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ミラちゃん家――選択


ストーリー Story

●変更なし
「――勇者、私たちがいない間に城に入ってきて、指輪を取って行ったみたい」
 取り巻きたちから話を聞いた【赤猫】は、しゅっと鋭い息を吐き、【ラインフラウ】に横目を向ける。
「別に指輪がなくても、移し替えは出来るのよね?」
 ラインフラウは自信満々に答える。
「もちろん。呪いの中身に手をつけるわけじゃないんだから、指輪の存在は必須ではないわ」
 それを聞いて赤猫は納得したらしい。にーっと、口の両端を吊り上げる。
「なら、いい」
 このやり取りを聞いていた黒犬は、疑い深い目をラインフラウに向ける。
「お前、それは本当だろうな」
「もちろん本当よ。私はねえ、あなたたちの呪いが欲しいの。それを私とセムのものにしたいの――失礼するわね、セムの様子を見てくるから。かわいそうに、誰かさんのせいであばらを折っちゃって」
 黒犬にちくりと嫌みを言って、ラインフラウが退室する。
 残ったのは黒犬と、赤猫だけ。
 黒犬は耳の先から尻尾の先までいけ好かない相手に、改めて尋ねた。
「あの女信用出来るのか」
 赤猫は鼻先で、ふふんと笑う。
「お前、馬鹿。馬鹿は知恵がないから、何が本当のことか分からない。結果全部疑う」
「何だと」
 鼻にしわを寄せ唸りつける黒犬相手に、口笛を吹く。
「あの女はいかれてる。いかれてるから、信用出来る。移し変えさえすめば、忌々しい呪いはぜーんぶあいつらのもの。後は寝て待つだけでいい。呪いが消えていくのを」
 そこまで言って赤猫は、くっと窓のほうを見た。黒犬もそうした。
「勇者、戻ってきた」
「そのようだな」

●城で何かが起きている
 指輪の『言葉』を手に入れた勇者たちは、サーブル城に戻ってきた。どんな形にせよ、ノアの呪いに決着をつけるために。

 【アマル・カネグラ】は呪い解除についての情報を、黒犬たちに与えないほうがいい、という意見だ。
「呪いはなくなる、力は戻る。その場合、あの二匹が大人しくしているとは思えないんですよね。今の状態でも世間一般にとって、十分脅威なわけですし……だから、呪いの解除方法については、『もしそうしたら命がなくなることが分かった』と言っておけば、現状維持以外に手がないんだと思って、黒犬もこれ以上この件にこだわるのを諦めるでしょう。それから……何かあったら僕らだけで『言葉』を唱えることも、選択肢の一つとして考えておいたほうがいいんじゃないでしょうか?」
 【ドリャエモン】の意見は、それとは違う。彼は黒犬達に呪いの解除方法を秘匿しておこうとは思わなかった。
「意図して事実を曲げ伝え、都合よく相手を動かそうとする。それは黒犬がカサンドラやトーマス相手にやったことと、全く同じではないかの? わしらがそれを真似る必要はない」
 遠目に見えるサーブル城は夜の闇に沈んでいる。
 どの窓にも、明かりひとつ灯っていない。
「黒犬と赤猫、まだちゃんといるでしょうか」
「そう願いたいところだの」
 一同身構え、注意しながら近づく。
 そのとき草むぐらの中から、ずわっと魔物の気配があふれ出てきた。
 険悪な顔をした黒犬が姿を現す。黄色い目を光らせ、開口一番脅しをかけてくる。
「何だ、貴様ら。とっとと帰れ。帰らんと焼くぞ」
 アマルがそれに反論する。
「いや、待ってよ。僕たち呪いについての新しい情報を、教えに来てあげたんだ――」
 黒犬は火を吹き出した。
 あわてて避ける勇者たちに、半笑いの言葉をぶつける。
「ほうそうか。そんなものはもう、どうでもいい。もうお前らに用はない。呪いは他の奴に、肩代わりさせることにした」
 仰天の発言に、アマルは瞬きを忘れた。
「か、肩代わり!? そんなこと出来ないでしょ!?」
 そこに猫の声。
 振り向けば赤猫だ。上機嫌に目を細めている。
「出来ーる。ノアはよく、それをやってたー」
 ドリャエモンは息を呑み、声を低める。
「お前たちは、そのやり方を知っているのか?」
「知らなーい。けど、知ってる奴がいる。ラインフラウっていうやつ。そいつ、呪いをくれと言った。だから、喜んでくれてやる。呪いの話はそっちにしたらいい。私たちにはもう、関係ない」
 言うなり赤猫は強力な雷光を発し、一同の目を眩ませた。
 皆が動けないでいる間に、黒犬ともども姿を消した。
「あの二匹、どこに……」
 アマルが目をしぱしぱさせ呟く。
 そのとき、指輪が急に点滅し始めた。握られている手の中で、動き始める。

●カウントダウン
 豪奢極まる地下通路の、奥。
 そこは、めまいがするような空間だ。ドーム型の天井、壁、床全てが、細かな文字、数字、文様が渾然一体となった魔方陣に埋め尽くされている。
 魔王の像が部屋にいる人間達を見下ろしている。

