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【体験/水着】流星のメモリア


ストーリー Story

●学園長の一声、および、思いつき
 ――フトゥールム・スクエア、学園長室。
「ほう、ほうほう! 流星雨とな!」
 元気いっぱいの声が頷くたびに、青のとんがり帽子が揺れる。
 見るからにふかふかな椅子に腰かけ、サファイアのような青の瞳を瞬かせる【メメ・メメル】は、この学園のトップに位置する存在であり、『精霊賢者』の異名を持つ、大変優秀な魔法使いである。
 しかし、性格は突飛で自由奔放。
 彼女を快く思う者が聞けば、『そんな中にも、ちゃんと、学園長なりの考えがあるんです』なんてフォローも入るのだろうが、最近は適当な所ばかりが前面にでているため、一部の生徒達からはSSM!(※『そこまでにしておけよメメたん』の略である)なんて言われることも多い。
 そんな彼女は今、学園教師の一人である、【シトリ・イエライ】からの報告書を読んでいた。
 内容は、『数日後に、流星群が観測されそうだ』という、彼による天体予測だ。
 しかし、この世界において、流星群はそこまで珍しいものではない。
 『星の降る夜に、スペル湖にて愛を語り合うと。真実の愛に巡り合える』なんていう噂が生徒間で飛び交う程にはポピュラーで、頻度としては月に一、二度あることなのだ。
 それなのに、わざわざ報告書を認めたということは、
「今回の流星群は、通常とは少々異なり、かなりの量になりそうです。まさに『雨』といって良いでしょう」
「シトりんはそれを、天変地異とか異常気象……つまり、凶兆ではないかと感じているのかえ?」 
「はい。近頃は魔物の脅威も増えていますし、魔王を信奉している魔族が暗躍している節もございますので」
「んん~……そうだなぁ」
 告げながら、メメルは椅子の背もたれに寄りかかる。木の軋むような音がする中、彼女は浅い息を吐いた。
 確かに、占星術という言葉があるように。『星』は占いや魔法にも取り入れられ、『世界』そのものから様々な啓示があるとも考えられている。
「でもなぁ~……オレサマ、流星雨はスキなんだよな~、キラキラ綺麗だし、これも吉兆じゃないかな~」
「そんな判断の仕方で、良いのです?」
 苦笑するシトリに、メメルは笑う。シトりんは頭が固いなあ、なんて言いながら。
「ま、仮に凶兆だとしても、人生楽しんだもの勝ちだゾ☆ これから何か起こるかもしれないのなら、今は羽根を伸ばして、英気を養う時だとオレサマ思うな~」
 と、いうわけで。
「しょく~~~~ん!! 星降る夜に、キャンプをするぞ~~~~!!!」
 メメル校長お得意の『学園全体に声を響かせる』魔法が、突然の野外活動を高らかに宣言したのであった。

●星の降る夜に
 そんなわけで。
 今『きみ』は、掲示板に突然現れた(恐らく魔法の類だろう)、『スペル湖で流星雨を楽しもう! 水着で水遊びしたり、浴衣でキャッキャウフフにあ~れ~なこともできるゾ☆』なんていう張り紙を見ていた。
 やたらと長い題目ではあったが、つまり『思いっきり、夏を楽しもう!』ということであるらしい。
 確かに、授業や課題の毎日ばかりでは、息が詰まるというもの。
 『きみ』がもし新入生であるのなら、慣れない環境への対応も相俟って、尚更疲れが出てきていることだろう。
 ならば、こういった催しでゆっくりと疲れを癒すのは、とても良いことなのかもしれない。
 そう思った『きみ』は、概要を読み進めてみる。なになに……?
『場所はスペル湖だ! この日は流星雨が流れるらしいので、恋人が欲しいチミは、存分に愛について語らうと良いゾ☆』
 スペル湖といえば、広大な学園の敷地内の西側に広がる、これまた広大な湖だ。
 湖畔には公園もあり、生徒や近隣の住民の憩いの場にもなっているのだが、今回はキャンプイベントで貸し切り状態になるらしい。
 泳ぎの授業にも使われる場所なので、夏の暑さが厳しくなってきている今日この頃、水遊びにはちょうど良いのかもしれない。
『水着や浴衣を持っていないチミ達! 安心したまえ! 貸し出しスペースを用意したので、みんなでキャッキャウフフと選ぶのだ!』
 キャッキャウフフはさておき、借りることが出来るなら、お財布にも優しいだろう。
 気に入ったものはそのまま購入もできるようなので、気になるあの子がいるのなら、コーディネート&プレゼントも出来そうだ。
『というわけで、服装は自由だゾ☆ 一日水着で過ごすもよし、夜だけ浴衣に着替えるもよし。自分なりの楽しいを満喫するべし!』
 なるほど、なるほど。やはり暑いからだろうか、行程にはテント設営や夕飯(カレー)作りなどもあるが、そういった時間も服装は自由であるらしい。つまり、オール水着でも問題ないわけだ。
『そういえば、この時期のスペル湖では、たま~~~にファイアフライ(東の方で『蛍』とも呼ばれている奴だな!)も来るみたいだな。運が良ければ見られるかもしれんのう』
 ファイヤフライ……蛍といえば、淡い黄色の光を灯す、とても美しい原生生物だ。
 空には流星雨、そして湖のほとりに蛍まで現れたら、まさに絶景であるのかもしれない。
 ゆえに『きみ』は、誘われるように、参加チケットに手を伸ばす。
 この学園らしい、賑やかな夏の始まりを、感じながら。


