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何とキャットな日


ストーリー Story

●それはとある日のことでした
 残暑厳しい太陽が眩しいとある日のこと。居住地域にあるお店のお話。
「ま、待って、待ってったらー!」
 街中を走っていくのはヒューマンの少女、その前方には猫が一匹、二匹、三匹……十数匹。
 少女の目の前から方々に散らばっていく。
「ど、どうしよう……。店長に怒られちゃう……!」
 立ち止まり、少女は周りを見る。そして、貴方をみつけた。
「ねぇ、あなた! ちょうどいいところに!」
 嫌な予感? いえいえ、そんなことはありません。

「私は【カナリア】、ここの猫喫茶でバイトしてるの!」
 貴方と少女、カナリアは近くにあった喫茶店へと入った。しかし、カナリアが言う猫は一匹も居ない。
 それを問いただすとカナリアは苦笑を浮かべる。そして貴方の手をがしっと握った。離さない、そんな言葉が表情から伝わる
「今日は店長が初めて、お店を任せてくれた日なの! ……でも、その……うん、猫達が逃げちゃって、ね…?」
 お店で飼っている猫だ。そんなに遠くには行かないだろう。だが逃げてしまった猫達を一人で探すというのも困難なものだ。
「それで、おねがーい! お礼はちょっとだけだけど……出すから! 私と一緒に、猫を探してください! 猫皆見つけたら、一緒にここで遊んでもいいから!」
 猫を全て見つけたら、猫喫茶にて猫達と遊んで良いらしい。カナリアは一生のお願い! と言わんばかりに貴方の手をぎゅうう、と握って頼んだのだった。

 猫の居る場所は、君は知っているだろうか。
 高い場所や、涼しい日陰、もしかしたら街の住人が餌をあげていたりするかもしれない。
 あらゆる方法で、猫達を見つけ、猫をもふもふしなければいけない。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 5日 出発日 2020-09-20

難易度 とても簡単 報酬 ほんの少し 完成予定 2020-09-30

登場人物 2/8 Characters
《甲冑マラソン覇者》朱璃・拝
 ルネサンス Lv29 / 武神・無双 Rank 1
皆様こんにちは。拝朱璃(おがみ・しゅり)と申します。どうぞお見知りおきを。 私の夢はこの拳で全てを打ち砕く最強の拳士となる事。その為にこの学び舎で経験と鍛錬を積んでいきたいと思っておりますの。 それと、その、私甘い食べ物が大好きで私の知らないお料理やお菓子を教えて頂ければ嬉しいですわ。 それでは、これからよろしくお願いいたしますわね。
《ココの大好きな人》アンリ・ミラーヴ
 ルネサンス Lv18 / 教祖・聖職 Rank 1
純種が馬のルネサンス。馬の耳と尻尾を持つ。 身長175cm。体重56kg。 16歳。 性格は温厚。 あまり表情を変えず寡黙。 喋る際は、言葉に短く間を置きながら発していく。 少しのんびりした性格と、言葉を選びながら喋るため。 思考や文章は比較的普通に言葉を紡ぐ。 表現が下手なだけで、年相応に感情は豊か。 好奇心も強く、珍しいものを見つけては、つぶらな瞳を輝かせながら眺めている。 群れで暮らす馬の遺伝により、少し寂しがり屋な面もある。 やや天然で、草原出身の世間知らずも合わさって時折、突拍子の無い発言をする。 好きな食べ物はニンジン。 食べていると美味しそうに目を細めて表情を和らげる。 趣味はランニング。運動自体を好む。 武術だけは、傷付ける行為を好まないため苦手。 入学の目的は、生者を癒し死者を慰める力を身に着ける事。

解説 Explan

今回は逃げ出した猫達をあらゆる手段で捕まえ猫喫茶へと戻すことが目的です。
そして猫喫茶にて、猫をもふもふしましょう。

猫達。
12匹の猫達が逃げ出しました。
特徴として、首輪代わりに色とりどりのスカーフをしています。
街のいたるところに逃げ出したので、街にある色んな場所を探してください。
そんなに遠くには行っていないようです。

