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豪雨収める鞘


ストーリー Story

 台風一過。過ぎ去ればまるで夢幻。残すは破壊の爪痕のみ。
 雨と共に現れ、剣士を襲う災禍が如き怪物、驟雨(しゅうう)。奴を打倒するため幾人もの学生が挑み、戦い、返り討ちにされてきた。
 が、学園は驟雨との戦いで回収に成功した驟雨の刀剣の欠片から、驟雨を打倒し得る可能性を秘めた刀剣の制作を開始し、遂に完成間近にまで迫り来ていた。
「――せやけど肝心な鞘がない、言うんやからお粗末な話やわぁ」
「仕方ない。私達とて、失念していたんだからな」
 鋭利な刃物が表に出ていることほど危ないことはない、というのが【白尾・刃】(しらお じん)、【黒崎・華凛】(くろさき かりん)、【灰原・焔】(はいばら ほむら)を鍛えた師匠の持論だった。
 だから刀に合う鞘を作れる鞘師と連携し、鞘を作って貰うことにした学園の判断には大いに賛成なのだが、鞘師が出した条件とやらが面倒だった。
 近頃、鞘師が工房を構えるシュターニャの墓地にグレイブスナッチが棲みついてしまったので、それを退治して欲しいと言うのだ。
 夜しか現れないものの、日中もキラーバットを使って集落を監視しているらしく、いつ人を襲うかわからない状況下。
 早めに手を打っておくことに越したことはないのだが、相手はグレイブスナッチだ。
 死と生の狭間に住み着き、大鎌を振るう死神。驟雨ほどではないにしても、かなり手強い相手だ。苦戦は強いられるだろう。
「にしても久し振りだなぁ、おまえ達と組むの。姐さんも居れば完璧だったのにな」
「まぁ、すぐに組むことになるかもしれないけれどね」
「まぁま。今は鞘師の要望に応えようやありまへんの。グレイブスナッチなんておっかないの、放ってもおけんもんなぁ。みんなでパァっとやったりまひょう」
 そんなわけで、鞘を作って貰うため、皆で鞘師の住む傭兵達の街、シュターニャへ。
 鞘を作って貰うため、倒すべき相手は墓場の死神グレイブスナッチ。キラーバットを使役する死の化身。
「お、これで全員集まったか? よっしゃ、行こうぜ! 目指せ、シュターニャ!」
 死神退治に、いざ参る。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 7日 出発日 2020-09-19

難易度 難しい 報酬 通常 完成予定 2020-09-29

登場人物 5/8 Characters
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《1期生》アケルナー・エリダヌス
 ローレライ Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
目元を仮面で隠したローレライの旅人。 自分のことはあまり喋りたがらない。適当にはぐらかす。 ふとした仕草や立ち居振舞いをみる限りでは、貴族の礼儀作法を叩き込まれてるようにもみえる。 ショートヘアーで普段は男物の服を纏い、戦いでは槍や剣を用いることが多い。 他人の前では、基本的に仮面を外すことはなかったが、魔王との戦いのあとは、仮面が壊れてしまったせいか、仮面を被ることはほとんどなくなったとか。 身長は160cm後半で、細身ながらも驚異のF。 さすがに男装はきつくなってきたと、思ったり思わなかったり。 まれに女装して、別人になりすましているかも? ◆口調補足 先輩、教職員には○○先輩、○○先生と敬称付け。 同級生には○○君。 女装時は「~です。~ですね。」と女性的な口調に戻る。
《大空の君臨者》ビャッカ・リョウラン
 ドラゴニア Lv22 / 勇者・英雄 Rank 1
とある田舎地方を治め守護するリョウラン家の令嬢。 養子で血の繋がりはないが親子同然に育てられ、 兄弟姉妹との関係も良好でとても仲が良い。 武術に造詣の深い家系で皆何かしらの武術を学んでおり、 自身も幼い頃から剣の修練を続けてきた。 性格は、明るく真面目で頑張り屋。実直で曲がった事が嫌い。 幼児体系で舌足らず、優柔不断で迷うことも多く、 容姿と相まって子供っぽく見られがちだが、 こうと決めたら逃げず折れず貫き通す信念を持っている。 座右の銘は「日々精進」「逃げず折れず諦めず」 食欲は旺盛。食べた分は動き、そして動いた分を食べる。 好き嫌いは特にないが、さすがにゲテモノは苦手。 お酒はそれなりに飲めて、あまり酔っ払わない。 料理の腕前はごく普通に自炊が出来る程度。 趣味は武術関連全般。 鍛錬したり、武術で語り合ったり、観戦したり、腕試ししたり。 剣が一番好みだが他の分野も興味がある。 コンプレックスは身長の低さ。 年の離れた義妹にまで追い抜かれたのはショックだったらしい。 マスコット扱いしないで欲しい。
《甲冑マラソン覇者》ビアンデ・ムート
 ヒューマン Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
●身長 148センチ ●体重 50キロ ●頭 髪型はボブカット。瞳は垂れ目で気弱な印象 顔立ちは少し丸みを帯びている ●体型 胸はCカップ 腰も程よくくびれており女性的なラインが出ている ●口調 です、ます調。基本的に他人であれば年齢関係なく敬語 ●性格 印象に違わず大人しく、前に出る事が苦手 臆病でもあるため、大概の事には真っ先に驚く 誰かと争う事を嫌い、大抵の場合は自分から引き下がったり譲歩したり、とにかく波風を立てないように立ち振舞う 誰にでも優しく接したり気を遣ったり、自分より他者を立てる事になんの躊躇いも見せない 反面、自分の夢や目標のために必要な事など絶対に譲れない事があれば一歩も引かずに立ち向かう 特に自分の後ろに守るべき人がいる場合は自分を犠牲にしてでも守る事になんの躊躇いも見せない その自己犠牲の精神は人助けを生業とする者にとっては尊いものではあるが、一瞬で自分を破滅させる程の狂気も孕んでいる ●服装 肌を多く晒す服はあまり着たがらないため、普段着は長袖やロングスカートである事が多い しかし戦闘などがある依頼をする際は動きやすさを考えて布面積が少ない服を選ぶ傾向にある それでも下着を見せない事にはかなり気を使っており、外で活動する際は確実にスパッツは着用している ●セリフ 「私の力が皆のために……そう思ってるけどやっぱり怖いですよぉ~!」 「ここからは、一歩も、下がりませんから!」
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」

