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黒風は、清き乙女と月世に踊る


ストーリー Story

 時は、草木も眠る丑三つ時。ゆっくりと、けれど確実に移ろいだ季節。あれほど肌寒く、木々が凍えていた夜も、今はすっかり過ごし易くなっていた。
 そんな深夜の街路を、一つの人影が歩いている。
 深夜の事、人の気は当になく。【ナディア・クローティア】は、ビクビクしながら家路を急いでいた。
「あ~あ、すっかり遅くなっちゃった。あのお客さん、粘るんだもんなぁ……」
 ぼやく言の葉が、夜の静寂の中に消えて行く。彼女は酒屋の従業員。今日は最後の客が何か面白くない事でもあったのか大酒をかっくらい、閉店時間を過ぎてもグダグダと管を巻いていた。尻を蹴って追い出す訳にもいかず、愚痴に付き合った結果こんな時間に帰宅の羽目となった。
「まったく、最近、通り魔で物騒だって言うのに……」
 そう。この街は、数週間前から起こり始めた不穏な事件に怯えていた。
 深夜。街道を歩く者が襲われ、大怪我を負わされる事案。被害者は、全て若い女性。発見された時、彼女達は体中をズタズタに切り裂かれ、血の海の中に倒れていた。
 傷は、鋭利な刃物状のモノによるもの。傷の多さは、尋常ではなく。されど、血溜りの中には足跡も髪の毛も。犯人を示す痕跡は一切なく。進まぬ捜査。今の所、死者が出てないのがせめてもの救い。
 新聞の一面を飾る、凄惨な見出し。それが、凄惨な現場の光景を容易に妄想させる。背中を這う悪寒は、夜風や薄着のせいだけではないだろう。
「ああ、嫌だ嫌だ! 早く、帰ろう!」
 歩く足を速めようとした時、仄かに明るかった世界が闇に沈んだ。空を見ると、それまで顔を出していた上弦が雲に隠れていた。落ちる月影の中、微かにそれが香る。
 乾いた獣臭。
 そして。
 鉄錆の、匂い。
「え……?」
 気配に振り向いた瞬間、昏かった視界がさらに深い黒に沈む。
 飛び散る鮮血と悲鳴が、薄闇の世界を禍しく染めた。

 ◆

 世界に誇る勇者育成教育機関、魔法学園フトゥールム・スクエア。
 難解な困難災難に見舞われた人々が、在籍する未来の勇者達の力に期待して駆け込む最後の拠り所。
 今日、その門を叩いたのはとある地方都市の官憲。迎えた講師に伝えたるは、次なる内容。

 現在、件の街にて起きている連続通り魔事件。先頃まで、被害者に共通するは若い女性と言う事だけと思われていた。
 しかし、ある者が気付いた。被害者達が発見された位置。それを結ぶと、街を囲む巨大な魔法陣が現れる事を。
 直ちに洗い直される、被害者達の身の上。詳細。
 彼女達、親族達が了承する範囲。明らかになった事。
 生まれ、経歴等、共通点はなし。
 種族、職業、バラバラ。
 重なる点は、たった一つ。

 全員、異性との経験なし。

 処女の血にて成される、妖しき法。愉快な代物である可能性は、限りなく低い。
 かの魔法陣。複雑怪奇な幾何学。構成する星の内、今だ埋まらぬ角は四つ。残りの事件が、そこで起こる事は明白。
 有志を募り、試みられる囮捜査。けれど、目論見は尽く瓦解。囮が襲われる事はなく、犯人が現れる事もまたなく。

 次に打たれた手。凶行が、果てに望む法。その正体を、見極める。
 当ては、一つ。
 魔法陣を使用する術。結果が顕現するは、おおよそ陣の中心部。地図が示す場所。在するは、とある古家の建つ地。住人は、最後の血が絶えて久しく。
 荒れた敷地。廃墟と化し古屋の中。入った捜査員達は見た。
 屋内の空間に吹き荒れる、漆黒の風。渦巻く中に目を凝らせば、黒風を走る無数の獣影。意を決し、踏み込んだ捜査員が一人。瞬間、ズタズタに咬み裂かれて弾かれる。応急処置を受け、運ばれる途中。彼は告げた。黒い獣風。その群の向こうに見えたモノ。
 妖しき気配を発す、一棟の小さな祠。

 得られた情報。辿った先に、在りし答え。
 かの存在、名を『黒眚(しい)』と言う。
 風に化して群れをなし、人畜を襲って血肉を啜る異国の妖魅。
 記録によらば、かの古屋の住人。その異国より流れ来る術士の筋。
 推測。
 かの術士。良からぬ企みを持ちて、祖国よりかの妖を呼びしも制す事叶わず。彼を喰らいし黒眚達は、異国の理に馴染む為、暫し眠りについたモノと。
 相応の時が経ち、理を得たる黒眚。喰らいし術士の記憶に沿いて、己らを放つ術を講じる。
 其が術こそが、かの陣。完成すれば、枷が解かれる。枷は、かの祠。中に封じられしは、黒眚の王。彼を縛りて、群を律するが術士の叶わぬ本懐。祠が陣の完成により砕ければ、王は放たれ、今に倍する数の黒眚を呼び込む。
 そうなれば、自由と威を得た黒眚は災嵐となり、街の全てを喰らい尽くす。そして、街から餌が消えれば、恐らく次は……。

 ◆

 話終えた官憲が、頭を下げる。
 力を、貸して欲しいと。
 理由は二つ。
 黒眚は、風の位相に在する魔。相応の魔力がなければ、こちらからは干渉すら出来ない。実戦レベルの魔力と、戦闘技術を両立出来る者。それが、多人数必要。
 答えは、自ずと限られる。
 そして、もう一つ。
 警察が用意した囮が、黒眚の食指に触れなかった理由。
 つい先日、判明した事実。
 陣の完成に必要なのは、処女であるに加え、『ある程度の魔力を有した女性』である事。

 その意を察した講師が、目を細める。
 懇願と申し訳なさを伝えながら、官憲はただひたすら頭を垂れる。
 溜息を、一つ。
 拒否すれば、待つのは一つの街の崩壊。その先に待つ、更なる災禍。
 どの道、選択支などある筈もなかった。

 ◆

 かくして、生徒達に出される求人の報。
 志願者達に出されたのは、一つの選択。

 ――此方に溢れた黒眚を殱滅し、一時なれど確かな平穏をもたらすか――。

 ――敢えて王の顕現を誘い、危険なれども災いの根を永遠に絶つか――。

 道は、一つ。
 時は、僅か。

 ◆

 月が満ちる。
 望月の光。
 夜に在するモノ共が、最も存在の威に昂ぶる刻。

 警察により、危険区域の住民達は避難済み。

 かの場所を徘徊せしは、若き勇者達。
 甘き血の気配に、ざわめき始める夜気。
 ゆっくりゆっくり。
 流れる獣臭。
 鉄錆の香。

 漆黒の風。儚き月夢。妖しく怖く。
 ビョウビョウ、踊る。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 8日 出発日 2020-06-10

難易度 難しい 報酬 多い 完成予定 2020-06-20

登場人物 8/8 Characters
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《終わりなき守歌を》ベイキ・ミューズフェス
 ローレライ Lv27 / 教祖・聖職 Rank 1
深い海の色を思わすような、深緑の髪と瞳の彷徨者。 何か深く考えてるようにみえて、さして何も考えてなかったり、案外気楽にやってるのかもしれない。 高価そうな装飾品や華美な服装は好まず、質素で地味なものを好む。 本人曰く、「目立つということは、善きものだけでなく悪しきものの関心も引き付けること」らしい。 地味でありふれたものを好むのは、特異な存在として扱われた頃の反動かもしれない。 神には祈るが、「神がすべてをお救いになる」と盲信はしていない。 すべてが救われるなら、この世界に戦いも悪意もないはずだから。 さすがに口に出すほど罰当たりではないが。 ◆外見 背中位まで髪を伸ばし、スレンダーな体型。 身長は160センチ前半程度。 胸囲はやや控えめBクラスで、あまり脅威的ではない。 が、見かけ通りの歳ではない。 時折、無自覚にやたら古くさいことを言ったりする。 ◆嗜好 甘いものも辛いものもおいしくいただく。 肉よりも魚派。タコやイカにも抵抗はない。むしろウェルカム。 タバコやお酒は匂いが苦手。 魚好きが高じて、最近は空いた時間に魚釣りをして、晩ごはんのおかずを増やそうと画策中。 魚だって捌いちゃう。
《ゆうがく2年生》樫谷・スズネ
 ヒューマン Lv14 / 勇者・英雄 Rank 1
「ただしいことのために、今の生がある」 「……そう、思っていたんだけどなぁ」 読み方…カシヤ・スズネ 正義感の強い、孤児院生まれの女性 困っている人には手を差し伸べるお人好し 「ただしいこと」にちょっぴり執着してる基本的にはいい人 容姿 ・こげ茶色のロングヘアに青色の瞳、目は吊り目 ・同年代と比べると身長はやや高め ・常に空色のペンダントを身に着けており、同じ色のヘアピンをしていることも多くなった 性格 ・困っている人はほっとけない、隣人には手を差し伸べる、絵にかいたようなお人好し ・「ただしいことをすれば幸せになれる」という考えの元に日々善行に励んでいる(と、本人は思ってる) ・孤児院の中ではお姉さんの立場だったので、面倒見はいい方 好きなこと おいしいごはん、みんなのえがお、先生 二人称:キミ、~さん 慣れた相手は呼び捨て、お前 敵対者:お前、(激昂時)貴様
《新入生》ナレディ・ディトゥーニャ
 ルネサンス Lv8 / 勇者・英雄 Rank 1
『我は一族を護る為の力、そして強き伴侶を求めてガクエンの門を叩いた。ここは地面が固く、大地と隔たりがあるようで慣れん。お前らはこんなので平気なのか?…信じられんな。』                              ――――――― 【種族】 アフリカスイギュウのルネサンス 【性格】 健康的で美しい容姿をしているが、争いの絶えない土地で育ち、幼少より生き残るべく戦闘技術を骨の髄まで叩き込まれてきた為『諍いは力の優劣で決める』脳筋気味の思考をしている。 気性はかなり荒く、一度敵対したら徹底抗戦するが、仲間思いでもあるので学友には努めて理性的に接し親切にしてくれる。 「ただしライオン、貴様は許さん。殺す。」 彼女の部族では文字は一般的でなく、族長や祈祷・呪術師が扱う特別で神聖なものだったので座学は不得手な様子。 なので、貴方が勉学を教えてあげれば大変感激し「我らはもう親族だ!ボト族の地を訪れた時は集落全体で歓迎の宴をしよう」と喜ぶだろう。 男なら彼女を口説く方法として有用だ。 「おお!そうか、ならば我は喜んで妻になろう。」 「―お前が我に勝てたならな!」 …最後には必ず戦闘に入るが。 因みに、パンツは履いていない。 そんな文化はない。 【好き/好意的】 グリーンスムージー(文明が発達した国で口にして感動した) 強い男 ボト族 土、草地(舗装されていない地面) 空 ダンス(宴/祭) 【嫌い/敵対的】 ライオン(ルネサンス、原種問わず) 牛肉 自分の意見がハッキリしない者
《過去を刻みし者》グレイ・ルシウス
 ヒューマン Lv16 / 黒幕・暗躍 Rank 1
やるべき事があり、やるべき理由もある。 だがその為の力が。知慧が、技術が、経験が足りない。 それでもやると決めた。決めて、武器を手に取った。 ならば繰り返すしかない。執拗に、着実に、徹底的に。 試行錯誤だ。事が成るなら手段は問わない。 ―――――――――――――――――――――――――――― 【外見】 灰色の髪に灰色の瞳。中肉中背の平凡な青年。 常に古びた皮鎧と要所を補強した皮兜で武装しており、 学生証の種族こそヒューマンとなっているものの 素顔を見たことがある者は極めて少ない。 また、当人もすすんで素性を明かそうとはしない。 【性格】 無遠慮で偏屈。禁欲的で真面目。慎重だが決断は早く、 まるで人間では無いかの様に作業的で事務的。 必要最低限の、自分にとっての事実しか語ろうとしない男。 ユーモアへの理解や相手への気遣い等も意識にはあるが、 とにかく不器用な性質の為、まず表には出てこない。 【戦闘】 良くも悪くも拘りがなく、見切りも選択も速度重視。 有効か、そうでないかの2択のみで物事を即断し、 場で利用出来る物を最大限利用して主導権を奪うスタイル。 その為、一騎討ちや果たし合い・決闘といった 正統派かつ王道の『対戦形式』には苦手意識がある。 【悪癖】 名前を呼ばれると大体1~半テンポ遅れ、 何処となくバツが悪そうな声音で返事をする癖がある。 また、人を呼ぶ時もあまり固有名詞を使わず、 「お前」「そこの」「そっちの」等の代名詞に頼りがち。
《優秀経理》白波瀬・静姫
 ヒューマン Lv11 / 勇者・英雄 Rank 1
名前:白波瀬 静姫(しらはせ しずき) 【外見】 白髪パッツンのロングヘア アルビノ 黄色人種 【性格】 真面目な堅物 理想を現実にする為の努力は惜しまない 自分に厳しく他人にも厳しいタイプ 【服装】 青いミニ着物に黒いニーソ 青いパンプス 制服のマントと帽子、手袋を着用 ※アドリブ大歓迎!
《2期生》シルワ・カルブクルス
 ドラゴニア Lv15 / 村人・従者 Rank 1
細い三つ編みツインテールとルビーのような紅い目が特徴のドラゴニア 元々彼女が住む村には、大人や数人ぐらいの小さい子供たちしかおらず同い年程度の友達がいないことを心配した両親にこの学校を薦められて今に至る 一見クールに見えるが実際は温厚な性格であり、目的である世界の平和を守ることはいわば結果論、彼女の真の目的は至って単純でただの村人として平穏に暮らしたいようである しかし自分に害をなすとなれば話は別で、ドラゴニアらしく勇猛果敢に戦う 一期生にはたとえ年下だとしても「先輩」呼びをするそうだ 「私はただの村人、できる限りのことをしただけです」 「だれであろうと私の平穏を乱す者はすべて叩き伏せます」 ※口調詳細(親しくなったひとに対して) 年下:~くん、~ちゃん 同い年あるいは年上:~さん ※戦闘スタイル 盾で受け流すか止めるかでダメージを軽減しつつ、斧で反撃するという、いわゆる「肉を切らせて骨を断つ」戦法を得意とする

