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【領地戦】悪意の群れを撃ち砕け


ストーリー Story

 魔王の完全封印を目指すアークライト達は追い詰められていた。

「彼らの偉業を讃えましょう!」
 礼賛の声が上がる。
 声を張り上げているのは1人の男。
 だが、その前には多くの人々が集まっていた。
「魔王を完全封印し世界を平和に導こうとする彼らは讃えられるべきです!」
 声を張り上げる男の言葉に嘘は無く、アークライト達を信仰するかのような熱があった。
 同時に、酔っている。
 まるでお気に入りの観劇の役者が死に絶える場面に出会えた観客のように、悲劇に酔っていた。
「さあ、彼らを讃えましょう!」
 男は声を張り上げながら、背後の建物を見上げる。
 そこには魔王の完全封印のために命を懸けようとしているアークライト達の指導者【テオス・アンテリオ】と、娘である【セオドラ・アンテリオ】が居た。

「なんで、こんなことに……」
 セオドラは苦悩を堪えるように手を握りしめ、外から聞こえてくる無責任な声に耐えていた。
 いま彼女がいる建物は、魔王の完全封印の準備を進めるため、拠点としている物のひとつだ。
 当然、彼女以外にもアークライト達は大勢いる。
 各地の仲間との連絡員である彼らから、この場で起っていることと同様の事案が発生していると連絡を受けていた。

「魔王の完全封印を私たちが計画していることが知られています」
「各地の支部の前で扇動するように、演説を行う者が出て来ています」
「少しずつですが話を信じる人達が増え、私達に期待する人達が増えています」

 外部には知らせていない筈の計画が知られ、それを広められている。
 結果として、自分達に期待するような者が増え、少しずつ広がっていた。
 今の所は、ただ期待しているだけだ。
 けれどいつそれが裏返るか分からない。
 事実、期待するかのようにアークライト達を讃える者達の中から、僅かだが急かすような物言いをする者達も出始めている。
「このまま進めば、我々だけでなく、家族にも何か行動を起こす者が出るかもしれません」
 悔し涙を堪えるように、実行部隊の隊長である【アラド】は言った。
 彼は他のアークライト達と同じように、命を懸けて魔王の完全封印を行う覚悟が出来ている。
 それは彼の家族や友人のような近しい人達だけでなく、まだ会ったことは無い、けれど心を通じ合えるかもしれない誰かのことを想ってのものだ。
 けれど人の無邪気な悪意は、それを食い潰す。
 全てでは無いだろう。それは解っている。
 だが確実にいる。『尊い犠牲を望む者』が。
 讃えながら犠牲になるのが自分ではないことに安堵し、尊い見世物に立ち会える事を楽しむのだ。
 それをアークライト達は理解している。
 理解した上で、それでも守りたいのだ。
 大切な人達を。そして、そうなれるかもしれない見知らぬ誰かを。
 その覚悟は出来ている。けれど現実を絶え間なく見せ続けられるのは、悲しかった。
 ただただ、悲しかった。それでも――
「計画を急ぎましょう」
 セオドラは言った。
「今の状況は、恐らく【シメール】さんが関わっている筈です」
 セオドラ達に協力していた商人シメールは、今は連絡が取れない。
 少し前、魔法国家ミストルテインとの会談で、セオドラはシメールが自分達に関わっていることを学園にも告げていた。
 それ以後、すぐに連絡が取れなくなっている。
 代わりに、時期を同じくして、いま外で扇動しているような人物が現れるようになったのだ。
「シメールさんは、何らかの形で魔王軍と関わっている可能性があります。現在の状況は、私達の邪魔をするためのものかもしれない。だからこそ、計画を進める必要があります」
 セオドラは、父であるテオスと向き合い言った。
「進めても構いませんね、お父さま」
「……ああ」
 死に急ごうとする娘に、テオスは苦しげに応える事しか出来なかった。

 その苦悩を、元凶は嘲笑う。

「今頃、面白いことになってるわよぉ」
 けらけらと笑いながら、シメールは楽しそうに言った。
「必死こいて計画進めてる所に、急かすような奴らが集ってるでしょうからね」
「よくやるな」
 呆れたように返すのは、全身を包帯で覆った着流しを着た人物、【テイ】。
「洗脳でもしてんのか?」
「してないわよぉ。そういう奴を見つけて、ちょいと誘導してやっただけよぉ。『他人は知らない自分だけが知ってる真実』なんてのを信じて、勝手にピーチクパーチク囀ってるだけよ」
「アホなのか?」
「アホよ。でも好いじゃない。使い捨てにし易いし」
「さよけ。しっかしよ、そんな回りくどいことしないで、直接叩き潰しゃ良いだろ」
「やーよ。前にも言ったでしょ。アタシにとってはボスが、魔王様が封印されてると都合が良いのよ。むしろさっさとしろって話ね」
「ふーん。でもよ、それ以外は潰しに行くんだな」
 そう言いながら、テイは後方に顔を向ける。
 そこには100体の魔物が付いて来ていた。
「ミストルテインは邪魔くさそうだもの」
 魔物を率いミストルテインに近付きながら、シメールは言った。
「あそこが学園と手を組むと面倒だし」
「そんなに強いのか?」
「ええ。国としてもだけど、あそこは守護者の――」
 シメールの言葉が終わるより早く、天より無数の雷が落ちる。
 雷を受けた100体の魔物達は焼かれる。しかし――
「いきなりねぇ」
「びっくりすんだろ」
 シメールとテイは平然としていた。
「お前ら、なんだ」
 警戒を滲ませ、雷の精霊王【イグルラーチ】は言った。
「嫌な気配がしたから飛んで来てみれば……何者だ」
「やーねぇ。分からない?」
 にぃと笑みを浮かべるシメールに、イグルラーチは返した。
「まさか……お前、オリジナルジャバウォック、キマイラか」
「そーよぉ。ヒューマンの姿してるから分からないかと思ったけど、やるじゃない」
「何で生きてる……お前は夜天覇道達、覇王六種に討ち取られたんじゃねぇのか」
「そんなの死んだ振りよぉ。死に掛けはしたけど。それよりさあ、アンタ、アタシとやる気?」
 ざらつく気配をさせながらシメールは言った。
「8匹全員集まってんならともかく、たかだか精霊王一匹で、俺に勝てると思ってるのか」
「……」
 挑発されるがイグルラーチは動けない。
 するとシメールは、ケラケラ笑いながら言った。
「冗談よぉ。今日の所は帰るわぁ。でも、また来るわ」
「……ミストルテインを滅ぼすつもりか」
「心配しなくても皆殺しにはしないわよぉ。だってアンタら、餌だもの」
 嫌な笑みを浮かべ言った。
「この世に生きるモノは全て魔王様の供物。生かさず殺さず、末永く恐怖を搾り取ってあげるわ」
 そう言いながら去るシメールを、イグルラーチは睨み続けるのだった。

