呼び止められる。
 驚いて何を言われるのか変に緊張してしまったタスクだったが、刃に強く叩かれた肩は、痛くもなんともなかった。
「恋、してるか? 自分」
「へ――」
 唐突の、ましてやなんの関係があるのかもわからない質問。
 今さっきまでの真面目な刃はどこへやら。飄々と笑ういつもの刃がいた。
「なぁ、好きな子ぉとかおらんのか? ん?」
「え、えっと、僕はまだそういうのは……」
「なんやぁ、つまらんなぁ。うち、てぇっきり彼女さんでも出来たんちゃうかぁって」
「ち、違います!」
 からかっているのか本当にそう見えていたのか、とにかく刃は愉快そうに笑う。
「だってぇ自分。一年前に手合わせしたときと、豪い違うんやもん。あんな大きいの踏ん張って止めて。剣が風ぇ斬る音も、耳ぃ澄ませば聞こえてた……ここまで変わるんちゅうことは、誰か護りたい人でも出来たんと思うてん」
 憶えていてくれたのは嬉しいし、褒めてくれるのも嬉しいけれど、もう少し他の言葉はなかったものかと、タスクは少々複雑な気分。
 だけど結局、相手が刃だからと納得してしまう自分もいて、その自分のお陰で、タスクは平静になれた。
「刃先輩があの日、僕に準備運動として提示したメニューを毎日やってました。あの試験で、不遜ながら先輩の技を、部長の力まで借りて真似た僕を怒りもせず、むしろ教えてやると言って引っ張って行ってくれたのに、全然、出来ませんでしたから」
「あぁ、あんときは情けなかったなぁ。すぅぐ、ばたんきゅう、やったもんな」
「だ、だから頑張ったんですよ! 今度は、ちゃんと教えてもらいたいですし! いつか、刃先輩をも越えますから!」
 後半最後の言葉は、いらなかったとすぐ思った。
 もちろん刃をも超えて見せる気持ちはあったものの、今ここで言うことではなかったと思った。しかしやっぱりというべきか、刃は飄々と笑っていた。
 笑いながら、レーネの肩にそっと手を添える。気力を回復させるリーソルの光が、レーネの呼吸を少しずつ整えていく。
「ならまずは、必殺技の一つは持たんとなぁ? 言うまでもなく、もどき、やないやつ。丁度エリカちゃんもおるし、一つだけ教えたる。難しいことやあらへんし、状況も状況やから、一回しか言わへんで?」
 驟雨の剣撃が華凛を捉える。
 刀で防いだので斬られてこそないが、力の限り振り払われて橋に叩きつけられそうになり、咄嗟に橋を転がって衝撃を緩和。転がった勢いのまま、立ち上がった。
「見切りが早いな。もう追い付いて来るか。それでもまだ、私は最高速じゃあないがな」
 正直に言って、後半は強がりだった。
 最高速でないことは確かなのだが、出したところで剣撃そのものが効かなければ、いくら速く動けたところで意味はない。
 現に時間稼ぎのため、自分へ注意を向けさせるために何度も刃を突き立て、斬りつけたが、鎧、兜、籠手に悉く防がれ、弾かれる。
 至る所に傷はつけたが、掠り傷程度。亀裂さえ入った個所はない。
 最高速度で攻撃をし続けて、自分が追い付かれるのと驟雨の装甲に亀裂が入るのとどちらが先かなど、目の前で咆哮する怪物の現状を見れば考えるまでもなくわかる。
「さすがに、疲れたな」
「では!」
「私達が代わりましょう!」
 ビャッカとフィリンが華凛の側を抜け、驟雨へと挑む。
 華凛に振り下ろさんとしていた剣の起動を瞬時に切り替え、応対した驟雨の斬撃と真正面からぶつかり、弾かれるものの、大太刀を振るう驟雨へとすぐさま跳び込んで、大立ち回りを繰り広げる。
 アケルナーも遅れて二人より後方から槍を振るって加勢。
 プラムとビアンデは、華凛へと駆け寄った。
「先輩すみません。今後のことも考えると、これが最後のリーラブになります」
「大丈夫だ。が、さすがに疲れた。少し休むが、君達は前線の補助に走れ」
「ですが、その……」
 華凛の顔色があまり優れないのを見て、ビアンデはせめて自分だけは残ろうと提案しようとした。が、華凛は不適にも微笑を湛える。
「何、問題ない。君のそれには劣るだろうが、私にも自慢の盾があってな。君の盾は、私以外の者達のため、それこそ――友達を、仲間を助けるために使うべきだ。さぁ、行け」
「……はい!」
 華凛の盾については聞いたことがなかったが、激励を受けてビアンデは走る。
 剣よりも間合いの広い槍を操るアケルナーを面倒に思ったか、フィリンとビャッカと剣撃を繰り広げる最中、飛び上がった驟雨はアケルナーへと刺突を繰り出す。
 だが二人よりも後ろにいたアケルナーへの攻撃だったからこそ、鈍重な盾を持って駆けつけたビアンデの防御が間に合った。
「すまない、ビアンデ君!」
「いいえ! アケルナーさん、少し離れて頂いてもよろしいですか?!」
(驟雨が以前対峙した相手を思い出したのなら、剣士じゃない私でも……!)
 アケルナーが後退すると、一番近くで剣を向けるフィリンとビャッカにのみ視線を向けていた驟雨に対し、叫んだ。
「私も、いますよ驟雨! あなたの剣なんて、もう効きませんよ! え、えっと……も、もう効きませんよぉだ! ば、ばぁか、ばぁか!」
(子供か!?)
 挑発のつもりなんだろうが、慣れてない言葉を使おうと頑張る姿が何だか子供っぽくて――いや、馬鹿にするつもりはないのだが、とにかくプラムは後ろで必死に笑いを堪える。
 フィリンとビャッカもちょっと驚いて振り返りそうになり、アケルナーでさえ、さすがに応じないのではないかと思っていたのだが。
 驟雨は高らかと跳躍。フィリンとビャッカの二人を跳び超えて、ビアンデへと走って大太刀を振るう。
 風を斬り、雨を斬り、振り下ろされた二つの大太刀を、ビアンデは真正面から受け切って、数歩程度の距離を押し込まれただけで、踏み止まった。
 以前は一撃ごとに吹き飛んでいた、鈍重な驟雨の一撃を。二つ、同時に受け切った。