解説 Explan

【目的】
 とある街にて目覚めた災禍。魔獣、『黒眚(しい)』の脅威。黒眚を殲滅し、災いの芽を取り除く。

【行動選択】
 Aルート及びBルートから選択。
 PC間にて協議。


【Aルート】
 現時点で顕現済みの黒眚を魔法陣の未完成地点にて誘引、殲滅。魔法陣の完成を阻害するルート。
 黒眚単体は相応の技量があれば、単独で対処可能なレベル。ただし、数が多い。また、根源である『王』が未処理になる為、数年~数十年後に活動が再開される可能性が高い。
 場所は四ヶ所。手分けして同時に抑えるか。それとも一箇所ずつ、団結して潰すか。その他、方法・手段を考案。実行。
 メンバーの中に、囮に適した者がいない場合、学園縁者の呪術師により呪法『初華』を適用。呪を得ると、身体が処女の香を纏い、その血を好む魔物を誘引する。適用すれば、経験済みの女性及び男性も囮になる事が可能。


【Bルート】
 敢えて魔法陣の完成を促し、顕現した『王』を古屋内にて討伐。黒眚の存在を根源から絶つルート。
 王が顕現した時点で、此方に出ていた黒眚達は環境適化を行うために全て王に同化。敵は実質、王一体になる。
 王は、極めて強力。現段階では、PC単体での対処は完全に不可能。
戦闘による撃破。或いはある程度ダメージを与えて弱体化させ、祠から元の異国へと追放を狙う。方向性を、協議。
 意図的に魔法陣の完成を促す為、囮には仮贄としての役割も与えられる。出血ダメージを伴う為、何かしらの防御対策が必要。また、後の回復も考慮しておく事が望ましい。
 陣完成に必要な場所は4つ。囮の人数は、四人から一人の間で自由。順序は自由。同時進行を狙うも、また自由。
 メンバーの中に、仮贄に適した者がいない場合、上記呪術師により呪法『初染』を適用。呪を得ると、内包する生気が処女と同じ状態に変わる。使用すれば、経験済みの女性及び男性も贄になる事が可能。


作者コメント Comment
(追加情報)

【エネミー情報】

『黒眚(しい)』
 格:3~4
 生態:黒い大型犬の様な姿。風に乗り、高速で動く。各地点にて20匹ずつの群れで出現。極めて凶暴。
 本能:機械的かつ組織的。行動原理は、蟻や蜂に近い。
 属性得意/苦手:風/火 物理攻撃は本来の半分のダメージになる。
 得意地形:虚空
 戦闘スタイル:近接戦闘型。噛み付き。爪での引き裂き。物理的防御能力はない。回避が極めて高い。


『黒眚の王』
 格:5
 生態:九頭九尾の巨大な黒狼。風そのものに変化出来る。広間から動かない。捕食欲・破壊欲の権化。
 本能:永き飢餓により、狂戦士状態。
 属性得意/苦手:風/火 風化すると物理攻撃が無効となる。
 得意地形:閉鎖空間
 戦闘スタイル:オールレンジ型。旋風となり、空間全域を鎌鼬で蹂躙する。九頭の狼に分離し、全方位攻撃を行う。物理的防御力はない。基本、回避もしない。


【マスターより】
 久方ぶりに、書かせて頂きます。
 頑張りますので、よしなにー。


個人成績表 Report
プラム・アーヴィング 個人成績:

獲得経験:243 = 162全体 + 81個別
獲得報酬:7200 = 4800全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
■ルート:A
陣を一箇所ずつ潰す。

■準備
【事前準備/魔法学/魔物学】で黒眚の王の魔法陣について調べる。
非処女の血の混入が陣完成の妨害の手段為り得た場合、一箇所で先制実行。
又は、他の有効打・対策があれば仲間へ共有。

事前準備の範疇で警察に体力等を回復する物資の支援交渉を【人心掌握学/心理学/会話術/説得】で試みる。
「逆に物資なしで送り出すの余りにも人の心がなくね」

■戦闘
前線に立ち、【気配察知】で警戒、先手を取る。
エンディミオンの通常攻撃を【火属性】に常時設定。これをメインに応戦。
囮、及び条件を満たす者に危険が迫った時、優先して【プチヒド】で敵を潰す。

回避は【立体機動/緊急回避】で行う。


■アドリブ:B

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
血で魔法陣。しかも…新品?女の?
ザコちゃん囮だけど、全身課題で傷だらけだよ。いーの?そっか。
とりま完成しないよーに、今仕留めるんだって。

で。
そもそも、いぬいぬ存在が襲い噛む理由、血で陣書くからなんでしょ?
なら流さなきゃ傷ついても誤差だよね、たぶん。
体に【厚手の布】巻いとく。その辺のお【裁縫】知識はあるし。血も吸ってくれんでしょ。
特にきき手じゃない左腕多めに。攻撃されてよけれそうにないなら、こっち噛ませてこ。傷は着いても血は漏れないでしょ。

基本街中?ってか壁際でいるようにはする。死角の奇襲めんどいし。
でもってひたすら攻撃避け耐えんのに専念かな。数極端に減ってたらちょっとポコすけど、それ以外はね。


ベイキ・ミューズフェス 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:486 = 162全体 + 324個別
獲得報酬:14400 = 4800全体 + 9600個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
方針:Aルート
全員一団で動き、目標4ヶ所を1ヶ所ずつ確実に潰す

◆分担・応戦
後方に位置取りキラキラ石で物陰等への光源確保し、暗がり等からの不意討ちに警戒
基本は祈祷で深手の仲間を優先し回復しつつ、回復の必要がない序盤は囮役に群がるのに夢中で警戒心が薄い敵個体をアクラで狙い撃ち

祈祷を使う際は、魔力残量に留意し1ヶ所での魔法使用は魔力25点までに抑えて
但し、仲間の命の危機ならば追加使用もやむ無し

第六感Ⅰ、魔法感知Ⅰで敵の不意討ちや儀式進捗等警戒

◆ポイント移動時
1ヶ所の交戦後に必要に応じ負傷者の応急処置
次の戦いに供え少しでも態勢を整える

時間的余裕がありそうだったり、消耗が激しいなら休息を入れることも検討

樫谷・スズネ 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
例えその場凌ぎに過ぎずとも 耐えなければ平穏すら訪れない
ただしさの為に、いざ

・事前準備
厚手の布を足元や腕等鎧で覆われていない場所に巻いておく

・行動
囮役として行動
【暗視順応】で夜間の行動をスムーズに
囮として攻撃ではなく防御に徹する
狙いやすいように「挑発」を繰り返し
なるべく注意をひきつける
引き付けている間は防御優先

別の仲間が囮になっている時は盾として行動
【第六感】で襲撃方向を察知し、味方と敵の間に割って入り【衝撃享受】で防御
自分に向かってくる敵にはギリギリまで引きつけ、盾を振り回して【盾刺し】

出血が酷い場合は厚手の布を切って出血個所にきつく巻いて止血を行う

ナレディ・ディトゥーニャ 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■ルート:A
■アドリブ:A
■交流:歓迎

■戦闘
【聞き耳】で奇襲を警戒し、主に盾持ちの囮の背後を護る。
【魔牙】メインで攻撃。
敵数が半数に減少したら【二連突き/勇者斬り】と通常攻撃に切り替え応戦する。

敵が一人に群がり攻撃を仕掛けてくる場合は【祖流還り】で突進し、蹴散らす。

囮の条件を満たしている為、自分自身も流血しないよう【ランスステップ/緊急回避】で回避。
また、前線に出過ぎないように、囮から引き離されないよう気を付ける。

■その他
連戦での過度な消耗を避ける為、次の地点へ向かう前に休息を取る。
その際に敵の情報・状況を皆で整理と、【推測】で次の戦闘での連携に活かす。
消耗した分、連携の練度を上げていきたい。

グレイ・ルシウス 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:486 = 162全体 + 324個別
獲得報酬:14400 = 4800全体 + 9600個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
目的:全囮役の生還

行動:
前衛、パーティの護衛を担当
初動に限り攻撃優先
以後は攻めより守りを重視し、囮のダメージが極端に偏らないよう
全力防御を利用して割り込み、庇う

また、黒眚が風に乗った場合
目が慣れるまでは気配察知Ⅰと聞き耳を併用して位置を推測し、盾でガード
特に最初の群との戦いは「挙動に慣れる」ことに意識を向ける

「……魔物は殺す。一匹残らず、皆殺しだ」
攻撃はウィズマ・アーダ+かしこさ増強Ⅰによる魔法剣を利用
対象弱っている個体順。攻撃先は極力集中させて数減らしを優先

黒眚の挙動を観察した上で、仮説(ウィッシュプラン参照)が
的中した場合に限り激辛ハバネロを仕込んだ砂を撒くことで
知覚器官を潰して攻撃を阻む

白波瀬・静姫 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
囮としての役割を果たす

【行動・心情】
…しょ…っ…///(真っ赤になりゴニョニョしながら)
…コホン…失礼しました
…だ、男性との交際経験でしたら私はありませんので
囮としてはおそらくお役にたてるかと思います

私の血が封印を解いてしまうというのならば
血が流れないようにしないと

承知しました

旅芸人風を装いながら「青嵐」を弾いて歩きましょう
無論、勉強してますのでそれなりに弾く事はできるかと

敵が寄って来たのならば『プチヒド』と「青嵐」をを駆使して攻撃しますが
あくまでも自分が攻撃を食らわないようにする為

私の役割はあくまでも誘導

攻撃班と合流出来たら逃げの一手

『ウィズマ・アーダ』も切り札としてあります

万全です

シルワ・カルブクルス 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【Aルート:囮役】
ならべく、囮役であるこちらに攻撃が向くように【挑発】を行う
できるだけ多くの敵を誘い込むことができたら、『忍耐』などを使用し、『衝撃享受』と『防護魔力』による複合防御に専念するが

「きりょく」が尽きそうならば「ちまき」できりょくを回復し、それでも尽きそうならば『忍耐』と『衝撃享受』を使うのをやめておく
「まりょく」が尽きそうなら、『防護魔力』を使うのをやめる