解説 Explan

 今回の目的は、グレイブスナッチの討伐です。
 二〇匹ものキラーバットを使役し、相手の情報を前以て知った上で対峙して来る頭の使える個体ですので、単純な攻撃ばかりでは通用しません。
 魔法も駆使して攻撃や防御までして来ますので、気を付けて挑んでください。
 戦場は墓地、そして闇夜の中となるので、光での目眩ましや、墓を障害物にしての奇襲などが効果的ですが、キラーバットで位置を特定して来ますので、キラーバットを倒してから行うと、より効果があるでしょう。
 無属性の攻撃を苦手としていますので、無属性攻撃を主体に攻撃するといいかもしれません。
 今回は三人のNPCを用意しておりますが、戦闘の参加、不参加は皆様で相談して決めて頂ければと思います。
・NPC情報
 【白尾・刃】(しらお じん)…銀髪の長身和装剣士。気配察知と危機回避能力に長けており、型にはまらぬ剣技が得意。「エア・レイ」は風の魔力を突きで繰り出す必殺技。
 【黒崎・華凛】(くろさき かりん)…黒の長髪。黒い和装の剣士。左右で長さの異なる二刀流剣士。俊敏性に長けており、「漆黒蝶・十六夜天舞」は高速で幾度も斬りかかる必殺技。
 【灰原・焔】(はいばら ほむら)…灰色の髪の和装剣士。大太刀の使い手で、基本的にパワープレイ。仲間のために我が身を差し出すタイプで、片脚が義足。
 参加、不参加によって敵を倒す難易度は変わりますが、結果には直接作用しません。皆様から貰いましたプランにて、結果が左右されるようにしたいと思っておりますので、NPCの運用も含め、皆様で相談し合って死神を倒して頂ければと思います。


作者コメント Comment
 こんにちは、こんばんは。PBWにおいて、もはや戦闘エピソードと言えば自分、くらいの勢いで執筆しております、無名作家の七四六明(ななしむめい)です。
 今日は自分が書いています怪物驟雨との直接対決――ではないのですが、驟雨との対決に関係してくる特別なエピソードになりますので、是非とも参加頂けたら嬉しいです。
 何卒、よろしくお願い申し上げます。


個人成績表 Report
フィリン・スタンテッド 個人成績:

獲得経験:213 = 142全体 + 71個別
獲得報酬:7500 = 5000全体 + 2500個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
●作戦と分担
驟雨斬りの太刀の鞘のため、グレイブスナッチ(以下、GS)討伐

●事前準備
ジムと『高級なお肉』を使いキラーバット用の罠を準備
墓地の地形は昼間に『事前調査』し戦闘時の予習と罠準備を
作戦行動は事前に共有し齟齬を予防、異なる部分は皆に合わせる

●行動
非常時用に『暗視順応』準備し、戦闘は夜間
先輩方にはGSの迎撃を依頼。
自分は罠でおびき出したキラーバットから速やかに撃破し救援に。
バットに攻撃が届かない時はヒ10で射程延長か、ヒ8やグロリアスブースターで空中戦。

GSには防御系技能と装備で壁として粘り強く
光が不足した時はブースターの噴射する魔力を光としてぶつけられないか
必殺技はGS用、ここぞの一撃に

アケルナー・エリダヌス 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
グレイブスナッチ(死神)及びキラーバット(蝙蝠)の撃破

◆方針
村人に被害が及ばないよう、夜の墓地で敵と交戦
先輩方3名の助力を借り、死神を抑えて貰う

◆事前調査
日中のうちにシュターニャに入り、墓地に参り地形を把握
夜間の戦闘に活かしたい

◆応戦
キラキラ石を光源にし応戦
私はまずは蝙蝠の撃破を優先

盾を構え衝撃享受で身を守りつつ、仲間の罠が用意できるまで耐える
ピンチは反逆精神で凌ぐ

罠で蝙蝠の動きが制限できたら、動けない個体は仲間に任せ、迫る蝙蝠をアクラで狙う

蝙蝠掃討後、仲間の合図に合わせキラキラ石を一斉に死神へ投げつけ目眩まし
目眩ましの隙を突き、アクラor二連突きで死神を一斉攻撃

事後は負傷者へ応急処置

ビャッカ・リョウラン 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
■目的
グレイブスナッチの討伐

■行動
私はグレイブスナッチを相手にするよ。
さぁ、死神!私が相手だよ!

序盤は陽動牽制攪乱に努めて耐えるよ。
龍の翼で飛び回って正義一迅で素早く攻撃。
動作察知で敵の動きを見切り、部分硬質化で身を守りつつ流水の構えで受け流す。
私の動きが読まれてもいい、他の皆の気が逸らせればそれで良し!

他の皆がバットを退治したら…攻めに転じる!
キラキラ石を全部投げつけて、さらにヒドを顔目掛けて放ち目眩ましだよ。

上手く怯んだら…
龍の翼を広げて真っ直ぐに突っ込んで、全速力で敵の懐に一気に踏み込んで、そして基本剣術も駆使しての必殺の耀閃斬!
雲耀にまで届け!これが私の、ブレイジングキャリバーだっ!

ビアンデ・ムート 個人成績:

獲得経験:171 = 142全体 + 29個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
*目的
グレイブスナッチを撃破します

*行動
夜の墓地なので【暗視順応Ⅰ】で対応します

まずキラーバットの対処を優先
その間、グレイブスナッチは先輩達に対応してもらいます

キラーバットは、フィリンさんとタスクさんがお肉と鳥もちを使った作戦で動けなくさせてくださるので、私は『太陽の盾』を使った【全力防御】で罠にかからなかったキラーバットから皆さんを守ります

キラーバットを倒し終えたら先輩達と合流
合図があったら『キラキラ石』を一斉に投げつけて怯ませます
その間に最前線に立ち【防護魔力】を展開。【不屈の心】で【全力防御】を行い、仲間を守る事に徹します
傷ついても『特急薬草』で回復しながら守りを崩さず耐えます

タスク・ジム 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:427 = 142全体 + 285個別
獲得報酬:15000 = 5000全体 + 10000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】【生物学】【魔物学】でキラーバットの修正を調べ
【罠設置】【設計】【陣地作成】で肉と鳥もちによる罠を考案

鳥もちはグラヌーゼ麦を水で流しながら揉んで作り置き
大瓶に詰めた鳥もちと餌の高級肉と罠設置の資材を荷物鞄に詰め込む

先輩方にはキラーバット駆除までの間グレイブスナッチを抑えておくことを依頼

現場についたら
【暗視順応】で暗闇をものともせず手早く罠を設置し
キラーバットを【挑発】
以下の順で駆除
1 鳥もちに掛からず肉に群がる個体
2 鳥もちに引っ掛かった個体
3 罠に掛からない個体

キラーバット掃討後全員でグレイブスナッチに向かい
合図で一斉に目眩まし道具を投げつける作戦だが
僕は余った鳥もちを投げつける(笑)