エピソード情報 Infomation
タイプ マルチ 相談期間 8日 出発日 2020-07-21

難易度 とても簡単 報酬 多い 完成予定 2020-08-15

登場人物 16/16 Characters
《ぽんこつきんぐ》ラクリール・クラリオテカ
 エリアル Lv7 / 王様・貴族 Rank 1
>>>不遇キャラの道<<< ◇ プロフィール ◇ ・ラクリール・クラリオテカ (Lacrille Cralioteca) ・28歳 ♂ ・エリアル(エルフタイプ) ◇ 容姿 ◇ ・細マッチョ(ムキムキではない) ・白髪のショートヘア ・赤目 ・見た目だけはしっかり貴族 ◇ 性格 ◇ (もともと) ・温厚で人当たりがいい ・頼まれごとは放っておけない ・小動物が大好きなお兄さんタイプ (入学後) ・頑張って支配者を演じている ・演じることに集中しすぎているため、口車に乗りやすい ・端から見ればただのポンコツ貴族 ・本人は真面目 ◇ 口調 ◇ (素が出たとき) 一人称:俺 二人称:君 or 名前  口調:~だ ~だね ~! その他:心の中での思考は大体こっちの口調。 (頑張って演じているとき) 一人称:私 二人称:貴様 or 名前  口調:~だ。 ~だな? ~だが? その他:基本的に言い切りの形。 ◇ 好きなもの ◇ ・小動物(なんか親近感がある) ・天文学、天体観測 ◇ 苦手なもの ◇ ・水(泳げない) ・雷(怖い) ・夏(暑い) ◇ サンプルセリフ ◇ (素が出たとき) 「うわ……やめとけばよかった……」 「君は頑張りすぎだよ、もっと力を抜いたらどう?」 「俺に任せとけって、どうにかなるさ!」 (頑張って演じているとき) 「そこで何をやっている、人間?」 「貴様に指図される程落ちぶれてはいないが?」 「私は今までに食べたパンの枚数など覚えていない」
《新入生》命焚寺・響廻
 ルネサンス Lv6 / 芸能・芸術 Rank 1
『私は、メイブンジ キョウエと申します。この度は演奏技術を学びに入学したので、見ての通り僧侶ですが、芸能・芸術コースに属しています。私なりの読経で支援をして参りますので、皆様どうぞよろしくお願い致します。』 ■身体 185cm/95kg 純種は体高3mのアジアゾウのアルビノで、白象と呼ばれ尊ばれることが多い。 ■人物 東洋的宗教の生活を遵守しつつ、デスボイス混じりのアツい読経をする修行僧。 この魂を焚き奏でる音に信仰を乗せた高火力読経は、言葉や意味が通じなくても感じざるを得ないものがある。 丁寧で落ち着いた振る舞いを心掛けているが、素が明るくポジティブで祭り好きなので、方言交じりに年相応な反応を返してしまう事も多い。 ■口調 《普段》 私/貴方/敬語 「私はしがない雲水ですから、皆様に出来る事は限られている。だからこそ、全身全霊でこの読経を行うのです。」 「あぁ、貴方でしたか。すみません、写経に夢中で…。それで、本日はどうかされましたか?」 《素面》 俺/貴方(同年代には「君」)/方言交じり若者言葉 「俺はただの雲水、出来る事は限られとう。やけんが、こん魂ば燃やして読経すっとばい!行くぞ!これが俺の読経ロックたい!!!」 「おぉ、君か!すまん、バリ写経しとったけん気づかんかったばい。んで、今日はどうしたと?」 ■好き 帰属宗派 自然 音楽 和食全般(特に胡麻豆腐) ■嫌い 排他的な思考、思想
《新入生》ラエル・コッツウォル
 ルネサンス Lv5 / 教祖・聖職 Rank 1
「……ラエル・コッツウォルという。よろしく頼む。」 ■性別■ 不明。身長は高めだが体格・顔立ち・声色全てにおいて中性的。 ■見た目■ 身長:172cm 体重:64kg 目:金色ツリ目 髪の毛:ふわふわした背中までの長さ 種族:狼 首元や股周りが目立ちにくい服装が多い。 喉仏は目立たず、声色は女性にも男性にも聞こえるが低め。 肩幅もそれほど広すぎず、腰が細い。筋肉はうっすらついている程度。 ■性格■ 物腰穏やかで真面目。 表情が読み取りにくく「ミステリアス」「怖い人」「よく分からない」「謎」などと思われがちだが割とお茶目。 何か行事があるととりあえず参加する。 「何事も経験」がモットー。
《新入生》スリーズル・ヴァン
 ルネサンス Lv13 / 武神・無双 Rank 1
【外見】 ・132㎝と小柄 ・短い茶髪 ・赤金のオッドアイ 【内面】 ・非常に神経質で、警戒心が強い ・慣れると大胆に絡んでくる 【呼び方(普通)】 ・一人称:あちき ・二人称:あんさん/あんさんら      名前は呼ばず○○の人のように呼ぶ      ○○には身体的な特徴、職業が入る EX)「そこの緑の人」「ローレライの人」 【呼び方(交友)】 ・一人称:あちき ・二人称:あんさん/あんさんら      名前は呼ばず○○の人のように呼ぶ      周りに交友のみいる場合、名前で呼ぶ 【好き】 ・自然 ・果物 ・水泳 【嫌い】 ・狩猟 ・自然破壊
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《新入生》ヘンリー・クラウン
 ドラゴニア Lv3 / 村人・従者 Rank 1
「俺か?俺はヘンリー・クラウン。見た目に反して一応どらごにあ?という種族だ。よく分からないがな」 異世界で有名なパティシエをしていたらしく、幸せに暮らしていたという。 だが、何かの拍子で階段から落下。 その直後に異世界、この世界に飛ばされたという。 王様のシェフやそういう形でならないかと言われていたが断っていた矢先のことだったため、最初は混乱していたらしい。 そして、湖に映った姿を見て驚愕した。 ある小さな街に辺境伯がおり、そこで数ヶ月喫茶店を開いてた。 その噂を聞きつけた一人の貴族がやってきて、味に大変満足したらしく、1年間、貴族様のお抱えシェフとして活躍していた。 だが、貴族に話が持ちかけられ、学園に入ることにした。 ただ、学園に入るには理由がいるので、貴族に迷惑かけないため、安定した生活をするという理由で入ったようだ。 だが、本当の理由ではない。 名前は「ヘンリー・クラウン」 現年齢:24歳 転移前:44歳 現種族:ドラゴニア 元種族:この世界で言うルネサンス 見た目:赤い羽と尻尾があり、角はおでこに鬼のようなものがあり、鱗などがいろんな箇所にある。     美形 補足:前世界では子持ちのパパ    以前から料理やらお菓子作りなどが得意    家事は得意だが、ルーズ    基本クールだが、好きなものは好きと決意が固い 「貴族さまに恩を返す為に俺はなんでもするさ…。なんでも、な。貴族さまに悪意を向けるようなことは俺が許さない」
《静止時空の探求者》ディートハルト・イェーガー
 カルマ Lv9 / 賢者・導師 Rank 1
僕は、ディートハルト・イェーガー(Diethard・Jäger)と、 申します。よろしくお願い致します。 正式名称があるのですが、一応伏せておけと言われまして… 父さんの亡くなったご子息の名称を名乗らせて頂いてます。 父さん曰く、調査依頼を受けた遺跡の隠し部屋で 休眠中の僕を発見、再起動しました。 父さんはあの通り小さな方なので…起きなかったらどうしようかと思った、と。 再起動したのは2019年5月21日です。 …本来、既に有事以外で再起動しない筈でした。 そして自由意志なぞ、僕にはなかった筈なのですが… …いえ、この様に再起動したからには、父さんのお役に立ちたいと思っております。 ですが、その父さんが2020年2月から調査依頼に出たきり 音沙汰がなくなりまして… 安否確認に来ましたら、何故か入学していました。 表面上は言葉と表情は柔らかく、にこやかに対応する。 いわゆる営業スマイルであり、実際に喜怒哀楽などの感情は持ち合わせていない なので、内面ではどの様に対応すればよいのか、と観察と試行錯誤を繰り返してるのでよく営業スマイルで止まっている。 ヒトって突飛ですね…と、学園長を見て零す日々。 『父さん』 ジークベルト・イェーガーのこと 本人的には義理親子よりも主従関係の方が認識し易いと言うが 異世界遺物の可能性やジークベルトの役に立ちたいという意思と ジークベルトの主人と呼ばれる忌避感から養子縁組で落ち着いた
《ゆうがく2年生》ヒューズ・トゥエルプ
 ヒューマン Lv21 / 黒幕・暗躍 Rank 1
(未設定)
《新入生》馬場・猿二
 ルネサンス Lv8 / 武神・無双 Rank 1
(未設定)
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。
《1期生》カンナ・ソムド
 ルネサンス Lv10 / 芸能・芸術 Rank 1
猫耳と猫の尻尾が生えている女性のルネサンスで体つきはかなりセクシーである。とはいえ年齢は高校生~大学生相当と本人は言っているものの、外見はどうみても中学生相当の若さである、いわゆる合法□リ。 性格はかなり受け身でおとなしい。 よほどの事がない限り喋ってくれないのが玉に瑕。 喋ることはほぼないものの、学園生活は普通に満喫している模様。 普段は踊り子としてお金を稼いでいるらしい。 好きなものはスイーツと猫科の動物、嫌いなものは虫。
《新入生》レイラ・ユラ
 リバイバル Lv8 / 黒幕・暗躍 Rank 1
レイラ・ユラです。 行きたい場所、やりこと。沢山あります。 よろしくお願いします。 ■何かをしたいという思いだけが残っていたリバイバル。 些かマイペースで感情の起伏が見えにくい表情(ただ微笑んでいたり)でいることが多いが、基本素直で真っすぐな性格ゆえ、感情のまま走り出しそうになることも。 そのせいで言葉少なく動き出そうとすることもあるため、何を考えているのかわからなく見えるかもしれない。 【姿形】 手足が長く全体的に凹凸が少なめ。 やや釣り目で涼し気な目もと。色は深みのある真っ赤な紅色。 膝の辺りまで根性で伸ばした暗めの紫色のロングストレート。 ぱっつん前髪に合わせるように目じりから耳の前の髪を頬骨の下を口元辺りでぱっつんと。 右側(←)のサイドトップ(耳上あたり)には黒いラナンキュラスの髪飾り。 服装は基本的に黒のシフォンのマキシワンピースや黒の着物などに黒いレースの手袋(デザインなどはその日の気分だがリボンがついていたりとかわいい系の物を好んで着ている) 【傾向】 交流を断絶して生きていたことから、他者との交流に人並以上に感心がある。 自分ではないものの意見や経験、思考に触れるのが好き。 口調はやや硬く、それが通常運転になっているため親しさと口調は比例しない。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《新入生》シャルロッテ・リアン
 ヒューマン Lv12 / 教祖・聖職 Rank 1
【命ある限り、誰であろうと人の命を救う。】を座右の銘に生きている。 学園の門を蹴り上げた彼女は沢山の野戦病院を踏みにじった治療師である。 「どんなときでも冷静に、感情的にならぬこと」を心掛け 誰に対しても常に落ち着いた表情で話すが、 仕事第一の性格なので患者含めて他人の話を聞かないどころか 「人を助ける」という目的の為だけに人や物、神だろうとありとあらゆるものを利用し尽くすし拳も振るう ある意味天使の皮を被った悪魔。 誰もにこりと微笑んだ姿など見たことがない。 故郷の母が作ってくれてた人参のケーキが好きらしい。が口に出さない。 好き:清潔、清掃、生、医学、人参のケーキ 嫌い:毒、不潔、死
《新入生》リリア・クラウン
 ルネサンス Lv8 / 村人・従者 Rank 1
ボクの名前はリリア・クラウンだよ! かつての世界でボクは平和に暮らしていたんだけど、大切な人が意識不明の重体になっちゃったんだよね! だからボクも色々考えていたんだよね、ほら、どうやってその大切な人をどうやって助けるかってね! そして数十年色々考えていて、そしてある日ぐっすり寝ていたら、夢とは思えない場所についちゃったんだ! これってもしかして異世界転生!? しかもかなり若返ったし、なんというかこの兎の耳としっぽが生えたんだよね!ぴょんぴょんーなんちゃって!えっと、これはルネサンスっていうんだっけ? あとそれとね!この学園に来た理由は、探している人がいるから探しにきたんだ!もし会えたならこの学園で一緒に過ごしてみたいなーって思っているよ、あとは元の世界に戻る方法を見つけたりね! 性格はみんなからは元気なやつだって言われるよ! 趣味と特技は食べ物をいっぱい食べることなんだ! たくさん食べても太らないかって?それは大丈夫、脂肪は胸に届く(都合のいい)体質なんだ!
《猫の友》パーシア・セントレジャー
 リバイバル Lv19 / 王様・貴族 Rank 1
かなり古い王朝の王族の娘。 とは言っても、すでに国は滅び、王城は朽ち果てた遺跡と化している上、妾腹の生まれ故に生前は疎まれる存在であったが。 と、学園の研究者から自身の出自を告げられた過去の亡霊。 生前が望まれない存在だったせいか、生き残るために計算高くなったが、己の務めは弁えていた。 美しく長い黒髪は羨望の対象だったが、それ故に妬まれたので、自分の髪の色は好きではない。 一族の他の者は金髪だったせいか、心ない者からは、 「我が王家は黄金の獅子と讃えられる血筋。それなのに、どこぞから不吉な黒猫が紛れ込んだ」 等と揶揄されていた。 身長は150cm後半。 スレンダーな体型でCクラスらしい。 安息日の晩餐とともにいただく、一杯の葡萄酒がささやかな贅沢。 目立たなく生きるのが一番と思っている。