リザルト Result

 空には、真円の月が浮かんでいた。ひっそりと静まり返った街。煤けた街路。深々と光を落とす外灯の柱に背を預け、腕組みをした鎧装の青年が空を仰ぐ。
「……不穏な風だ。無駄足では、なかった様だな……」
 道を吹き通る夜風に確かな気配を感じ、【グレイ・ルシウス】は呟いた。
「ああ。お陰でこっちの苦労も報われる。結構な事だぜ」
 独り言に返ってきた声に、視線を向ける。暗がりの向こうから現れたのは、白髪の青年。何故か華やかな花嫁衣装を着ていたりするが、グレイはスルー。言葉少なに、尋ねる。
「上手く、行ったか?」
「当然。人を繰るのは得意だからな。役立たず共にばっちし、回復物資の補給取り付けさせたぜ」
 『って言うか、逆に物資なしで送り出すの余りにも人の心がなくね?』などと、微妙に自分を棚に上げた言を述べる【プラム・アーヴィング】。
 苦笑いかも見て取れない感情に兜を揺らし、グレイは『確かに』と答えた。

 月明かりの下。人の気の失せた街中に、涼やかな音が響く。音の出処は、昏い街路を歩く一人の女性。手にした楽器、青嵐を奏でながら、旅芸人に扮した【白波瀬・静姫(しらはせ・しずき)】は歩を進める。演技と音楽で、装いは完璧。静かに。可憐に。嫋やかに。この地に潜む、黒き風の浅ましき餓欲を誘う為。

「上手だねぇ。東の国っぽい白髪ゆーしゃ様」
「我には、とても真似出来んな……」
 静姫の少し後方。彼女の後をなぞる様に歩く、数人の人影。
 その中の二人、【チョウザ・コナミ】と【ナレディ・ディトゥーニヤ】がそんな会話を交わす。
「あまり気を抜くなよ。『囮』であるのは、私達も同じなんだ」
「まあまあ。そう気を張っていては、殺気で勘付かれるやもしれませんし」
 苦言を呈する【樫谷・スズネ(かしや・すずね)】を宥める【シルワ・カルブクルス】。そんな皆の後を歩きながら、第六感と魔法感知で周辺を警戒していた【ベイキ・ミューズフェス】がふと顔を上げた。
「……風が、出てきましたね……」
 深緑の髪を揺らすのは、正しく先まではなかった筈の風。不可視の筈の中に目を凝らしながら、シルワが呟く。
「かの魔物は、風に乗って現れると聞いていましたが……」
「……今の所、妙な気配はしないな……」
 聞き耳を立てるナレディも、異変は感じない。
「どの道、犠牲者達が襲われた時分が近い。警戒は怠らない方がいいぞ」
 引き締める様なスズネの言葉。確かな、緊張が走る。

「血で魔法陣、だっけ? しかも、新品? 女の?」
 自分の腕を見下ろして考え込む、チョウザ。
「ザコちゃん囮だけど、全身課題で傷だらけだよ。いーの?」
「大丈夫ですよ。そんな事で、女の価値が変わったりはしません」
 キラキラ石で周囲を照らしていたベイキが、気づいてそんな声をかける。『そう?』と訊くチョウザに、微笑みながら頷く。と……。
「と言うか、むしろどっちかと言えば……」
 ザワリと立ち昇る、殺気。
「修正すべきは、『あちら様』の下衆な価値観でしょうからぁ???」
 重く、ドスの効いた声。ピシリと軋む、手の中の石。何かしら、思う所があるらしい。
 『壊さないでね? 深緑髪のせーしょくしゃ様』等と呟くザコちゃん。
 風が嗤う。ビョウと、鳴く。

 ◆

 気配も。
 魔力の波動も。
 その全てを追い越して。
 それは、突然訪れた。

 流れていた青嵐の音が、唐突に途絶える。
 同時に聞こえたのは、静姫の悲鳴。見れば、千切れ散る月の天幕の欠片。そして、朱い飛沫。吹き通る、幾筋もの漆黒。
「いけない!」
 走り出す、ベイキ。皆も続こうとした途端、また別の声が響く。
「スズネ! 後ろだ!!」
「え!?」
 気づいたのは、聞き耳を立てたナレディ。スズネが反応するよりも速く、彼女の背に回って武器と手甲を構えた。
 ビョウ。
 二人の耳を撫ぜる、風の声。
 途端、金属が弾ける甲高い音。褐色の肌に走る、鋭い傷。散った雫。月明かり、綺羅綺羅と舞う朱。追った風が、バクリと喰らう。
「チッ!」
 舌打ちする、ナレディ。シルワが青ざめた顔で『大丈夫ですか!?』と声をかける。
「すまない、助かった!」
「気にするな! それよりも、来るぞ!」
 申し訳なさそうなスズネに、ナレディは言う。
 そう、幕は開けた。
 いつの間にか周りを囲む、文字通り漆黒の大気。流動。耳朶を覆う、ビョウビョウと言う風鳴り。否。それは、声。風に身を宿す、魔性の群れ。血みどろの狩りに高揚する、残酷な呼び声。
「これが、黒眚(しい)か……」
「どう見ても、話が通じる代物じゃなさそうです……ねっ!?」
 ナレディの呟きに答えようとしたシルワが呻く。ビョウと吹き付けた風。咄嗟に硬質化した腕に走る衝撃。跳ね上がった黒影。赤い眼差しの、飢えた視線。
「……あくまで、『贄』扱いですか……」
「でも……」
 割って入ってきた声に振り向けば、ベイキと静姫が合流した所だった。
 静姫の衣装に滲む、血の色。青ざめるシルワに、静姫は『一撃は、身代わりうさぎが防いでくれましたから』と微笑んでみせる。下げた手の中には、ズタズタになったうさぎのぬいぐるみが、一つ。静姫は、続ける。
「私を狙った時、青嵐の音で風音を消しつつ死角から入ってきました。本能だけじゃありません。知恵が、あります」
「グレイさんの予想が当たりましたね。嫌な話ですが……」
 緊張と恐怖を孕む、静姫とベイキの声。ビョウビョウ、ビョウビョウ。嘲笑う様に取り囲む、声。
 知恵はあれど、一片の理解も交わらない。冷たい汗が、頬を伝う。

「……本当に、いぬいぬなんだねぇ」
 吹き荒ぶ、黒風。中に確かな残影を認めて、チョウザが呟く。
「羽もないのに飛んでるの、シュールだねぇ」
 場違いな感想。応じる様に吹く、風一陣。
「わっぷ」
 避けようとするも、相手は疾風。追いすがり、回り込み。ガツガツと、貪りつく様に牙を立てる。
(こりゃ、逃げんの無理っぽい……)
 判断し、防御に集中。それでも牙は巻いた厚布を裂き、薄皮を抉る。飛び散る血。撒き餌に群がる魚の様に、食い尽くす黒眚。
「チョウザさん、下がって!」
 尚も喰いかかろうとした一匹を、ベイキがアクラで穿つ。ビョウと鳴いて離れる黒眚。
「大丈夫ですか?」
「うん。へーきのへいざ。あんがとね」
 頬に付けられた傷を拭いながら、息をつく。
「それより、そちら様は? へーき?」
「ええー。それはもー、ご覧のとーりー」
 棒読みベイキさん。正しく、御姿は傷一つないまま。
「清々しい程に、素通りでー。何ですかねー。ホント、結構なお鼻の様ですねー。ご褒美にオケツの一つも蹴り飛ばして差し上げますよこのイヌコロ共!」
 地味に……と言うか、マジに御怒りでいらっしゃる。『せーしょくしゃさま、こわーい』等とザコちゃんの言。
 突進してくる風に合わせ、思いっきり蹴り上げた足。執念の成せる業か、見事に素早い黒眚の尻を捉える。けれど、溜飲を下げるには至らない。重い気体を蹴る感触。奇妙な手応えに戸惑った瞬間、足をすくわれる。
「きゃあ!」
 体勢を崩した所に、旋回してくる黒眚。お望みならばとばかりに、首筋に牙を剥く。
「やば」
 咄嗟に割って入ろうとするチョウザ。けれど――。
「ふん!」
 それよりも速く走った剣閃が、黒い風を弾いた。
「無事か?」
「これまた、さんきゅー。 クールな鎧様」
 間を置かず襲いかかってきた黒眚を再びウィズマ・アーダの魔力の刃で落とし、グレイは皆に告げる。
「理解した。こやつらは、半風半獣。故に、物理攻撃は効きにくい! 出来うる限り、魔法で迎え撃て! そして……」
 落ちた黒眚に、さらに一撃。あっけなく、無色の風となって散ずる。
「回避に全振りしている分、防御力はほぼ0だ! 当てれば、落ちる!」
「ほう、そいつは重畳だねぇ。って事は……」
 飛来する火球。プチヒドが、更にチョウザを狙おうとした黒眚を直撃。爆発に乱れる風が、苦悶の声を上げる。
「火属性の攻撃なら倍率ドン! さらに倍ってか!? まんま風属性、脆さ丸出しだぜ!」
 不敵な笑みを浮かべるプラムに、チョウザも笑みを返す。
「花嫁姿のしんぷ様もご到着。 全員そろって、勇気リンリンって感じ」
「いいけどよ。ザコちゃん、ちょいと下がってろ。そこの壁、背負っとけ。もう、ボロボロじゃねえか」
「うーん。ザコちゃん、意外と人気者? モブにあるまじき存在感」
 軽口を叩きながらも、素直に壁に背を預ける。囮は、作戦の要。己の役目、忘れはしない。

「とは言うものの……」
 飛び回る黒眚と応戦する仲間達を見ながら、プラムがぼやく。
「思った以上に、速ぇえな。事前調べはしてきたが、やっぱ文字と現実じゃ違うわ」
「静姫さんの傷を診た感じでは、鋭いですが浅いです。まともに喰らえば分かりませんが、攻撃力自体はそれほどでは……。これも、グレイさんの想定通りです」
 ベイキの言葉に、ヒューと口笛を吹くプラム。
「相変わらず冴えてんな。グレイ」
「難しくはない。人は、常に知恵で以て魔を討つものだ。しかし……」
 見回すグレイ。追うのは黒風の流れ。黒眚達の、動き。気づいたベイキが言う。
「動きが、徹底していますね。狙うのはあくまで、贄の資格がある者だけ……。それも、静姫さんやチョウザさんの様な比較的軽装備の相手を選んでいる様です」
「統率されまくってて、蟻や蜂の群れみてぇだ。全ては『王』の御心のままにってか? 嫌だ嫌だ。さぶイボが出るぜ」
 何と言うか、極限的に嫌いなタイプなのだろう。嫌味ったらしく身震いするプラムを見て、苦笑するベイキ。
「それにしても、思考力を持った蜂ですか? 言い得て妙ですが、ゾッとしないですね」
 嫌~な顔をする彼女の反応に、プラムが昏い笑みを浮かべる。
「昔から、処女好きにロクな奴は居ないって決まってんだ。つか、処女が純潔で至高みたいな概念is何?」
「心の底より、同意します」
 凍てつく吹雪の様な声で頷く、ベイキさん。
「俺、非処女を不純呼ばわりするの嫌ーい! 玄人とかプロって呼べよな! そぉれ処女厨天誅砲!」
 おどけてるのか本気なのか分からないテンションでプチヒドを放つ、プラム。当然の様に避けられて、舌打ち。
「ったく。もうこうなったら、大好きな処女の血に玄人の血ぶちまけてやろうか? 案外効くかもしんねぇし、嫌がらせくらいにはなんだろ!」
「……それ、何気に私に刺さるんですが……」
 ジト目で睨むベイキさんに、『いえいえ。そんな事は』と返すプラム。
 何か、良いコンビ。