リザルト Result

 シュターニャの人に聞いて辿り着いた工房らしき家屋の引き戸を開けると、鞘師と思われる男が、刀剣を抱えた状態で居眠りをしていた。
 およそ六畳の小さな部屋に収まった小さな工房には、未だ制作途中と思しき鞘と、生身の刀剣がズラッと並んでいた。
「初めまして、僕らはフトゥールム・スクエアの――」
 不意に、【タスク・ジム】は襟を物凄い力で引っ張られる。後ろにいた【白尾・刃】(しらお じん)に抱き抱えられたタスクが見たのは、横一閃によって両断された引き戸のあられもない姿であった。
「……へぇ、今のに気付くのかい」
「直感が、ピーンとね」
「何、何が起きた、の……?」
 改めて問うまでもない。が、【フィリン・スタンテッド】の発言は誰が漏らしても仕方なかった。
 もしも【灰原・焔】(はいばら ほむら)の反応が遅れていれば、タスクは今、目の前の引き戸と同じ結末を辿っていたかもしれないからだ。
 嫌な光景を想像して、背後の【ビャッカ・リョウラン】、【アケルナー・エリダヌス】が唾を呑む。
 すると鞘師は静かに立ち上がり、大きく伸びをしながら欠伸した。
「凄いだろ、今の。鞘ってのは刀を保護するためってだけじゃあない。鞘走りと使い手の技量次第で、今みたいな高速抜刀だって可能にさせる。鞘をただの入れ物、あるいは消耗品の保管庫としてしか使ってない奴から、瞬く間に呑まれていくのさ」
「ご教授ありがとうございます。ですが、挨拶にしては少し手荒に過ぎませんか」
 堪え切れずにビアンデが訴えると、男は首を横に振った。
「おまえら、あの驟雨とか言う怪物を相手にするんだろ? だったら俺の居合くらい何とかして見せろって話さ。引退剣士の居合とは、比較にならないんだろ? その怪物は」
「誰からそんな話を……」
「……俺は【赤銅・銑十郎】(しゃくどう じゅうしろう)」
 鞘師が名乗った瞬間、先輩三人の肩が震えた。
 【ビアンデ・ムート】が顔を覗き込むと、【黒崎・華凛】(くろさき かりん)の顔つきが予想以上に強張っていて、他二人も良い顔色とは言えなかった。
「その反応……同門かい。あの爺さんは元気にしてるかい?」
「げ、元気と思いますよ……はい」
 普段飄々としている刃も、様子がおかしい。笑顔が引きつって、脚が笑ってしまっている。
 さながら、過去のトラウマでも思い出しているかのよう。
「その様子だと、まだ現役かい。俺があそこを出て、もう二〇年くらい経つんだが……じゃあ爺さんの話題は禁句って事にして。とりあえず全員、中入りな」
 工房に入ると、全員に苦い茶が振舞われた。タスクは先ほどの事もあって、粗茶ではないかと疑いの目を掛けていた。
 周囲の視線も意に介さず、銑十郎は華凛より預かった刀のレプリカを眺めて唸っている。
「なるほど、わかった。今ここにある物資で足りるだろう。おまえ達は、気兼ねなく死神退治に専念しな。あぁ、偵察に行くなら、ついでに墓参りも頼んだ。下手に潜り込むより、やりやすいだろ?」
 そう言って、作業に入ると工房奥の部屋に籠ってしまった。
 何かと沈んでしまった空気を察して、焔が義足を鳴らして立ち上がる。
「とにかく! 鞘は作って貰えるんだ。俺達は言われた通り、グレイブスナッチを倒すことに専念しよう。よし、じゃあ皆! やるぞぉ、おぉ!」

 屈強な傭兵達が集う国、シュターニャ。
 傭兵業を中心に栄えた街の墓地には、傭兵として骨を埋めた戦士達が多く眠っていた。
 銑十郎が指定した墓地で眠る人も、関係性こそ言わなかったが、多分戦友のような間柄だったのだろう。供え物として、彼が作った鞘に収まった錆びた剣が墓の前に深々と突き立てられていた。
「さっきの話さ」
「うん?」
 罠の仕掛けやすそうな場所を目で探りながら、フィリンは隣で線香をあげて冥福を祈るアケルナーへと問いかける。アケルナーもまた、目印となりそうな墓石や段差の位置などの把握のため、細めた目をせわしなく動かしていた。
 木々の位置を確認したところで、自分達を監視しているキラーバットの存在に気付き、肘で小突いてフィリンに伝える。
 木の側には、何やら怪しい雰囲気を放つ巨大な石碑が立っていた。
 とりあえず視線では確認しつつ、警戒を逸らすため話を続ける。
「話の流れ的に、あの鞘師が言ってた爺さんってのが先輩方の師匠でもあって、しかも驟雨について聞かされてる感じだったわよね」
「確かに……だが先輩方は、あれ以降その話をまったくしなくなってしまったね」
「でしょう? 私もかれこれ何度かご一緒させて貰った事あったけど、あんなに動揺してるの初めて見たわ……何者なの、あの人達の師匠って」
「さぁ……とりあえず、今はグレイブスナッチ討伐に専念しよう。いずれ、嫌でも知る時が来るやもしれないからね」