「セム、気分はどう?」
 【セム・ボルジア】は流麗な細工が施された椅子に腰掛けていた――いや、腰掛けさせられていた。両手は背板の後ろに回され、縛り付けられている。
 彼女は寄り添ってくるラインフラウに、灰色の目を向ける。
「……最悪です」
「そう。黒犬ったら、無茶したものね。あなたはただのヒューマンなのに、あんなに殴りつけるなんて、かわいそうに」
 口を尖らせラインフラウは、セムの胸に手を置いた。
 セムはラインフラウを説得しようとする。焦りが滲む早口で。
「ラインフラウ、私は、あなたと命を繋げる気はないです」
「そう。でも、私はあなたと命を繋げたいの」
「ラインフラウ、ラインフラウ、よく考えてみてください、私が死んだらあなたも死ぬんですよ。あなた、まだ千年――あるいはもっと、生きられるでしょう」
「ええ。ローレライだからね。まあ、万年は無理だろうけど」
「なんでそれを、自分から投げ出すようなことをするんですか。後悔しますよ、必ず。こんなことをしなきゃよかったって。あなたが私に抱いてるのは、一時の感情ですよ。そんなものに命を懸けるなんて、馬鹿げてます。大体、私も、あなたの巻き添えになって死にたくない。もし万が一そうなろうものなら、私、あなたを絶対に恨みますから」
「必死ね、セム。そんなあなたの姿もまたいいわー。こっちが何を言っても、いつもしらっとしてたから、物足りなかったのよねー。恨む? 望むところだわ。そうされた方がずっといいわよ。無関心を装われるよりはね。私の存在を、正面から意識せずにはいられなくなるってことだから――」
 相手の態度が頑として揺るがないことに、セムは、動揺を隠し切れなくなった。息を弾ませ叫ぶ。
「考え直してくださいラインフラウ――やめてください、お願いだから!」
「いいわよ、止めても。あなたが私と結婚してくれるなら」
 セムは奥歯を噛んだ。絞り出すような声を上げた。
「……ラインフラウ、あなた、私の家に付いて回っている呪いのことは知っているでしょう……」
「ええ。最後の一人になるまで、殺し合いをしてしまうのよね。やるまいと思っていても、やってしまうのよね」
「そうです、だから私はあなたと結婚したくないんです! あなたと殺し合いなんかしたくないんですよ!」
 ラインフラウは、ああ、と甘い溜息を漏らした。感極まったようにセムに抱きつく。
「私のこと、愛してくれてるのね、セム。だから、ひとりぼっちのままで死んでいこうとしてるのね。でも大丈夫。そうさせないわ。絶対にね」
「――ラインフラウ!」
 無数の魔方陣が車輪のように回転し始めた。
「準備はでーきた?」
 赤猫と黒犬がやってきた。



エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 7日 出発日 2021-08-26

難易度 難しい 報酬 なし 完成予定 2021-09-05

登場人物 5/8 Characters
《終わりなき守歌を》ベイキ・ミューズフェス
 ローレライ Lv27 / 教祖・聖職 Rank 1
深い海の色を思わすような、深緑の髪と瞳の彷徨者。 何か深く考えてるようにみえて、さして何も考えてなかったり、案外気楽にやってるのかもしれない。 高価そうな装飾品や華美な服装は好まず、質素で地味なものを好む。 本人曰く、「目立つということは、善きものだけでなく悪しきものの関心も引き付けること」らしい。 地味でありふれたものを好むのは、特異な存在として扱われた頃の反動かもしれない。 神には祈るが、「神がすべてをお救いになる」と盲信はしていない。 すべてが救われるなら、この世界に戦いも悪意もないはずだから。 さすがに口に出すほど罰当たりではないが。 ◆外見 背中位まで髪を伸ばし、スレンダーな体型。 身長は160センチ前半程度。 胸囲はやや控えめBクラスで、あまり脅威的ではない。 が、見かけ通りの歳ではない。 時折、無自覚にやたら古くさいことを言ったりする。 ◆嗜好 甘いものも辛いものもおいしくいただく。 肉よりも魚派。タコやイカにも抵抗はない。むしろウェルカム。 タバコやお酒は匂いが苦手。 魚好きが高じて、最近は空いた時間に魚釣りをして、晩ごはんのおかずを増やそうと画策中。 魚だって捌いちゃう。
《甲冑マラソン覇者》朱璃・拝
 ルネサンス Lv29 / 武神・無双 Rank 1
皆様こんにちは。拝朱璃(おがみ・しゅり)と申します。どうぞお見知りおきを。 私の夢はこの拳で全てを打ち砕く最強の拳士となる事。その為にこの学び舎で経験と鍛錬を積んでいきたいと思っておりますの。 それと、その、私甘い食べ物が大好きで私の知らないお料理やお菓子を教えて頂ければ嬉しいですわ。 それでは、これからよろしくお願いいたしますわね。
《幸便の祈祷師》アルフィオーネ・ブランエトワル
 ドラゴニア Lv23 / 教祖・聖職 Rank 1
異世界からやってきたという、ドラゴニアの少女。 「この世界に存在しうる雛形の中で、本来のわたしに近いもの が選択された・・・ってとこかしらね」 その容姿は幼子そのものだが、どこかしら、大人びた雰囲気を纏っている。  髪は青緑。前髪は山形に切り揃え、両サイドに三つ編み。後ろ髪は大きなバレッタで結い上げ、垂らした髪を二つ分け。リボンで結んでいる。  二重のたれ目で、左目の下に泣きぼくろがある。  古竜族の特徴として、半月型の鶏冠状の角。小振りな、翼と尻尾。後頭部から耳裏、鎖骨の辺りまで、竜の皮膚が覆っている。  争いごとを好まない、優しい性格。しかし、幼少より戦闘教育を受けており、戦うことに躊躇することはない。  普段はたおやかだが、戦闘では苛烈であり、特に”悪”と認めた相手には明確な殺意を持って当たる。 「死んであの世で懺悔なさい!」(認めないとは言っていない) 「悪党に神の慈悲など無用よ?」(ないとは言っていない)  感情の起伏が希薄で、長命の種族であった故に、他者との深い関りは避ける傾向にある。加えて、怜悧であるため、冷たい人間と思われがちだが、その実、世話焼きな、所謂、オカン気質。  お饅頭が大のお気に入り  諸般の事情で偽名 ”力なき人々の力になること” ”悪には屈しないこと” ”あきらめないこと” ”仲間を信じること” ”約束は絶対に守ること” 5つの誓いを胸に、学園での日々を過ごしている
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《猫の友》パーシア・セントレジャー
 リバイバル Lv19 / 王様・貴族 Rank 1
かなり古い王朝の王族の娘。 とは言っても、すでに国は滅び、王城は朽ち果てた遺跡と化している上、妾腹の生まれ故に生前は疎まれる存在であったが。 と、学園の研究者から自身の出自を告げられた過去の亡霊。 生前が望まれない存在だったせいか、生き残るために計算高くなったが、己の務めは弁えていた。 美しく長い黒髪は羨望の対象だったが、それ故に妬まれたので、自分の髪の色は好きではない。 一族の他の者は金髪だったせいか、心ない者からは、 「我が王家は黄金の獅子と讃えられる血筋。それなのに、どこぞから不吉な黒猫が紛れ込んだ」 等と揶揄されていた。 身長は150cm後半。 スレンダーな体型でCクラスらしい。 安息日の晩餐とともにいただく、一杯の葡萄酒がささやかな贅沢。 目立たなく生きるのが一番と思っている。