解説 Explan

・時刻/場所
 昼→夜/スペル湖とその周辺

・テーマ
 夏を楽しむ!

・状況
 突然ですが、大規模な流星雨が予測される日に、キャンプが行われる事となりました。
 場所は学園の西側にある広大な湖、『スペル湖』。
 偶然そのキャンプに参加することになった『あなた』は、学友たちと、どんな思い出を紡ぐのでしょうか。

・プランにてお書き頂きたいこと
 ■アクションプラン
  キャンプは以下のスケジュールで行われ、全員がこの流れを体験します。
  その中で、『あなた』がとった行動をお書きください。
 (行動の種類が多ければ多いほど描写が薄くなるため、多くても2アクションがお勧めです) 
 
  ◇昼~夕
   スペル湖周辺で、野営の準備をします。
   テントを張ったり、夕飯にみんなで食べるカレーを作ったり(食材は色々と準備済、カレー以外を作りたい方はどうぞご利用ください)。
   はたまた準備はみんなに任せて、湖で水遊びや泳ぎの練習をしたり。
   やりたいことを、ご自由に。   

  ◇夜
   流星雨が流れますので、お一人で、もしくはお友達と、ご鑑賞ください。
   観賞場所の例:
    ①湖のほとり
    ②湖畔近くの公園
    ③テントの中
 
 ■ウィッシュプラン
  心情や服装など、描写してほしい事があればお書きください。
  内容は自由ですが、世界観やルール的に描写できないことは、反映されません。

・友人/先輩と一緒になど、グループでの描写も可能です
 その場合は【●●さんと一緒に参加】のような、お相手様の名前をプランにてお書きください。

・服装について
 自由です。
 水着や浴衣を着用されたい方は、現地にて貸出用テント&担当職員がおりますので、是非とっておきの一枚をお選びください(購入も可
 鏡付きのお着替えスペースもございます。
 また、描写の際、参照してほしい発注済みイラストがあればご指定下さい。

・お遊び要素
 会議室にてダイスを1人1つ振り、
 →合計値が奇数だった場合、『湖のほとり』にて、蛍も同時に見られます。
 →合計値が偶数だった場合、流星雨のみ。


作者コメント Comment
 エピソードの閲覧をありがとうございます、GMの白兎(シロ・ウサギ)と申します。
 本エピソードは、何気ない日常のお話です。

 まずは新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。ようこそ、フトゥールム・スクエアへ!
 当学園は勇者を目指すための戦闘訓練意外にも、依頼として届いているお困りごとを解決したり。
 時にはこうして、突発的にイベントが催されるような、賑やかな学び舎となっております。

 さて、今回の催しは『野外キャンプ』。
 いつもなら寮の門限により、夜に出歩けるのは課題や授業の時のみですが。
 今回は特別に、このキャンプに参加しているかたに限り、外出許可が下りています。
 もちろん、既に学園生活に慣れている先輩方、お久しぶりの皆様も歓迎です。
 是非、素敵なひと夏の思い出を、お作り下さいね。

 こちらの文章としましては、プロローグや既出リザルトをご参考ください。
 それでは、皆様のご参加を、心よりお待ちしております。


個人成績表 Report
ラクリール・クラリオテカ 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
「ふむ、今日はキャンプか この学園はいつも飽きないな」
キャンプや新しい仲間に内心わくわく
演技は崩さない
「仕方ない 今日は特別に私が直々にカレーを振舞ってやろう」
【料理】はそんなに得意ではないが…
周囲の協力を得ながらなんとか完成

「この後か…そうだな。流星雨でも見るとしよう」
スペル湖で声を掛けられるのを待つ

命焚寺・響廻 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
甚兵衛の軽装で一日を過ごす。

■昼
野営の準備を【祖流還り】で象形態になり、運搬の力仕事かテント設営を手伝う。
「力仕事なら私に任せて下さい。ほら、この通り。」

■夜
①の場所で鑑賞する。
学友と交流が出来たら嬉しいです。
「美しか…!このエモーショナルをロック読経に込めなければ!」

■アドリブ/交流:A

ラエル・コッツウォル 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◇昼~夕
 初めは「湖に入ろうかな」と考えていたが、カレー作りの人が足りなそうだということに気づき「私も手伝おう」と合流。


◇夜
 見晴らしが良いと聞いた湖畔近くの公園で見る。可能であればカレー作りで一緒だった人と一緒に見る。

スリーズル・ヴァン 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■野営とは粋なものでありんす
【野宿】で野営準備
カレー作りに協力
包丁の使い方は下手
作り終えた後は、【ル4/水泳/運動神経】で水浴び

■夜は静かにしておくんなんし、星がきれいでありんす
【跳躍/運動神経】で湖畔近くの木の上で鑑賞
声をかけられれば降りる
かけられなければ、そのまま一人で鑑賞

アドリブ度:A

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
流れ星と蛍、同時に見た事無いなーって来たけど。
…思ってたよか騒がし。それもそっか。

謎めきフード様達、テント立てたの?ちょっと逃げ退避さーせて。
傷跡羽織ったルネサンス様が服着てないのはあれでも…暗いからあんま見えないし。

テントの中でもちょっとは見えんでしょ。
蛍はびみょいけど。

…てかフード様起きないの?