 フィリンとアケルナーが戦場となる墓地の事前調査に向かっていた頃、タスクとビアンデは厨房を借りて、キラーバット対策のための鳥もちの作成に掛かっていた。
 水を含ませたグラヌーゼ麦を強く揉んで、粘着性の強い鳥もちを練り上げていく。ビアンデと協力しながら代わる代わる揉み続けていると、暇を持て余した刃が覗きに来た。
「へぇ、こないになるんねんなぁ」
「刃先輩も、手伝ってくださいよ」
「ほな、あれとか使うてみる?」
 二人が振り返った先にあったのは、臼と杵だった。
「ほな、今回の戦いに向けて気合注入と行こかぁ。はい! はい! はい!」
 刃が捏ねて、華凛が突く。一瞬、逆じゃないかと二人は思ったが、さすが、息がピッタリ合っていた。
 鳥もちがより粘着質な、罠としては最適な代物へと進化していく。が、逆に手持ち無沙汰となってしまったタスクとビアンデは手を洗い、ふと。
「お二人の師匠は、どんな方なのですか?」
 とビアンデが質問を挟んだのと同時、調子が狂った刃は手を挟まれてしまった。粘着質な鳥もちを急いで剥がし、水で冷やす。
「すまん、刃……」
「はっ、ははぁ……平気や平気ぃ。で、何やて? うちらの師匠のお話……する? せなあかん?」
 また脚が笑っている。ここまで臆する刃を初めて見るので、タスクはどれだけ恐ろしい人なのか想像し、唾を呑んだ。
 爺さんと言っていたし、銑十郎が二〇年前と言っていたので、かなり高齢の老人と思われるのだが、刃や華凛の動揺っぷりは、とても老人相手にするものではない。
 驟雨相手でも億さなかった二人だけあって、タスクとビアンデは興味をそそられる。
「強いて言うなら、羊の皮を被った狼。老人の皮を被った怪物、と言ったところか」
「あぁ……正直、驟雨と戦った事ある聞いても、大して驚けんわ。想像出来るから。それより怖いんは、師匠がうちらが驟雨倒せてへん事実を知ってるか否かや!」
「そんなに……」
「手紙が来たら、死神からお迎えが来た思った方がえぇ」
 これから死神同然の魔物を相手取ると言うのに、二人には師匠の方が恐ろしいらしい。一体どんな人なのか訊きたいが、二人からはこれ以上聞けなさそうだった。
 きっと焔も同じだろうが、もう一人、ここには弟子がいる。
「ビアンデさん。ちょっとお付き合いして貰ってもいいですか?」
「……はい。構いませんよ」
 工房最奥の部屋。資材置き場。
 鞘の材料となる様々な素材が置かれており、銑十郎本人が直々に獲りに行っているものばかり。その中から、今回の刀に最適な素材を見極めるべく閉じ籠っていた銑十郎は、翻って抜刀――タスクの剣とぶつかった。
「ま、さすがに二度目となったらそうこなきゃなぁ」
 ほくそ笑むタスクの後ろで、万が一に構えていたビアンデは盾を下ろす。
 刀を収めた銑十郎は、刀のレプリカを持って素材選びに戻った。
「何の用だ? 見ての通り、俺は忙しいんだが」
「師匠から聞いた驟雨のお話について、どこまで知っているか教えて頂きたいのですが」
「おまえ、戦ったことがあるのか? 驟雨って奴と」
「はい。二度、僕達は戦っています」
「そうか……爺さん曰く、驟雨は斬り殺された魔物の恩讐が固まったものらしいが、本人も曖昧にしてる。対峙すればわかる。わからない奴は死人か半人前だと豪語してたっけ」
 思わぬところで一言が刺さる。
 だが、魔物の恩讐が固まったものと聞いて、思い当たる節はあった。師匠の言うようにわかり切ってはないが、驟雨の刃を突き立てたときに感じた空しい感覚と重ねて考えると、共感しない部分がないでもない。
 だが――。
「師匠は、どこで驟雨と? いつ戦ったのですか……倒したの、ですか」
「……場所も時間も知らないね。ただ、爺さんはもう五〇年以上、今いる山から下りてないはずだ。んでもって、倒したと、豪語している」
「そう、ですか」
 つまり、驟雨は一体だけではないという事だ。
 他にもいるのか。あんな怪物が、雨の降るあの公園の橋の上に出る、あいつ以外にも。
「ま、剣士を引退した俺には関係ない話。ただ、剣は最高の物が出来る。鞘も俺が拵えてやる。後は全部、使い手次第だ……折ってくれるなよ? 作り手の期待を」
 睨まれるプレッシャーに圧されて、二人共何も言えなかった。

 ビャッカは工房の外で、焔を相手に剣を振っていた。
 工房にあった木刀を借りて、夜の戦いに向けて仕上げている最中である。
 龍の翼を駆使しての機動力を速力に変えて、真正面から突き、払い、振り下ろす。
 ビャッカの一撃を弾いた焔は義足を軸に回転し、突きだした一撃を寸止め。ビャッカの喉のすぐ前で止めた。
 すぐさま払い除けて後退。再び直線的な軌道を描く剣にて、真っ直ぐに、ひたすら攻め立てるが、すべて焔の剣撃に弾かれる。
 龍の翼を広げて飛翔。落下速度を利用した一撃を振り下ろした次の瞬間、弾かれた木刀がすぐ側に落ちて、再び喉元に木刀が突き付けられた。
「……参りました」
「ナイスプレー。よく頑張ったな」
(型を読まれないために力押しで行くって言ってたが、大した気合いだな)
 本当は声に出して褒めたいところだが、工房の軒先に留まっているキラーバットに一瞥を配ってから、ビャッカの頭を鷲掴むようにして撫で回した。
 低身長がコンプレックスのビャッカは、子供のような扱いに不服そうだが、褒め言葉代わりの満面の笑みが、一言も文句を言わせない。
 相手が先輩であるからなのか、養父と同じ大太刀使いだからなのか、単に頭を撫でてくれる手が気持ちいいからなのか。不服であるのに払い除けられず、何とも言い難い感情が、ビャッカの尻尾を震わせた。
「ドラゴニア自慢のパワー、期待してるぞ?」
「ど、努力しますぅ」
 キラーバッドが、墓地へと飛んで行った。
 主の下へと報告しに行くのか。いずれにせよ、まだ監視の目が光っている今も、下手に手の内を晒す真似は出来ない。
 アケルナーとフィリンが帰って来たのを確認して、ようやくビャッカは撫で回す手から解放された。
「さ。そろそろ日が暮れる。中に入って支度しよう」
 墓地の地形確認は中に入ってからと、遠回しに促す。
 全員が中に入ると、一斉に飛んで行ったキラーバットに対して、私の強さをちゃんと伝えて来いと、ビャッカは強気な視線を送ってから戸を閉めた。
 そのまま奥へ行こうとして、また、焔に頭を撫でられる。
「頑張ろうな」
 頑張るが、子供扱いはやめて欲しいビャッカであった。

 日が沈み、訪れた漆黒の闇夜。
 人けのなくなった墓地に、キラーバットの群れが集う。
 墓地の最奥に聳える、シュターニャを発展へと導いた昔の人々の名が刻まれた石碑の前に、小さな黒点が現れる。
 次第に黒点を中心として旋風が巻き起こり、舞い上がった黒い風の渦を血色の鎌が両断。漆黒のローブをまとった髑髏の死神――グレイブスナッチが姿を現した。
 獣の如く低く唸り、死出の道へと誘う相手を探すため行こうとするが、キラーバットの様子を見て止まる。
 一方で肉の塊に夢中になっており、一方で木に留まった際に鳥もちに足を捕まって動けなくなっているではないか。これでは索敵が出来ない。
 と、驚愕の最中に真正面から来る斬撃を鎌で弾く。鎌を振って距離を取らせ、悲鳴のような咆哮を上げた。
「さぁ、死神! 私が相手だよ――!」
「フィリンさんは鳥もちに掛かってる方を! 僕は肉に群がってる方をやります!」
「わかった!」
 タスクとフィリンで、到着と共に仕掛けておいた罠に掛かっていたキラーバットを次々と斬り伏せて行く。
 罠に掛からず、頭上を飛び交うキラーバットが牙を剥いて襲って来ると、ビアンデが盾で突進して防ぎ、そのまま圧し掛かって圧し潰す。
 距離を取って様子を見ようとする個体にはアケルナーのアクラが襲い掛かり、水流の中に閉じ込められてから、力強く叩き付けられた。
「先輩方! お願いします!」
「ほな、行こかぁ、華凛!」
「あぁ!」
「はは。いいなぁ。俺も彼女欲しいや、っと!」
 刃と華凛、ビャッカの三人で連続して攻め立て、グレイブスナッチの腕が縮こまってまともに受けられないところに、焔の大振りの一撃が打ち込まれ、押し込まれる。
 グレイブスナッチはその場で鎌を振るい、漆黒の魔力の塊を複数作り上げて解き放ち、全員に回避を強制したが、義足の焔は躱さない。その場で大太刀を振り回し、すべて弾き飛ばす――と行きたいが、さすがに全部は無理だった。いくつかまともに喰らって炸裂する。
「灰原先輩!」
「問、題、なし!」
 いや確実にダメージはあるはずだ。何せ体から黒煙が上がっている。
「相変わらず無茶するなぁ、兄弟子!」
「なぁにこれくらい、ドンと来いよ! 死神さんよぉ!」
 死神の咆哮が轟く。
 真っ向から対峙している焔の負担が大きいと見て、未だキラーバットと対峙していた四人は急かされそうになって、喝と叫んだ刃の声に落ち着けと促される。
 刃は刀を収め、焔の隣に抜刀の構えで並んだ。
「自分らは自分らの仕事をキッチリせんと、あかんで? 心配も度が過ぎると信頼してへんのとおんなじや――って言うても限度があるさかい、はよ助けに来てな!」
「はい!」
 タスクを始めとして、再び四人が動き出した。
 肉に群がっていた方を片付けて、ビアンデと共にフィリンの方へと駆け付けたタスクの一突きが、鳥もちで木に縛られているキラーバッドをまとめて串刺しにし、斬って払い落とした。
「あなた、随分様になって来たんじゃない?」
「まだまだですよ」
「そ」
 ――勝ちましょう。次こそは必ず
 ――えぇ。必ずね
 タスクとフィリン。いつぞやの敗北から交わした誓いを胸に、拳を交わして互いの戦いに身を投じる。
 アケルナーの下へと駆けつけたフィリンは、アクラで下の方へと誘導されたキラーバッドを。ビアンデの下へ駆けつけたタスクは、ビアンデが構えた盾を足蹴に高く跳び上がり、共に切っ先をウィズマ・アーダで伸ばした剣で両断した。
「さっさと片付けるわよ!」
『おぉ!』
 フィリンの呼びかけに応じた三人を含めた四人が、キラーバットへと向かっていく。