●カナリア
ヒューマンの少女 17歳。
猫喫茶にてバイトをしつつお金を貯める猫大好き少女。
店長に信頼はされているが、大事な時にドジをし猫の脱走の手助けをしてしまった。

街にありそうなものは大体あるので、そこら辺を探すのも良いでしょう。
また、猫をおびき寄せる何かを使うのもいいかもしれません。



作者コメント Comment
初めまして、猫大好き、笹山ぱんだです。
初めてのお話、とてもドキドキしますが一緒に楽しんで頂けたら幸いです。
宜しくお願いします。


個人成績表 Report
朱璃・拝 個人成績:

獲得経験:14 = 12全体 + 2個別
獲得報酬:252 = 210全体 + 42個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
先ずは猫が行きそうな場所を探してみますわね。そうですわね、屋根の上や路地裏、お魚屋さんの回り等でしょうか。その前に猫喫茶で嗅覚強化を使って居なくなった猫の匂いを嗅いでおきますわ

匂いを覚えられたら辿れそうなら猫喫茶から。無理なら先述の行きそうな場所の辺りで匂いを確認、視覚強化も用い発見出来たら先ずはそっと近づき捕まえますわ。逃げられたら縮地法を使い追いかけ捕えますわ

一匹捕まえたらお店に戻しを繰り返し、中々見つからない場合は学生かばんから新鮮なお魚を取り出し練り歩いてみますわね。つられて出てきたら精密行動を使いしっかり捕獲いたしますわ

無事全員捕まえられたら、猫喫茶でサンドイッチをいただきますわね

アンリ・ミラーヴ 個人成績:

獲得経験:14 = 12全体 + 2個別
獲得報酬:252 = 210全体 + 42個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
逃げた猫を探す。
カナリアさんから猫の名前とスカーフの色を一匹ずつ聞く。出来ればメモに書いていく。
街中で猫の姿を探して走り回りながら、通行人や店員にスカーフを着けた猫を見なかったか尋ねていく。
猫を抱いている人がいるかもしれないので、下ばかり見ないでおく。
建物同士の間にある狭い隙間も覗いて名前を呼ぶ。
猫を見つけたら呼びながら追跡。
猫が動きを止めれば、逃げないよう慎重に歩いて近づく。
【新鮮なお魚】か【羽根ペン】を片手に持って揺らし、惹きつけられた猫を優しく撫でて落ち着かせてから抱き上げ、店に連れて帰る。
戻った猫を店で確認したら、改めて他の猫を探しにいく。
猫が全て戻ったら、閉店まで猫を撫でて可愛がる。

リザルト Result

●ねこねこねっこ
 時間はお昼過ぎ、いい天気。猫探し日和ですね。
 猫喫茶の店員の【カナリア】は猫探しのお手伝いをしてくれる学生たちへと頭を深々と下げた。
「じゃあ、お願いします……!」
「えぇ、頼まれましたわ」
 狼のルネサンスの少女【朱璃・拝】は大きく頷いてそれに応える。
「アンリも。アンリは猫が好き、だから頑張る」
 同じくルネサンス、馬の耳と尻尾を持つ【アンリ・ミラーヴ】も頷いた。
 居なくなった猫は12匹。1人6匹探せば何とかなるだろう。
「カナリアさん、猫の特徴を聞かせて」
 アンリはメモを取り出して猫達の特徴をそれに書いていく。
 朱璃は猫の匂いを覚える為にその嗅覚を強化して猫の匂いを嗅いだ。
 2人はそれぞれに猫探しへの手掛かりを手に入れ、街へと繰り出したのだ。

 まずは匂いを嗅ぎつつ、猫が行きそうな場所を探すことにした朱璃は屋根の上を見上げた。そこにはピンクのスカーフをした三毛猫が欠伸をしてごろりと転がっている。
「……!」
(まずは一匹、見つけましたわ!)
 大声を出せばびっくりして逃げ出してしまうだろう。口を手でふさぎその様子を見る。どうやらのんびりと過ごしている様子だ。
 しかし猫も視線に敏感らしく自らを眺めている朱璃の存在に気付きのっそりと立ち上がった。
「喫茶店の方が困っていますわよ。お家に帰りましょうね」
「みゃあ」
 ぴょーんっと屋根と建物を伝って逃げていく三毛猫を追いかけていく。猫の跳躍にも負けぬほど跳び、怪我しないように包み込むように抱っこする。
「ふふっ、私からは逃れられませんわよ♪」
「みぃ……」
 捕まってしまえば大人しいもので。三毛猫はふわぁ、と大きくあくびをして朱璃の腕の中に納まった。
 朱璃は猫喫茶へと猫を預けてまた、探しに出かけたのだった。