解説 Explan

Kです。
長々続いて参りましたミラちゃん家シリーズ、大詰めです。
ノアの呪い、ひいては黒犬と赤猫をどうするか、皆さんが決めてください。



移し変えがこのまま問題なく行われた場合、黒犬と赤猫のポジションは、単に『呪いを維持する魔力の供給源』となります。呪いによるペナルティは、すべてセムとラインフラウが背負うことになります。
そうなった場合黒犬と赤猫は呪い解除へのこだわりを無くします。そしてどこかへ姿を消します。セムたちが死ぬのを待っていれば、労せずして、そのまま呪いが解けてしまうのですから。


黒犬、赤猫のいる場所までは指輪が導いてくれます。
PCが移し変えの現場(●『カウントダウン』冒頭に出てくる場所)に着いたとき、移し変えはまだ終わっていません。
呪い解除法は、以下の通りです。



・呪いを解除するためには、PCの一人が指輪を手に持ち、黒犬、赤猫のいる場で、黒犬、赤猫と同時に『言葉』を最後まで読み上げなければいけない。

・最後まで全員読み上げが出来れば、呪いは解ける。黒犬と赤猫は死なない。

・黒犬、赤猫のどちらかが場において読み上げを拒否または中断し、もう一方が完遂した場合、中断した側は死なない。かつ呪いは解ける。完遂した側だけが死ぬ。

・黒犬、赤猫の両者が読み上げを拒否または中断し、かつPCが読み上げを完遂した場合、赤猫、黒犬、ともどもに死ぬ。その死によって呪いは消滅する。

・PCが読み上げを完遂し得なかった場合、呪いは解けない。かつ黒犬と赤猫は死なない。


※注意点
『指輪』を手に持った人が口にしない限り、『言葉』はその効力を発揮しません。


黒犬たちを生かすか殺すか、皆さんが話し合って決めてください。
意見が割れた場合は、多数意見の選択が優先されることになります。

※これまでのエピソードやNPCの詳細について気になる方は、GMページをご確認くださいませ。
そういうものが特に気にならない方は、確認の必要はありません。そのままプランを作成し、提出してください。エピソードの内容に反しない限り判定は、有利にも不利にもなりません。



作者コメント Comment

ミラちゃん家、白黒つけるときが来ました。
ラインフラウ暴走しっぱなしです。
思えば長い付き合いでしたが、場合によっては、ここで赤猫、黒犬とお別れすることになります。
皆さんの選択をお待ちしています。





個人成績表 Report
ベイキ・ミューズフェス 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
ノアの呪い解除
無理ならセムさん救出

◆方針
解除方法は黒犬、赤猫達にも教え交戦は回避

◆流れ
①セムさんの身柄確保
②全員に呪いの解除について説明
③黒犬、赤猫、ラインフラウさんが呪いの解除に同意するよう説得

全員同意したら解呪開始

説得不発なら、セムさんの救出を優先
セムさんをグリフォンに乗せサーブル城脱出

◆説得
私はラインフラウさん説得

セムさんより長生きしても、セムさんの子や血縁者が残ってれば、その血縁者
もしくは、セムさんが後継者と見込んだ相手も、自分のものにできるかも

セムさんで終わりじゃなくて、脈々と受け継がれる血統や意志を独占できるかもしれない立場にいる

それを手放すなんて……もったいなくないですか?

朱璃・拝 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
ともかくも移し替えの儀式を成立させてはなりませんので、奇襲攻撃からの必殺技・無影拳を使用。初見なら消えたように見えると思うので、その攻撃をセム様が繋がれた椅子に行い仲間の方へセム様ごと吹っ飛ばします

無事セム様を確保して儀式を一旦止める事が出来たら、呪いの解除方法について黒犬と赤猫に隠さず説明、その上で黒犬と赤猫に解除の儀式を行うよう説得してみますわ。黙ったまま両者を殺す事も可能ですが、トーマス様の事を思うとここで黒犬を殺してしまいたくはない。例え魔物であっても黒犬の事を思う者がいると、何時か気づいてくれればと願いながら

最悪の場合はセム様を抱えて撤退を。その時は全攻撃スキルで追撃を阻止しますわ

アルフィオーネ・ブランエトワル 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
まず、黒犬らに呪いの移し替えを中止するように説得【説得/信用/推測/会話術】