 一方、対グレイブスナッチ戦は激しさを増していた。
 アケルナーとフィリンの事前調査で墓石の位置を把握したビャッカが、墓石を足蹴にしながら一直線に跳び掛かり、斬り掛かる。
 真正面から斬撃を鎌で受け、後方に飛び退いたグレイブスナッチは石碑を足蹴に飛び掛かり、頭上から鎌を振り下ろしてくる。
 間に入った焔と刃が受け止め、ビャッカを連れて引き下がる。
 追おうとするグレイブスナッチの側面から、墓石の陰より華凛が奇襲を仕掛けて衝突。弾かれたものの、そのまま深々と腰を下ろし、姿勢を低くして、構える。
「漆黒蝶・十六夜天舞――!!!」
 ウィズマ・アーダで間合いを広げた二刀を持って、斬り掛かって弾き飛ばされた先で跳ねて斬り掛かり、斬りつけた勢いのまま跳んだ先から跳ねて斬り掛かる。
 ありとあらゆる方向から斬りかかる斬撃で翻弄しつつ、着実にグレイブスナッチへとダメージを蓄積させていく。
「よし、今だ! ドラゴニアパワー!」
「しゃあ!」
 焔に背を押され、ビャッカが走る。
 もはや剣撃を隠すつもりもなく、薙刀を突きだして一直線に突進していく。
 華凛の猛攻の最中、キラーバットからの情報でビャッカの行動を読んでいたグレイブスナッチは、口内に溜めた魔力を咆哮と共に大口を開けて繰り出す。
 衝撃で華凛の連続攻撃が止まり、舞い上がった戦塵の中からビャッカの姿が消える。
 塵と化したかとほくそ笑んだ死神を高笑うかの如く、龍の翼で高く飛び上がったビャッカの振り下ろした斬撃が、死神の鎌と激突した。
 防がれたが、そこから力で押す。
「っ――はぁぁぁっ!!!」
 死神の体に、浅いながら切り傷を付ける。
 横から現れた黒い魔力の塊をぶつけられ、吹き飛ばされるが、翼を広げてグルリと縦に回転。体勢を立て直して、ダメージを最小限に留めた。
 グレイブスナッチが追撃のために斬り掛かろうと迫るが、再び間に焔が入って、大太刀での一撃で後方に吹き飛ばし、刃が追撃とばかりに斬り掛かる。
 抜刀を皮切りに繰り出した連撃を躱し、鎌で受け切り、弾き返す。刃の剣撃を巧みにあしらい、払い除けた死神の鎌が、刃を上から押さえ付けた。
 そのまま刃へとぶつけるため、魔力の塊が生成された瞬間、わずかに意識が鎌から削がれた瞬間に、焔と華凛が鎌を弾き、死神の体を斬りつける。
 直後に突っ込んだビャッカの剣撃が、鎌で防がれながらも殺されなかった突進力で、グレイブスナッチを後方の石碑へと押し込んだ。
「ナイスプレー! よくやった!」
「ちょ、灰原先輩……! 子供扱いしないでくださいぃ……」
 グレイブスナッチがすぐに起き上がって来れないほどの凄まじい一撃を褒め称え、焔はビャッカの頭をグチャグチャに撫で回す。
 褒められているのは嬉しいのだが、やはり子供扱いは嫌で、必死に止めてとアピールしてもまるでやめて貰えないと、華凛が助け舟を出してくれた。
「そら、兄弟子。未だ敵は健在だぞ」
「何だ。華凛は刃以外には手厳しいなぁ」
「べ! 別に刃にだけ甘いわけではありません! 誤解を生む言い方はやめて頂きたい!」
「そうなん? うちはウエルカムやでぇ」
「こら、刃!」
 刃は華凛の頭を梳くように撫でる。
 珍しく紅潮した華凛は押し黙り、刃の事を黙って見上げていた。
「さ、行こか。向こうに後れ取ってる場合やないでぇ」
「あぁ。ビャッカ、そろそろおまえの真の力を見せる時だ。いつでも行けるよう、構えておけ」
「は、はい!」
 傍で見ていて、ついドキドキしてしまった。
 こんな状況でも自然体でいられる先輩方との間に、戦闘経験値の差を感じてしまう自分をビャッカは感じていたが、弱気にはなってなかった。むしろ自分も負けないと、対抗心を燃やしていた。
「さ、行くぞ」
「はい!」
 咆哮を上げるグレイブスナッチへと、先輩らと共にビャッカが飛び込んだ頃、キラーバットと対峙していた四人の戦いは、残り二匹にまで迫っていた。
 が、キラーバットの群れの中でもボスに値するのだろう二匹は他よりも大きく、かなり素早い。アケルナーのアクラすら届かない上空へと逃げて、隙を窺っていた。
「ダメだね、あそこまで引かれちゃ届かない」
「仕方ないわ。ここはブースターで……」
「待ってください。アケルナーさん、この先に……」
 タスクが気を引き付けている間に、ビアンデとアケルナー、フィリンとで墓地を見渡して見つけ出す。上空のキラーバッドへと届き、死神打倒に繋がるルートを。
 危険も充分。だが、やるしかない。
 何より、これまでの戦いで培った経験と信頼とで構築された自信が、出来ると、三人の背を後押ししていた。
「では頼んだよ、ビアンデ」
「はい! 任せて下さい!」
 タスクの下へフィリンが合流。二人で動き回って、キラーバットの注意を引いている間にビアンデは比較的大きな墓石に対して一礼してから登る。
 直後、アケルナーが助走を付けて疾走。ビアンデに向かって勢いを付けて跳び上がり、ビアンデが構えた盾を足蹴に更に高く跳び上がる。
 タスクとフィリンに意識が向いていたキラーバットがアケルナーに気付いたときには、すでに槍の間合いの中だった。
「宵の夢を――」
 静謐に紡がれた言の葉がキラーバットの意識を奪い取り、最期の瞬間を夢中へと誘う。
 振るわれた槍が痛みと共に命を両断し、掻き斬ったとき、焔の大太刀の一撃がグレイブスナッチと衝突し、互いに弾き弾かれて後方に下げられていた。
 未だ、石碑の前から動けていない苛立ちを咆哮に変えて吠えるグレイブスナッチに、ビャッカは跳び込んでいった。
 振り下ろされる鎌の一撃を跳んで躱し、空中に上がったビャッカを狙って鎌を横に一閃する型で待ち構えたとき、華凛が真っ直ぐに跳び込んで、意識を逸らす。
「今だよ!」
 ビャッカが合図し、アケルナーとビアンデ、華凛が揃えて四人でキラキラ石を投げる。さらにビャッカのヒドが石に反射して、この場で最も眩しい光源となって、グレイブスナッチの目の前で輝いた。
 目が眩んだ死神が断末魔のような叫び声を上げ、闇雲に振るう鎌を躱したビャッカは一度後方に飛ぶと翼を広げて旋回。薙刀を改めて握り締めて滑空する。
 疾風が如く駆け、雷光が如く振り抜く。疾風迅雷、雲耀へと至れば、我が剣に斬れぬ物はない――。
 同時、すぐ側でも駆け抜ける剣があった。守護剣の盾部分から吹き上がった魔力の刀身を振り被り、ブースターを使って死神へと迫るフィリンだ。
 真正面からの攻撃が二つ来ていることを察して、グレイブスナッチは側面に逃げようとするが、両側面からアケルナーとビアンデが更にキラキラ石を投げつけて、視界を定まらせない。
 今までキラーバッドを使役して、索敵や居場所の把握をしていたことが裏目に出たか。眩む己が目で逃走経路を確保出来ずに、結果的に逃げ場を見失った。
「受けて見な! 私必殺の耀閃斬! 雲耀にまで届け、これが私の全力――!!!」
「村の平穏、驟雨打倒の先の平穏のため! 使命遂行! 天刃大斬剣――!!!」
 眩む目で何とか二人の姿を捉える死神が、構えを変えるために鎌を持ち替えようとする。だがいつの間にか付いていた鳥もちが、手と鎌とが離れるのを許さない。
「ブレイジングっっっ!!!」
「スタンテッドぉぉっ――!!!」
『キャリバァァァ!!!』
 重ねて放たれた二人の斬撃が、グレイブスナッチの鎌を両断。鎌を持っていた両腕すら断ち切って、斬り落とした。
 死神らしき絶叫が響き、トカゲの尻尾の如くビタビタと跳ねる斬り落とされた腕がアケルナーのアクラで流され、ビアンデに盾で圧し掛かられて圧し潰された。
「ご苦労さん。せやかてこれ以上女の子にばっかえぇ格好させられんわなぁ――ってわけで、行こかぁ、タスク! 焔にぃ!」
「はい! 連携お願いします!」
「よっしゃぁぁ、らぁぁぁっ!!!」
 腕を失いながらも、グレイブスナッチは魔力の塊を形成して解き放ってくる。
 先程と同じ轍は踏まぬと大太刀を振り回し、焔は今度こそすべて叩き落した。さすが、後ろに仲間がいるとなると、気合の入りようが違う。
 すべての魔力を叩き落した焔の側を、刃とタスクは駆け抜ける。
 縦横無尽に走る刃の斬撃が翻弄し、タスクの斬撃が深く叩き込まれる。
 堪らず飛び上がったグレイブスナッチは口内に魔力を溜め、発射体勢に入ったが、唯一飛べるビャッカが疲弊した今なら、届かないと思った時点で二人からは逃げられない。
「今日は月夜か……お生憎やったなぁ、死神はん」
 繰り出す腕に力は不要。重心を据えた腰を軸に回転し、魔力と共に解き放つ――!
「月夜の下は、うちらの狩場や二重エア・レイ!!!」
「月下白刃――!!!」
 グレイブスナッチが解き放った魔力の咆哮を、二人が並んで繰り出した突きから放たれる風の魔力が貫き穿つ。
 闇の魔力は呑み込まれて、月光を帯びて真白に光る魔力がグレイブスナッチを射貫く。
 中央に空いた真円からグレイブスナッチの体が崩壊し、絶叫を残響にして消え去った。
 静寂と静謐が訪れ、静まり返った墓地に、焔は背中から倒れる。
「はぁあ。終わった終わったぁ」
「大丈夫ですか、灰原先輩。先程まともに、あぅ!」
「大丈夫だ。心配してくれるとは嬉しいじゃあねぇかこのぉ」
 もう焔から子供扱いされるのは免れないのかと、頭を撫でられながらビャッカは半ば諦める。だが優しい手つきは撫でられていると嬉しくて、やはり止められなかった。
 ビャッカと共に強力な一撃を決めたフィリンもまた、その場で仰向けに倒れる。
 自分が決めるには至れなかったものの、勝利への決定打を決めてやった爽快感を噛み締めた口角が、思わず緩む。
「大活躍だったね」
「……お疲れ様」
 アケルナーに手を引かれ、立ち上がってガッシリと握手を交わす。駆け寄って来たビアンデともタッチし、タスクとは一番強いタッチを交わし、力強く握手した。
「次も勝つわよ」
「えぇ、もちろん」
「なんやぁ、熱いなぁ」
「刃、顔が汚れてるぞ」
「……お二人も、お熱いですね」
 タスクがボソッと呟いたセリフで、華凛に拭かれていた刃の顔が一瞬で赤くなる。
 華凛は顔を拭いていたタオルで顔を隠し、背を向けて月を仰ぐフリで誤魔化した。
「たぁすぅくぅ……? お熱いわかってるなら邪魔せんといてぇなぁ。それとも、グレイブスナッチや足りなかったか?」
 ヤバい、と狙われたタスクの前にビアンデが盾を構えて助け舟を出してくれた。
 結果的に襲われなかったが、タスクはたった今倒した死神よりも、恐怖を感じたのだった。