「……スカーフのついた猫を、見なかった?」
 アンリは道を歩く通行人に声をかけてみる。少し変わった猫の風貌は皆の目に留まるはずだ、と思ったのだ。
「あぁ、あの子のことかな。ほら、あそこでご飯貰っているよ」
 通行人の男が指を指した先、美味しそうな魚をもらいご機嫌に食事をしている青いスカーフをした黒猫が居た。
 メモを確認する、確かにカナリアが言っていた通りの子。食べ終わるのを待ち、食事終了したことを確認すれば驚かせないように声をかける。
「……お腹いっぱいになった? ……なら、お店に帰ろう」
「にゃ」
 腕を伸ばせばその中に納まった黒猫はうとうとと夢の中へと飛ぼうとしていた。
 起こさないように、ゆっくりとアンリは猫喫茶に戻り、黒猫をカナリアに預けて探しに出かけるのだ。

●猫探しダイジェスト
 新鮮なお魚をカバンの中から取り出した朱璃は道を練り歩く。
「ほーらほら、美味しいお魚ですわよ~。猫ちゃん出ていらっしゃい~」
「にゃん!」
 お魚につられた赤いスカーフの白猫はがっちり朱璃の腕の中に納まった。
 裏切ったな…と言わんばかりに睨まれても朱璃にはちっとも怖くはなかった。

 同じく新鮮なお魚を手に歩くアンリの手からお魚を奪い取った猫が居た。
 オレンジのスカーフの茶トラ猫だ。一目散にそれを持って逃げていく。
「あ、待って」
 猫を追跡し、物陰でむしゃむしゃ食事しているところを捕まえる。
「……にゃ!」
「……取らない」
 魚を奪われるものか、と茶トラ猫はアンリを睨む。首を横に振れば意味を理解したのか睨むのを止め腕の中で魚を食べている。
「……帰ろう」
 優しくその背を撫でて、店へと足を進めた。

「くんくん……」
 朱璃の近くに猫は居るようだ。それを匂いが示していた。辺りを見回せば視界の端に黄色のスカーフを付けたサビ猫を見つけた。
 サビ猫はどうやら何かを狙っているかの様子。視線を追ってみれば他の猫が居た。あの子はスカーフを付けていないので猫喫茶の猫ではないのだろう。
「お友達になりたいのかしら」
 それとも、恋を? サビ猫は熱心な視線を送っているが、視線の先の猫は気付かない様子で毛づくろいをしている。
 本来なら猫の友情を支援したいところだが、今は猫をお店に帰すのが重要なことだ。
 その背にそっと忍び足で近づき抱き上げる。
「にゃあ!」
 驚いたサビ猫がじったんばったん暴れるが落とすことはせずその背を撫でる。離さないことが分かったサビ猫はしゅーんっとした様子で朱璃の腕の中で落ち込んだ。
「……悪い事をしている気がしますわ」
 でも仕方ない。ぽんぽん、と落ち込んだサビ猫の背を撫でながらお店へと戻ったのだった。

 アンリの手を狙うのは緑のスカーフを付けた白猫。アンリの手には羽ペンが握られていた。
 それを振れば白猫は目で追い、前足を伸ばした。
「にゃ、にゃ!」
 羽ペンを動かし、アンリは自分へと白猫を誘導する。そうすれば警戒しながらも白猫はアンリの方へと近寄り……
「捕まえた」
 その背を撫でて落ち着かせてから、アンリは白猫を抱き上げる。また一匹。
 