ヘンリー・クラウン 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
カレー作りの準備に取り掛かる

【勇者カレー】に使う隠し味を準備しておく

夏野菜カレーをアレンジ

甘味も用意(可愛くアレンジ)

見た目も楽しく美味しく作る

流星雨をテーマにした見た目

夜は酒とつまみを用意し流星雨を見にスペル湖へ

星に興味あるため流星雨や星など宇宙のことなどを聞く

雑談を楽しむ

ラクリールと偶然に出会う

ディートハルト・イェーガー 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
テント設営と
【勇者カレー】と言うのを作るとのことですので、其方のお手伝いを
材料を切ったり、計量したりは良いのですが、味覚はありませんので味付けの際には誰かに味見していただきたいのですが…
「如何でしょうか?」

魔力が尽きなければ、別に休息をとらなくて良い身
座りやすい椅子など設置して火を見てます

ヒューズ・トゥエルプ 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
猿さんとテントの設営+ハンモックを作る。

馬場・猿二 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
昼:テントの設営を手伝う
夜:流星雨を見れなかった弟の為に蛍を捕まえてテントの中に持っていく





レーネ・ブリーズ 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
縮尺が大小ちがう地図二枚を用意してお昼にスペル湖近くを歩いて、
北の方角を確認しておきますね。

そして夜になりましたら感覚・感知の技能もつかって空の流星雨をみます。

流星雨があらわれる中心「放射点」を夜空にさがして、
その方向と、流星の流れ方の不自然な方向を確認して、
用意したわたくしの地図にかきこみますね。


カンナ・ソムド 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
服装はビキニ姿。
昼はテント貼りやカレー作りなどをする参加者達に向かい、応援をする。
応援方法は、一般技能の踊りで踊りながら皆を応援しつつ、職業技能の鼓舞激励Ⅰを使い参加者達のすばやさを上げて、素早くできるようにする。
夜は流星群と(いるなら)蛍をバックに踊り(その際一般技能の踊りを使用)皆に披露

レイラ・ユラ 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
引きこもるのはやめて夏を満喫しに行かねば
水着を着る為に昼間はスペル湖で海水浴
泳ぎは得意ではないので水に浸かってぼうっとするだけ
泳ぎません
湖でどなたかと遭遇したら話しかけます

夜は浴衣に着替え湖のほとりに流星雨を見に行きます
蛍が見られたら感動
もし同じ様に一人でいる方がいたら積極的に話しかけに行きます

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
・昼間
せっかく湖に来たので学校指定の水着を着て泳ぐ練習をします
でもまだ泳ぎに自信がないのでまずは浅いところから徐々に慣らしていきます
目標は盾を背負ってもある程度泳げるようになることです!

・夜
湖のほとりで流星雨を見ます
そういえば流れ星に願い事をすればそれが叶うらしいですが、流星雨だとどうなんでしょう?

シャルロッテ・リアン 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【昼~夕】
新入生ですが、引率兼怪我人を治療する役目として参加いたします。
必要あればお手伝いします。
「医学」の知識で簡易救急箱を使い、軽い程度の「応急処置」を施す。


【夜】
誰も来ないような場所にて、一人で蛍を見に行きます。

リリア・クラウン 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
昼パートは【勇者カレー】の作り方をヘンリーに教わったりカレー作りを手伝ったりする
そしてそのあとはその勇者カレーを食べるたり他のご飯をもらいたくさん食べる
夜パートも色んな人の料理をとにかく食べ尽くす
そして流星群をみる際にたくさん食べれるようにと幸せな生活ができるように祈る
食事は食べくらべスキルを使用

パーシア・セントレジャー 個人成績:

獲得経験:108 = 90全体 + 18個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---


湖のほとりをひとりで散策
手頃な岩に腰かけて、足を湖に浸けて涼みながら、持ってきたお酒(フルボディのワイン)を傾けて

なんでひとりかって?
気楽だからよ

ひとりなら、自分のペースで呑めるもの

ひとりなら……もう、別れることも、置いていかれることも
ないんだもの

降り注ぐ星や、それを映す湖
水面を渡る風は何を思うか

リザルト Result

●炎天のシーズン
(あ゛つ゛い゛……)
 ミーンミンミンミーン。
 ヒトトキトモシビ――この時期よく見られる、セミ科の原生生物である――の声を聞きつつ、【ラクリール・クラリオテカ】は額の汗を拭う。
 季節は夏の盛りだが、ラクリールはこの日、室内温度を心地良くする魔法の効いている寮には引き籠もらず、炎天下にて活動していた。
 ちなみに場所は、魔法学園『フトゥールム・スクエア』の西方に広がっている、これまた大きな湖『スペル湖』のほとりである。
(なんたって、今日はキャンプだからな! 沢山のヒトと交流を深めるチャンスであり、友達が! 出来るかもしれない日!)
「もし、そこの貴方。そのような格好で、暑くはありませんか?」
 思わず両の拳を握り、空に掲げていたラクリールに、【命焚寺・響廻】(めいぶんじ きょうえ)が声をかける。
 服装自由ということもあり、暑さ対策も兼ねて甚兵衛――東方でよく見られる、カジュアルウェアの1つだ――を身に纏っていた響廻には。
 ラクリールの本日の装い(彼がイメージする『王』を演じるために用意した、ひらひらでキラキラな貴族服だ)は、中々の厚着に見えて。
「もしお辛いようでしたら、あちらにて水着や浴衣を借りられるようですよ?」
 にこやかな微笑みと共に告げれば、ラクリールは一瞬\大歓喜/のオーラを発したものの、すぐに。
「うぉっほん! 大丈夫だ、私は将来、王となる身! これくらいの暑さ、我が絶対王政(アイム・キングダム)にかかれば……っ!」
 \バァァァン/ なんて効果音が聞こえてきそうな勢いで答えるラクリールに、そうですか? と響廻は首をかしげ。
「では、気分が悪くなったらあちらの女性に声をかけると良いですよ」
 なんて言いながら、響廻が引っ繰り返した手の平の先で示す方角には、『救護スペース』と書かれたテントが張られている。
 その下では、いつも通りの給仕服に身を包んだ【シャルロッテ・リアン】が、既に暑さにやられている生徒達を介抱しているのが見えた。
(なんて素晴らしい! こんな時でも、誰かの為に奔走しているだなんて!)
 感動に打ち震えたラクリールに、響廻は『お互い楽しみましょう』と肩を叩いてから、テント設営に精を出す生徒達のほうへと消えていく。
 そんな響廻の背を見送ったラクリールは、じ~んと震える胸を抑えつつ、呟いた。
「良いヒトばかり、だなあ……」
 いつか、ちゃんと。話せたら良いなぁ。

(うまく。おはなし、できるでしょうか……)
 ところ変わって。湖の中でも、そんなに深すぎない場所にて。
 冷たい水に下半身を沈める形で立っていた【レイラ・ユラ】は、緊張を和らげようと、深く息を吐いた。
 うさぎの刺繍模様が施された、黒のレース日傘をさしている彼女は、長い紫黒の髪を三つ編みに纏め、淑やかな水着姿を披露してはいるものの。
 泳ぐつもりはないらしく、薄紫のパレオを腰に巻いたまま水に入り、もう少し先にいる【ビアンデ・ムート】を見つめている。
 というのも、レイラもラクリールと同じように、『もっと色々な人と、交流がしたい!』という気持ちで参加していたのだ。
 もちろん、せっかく水着を用意したのだから。引きこもるのはやめて、夏を満喫しに行かねば! という気持ちはあった。
(でも、せっかくなら。一人ではなく、誰かとの思い出を作りたい!)
 そんなふうに彼女が思ったのは、つい先日、『はじめてのお友達』が出来たからかもしれない。
 自分と同じヒキコモリで、それでも『血が苦手』だという自分の弱さと立ち向かった彼女を思い出しつつ、レイラは足を進める。
 それから、声が届きそうな場所まで近づくと、大きく息を吸って、
「あ、あのっ! なにをなさって、いるのでしょうか!」
「? 私、ですか?」
 声をかけられた相手……ビアンデが、振り返る。
 頬を赤くしつつ、肩を震わせている女性が視界に映って、ビアンデはぱちりと目瞬(まばた)く。
(もしかして、緊張なさっているのでしょうか。確かに、二期生さんから見れば、私も先輩……上級生に、なるのかもしれませんね)
 入学した日のことも、初めての授業で暗い森の中を歩いたことも、数日前のことのように思い出せるのに。
(時間の流れは、早いものですね……私もちょっとくらいは、成長できているのかな)
 思いながら、ビアンデは微笑んだ。少しでも、彼女の心がほぐれるように。
「泳ぎの練習をしているんです。去年、とある先生に指導を受けたのですが、まだまだ自信がなくて」
「あ、それなら、その。私も一緒に、水になれる練習をしても良いでしょうか? 実は私も、泳ぎは得意ではなくて」
「もちろんですっ! 盾を背負っても、ある程度泳げるように、頑張りましょう!」
 意気込むビアンデに、レイラは『たて?』と首をかしげる。
 その疑問は後に、ビアンデが盾をメインとする勇者(の卵)であるという話を聞いてから、解消されるものの。
 この時点ではイメージが湧かなかったレイラが、尋ね返す前に、大きな水しぶきがそれを遮る。
「バーン! ジャーン! バシャーン!」
 それは近くをものすごい勢いで泳いで通った(しかも何故か息継ぎの度に声をあげている)【馬場・猿二】(ばば えんじ)が起こしたもので。
 おもいきり水を被ったレイラとビアンデは、顔を見合わせて。それから同時に、笑った。