・ノア一族に呪いの移し替えができても、ラインフラウにできる確証はない。本人ができ  ると言っているだけである

・他の術者に、容易に移し替えできるような呪いを、ノア一族がかけるとは思えない。下手に触れれば、災いをもたらすことは、カサンドラの例を考えれば明らか

・セムと一緒に死にたいラインフラウにとっては、呪いの移し替えの失敗だろうが、呪いの結果だろうが、どちらでもよい


『言葉』を吟ずる役を引き受ける。なにがあろうと、中断はしない。最後までやり遂げる


交渉決裂の場合、しんがりを務める。業火纏で仁王立ち


二つの指輪は、火山の火口に捨てる






エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
これ以上呪いで不幸になる人を増やしたくない。
ラインフラウさんがセムさんを想う気持ちは貴いとは思うけど
相手の気持ちを無視して自分の好きにしたいというのは歪んでいる。
本当に愛しているのなら、いつか別れがくるとしても
その時までを精一杯大切に過ごすことが大事。

パーシアさんの説得に一縷の望みを託す。
呪いがなくなればセムさんの不幸も消え、そうすれば穏やかに人生を過ごせる。
黒犬・赤猫も争いのない生き方を選んで欲しい。

協力を得られない場合、スピリアですばやさを上げてセムさんを奪取。
即座に全力撤退。グリフォンで出来るだけ遠くへ。
救出の障害になる相手にはエアル・フドーガ使用。
死なせない様にはするが遠慮はしない。

パーシア・セントレジャー 個人成績:

獲得経験:0 = 0全体 + 0個別
獲得報酬:0 = 0全体 + 0個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
ノア一族の呪いの解除
困難ならセムさん救出を最優先

◆方針
呪いの解き方は黒犬、赤猫含めその場の全員に周知
黒犬、赤猫、ラインフラウさんの同意と協力を取りつけ解呪

◆ラインフラウ説得
セムさんの家の呪いも、ノアの指輪が原因っぽいのよね

もし、セムさんの家の呪いの維持に必要な魔力供給元も黒犬、赤猫だったら
呪いが消え、黒犬、赤猫が魔力供給元でなくなれば、セムさんの家の呪いも消えるんじゃないかしら

そうなら、セムさんとラインフラウさんが殺し合うこともなくなる
セムさんの人生が幕を閉じるまで……ふたりは寄り添って、末長く仲睦まじく暮らすことができる

その方が、最愛の人と殺し合う未来よりも……私には魅力的に思えるわ

リザルト Result

●崖っぷちにおける説得工作

 【朱璃・拝】。
 【ベイキ・ミューズフェス】。
 【アルフィオーネ・ブランエトワル】。
 【エリカ・エルオンタリエ】。
 【パーシア・セントレジャー】。
 【ドリャエモン】。
 【アマル・カネグラ】。
 以上7名は指輪に導かれるまま、サーブル城の中へ入って行く。
 下へ、下へ、下へと進み、豪奢極まる地下通路の、行き止まりまでたどり着く。

「ええ、もちろんよ。いつでも始められるわ」
 そう答える【ラインフラウ】に【赤猫】は、即答した。
「じゃあ、さっさと始める。勇者がまた城に来た」
「あら、もう? 察しがいいのね皆さん」
 施設関係者らが場に滑り込んできたのは、まさにその時だ。
 一見して猶予ならない事態と悟った朱璃は、何よりもまずセムの確保に努めることにした。
「愛を拗らせるとこんな度し難い行動に出る物なのですわね」
 と呆れ顔をした直後、奇襲攻撃。
 対し赤猫が反応した。ぎゃあおと鳴いて電流を、鞭のように飛ばしてくる。
 朱璃はそれに耐え、流れるような動きで無影拳を発動した。
 攻撃のためではない。ラインフラウの近くにいるセムを、仲間の方に吹き飛ばすためだ。拘束を解いている時間はないので、椅子ごと。
「お受取を!」
 ドリャエモンが大きな体で、吹き飛んできたセムを受け止めた。
 直後ずどんと重い音。床が振動する。
 何事かと思えば来た道が、いつか『果て無き井戸』の中で見たのと同じ柵状扉で塞がれていた。どうやら何かの仕掛けが作動したらしい。
「あらまあ、余計なことをしてくれるわね」
 そのように言うラインフラウをエリカは、強く非難する。
「ラインフラウさん、好きって言うのは、相手の気持ちを無視して自分の思いのままにするということではないでしょう? 本当に愛しているのなら、いつか別れがくるとしても、その時までを精一杯大切に過ごそうと思えるはずよ」
 ラインフラウが小馬鹿にするような眼差しを、彼女に向けた。
「あなたしんからお嬢ちゃんねえ。まるで教科書読んでるみたいだわ、今の言葉」
 ベイキが両者の間へ割って入る。
「ラインフラウさん、お腹立ちはごもっともですが、とりあえず聞くだけでも聞いてください。呪いを解除出来る方法が見つかったんです」
 それを横目にしてアルフィオーネは、黒犬たちの説得に取り掛かる。
「あなたたち、頭を冷やしたら? ノア一族に呪いの移し替えが出来ても、ラインフラウに出来る確証はないはずよ。あくまでも、本人が出来ると言っているだけでしょう?」
 黒犬がちらりとラインフラウの方を見た――どうやら彼は今の言葉に多少の説得力を感じたらしい。
 アルフィオーネは、なお畳み掛ける。
「他の術者に、容易に移し替えできるような呪いを、果たしてノア一族がかけるものかしら。下手に触れれば災いをもたらすことは、カサンドラの例を考えれば明らかではなくて?」
 そこで赤猫が退屈そうに欠伸した。にやにや笑いを浮かべた。
「あの骨皮女の例は、私たちに当てはまらない。移し替えは呪いに触れることとは、全然違ーう」
 どうやら彼女には、移し変えによる災いは自分たちに及ばないという、絶対的確信があるらしい。
 ならばとアルフィオーネは、黒犬を動かすことに専念した。
「言っておくけどラインフラウは、セムと一緒に死にたいだけよ? それだけのために呪いを引き受けると言ってるのよ? 後先のことなんて、全く考えてないのよ? そういう人間にこのデリケートな問題を任せていいの?」
 ますます疑念が生じてきたらしい。黒犬がラインフラウにちらちら視線を走らせる。
 それに気づいた赤猫が、脅すような鳴き声を上げた。
「何も分からないくせに余計なことを考えるな、ポンコツ。あんたはいつもろくな思案をしない」
「なんだと? 今なんて言った、ドラ猫。クソ女」
「『ポンコツ』よ。ノミだらけの汚い犬っころ。低脳」
 険悪な空気が2匹の間に流れ始めたのを見て取ったパーシアは、シャンパンと肉を持ち出した。
「まあまあ、これでもどうぞ」
 赤猫は手を叩き相好を崩す。
「おー、酒」
 黒犬はふんふん匂いを嗅いで肉を口に入れる。
 こういうものにつられるあたり、彼らはやはり獣である。