「まだ、まだ……!」
 強がってはいるが、さすがに三つ目は重量的に無理だ。吹き飛ばされず、斬り殺されずとも圧し殺される。
「ビアンデ君。肩を借りる!」
 故にそのまえに、アケルナーがビアンデを足蹴にすることを断った直後に跳んだ。
 三つ目を振り下ろそうとしている驟雨の眉間――まぁ、眉はないし目も六つあるのだが、とにかくうち一つ目掛けて槍を振り下ろした。
 が、空振りした。
 今まで通りなら大太刀で受けて来たし、今回もそうすると思っていた。
 だから空振りした虚無感は大きく、わずかながらにのけ反って、驟雨が攻撃を回避したことは意外で、そのわずかにのけ反った反動を勢いに変えて大太刀を振るうかと思えば、後方に跳躍。
 背後から奇襲しようとしていたフィリンとビャッカをまた跳び超え、逆に二人の背後を取って大太刀を振り下ろした。
 咄嗟に回避した二人も含め、皆、驚愕を隠せない。
「こいつ、こんな器用ってか。上手い感じの奴だったっけ?! さっきもプラム追って跳んでたけどさ!」
「先ほどの黒崎先輩ほどじゃないですが、真似をしたみたい。魔法を斬るようになったように、学習して、成長しているのかもしれません」
「望むところよ……成長したのはあんただけじゃないってとこ、見せてやるわ! 勝負よ、驟雨!」
 吠えた驟雨が、大太刀を構えながら迫り来る。
 だがフィリンもビャッカもアケルナーもビアンデも、それぞれ一撃当ててその場に留めただけで、突っ切っていく。狙いは、それより先の――。
『黒崎先輩!!!』
 彼女が剣士であること、戦闘能力が今対峙している中で比較的高いこと、そんな彼女が疲弊した状態にあること、何より、彼女が幾度となく、これまで大太刀を折ったチームにいたこととが、驟雨の中にあった優先順位を跳ね上げて、黒崎へと走らせていた。
 距離もある。届かないし間に合わない。
 大太刀の回収は出来てないが、魔法を当て、撤退させるか。
 アケルナーが魔法を繰り出そうとした瞬間にはすでに、驟雨の大太刀は振り下ろされており――刃が、止めていた。
「遅い。危うく、おまえを斬りそうになった」
「自分と比べるなて。ちぃとばかし、教えることがあってん……にして、も! 重いなぁ!」
 いや重いというその一撃を、剣を握った腕一本で止めているではないか。
 余裕さえ見られないが、片腕で剣を止め、もう片方で応戦しようと跳び掛かる態勢にあった華凛の頭に手を添える形で止めていた。
 力の入れ具合は、膨れる筋肉量を見れば明らかだ。
「おい、驟雨……華凛を思い出したんなら、うちも思い出せや。うちもその自慢の刀、何度も折ったやろ? それに、何より……! 俺の女に、手ぇ出すなや」
 跳ね返した。
 上から圧される形で、百キロは優に超える重さを掛けられている剣を、腕一本の腕力で。
「え、え?! 跳ね返し――えぇっ?!」
 ビャッカの反応は当然。しかし驚いていたのはビャッカら四人だけで、反対側のレーネとエリカも驚いてこそいたものの、向こうの四人ほどではなかった。
 向こうの四人には死角となって見えてなかったが、刃が剣を受け止めた直後にタスクが驟雨の懐に入って刺突を繰り出し、プラムが驟雨に見せびらかすようにマドを放つ素振りを見せたため、驟雨が自ら重心を引いたことで軽くなった剣を弾いたのだ。
 それでもかなりの重さだが、フィリンがゴリラか! と思ったほどの力は実際、使ってなかったわけである。
 まぁレーネとエリカの二人は、別の方に大きく驚いていたのだが。
「はい、ボサッとしなぁい!」
 プラムの放つマドガトルの乱射を斬り伏せる驟雨の脚を、タスクは斬る。斬った勢いをそのままに股下を抜け、フィリンら四人と合流した。
 驟雨の目が、たった今自分を斬りつけたタスク含める三人の剣士と、すぐ側にいる二人の剣士とを何度も見て迷っていると、タスクは声を張り上げた。
「迷うのか。今、おまえを斬ったのは僕だぞ、驟雨!」
(そっか。そういうことか)
 いち早く察したフィリンがタスクと並び、剣を向けた。
「疲れ切った剣士じゃなきゃ、相手出来ない? 怪物驟雨も落ちたものね!」
「そ、そうです! 私の盾が怖いんですか! えっと……ば、ばぁか、ばぁか!」
「可愛いけど、ビアンデは二度と挑発しない方がいいと思う」
「同感だな」
 しかし、ビアンデ含めた三人の挑発的な言葉は、驟雨の意識を向けさせるのに充分だった。その隙に刃の下へエリカが駆けつけ、出された手に薬草を渡す。
「先輩。腕、大丈夫なんですか……?」
「うん? あぁ、こっちはもう無理。こん戦いでは使えん。まぁこうなる思うて、利き手違う方で止めたから、まだやれるけどな」
「……すまん」
 照れもあり、悔やみもあり、珍しく俯く華凛へと、刃は手を伸ばす。
 先ほどビアンデにしたのとは違って、グチャグチャに掻き混ぜるように撫で回した。
「そないな顔せんと、ナイスプレー言うてくれればそれでええ。それに、まだ終わってもないぞ? 後輩らが頑張っとるし、頑張ろうとしとる」
 刃の差す先で、レーネが再び青嵐を構え、絃に指をかけていた。
 落ち着いたばかりの呼吸を整え、深く吸い込んで、弾く。
 驟雨と戦っていた全員の耳に届き、再び間合いが変わることが伝達された。
「行けます、先輩……!」
「うちらもやったろうや。なぁ、華凛」
「あぁ、やってやるとも……頼む!」
「はい!」
 嵐の如く駆け抜ける演奏が、再び始まる。
 全員の射程距離が延び、再び届かなかったはずの攻撃が届くようになったが、さすがの驟雨も、演奏が再開されてからの変化に気付いた。
「ちぇぇぇすとぉぉぉぉ――っ!!!」
 龍の翼を使って高く飛翔し、全体重をかける今回二度目となるビャッカの攻撃は、驟雨の剣に弾かれ、直後、追撃の剣に払い除けられる。
 橋をゴロゴロと転げた先で、プラムが受け止めた。