「ちょーっと、猿さーん! ちゃんと息継ぎしてるー?」
 戻って、湖のほとり。右へ左へ爆速で泳ぎ始めた猿二に、【ヒューズ・トゥエルプ】が声をかける。
 その隣には、未だ手つかずの鉄骨の束や、折り畳まれたテント生地などが積み上げられていた。
(まったく、『いっぱいの水だー!』ってはしゃいじゃって。まだ設営も終わってないんですケド)
 どっちがお兄ちゃんなのか、わかりゃしねぇ。なんて悪態をつきながらも、ヒューズの表情は、どこか優しげだ。
 そんなヒューズに、体高3mほどの、真っ白な象が近付く。
「手伝うことはありますか?」
 象の口から発せられた言葉は、響廻の声でもって紡がれる。
 ゆえに、それが誰かの祖流還りの姿なのだろうと察したヒューズは、ありがてぇ、と笑ってから。
「さすがに、10人用のロッジ型テントを一人で、それも複数張るのは骨が折れる。鼻を借りてもいいかい?」
「えぇ、力仕事なら私に任せて下さい。まずは支柱となる鉄骨を……」
「なんだすごいぞ! キレイなゾウさんだぞ!」
 これまた爆速で(しかもびしょびしょで)戻ってきた猿二が、今度は白いアフリカゾウの周りを跳ね回る(ために、響廻もだいぶ濡れた)。
 そんなお兄ちゃんに『あ゛~……』と零しつつ、前髪をぐしゃっとしたヒューズに、響廻は楽しげな声をあげる。

 一方、『今夜のご飯を作り隊(命名:【リリア・クラウン】)』では。
「そうだ。包丁を持たないほうの手は、猫の手のように丸めて。背中は真っ直ぐ、刃とまな板が垂直になるように」
「こ、こうか……?」
 既に皮をむかれたニンジンと包丁に視線を固定したまま、神妙な顔で尋ねてくるラクリールに、【ヘンリー・クラウン】は頷く。
「あぁ。その姿勢を保ったまま、それを切っておいてくれ。焦らなくていい」
「わかった」
 頷き、ゆっくりと手を動かしていくラクリールに、ヘンリーは息をつく。
(一時はどうなるかと思ったが、なんとかなりそうだな)
『今日は特別に、私が直々に、カレーを振舞ってやろう!』とラクリールが炊事班にやってきたのは、つい先程だ。
 ならば手伝ってくれ、と料理人(といっても、部類としては菓子職人なのだが)であるヘンリーが、幾らか材料を渡し。
 しかしその手つき(ニンジンの皮むきだ)を見て、『あまり料理をしたことがなさそうだ』と思い、アドバイスをしたのが、今し方の話。
(だが見栄を張ったとか、そういう訳ではなさそうだ。皮むきも、危なっかしくはあったが、できてはいたし)
 ならば恐らく、今日の為に、練習してきたのだろう。本当に、『カレーを振る舞う』つもりで。
(とはいえ、慣れてないことには変わりないが……)
 ゆえにヘンリーは、ラクリールや、同じく包丁の使い方が少々危なそうな【スリーズル・ヴァン】の様子を見つつ、作業を進めていく。
 そんな彼を積極的に手伝おうとするのは、自分を彼の結婚相手(の生まれ変わり?)だと思っている、リリアだ。
(っていうか、ヘンリーは。今も昔も、放っておけない症なんだよねぇ)
 そんな優しい所も好きなんだけど。想うリリアは、周囲に気を配るヘンリーに笑みを零し、けれどすぐに、眉を下げる。
(……ならやっぱり、角も。『そう』なのかなぁ)
 『今』のヘンリーは、赤い羽根に同色の尻尾、そして同じく赤の鱗を持つことから、この世界で言うドラゴニアなのだろう。
 しかし現状、一本角のドラゴニアは発見されていないらしく、リリアはヘンリーが一本しか角を持っていないことを、気にしていた。
(誰かの為に折ったのか、それとも折られちゃったのかな。ドラゴニアは、生まれた時には必ず角が二本あるって、言うよね……?)
「――……ア、リリア」
「ひゃいっ!」
 考え事に耽っている間に、件の人物が目の前に立っていて、リリアは素っ頓狂な声をあげる。
 そんな彼女に眉を顰めたヘンリーは、
「大丈夫か? 熱中症になったのなら、運んでやるが……」
(ひゃっ……)
 少し前まで水仕事をしていたのだろう。冷たいヘンリーのてのひらが額の上に乗せられて、リリアは小さく肩を跳ねさせる。
 それだけではない。真剣に体調を案じてくれているのか、顔色を確かめるように彼の顔が近付いてきて、リリアはかぁっと頬を赤らめた。
「……やはり熱いか?」
「いやいや、ヘンリーのことが、大好きだからだよ~」
「こら、茶化すな」
 難しい顔をしながらも、頭を撫でてくれるヘンリーに、リリアが抱き着く。
 そんな彼女を少しの間だけ受け入れ、しかしすぐに引き剥がしたヘンリーに、今度は【ディートハルト・イェーガー】が近付いた。
「ヘンリーさん。パプリカの型抜きが出来ました」
 前髪のみピンクが混じっているものの、全体的にふわふわとした蜂蜜色の髪を持つディートハルトが、柔らかな笑みで言葉を告げる。
 しかし、首の裏や右手の甲には魔法陣が刻まれており、彼が魔生族……カルマと称される種族であることを示しているのだが、
(カルマはあまり喜怒哀楽が見られない……『感情』らしきものを発現させない者が多いと聞いたが)
 彼はまるで『ヒューマン』だな。思いつつ、ヘンリーは差し出された皿(と、星形に型抜かれたパプリカ達)を受け取る。
「ありがとう。それにしても、見事な腕前だな。さっきはじゃがいもの皮をするすると剥いていたし、イェーガーさんは料理に慣れているのか?」
「慣れていると言うよりは、こういった、緻密な作業が得意なのではないかと」
 ですが僕はカルマだからか、味の違い……味覚に関しては、『よくわかりません』。
「なので、頂いた通りの配分でスパイスを混ぜ合わせた後、一度ヘンリーさんに味見をお願いしても宜しいでしょうか?」
「あぁ、もちろん」
「……カレーを作るとは聞いていたが、スパイスの配合にもこだわるのか? 随分本格的なんだな」
 話を聞いていた【ラエル・コッツウォル】が、するするとリンゴの皮を剥きながら、会話に合流する。
 長い銀の髪を首のあたりで結い、下はトランクスタイプの水着、上にパーカーを羽織っているラエルは、どうやら犬科のルネサンスであるらしい。
 リング状のイヤーカフを、髪と同じく銀色の獣耳に付けているラエルは。ツリ目ではあるが、穏やかな光を金の瞳に宿している。
 しかし、表情はそう豊かではないらしく。全くの無ではないが、あまり感情が感じられない面持ちで尋ねられたヘンリーは、けれど特に気にもせず、
「料理人として、カレーと言えば、やはりそこは気にしたいところだろう? コッツウェルさんは手際も良いし、調理の経験も多くありそうだ」
 なら、俺の言いたいことも、わかるんじゃないか? 尋ねるヘンリーに、ラエルは少し考えてから、
「私は別に料理人ではないし、こういった作業に慣れているのは。世話になった施設で、よく手伝いをしていたからだが……」
 なんとなく、わかる気はする。それだけ告げて、ラエルは自分の作業に再び戻ってしまう。
 けれど、頭の中には。学園に来る前に過ごしていた場所で、自分を兄のように慕ってくれた、子ども達の笑顔が浮かんでいた。
(そうだな。せっかく食べて貰うなら、美味しいと、喜んでほしい)
 だからこそ、『料理人』……この場で言うなら、ヘンリーは、趣向を凝らすのだろう。
 流星に合わせ、パプリカを星型に模ったのだって。きっと味だけでなく、目でも楽しめるようにと考えられた工夫だ。
(そして隠し味は、私が預けられたリンゴと、スリーズルさんが刻んでくれている、チョコレート)
 きっと美味しくなるんだろうな。今度施設に帰ることがあったら、教えて貰ったレシピを、皆に振る舞ってみようか。
 そんなことを思いつつ、ラエルはスリーズルのほうへと視線を向ける。すると。
(チョコレートを刻むのって、大変でありんすな……っ!)
 無言で作業を続けるスリーズルの表情は、なかなかに険しかった。
 それもそのはず。包丁の先を手で押さえ、そこを軸にして動かしながら細かく刻んでいく作業は、結構力がいるのだ。
 もちろん、イノシシのルネサンスであり、武神・無双コースのスリーズルならば、力作業はお手の物だが。
 しかし、調理……材料を刻むだけの場合は、ただ力任せにやれば良いというものでもなく。
 そのうえ、スリーズルは包丁の扱いもまだ不慣れであり、怪我をしないよう、慎重に手を動かしている。
(しかし慎重さは、作業の進みを遅らせるもの。これでは逆に、足を引っ張ってしまいんす……)
 彼女の心情を掬い上げたのだろう、髪色と同じ茶色の獣耳の先が、僅かに下を向く。
 それを見たラエルは、相手を驚かせないよう、テーブルを指先で軽く叩いてから、
「そのチョコレートはカレーの仕上げに使うもの……だと思う。だから出番は最後だろうし、あまり、焦らなくて良い」
「……そうでござりんす?」
 ラエルの言葉を受けて、スリーズルがヘンリーを見上げる。
「あぁ。デザートにも使わせてもらうが、その作業はまだ先だからな。ゆっくりで良い」
「……! ならば、任せておくんなんし」
 警戒心ゆえか、彼女は作業を始める前……『手が足りんようなら、あちきも手伝いんす』と顔を出した時から、ずっと何処か、固かったのだが。
 少しだけ明るい表情を見せたことに、ラエルの銀色の尾も、微かに揺れる。