 キラーバットの死骸を掃除して、そのまま迎えた明朝。
 工房に戻るとまた、銑十郎が剣を抱きかかえて眠っていた。全員、また来るんじゃないかと身構える。
「……さすがに、もう飽きられてるだろうからやらねぇさ。その様子だと、グレイブスナッチは倒してくれたんだろう? だったらもう、俺が実力を見る事もないさね、安心しな」
「グレイブスナッチはタスクが倒したで? 開始あんさんに出鼻挫かれたこの子ぉや、結構やるやろ?」
「まぁ、グレイブスナッチくらいは倒してくれないと。俺の作った鞘を盾だのにされて命拾いする程度の奴のために作るとかだと、モチベーションが上がらないからさ」
 喧嘩を売っている様子はないのだが、いちいち言い方が癇に障る。
 だが銑十郎の言うように、驟雨打倒のために刀を作っている人達はそれだけ真剣で、使い手は作り手の思いを一心に担わなければならない。
 今回の戦いにはなかったもう一つのプレッシャーを背負いながら、期待に応えなければ――折らずに斬らなければならないわけだ。
 だから銑十郎は試したのだろう。おそらくだが、銑十郎なら街の傭兵らと組めば、グレイブスナッチくらい倒すことは出来た。
 それでも自分の作る鞘に収まる刀剣で、驟雨を倒せるだけの力が学生らに備わっているのかどうかを試すため、依頼を出したのだろうことに、今気付いた。
「爺さんは、怪物の刀を奪い取って、三日かけて斬り伏せたらしい。そんな馬鹿げた芸当は、化け物にやらせておけばいい。折った刀剣を集めて、一本の刀にするって計画は、三日よりずっとかかるが、効率的だ。だが使い手には、怪物を斬り伏せるだけの力が必要になる。だから、強くなりな。俺の鞘を盾に生き延びるなんてザマぁ見せたら、出会いがしらに真正面から斬り伏せるから……そのつもりで、な?」
「はい。よろしくお願いします」
 刀剣づくり、鞘づくり。
 雨の怪物、驟雨を倒すため、多くの人達が力を結集させて、一つの力として作り上げようとしている。
 彼らの期待に応えるためにも、更に強くならなければ。
 そんな意識を高く持つ彼らの下に、銑十郎の紹介でとある人物からの手紙が届くのはまだ先の話なのだが、先輩ら曰く、死神の招待状と呼ばれる手紙に招かれて、死神を超える怪物と出会う事になろうとは、この時はまだ、思いもしていなかった。