「おいおい、大丈夫か?」
「目、目が回る、けど、だ、大丈夫……うぅ……」
「なぁ、ちょっと相談なんだけど――」
 ビアンデが剣撃を受け止め、陰から現れたフィリンが驟雨の剣と衝突する。
 アケルナーの槍を受け止めた驟雨の死角から懐へと跳び込んだタスクの剣を、驟雨は後ろに跳んで躱す。
 着地したところを狙い打つ刃の剣に首を回して気付くと、胴体をも回して裏拳の要領で振り払った大太刀で迎え撃つ。
 追撃の斬撃が繰り出されるより前に、刃の肩を足蹴に跳んだ華凛の一撃が顔の中心に叩き込まれた。
 目立つような傷はやはり付かないが、意識を向けられれば充分。刃が振り下ろした渾身の剣撃が、驟雨の大太刀に亀裂を入れる。
「右上腕の大太刀に亀裂が入った! 狙え!」
 驟雨の怒号が轟き、六つの目が刃に向く。
 自分を思い出したのかまだ思い出してないのか、とにかく最初に思い出さなかったことを後悔しろとばかりに、刃は舌を出して悪戯に笑う。
 その間にも、亀裂の入った太刀を割ってやろうとしている後輩らに、意識が向かないように。
「お、重い!」
「もうちょいだなぁ」
 二段ジャンプで跳ぶプラムの脇を抱え、より高く飛ぼうと翼を羽ばたかせるビャッカだが、さすがに倍近い体重差。ドラゴニアの膂力でも、少し高いくらいが限界だった。
「ごめん! もう無理! 落とす!」
「オッケー」
 プラムは落ちる。狙い通りかつ、右上腕とは好都合。
「はぁい! こっち見なぁ、驟雨様よぉ!」
 雨に紛れて降り注ぐマドガトルに気付いて、驟雨は全弾斬り捨てる。先程と同様に橋の手すりを足蹴に跳び、落ちて来るプラムに刺突を繰り出した。
 だがプラムは身を捻って躱す。さらに炸裂の種を打ち付けて、爆破。大太刀を砕き割って、驟雨の横顔に蹴りを入れて通過する。
 ビャッカもまた、降下する勢いで狙ってきた剣を握る腕に全力で剣を振り下ろし、籠手を砕いて急降下。池へ落ちそうなプラムを寸前で捕まえて、水面スレスレを滑空する。
「助かったよー、ありがとなー」
「……ごめん! やっぱ無理!」
「は?」
 確かにそのまま落ちて、ずぶ濡れになってもいいやとは思っていたけれど、結局落ちる羽目になるとは思っていなかった。
 プラムが池に落ちて水飛沫が上がるのと、砕けた大太刀の一部が橋に突き刺さるのとが偶然にも重なる。
 直後、驟雨が怒号を轟かせるが、大太刀を砕いた相手は池の中。着地すると怒りのままに、耳障りな演奏を続けるレーネへと襲い掛かる。
「来ましたか……」
 ずっと緊張していた。
 何せ自分が失敗すれば、誰かが怪我をしてしまうかもしれないから。
 だから自分の方に来てくれればいいのにと思っていたが、決して破滅願望だとか後ろ向きな気持ちからではない。
 来れば、自分が斬るからだ。
 その場でターンするようにして振り下ろされた剣撃を躱し、棹に仕込まれていた刀で驟雨の脚を十字に斬り裂き、股下を抜けた。
「わたくしだって、戦えるんですよ。舐めないでくださいね」
 驟雨は吠え、迫り来る。
 直後、レーネが絃を弾いたタイミングで、アケルナーの槍が真横から驟雨の顔面を突いた。本来なら届かなかったはずの槍が届き、回る首が面白いくらい高速で回転する。
「悪いが目的は果たした。皆も疲弊しているし、この場は消えて貰う!」
 顔が回転し、視界がまともに動いていないうちにアクラで消そうと思ったが、さすがにそう上手くはいかない。
 驟雨は同時に四方へ大太刀を振り下ろし、走る斬撃で周囲を両断。アケルナーも回避のためにと跳んだが、その先に足場はなく、プラム同様に池の中に落ちてしまった。
「こりゃあかんわ。さっさと決めるか逃げんとなぁ」
「では決めましょう!」
「……せやな。ほな、決めて来い!」
 刃に背中を押されたタスクが走る。
 低く唸る驟雨の目が、さらに強まる雨の中で唯一燃える炎のように揺らめき、光る。
 迫り来るタスクを迎え討たんとする驟雨の真下で、舌を打つ音がする。
「さっきから悉く無視して……そんなに私が弱いって?! 舐めんじゃ、ねぇ!!!」
 跳躍、二段ジャンプ。プラス、グロリアスブースター。
 限界まで速度を上げ、跳躍力を増した垂直飛びで繰り出された剣撃が、下顎を打ち抜く。
 だが下顎を揺らされても揺れる脳がないのか、高く跳び上がったフィリンを追うため跳躍しようとした驟雨に、同じくグロリアスブースターで加速したビアンデが突進。直撃し、わずかにだが驟雨を押し留める。
 その隙にタスクが跳び込もうとするが、驟雨は軽く跳躍。宙で身を捻るとビアンデとフィリンを大太刀で薙ぎ払い、迎え討つのに万全の態勢を得た――と思っているだろう驟雨が、また自分のことを忘れていることに、華凛は立腹する。
 先ほどビャッカが籠手を破壊し、無防備になった腕に、深々と突き立てる。
 高く吠えた驟雨が華凛に視線を向けたとき、その視線の眼前を、長く伸びた白い剣閃――刃のエア・レイが通過した。
「今ぁぁぁぁぁっっっ!!!」
 完全ノーガード。
 皆が作ってくれた隙が重なり、完全に空いた懐にタスクは跳び込む。
(ええか? エア・レイに限らんと、突き技出すときはなぁ……)
 腕に力は必要とせず。
「あなたの叡智、わたくしの詩」
 重心は腰に置いて。
「同じ血筋の異なる力」
 全身で回るように――。
「それでも同じ、想いと共に」
 ――放つ!
「重ねる風を、託します」
「タスクさん、お願い!」
 風を貫き、空を衝く。
 タスクの周囲を雨が避ける。
 タスクが突きの威力を体感出来たのはほんの一瞬で、タスクの突きと同時に繰り出されたフドが顔面に命中したことで、驟雨はすぐに消え去った。
 直後、全身全霊を掛けたタスクは倒れそうになって、刃に抱えられる。
「エア・レイもどき、第、二弾……」
「ほな次は、エア・レイ改やな。期待してるでぇ」