 そして学園に救援要請が出されます。
 魔法国家ミストルテインを襲うであろう魔王軍との戦いに手を貸して欲しいとのこと。
 それに応えアナタ達が訪れると、千近い魔物の群れが近付いて来るとの連絡が入るのでした。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 6日 出発日 2021-12-24

難易度 難しい 報酬 多い 完成予定 2022-01-03

登場人物 8/8 Characters
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《光と駆ける天狐》シオン・ミカグラ
 ルネサンス Lv14 / 教祖・聖職 Rank 1
「先輩方、ご指導よろしくお願いしますっ」 真面目で素直な印象の少女。 フェネックのルネサンスで、耳が特徴的。 学園生の中では非常に珍しく、得意武器は銃。 知らない事があれば彼女に訊くのが早いというくらい、取り扱いと知識に長けている。 扱いを知らない生徒も多い中で、その力を正しく使わなくてはならないことを、彼女は誰よりも理解している。 シオン自身の過去に基因しているが、詳細は学園長や一部の教員しか知らないことである。 趣味と特技は料理。 なのだが、実は食べるほうが好きで、かなりの大食い。 普段は常識的な量(それでも大盛り)で済ませているが、際限なく食べられる状況になれば、皿の塔が積み上がる。 他の学園生は、基本的に『○○先輩』など、先輩呼び。 勇者の先輩として、尊敬しているらしい。 同期生に対しては基本『さん』付け。  
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《剛麗なる龍爪龍翼》カゲトラ・トウジロウ
 ドラゴニア Lv9 / 村人・従者 Rank 1
「炉の炎が如く、我の血も滾っておる」 筋肉質な巨躯が目を惹くドラゴニアの女性。 鋭い目つきと古めかしい口調が印象的。 正式な名前表記は藤次郎景虎。 現役の刀工であり、武具甲冑の職人。 代々、鍛冶製錬を生業としてきた由緒あるドラゴニア一族の長女であり、その技術の後継者。 炎の加護を受けた種族であるため、武具づくりに欠かせない炉に灯る炎を神聖なものとして崇めている。 幼少から鍛冶職人としての技術を学び、現在に至るまでの長年に渡って炉の炎を近くで見てきたせいか実は目が悪い。 そのため、勉学の場では眼鏡を掛けている。 戦闘にはあまり影響はない。 体格のせいで時々、武神・無双コースや魔王・覇王コースの生徒と間違われる。 身長は約2メートル。 発達した筋肉は幾万回も鉄塊や金床に向き合った結果、自然と身についたもの。 外見よりも実年齢は数十年ほど上。 趣味は作刀や工芸製作。 好きなものは風呂(高温下で仕事すると汗をかく為)
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《枝豆軍人》オルタネイト・グルタメート
 リバイバル Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
■性別■ えだまめ(不明) ■容姿■ 見た目:小柄で中性的 髪:緑のショートヘア 目:深緑色 服:生前の名残で軍服を好む。 あとなぜが眼帯をしてる。 ※眼帯に深い理由はない。 ■性格■ 元気(アホの子) 意気揚揚と突撃するが、結構ビビりなのでびっくりしていることもしばしば。 ■趣味■ 枝豆布教 ■好き■ 枝豆(愛してる) ■苦手■ 辛いもの(枝豆が絡む場合は頑張る) ■サンプルセリフ■ 「ふはっはー!自分は、オルタネイト・グルタメートであります。」 「世界の半分を枝豆に染めるであります!」 「枝豆を食べるであります!おいしいのであります!!怖くないのであります!」 「これでも軍人さんでありますよ。ビビりじゃないであります!」 「食べないで欲しいでありますー!!自分は食べ物ではないであります。」
《イマジネイター》ナノハ・T・アルエクス
 エリアル Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
フェアリータイプのエリアル。 その中でも非常に小柄、本人は可愛いから気に入っている。 明るく元気で優しい性格。天真爛漫で裏表がない。 精神年齢的には外見年齢に近い。 気取らず自然体で誰とでも仲良く接する。 一方で、正義感が強くて勇猛果敢なヒーロー気質。 考えるよりも動いて撃ってブン殴る方が得意。 どんな魔物が相手でもどんな困難があろうと凛として挑む。 戦闘スタイルは、高い機動性を生かして立ち回り、弓や魔法で敵を撃ち抜き、時には近接して攻め立てる。 あまり魔法使いらしくない。自分でもそう思っている。 正直、武神・無双コースに行くかで迷った程。 筋トレやパルクールなどのトレーニングを日課にしている。 実は幼い頃は運動音痴で必要に駆られて始めたことだったが、 いつの間にか半分趣味のような形になっていったらしい。 大食漢でガッツリ食べる。フードファイター並みに食べる。 小さな体のどこに消えていくのかは摩訶不思議。 地元ではブラックホールの異名(と食べ放題出禁)を貰うほど。 肉も野菜も好きだが、やっぱり炭水化物が好き。菓子も好き。 目一杯動いた分は目一杯食べて、目一杯食べた分は目一杯動く。 趣味は魔道具弄りで、ギミック満載の機械的な物が好き。 最近繋がった異世界の技術やデザインには興味津々で、 ヒーローチックなものや未来的でSFチックな物が気に入り、 アニメやロボットいうものにも心魅かれている。 (ついでにメカフェチという性癖も拗らせた模様)
《猫の友》パーシア・セントレジャー
 リバイバル Lv19 / 王様・貴族 Rank 1
かなり古い王朝の王族の娘。 とは言っても、すでに国は滅び、王城は朽ち果てた遺跡と化している上、妾腹の生まれ故に生前は疎まれる存在であったが。 と、学園の研究者から自身の出自を告げられた過去の亡霊。 生前が望まれない存在だったせいか、生き残るために計算高くなったが、己の務めは弁えていた。 美しく長い黒髪は羨望の対象だったが、それ故に妬まれたので、自分の髪の色は好きではない。 一族の他の者は金髪だったせいか、心ない者からは、 「我が王家は黄金の獅子と讃えられる血筋。それなのに、どこぞから不吉な黒猫が紛れ込んだ」 等と揶揄されていた。 身長は150cm後半。 スレンダーな体型でCクラスらしい。 安息日の晩餐とともにいただく、一杯の葡萄酒がささやかな贅沢。 目立たなく生きるのが一番と思っている。