●崖っぷちにおける解決
 皆は呪い解除の方法について、何もかも全部、ラインフラウ、セム、赤猫、黒犬に教えた――『言葉』の部分については『読み上げ=黒犬達の死』となるので、筆談で伝える形となった。
 赤猫と黒犬は、一気に険悪な表情となった。
 指輪を手にしたアルフィオーネに対し、鋭い目を向けた。特に黒犬はうなり声さえ上げた。
 その理由についてエリカは、簡単に推測出来た。
 不意打ちで『言葉』を詠唱されたらかなわないと思っているのだ。相変わらず彼は、いや彼らは、人間を信用していない。
 赤猫が忌々しそうに唾を吐いた。
「あのノアのつがい、本当にムカつく。もっとバラバラにしてやればよかった」
 彼女は瞳孔を細め、油断なく黒犬を見ている。黒犬もまた、額にあらん限りのしわを寄せ赤猫を見ている。
 二匹とも、お互いがお互いに対して抱いている憎悪を、知りすぎるほど知り抜いていた。その憎悪が殺意にすらなりえるほど、強いものであることも。
 ラインフラウが赤猫へ、親しげに話しかける。
「ねえ猫ちゃん。やっぱり呪いは移し替える方向のほうがいいんじゃない? 『信義を尽くし愛し合う』なんて、あなたたちにとって虫ずが走る言葉でしょう?」
 彼女は相変わらず、呪いの移し替えという考えに固執しているようだ。なにはさておきその目論見を思い止どまらせるにはどうしたらいいのか。
 ベイキは頭を絞って考えた。
(ラインフラウさんの気持ちもわからなくはないですが……彼女が愛に生きるタイプなら、私は諦めた方ですしね……あの情熱は羨ましいかも)
 そして最終的に相手が思いもよらない&興味を抱くかもしれない過激な提案をしてみることにした。
「セムさんより長生きすれば、セムさんの子や血縁者、もしくは彼女が後継者と見込んだ相手も、自分のものに出来ますよ。セムさんで終わりじゃなくて、脈々と受け継がれる血統や意志を独占できるかもしれない。その立場を手放すなんて……あまりにもったいなくないですか?」
 ラインフラウは大仰に肩をすくめ、首を振った。
「あのね、私はセムが欲しいんであって、セムの子供や血縁者や後継者が欲しいんじゃないの。分からないかしらねえ、そこのところ……大体セムに子供が出来るということは、私ではない誰かがセムを抱くということよね?」
「え、ええ、まあ、そうなりますか……」
「もしそんなことがあったなら、私、その誰かを殺すわよ? 子供ともどもね」
 ベイキは返す言葉を失う。
 ラインフラウは彼女が想定する水準以上にいかれた人間だった。
 過激発言に恐れおののいたアマルは、怯えた顔をセムに向ける。
「あの……ラインフラウさん、あんなこと言ってますけど……」
 セムは軽く咳き込んでから、声を出す。口元が半笑いのような形に歪んでいた。
「言うでしょうね、彼女なら」
「分かって付き合っているんですか?」
「分かってなかったら付き合えませんよ」
 そこでパーシアが選手交替した。
「ねえラインフラウさん、セムさんの家の呪いも、ノアの指輪が原因っぽいんでしょう? ……もしかして、セムさんの家の呪いの維持に必要な魔力供給元も黒犬、赤猫だっていうことはない? 呪いが消え、その供給元がなくなれば、セムさんの家の呪いも消える可能性、あるんじゃない?」
 赤猫がふっと顔を上げた。歯を剥き出して馬鹿笑いする。
「そんな都合のいいこと、あるわけないねー! 私たちの呪いとそいつの呪いは何の関係も――」
 パーシアはシャンパンを追加投入することで、それ以上赤猫が何か言うのを阻止した。そして続けた。
「もしそうだとするなら、セムさんと結婚出来るんじゃない? 殺し合うこともなくなるわけだから。セムさんの人生が幕を閉じるまで……ふたりは寄り添って、末長く仲睦まじく暮らすことができる。最愛の人と殺し合う未来よりも……私には魅力的に思えるわ」
「だとしても、セムの方が先に死んで私が残されるのは変わりないじゃない」
 そこでベイキが気を取り直し、とりなしを再開した。
「まあそれはそうですが、その問題は後で、またゆっくり考えてもいいのでは」
 頼むからこれで心を動かしてくれ、とりあえずこの場だけでもとエリカは祈る。
 彼女は黒犬たちに、争いのない生き方を選択してほしかった。セムにも、穏やかに人生を過ごしてほしかった。そのためにはここで呪いに終止符を打つべきなのだと、固く信じていた。
 ラインフラウは手にした杖をもてあそび、何か考えているふうだった。セムに近づき、顔を寄せて尋ねる。
「セム、私を愛してる?」
 セムはあえぐように応じた。
「ええ……愛してますよ」
「誓って嘘は無しよ?」
「分かりました、誓って嘘はありません」
 無理やり言わせてる感が強いなとベイキは思ったが、この際文句は言わないことにする。ラインフラウがこのように言い出したので。
「移し替えはせずにいてもいいわよ――黒犬と赤猫が、そう望むならの話だけど」
 ここでお鉢は再び魔物たちに戻ってきた。
 彼らをその気にさせようと、アルフィーネは、再度語りかける。
「ノア一族がこの呪いをかけた理由を考えるのね。あなたたちは、同じ主に仕えながら、対立し争い、無駄に数を減らしていた。それさえなければ、そもそも、あなたたちの戦力を削る道理はない。おそらく、あなたたちが諍いを止め、忠義を誓うなら、呪いを解くつもりでいた。だから、こんな、解除法を――」
 赤猫が猛悪な顔で、彼女の言葉を断ち切った。
「忠義? 諍いを止めろ? くそくらえ。何もかも黒犬が馬鹿すぎるからなのに、あのつがいども、余計なことしかしやがらない! 何が愛し合うだ、死ね!」
 黒犬も黒犬で、耳がおかしくなりそうな程の咆哮を轟かせる。
「諍いの種はいつもこのどら猫が作ってきたのに、なんで俺まで同列に連帯責任で呪いをかけられるんだ! おまけに胸糞の悪くなるような仕掛けをしやがって、ふざけるんじゃねえ!」
(……基本どちらも自分が悪いとは思っていらっしゃらないんですね……)
 嘆息する朱璃は別の方向から、呪い解除に向けてのアプローチをかける。
 それは、ずばり挑発だ。
「解除の為に言わなければいけない文言は、貴方達にはとてもじゃないけれど言えた言葉ではないかもしれません。ですがノア一族もそう思ったからこそこの言葉を選んだのではないでしょうか。心の中でお腹を抱えて笑いながら。貴方達、馬鹿にされいるのですわよ? それでいいのですか? 一矢報いてノア一族を見返してやりたいと思いませんか?」
 赤猫と黒犬は極限まで毛を逆立てた。逆上寸前の表情だ。
 そのまま数分が経過した後、赤猫がラインフラウに言う。
「……お前、やっぱり呪いを移し替えろ、それで『言葉』を言え。呪いを解け」
 黒犬も同様だ。
「そうだ、お前が呪いを引き取ってお前がやれ。その女と一緒に」
 ラインフラウはうっすら笑う。
「どうしましょうかねー」
 彼女とセム、黒犬と赤猫の足元に、これまで見えなかった魔法陣が浮かび上がった。
 そこに刻まれた文字が、文様が、剥がれるように浮かび上がり、螺旋状に渦巻き始める。
 セムは焦りに焦って叫ぶ。
「ラインフラウ! 止めてください、ラインフラウ!」
 埒が明かないと見たアルフィオーネは賭けに出た。
 いきなり『言葉』を吟じ始める。ものすごい早口で。
「我ら病めるときも健やかなるときも互いに裏切らず信」
 黒犬と赤猫は度を失った。互いの行動を確かめる暇も無く、同時に大急ぎで詠唱を行う。そうしなければ自分が死ぬばかりなのだから。
「義を尽くし愛し合うことをここに誓わんこの誓い破られし際は死」
「よ驕れ誓いに背きし者の命を奪」
「「「え」」」
 次の瞬間、黒犬と赤猫の体から、これまでと比べ物にならないほどの猛烈な魔力が噴出した。
「う、う、うはははは!」
 黒犬は有頂天になって、高笑いを上げた。
「解けた、解けたぞ! 力が戻った! 戻った!」
 赤猫も張り裂けんばかりに目を見開き、高笑いを上げる。
「う、ははははははは! 戻った、戻ったあ!」
 圧倒的な存在の圧力は、ドリャエモンにさえも冷や汗をかかせる。
 ――そのときアルフィオーネが言った。彼女のものではない、酷薄な表情を浮かべて。
「『人と生きることを選び我らとの縁を解くか。なれば我らが与えしものとの縁も解かれよう。失うがいい、全てを』」
 黒犬と赤猫の体が瞬く間に縮んでいく。普通の犬と猫の大きさになる。
 パーシアは感じた。彼らのまとっていた魔力が、潮が引くように失せてしまうのを。
 両者もう高笑いしない。しいんとして、妙な具合に勇者たちを見ている。初めて見るもののように。
 何かおかしい。
 そう思ってベイキは、恐る恐る呼びかける。
「……黒犬?」
 黒犬は、うー、と唸った。吠えた。普通の犬みたいに。
 はっとした朱璃は、赤猫に呼びかけてみる。
「赤猫?」
 赤猫は何も言わない。鳴くだけだ。これまた、普通の猫のように。
 エリカは軽く戦慄した。彼らの目に宿っていた知性の光が、消えてしまっていることに気づいて。
「まさか……ただの犬と猫になった……?」
 アルフィオーネは我に返って瞬きし、手のひらを見下ろす。
 そこにあったはずの指輪はいつの間にか、なくなっていた。
 黒犬は赤猫の存在に遅ればせながら気づいたようだ。追い始める。赤猫は魔王の像の上に上り、しゃっと唾を吐いた。
 黒犬は憎々しげに数度吠えていたが、諦めた。舌を出しじいっと人間達を見つめた後、だっと走り出す。柵をすり抜けどこかへ行ってしまう。
 赤猫は安心したように降りてきて、伸びをし、拘束されたままであるセムの膝へ乗った。そして丸くなった。