 そのまま意識を失ったタスクが目覚めた場所は保健室で、丁度、冷たいタオルが額に乗せられたところだった。
「お目覚めになられましたか?」
「レーネさん……」
 手を貸して貰って、体を起こす。全身を巡る痛みが、戦いの壮絶さを思い出させる。
「皆は……」
「全員ご無事です。今、回収した大太刀の解析と製造にエリカさんが立ち会っておられます。フィリンさんとビャッカさんは驟雨の調査を。ビアンデさんとアケルナーさんとで、現場にて何か手掛かりがないか調べております。プラムさんは……とにかくご無事です」
「先輩方は?」
「呼んだ?」
 沈黙。
「あ、呼んでない。そりゃまた失礼」
「あぁ! そういうわけじゃ! 帰らないでください先輩!」
「思ったより元気そうだな」
 華凛も見舞いに来てくれていた。二人揃って、隣に椅子を並べて座る。そのとき、刃が片腕に包帯を巻いているのが見えた。
「刃先輩、怪我を……」
「うん? あぁ、数か所ヒビが入ってただけや。自分の女ぁ護ったんや、名誉の負傷――ぐえっ!」
「おまえは何で、そういうことを……」
 脇腹に容赦なく肘鉄を入れた華凛だが、照れているだけで嫌ではなさそうだった。
「で、どやった?」
「え――」
「最後、自分突いたやろ? そこで拾った驟雨の剣、その欠片で。どうやった」
 感覚は、鮮明だ。
 一日以上眠って未だ、手が驟雨を突いたときの感触を憶えている。
「怖いくらい、深く入りました。驟雨の苦しむ声も、微かに……でも、なんか手応えよりも、胸の中にざわつくものがあって――」
「せやろな」
 今回の依頼で、初めてまったく笑ってない刃を見た。
 細い眼の中、鋭い眼光が見つめている。
「あれの正体は未だ不明。せやけど、あれの刀であれを斬る。刺した皆が言う。手応えよりも、虚しさばかりがあったと。うちも華凛も、経験あるからわかる。もしかしたら、うちらはあれと対峙せんと、対面せんといかんのかもしれん――と、勝手に思うてるだけやけどな。ほな、もう行くわ。あまり長居するんもあかんやろしな」
「刃先輩」
「うちも自分も、今は療養や。焦らんでいい。そのうち、嫌ってくらい鍛えたる」
「……はい。お願いします」
 二人が行くと、タスクはゆっくりと寝そべる。
 レーネはタスクの体を拭くためのタオルを用意しようとしていた。
「少しは、強くなったと思ってたのにな」
 不意に漏らす。返答が欲しかったわけじゃないが、漏らさずにいられなかった。
「驟雨を倒せると、思ってなくもなかったんだけれど……まだ、まだだな」
「それは、今回みんなが思っていたことです。だからみんな、次に挑むときのために準備をしています。わたくしだって、諦めきれません。タスクさんも、そうでしょう?」
「……えぇ、その通りですね」
 驟雨の正体は未だわからない。
 が、少なくとも、あの怪物をあれの剣で突いて感じた虚無感のような感覚は、決して、忘れてはならないのだろう。
 同時、ただ戦うだけではいけないのだと思う。
 エリカ然り、フィリンとビャッカ然り、アケルナーとビアンデ然り。プラムも、きっと何かしら動いているはずだ。
 自分だけが、ずっと休んでいるわけにもいかないが――焦っても、悪化するだけだ。
「何か、落ち着く音楽でも演奏しましょうか」
「……そうですね。では、お言葉に甘えて」
 次こそは勝つ。そう挑んで、また大太刀を折るだけに留まるのかもしれない。
 だけどそれでも、また挑む。何度でも、何度だって。
 だけど今は、今だけは、癒しの音色に体を任せ、静かに眠るのだ。