解説 Explan

●目的

魔法国家ミストルテインを襲撃する魔物達の撃破

●方法

魔物は右翼・中央・左翼の三か所から攻めてきます。

その内のひとつを選んで戦闘に参加してください。

PCが参加すればするほど、その場所の戦力は上がります。

●場所選択

戦闘する場所を選択して下さい。

1 右翼(脅威度小)

格3クラスの魔物300

近接攻撃主体

2 左翼(脅威度中)

格3クラスの魔物300

遠距離攻撃主体

3 中央

格3クラスの魔物300とシレーヌ&テイ(脅威度大)

魔物は遠距離と近距離タイプが半々

シレーヌ 魔物の強化

テイ 蟲を取り憑かせることで死んだ魔物を再度戦わせる

●味方NPC

3か所の戦闘場所のどれかに派遣することが出来ます
指示や指揮に従ってくれます

イグルラーチ

雷の精霊王

範囲大・威力大の雷を降り注ぐことが出来る

PCの指示に従ってくれます

魔法使い300

遠距離攻撃250 回復50

疑似ゴーレム300

近接攻撃 魂のない非生物 壁役としても使える

ケンタウロス×20

格5クラスの魔物

他エピソードの結果により協力してくれます

背に乗って戦うことも出来、プラン内容によっては、戦闘力が跳ね上がります

●敵NPC

シレーヌ

格『?』クラスの強さを秘めた魔物

各種魔法を使うことのできる10の指輪を付けている

人の姿に化けているようだが?

この段階の戦闘力で、格7クラス(一般エピソードで出て来る中では最大の強さ)

テイ

格『?』クラスの強さを秘めた元人間

生物を食らい自分の力に変える蟲を使う

蟲は死者に取り憑かせ操ることが出来る

人の形をしているが?

この段階の戦闘力で、格7クラス

どちらも、今回の戦闘では本気ではありません。

高みの見物をしていますが、状況によって多少の干渉をしてきます。

●損害

結果により、30~5%の損害をミストルテインは受けます

●その他

今回は、内容的にプランの文字数を圧迫するため、味方NPCをどこにどれだけ配置するかを、プランだけでなく掲示板の書き込みも反映します

以上です


作者コメント Comment
今回は、領地戦になっています。

解説でも書いていますが、今回の結果により、魔法国家ミストルテインは国家として損害を受けます。

その結果は今回のエピソード以降も残ります。

損害率は時間が経過すると回復していきますが、3日で1%程度です。

損害率の程度により、今後のエピソードやシナリオルートが変わってきます。

領地戦は、現在行っています【泡麗】【天遣】の決着エピソード後に、本格的に始まる予定です。

そして今回は、内容と敵の規模から、難易度は『難しい』となっています。

参加人数が少なくても、NPCとの協力で成功以上になるような調整をしています。

ただし、繰り返しますが、難易度は『難しい』です。場合によっては普通に失敗する可能性があります。

仮に失敗しても、『今回は』襲撃を受けた場所は滅びません。

以上です。

それでは、少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。


個人成績表 Report
エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:243 = 162全体 + 81個別
獲得報酬:7200 = 4800全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:命の護り手
わたしは右翼

【事前調査】で戦場の地形や気象の特性などを把握。情報を共有して味方に有利に事を運ぶ。
【推測】地形や気象の影響などを踏まえ、敵の行動・進軍路を推測。

・右翼方針
ゴーレムを前面に展開し壁役として敵の進行を妨害・物理的攻撃による敵排除
ゴーレムを盾にして背後より遠距離魔法使いが攻撃
回復魔法使いがゴーレムを維持

早い段階で中央へ合流。イグルラーチさんを守って戦う

自分は敵に切り込んで鮮血染華で魅了・混乱を与え
スプリーム・クラッシュで広範囲への攻撃を行う
回避は【妖精の踊り】
回復は【生命の息吹】
【防御拠点】で防衛ラインの維持

【視覚強化】適時戦況を確認
必要に応じて各戦場の連携・応援や負傷者の搬出を行う

シオン・ミカグラ 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:銃騎一体の兆し
左翼を担当、敵を迎撃する

ケンタウロスさん達に騎乗をお願いし、共に戦います
予め人数分の鞍を用意し、騎手もなるべく同棲の方同士で組むことでケンタウロスの文化にも配慮します

敵の遠距離攻撃を警戒し、ゴーレムを遮蔽として利用しながら攻撃
機を伺い、こちらも遠距離攻撃で反撃
ファストショットで敵より早く射撃し、戦いの流れを掴みます
さらにPnNで敵の勢いを削ってみましょう

また、騎乗中のケンタウロスの機動力を活かし、より有利に立ち回り、あらゆる角度から攻め崩していきます
群れ思考でよりシンクロし、騎乗しながらのトライショットで敵の数を減らしていきましょう
ケンタウロスさんや仲間の方が負傷したらリーライブで手当します

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:243 = 162全体 + 81個別
獲得報酬:7200 = 4800全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:勇者の誉れ
中央で前衛と指揮を務める

イグルラーチ様に信用を駆使してご挨拶と感謝を述べる
(今回の戦のみならず日頃精霊として人類を見守って下さることについても)
そしてその御力で軍勢のせん滅をお願いし時機や合図を打ち合わせる

中央に配置したケンタウロスとも同様の打ち合わせ

中央の作戦は
イグルラーチ様の雷とケンタウロス突進隊形により魔物を一掃出来るだけ減らす
魔物の群れの動きから最適な時期を推測して合図する

敵を減らしてから
シメールとテイは前衛組の仲間と一緒にケンタウロスに騎乗して叩きにいく

ゴーレムには壁役
ケンタウロスには援護、緊急時の応援要請伝達、負傷者の搬出を
臨機応変に頼む
可能ならイグルラーチ様にまた雷打ってもらう

カゲトラ・トウジロウ 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:剛麗なる龍爪龍翼
我は右翼に向かう

敵陣に切り込み、味方の魔法使いとの連携を意識しながら敵を切り伏せる
また、ゴーレムに龍翼演舞:花を舞い捧げることでより強固に守りを強める

戦闘時は部分硬質化で我も防御を固めつつ、岩牢刀で攻撃
一致団結で我自身の力も高め、魔法使いの遠距離攻撃で弱った魔物に全力攻撃で追撃することで確実に数を減らす
敵に優先的なターゲットにされたり囲まれた場合は、通常反撃と龍爪撃で打開しよう

また、龍の翼で飛翔し、立ち回りをうまく切り替えて敵勢を攪乱
味方の魔法使いがより攻撃を通しやすくするようかき乱してやろう
こちらが早く片付いたら、無事な者が負傷者の対応や被害状況の確認に当たるよう指示し損害を抑えるのを試みる

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:194 = 162全体 + 32個別
獲得報酬:5760 = 4800全体 + 960個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:支配言語使い
見知った顔に歓迎されてないお客様がぞろぞろと…
ただ黙って見てる訳にはいかないよね

事前にイグルラーチから話を聞いておく
で、ただの魔物の群れって訳じゃなさそうだね
…本格的に攻めてきたって感じ?