●後日談
 アルフィオーネは火口の縁で、祈りを唱えた。 
「そは生命の滾り そは魂の温もり――」
 傍らで見つめるセムの前で、彼女から借り受けた指輪を、煮えたぎる火の坩堝に投ずる。
「――呪詛とともに 焼き尽くし昇華せよ」
 指輪は溶岩に飲み込まれ、見えなくなった。
 それを見届けたアルフィオーネは、セムに顔を向ける。
 彼女は黙って手にした宝石箱を開けた。
 するとその中には、先ほど確かに捨てた指輪が、何事もなかったかのように収まっていた。
 セムは苦笑混じりに言う。
「ほらね。私のところに戻ってくるんですよ、どうしても。何をしたって」
 アルフィオーネは顔をしかめ、はあ、と息を吐いた。
「その後、何か変わりない?」
「ないですね。私の呪いと彼らの呪いは、やはり関係なかったみたいで。ところで黒犬は見つかりましたか?」
「いいえ、まだ。探してるんだけどね。赤猫はどうしてる?」
「うちの屋敷にいますよ。出来たらそっちに引き取ってもらえませんかね。家具を傷めてしょうがないんです」
「まあ、帰ったら皆に話しておくわ。ラインフラウはどう?」
「元気ですよ。いつも通りにね。また何か企んでるのかもしれないけど。相変わらず結婚してって、言い続けてますし――」