課題評価
課題経験:198
課題報酬:6000
強襲、驟雨!
執筆:七四六明 GM


《強襲、驟雨!》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 1) 2020-06-02 00:38:36
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。
よろしくね。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 2) 2020-06-02 01:10:43
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。
よろしくおねがいします。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 3) 2020-06-02 19:37:20
やあ。私は勇者・英雄コースのアケルナー。よろしく頼むよ。
まあ、腕利きのみなさんのようには立ち回れないのは、自分がいちばんわかってるから……搦め手で動こうかと思ってるよ。

個人的には、作戦次第ではあるけど槍を使って間合いをとって剣士を援護しつつ、隙をみて武器破壊で敵の刀の破片をいただけないか……と、考えてるところだよ。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 4) 2020-06-02 23:48:27
勇者・英雄コースのフィリンよ、よろしく。
驟雨、再びね…

ポジションはちょっと悩んでるわ。
これまで防御中心だったけど、先日のナイトメアとの戦いで守護剣(両手剣)を授与されたので…
驟雨の意表をつく意味で、攻め手に切り替えるのも手かなって。

あと参考までに、前回のレポートを持ってきたわ。

前回はビアンデと私で攻撃を受け切ったところにカウンターを当てて、
怯んだところに一斉攻撃…って感じでギリギリ一本とれたのよね。
でも二度目でこの作戦は通じないと思う…何かまた別の手を考えないと。

https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=167

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 5) 2020-06-02 23:55:20
わたしは魔法主体なので、攻撃はしないで後方から回復などの支援を行うわ。

剣を折ることができたら、魔法で攻撃して驟雨にはお帰り願うわね。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 6) 2020-06-03 02:34:09
よ、見慣れた頼もしいやつらばかりだな。

俺もエリカ嬢と同じで、今回は支援が主だ。
だが、【精密行動】で頭部・胸部以外…腹部等を狙って隙を作ってもいいぜ。

フィリン>前回のレポート助かる

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 7) 2020-06-03 06:30:48
遅刻帰国~!

勇者・英雄コースのタスク・ジムです。
驟雨の恐怖が増しているとのことで、公園利用者を脅かす問題、
みんなで解決いたしましょう!

今回は魔法を切り払うという、マズいパワーアップを果たしてるようですね。
撤退用のエリカ部長さんの魔法が確実に当たるよう、工夫を考えています。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 8) 2020-06-03 09:02:38
>敵消滅狙い
ベタな手ではあるけど、何か合図を決めておき、剣士等の前衛で一斉攻撃し、後衛が魔法を使う際の目隠しになり、魔法の用意ができたタイミングを見計らって射線をあける。
それでも敵が避けそうなら、動ける者で組み付いてでも当てさせる。

ちょっと強引でエレガントじゃあないが。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 9) 2020-06-03 12:49:55
っと、先の案では前回の流れに近い展開になって、敵に読まれる可能性も否めないか。
そういえば、敵は橋の上に現れるんだよね。橋の上から戦いやすいところに誘導したりはできるかもしれないが……さすがに池に突き落とすのは難しいかな?

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 10) 2020-06-03 14:43:31
勇者・英雄コースのビアンデ・ムートです。遅れましたがよろしくお願いします

今回も盾役として皆さんを守るために尽力します。驟雨が以前より強化されているという事なので、より一層引き締めてかからないといけませんね……ですが、強くなったのは私だって同じです。負けませんよ


《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2020-06-04 04:47:07
前回のリザルトと作戦会議を読み直してみますと…

作戦会議では腕破壊からの太刀奪取が採用され、
僕は実際にそういうプランを書き、回収用に鉤爪ロープを装備しましたし、
ビャッカさんや黒崎先輩が、腕を切りつけた描写はあったんですが、
刀、落とさなかったんですよね…。

結果として、ビャッカさんの攻撃を受けた太刀に亀裂が入り、
その亀裂に向かって総攻撃をかけることで、太刀を折ることができました。
よって、部位破壊からの奪取より、武器破壊の方が有効なのかもしれません。

脚への攻撃は有効そうです。体勢を崩したり、気を逸らされ攻撃をまともに受ける描写がありました。

地形対策(滑り止め)としては、ビアンデさん発案の、足に布を巻き付けるのが有効そうでした。
僕は拠点系技能と【設計】で滑り止めするプランを書きましたが、こちらは不採用だったので、あまり有効ではないようです。

戦場を橋から移動する案については、前回は議論されなかった気がします。
驟雨を橋から離すことができるか、移動するとしたら適切な地形があるか、
ということを【事前調査】してみますね。
プロローグを読む限り、橋から離れられないというか、
そもそも橋から離れた所にいる者を追って来ないようなイメージはありますが…

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 12) 2020-06-04 05:08:15
あと、正面から特攻すると、かえって対応に迷うという特性がありました。
これは、今回も有効か、今回はさすがに学習してしまって無効か、考えどころですが。

魔法攻撃は、前回は撃てば必ず当たり、当たると消える(消滅というより撤退)ため、戦闘を確実に強制終了できました。
今回は、魔法攻撃が切り払われ、しかも唱えた人に反撃が来るというリスクがあるため、「当てる」「反撃を防ぐ」策が必要です。

今回は前回と違い、マジックユーザーが複数おられるので、波状攻撃をかければ、当てやすくなりそうです。
また、物理攻撃者が頭部か腹部のどちらかに攻撃を集中し、反対側への注意をおろそかに出来れば、魔法を当てやすくなると思います。

刀を折った後の驟雨の威圧感は凄まじく、首と胴が離れたと誤認させられるほどでした。
こちらも強くなったはずですが、驟雨も強くなったみたいなので、今回も、刀を折ったらすぐ魔法を放つ必要があると思います!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2020-06-04 06:10:03
経歴に、刃先輩へのリスペクトを詰め込み、
戦況に反映されるよう、ウイッシュプランでお願いしてみようと思います。
うまくいけば、戦況に良い影響があるかもしれません。

もしお時間ありましたら、作戦会議の気分転換に
学生寮を覗いてもらえると、とても嬉しいです!