 そんな中、湖の浅瀬――足首までしか水が触れない、極めてほとりに近い場所だ――では、【カンナ・ソムド】が踊っていた。
 シャラン、シャララン。
 彼女が指先を回し、ステップを踏む度に、手首や足首を華やかに彩るアクセサリー(金色で、鈴が連なっている)が涼やかな音を鳴らす。
 夏の日差しを受け、キラキラと輝く水を時々跳ねさせながらも体を動かすカンナの水着は、褐色の肌によく似合う、白のワンピースタイプだ。
 しかしこの水着、海を名所とする街『アルチェ』にて購入した、ちょっと特別な品である。
 カンナが身を翻す度に、ふわりと柔らかな軌道を描くワンピース部分を支えるのは、大胆に肩回りを見せたホルターネック式。
 そしてその下には、同じく白のビキニを身に着けており、ワンピース部分が揺らぐたびに、ちらりと顔を覗かせる。
 しかもワンピース部分は、下に行くにつれてうっすらと透けて見えるシフォン製。
 まさにセクシーと可愛いが同居した水着は、グラマーでありつつも幼い顔つきであるカンナの魅力をさらに際立たせ、周囲の視線を独り占めしていた。
「なんか……すごい神聖なモンを見てるみたいだよな……」
「あぁ、この世にこんなにも美しくて、可憐で、輝かしいものがあるだなんて……」
 主にテント設営で疲弊した男子生徒達から、称賛や喝采、『ありがてぇ』『救われた……』『俺、もうちょっと頑張れそう』なんて声があがる。
 しかし、そんな彼等の熱気をまるで無視して、近づく影があった。
「そろそろ水分補給を。皆さんを元気付けたい気持ちはよく分かりますが、あなたが倒れてしまっては、どうしようもありません」
 シャルロッテだ。彼女はその手に、レモネードの注がれたグラスを持ち、踊りっぱなしだったカンナに声をかける。
 するとカンナは、シャルロッテの言葉に従うように体の動きを止め、差し出されたものを両手で受け取った。
 こくん、こくんと冷たいレモネードを飲み始めるカンナの胸元を、グラスの表面から零れた水滴が伝っていく。
 思わず手を合わせて拝んだ男どもを鋭い眼光で制したシャルロッテは、空になったものをカンナから受け取り、それから、
「あなたのような、『助け方』もあるのですね。身体だけではなく、心への治療……なるほど、勉強になりました」
 有難うございます。至極真面目な様子でお礼を言われて、カンナはきょとんと目を丸くする。
 けれど、それから。嬉しそうに笑って、彼女はまた、踊り始めた。

 そんなふうに、各々が過ごしている間。【レーネ・ブリーズ】は、一人静かに、スペル湖の周辺を歩いていた。
 手には縮尺の違う、大小2枚の地図。それらに描かれている情報を頼りに、北の方角を確認していたのだ。
(わたくしは……流星雨を『凶兆』とする伝説もある、というおはなしが、とても気になります)
『流星雨には、吉兆であったり、凶兆であったり。住まうその地の文化によって、様々な捉え方があると言われています』
 流れ星は我等が創造神の使いであり、星が流れる瞬間に合わせて願い事をすると、その願いを叶えてくれるなんて伝承もあれば。
『流星を創造神からの天啓と見立て、数多の星が流れる流星雨を、神が下した試練の前触れと考える伝説もあるのです』
 キャンプの始まりを宣言する開会式にて、そう話していたのは、【シトリ・イエライ】という賢者・導師コースの教師だった。
(……とても、興味深いおはなしです)
 シトリの言葉を思い出しながら、レーネは空を見上げる。
 そんな彼女に近付いた――といっても。ただ声の主のぶらり歩きの先に、レーネがたまたま居ただけだ――のは、【チョウザ・コナミ】だ。
「やっほー。漫遊系エリアル様もお散歩? それとも魔物探し?」
「コナミさん。わたくしは、お散歩です。できるなら、夜の流星群をみるときに。放射点をさがせたらと思いまして」
 その準備をしているんです。答えるレーネに、チョウザは気だるげに頭を掻いてから、
「そろそろザコちゃんとか、ザコちゃんさんでいーよ? 課題でも結構顔合わせてんだし。っても、呼び方も個性多様性、好きずきでいーけど」
 でも、『コなんとか』は。あんま呼ばれ慣れてないし、反応遅れたらごめんねぇ?
 謝罪の言葉とは裏腹に、いつもの調子でへらりと笑うチョウザに対し、レーネは『わかりました』と微笑み。
 それから、『じゃーねぇ』と軽く手をあげ、すれ違っていくチョウザに、レーネは軽くお辞儀をしてから、再び地図へと視線を戻す。
(何事もなければ、それでいいのです。ですが、『吉兆』だけでなく、『凶兆である』という伝説ものこっているということは)
 流星群のあとに、いやなことがあった事実もある。ということではないでしょうか。
 呟く少女の声は空(くう)に消え。代わりに遠くから、賑やかな学友たちの声が届く。

●流星のメモリア
 それから、完成した『勇者カレー(命名:ヘンリー・クラウン)』をみんなで食べたり、夜用の浴衣を選んで、着替えてみたり。
 一人でのんびりと流星群を楽しみたいヒトのためにと、支給されたハンモックテント(個人用)を作ってみたり。
 それぞれの時間を過ごし終わった後には、すっかり夜の帳が下りていた。
(あんなにも青かった空が、まるで黒曜石のような黒に……)
「つくづく自然とは、美しいものでありんせ」
 ビキニタイプの水着姿のまま、湖畔近くの木の上に結んだハンモックテントに身を預け、スリーズルが微笑む。
 すると、下のほうから、声が聞こえた。
「ヴァンさんもここに居たのか。流星雨を見ながら楽しめるよう、酒とつまみを用意したんだが、一緒にどうだ?」
「おや、ドラゴニアの料理人のおひと」
「私もいるぞ! 未来の王、ラクリール・クラリオテカであるっ!」
「……ラエルだ。浴衣に着替え、髪を解いたせいで、違うように見えるかもしれないが」
「リリアだよっ!」
「あんさんらの名前なら、さっき聞きんした」
 何故か突然名乗り大会になり、苦笑するスリーズル。
 その上を、星が、走り始める。