「蟻や蜂、か……」
 何やら思案するグレイ。そんな彼に、プラム達から声がかかる。
「つってもよ、あまりノンビリもしてられねえだろ。この数と速さだ。なんぼ防御固めてても、限度がある。ガリガリ削られて、疲弊した所をバッサリ、なんて洒落にならねぇ」
「皆、条件は合っているが故の囮です。血を撒かれれば、陣の完成に貢献してしまう。少しでも早く殲滅して、皆の負担を軽くしないと」
 言いながらアクラとプチヒドで迎撃する二人。当たれば、特に属性効果で威力が増すプチヒドは十分なダメージになる。けれど、文字通り疾風のスピード。囮勢の誘引によって幾ばくかの軌道の先読みは出来るものの、人の動体視力で確実に当てるのは難しい。
 加えて、半風化による物理攻撃耐性。ダメージを与えられるリソースが、極端に少ない。
(……不味くねぇか? これ……)
 プラムの額を、冷たい汗が伝ったその時。
「そこの」
 声が、響く。
「どいていろ」
 思わず逸らした身体。目の前を飛んだのは、一つの水筒。
「へ?」
 空中で、クルクルと舞う水筒。緩く締められていた蓋が外れ、中に詰められていた粉末がばら撒かれる。
 途端、辺りに満ちる激辛な刺激臭。
「うぉ!? コイツは!」
「げ、激辛ハバネロソース!?」
 目と鼻と喉を襲う強烈な刺激に、咽せ込むプラムとベイキ。
「ふむ。どうやら、効果がある様だな」
 シレっと言う、グレイ。
「いや、効果って! 何だよ! これ!?」
「私達に何の怨みが~!?」
「別に、お前達が目標ではない。見よ」
 示されて、目を向ける。同時に聞こえたのは、他の皆の困惑した声。
「な、何だ?」
「どうしたのでしょう……?」
 見れば、黒眚達の動きに乱れが出ていた。
 統制が崩れ、明らかに狼狽している。
「奴らは、処女の香を好む……」
 一旦収めていた剣を抜きながら、グレイが言う。
「魔物には、良くある話だ。珍しくもない。だが、では何故『犬』なのか」
 数匹の黒眚が、突っ込んでくる。先までの、冷徹な捕食者の所作ではない。盲目に狂った、狂犬の体(てい)。
「奴らは王とやらが顕現した場合、これに同化するのだと聞いた。つまり、本来は『獣ですら無い』。ならば、犬の形を取る以上、利が有る筈だ。確かな、理が」
 贄も、血もない。ただ、乱れる。
 プラムとベイキを掠め、後方のグレイへ。
「もし奴らが犬同様、外界を耳と鼻で判断しているとすれば……」
 握る刃。彩る、魔力。
 迫る、牙。
 一閃。
「此処を潰せば、理はこちらに移る」
 切り捨てた刃。ひと振りして、汚れを祓う。
「……魔物は殺す」
 無骨な兜の奥。輝く眼差し。
「一匹残らず、皆殺しだ!」
 雄々しく猛る、声。
 反撃が、始まる。

「ほいっと」
 向かって来た一群に向かって、チョウザが炸裂の種を放る。盲目に突進してきた一頭の頭に当たり、弾ける。広がる衝撃と、火薬の匂い。ダメージを受けていた感覚器官を更に犯され、さらに乱れる。
「しんぷ様ー。せーしょくしゃ様ー」
「おう、ちょっと待ってろ」
「今、行きます」
 呼ぶ声に駆け寄ったプラムとベイキが、止めを刺す。
「大体、片付いたっぽい?」
「そうですね。ほぼ、制圧出来たかと」
 他の皆の無事を確かめる様に見回していたベイキが、ホッと息をつく。
「後3地点、残ってるけどな。まあ、要領も掴めたし。何とかなんだろ……っと。来たか」
 気づいたプラム。視線の先、駆けてくる制服姿の人々。頼んでいた、補給物資を運んで来たのだろう。
 出迎えに行くプラムを見送ったベイキが、チョウザに向き直る。
「今のうちに、手当てをしましょう。チョウザさん、傷を見せてください」
「へーきへーき。ザコちゃんは後でいーから。他のゆーしゃ様達、やったげて」
「駄目です。貴女も大事な戦力なんですから。しっかり回復してもらわないと……」
 ヘラヘラ笑うチョウザを諌めながら取り出す、簡易救急箱。治療を始めようとして、眉をひそめる。
 彼女の身体に刻まれた、無数の傷。致命傷には遠いが、数が多い。鋭利な牙と爪で裂かれた故に、出血も多い。防御と血止めの為に巻いていた厚手の布は、既にボロボロ。限界まで血を吸ったソレは、もう役目を果たす事はないだろう。
 そしてそれは、他の囮役の皆も同じ。
(想定よりも、消耗が激しい……)
 甘く見ていた訳ではない。考えられるだけの準備はしてきた。それでもなお、相手の攻撃は苛烈を極めた。
 そして、待っているのは同じ条件の戦闘。後、三つ。
(……凌げるか……?)
 ベイキがそう思った、瞬間。
 ――――――――――っ!!!
 夜天を震わす様に響く、獣の咆哮。
 場にいた皆が怖気立ち、その方角を見る。
 眠る街の向こう。そこは、かの『王』が眠る筈の古屋の方向。
「……今のは……」
「まさか、『王』……!?」
 スズネと静姫の視線が、ベイキに向く。魔法感知で探る、魔力の流動。張り詰める、空気。やがて、彼女がホッと息をつく。
「大丈夫です。まだ、顕現はしていません」
 安堵に緩む空気。けれど、続けて言う。
「けれど、『こちら』に影響を届けたと言う事は、束縛が弱まっている証拠です。これ以上陣の完成度を高めれば、成す以前に力尽くで出てくる可能性も考えられます」
 皆が、息を呑む。
「どうか、ご自愛を……」
 結ぶ言葉には、数多の想い。

 脚が、震えていた。
 怖気た訳ではない。
 挫けた訳でもない。
 実際、恐怖など感じてはいない。むしろ、強い敵との戦いに高揚さえ覚えていると言うのに。
 それでも、震える。
 あの、『王』の咆哮が鼓膜を震わせた時から。
 心の奥の、本能が。被捕食者としての、それが。
 故郷で、憎い敵対部族と対峙した時でさえ。
 こんな事は、なかったのに。
「チッ!」
 苛立つ様に舌打ちをして、強く脚を叩く。
 それでも、震えは止まらない。溜息をついて身を起こしたその時。
「大丈夫か?」
 かけられた声に、飛び上がるナレディ。
 振り向けば、そこにスズネが立っていた。
「脚をやられたのか? 無茶は、しない方がいい」
「いや、そんな事はない。心配するな」
 何でもない様に、笑みを向ける。相手の心を萎えさせない為と、ほんの少しの虚栄心。
「そうか……。とにかく、まだ戦いが控えてる。治療と回復は、しっかりしておいてくれ」
「あ、ああ……」
 答えるナレディの横を、通り過ぎるスズネ。交差する時、囁く声。
「恥じなくていい。それは、生きる為に『ただしいこと』だから」
「!」
 仲間の治療を、手伝うつもりなのだろう。遠ざかっていく彼女の背を、ポカンと見つめる。
「ナレディさん」
 再び、かけられた声。今度は、良く知る声。
 振り返れば、思った通りの顔。
「シルワ……」
「スズネさんに、何か言われましたか?」
「いや、何と言うか……。心配された」
「ああ」
 聞いて、微笑むシルワ。
「スズネさんは、優しいですから……」
「優しい? ああ……」
 ふと過る、先の言葉。
 強い、眼差し。
「だが、お前とは違う『優しい』だな」
「人は、それぞれです。でも……」
 補給された水筒をナレディに渡しながら、シルワも彼女の背を追う。
「自分の出来る事を探している事は、同じです」
「……そうか」
 ニカリと笑い、ドッカと腰を下ろすナレディ。渡された水をガブリと飲んで、言う。
「ならば、我もやろう。我にしか出来ぬ事を、我らしくな」
 不敵に笑んで見据えるのは、かの『王』が座する方角。虚空にその姿を見据え、働かせる推測。故郷で学んだ事。本能の導。戦い続けた、捕食者達の業。
「草食だと舐めてかかると、痛い目を見るぞ……? 犬コロ共……」
 脚の震えはもう、消えていた。

「手当ては、済んだんですか?」
「ん? あー、ばっちりばっちり。深緑髪のせーしょくしゃ様、祈祷までしてくれたし。モブには過ぎたご待遇って感じ」
 座り込み、夜闇の向こうを見ながら水タバコでおでこをつついていたチョウザ。かけられた声の主の静姫を見上げ、ヘラリと笑う。
「それより、ゆーしゃ様こそ大丈夫? 最初でガッツリ食らってたじゃん?」
「気配察知で気をつけてはいたんですが……。向こうのスピードが想定以上でした。ですが、もう遅れはとりません。傷も、しっかり治療してもらいましたし」
 ガッツポーズを取る静姫を見て、『それは、ちょーじょーちょーじょー』と頷くチョウザ。
「それで、チョウザさんは何を?」
 問われ、『あー、うん』と頷く。
「まあなんてーか。皆様忙しいし? ひっそりこっそり、推測かましてたりしてたんだけど……」
 視線を夜闇の向こうに戻し、目を細める。
「次からけっこー、ヤバヤバかもって感じ?」
「……その、心は?」
「神父様が、言ってたんだよねー。あのいぬいぬ達、アリアリやハチハチみたいな感じって……」
 思い出すのは、先の戦いの中で聞いたプラムの言葉。
「ハチハチってさ、繋がってるよねー。方法仕組み、よっく分かんないけど、お互いに。丸々一個の、生き物みたいに」
 彼女が言わんとする事を察して、静姫が眉を潜める。
「なーんかさ、割と易々甘々だった感じ? まるで……」
 ――こちらの手を、探るかの様に――。
「まあ、ザコちゃん平凡無象なモブだし? 推理力足らず適当だし? 思い過ごしの思い込みかもしんないし?」
「……そうは、思いません」
 返る言葉。見上げる。
 静姫が、真剣な眼差しで見下ろしていた。
「見たんです。さっき、最後の黒眚が討たれる時……」
 見間違いかとも思った。けれど、そう思うにはあまりに危険に思えた事。
 呟く様に、伝える。
「笑ったんです。ニヤリ……って」
「…………」
 目を細める、チョウザ。視線を戻しながら、言う。
「うーわ。不安不吉な事実事項って感じ?」
「皆に、周知しましょう。グレイさん辺りは、気付いてるかもしれませんが……」
「だねだね。賛成」
 やっぱり、何処か抜けた声。本質か、振りか。惑わされは、しない。
「……駄目ですよ」
 かけられた言葉に、黙るチョウザ。
「囮役は、私も同じです。一人で担おうとかは、許しませんよ?」
「逃げるよ? ザコちゃん」
「無理なのは、分かってるでしょう?」
 互いに、ボロボロの身体。全ては、瞭然。
「10の牙も、二人で担えば5です。それだけ、減る筈です。流れる血も、傷の深さも」
 澄んだ声。疲れを孕めど。
「誰も、犠牲にはしません。民人も。仲間も。勿論、貴女も」
 強く、強く。凛と鳴る。
「その為に、私はここにいるのですから」
 揺ぎ無き、決意と共に。
「……やっぱ、モブじゃ敵わないって感じ? ゆーしゃ様」
 振り向きもせず、言うチョウザ。いつもの口調。微かに混ざる嬉しい笑いは、気のせいだろうか。

 ◆

「くっそ! こいつら!!」
「さっきとは……違う!」
 プラムとベイキが呻く。
 抱えていた不安は、当たった。
 迎えた第二地点での戦闘。黒眚達の動きが、変わっていた。
 攻撃を加えると、反撃を受ける前に離脱。
 全体攻撃の被害を抑えるために、散開して走る。
 明らかに、こちらの作戦を読んでいる。否、『知って』いる。
「やはり、思考を『共有』していたか……」
 己の考えの正しき事を、呪うグレイ。
 ビョウビョウ。ビョウビョウ。
 嘲笑う様に、鳴く黒風。