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 14) 2020-06-04 06:16:43
>敵消滅狙い
一応、私もプチマドとアクラなら用意できるから、他に魔法を使う人とタイミングを合わせて使うなり、逆にタイミングをずらした時間差攻撃で隙を作るなり、魔法を凌いだと油断してるところに畳み掛ける等々……できそうなことをやってみようか。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 15) 2020-06-04 06:22:19
>敵武器
やはり、壊して破片を回収する方が、敵の得物を奪うよりは難易度低めなのかもしれないね。
その分、敵の武器を奪うよりもやり易いけどリターンは少なめ。

逆に難易度は高いけど、敵の得物を奪えたら……破片よりもリターンは大きいと言えるだろうしね。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 16) 2020-06-04 07:36:48
わたくしは回復してることがおおいですけど、ほかの方がなさるようですから、
今回はみなさんの行動の射程を1増やす演奏で「間合いの外からの攻撃」を
できるようにしようとかんがえてます。
「レーネの演奏を利用して遠くから先制攻撃する」、
「レーネの演奏を活かして敵の意表を突いて攻撃する」、
というふうにかいていただくことで、攻撃順番や命中についての
プラン値を増やせるのではないかと。


《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 17) 2020-06-04 12:49:01
>敵武器

前回も同じように考えて、実現しなかったので、
実現するためには、より有効な作戦を立て、より大きなリスクを取る必要があると思います。

もっとも、前回折ったのは鍔ぎりぎりとの描写が確かあったので、
今回も同じような箇所を狙えば、取れる素材の量としては、奪うのと大差ないかもしれません(笑)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 18) 2020-06-04 13:04:54
ただ、プロローグの末尾に気になる表記を見つけまして。

「奴との長い戦いに決着を着けるため、皆様の健闘を祈っております。」

決着が着く、つまり討伐、というパターンがあり得るのかもしれません。
(「いつか」決着つけるために、今回も素材集めガンバp(^-^)qのほうが、可能性高いとは思いますが)

どうやったら討伐出来るかを、本気だして考えてみたときに、
「そもそも、驟雨の刀って本当に驟雨打倒の必勝策になるの?」
という疑問に行き着きます。

そこで、それを事前調査、もしくは実戦で、何とか証明できないかな、
と考えているところです。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 19) 2020-06-04 13:17:54
…というふうに、考察を深められるのも、フィリンさんがレポートを持ってきてくださったおかげですね。
ありがとうございます!

レーネさん、その演奏はすごくいいですね!是非活用したいです!
間合いの違う攻撃を混ぜることで、驟雨の意表を突けそうですね。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 20) 2020-06-04 22:14:13
タスクも考察ありがとう。
そういえば前回奪取した大太刀の成果もまだ出てないのよね…念のため学園の方に確認してみる?
倒せるなら倒しに行く、は私も賛成よ。

>レーネ
そうね。楽器もこれまでなかったし未知の分野で攻めるのはありだと思う。
間合いの読みを狂わせつつ同時攻撃…という感じかしら。

あと
『魔法攻撃は刀で斬り捨てて反撃してくる』
という新たなパターンも、相手の行動を誘導するのに使えるかもしれないわ。
裏を返せば『魔法攻撃した瞬間は可能な限り防御に動く』わけだから…

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 21) 2020-06-05 01:42:34
勇者・英雄コースのビャッカ・リョウランだよ。
遅くなったけど、今回もよろしくね。

さて、どう立ち回ったものか…

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 22) 2020-06-06 15:58:53
【事前調査】の内容案
・驟雨に通常攻撃がヒットした例はあるか
・ある場合ダメージは通っているのか否か
・驟雨に自身の剣と同材質の刃がヒットした例はあるか
・ある場合どのようなダメージを与えているのか

通常攻撃がダメージを与えうる場合は、魔法攻撃で隙を誘うフィリンさん案や
射程を変えるレーネさんの演奏でチャンスが広がり、ヒットを増やせば、
ダメージの蓄積により討伐の可能性が出てきます。普通の強い魔物と同じですね。

問題は、通常攻撃がダメージを与えない場合。
例えばリバイバルのように透過するとか、強力な回復力があるとか。
何しろ登場からして怪談めいているし、
前回は切りつけた描写が複数回あるにも関わらず、
部位破壊が達成されなかったことから、
こちらの可能性は充分考えられます。

そこで、驟雨自身の刃が効くかどうかですが、
事前調査で何も出なければ、奪った刃で試すしかないでしょうね~。
刀を折る場合、折った刀でやらなければいけないので、出血覚悟ですかね。
僕は、奪取用に装備する鉤爪ロープをぐるぐる巻き付けて試すつもりです。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 23) 2020-06-06 16:10:17
あとは、驟雨にはどこかに力の源となるアイテムなり場所なりがあり、
それを破壊するなり封印するなりしないと根絶できない、というパターンですね。
怪談めいた登場から、こちらも充分推測できます。
駄目もとで、事前調査対象にいれておこうとは思いますが、はてさて。

討伐の可能性を探ってる最中になんなんですが、
残念ながら撤退せざるを得ない場合のプランも、もちろん並行して書いておきますね。
アケルナーさんがご指摘くださったように、前衛の役割として囮攻撃を腹部に仕掛け、
頭部をがら空きにして魔法攻撃をヒットさせやすくするプランを書く予定です。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 24) 2020-06-06 16:23:25
さて、皆さんの発言と、時々僕の私見を交えて、状況をまとめてみますね。
今回は、こんな感じにしてみました。

【剣士】フィリンさん、ビャッカさん、タスク、黒崎先輩、刃先輩
【壁役】ビアンテさん
【物理】アケルナーさん(槍・援護・武器破壊)
【魔法】エリカ部長さん、プラムさん、レーネさん(楽器・射程延長)

バランスを考慮して、僕は壁役に回ることも出来ますが、
試してみたいことがある関係で、今回は剣士役を希望したいと思います。

ご意見お待ちしてます!