課題評価
課題経験:142
課題報酬:5000
豪雨収める鞘
執筆:七四六明 GM


《豪雨収める鞘》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 1) 2020-09-12 06:34:37
勇者・英雄コースのフィリンよ。よろしく。

シリーズとしては3度目かしら?
驟雨じゃなくて普通のモンスター相手ね。
結構な強敵のようだけど頑張りましょう。

セオリー通りに行くならキラーバットを倒してから光を当てて
ひるんだところを一挙殲滅だけど…逃走の可能性とか、考えておいた方がいいのかしらね?

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 2) 2020-09-13 23:45:52
やあ。私は勇者・英雄コースのアケルナー。よろしく頼むよ。

今回の敵も厄介な相手みたいだね。
標的はグレイブスナッチではあるけど、使役されてるキラーバットをどうにかしないことには、こちらの動きは筒抜けみたいだ。

日中もキラーバットで集落を監視してるということは、キラーバットを日中のうちに数体排除することもできなくはなさそうだけど……それをやると、集落の人々に危害を加えられないかが心配ではあるよね。

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 3) 2020-09-15 01:39:36
勇者・英雄コースのビャッカ・リョウランだよ。
遅くなったけど、よろしくね。

さて、相手は強敵。どう動いたものかな…?

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 4) 2020-09-15 05:43:31
>NPC
一応確認だけど、現状では人員が少な目だし、敵は強敵がいるうえに複数だから、先輩方3名には参戦いただく方向で考えていいかな?

>キラーバット
相手は空を飛ぶだろうし、飛び道具や魔法が有効そうだよね。
私は飛び道具は使い慣れてないけど、アクラなら使えるからキラーバット優先で対処しようかな。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 5) 2020-09-15 08:40:40
少し参加が遅れましたが、勇者/・英雄コースのビアンデ・ムートです
盾役としてお役に立てるようがんばりますので、皆さんよろしくおねがいします

>NPCの先輩達
全員心強い方々なので戦力として参加していただく方向性でいいのではないでしょうか?

>敵
キラーバットを先に倒すのは賛成ですが、少し数が多いので倒すのに少々時間がかかりそうですね……
解説に「墓を障害物にしての奇襲などが効果的」とあるので、いっそ囮組とグレイブスナッチ討伐組に分かれて対処するというのも考えてみたのですが、どうでしょう?

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 6) 2020-09-15 14:41:35
遅刻帰国~!勇者・英雄コースのタスク・ジムです!
驟雨対策の鞘作成を阻むお困りごと、みんなで解決いたしましょう!

会議に本格的に参戦できるのは夜か翌朝になりそうですが、
取り急ぎご挨拶まで。
皆さん、よろしくお願いいたします!

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 7) 2020-09-16 08:13:33
現状、5人プラス先輩3人で、合わせて8人かな。
まあ、二手に分けるのは問題ないと思う。

あとは、前衛向きのメンバーばかりだから、誰がキラーバット優先で動くかが問題かな。
さすがに20も居るとなれば、私のアクラは5回までだし、早々に弾切れになりそうだ。
もう一人くらいキラーバット優先で動いてもらった方が、グレイブスナッチ戦での苦戦も少しは軽減できるんじゃないかな。

先輩たちは、グレイブスナッチ撃破を優先するなら、3人全員グレイブスナッチへ回ってもらった方がいいかもね。
個々の戦力もだけど、付き合いも長そうだし連携も期待できそうだしね。

だけど、メインディッシュを先輩に取られるのも……と思う人も居るかもしれない。
「私達もそれなりに強くなったんだし、実力を示したい!」と思う人が居て、対応できる戦術があるなら、私個人としては尊重したいかな。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 8) 2020-09-16 16:27:38
僕は、ちょっと変化球なんですが、
キラーバットに効率的に対処し、
邪魔が無くなったところで一気にグレイブスナッチを叩く、
という方向を模索しています。

コウモリは超音波で暗闇を飛び回るので、動きを阻害する音を出すか、
何か好物で誘き寄せて一気に倒すか。

【魔物学】【生物学】と、あれば関連するアイテムで、
何とか出来ればな~と、考え中です。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 9) 2020-09-16 19:19:00
>キラーバット
動きの阻害は、距離をとられて遠巻きに監視されたら、思うほど効果的じゃないかもしれない。
やるなら、一斉に接近してきたタイミングで撹乱し、キラーバットが体勢を整える前に一気に追い込むために使うのが効果的かもしれないね。

キラーバットの好物は……普通のコウモリでも、果物等の植物を食べたり、虫や小動物を食べる種も居るようだね。
まあ、こいつは魔物で人を襲うから、肉や生き血が好みかもしれないけど。

確か肉は……購買にあったっけ?