「なんと美しか……っ! このエモーショナルを胸に刻み、ロック読経に込めなければっ!」
 それはまさに、星の雨だった。湖のほとりにて、響廻の見つめる先。黒の夜空を、無数の光が滑って行く。
 行先はどれも同じではあったが、降り始めの地点や、一際輝き、大きさを増したように見える瞬間。
 そして夜闇に溶けていく去り際でさえも、それぞれのタイミングで、しかし調和を乱さず、美しいままで。
(まるで故郷にて。友らが尺八や箏(こと)で合奏しとったのを、見とった時のごたぁ)
 じわりと胸に広がる温かさに、響廻は金の瞳を細める。
 その時だ。湖の上を、淡い光が漂い始めた。
「きれい……」
 呟いたレイラ――現在この場所には、響廻、ビアンデ、カンナ、白地に黒百合が描かれた浴衣に衣替えした、レイラがいる――に、カンナが頷く。
 それから、シャランと。まるで流星や蛍を歓迎するかのように、カンナは踊り始めた。
 空に、湖面に。連なる光の共演に、鈴の音が交差する。昼とは正反対に、穏やかなテンポで響き続ける音色が、夏の湿り気を帯びた空気に染みていく。
「そういえば、流れ星には、願い事を叶えてくれるという伝承があると聞きましたが。流星雨だとどうなんでしょう?」
 思い出したように言ったのは、ビアンデだった。確かに、と首をかしげる響廻に、レイラが片手を上げて見せる。
「提案です。『わからぬのなら 試してみよう 流星群』」
「はっはっは。貴方は、東方についてもよくお知りのようだ。戦記物語でも読まれましたかな?」
 ですが、名案です。そんな響廻の言葉を皮切りに、彼等は瞳を閉じる。

「……友達になっては、くれないだろうか」
 流星群を見上げながら、ラクリールが呟いたのもまた、星に願いを託したがために。
 けれど、すぐに。自分がいつもと違う様子だった(というか、ぽろりと本音を零してしまった)ことに気付いたラクリールは。
 向けられた視線たちに戸惑って、言葉を探して、けれど。
「いいよ? なろー!」
 即答に近い早さでリリアが答えたものだから、ラクリールは瞳を瞬かせる。
 続々と重なる返答と共に、きらりとまた、星が流れる。

「イエライ先生。この様子ですと、放射点はやはり、このあたりでしょうか」
「ええ、そのようです」
 地図を覗き込み、万年筆を持ったシトリ――レーネの行動に気付き、一緒に流星雨を待っていたのだ――の手が、ある一点を丸で囲む。
「いやはや、まさかグラヌーゼとエルメラルダの間、とは……」
「ここに何か、あるのですか?」
「あった。と言ったほうが正しいでしょうか。今は何もない状態になっていたかと思います」
「……どうしてですか?」
 尋ねるレーネに、シトリは苦笑する。
「それが、わからないのです。ですが一夜にして、この場所にあった村が、更地になったという事件がありました」
 随分前の話ですがね。告げるシトリに、レーネは息を呑む。
「では、もしも。この流星雨が、凶兆だったとしたら……」
「……えぇ、また」
 現れる可能性も、あるのかもしれません。元凶である存在が、……再び、かの地に。

(僕はどうして、再び目覚めたのだろう)
 湖には近づかず、テントの周囲で火の番をしながら空を見上げていたディートハルトは、思考する。
 自分の中にある記憶と、この世界の歴史書が記している内容との食い違い。
 そして自分自身が、ここに居る意味を。
(本来ならば僕は、ヒトとも生物とも、関わる事はない筈……それとも、彼等と関わる事で、彼らを学習しろという事なのだろうか)
 答えは出ない。けれど、此処に。自分はいる。
(……ならば、学ばなければ)
 生きていくために。この世に、在り続けるために。

「生き続けるということは、そんなにも。難しい事なのでしょうか」
 ぽつりと呟き、シャルロッテは蛍を見つめる。誰もいない湖のほとりで、ただ一人で。
 思い思いに明滅しては、緩やかに飛び回る淡い光が。実はたった数週間しか生きられない命だと知ったのは、つい先ほどの事だ。
(……あなた方も、生きたいと。願っているのでしょうか)
 それとも、それが運命だと。『諦めて』いるのでしょうか。
 美しくも儚い光に囲まれながら、シャルロッテは思う。
(ならば私は、――諦めません)
 ゆえに私は、誰かを救い続けましょう。
 それこそが、『心の底から欲しいと願うもの』を。手に入れる道に繋がると、信じて。

(流れ星と蛍、同時に見た事ないなーって見に行ってみたけど)
 予想以上に声が騒がし……、それもそっか。
 思いつつ、チョウザはとある姿をハンモックテント――夜空が見えやすいようにだろう。底と側面以外は、蚊帳のようになっていた――の中に見つけ。
「謎めきフード様、テント立てたの? って……寝てんじゃん」
 どんな感じなのか聞いてみようかと、近付いたチョウザは。流星雨なんて何のその、ヒューズが目を閉じて、すっかり寝息を立てている事に気付く。
(星の流れる間に、恋だ愛だの語り話すと。『真実の愛』に出会えるとかって、あっちは騒ぎ煩いってのに)
 フード様にはそんなの、どうでも良いってこと? 思うチョウザの口元は、いつものように、楽しげだ。
(てか、そもそも。なーんで人種は、何でもかんでも。恋だの愛だのに結びつけないと、価値見いだせないんだろーね)
 花言葉に石言葉。それに今日の流星だって。そんなこじつけが無くったって、その物を在るがまま、見れば良いのに。
(『そこにある』以上の何か求められんのって……しんどいじゃん?)
 思考を転がすチョウザの上をただ、星は流れる。それを美しいと、彼女が感じたのかはわからないが。
 穏やかに紡がれる寝息の傍で、チョウザは暫し足を止め、空を見上げる。
 賑やかな声がやってきたのは、そんな時だ。
「あ~~~っ! 彪二君、ハンモック独占してる! ずるいずるい! 僕も入りたい! 遊びたーい!」
 ぐるぐるぐる。両の手の中に何かを閉じ込めるような仕草のまま、猿二はヒューズ(が眠っているハンモックテント)の周りをぐるぐるぐる。
 そうして、漸くチョウザが居ることに気付いた猿二は、
「幸せなキスをしたら起きるかな!? そういうの、よく絵本であるよね!!」
「さぁて、どうだろうねぇ」
 尋ねられ、両手を持ち上げながら肩をすくめたチョウザの様子に、猿二は首をかしげる。
 けれど、それから。猿二は太陽のような笑みを浮かべて、
「ヒューズ先輩寝てるから、先にあげるっ!」
 告げると同時に、手の中に閉じ込めていたものを、解き放つ。ふわっと淡い光が浮かび上がって、三人の上を揺蕩(たゆと)った。
「……蛍じゃん。連れて来たんだ」
「起きてっ! ヒューズ先輩、流星雨終わっちゃいそうだよっ!!」
 ぐらぐらぐら。チョウザの言葉に答える間もなく、手が空いたことでハンモックを揺らしまくった猿二のせいか、おかげか。ヒューズが目を開ける。
「はっ、あっ、えっ………………ザコちゃん?」
「やっほー、フード様」
 幾分減った星明りの下。けれど蛍の燈火を受けて、チョウザが笑う。
 それはきっと、いつも通りの笑みだ。されど。
「……ども」
 ――それでも。

 ゆらり、ふわり。白磁を思わせるような【パーシア・セントレジャー】の足先を、蛍が舞う。
 パーシアは今、誰もいない湖のほとりにて、終わりかけの流星雨と蛍の共演を楽しんでいた。
 手頃な岩に腰をかけ、足先だけを湖に浸けるようにすれば。水の冷たさだけでなく、蛍や流星の光が、水面に映りこむ様をも楽しめる。
(……けれど、どれだけ時間が流れても。星は変わらず、美しいのね)
 思いながら、この時のために持ってきていたワインの栓を開け、グラスへと注ぐ。
 年代を感じさせる芳醇な香りが鼻をくすぐり、パーシアは笑みを浮かべた。
「一人はいいわね。こんなふうに、キャンプ(校外活動)中にお酒を飲んでも、文句を言われないし」
(それに一人なら……もう別れることも、置いていかれることも、ないんだもの)
 そんな物思いに苦笑して、グラスを傾けると、ふいに。
「とはいえ、女性が一人、野外で晩酌というのは、大変危険です。偶然見つけたからには、放ってはおけませんね」
「!? シ、シトリ先生……っ!」
「はい、こんばんは」
 独り言のつもりが、声が聞こえて、振り返る。想像した人物とばっちり目が合ってしまって、パーシアは狼狽した。
(まさか、この水着を着た状態で、誰かに会ってしまうだなんて……っ)
 説明しよう! 現在パーシアが身に着けている水着は、先日アルチェにて『謎の女性』に(勝手に)誂えられた、大変セクシーな代物なのだ。
 なんと、トップは黒真珠のような貝殻ビキニ、ボトムはスリットみたいに破れかけの海賊船の帆布(つまり、ただの布)で。
 それでもパーシアが、今宵この水着を身に着けていたのは、一重に彼女の律義さであったが。
(……さすがに、恥ずかしいわよ)
 振り返るのをやめて、意識をワインに戻す。隣に座られた気配を感じて、ますます居た堪れなくなった。
 けれど。
「パーシアさん。たまには私の執務室にも、遊びに来て下さいね」
 告げられて、顔を上げる。『迎えに来てくれた』時と同じ笑みが、そこにあった。
「泡麗族(ローレライ)もなかなかに、長生きな種族でして。一人で仕事ばかりしているのは、寂しいものですから」
「…………」
 何も答えないまま、パーシアは空へと、視線を逃がす。
 きらりと最後の星が流れ、夜の帳に、静寂が戻った。