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 25) 2020-06-07 01:08:14
色々迷ったけれど…

私は剣士として前に出て、前回と同じく腕狙いで行くつもり。
皆と違う部位を狙うことで驟雨を撹乱するのと、あとは単純に前回のリベンジだよ。
太刀にヒビを入れたあの一撃が腕に入っていれば、もしかしたら…って思ったら、試したくなってね。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 26) 2020-06-07 11:53:37
まとめありがとう、タスク。
今回は武器破壊は第一目標だけど、いけそうなら撃破狙いね。
本体が別にある可能性hs…去った後で周辺一帯を調べてみてもいいかな?
折れた刀身での攻撃は、布を巻いて金属籠手…くらい対策すれば一撃くらいは持ってくれるかな。

あと私は攻撃に入ってるけど、一応防御スキルも持っていく予定。
ただカウンターは前回見せちゃったから、二段ジャンプや立体機動で攻めてみようと思うわ。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 27) 2020-06-07 17:59:14
タスクさん、まとめありがとうございます。今回の盾役は私一人のようなので、前以上に気合を入れないと……

そういえば今回協力していただける先輩NPCの「白尾・刃」先輩ですが、どこかで見たなぁっと思ったら以前実力テストで私達の相手をしてくれた方ですね

一応参考までにその時のレポートを置いておきますので、どういう人柄とか戦い方をする人とかがわかれば幸いです

https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=127

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 28) 2020-06-07 22:24:36
タスクさんは状況のまとめ感謝するよ。
とりあえず、私は全力防御で敵の攻撃を凌ぎつつ、反逆精神で反撃の機会を窺い、チャンスが来たら武器破壊Ⅰを仕掛けるなり、プチマドでの牽制を試みる等を考えてるよ。

ただ、撃破を狙うなら魔法は控えた方がいい。
その辺の判断はどうするのかな?

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 29) 2020-06-07 22:35:49
驟雨消失を狙う時以外の攻撃魔法は、当ててしまわないように使った方がいいんじゃないかしら?
場合によっては、驟雨が自分から当たりに行ったりされると厄介だけど、
足元を崩して動きを止めたり転倒を狙うぐらいなら大丈夫かなと思うわ。

撃破を目指す場合は魔法は味方の回復や強化をメインにして、
いざとなったら、わたしみたいな術師系も武器で直接攻撃するのもアリかしら?

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 30) 2020-06-08 00:44:20
どういたしまして♪

撃破も視野に入れて臨むとすれば、やはり攻め手を増やすが吉ですね。
僕は、装備どうしようか悩みましたが、攻めを重視して両手剣装備にします

今回はビアンデさんにご負担をかけてしまいます。
ただ、フィリンさんを見習って防御スキルも積んでおけば、少しは負担の分散を計れるかもしれませんね。
【流水の構え】を積んでみましたが、他にお薦めがあれば教えてくださいm(_ _)m

フィリンさん、確かに金属籠手なら大丈夫ですね。
僕もそうします。ありがとうございます!


そうそう、刃先輩について、僕も話題に出したのに、レポートを持ってきてなかったですね。
ビアンデさん、ありがとうございます!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 31) 2020-06-08 00:59:00
アケルナーさんのご指摘はもっともですね。

フィリンさんの導きだした
『魔法攻撃した瞬間は可能な限り防御に動く』という法則に基づき
魔法攻撃を積極的に撃つことで隙を生み出す作戦な訳ですが、
目的を達する前に魔法攻撃がヒットし、作戦が無に帰すおそれがある、
ということですよね。

そのような事故を防ぐためには、
攪乱のための魔法攻撃は、驟雨の体ではなく剣を狙い、
撤退のための魔法攻撃は、驟雨のガードががら空きになっているところを狙う、
というのはどうでしょうか。

また、撤退については合図を決めておき、
剣をゲットし、かつ撃破困難と判断したらその合図を出す、
というふうに申し合わせておくのはどうでしょうか。

その場合、僕は、状況を判断し合図を出す、というプランを書いておく用意がありますし、
複数の人がそのように書いても、特に問題はないと思います。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 32) 2020-06-08 01:07:50
部長さんのご心配どおり、
驟雨自身が魔法に当たりに行くといったことが起こると、
難易度は一気に跳ね上がりますね~!

剣士を選んで勝負したがる驟雨の性格からして、考えにくいですが、
もし、魔法攻撃を自身の撤退に活用するしたたかさがヤツにあるとしたら、
もうお手上げかもしれません(汗)

そういう意味では、マジックユーザーが攻め手に転じるのも、
驟雨の裏を欠くことができ、有効かもしれませんね。

エリカ部長さんに危険なことはしてほしくないですが…
最近、物理戦闘をされてるリザルトをちょくちょく見かけるので、
もしかしたら、攻め手に転じてものすごい成果を上げるかも、ですね!

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 33) 2020-06-08 03:46:02
議事録を読んできた。あんま会議に参加出来なくて悪いな。

俺は今回の授業で以下3つの行動予定だ。

①頭部か腹部以外を【マド】を【精密行動】で狙い、接近戦を請け負う奴らから攻撃を一時的に逸らす。
②【リーラブ】で仲間を回復。
③撤退時に【マドガトル】を放つ。

今回はメインの火力になり得ないからな、接近武器系の皆の支援に力を入れる。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 34) 2020-06-08 08:41:44
>撃破か剣確保か
個人的には、何をもって撃破を狙うのか。それとも剣確保→撤退で動くのか。
その辺の基準がみえないのが心配かな。

撃破を狙うなら、相応の攻撃力も確保する必要があるし、その分守りに割くリソースを調整する必要が出てくる。
魔法を担う者が直接攻撃に加わる状況になると、そちらの消耗が大きくなれば、いざ必要なときに魔法を撃てる者は動けない……なんて事態もありうる。

正直、現場でだらだらと「撃破するか剣確保で済ますか」迷ってる暇はないと思うよ。
早々に「撃破するか否か」の判断基準を考えた方がいいんじゃないかな。

個人的には撃破狙いの冒険は避けたいけど、もう今日は出発だし……ここで方針を変えるのも混乱のもとだろう。
私も少し考えてみよう。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 35) 2020-06-08 09:01:52
>撃破判断基準
魔法で攻撃したら撃破できない以上、物理攻撃がある程度命中して敵に打撃を与えられることが前提になる。
その辺を考えると、初手もしくは2手目位までで敵に複数回打撃を与えられないなら、撃破は到底無理だと思う。