 





課題評価
課題経験:0
課題報酬:0
ミラちゃん家――選択
執筆:K GM


《ミラちゃん家――選択》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 1) 2021-08-19 19:53:19
武神・無双コースのルネサンス、朱璃・拝と申します。どうぞよろしくお願いしますね。

黒犬と赤猫に呪い解除の言葉を言わせないといけない訳ですが、移し替えを阻止しないとそういう気にならないでしょうから先ずは移し替えを阻止、その後黒犬と赤猫に呪い解除をする気にさせ、かつ最後まで言葉を言わせる、という感じでしょうか。「難しい」だけあってなかなか難題ですわね・・・。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 2) 2021-08-20 22:51:32
教祖・聖職コースのベイキ・ミューズフェスです。よろしくお願いします。
やはり、このタイミングできましたか……。

まあ、まずは
・解除法を黒犬、赤猫に隠さず伝えるか
・黒犬、赤猫を生かしておくか否か

その辺を決めないと、方向性が定まりませんね。
呪いを解くのは確定でしょうけど、そうなるとラインフラウさんが敵対する可能性もあります。

それと、指輪のことば……「『我ら病めるときも健やかなるときも互いに裏切らず信義を尽くし愛し合うことをここに誓わんこの誓い破られし際は死よ驕れ誓いに背きし者の命を奪え』」

これって、まるで結婚の誓いの言葉ですよね。
「我ら」というのが、呪われたふたりなのか、関係者全員なのかで解釈が変わってきますが……もし、これが関係者全員ならば、カサンドラさんを利用した黒犬は……既に誓いを破ってることになるから、呪いを移し変えるだけだと危ないよ!

とか揺さぶれないかとも思ったり。
私はハッタリとかダメなんであれですが。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 3) 2021-08-21 10:58:16
言葉は第三者含めて唱えますから、ベイキ様の仰るようなハッタリも使えるかもしれませんわね。一応スキルとしてハッタリは所持しておりますが・・・。

黒犬と赤猫を生かしておくか否かに関しては、危険ではありますが私は生かす方で考えたいかなと。黒犬達自身がどうこうではなく、トーマス様の事を考えると、ですけれど。

解除法を伝えるか否かは・・・難しいですわね。ただやはりきちんと伝えた方がよいのでしょうか。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 4) 2021-08-23 07:19:29
個人的な意見ですが……ぶっちゃけ、この人員で黒犬、赤猫を倒すとか無理です。
最低でも、腕利きの前衛をあとふたりほど。それに支援可能な後衛が居れば、なんとか勝負になるか……ああ、でもラインフラウさんも居るから、フルメンバーじゃないと黒犬、赤猫撃破は困難だと思ってます。

出発までに人員が増えないならば、黒犬、赤猫は生かす方向でしか対処できないのではと。
そうなると、隠し事はばれたときのリスクが大きいです。
解除法自体は、黒犬、赤猫にも教えた方がいいと思います。解除する場合は、黒犬、赤猫にも協力して貰わないといけませんし。

問題は、黒犬、赤猫が協力する気になる対価を示せるか?
黒犬はハッタリで協力してくれたらいいですが……現状、赤猫に協力するメリットがないんですよね。

赤猫にとっては、呪いは無理に解かなくても……移せばいいわけですし。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 5) 2021-08-23 07:21:59
ああ、あとラインフラウさんに呪いの移し替えを諦めさせる方法も考えないといけませんね。
実は、これが一番厄介かもしれない……。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 6) 2021-08-23 19:37:01
ひとまずセム様を奪取しないと移し替えを強行されかねないので、最初に必殺技を使って奪取できないかやってみようかと。一瞬だけ見えなくなるのですが、初見なら多分有効かと思いますので。通常は攻撃するのですが、攻撃ではなくセム様の椅子ごとベイキ様達の方へ蹴り飛ばしてみますわ。

仮にそれが上手くいったとして、現状の人数だと確かに戦闘は無理でしょうからとにかく説得になりますわね・・・。私は黒犬と赤猫に対して、ノア一族への反発心というか、それを煽ってみようかとも思っておりますわ。実際この解除の言葉はこの両者がとてもじゃないけれど言える筈がないような文言ですし、設定しながらノア一族は心の中で腹を抱えて笑っていた、みたいな事を言いつつ馬鹿にされたままでいいのか?みたいな事を。この両者にしたら別に呪いが解除できればラインフラウ様の思惑を叶えてやる義理も無い筈ですし。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 7) 2021-08-24 07:40:41
そうですね。セムさんの救出がまずは最優先でしょうか。
そのうえで、黒犬、赤猫達との説得交渉ですかね。