「は、はは!」
 風の中に乾いた、けれど確かな意思の篭った声が響く。
「どうした、獲物を前にして理性でも飛んだか?」
 様子を伺う様に遠巻きに見つめる黒眚達に向かって、スズネは挑発を続ける。
 囮としての資格は、自分にもある。出来る限り自分に敵を集めれば、それだけ動きは読み易く。そして、他の囮達の負担が軽くなるのは自明の理。それを見越しての、重装備。
「私はここだ! 貴様等が狙うべき獲物が、まだ生きているぞ!!」
 重ねる、挑発。黒眚に、知恵がある事は明白。人語を、解するのであれば――。
 一頭の黒眚が、スズネを見た。彼女を映す、血色の瞳孔。裂けた口が、確かに笑んだ様に見えた。
 瞬間。
 烈風の鋭さと速さで襲いかかる、無数の黒眚。覚悟も予測も、決めている。暗視順応で研ぎ澄ました視界。それでも、追える残影は僅か。補うのは、日々の鍛錬で鍛えた六感と知力。動きを先読み。盾を構え、狙うのは盾刺し。
 けれど、上回るは血に飢えた獣の奸計。盾との衝突の寸前で軌道を変える。そのまま殺到するのは、太股。防御の為に巻いていた、厚手の布。先の戦闘で損傷したそれは、もはや牙の襲撃には耐えられない。瞬く間に引き裂かれ、素肌を晒す。
「くぅっ!」
 脚を襲う衝撃に、崩れる体勢。無防備になった脚を、更に狙う黒眚達。目的は、あくまで血。動脈を噛み切られれば、脚とは言え命に関わる。生きた鹿を貪る狼の様に、群がる黒眚。
 それでも。
 笑むのは、スズネ。
「うぉおおおおお!」
 雄叫びと共に突進してきたのは、一頭の水牛。
 祖流還りを発動した、ナレディ。太く鋭い角が、黒眚の群れをまとめて蹴散らす。膂力満ちる、野生の一撃。物理攻撃が効き辛いとは言え、ダメージは甚大。数頭の黒眚が、敢え無く風へと散じる。
「無事か!?」
「ああ、上手く合わせてくれた。ありがとう」
 祖流還りが解けたナレディに、微笑むスズネ。
「無茶をするな。身が持たんぞ」
「大丈夫だ。そこまで、盲目にはならない」
 汗と血を拭い、立ち上がる彼女。ナレディは、不思議そうに見つめる。
「訊いて、いいか?」
「何?」
「それだけの覚悟と正義を持ちながら、何故こんな消極的な方針に同意した? お前なら、その身を賭しても『根源』を叩く道を選びそうな気もするのだが……」
 その問いに、ほんの少しだけ悔しそうに唇を噛んで。スズネは答える。
「『王』については、調べた。……恐らく、今の私達では勝てない……」
「………」
 沈黙するナレディ。それは、勇猛な彼女も頷かざるを得ない事実。
「本来ならば、今討ち滅ぼすのが正しいのかもしれない。けど……」
 様子を伺う様に舞う黒眚。強い意思で見据え、言う。
「その為に死んだら……。それはきっと、『ただしさ』とは違うから」
 聞いたナレディ。また、ほんの少し見つめて。笑う。
「確かにな。お前が死ねば、誰かが泣く。傷つく。ならそれは、間違った事だ。それに……」
 スズネの背後に回る。守る様に背を合わせ、武器を構える。
「死ぬ事を是とする輩では、守る意味も甲斐もない!」
 それは死と真向かい、戦ってきた部族の教示。
「いいぞ! 女でなければ、婿候補に選びたい所だ!」
「へ?」
 一瞬ポカンとして、すぐに緊張を和らげる為の冗談と気づく。苦笑。
「はは! 悪いが、例え男であったとしても、求婚(ソレ)は受けれないな!」
「何だ? もう、相手がいるのか?」
「さて、どうだろうな?」
 投げ返された冗談。想いと共に、受け止める。
「それは残念。なら……」
 ニヤリと笑う、ナレディ。どんな思惑もない、純粋な笑顔。
「せめて、友の契りでも結ぼうか?」
 聞いたスズネ。ニヤリと、笑い返す
「そうさな! 望む所だ!」
 構える盾。ハルバード。結び奮い立つ、勇気と共に。
 スズネが、吠える。
「例えその場凌ぎに過ぎずとも、耐えなければその平穏すら訪れない! ただしさの為に、いざ!」
「おうさ!」
 応じるナレディ。繋がる想いは、力に変わる。確かな光。闇に巣食う黒風を、力いっぱいに叩き伏せた。

「ナレディさん、お友達が増えましたか……」
 襲い来る黒眚を衝撃享受と防護魔力を併用した盾と硬質化で弾きながら、スズネと共闘する友人の姿を見つめるシルワ。
「ひょっとして、妬いてます?」
 青嵐の仕込み刃を抜いた静姫が、そんな事を囁く。真面目な彼女らしくない、冗談。こちらも、緊張を和らげようとしているのだろう。理解して、『そうですねぇ。どうしてくれましょう』等と冗談を返す。少しだけ笑い合って、凪いだ心を構え直す。
「……狙われています。私から、離れない様にしてください」
「望む所です。私は、そのために来たのですから」
 シルワの言に、整然と返す静姫。自己犠牲も厭わない、決意。けれど、シルワに責める気はない。その想いの尊さを、知っているから。
「なら、尚更離れないでくださいね。いなくなられては、困るんですから」
「はい。お願いします」
 会話を遮る様に、襲いかかる黒眚。シルワが盾と硬質化で捌き、たたらを踏んだ個体を静姫がウィズマ・アーダで穿つ。
 黒眚達の狙いは、明らかに静姫に集中している。易い獲物を狙うのは、捕食獣の常。それを、禍風の妖獣は忠実に実行する。
 幾らシルワが奮闘しても、敵は多勢。ジリジリと、牙が静姫の身体を削る。
 染む血で重くなっていく衣装。少しずつ息を荒くしていく彼女を、シルワが気遣う。
「大丈夫ですか……?」
「平気、です。それより、貴女も囮の条件を満たしている筈……。どうか、御自愛を……」
「まあ、私、処女とかはよく分からないんですが……」
 己よりも他者を思う心。酷く愛しくて、シルワは微笑む。
 実際の所、静姫をさほど重荷には思っていない。彼女に攻撃が集中するが故に、速い黒眚の動きが読める。対処出来る。そして、自分が捌いた敵は彼女が的確に処理してくれている。ここまでの撃退数は、五頭。彼女は、確実に役目を果たしていた。故に、シルワは言う。吹き付ける、国風の刃。萎えかける心を、奮い立たせる為に。
「……『王』……」
「?」
 静姫が、視線を向ける。
「話を聞いた限りでは、かなりの高位……。顕現を許せば、おそらく私たちに勝利はないでしょう……。そうなれば、沢山の人が……」
 唇を噛む、静姫。苦い記憶が、過る。
「だから、必ず!」
 瞬間、抜ける牙。虚をつかれたシルワの太股を抉る。
「くっ!」
「シルワさん!?」
 思わず駆け寄る静姫に向かって、攻撃した個体が旋回する。
 誘導。
 けれど、シルワがよろめく脚を踏ん張る。返す盾が、咬みかかる黒眚を叩き落とす。
「静姫さん!」
「はい!」
 閃く青嵐。穿つ、ウィズマ・アーダ。
 風と散じる黒眚を捨て置き、抱き支える静姫。
「ここで、彼らを!」
 返す盾。弾き、斧で叩く。
 閃く爪。静姫の肩を裂く。
 怯む事なく追った刃。地面へと縫い付ける。
「討ちましょう!」
「はい!」
 舞い散る朱の中、決意が響く。

「鎧様」
「失せるがいいっ!」
 走り込んできたチョウザが叫ぶ。交差する様に飛び出すグレイ。追ってきた黒眚を、すれ違いざまに切り捨てた。散じる、黒。
「あいつで……最後か……」
「はい……何とか……」
 息を切らしながら確認しあう、プラムとベイキ。囮役ではないとはいえ、攻撃を仕掛けられて黙っている黒眚達ではない。反撃を受け、彼らもボロボロ。けれど、そんな事は問題ではない。補給隊に介抱される皆を見る、プラム。
「やべぇな。消耗が激しいったらねぇ。補給も回復も、追いつかねぇぞ」
 このまま疲労を抱えたまま戦えば、リスクはどんどん大きくなる。今の所、大量の出血は抑えているものの、いずれは。
 囮となる面子を外す事も考えたが、彼女達もまた戦力。自分・ベイキ・グレイの三人で、まだ40頭残る黒眚の殲滅は難しい。そもそも、賢しい黒眚達の事。囮がいなければ、姿を現すかどうかすら怪しい。
(どうする……?)
 と、悩むプラムの肩を叩く者がいた。
 振り向くと、真剣な顔のベイキ。
「……一計、あります」
「……あ?」
 伝えられた案に、怪訝な顔をするプラム。
「……冗談だぞ?」
「理屈は、通っています。試す価値は、あるかと」
 しばらく黙ってベイキを見つめると、プラムはやっぱり悪い笑みを浮かべる。
「あんた、やっぱ玄人だわ。こえーこえー」
「……褒め言葉として、受け取っておきます」
 そして、ベイキもまた不敵な笑みを浮かべた。

 ◆

 第三地点。
 戦いは、更に熾烈を極める。
 黒眚達の動きは洗練を増し、数の利を存分に生かす。
 固まらず。停滞せず。一群はグレイ達攻撃班を足止めし、別の一群がチョウザ達囮達を襲う。様は正しく、連携して獲物を狩る冷徹な肉食獣のそれ。
 けれど。
「そう来るか! ならば、我の推測の域よ!」
「装備の薄い者は、私達の後ろに回れ!」
「絶対に、通しません!」
 過酷な自然の中、捕食者との戦いの知恵を継ぐナレディが猛る。防御の厚いスズネとシルワが守りを固める中、攻めあぐねる黒眚を魔牙で削る。
「まー、ゆーしゃ様にガードお守り貰えるのはモブの利権特権だけどー」
「私達とて、守る為の牙はあります!」
 スズネ達に守られながら、チョウザと静姫も炸裂の種とプチヒドで援護する。
 耐え抜いた先、一群を駆逐したグレイ達が駆けつける。
 挟撃。一気に崩れる、黒眚達。
 数が半数に減った時、ナレディが吠えた。乱れ撃つ、二連突きと勇者斬り。彼女の膂力に、脆い黒眚は尽く散り果てる。
 歓声を上げる、皆。
 獲物の知恵と団結が、捕食者の餓欲を砕いた。

 剣の汚れを拭き取り、グレイは夜闇の向こうを見る。
「あと、一つ……」

 ◆

 第四地点。
 最終地点での戦いは、異様なモノと化した。
 先までの統率が嘘の様に、黒眚達は我武者羅な攻撃を仕掛けてきた。まるで、自ら死地に飛び込む様に。
 劣勢になり、自制が効かなくなったか。
 不信はあったものの、皆も満身創痍。それを追求するだけの余裕は、ない。襲い来る黒眚を、ただ落とす。
 群れの数も、あと僅か。このまま、押し通せる。皆の中に、安堵が広がる。
 それが、隙となった。
 グレイの剣が、すれ違いざまに一頭の黒眚を切り裂く。捨て置き、次に向かおうとした瞬間。
 彼は、見た。
 たった今、討った黒眚。その顔が、邪悪に笑むのを。
「そこの!」
 全てを察し、叫ぶのと同時。散りかけていた黒眚が、首だけで飛んだ。
 くわと開いた口。剥き出した牙が、向かうのは――。
 鈍い音が、響く。しぶく、朱。
「あ……」
 脇腹を咬み裂かれた静姫が、ガクリと膝をつく。
「静姫さん!?」
「しまった!」
 走る、動揺。それさえも、罠。残った黒眚達が、一斉に笑む。途端、走り出す黒風。先までの様が嘘の様に、統率された動き。
「こいつら!」
「まさか、わざと!?」
 そう。この時点で、黒眚達は自分達の命など塵ほども意に介していなかった。
 為すべき事は一つ。贄の血を、捧げる事。『王』を、この地へ導く事。
 ただ、それだけ。
 種を生かすため、個を捨てる。
 それは、社会性昆虫と同じ。究極の、種の保存体系。
 黒眚達は、殺到する。抵抗の術を失った、贄。その血の香、目掛けて。
 文字通り、全てを賭けた疾風の一陣。一手遅れを取った、それも疲弊した人間が追いつける道理はない。
 全てが終わろうとした、その時。
「プラムさん!」
「おう!」
 プラムが、持っていたエンディミオンでベイキの手を突く。
 皮が裂け、鮮血がしぶく。痛みなどに構う事なく、力いっぱいに手を振る。
 飛んだ血飛沫が、一瞬の差で静姫の身を染めた。
 途端乱れる、黒眚達の動き。
 忽然と失われた贄の匂いに、混乱する。
「お前ら!」
「今です!」
 グレイが。ナレディが。スズネが。シルワが。そして、プラムが走る。
 乱れ、統率を失った黒眚。
 もう、勝目などある筈もなかった。