行き先:中央
基本行動は【演奏】での支援、学園生だけでなくイグルラーチ様や魔法使い達も対象
【演奏】は効果が切れ次第即発動、なるべく支援効果を切らさないように
蟲や魔物には【プチコード】 特にテイや蟲が出てきた際は集中して攻撃
【危機察知】で呪詛や大型の攻撃を察知できれば味方に伝達
敵の攻撃は「踊り」「緊急回避」でステップをふみながら回避

オルタネイト・グルタメート 個人成績:

獲得経験:243 = 162全体 + 81個別
獲得報酬:7200 = 4800全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:飢餓と死の共感者
心情:今回は怒ってるでありますよ。

戦場:中央

行動:
接敵次第【総統演説】でBSを狙う

味方を守るために、敵を刈り取る
近距離型を第一優先に攻撃
蟲がいると操られるため、死亡より戦闘不能にさせたい
そのため、足など行動に支障が出る部位への攻撃やBS付与を優先

【威圧感】【リ13】でBS狙い
【覇道行進】【絶対王セイッ!】で攻撃
【リ1】【リ2】【リ4】で防御/回避

蟲への対応は、自身の『聖水』の使用と光魔法が使える人にお願いをする
回復用で『カカオポッド』の用意と『シャンティ・パリマラ』をたいておく

連携するために自分が把握したことは叫ぶ

「何度でもぶっ潰すって言ったであります。」
「絶対に貴様らは許さないであります!」

ナノハ・T・アルエクス 個人成績:

獲得経験:243 = 162全体 + 81個別
獲得報酬:7200 = 4800全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:剛霊無従えし戦姫
■目的
左翼防衛

■行動
ゴーレムを指揮しつつ、僕も攻撃に参加するよ。

僕はゴーレムを盾に後方から、射程に入った敵をファイニンで撃つ。
数が多いのならトライショットで纏めて撃ち抜くよ。
魔力が減ってきたらバレットリロードで回復、そして撃てるだけ撃っていくよ。
相手に撃たれてばかりは居られない!牽制も含めて、攻められるときは攻める!

ゴーレムの指揮に関しては、各個撃破されないように陣形を重視。
前線が崩れないように全機でカバーしつつ前進して押し上げていくよ。
相手は遠距離攻撃が主体、だったら近接に持ち込めればゴーレム達が有利になるはずだ。
焦らず臆さず進もう!行くよ、ゴーレム!ゴーフォワード!

パーシア・セントレジャー 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:388 = 162全体 + 226個別
獲得報酬:11520 = 4800全体 + 6720個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:指揮者の誉れ
◆目的
ミストルテインに迫る魔王軍迎撃及び撃破
可能な限り損害を減らすように

雷の精霊王の安全を確保

◆流れ
戦力的に敵右翼が最初に壊滅すると思うから、壊滅に追い込めそうなら、中央に突撃命令で攻めに転じるとともに、右翼には敵を殲滅しつつ敵中央の側面を衝いて貰い、敵軍の混乱を狙う

敵中央のヘイトを少し右翼に回せれば上々
そのうえで、左翼が敵左翼を食い破る頃合いに……右翼に寄ったヘイトに敵中央が引っ張られてたら、再度突撃命令
うまく左翼が敵中央の背後を急襲する形にできるかも