説得が芳しくないなら……セムさん連れてトンズラするのも考えておかないと。
今回もグリフォン用意かな……。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 8) 2021-08-24 19:33:41
教祖・聖職者専攻のアルフィオーネ・ブランエトワルです。どうぞ、よしなに

わたしは、ラインフラウさんより、むしろ、赤猫らを説得・・というか半分、騙しなんですが、ラインフラウができると言っているがノアができるからといっても、移し替えが彼女にも可能かどうかの確証はない。といってやめさせるつもりです。

呪いの解除については、包み隠さずすべて話し、儀式を行います。
他に特に希望者が無ければ、わたしが担当します。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 9) 2021-08-24 19:56:20
赤猫らを生かすかどうかは、かれら次第ですね。個人的には万が一、片方がすんでで詠唱を中断して、相手の謀殺を企むなら、信頼に値せず、危険度が高い存在といえるので抹殺すべきと考えますが。

正直に言えば、お互いにそれを狙って共倒れしてくれれば、ありがたいですね。トーマスには悪いけど

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 10) 2021-08-24 23:19:11
アルフィオーネさんよろしくお願いします。

とりあえず、現状のイメージとしては

①セムさんの身柄確保
②黒犬、赤猫、ラインフラウさん、セムさん全員に呪いの解除について説明
③黒犬、赤猫、ラインフラウさんに呪いの解除に同意して貰うよう説得


説得の結果、呪いの解除にに全員が同意したら、呪いを解く儀式を開始。
説得が芳しくなければ、セムさんの救出と安全確保を優先し撤退。サーブル城から脱出を試みる。

今の人員と相談の流れを見ると、こんな方向性でしょうか。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 11) 2021-08-24 23:24:49
で、朱璃さんとアルフィオーネさんが黒犬、赤猫の説得を試みるならば、私がラインフラウさんへの対処でしょうかね。
うーん……説得ネタが浮かばない。

ラインフラウさんの気持ちもわからなくはないですが……彼女が愛に生きるタイプなら、私は諦めた側ですしねえ。
いやはや、あの情熱は羨ましい。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 12) 2021-08-25 12:34:14
色々と考えましたが、ラインフラウさん説得って路線だと正直……決め手がありませんでした。
ですんで、いかれた相手でも、「思いもよらない&興味を抱くかもしれない、もっといかれた提案」をして、ラインフラウさんの興味を引き、呪いを解くことに同意して貰えないかな……と思ってます。

例えば……ラインフラウさんがセムさんより長生きしても、セムさんの子や血縁者が残ってれば、その血縁者までも自分のものにできる可能性がある。
もしくは、セムさんが後継者と見込んだ相手も、自分のものにできるかも。

仮に後継者でも、セムさんが見込む方なら……折り紙つきって奴でしょう?
セムさんで終わりじゃなくて、脈々と受け継がれる血統や意志を独占できるかもしれない立場にいる。

それを手放すなんて……もったいなくないですか?

てな風に。
セムさんが、「ちょwこいつ何とんでもない戯言口走ってるのw誰かw止めてっwww」
って大草原不可避になっても知らぬ。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 13) 2021-08-25 12:42:28
ああ、あと、「飽きたらポイすればいい」ってのも申し添えておこうかな……。

まさか、『虫も殺さないような顔して、私よりもぶっとんでるなんて……しゅきしゅきぃ!』
とか、変な方向には動かんでしょう。

《終わりなき守歌を》 ベイキ・ミューズフェス (No 14) 2021-08-25 15:05:17
あ、ついでに「呪いを解いたら、セムさんの家族が居なくなる呪いも消えるかも?」と言ってみよう。

《甲冑マラソン覇者》 朱璃・拝 (No 15) 2021-08-25 19:54:56
気が付けばもうすぐ出発ですわね。全体の流れとしてはベイキ様の仰るような感じで了解ですわ。現状3人ですが出来る事を精一杯やりましょう。

解除の儀式はこちら側はアルフィオーネ様が言葉を述べるのですね。了解しましたわ。

もしも大草原不可避の状況になったら・・・その時はその時、ですわね(無責任)


《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 16) 2021-08-25 22:05:02
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。よろしくね。

ギリギリになってからで申し訳ないけれど、
わたしは今回の状況で、黒犬・赤猫・ラインフラウさんを説得して、
協力的な行動をとらせるというのは無理だと思ってるわ。

できるとしたら、セムさんが呪いを受けないで済むようにこの場から連れ出すことぐらいね。
だから、今回わたしはセムさんを助けることを最優先に動かせてもらうわ。

《猫の友》 パーシア・セントレジャー (No 17) 2021-08-25 22:44:49
王様・貴族コースのパーシア。よろしくお願いします。
出発直前だけど、人手が少なそうだしお手伝いにきたわ。

流れは大体わかったわ。
この人数だし、黒犬、赤猫達との交戦は避ける感じね。

私は説得については、ラインフラウさんに対してになるかしら。
セムさんの家の呪いも、ノアの指輪が原因っぽいのよね。

もし、セムさんの家の呪いの維持に必要な魔力の供給元が黒犬、赤猫だったら……呪いが消えて、黒犬、赤猫が魔力の供給元でなくなれば、セムさんの家の呪いも消えるんじゃないかと思ったのよね。

そうなったら、未来でセムさんとラインフラウさんが殺し合うこともなくなる。
セムさんの人生が幕を閉じるまで……ふたりは寄り添って、末長く仲睦まじく暮らすことができる。

その方が、最愛の人と殺し合う未来よりも……私には魅力的に思えるわ。