 ◆

 脱力してへたり込む皆を、駆けつけた救護隊が介抱する。
 拳を打ち合う、プラムとベイキ。
 肩を組み、労い合うスズネとナレディ。
 静姫の傷は、思ったよりも浅かった。応急治療を受けながら、労わるシルワに笑いかける。
 そして、そんな皆を少し引いた所で見つめるチョウザ。
 何処までも貫く、モブの信念。

 全ての終わりを確認したグレイが、剣を納める。背を向け、皆の所に戻ろうとした時。
 ――――――……っ。
 遠くで響く、憎々しげな咆哮。肩越しに振り返れば、夜闇に注ぐ月光に溶けていく残滓。消えて、もう聞こえない。
「……消えた訳ではない。いつかは、現れるのだろう。だがな……」
 見つめる視線。その先に在るであろう、『彼』に語りかける。
「その時まで、我らが今のままであると思うな。力を得、技を磨き、存分に見せつけ、蹂躙し……」
 確かな憎悪の篭った声が、告げる。
「今度こそ、殺し尽くしてくれよう……」
 残して、また歩みだす。
 もう、振り返る事もなく。

 かくして、『王』は眠る。
 扉の向こう。
 静かに。静かに。
 いつか来たるその時を。
 狂風の微睡みの中に、夢見ながら。



課題評価
課題経験:162
課題報酬:4800
黒風は、清き乙女と月世に踊る
執筆:土斑猫 GM


《黒風は、清き乙女と月世に踊る》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 1) 2020-06-02 08:37:25
しょじょ…?はわかんないけど、女なら狙われ囮になんでしょ?
じゃーザコちゃんそんな感じかな。ひゅー、慣れっこー。

てかその前に、現時点で仕留めて一時封印か、完全復活の完全封印か決めなきゃなんだよね?
ザコちゃん一時封印派かな。

だってさー。復活したとしたらブレディ…なんとかと同格の魔物になんじゃん?文字通り。
あれ基準なら、入学早いゆーしゃ様8人でギリギリ倒せる…ってなくらいで。
そんくらい強いのを相手にしなきゃなのに、
魔法陣のために血流して、もろにぼろぼろの状態って。今のザコちゃん達にはキツくない?

なんせよ、確実に仕留められる方がいーかなって。過信したらめんどいし。たぶん。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 2) 2020-06-02 08:40:58
教祖・聖職コースのベイキ・ミューズフェスです。よろしくお願いします。
さて、囮なり贄なりに条件がありますが……うん。ぶっちゃけとくと、私、そのままじゃなれません。

このカミングアウト故の難易度か……絶対違うけど。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 3) 2020-06-02 08:46:12
>一時封印か倒すか
個人的には、禍根を残さないでいいように、戦力と機会があるなら倒したいですね。
でも、倒すならフルメンバー前提で、ある程度経験豊かな方が揃わないと難しいでしょうし、一時封印でもやむを得ないと思ってます。

《ゆうがく2年生》 樫谷・スズネ (No 4) 2020-06-02 21:43:59
勇者・英雄コースの樫谷スズネだ、よろしく頼む

一時封印か討伐か…私は一時封印に一票だな
…理由については考えていたことを、ザコちゃんが言ってくれてるから割愛させてもらうよ
それに逆に考えれば、今一時的にでも倒せば数年間の時間がある。その間に効率的な対処法も編み出せるかもしれない
無論、倒せるなら倒すべきだ。でも…皆の実力を疑うわけじゃないけど、危険すぎる。無謀は「ただしいこと」じゃない

>囮
しょ…?……よくわからないが、今まで異性との交際経験はないから、多分できると思う

《新入生》 ナレディ・ディトゥーニャ (No 5) 2020-06-03 02:15:20
ほう!処女が好きな魔物か!邪神めいているな。
む、実際その様な奴らか…。
我も未婚故、処女であるが…物理攻撃寄りの種族だからな、その辺は魔力の高いヒューマン族やローレライ族が適任だろう。

しかし困った、ライオン族共を屠る為に手にしたストームブレイカーが風属性…つまり、ルネサンス的に風属性は弱点かつ相手にダメ―ジが通りにくいと来た。
うぅむ、この辺りは後ほど対処しよう。

さて、8人埋まれば根本から叩く方が良いだろうが…。
今のところは、皆と同様の意見で【一時的封印】に一票を投じよう。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 6) 2020-06-03 02:28:08
処女好きにロクな奴はいない証明みたいな魔物だな。ユニコーンとか。
ま、俺はバイコーンに愛される様なオトコノコなので、囮にゃ役に立たねえが…戦力としてはそれなりだし、よろしく頼むぜ。

【ディスエレメンティ】か【プチヒド】で弱点を突くことが出来る。
出来ればドラゴニア族が居た方が良いんだろうけどな。

で、対処は【一時的封印】に俺も賛成。
後は参加するメンバーと人数次第だなやっぱ。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 7) 2020-06-03 08:53:12
現状、5人のうち4人が一時封印賛成ですし、とりあえず一時封印の方向で考えていきますか?
フルメンバー揃って完全撃破狙えそうな態勢になっても、急に作戦変更はしたくないですし、齟齬のもとですから。

今回は【Aルート】になると思いますが、人数的に手分けして4ヶ所同時制圧は難しいでしょう。
滴は1ヶ所に20体×4ヶ所ですから。
各ポイントを総力で速やかに潰していくのが確実だと思います。


それと、囮条件のカミングアウトは女性だけで不公平なんで、男子もカミングアウトするべきだと思います(もちろん冗談なのでスルーしてもいいし、ノリノリで答えてもいい)。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 8) 2020-06-03 12:52:38
…ローレライってそもそも?血とか流れんの?体構成する液体じゃない?ってのもあるしね。
しかもなんか囮的なあれにできるお香の魔法も、囮になれる人が居ない場合だけっぽいしね。ザコちゃんやるし。
その分ザコちゃんの血好きに使ってくれていーからさ。『志願血河』ってやつ?

でもって一時封印の方向りょーかい。
組み分け分担はあれかな、今くらいの人数なら1箇所ずつ順繰り、
8人集まるなら4人ずつで2引きずつとかのがいーかなって。ザコちゃん的にね?
できることなら分担のほーが時間も疲労もたまらなくていーけど、仕留められなかったら困るし。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 9) 2020-06-03 18:38:26
風に変じる獣……つまり魔物か。魔物は殺す、それだけだ。
黒幕・暗躍コース……グレイ・ルシウス。
Aルート、相手は獣の群だな。了解した。

しかしこの獣、得意地形『虚空』と言うことは……
外観は犬の癖に翼もなしで飛ぶのか。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 10) 2020-06-03 18:42:12
ベイキ嬢、アンタ以外と...(笑)
いや、好きだぜ?そう言うの。
周知の事実だろうが、俺は両方既に使用済みだ。純潔〜なーんてモノは持ち合わせて居ません。

俺はベイキ嬢、ザコちゃんの案で大丈夫だ。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 11) 2020-06-04 06:03:22
男子のカミングアウトが聞けるとは、プラムさんには期待してましたけどネタを振った甲斐がありました。
先生(GM様)も教室見て、「どうしてこうなった?」と思われてるでしょう。

だがそれがいい。

>囮
囮役にこだわってる訳ではないので、囮が確保できてるなら、対処可能なみなさんにお任せしますね。
仲間外れ感でショボーンとしてたのは認めますが。

ただ、ひとつ気になったのが……囮役って、現れた敵に一番近くて攻撃に晒される可能性も高そうですし、4ヶ所すべてでひとりの方を囮にというのは、ちょっと消耗が心配かも。

言い方が悪いかもですが、チョウザさん以外にも交代要員が欲しいです。
敵の数とか考えたら、下手したら1ヶ所で交代を余儀なくされるかもですし。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 12) 2020-06-04 06:24:42
交代要員……となると、囮に関しては立候補待ちか。

囮役のリスクが一際高いのは間違いない。
最低限囮として動く際は護衛なりが必要だろうな。
1体につき1人人手が割かれると考えれば、
一時的にせよ15体程に群がられる。某か手は打たねばならん。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 13) 2020-06-04 08:30:01
あれ、ザコちゃんの誤解勘違い?

勝手に思ってたのが、しょじょ?ならなんか勝手に全員狙われんのかなーって思いはしてたんだけど。
血でも流しとかないと囮にはならない的なあれ?その方がやりやすくはあるけどさ。
後で読んどこ。あとで。

1人じゃあれ、ってのは同意に一緒だけど。
ちょっとくらい耐えっけど、物量…犬量?に押され囲まれて団子にされたら、流石に手も足もしっぽも出ないし。
浮くってんだし地面以外からの奇襲も有り得みだもんねぇ。囮する間反撃とか考えるよゆーないかも。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 14) 2020-06-04 09:04:34
>囮
敵を誘き出して倒す流れみたいですし、最初から複数の者が居る状況だと、敵も警戒して出てこないかもと思ってるところです。
そうなると、敵とのファーストコンタクトは単独になる可能性が高いのでは……と。

もちろん、複数の者が同時に囮になっても敵が出てくるなら、損害を分散できるでしょうけど、囮以外が混じってたら敵が出ないかもとも思ったり。
それに、攻略対象は4ヶ所ですから、最後まで囮を残すためにも、同時に複数の囮投入は避けた方がいいようにも思えるんですよね。

交戦中に囮の条件満たせる方が狙われる可能性があるのは、否定できないと思いますが。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 15) 2020-06-04 12:33:01
囮の人数は1人から4人の間で自由。
そして囮の条件に見合う者が4人以上存在するケースはあり得る。
矛盾無く説明が付くのは「囮の条件に見合う者」と「囮」が異なる場合のみだ。

となれば、囮は此方で指定出来る。
そして囮と、囮の条件に見合う者は明確に役割が異なる。
と、見て凡そ間違いはないだろう。でなければ指定の意味がない。

但し複数人の囮を同じ1ヶ所に投入することは可能な様に読める。
一方で、最大数が4であることに変わりはない。
戦闘不能になった場合、また4人には戻せまい。
効率を考えるなら囮候補は4人枠一杯まで埋めてしまいたいな。

……ああ、それと異性との交際経験?だったか。
男女ともの確認は合理的だな。心当たりは無い。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 16) 2020-06-04 12:49:20
加えて。
戦闘時に囮以外の条件を満たす者が狙われ得るかは未確定だが、
囮以外でも儀式が完成し得るか。の方に関しては完成し得る。

つまり魔方陣を構成する4点全てで、
囮の条件を満たす者が望む望まざると多量に出血した場合、
最悪こちらが幾らAルートを選択していようとも
王、とやらが復活してしまう危険性は否定出来ない。
注意して損はないだろう。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 17) 2020-06-04 14:25:14
(こうさい。と呟いて、閉じた片目の上から瞳を触り、小さく首を傾げる仕草)
ひゅー、鎧様かしこぉい。でもってキュート。

つまりは矛先が別先になるよーな心配はなさげってことかな。なるほどねぇ。
囮が傷ついてそれを治してーって動きよか、なるべく攻撃を受けない動きのがいいと。
しかも誰か…ってかザコちゃん1人が全部受けて耐えときゃいい…みたいなわけでもなさげだねぇ。
全部引っ括めの流血で完成しちゃし。厄介な結界。決壊できないもんかなー。水で洗っといたりで。だめか。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 18) 2020-06-04 14:25:22
まだ人員が揃い並んでるわけじゃないけどー、ざっくりした戦いでのあれだけ書いとく方が良さげ?
ってもザコちゃんは囮だし、ひたすら避けるとか耐えるとか【身代わりうさぎ】とかってだけだけどさ。
できる限り足軽?にすばやく動けるよーな服は着てくから。あとなんかあるかな。妨害になるもん入れとく?
戦闘不能回復…の前に、そんな傷つき方してる時点でやばめだし、装飾品は【守護石のネックレス】がいーかな。
回数で言ってもそこそこになんだろーし。攻撃回数。

《優秀経理》 白波瀬・静姫 (No 19) 2020-06-04 22:41:00
勇者・英雄コース所属。
白波瀬 静姫(しらはせ しずき)です。
皆様よろしくお願い致します。

…しょっ…!!!(とても言い難いのか真っ赤になりながら言葉に詰まり)