◆応戦
前衛壁役に騎士叙勲
全体的に大打撃を受けたら高貴たる行いで軽減

全体の戦況を注視しつつ、第六感を頼りに雷の精霊王には前に出すぎないようお願い

リザルト Result

 千に近い魔物の群れが近付く。
 遠目でも確認できる悪意の群れに、学園生達は目まぐるしく動いていた。

「相手の布陣から考えると、最初に切り崩せるのは右翼ね」
 個人戦闘では無く、軍同士の戦争の視点で【パーシア・セントレジャー】は現状を俯瞰する。
「こちらの戦力的に敵右翼が最初に壊滅すると思う」
 その視点は、王様・貴族コースで学んでいるからか? あるいは出自ゆえか?
 どちらにせよ分析は鋭い。
「壊滅に追い込めそうなら、中央に突撃命令で攻めに転じるとともに、右翼には敵を殲滅しつつ敵中央の側面を衝いて貰って、敵軍の混乱を狙いましょう」
「ならオレっちたち中央は、右翼から援軍が来るまで受けに徹するってことか」
 尋ねる【イグルラーチ】に、パーシアは応える。
「受けに徹しつつ、右翼の援護を狙います。少しでも早く右翼が自由に動けるようにして、敵中央のヘイトを少し右翼に回せれば上々だと思います」
「左翼の方はどうすんだい?」
「左翼が敵左翼を食い破る頃合いに……右翼に寄ったヘイトに敵中央が引っ張られてたら、再度突撃命令を。うまく左翼が敵中央の背後を急襲する形にできるかも」
 パーシアは、そこまで言うと、作戦会議に参加しているミストルテインの魔法使いに提案する。
「左翼側の遠距離攻撃魔法使いで、騎乗が得意な方が居るなら、ケンタウロスと同性の組み合わせで3名ほど騎乗して貰えると助かる。機動力を活かして敵を撹乱して欲しいわね」
 これにミストルテイン側は同意。
 ケンタウロス達への鞍などの手配も合わせ急ピッチで準備は進む。
 それを見ていた【イグルラーチ】は、やる気満々で言った。
「オレっちも全力で行くぜ」
「それは待って下さい」
 パーシアが止める。
「敵の狙いが分かりません。もし狙いが貴方だったなら」
(雷の精霊王の力は強力だけど、敵は何か企んでそうな気もするのよね)
 戦術だけでなく、戦略的な視点でパーシアは考える。
(敵の狙いが雷の精霊王だったりしたら……彼を喪ったらミストルテインに与える衝撃は大きすぎる)
「今後のミストルテインのためにも、前に出過ぎないようお願いします」
「ん~、でもオレっちも役に立ちてぇしなぁ……でも戦いそのものは、みんなみたいに巧くねぇし」
 イグルラーチは少し考えたあと――
「そうだ! パーシアっちが、オレっちの背中に乗って指示出してくれ」
 そう言うと、巨大な雷鳥の姿になる。
「空から見ながらなら指示も出し易いしな。よろしく頼むぜ!」
「……分かりました」
 少し考えて頷くパーシア。
 こうして戦術が決まっていく中、【シキア・エラルド】がイグルラーチに尋ねた。
「で、ただの魔物の群れって訳じゃなさそうだね……本格的に攻めてきたって感じ?」
 敵のリーダー格らしき2人の内、蟲を従えた者がいると物見からの話を聞き、戦意が高い。
(見知った顔に歓迎されてないお客様がぞろぞろと……ただ黙って見てる訳にはいかないよね)
 やる気を見せているシキアに、イグルラーチは応えた。
「包帯のヤツは人蟲だろうな。惨いことしやがる」
「どういうこと?」
「被害者なのに自覚が無いってことさ。あんな真似が出来るのはキマイラしかいねぇ」
「それって、もう1人のこと? どういう奴なの?」
「魔王が作り出した最強の魔物だ。全ての生物の要素を組み込んだ怪物。オレっちたち精霊王でも、一対一なら消滅させる力がある。夜天覇道達、覇王六種に殺されたと思ってたんだけどな……」
「夜天覇道? それって、すぐ死ぬ吸血鬼のこと?」
 最近関わったことのあるシキアは説明すると、イグルラーチは応えた。
「アイツまで生きてたのか! ってことは、他の覇王六種も――」
「どういうこと? 覇王六種って、なに?」
「魔王に反抗した魔族の中で、魔王の呪いを自力で弾けるほどの力を持ったヤツらのことさ。それで、夜天覇道と会った時、他に何か話したか?」
「それは――」
 シキアは他には聞かれないようにしてシスイノシの話をすると、イグルラーチは驚いたように言った。
「そいつは、この世界を形作った創造神の言葉を劣化させたもんだ。元が創造神の言葉だから、この世界の存在なら強制的に従わせる力がある。でも気を付けろよ。強すぎる力は、使うほどに飲まれる可能性がある。にしても、何でそんなの使えんだ」
「さぁ? 先祖が魔族と契約したからじゃないかって言われたけど」
「あ~、なるほど」
 シキアの顔を見ながら、イグルラーチは納得する様に言った。
「言葉の魔族にして創天覇道コトノハと契約したんじゃねぇか? イケメン好きだったからなぁ」
「そんな理由なの?」
「そんな理由で契約するようなヤツなんだよ」
 当時を思い出すようにイグルラーチが言っていると伝令から、敵が戦闘区域に近付きつつあることが伝えられた。
「よし、それじゃ頼むぜ」
 イグルラーチの言葉に合せ、皆はそれぞれの配置に分かれる。その寸前、【カゲトラ・トウジロウ】は【シオン・ミカグラ】に声を掛けた。
「戦う前に言いたいことがある」
「――はい」
 覚悟を宿す瞳を真っ直ぐに見つめながら、カゲトラは言った。
「シオン、先日の吸血鬼の課題の話だが」
 視線を重ねたまま続ける。
「ぬしの父が我の仇と聞いた時、我は正直、その細首をへし折りたかった」
 シオンは返さず、カゲトラの言葉を全て受け止めようとする。
 だからこそ、カゲトラは言った。
「……だが、あのケンタウロスの氏族から聞いた。ぬしの実直さと優しさを」
 少し離れた場所で、【アサ】が見守るように見詰めている。
 シオンのこれまでの行動が、カゲトラの言葉に繋がった。
「今は一先ず信じてみたくなった。ぬしが、魔銃の男とは違うと」
 すぐにはシオンは応えられなかった。
 けれど懸命に、振り絞るような声で返した。
「はい……カゲトラさんの言葉に、必ず……必ず応えてみせます!」
「……そうか」
 強張った力を抜くようにカゲトラは息を抜き、後は信じるというように、無言で自身の持ち場へと向かって行った。そこに――
「行くぞ。力を貸す」
 鞍を付けたアサがシオンの元に来てくれる。
「はい!」
 精一杯応え、戦いへの意欲を高めるシオンだった。

 戦いの準備は整う。
 魔物達と睨み合うような間を空けて、戦いは始まった。

●右翼戦闘
(風向きは右から。上空がやや強い。遠距離から魔法を撃つ時は、それも考慮に入れないと)
 戦場の風の動きを【エリカ・エルオンタリエ】は読み解く。それに加え――
(右手に行く程、高さが急になって来る。だとすれば、敵の進行ルートは――)
 これまでの戦闘経験に裏付けされた勘で、仲間の魔法使い達に助言を与えていく。
「――このルートで敵は攻めてくる可能性が高いです。それに合わせて戦いましょう」
 頷く魔法使い達。
 彼らは、魔法の威力自体は大きいものの、戦闘経験がある者は少ない。
 エリカは、敵が交戦圏に踏み込む前に、少しでも多くの味方に助言をすべく走り回る。
 走りながら、必死に焦る気持ちを抑えていた。
 それは、この場の戦闘だけではなく、アークライト達のことが気に掛かっているのも原因だった。
 なぜなら、アークライト達の犠牲を讃える者達のことを知らされていたからだ。
(なんで、そんなことに……)
 アークライトを取り巻く今の状況に、エリカは大きな不安を覚えている。
(『命を懸けて他者を守る』ことは美しいかもしれない。だけど、死に急ぐことは、生きて困難に立ち向かい続ける恐怖から逃げることにならないだろうか?)
 自己犠牲を認めるアークライト達と、礼賛する者達。
 それは『本当に立ち向かうべきこと』からの逃避であるようにしか思えないのだ。
(まだ残っている命を捨てて『美しい物語』を求める事より、命尽きるまで戦い続ける事の方が、より世界を守ることに繋がるはず)
 それは勇者のひとつの形。
(恐怖から逃げるのではなく希望をもって戦い続けなければ)
 逃げるのではなく、立ち向かう。
 恐怖を知りながら、なお希望を抱く。
 勇者として、エリカは動いていた。
 それに仲間も応えるように動く。
「我は敵陣に切り込もうと思う」
 カゲトラが敵を見据えながら言った。
「もちろん、ひとりで無策で掛かるつもりはない。連携は意識するつもりだ」
 カゲトラの言葉に、魔法使い達が頷く。
 そこにエリカも続けた。
「ゴーレムを最前線に出して下さい。ゴーレムを壁にして敵の攻撃を防ぎつつ、私も前線に出ます」
 エリカの言葉に魔法使い達が応えた。

 意志統一と準備は整い、敵は近付く。
 交戦圏に入った瞬間、200の遠距離魔法使いが一斉攻撃。
 敵の進攻が止まった隙を逃さず、エリカとカゲトラが、ゴーレム達を率いて前線へと躍り出た。