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 10) 2020-09-16 23:43:37
だいぶメンバーも揃ってきたわね。
改めてよろしく。

>キラーバット
日中の先制攻撃は村人の危険を考えると難しそうね。
キラーバットを集めて速攻するのが一番いいかな…
肉ならその名も『高級なお肉』が売店にあるわね。
以前に使ったことがある(PL註.既に購入している)から、肉作戦で行くなら用意しておくわよ?

>動きの阻害
こっちはキラーバットより、グレイブスナッチの話かなって私も思うわ。

先輩方は範囲攻撃とかないならグレイブスナッチを抑えておいてもらうのがいいと思う。
範囲攻撃、複数体を相手取れる技能があるならキラーバット一掃に協力してもらってもいいかもしれないけど…

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2020-09-17 06:11:54
フィリンさん、高級なお肉なら、キラーバットたちは食い付きそうですね!
是非お願いいたします。
20匹も居るなら量が要りますよね。僕も用意しておきます(同じくPL購入済み)

あとは、グラヌーゼ麦を用意して、鳥もちを作ってみます。
(PC:【罠】を活用 PL:小麦粉を水で流しながら揉むと出来るんですって!)
肉に誘き寄せられたやつや、鳥もちに引っ掛かったやつを始末するなら
近距離キャラでも容易でしょうね。

引っ掛からなかったやつを、アケルナーさんがアクラで始末してくだされば
バットの殲滅はかなりスムーズに行きそうです。
そして、先輩方には、その間グレイブスナッチを抑えてもらいたい点は、フィリンさんと同意見です。

あとは、グレイブスナッチの目眩ましに使えそうなものを探しているのですが、
これ、というのがないんですよね~。
コード系魔法を習得するしかないのか、
アイテムの裏付けが無くても、プランに【目眩ましをする】と記載すればいいのか
【キラキラ石】【とんでけ花火】【炸裂の種】辺りを工夫して使うのか…
皆さんのご意見を熱血大募集中です!

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 12) 2020-09-17 08:53:25
>目眩まし
場所が墓地だし、個人的には派手な火の気は避けたいかな。
もちろん、勝つためにどうしても必要な手段であるなら、やむを得ないけどね。

夜の墓地だし、各々明かりなり用意するだろうし、敵がグレイブスナッチだけになったら……目指す相手は一体だ。
みんなで一斉にキラキラ石でも投げつければ、急に目映くなってグレイブスナッチが怯んだりしないかな?

その後の一斉攻撃の合図なんかにもできるだろうし。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 13) 2020-09-17 15:33:22
>キラーバット
先輩方の中でなら黒崎先輩の必殺技が範囲、複数攻撃技といえなくもないですが……キラーバット相手に使わせるのはなんだかもったいない気がしますね……

なので、フィリンさんとタスクさんの「お肉と鳥もち作戦」でいいと思います。これなら普通に対処するより早くなんとかできそうですね
万が一お二人のお肉でも足りないようなら、私が前に出て新鮮なお肉役として引きつけますからきっと問題ないはずです

>目眩まし
私としては目眩ましができてなおかつダメージも与えられる炸裂の種辺りが良いかなと思ったのですが、場所を配慮するならキラキラ石が最適ですね。こちらはまとまった量を持ち運べる利点もありますし……一長一短ですね

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 14) 2020-09-17 21:00:37
>目くらまし
花火は考えたけど、私はポケットがちょっときついわね…
相手の格と状態異常の頻度だと『身代わりうさぎ』は手放せないし。
無属性魔法…は光にはならないわよね…

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 15) 2020-09-18 08:19:10
瑞々しい生肉が増えたようだね……ゴブリン相手じゃなくてよかったよ。
と、冗談はさておき。

今回は敵の数、力量が侮れないうえに、現状では回復に回れる仲間がいない。
ある程度壁役を厚くした方がよさそうだ。

私も盾を用意して、盾役として動きながらアクラでの迎撃。
そんな感じで動こうかと思ってるよ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 16) 2020-09-18 08:50:16
ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!
ビアンデさん、壁役ジョーク、冗談キツすぎですよぅ…(たじたじ)
そんなこと言うから、アケルナーさんまで盾役に立候補してくださっちゃいましたよ(感謝の眼差し)
お二人とも、頼りにしてます!

さて、目眩ましはキラキラ石が良さそうですね。
炸裂の種のダメージは魅力ですが、場所が墓地であることを考えると、今回はキラキラ石に分がありますね。

ただ、新規に調達するのが難しい場合は、無理に統一まではしなくていいと思います。
キラキラ石と種と花火が炸裂したって、構わないと思います。

問題はアイテム枠なんですよね~。
僕は罠に使う肉と鳥もち(グラヌーゼ麦)を持参するので、フィリンさん同様、ポケットが厳しい。

なので、残る3人で、キラキラ石もしくは種か花火かを装備していただけると助かります。
僕は、余った鳥もちでも投げつけてみます(笑)

バット掃討後、合図で一斉に目眩ましアイテムを投げつけること、
(ウイッシュ案件ですが)出来れば先輩方にも用意いただき、同じように投げつけるよう依頼することを、プランに書いてみました。

プランを下書きしたところ、30字ほどは余裕があるので、何か出来ることがあれば教えて下さいね!

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 17) 2020-09-18 09:02:30
キラキラ石は私がひとつ用意してるよ。
ただ、ひとつだと効果が微妙かもしれないし、他の人にも何か用意して貰えると助かるよ。

ちなみに、もう一枠は簡易救急箱を用意して、事後の応急処置に使う予定だよ。

《甲冑マラソン覇者》 ビアンデ・ムート (No 18) 2020-09-18 09:31:47
あわわ……ちょっとお騒がせしてすいません。そしてアケルナーさんは盾役に協力していただきありがとうございます。一緒に頑張りましょう!

>アイテム
それなら私の方でも枠が空いてるのでキラキラ石を用意しますね
もう一つは特急薬草を持っていって、戦闘中に回復できるようにしようと思ってます

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 19) 2020-09-18 19:24:57
了解しました!
皆さん、身代わりや回復手段が充実してますね!
僕は何もないので不安ですが…頑張りますので骨は拾ってください(笑)

都合により、恐らく最後の書き込みになりそうです。
ご一緒いただき、ありがとうございます!
こんなに一生懸命考えたんですから、きっとうまくいきますよね!
武運を祈りつつ、リザルトを楽しみに待ちましょう!

《大空の君臨者》 ビャッカ・リョウラン (No 20) 2020-09-18 21:10:35
しまった、もう出発間際だ…全然相談に参加できなくてごめんね。

私はグレイブスナッチの方に向かうよ。
最初は陽動牽制攪乱を主に動いて時間を稼いで、
バット掃討後の合図で目眩ましから一気に攻めに転じるって感じかな?

私もキラキラ石を用意しておくよ。ついでにヒドも併せて目眩ましに使うつもり。