……ごほん、失礼。
…『異性との交際』はただの1度もありませんので。
お、囮の条件は一応満たしては居ます。
その点で言えばお役に立てるかと。

《2期生》 シルワ・カルブクルス (No 20) 2020-06-04 23:28:22
村人・従者コース、シルワ・カルブクルスです
みなさんよろしくお願いします

『処女』とは『異性との交際がない』ということなのかよくわかりませんが…多分私もそうだと思いますね
あと、護衛が必要な方がいらっしゃるなら私がお守りしますのでどうか安心してください

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 21) 2020-06-05 06:19:24
……揃ったな。
良くも悪くも囮候補過多、非囮候補過少か。
ふむ。幸いと言えば幸い、厄介と言えば厄介だが。

さしあたって、今回の戦いに限っては
・囮は原則回避か防御か、つまり自己防衛に専念して貰うこと。
・がんじょうな者はいざと言う時囮を庇える位置取りを意識すること。
・非囮候補の回復は緊急の場合を除き後回しとすること。
・攻撃は出来る限り単一個体に集中させ速やかに数を減らすこと。

これら4点は徹底した方が良いだろう。
モブの様に身軽な者は避ける。そこのドラゴニアの従者のように
守りを固めている者は受ける。得意分野で捌いて構わんとは思う。
ただいずれにせよ、数が多い。動きが制限される。立ち位置は重要だな。




《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 22) 2020-06-05 06:29:06
(しかし、なぜ言葉に詰まる者がこれほど多いのだろう)

……。囮が、獣共を誘き寄せる役割を兼ねると仮定するなら、
危険区域は街中だ。退路を捨てて壁などを背に半円陣。
ないし最悪強行突破が可能な囮を囲む形の円陣が順当か。
前者は不利になった場合厳しい。後者は互いの状況が死角で完全に掴めない。
一長一短あるが、俺はどちらでも構わない。

個々人任せの乱戦は、囮の負担が激増する。推奨し難い。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 23) 2020-06-05 13:42:34
ザコちゃんはさんざの発言なとーり、囮やるとしてー。
あと囮3人誰とそれとどのゆーしゃ様、って決めとかないとね。
…大図書館の本でたまに見る表現だけど、嫁入り前の女の子に傷つけたらいけないんだけどねぇ。
ザコちゃんは結果的に嫁入らなかった側だし、既に傷だらけだからもうかんけーないけど。ふふ。

囮としての呼び寄せである程度場所決めれるのか、決まってんのかもあやしーしね。
仮の一応街中のつもりでいくなら、壁際…(言いつつ淀む)の方が虚空からの奇襲防げていーな。とは思うけどぉ。
あのいぬいぬがどれだけの強さかによるよね。壁ぶっ壊し破壊できんなら、むしろ建物の傍は禁止系だろーし。
頭上注意ってもんじゃなし。瓦礫と犬の物量はむりめ。後で課題結果で同格の魔物のあれみとくね。壊せそうか。

あとは組み分け?二手に別れるのか、8人まとめて順繰りか。そこも決めとかないと。

《ゆうがく2年生》 樫谷・スズネ (No 24) 2020-06-05 19:18:39
ん、いつの間にか満員になっていたな
改めてよろしく頼む、頼もしい仲間が増えて心強いよ

>囮候補
ザコちゃん、ナレディさん、シルワさん、静姫さん、私(スズネ)
抜けがあれば言ってくれ
一応、今ある装備で可能な限りがんじょうを上げていく予定だ
私も囮、ないし護衛として動こう
…問題は、囮になった時に特化を意識すると…その、あからさまな装備になることだな(苦笑を浮かべてべっこうアーマーをつつき)

>組み分け
全員で行動する方がいいと思う
敵の数も多いし、数を減らすことを最優先にするなら、なるべく味方は多い方がいいんじゃないか

>呼び寄せ位置
「現時点で顕現済みの黒眚を魔法陣の未完成地点にて誘引」とあるから、未完成地点の周辺なら、ある程度決められるんじゃないかと思った
魔法陣とやらがどんなものになっているかは知らないが、巨大ならポイントもそれなりの大きさになるんじゃないかな……んん、魔法学に関してはあまり詳しくないから、あくまで私の憶測だが

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 25) 2020-06-06 14:33:21
(かくさんのまもの、格3…と呟きつつ課題結果の羊皮紙をばさばさとめくる)
デスレイ…は戦ったの1回きり、セインディーネはほぼ水上…ゴーレムくらいしか参考にならないね。
でもって攻撃威力の参考に出来そうなの、ザコちゃんがゴーレムが拳叩きつけるの避けた時、
その時の勢いでちょこっと床削れて小石とんだ、ってくらいしか無かったし。

パワー系なゴーレムでこれだってんだし、群れでわちゃるよーないぬいぬ存在には、
建物壊すほどの威力は無さそう、と思っていーのかな。勝手な推測だけど。
…結果なーんの参考にもなってないけど。位置取り考え検討な思考の片隅に収納しといていーよ。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 26) 2020-06-06 22:41:02
犬の能力の基準としては以下の4点が参考になる。
・単体は相応の技量があれば、単独で対処可能なレベル。
・踏み込んだ捜査員が一人。瞬間、ズタズタに咬み裂かれて弾かれる。
・喰らいし術士の記憶に沿いて、己らを放つ術を講じる。
・物理的防御能力はない。回避が極めて高い。

以上から察するに、推定出来る内容は3つ。
1つ。ろくな防具を纏っているでもない捜査員を一群、
20匹で即死させられない程度の攻撃力。
2つ。一般魔法使い相当、標準的人間並みの知性。
3つ。特記事項となるほど高い「すばやさ」と低い「がんじょう」
但し、「がんじょう」の低さについては
純粋な物理攻撃はダメージ半減。と言う特性で弱点を埋めている。

以上から、障害物を破壊できるほど火力がある可能性は低い。
一方で、回り込んだり挟み撃ちにする程度頭は回る可能性は高い。
事前に囮がどこに駆け込むか、地形調査はした方が良さそうか。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 27) 2020-06-06 22:51:34
それと。そこのべっこう勇者は囮の護衛よりは
囮そのものの方が向いているだろう。
犬共に術師由来の記憶と知性があると仮定すると、
案外挑発が効くかもしれん。
が、一方でそれが囮の誘導効果を凌駕するとは思い難い。

不確実な手を打つよりは、既にある手段を尽くした上で
更に技能を上乗せして確実性を伸ばす方が有効だ。

《優秀経理》 白波瀬・静姫 (No 28) 2020-06-07 08:16:45
ちょっと迷いましたが、『青嵐』を持っていたのでやはり囮役側で動かせて頂こうと思います。

楽器ですが暗器に位置しますし、いざとなったら片手剣として使用できる。
敵を油断させるならうってつけですね。

不自然にならないように音楽の勉強(一般技能を取得)もしてきましたし。
演技の勉強もしてきましたので頑張ってみます。

(PLより:メタ発言。何より青嵐だと素早さが120+されるのでいざとなったら生贄にされる前に逃げる選択肢を選ばせて頂こうかと。見習い箒もあるから空に逃げるのもありかもしれない。『風に乗る』というのがどんなかにもよるかもしれませんが)

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 29) 2020-06-07 08:19:49
(……囮の用件満たさない癒し手ってのは、案外今回みたいな事件は動きやすいよね。と思ったり)

>組分け
敵の数も攻略ポイントも多いですし、手分けせず全員で対処するのが効率的かつ損害も抑えられそうですよね。

そう言えば、深夜ですし明かりはどうします?
敵は真っ黒で、行動は蟻や蜂みたいに獲物に群がるようですし……囮役に明かりを持って貰えたら、敵も目立って始末しやすいかも。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 30) 2020-06-07 08:27:55
そうそう。もし、途中で囮役の消耗が激しくて、代わりの囮役立てられなくなったらどうします?
一応、そういった緊急時には……学園縁者の呪術師さんにヘルプ依頼して新囮登場とか、保険で入れておきます?

それとも、それ以上の攻略が難しいなら、できるところまででよしとします?

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 31) 2020-06-07 11:42:27
まあ、考えてみたら囮候補全員が囮になったとして、その人員の代替えが利かない状況になったとしたら、行動できるのは残る3名なんですよね。
ここまで追い込まれたら作戦の継続自体無理でしょうし、保険は考えなくていいかな……。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 32) 2020-06-07 13:06:04
幸い、と言うべきかは分からんが。今回の戦場は望月……満月だ。
余程の事がない限り、光源には困らないだろう。
逆を言えば、それだけ持ち込む道具には自由が効く。

囮が4人戦闘不能になったら、それは作戦失敗を意味する。
そのつもりで良いだろう。俺はむしろ囮が戦闘不能にならずとも
囮候補の総出血量だけで儀式完成に足りた場合。
獣側には戦闘を継続する理由が全く無い点が気になる。
万一それで獣の群が撤収してしまうなら、他の群れと合流されると厄介だ。

組分けは、早く終わる。以上のメリットが見えてこない。
全員一纏まりで行動する方針で、俺に関しては異論無い。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 33) 2020-06-07 13:59:49
白い勇者は、剣としても扱える楽器……魔法の品か。
業物だな。囮役の武装としても有用だと思う。

ただ、もう1つの。……箒?か。それは、あまり使わない方が良いだろう。
飛行全般に言えるが、足の下が空くと、死角が増える。
特に敵の得意地形が「虚空」だ。
足に深手を負えば派手に出血する。余程頑丈でないなら空は避けるが妥当だ。

《優秀経理》 白波瀬・静姫 (No 34) 2020-06-07 18:15:32
なるほど、確かに。
相手の得意地形は『虚空』でしたね。

箒ではない物で素早さを上げるなら…ソリでしょうか。

旅芸人風を装って荷物運ぶのにソリを使用していたら変では無い…ですかね。
もし希望があればですが、ソリは2人乗りですのでもう1人くらいなら一緒に逃げられますので!

…大群で襲ってくるなら、手っ取り早く可燃物を投げたいですね…。
お酒か、油かを投げつけて『プチヒド』を使ったら全部燃え…ないですよねさすがに。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 35) 2020-06-07 18:29:05
戦い方は8人まとめて、1箇所ずつ。
現状の囮はザコちゃんと東の国っぽい白髪ゆーしゃ様と、であと2人。
お話会話の流れ的に戦闘位置は街中のていになりつつある?と思っていーのかな。
諸々りょーかい。 街中なら街灯もあんだろーしね。暗いとこ逃げ込んでも、いぬいぬなら匂いでばれそだし。

なんせよあれ。囮まだ全員名乗り出確定じゃないけど……(思いだすように眉間を水煙草の柄でつついて)
『へいとかんり』?…でいーんだっけ。は、気にした方が良さみかもね。囮はもちろん、攻撃側のゆーしゃ様も。
ほら、いぬいぬ20匹、囮4人っても。満遍なく5匹ずつを常に集め対応してる保証、ぶっちゃけないじゃん?
1人のゆーしゃ様に20匹わんちゃん、なんてこともあったりなかったりだろーし。
囮側なら余裕あれば【挑発】かましてもいーし、露骨明らかな隙を【ハッタリ】【演技】なんかで見せてもいーし。
攻撃側なら狙われはげしー囮を優先的に対応、みたいなさ。そーいう管理的なやつ。
均等に、極端な負担出ないよーに見たいなあれね。誰が苦しむかなんて、現地らないと謎みだしさぁ。

…でもあれか。
しょじょ?の血で魔法陣書くために、狙って傷付けてがぶー。ってならさぁ。
そもそも、傷ついても血を流さなきゃ良かったりする?地面…ってか体外に。
【厚手の布】服の下に巻いとくとかで、傷はできても血吸わせて漏らさないとかでちょっと軽減できたりしない?
………さすがに苦肉の悪足掻き?

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 36) 2020-06-07 18:32:13
(購買部のカタログをめくる音)
…そーいやこのへん、前に学園銀行からおまけで貰ってた感じだけど、今は購買にあんだね。

傷毎回ちょっと軽減(ダメージ1軽減)な『守護石のネックレス』はゆうじょう2000、
どんな攻撃でも1回だけ無効化する『身代わりうさぎ』はげんき10000で交換してくれるってさ。
持ってくもん迷ってるゆーしゃ様いたら、参考にどーぞ。無理に貰うもんじゃないけど、何かと便利だよ。

…うさぎが身代わり、ってのに関しては、ほんっと気に食わないんだけどさぁ。
もっと良さげなデザインにすれば良かったのに。身代わりゴブリン肉の切り身、とかさぁ。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 37) 2020-06-07 20:51:43
グレイ氏おひさ~☆
今から俺も可能な限り会議に参加するから、改めてよろしこ❤
酒池肉林は授業控えてる時にするもんじゃねえな。頭痛が痛い。ヴォエ…!