個人的には、2手目までに全員で敵に有効打が3ヒット以上入れられないなら、剣確保優先。

3ヒット以上入るなら、消耗具合をみつつ撃破を狙うが、総員の半数が戦闘不能で、うち魔法行使者が2名以下になるなら剣確保優先に切り替える。

まあ、一案として出しておくよ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 36) 2020-06-08 14:31:41
驟雨に関しては謎が多いため、
事前に対応基準をきちっと決めようとすると難しいんですよね~。

そこで、可能な限り作戦も話し合いつつ、
【事前調査】で分かったことを材料に、現場(つまりリザルト)での閃きや奇跡に
期待もしてみよう、という気持ちもありました。

とはいえ、現場でだらだらと迷っている暇はない、と言われては、返す言葉がありませんね。

僕が中途半端に、討伐の可能性を口にしたことが、議論を長引かせてしまったようです。
申し訳ありませんでした。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 37) 2020-06-08 14:55:38
謝るだけでは物事は進まないので、案を出さないと、ですね。

個人的な考えですが、今回については、

武器を奪うなり折るなりして回収する
→これは、作戦をたて、最善を尽くせば達成を狙える部分
驟雨を撃破するなり謎を解くなりして解決する
→これは、狙って達成することは極めて難しく、奇跡やGM様の優しさ(笑)に賭けるべき部分

つまり、作戦会議してアクションプランに書くのは、
武器の奪取と撤退まで。または、それを達成する過程として、ダメージの蓄積を狙う戦闘行動やその他作戦、ですね。

撃破や謎解きは、こうなったらいいなというGM様へのお願い、つまりウイッシュプランとして、各自の思うように記述し、あとは運を天に任せる。

こういった整理で、いかがでしょうか。

まあ、厳密に、ここまではアクションまたはウイッシュの各300文字からはみ出しちゃいけない!というわけではありませんが、
今回、作戦会議できちんと打ち合わせておくのは
・武器の奪取
・そのための戦闘行動
・撤退
これらに絞り、残り少ない時間ですが最善を尽くすということでどうか、という提案です。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 38) 2020-06-08 15:02:18
もし、この案が問題ないと仮定すれば、
大きな流れとしては、
☆基本は剣確保の撤退を前提に動く(アクションの範囲)
→★奇跡的にチャンスがあれば攻めこみ、撃破を狙う(ウイッシュの範囲)
ということになると思います。

例えば、アケルナーさんがおっしゃったようなヒット数で判断する条件を、
確保目的から撃破目的に切り替える判断基準として、プランに記載しておくのは
とても有効だと思います。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 39) 2020-06-08 16:40:35
この課題のクリア基準が【武器の奪取】である以上、タス坊やアルケナーの言う通りメインはここに据えないとな。

正直、今回魔法職な俺はマジで戦力足り得ないので奪取か撃破か、の判断は勇者・英雄コースのメンツに委ねて一応、柔軟にサポート出来る様なプランにはするつもりだが。

俺のプランについてもう少し補足すると、撤退用の【マドガトル】分の魔力は温存し、【リーラブ】で回復メインに動く。
隙を作る場合や、仲間がピンチの場合にのみ【マド】攻撃を頭部と腹部以外を狙う。ただし、これは一回きりだな。自力で奴の攻撃を回避しないといけないし、俺紙耐久だし。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 40) 2020-06-08 18:54:06
いや、こちらこそ、状況を整理してくれてるタスクさんやみんなに対し、言葉が強すぎた。
申し訳ない。

私としては、タスクさんがあげてる『基本は剣確保→撤退』のスタンスで異論はないよ。
それより踏み込んだことは、ウィッシュプランに盛り込むのも妥当だと思う。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 41) 2020-06-08 22:09:05
いえ、アケルナーさんの言葉が、考えを整理するきっかけになったのは間違いありません。
ありがとうございました。

作戦会議にあたっても、まだまだ勉強することが山ほどあると痛感します。

それはともかく、プラムさんもアケルナーさんも賛成のコメントをいただいてありがとうございます!
自分自身もこの方向でプランの最終調整をしてきますね!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 42) 2020-06-08 22:29:09
>作戦

ごめん、ちょっと混乱させちゃったかもね…
基本は『剣確保→撤退』メインで大丈夫よ。
それ以上は余力やウィッシュの部分ね。

私もそろそろプラン考えないとね…頑張りましょう

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 43) 2020-06-08 22:32:07
ギリギリでの追加行動で悪いが、【炸裂の種】投擲での刀身へのダメージ付与を試みたいと思う。

回避されるかもしれないが、切り捨てられるのならそこで刀身へダメージが入る可能性がある。
衝撃で爆発とあるから、しけって不発…は無いと考えるが、賭けにはなる。

勿論、1マス以内に仲間がいた場合はやるつもりは無いから安心してくれ。
俺にヘイトが向いて反撃に向かってきた場合に回避もかねて投げつけるだけだ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 44) 2020-06-08 22:33:07
先輩ズへの指示やお願いを忘れていたわけですが、
具体的に何か指示するより、剣士枠で自由に戦ってもらったほうが
良いのではないか~、という、僕はそういう意見です。

そこで、ウイッシュに「先輩二人と共闘したい」と書いてみました。
これが叶えば、必然的に、一緒に前線で戦ってくれる、ということになります。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 45) 2020-06-08 22:38:07
フィリンさんも、ありがとうございます!
フィリンさんが討伐にも賛成してくれたので、勇気が出た!ということも、間違いありませんので。

ウイッシュにぶちこむだけぶちこんで、リザルトでぶちかましましょうね!!


プラムさん、ナイスです!

僕は、落ちた刀や破片を鉤爪ロープで回収し、
足に刺して反応を見る、というプランを書いてみましたよ。

そのため、破片ゲット率が高まりそうな、炸裂の種ポーイ作戦は
大歓迎です!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 46) 2020-06-08 23:13:15
両プランをきっちり300字ずつにまとめ、
仕上げに残りげんきを総動員して、事前調査を上げ、運動神経を取得しました。

もう少しは、会議室を見ていますので、何かあればご相談ください。
可能なら、何か対応出来るかもしれません。