「まずはゴーレムを強化する」
「お願い。その間は護るから」
 前線に到達すると同時に、カゲトラが龍翼演舞:花を舞う。
 翼をはためかせ力強く、同時に流麗なる舞いは、ゴーレム達に護りの加護を与えて行く。
 それを止めようと敵の集団が突進して来るが、エリカが前に出て迎え撃つ。
(させない)
 強化した視覚で敵の動きをいち早く見切っていたエリカは、敵の進攻路に向け全力で駆ける。
 止まることなく疾走し、同時に魔方陣を起動。
 闇の魔力を体内に蓄積していく。
 距離を詰めるエリカに気付いた敵は、各々武器を持って殺意をぶつけてくる。
 しかし、その全てはエリカに届かない。
 くるくると舞いながら敵の攻撃を紙一重で躱していき、敵軍の只中に到達するや、闇の魔力を解放した。
 手の甲を傷付け、血の代わりに飛び散る呪詛が敵に降り注ぐ。
 それを浴びた敵は侵され狂う。
 時に同士討ちをし、あるいは呆然と佇む。
 敵を混乱させた所で、エリカは全力でエーデンユートに魔力を込め一気に解き放つ。
 嵐の如く破壊の力が周囲に吹き荒れ、敵を次々薙ぎ倒していった。
 エリカは苛烈に戦う。
 だがそれは、護ろうとする意志が込められている。
(誰も死なせない)
 それこそがエリカの意志。
(我々には命の限り全力を尽くし世界を守る義務がある)
 今だけでなく、未来も見据え。
(この戦いの後も、戦乱によって荒れた世界を復興しなければならないし、飢えや貧困から人々を救う事も大事な仕事)
 だからこそ――
(ここで終わってはいけない)
 命の護り手としての意志を抱き戦っていく。
 そのお蔭で、カゲトラは舞い終えた。
「ゴーレムが前に出る! その間に回復を!」
 エリカを護るため、カゲトラはゴーレムと共に前に出る。
「ありがとう」
 エリカは礼を言い、一端後退。
 消費した魔力や体力を回復役の魔法使い達が癒していく。
 それを止めようと敵は突進して来るが、護りが強化されたゴーレム達が抑えきる。
 こう着状態になった所に、カゲトラが躍り出た。
「しばし試し斬りに付き合ってもらうぞ」
 自身が鍛刀した岩牢刀を手に、敵に斬り込む。
 敵は迎え撃とうと錆びついた剣で斬りかかって来るが、それごとカゲトラは岩牢刀で斬り砕く。
(やはり威力は絶大。だが、じゃじゃ馬が過ぎる)
 ごっそりと魔力を貪りながら破壊の力を見せる岩牢刀に、作り手としてのカゲトラは手放しで受け入れられない。
(使い手を浪費する武器など――だが、今はこの力が要る)
 独りであれば早々に魔力が力尽きるが、今は仲間がいる。
 仲間を信じ、さらに苛烈にカゲトラは戦う。
 休むことなく敵を斬りつけていく。
 防御を捨てた攻撃主体の動きは、敵に大きな傷を与えていくが、カゲトラも無傷で済まない。
 幾度となく攻撃を受けるも――
「ふん、そのなまくらな爪や牙で我らを断てるものか!」
 部分硬質化で攻撃を受け、傷を最小限にする。
 それでも敵の勢いに囲まれそうになるが、逆にカゲトラは突進。
 斬りつけたあと、敵の身体を足場に跳び上がる。
 そこからさらに龍翼を羽ばたかせ飛翔。
 空を翔け、右手で岩牢刀を振るい。
 左手に魔力を集中し生み出した龍爪で、敵を切り裂いた。
 その様は豪胆にして流麗。
 龍翼と龍爪を魅せつけていった。
 カゲトラは敵を切り崩し、代償に力を大きく消費する。
 そこにエリカが復帰。
「おまたせ! 背中の守りは任せて」
「頼む」
 力強い仲間の活躍に笑みを浮かべながら、カゲトラも戦いを続けた。

 右翼は優勢。
 その状況で、戦いは進む。

●左翼戦闘
「僕はゴーレムを連れて敵を分断するよ!」
「はい、お願いします!」
 数十のゴーレムを従え前に出る【ナノハ・T・アルエクス】に、アサに騎乗したシオンが応える。
 ナノハはシオンに返すと、ゴーレムを率いて進軍する。
(凄い数の魔物の群れ……魔王軍も本腰入れてきたってことかな)
 向かって来る殺意の群れを前にして、ナノハは自身を鼓舞する。
(ここまで大規模な戦闘は初めてだけど、皆が居れば何とかなる!)
 ナノハの進軍に合せ、シオンや魔法使い達が動いてくれている。
 それだけでなく、ゴーレム達がナノハに付き従うように動いていた。
「力を合わせて頑張ろう!」
 ナノハの呼び掛けに応えるように、ゴーレム達は低い稼働音を上げる。
 ナノハに付き従うゴーレム全てが、彼女の言葉に応えるように調整されていた。
 それはナノハが、事前に性能などを確認したり、整備の手伝いをしたことが切っ掛けだ。

「一緒に戦う仲間のことを知るのは大事だし、万全にしておくのは重要だよ」

 道具ではなく、仲間としてゴーレムを整備するナノハに、魔法使い達は共感を覚えたのか、彼女専用に調整してくれたのだ。
 そのお蔭で、僅かな指示でゴーレム達は的確に動いてくれる。
「壁役を敵側に向けながら急ごう。ある程度被害を受けたら、即時交代して全壊を防いで」
 ゴーレム達は低い重低音を上げ応えた。
 そこに敵の遠距離攻撃が放たれるが、ナノハを守る様にゴーレム達が動き、全てを受け切る。
「ありがとう!」
 自分を身を挺して守ってくれるゴーレム達に礼を言いながら、ナノハはゴーレムを傷付けようとする敵に攻撃する。
「これ以上させないよ!」
 ファイニンに魔力を込め、連続射撃。
 ゴーレムに攻撃しようとする敵を蹴散らしていった。