…で、本題。
議事録は流し読み程度だが、概ね把握したわ。
全員で一箇所ずつ攻略は賛成。
そして囮役と囮の条件を満たす者も流血は避けるのが無難にも同意見。

俺がこの概要から読み取った限りでは、Aルートでは「贄」ではない為、流血は必要ない。寧ろ避けるべきだ。
また奴らは「処女の香」…つまり処女の体臭だけで誘き寄せられる。
なら、条件を満たす者は例外なく狙われると考えてる。

物理防御や回避が難しい奴らは積極的に前線に出るのは避けた方が良いな。


つーか生贄もやっぱ新品が良いってことか。うーんギルティ。
巷の商業では新人より即戦力が求められるっていうのに。

ま、変態には変態をぶつけるってことで、俺は火力として前線に立つぜ。
回復も可能だが、そこはベイキ嬢が居るし任せるつもりだ。

《ゆうがく2年生》 樫谷・スズネ (No 38) 2020-06-07 20:58:23
む、それもそうか。なら改めて、私も囮として最善を尽くそう
ヘイト管理か、なら尚更「挑発」が必要になりそうだな
ある程度言葉が理解できるなら…少しは意識を向けられやすくできるかも
私は盾か、もしくは片手剣を持っていこうと思う
どちらにせよ、静姫とは真逆に「すばやさ」が減る武装になりそうだ
…鈍い囮を素直に狙ってくれればやりやすいんだがな

>血を流さない
いや、案外有効じゃないか?
今のところ向こうの目的は「血」であって、命そのものじゃないと見える
あまり血を流さなければ…タイムリミット(と、言っていいのか?)も少しは伸びると思う。劇的な効果はなくとも、無いよりはあった方がいい

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 39) 2020-06-07 21:47:48
匂い……そんなに体臭が違うものなんですかね。
なんか聞いてて腹立つ相手ですね……ご期待の初物の血溜まりに、こっそり私の怪我したときの血も混ぜたら黒ワンコども嫌そうな顔するかな。

「よけえなモンまぜんじゃねえゴルァ!」
とか言う感じで。

>戦闘
そうそう、黒ワンコは囮に寄ってくる可能性高いってことは、囮まっしぐらのときは周囲への警戒よりも獲物に注意が向いてそうですよね。
そんな隙を逃さず、横っ面とかケツぶん殴ってやったら、案外面白いように当たったりして。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 40) 2020-06-07 21:55:41
おっと失礼。
お臀部でしたね。

あ、とりあえず応戦時はキラキラ石持って物陰にも視界が届くようにして、敵の奇襲やらに備えておきつつ、回復や集中攻撃受けてる方のフォロー等の声かけとか全体の様子をみておきますね。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 41) 2020-06-08 00:42:03
布の仕込みは俺も悪足掻きと言うレベルでなく有効ではないかと思う。
狼や大型の肉食獣を抑える際に布を幾重にも巻いてわざと噛ませる。
……等と言う手段も、有ると聞く。
ダメージはともかく、出血を抑える工夫としては意味があるだろう。

白い導師も久しく。……少し見ない間に、雰囲気が変わったか……?
今回は魔法攻撃と属性攻撃が攻め手の鍵だ。どうか宜しく頼む。

へいと。ふむ……要するに攻撃の過集中に如何に備えるか、だな。
無論、その為に護衛が居る。一人が出来る限り行動は有限だからな。
囮は如何に怪我を抑えるか、を最優先して良いと言う感触だ。
怪我の拡散は癒し手と護衛が意識して、フォローすれば良いだろう。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 42) 2020-06-08 00:59:28
……ああ、それと。
そこのローレライの癒し手は、もしも可能であれば
某かの攻め手を1つで良いので用意しておいて欲しい。

と言うのも物理攻撃は当たり難い上にダメージも半減する。
と言う二重苦だ。特に接敵初動で攻撃手段が足りない可能性は高い。
数を最初に減らせば減らすほど後が楽になる。
回復がそこまで急務でない間は攻撃に加わってくれると助かる次第だ。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 43) 2020-06-08 08:17:26
攻撃手段ですか?
アクラなら現状でも用意できるので、準備はしておきますね。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 44) 2020-06-08 17:28:53
>見た目の変化について
そうそう、遅れてきた成長期ってね。
セカンドシーズン俺。改めてよろしく。

>ベイキ嬢の血の混入について
あ、俺もそれ思った。
異物混入を一箇所でもやっちまえば、ワンチャン保険にならねえかな?って。わんちゃんだけに。
教会でいう不浄と背徳、純潔の対義にある俺の血とかめっちゃ効きそう。
ただ、多量出血でメイン火力落ちとか笑えないからそこは適度にな。厳密にいうとたいりょく10未満内で。

《新入生》 ナレディ・ディトゥーニャ (No 45) 2020-06-08 17:51:40
愛用の武器も我も、黒いイヌッコロと相性が悪くてどうしたもんかと悩んでたら仲間が一杯だな!
やー、すまん、すまん。会議も活発で何よりだ。

射程が短い分リスクも負うが、我は魔法攻撃カテゴリである【魔牙】をメイン攻撃手段に据え戦おうと思う。
物理攻撃も効かないわけでは無い様だが、有効打が正直これ以外ない。
一応、回避技能の為にも無属性の槍も持っては行くが、きりょく消費はこちらに割くのが良いだろう。

《2期生》 シルワ・カルブクルス (No 46) 2020-06-08 23:37:58
ルシウス先輩がおっしゃっているべっこう勇者とは、私のことでしょうか?
もしそうならば確かに、私が囮役として挑発する方が効率がいいかもしれませんね
了解しました

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 47) 2020-06-08 23:50:33
(くんくんと自分の両手を嗅いで「…土とか金属?」と小声で呟き)
新品?が生贄向き?ってなら、傷だらけのザコちゃんとか向いてなかった系かな。まいっか。その時はその時。

そったら身代わりうさぎじゃなくて厚手の布持ってって、てきとーにグル巻きしとこ。
この辺の巻き方編み替えに【裁縫】知識使えないもんかな。誰かゆーしゃ様の刃物借りて、
体全体そこそこ巻けるよーに、布に切れ目入れて首とか腕通してから巻く、見たいなさぁ。

あとは一応【炸裂の種】しとく。どーにもならなくなった時の蹴散らし用。
完全に耐えとか誤魔化しな感じの動きになると思うし、仕留めんのとか回復はお任せしちゃおー。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 48) 2020-06-08 23:55:18
でもってべっこうなのは正しさ推しのゆーしゃ様じゃない?
(スズネの身につけたべっこうアーマーを、手に持った棒でくるくると示して)実際べっこうだし。うん。

ザコちゃんよそ見してただけで、おそろ被りな服してたのかもだけどさ、三つ編みドラゴニア様も。
少なくともザコちゃん今みる限りは赤かったり青かったりに見えっから。
って言ったらザコちゃんも最近は割と…(ぼろぼろの服の上に引っ掛けるように羽織ったSALFスーツを見て)
これだし。モブから黒モブに進化しちゃう?退化かな、モブみ薄れそうだし。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 49) 2020-06-09 00:34:34
ああ、べっこう勇者はそうだな。そこの珍しい鎧を着ている勇者の方だ。
しかしドラゴニアの従者が囮向き。と言う点も決して間違いではない。
装備もがんじょうである以上に、ドラゴニアという種族そのものが
物理攻撃に対して堅固だ。囮役を担ってくれるのであれば、助かる。

……?……モブは、モブだろう。少なくとも、俺の知る限り
自らをモブの中のモブと称する人間は他に居ない。判別には困るまい。
それと、炸裂の種を使うならば術士2人のまりょくの余裕次第で
動きを変えると良い。範囲攻撃が最大効率を示すのはやはり初動だ。
1つ群を始末し次へ移動する際には、余力確認をした方が良いかもしれん。

少なくとも、後半に行くに従ってリソースは減る。
一定まとまった休憩も、必要であれば取らねばなるまい。

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 50) 2020-06-09 00:39:37
そして現時点。配置は以下の通りになる。
そろそろ相談期間も押してきたのでな。再確認を頼む。

【囮】
 チョウザ・コナミ:回避
 樫谷・スズネ:防御
 白波瀬・静姫:回避
 シルワ・カルブクルス:防御

【護衛/支援】
 プラム・アーヴィング:攻撃専念
 ベイキ・ミューズフェス:攻撃・回復
 ナレディ・ディトゥーニャ:攻撃専念
 グレイ・ルシウス:負荷管理

大雑把ですまんが、この程度の方が各人の強みが活かし易いだろう。
連携が必要な行動は宣言してくれ。可能な限り合わせる。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 51) 2020-06-09 01:11:09
グレイのまとめた案で異議なしだぜ。
ついでに、俺のザックリなプランも共有するわ。

①メイン火力として【プチヒド】で応戦
②多量出血者が居た場合に、自身の血を混ぜ異物混入させることにより儀式妨害を試みる

かしこさ、を上げて火力を上げるような装備にしたが…
皮肉か、バージンロードを爆走する装備になっちゃったな☆
矛盾の交通事故…。これプラン値…つまり成績に影響しないといいけど。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 52) 2020-06-09 01:32:33
あー…や、各地点にて20匹…つまり全部で80匹を相手にしなきゃいけないんだったな。
【クロノスタシス】でかしこさガン上げでやろうかと思ったが、【エンディミオン】の通常攻撃…つまり魔力を消費せず火属性で通常攻撃を行う方が魔力切れを防げるな。
火力は下がるが、魔力切れで有効打を切らす方がキツそうだ。

ま、火属性魔法で攻撃することは変わってねえから大差はないが。
一応共有しとくぜー。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 53) 2020-06-09 07:40:24
うん。…うん。ちゃんとモブ、だいじょーぶ。…だったら有難いかな。
っても、ザコちゃんの知ってるモブがこんな感じ?だし、何処まで外れてモブに含まれんのかは謎いけどねぇ。
でも助かりみある。ありがと。

種の使い時もりょーかい。余裕の内に使えたらいーよね。楽だし。終わりがけの全員の状態が気になるけど。
ザコちゃんの行動はお伝え共有しきった感じあっし、以下略系かな。
他の囮やるゆーしゃ様に比べっと、ザコちゃんそこまで早くも丈夫でもないしー。
半端は半端なりに、負担分散の為にがっつり動きやすい、ってのがあんだろーしね。
その辺【推測】立てて上手くやるよ。…実際上手くやれるかは別として、ね?ふふ。

《優秀経理》 白波瀬・静姫 (No 54) 2020-06-09 18:17:43
グレイさん、まとめありがとうございます。

はい、その案で私も意義ありません。
一応『プチヒド』と攻撃手段は確保しますが囮として攻撃する方々の方へ陽動すべく尽力させて頂きますね。

本日最終日でしたね。
皆さん、よろしくお願い致します(深々頭を下げて)

《新入生》 ナレディ・ディトゥーニャ (No 55) 2020-06-09 22:25:46
我も了解した。
一応、次の戦闘に移行する前に休息についての記載をしておいた。
連戦の消耗をある程度抑えられれば良いが…。

まぁ、お互い頑張ろう!
なる様になるだろう!ははは!

《過去を刻みし者》 グレイ・ルシウス (No 56) 2020-06-09 22:44:11
ああ。少しでも何がしかの助けになったなら、良い。

此方も準備は整った。後は、魔物を殺すのみだ。
各人の健闘を祈る。

《模範生》 プラム・アーヴィング (No 57) 2020-06-09 23:09:24
俺も警察に回復系の物資の支援頼めないか交渉するプラン組み込んだわ。
ま、通るかわからないが。

んじゃ、お互い楽しくやろうぜ。

《2期生》 シルワ・カルブクルス (No 58) 2020-06-09 23:56:03
そうだったのですね
私の勘違いですみませんでした

あと、こちらの準備が整いました
あとはみなさまの健闘を祈るだけですね