課題評価
課題経験:90
課題報酬:0
【体験/水着】流星のメモリア
執筆:白兎 GM


《【体験/水着】流星のメモリア》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 1) 2020-07-13 00:38:20
王様・貴族コース、ラクリール・クラリオテカだ。
人間が群れているな……ふむ、面白い。
この前の授業で『王が自ら動いてこそ臣民がついてくる』と教わったからな。
今回はこの私が直々にカレーを振舞ってやろう。

(キャンプ!キャンプだってさ! 料理に自信はないけどカレーぐらいならうまく作れるかな、今から準備にはしらなきゃ!)

《新入生》 スリーズル・ヴァン (No 2) 2020-07-13 00:47:10
スリーズル・ヴァン。武神・無双専攻のルネサンスでありんす。
自然が豊かな所へ行けると聞いたので、参加させていただくでありんす。

さて、何をいたしんしょう。

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 3) 2020-07-13 08:19:46
ヘンリー・クラウン、一応村人・従者コースだ。
二期生でもある。

水着が着れると聞いてきた。
まあ、本音はカレー作りやデザート作りなどをやろうと思うがな。

一緒にカレー作りしてくれる奴がいたら頼む。
一応パティシエだが、うまいもの作ろう。

みんなに、うまいものを食べてもらうのが俺の幸せでもあるからな。
気軽に声をかけてくれ。

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 4) 2020-07-13 10:43:33
あ、一応、蛍が見れるかどうか、試してみるか。
見れたら、夜はそっちに。


《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 5) 2020-07-13 10:44:03
偶数だから蛍はなしだな、うん、なら、夜は違うのを考えよう。

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 6) 2020-07-15 00:19:00
蛍……蛍、か。
(昔村で過ごしてた時はよく見てたなぁ……)

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 7) 2020-07-15 00:19:59
どうやらダイス運はないらしい。
他の者が奇数を出してくれることを期待しよう。

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 8) 2020-07-15 00:22:42
昼間にカレーを振舞った後は、一人湖のほとりで星でも見ようと思う。
そのあたりに来る者がいれば偶然出会うかもしれないな。
本日は新人の歓迎も兼ねていると聞く。
話しかけれられれば応えてやらんこともない。

(せっかくのキャンプだもんね……どうにかして知り合い作らなきゃ……)

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 9) 2020-07-15 00:42:46
◇ PLより ◇
普段は高圧的なエルフですが、今回はせっかくなので友達を作ろうと頑張っています。
カレー作りは彼なりに積極的に参加しようとしていますが、流星雨を一緒に見ようと誘う勇気はないようです。偶然出会う、もしくは声をかけてあげていただくとラクリールとその背後共々喜びます!
絡み大歓迎なので、ぜひご一緒していただけると嬉しいです。

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 10) 2020-07-15 20:55:42
すまない、ラクリールだったか?
一緒に行動してみるか?

湖は俺も行くつもりなんだ、もしよければ一緒に夜過ごせたらと思う。
一応、酒も持っていくつもりだが、酒ダメなら、なにか用意するつもりだ。

一緒に流星雨をみよう。

(すいません、誰かと一緒に行動したいという気持ちがあったので、もしよければ、ご一緒しませんか?自分も、知り合いを作りたいのでもしよければよろしくお願いします!)

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 11) 2020-07-15 20:55:44
すまない、ラクリールだったか?
一緒に行動してみるか?

湖は俺も行くつもりなんだ、もしよければ一緒に夜過ごせたらと思う。
一応、酒も持っていくつもりだが、酒ダメなら、なにか用意するつもりだ。

一緒に流星雨をみよう。

(すいません、誰かと一緒に行動したいという気持ちがあったので、もしよければ、ご一緒しませんか?自分も、知り合いを作りたいのでもしよければよろしくお願いします!)

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 12) 2020-07-15 21:49:09
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。
学園長先生とイエライ先生のおはなしをきいて
のんびり流れ星を見てみたいとおもって参加しました。
よろしくお願いします。

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 13) 2020-07-16 11:59:46
◇ PLより ◇
>ヘンリーさん
是非ご一緒しましょう!
ラクリール的には誰にも声を掛けられず一人で湖にいると思うので、偶然出会うか声をかけるかしていただければお話しやすいと思います!
プランで「【天文学】で流星雨についての知識があれば教えたい」って書いているので、その辺の話が出来ると嬉しいです!

>他の方
絡み大歓迎なので「偶然出会う」か「話しかける」の形で絡んでいただけると嬉しいです!
うちの子をよろしくお願いします!!

《新入生》 レイラ・ユラ (No 14) 2020-07-16 13:03:21
黒幕・暗躍コースのレイラ・ユラです。
よろしくお願いしますね。

せっかく水着を手に入れたので湖で遊びに行きたくて参加しました。
夜は流星雨を是非見に行きたいと思っています。
蛍も見れると良いのですが…。

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 15) 2020-07-16 21:19:48
ラクリールさん

わあ、良かったです!
では、こちらから誘ってもよろしいですか?
星関係について知りたいからという感じで話しかけてみますね!

では、よろしくお願いします!

PLより

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 16) 2020-07-16 21:19:48
ラクリールさん

わあ、良かったです!
では、こちらから誘ってもよろしいですか?
星関係について知りたいからという感じで話しかけてみますね!

では、よろしくお願いします!

PLより

《新入生》 ヘンリー・クラウン (No 17) 2020-07-16 21:29:51
ああ、そうだ、もし一緒にカレー作りがしたい人がいたら【勇者カレー】をつけて参加してくれ。

丁寧に教えていくつもりだ。

《新入生》 リリア・クラウン (No 18) 2020-07-16 22:06:37
ま、まにあった…リリア・クラウンだよ。よろしくね~~~。

《猫の友》 パーシア・セントレジャー (No 19) 2020-07-17 08:50:34
王様・貴族コースのパーシア。よろしくお願いします。
さて、何をしようかしら……適当にぶらついても面白そうね。

《新入生》 リリア・クラウン (No 20) 2020-07-17 11:09:46
せっかくヘンリーもいるんだからぼくも【勇者カレー】を手伝おうかなー?

《静止時空の探求者》 ディートハルト・イェーガー (No 21) 2020-07-17 13:02:25
賢者・導師コースのディートハルト・イェーガーと申します。よろしくお願いいたします。
カレー……数十種のスパイスを調合した料理、でしたか……作るのは問題ありませんが、味覚がありませんので、誰か味見してくださるとうれしく思います。

…ダイスを振って、偶数か奇数かで蛍が見れるのですか?

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 22) 2020-07-17 20:09:42
あ、いえ、ホタルはダイスの「合計」が奇数ならでてきて、偶数では流星雨だけだとおもいます。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 23) 2020-07-17 20:12:41
4+2+5+3+5=19 で奇数ですね。

《ぽんこつきんぐ》 ラクリール・クラリオテカ (No 24) 2020-07-20 01:07:40
◇ PLより ◇

>ヘンリーさん
ぜひよろしくお願いします!
偶然出会う旨を書いていただければありがたいです!

《1期生》 カンナ・ソムド (No 25) 2020-07-20 01:51:41
(かなり遅れたけどカンナ・ソムド、よろしく…)

《新入生》 シャルロッテ・リアン (No 26) 2020-07-20 20:58:56
教祖・聖職コースのシャルロッテと申します。
お手伝いを皆様が怪我しないよう見張りをさせていただきます。

・・・蛍ですか、いえ、せっかくなのでゆっくり見させていただきます。