●もっふもふ
 そうして2人は12匹の猫を猫喫茶へと連れ帰った。カナリアは涙を流しながら2人の手を握る。
「ああああああ、ありがとう! さ、疲れたと思うしちょっと休んで行って!」
 猫喫茶の中へと朱璃とアンリを案内して席へと誘う。
 店内は、ゆっくりと時間を過ごせそうな落ち着いた内装だ。猫が好きなキャットタワーや天井近くのキャットウォーク、可愛らしいふかふかなベッドも置いてあった。
 ベッドで寝転がっていたのはピンクのスカーフを付けた三毛猫だった。朱璃が見つけた子だ。
 どうやらお疲れらしい。
「この子たち、あんまり外に出た事がないから……、きっと疲れたんだと思うの」
 カナリアは紅茶を2人へと運びながらも休んでいる猫達を見て言った。
「危ないことにあってなくて良かった。……本当に感謝してる」
 流石フトゥールム・スクエアに通う学生である。頼りになるなぁ、とカナリアは笑った。
「今度はちゃんと注意してくださいね?」
「うん、モチロン……」
 カナリアはこくこく、と大きく頷いた。

 クッションの上で横になる青いスカーフをつけた黒猫を撫でるのはアンリだ。
 カナリアと朱璃の話を聞きながらうんうん、と頷いていた彼は和やかにその柔らかい毛並みを撫でた。
 外に出た事がないなら、たくさん疲れたのだろう。色んな人に出会って、色んな物に触れたのだろう。
 きっと彼らにとっては大きな冒険だったのだ。
「……おやすみ」 
 黒猫の毛並みは細く、滑りが良い。温かく柔らかな身体は撫でているだけでもアンリの疲れている身体と心を癒してくれる。
 そうしていれば、自分も撫でて、と言うようにオレンジスカーフの茶トラ猫が膝に乗っかってそこを占領した。
 ぐりぐりとお腹に顔を擦り付けてくる。ゆっくりと頭を撫でていけば気持ちよさそうに目を細めその膝の上で睡眠を貪るのだった。

 ぱくり、サンドイッチを食べる朱璃の膝にも黄色のスカーフを付けたサビ猫が居た。どうやらサンドイッチが落ちてこないかを期待している様子。
「……期待されてもあげられませんわ」
 残念ながら。猫の食事はまた別にあるのだ。朱璃がサンドイッチを食べ終わればふてくした様に膝の上で眠りについた。

 夕方。もう帰らなければいけない時間だ。名残惜し気に猫達への別れを告げ2人は店を出る。
「お店、頑張って。また遊びに来る」
 アンリはそうカナリアへ言うと、ありがとうーと感動したような声が聞こえた。
 朱璃もカナリアと猫達へ手を振って、扉を閉めた。

 にゃあ、みゃあ、かすかに猫の声が聞こえる。あぁ、またもふもふしたい。そう思った。
 それは2人のキャットな日の物語。のんびりとした、とある日の出来事。



課題評価
課題経験:12
課題報酬:210
何とキャットな日
執筆:笹山ぱんだ GM


《何とキャットな日》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 1) 2020-09-15 19:02:51
武神・無双コースのルネサンス、朱璃・拝と申します。どうぞよろしくお願いしますね。

《ココの大好きな人》 アンリ・ミラーヴ (No 2) 2020-09-15 22:08:33
教祖・聖職コース、アンリ・ミラーヴ。よろしく(尻尾ぶんぶん)
とっても困ってる。お店も、猫も、みんな大事。がんばる。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 3) 2020-09-16 19:01:33
首輪の代わりにスカーフをしているという事ですので、目的の猫ちゃん達を特定するのはそれほど難しくはなさそうですわね。その前に見つけ出さないといけませんが。路地裏や屋根の上、お魚屋さん辺りはいそうでしょうか。

一先ず誘き出す餌としてお魚は持って行っておこうかと思いますわ。

《ココの大好きな人》 アンリ・ミラーヴ (No 4) 2020-09-18 23:31:04
うん。人に慣れてるだろうから、通行人に抱かれて、もふもふ、されてるかもしれない。
それも注意しながら、俺も探していく。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 5) 2020-09-19 13:08:45
ひとまずプランは提出しましたわ。無事全員見つけられますよう頑張りましょうね

《ココの大好きな人》 アンリ・ミラーヴ (No 6) 2020-09-19 23:59:36
プラン提出済み。みんな戻ったら、撫でてあげる。