 だが敵の数は多い。
 ナノハが後方に回り込もうとするが、それを邪魔し、逆に死角から襲い掛かろうとする者も居る。
 しかし、それを遊撃役のシオンが打ち倒す。

(今回は訓練じゃなく、実戦……うぅ、緊張します)
 身震いしそうになる自分を鼓舞し、意欲をアサに伝える。
「アサさん、よろしくお願いします!」
「任せろ!」
 シオンの呼び掛けに応え、アサは急加速。
 振り落とされないようにしながら、敵へと接敵する。
(私が足かせにならないようにしないと)
 アサの動きを邪魔しないよう意識して、シオンは連続射撃。
 壁役のゴーレム達の隙間を抜くようにして、ナノハの死角に近寄ろうとする敵を撃ち抜く。
 だが急所を外す。
 アサの背に乗り、狙いが巧く付けられないでいた。
(折角、アサさんのお蔭で素早く移動できるのに)
 巧くいかない自分に、シオンが悔しく思っていると――
「お前の望むように動け。私が合わせる」
 アサが敵の攻撃を避けながら言った。
「それは――」
「構わん。私はお前のことが分からぬ。当たり前だ。知る機会があまりにも少なかった。だが――」
 シオンが撃とうとした瞬間、それを読み取ったアサが最適の場所へと移動。敵の急所を撃ち抜く。
(これは)
 驚くシオンに、アサは言った。
「いま私はお前の足であり、お前は私の腕だ。2人であると同時にひとつでもある。お前は思うがままに動け。私はそんなお前を感じとる。だからお前も、私を感じろ」
 ふたりであり、ひとつでもある。それを伝えられ――
「はい!」
 シオンは力強く応える。
(思うがままに。そして感じる)
 迷いを捨て、シオンは銃を撃ち続ける。
 ファストショットで敵より早く射撃し戦いの流れを掴み、時に騎乗しながらのトライショットで敵の数を減らしながら、アサの動きに逆らわず連いて行く。
 群れ思考でシンクロすることで、次第に動きのズレが無くなっていく。
 それは銃士であるシオンと、騎士であるアサが一体となって戦い始める兆しだった。
 単純な2人分の力ではない一体となるが故の強さで、シオンとアサは敵を次々打ち倒す。
 その援護もあり、敵の背後に辿り着いたナノハは一気に攻勢に出た。
「突撃!」
 ナノハの呼び声にゴーレム達は一斉に応える。
 敵の後方を突き、射程に入った敵をファイニンで撃っていく。
 堪らず敵は集団で襲い掛かって来ようとするが、それこそナノハの力の見せ所。
「いっけー!」
 銃身に自身の魔力を集約し、一気に解放。
 無数の魔力弾が敵を撃ち抜く。
 敵を的確に倒しながら、同時にゴーレムに指示を出す。
「右手に展開! 壁役は一端後退、回復して貰ってから側面に突っ込んで!」
 ナノハの指示に応え、ゴーレム達は連携して動く。
 ゴーレム単体の性能では届かない有機的な動きを、ナノハのお蔭で実現していく。
 霊魂が無いゴーレム。
 だがそうとは思わせないほど巧みに、ナノハは彼らを従え戦っていた。
「焦らず臆さず進もう! 相手は接近戦には弱いはず! 行くよ、ゴーレム! ゴーフォワード!」
 ゴーレム達は付き従う戦姫の号令に合せ、さらなる戦果を見せていくのだった。

 右翼に続いて、左翼も敵を次々倒していく。
 その中で、中央も激しい戦いを繰り広げていた。

●中央戦闘
 左右両翼で激しい戦闘が続く。
 それは中央も変わらず、学園生達は勇猛果敢に戦っていた。

「このまま敵前衛を突っ切ります! いけますか?」
 敵首魁への道を切り開くべく、【タスク・ジム】は今回の相棒たるケンタウロスに呼び掛ける。
「承知」
 短く、だが確かな意を返し、ケンタウロスは全速疾走。
 それを迎撃するべく敵が襲い掛かって来るが、【オルタネイト・グルタメート】が援護してくれる。
「タスク殿の邪魔はさせないであります!」
 総統演説による強制的な注意の引き付けを行い、タスクから敵の意識を逸らさせた瞬間、ペリドット・サイスの刃を振るう。
 それは武力を以って支配する者の強烈な一撃。
 抗うことなど許さない純粋な暴力となって、敵の足を切り裂いた。
「今の内に行くであります!」
「ありがとうございます!」
 オルタネイトが前衛の敵を引き付けてくれたお蔭で、一気に突っ切る。
 だがその後には、遠距離攻撃を主体とする敵の群れ。だが――
「僕が守ります! だから安心してください!」
 タスクはケンタウロスの前方にシルトを展開。
 基本は自分を守るための魔力の盾だが、それをケンタウロスを守るために使う。
 それゆえ、タスクは敵からの攻撃を受けるも、怯むことは無い。
「お前――」
「このまま進んで下さい!」
 タスクの傷を気に掛けるケンタウロスに、タスクは応える。
「倒れるつもりなんてありません! 僕も、みんなも、勇者候補生なんですから!」
 信念を込めたタスクの言葉に、ケンタウロスは言葉と態度で返す。
「――信頼しよう」
 さらに加速。
 敵の攻撃を置き去りにするような速さで駆け抜け、敵の首魁たる【シメール】と【テイ】に接敵。
 ケンタウロスの速度を乗せた、月下白刃の一撃を撃ち振るう。
 鋭い音と共に、シメールが素手でそれを受け止めた。
「邪魔ねぇ」 
 シメールは魔物達に視線を向け、遠距離攻撃をタスク達に向け撃たせようとする。しかし――
「させねぇぞ!」
 イグルラーチが無数の雷を落とし牽制。
「ありがとうございます!」
 イグルラーチに礼を返し、笑みを浮かべながらタスクは戦う。
(僕達は独りじゃない。みんなで戦ってるんだ)
 力を合わせる事の強さに助けられながら、タスクは敵の首領たちに攻撃を重ねていた。

 この動きで、中央の魔物達の動きが乱れる。
 それを、イグルラーチの背に乗り戦況を見極めていたパーシアは逃さなかった。

「右翼の援護を!」
 イグルラーチに頼み右翼側に移動したパーシアは、指揮者として魔法使い達に檄を飛ばす。
「挟撃で右翼を一気に落とす! 恐れるな! 必ず勝利に繋がる!」
 鼓舞しながら、加護の力を与えるべく声を張り上げる。
「今この一時、貴方達の主君として命じる! 陽光に煌めく鎧となり、漆黒に抗いて白昼を守る剣となれ! 応えるなら、私は貴方達に報いよう!」
 魔力を振り絞り、皆に魔力を送り込む。
 それは護りの加護となり、戦うための力へと変わった。
 パーシアの援護で、一気呵成に魔法使い達は右翼に攻め込む。
 すでに奮闘していたエリカやカゲトラ達と協力し、挟撃して敵を殲滅していく。
(これなら右翼は先に片付く。左翼は……まだね。こちらの被害は少ないけど決定打に欠ける)
 右翼が攻撃主体の編成であるのに対し、左翼は防御主体の編成で戦っている。
 そのため左翼は仲間の傷は少なくすんでいるが、殲滅には時間が掛かっていた。
「右翼の決着がつき次第、中央にもそちらの戦力を投入して叩きましょう」
「分かった。それより、大丈夫か? 無理してるみたいだけど」
 イグルラーチの心配するような声に、パーシアは応える。
「大丈夫です。助けがありますから」
 そう言うと、連れて来ていたカカオポッドからチョコを取り出し食べると回復した。
「このまま行けば勝てます。そのためにも、右翼の援護を」
「おう、任せろ!」
 イグルラーチは楽しげに返すと、雷を落とし援護を続けていった。

 戦術の巧さもあり、敵の右翼を先んじて落とす。
 それにより余裕が出来た右翼が中央に突進。
 敵の中央は、そちらに兵を割かなければならなくなり、必然、敵の首領たるシメールとテイの守りが薄くなる。
 そこへ学園生達は踏み込む。

「援護するから。安心して前に出て」
 シキアは青嵐をひきながら皆と共に前に出る。
 妙なる調べの演奏は仲間に強化の加護を与え、常よりも一歩先へと攻撃を届けていく。
 より遠くへと攻撃が届くことで、敵の首魁への道が開ける。
 そこでは、先行して敵の首魁を抑えていたタスクと、援護の雷を落とし続けるイグルラーチが居た。
(ここが踏ん張り所だね)
 シキアは自身へのリスクを無視し、力を行使する。
『止まれ』
 テイと――
『動くな』
 シメールに向けシスイノシを発動。
(支配言語。支配なら強い言葉の方が良いよね)
 神の言葉へ通じる言語を放ち続ける。
 その強制力に、テイとシメールの2人は僅かに動きが鈍る。だが――
「なめんじゃねぇぞ小僧!」
「コトノハに比べて言葉が軽すぎるわねぇ」
 あっさりと振り切る。
 だからこそ、より強く言葉を放ち続け――
『ウザイんだよ死に損ない』
(……俺、今、なんかいった?)
 正気が遠のく。
『大人しく支配されてろ』
(……支配?)
 力の反転が始まる。
 シキアが力を使うのではなく、力がシキアを使おうとしていた。
 それをシキアは――
「バッカじゃないの?」
 自身の言葉で吹っ飛ばす。
「支配? 何が面白いの、それ」
 周囲からの異常な期待と執着。そして父の言葉。
 それに対して口にした過去の言葉――

「――あんた達全員、大嫌いだ!!!」

 それは自由を望んだからではなかったか?
 いま学園に居て、仲間と共に、友達と一緒にいるのは、支配のためか?
 いいや、違う。
『俺は俺を支配する』
 自分自身にシスイノシを掛け、自分自身であることを、我を貫く。
 そして強烈な自我に支えられ、支配言語を使いこなす。
『余所見するなよ』
 テイは逆らえない。
『俺を見ろ』
(ほら、お前が嫌いな俺だよ)
 逃れられぬ挑発に、テイの意識が向いた瞬間、オルタネイトが跳び出した。
「自分は、怒っているでありますよ!」
 渾身の力で斬りつけるペリドット・サイスを、しかしテイは素手で弾く。
「テメェ!」
 苛立たしげに声を上げると、テイは自身の両腕から蟲を生み出しオルタネイトを襲う。
「喰ってやらぁ!」
 次々襲いかかって来る蟲を、オルタネイトは自身の身体を幽体化させ透過し躱す。
 躱しながらペリドット・サイスを振るい続けるオルタネイトを、テイは煩わしそうに攻撃する。
「邪魔だ! 俺にろくに傷も付けられねぇ奴が、なんのつもりだ」
「そんなの決まってるであります」
 攻撃の手を休めず、オルタネイトは宣言する。
「何度でもぶっ潰すって言ったであります」
 それは死を踏みにじり冒涜する者への怒り。
「絶対に貴様らは許さないであります!」
「笑わせんな!」
 怒声を上げながら攻勢を強めるテイ。
 その勢いに押され、少しずつオルタネイトは押されていったが――
「オルタネイトさん!」
 仲間が来てくれたことで余裕ができたタスクが、テイに向かって聖水を投げつける。
「ちぃっ、テメェ――」
 ダメージは無く、だが一瞬ひるんだ隙を逃さず、オルタネイトはペリドット・サイスを振りかぶり、投げつけた。
「なっ!」
 意表を突かれるテイ。
 リバイバルが使用する武器は、魔力で再現した物。
 手放せば僅かな時間で消え失せるが、その僅かな時間を使って投げつけ、テイは虚を突かれた。
「くそっ、こんな子供だましに――」
 怒りはあれど、テイに焦りは無い。
 武器を魔力で再構成して現出させるには多少とはいえ時間が掛かる。
 その隙に体勢を整えようとしたが――
「食らえでありますよ!」
 オルタネイトは武器では無く、自分の拳を叩き込む。
 幽霊とも言えるリバイバルの拳。
 生身のような確かさは無かったが、それでも意地を通すように、勝てずとも一発殴りたかった。
 虚を突かれたテイは、避け切れない。
 まともに殴りつけられて――
 オルタネイトとテイは、忘れている記憶を、共感した。
(これは、なんであります……)
 それはオルタネイトがリバイバルであり、テイがリバイバルの異形である人蟲であるからか?
 いや、それだけでは足らない。
 共に同じく、飢餓と死を知っているからこその共感が、2人には起っていた。
(子供が……)
 オルタネイトが見るそれは、テイが生身の人間であった時の記憶。
 水さえ与えられず、首から下を地面に埋められた子供。
 飢餓で死に逝く彼の前に並べられた、豪華絢爛なご馳走。
 決して食べられないそれを見せつけられ、テイの心は飢えに染まっていく。
(食べたい、食べたい食べたい食べたい……お腹、空いたよぅ……)
 それが極まった、その瞬間――
「好い人蟲に、なりなさいねぇ」
 楽しげな声の主が、テイとなる子供の首を刎ねた。
「止め――」
 過去の記憶に、思わずオルタネイトが止めようとした瞬間――
「ぉ、ぁ、あああああっ!」
 テイは苦しげに絶叫した。
 それを見たシメールは、面倒そうに舌打ちする。
「しょうがないわねぇ」
 嵌めている指輪をふたつ外し素手で砕くと、禍々しい魔力を放出した。
「折角の封印用の指輪がオジャンよ。でもテイを放っておく訳にもいかないし、退く前に行きがけの駄賃ぐらいは貰うわぁ」
 そう言うと、大きく口を開く。
 途端、悍ましいほどの魔力が口の中に集まっていき、視線をイグルラーチへと向ける。
 明らかな殺意の眼差し。
 だがこの場ですぐに動ける者は居ない。
 それほどにシメールの放つ魔力は悍ましく恐ろしい。けれど――
「させません!」
 タスクが、勇者原則を体現する様に声を張り上げた。
「誰も傷付けさせません! 僕は、守るんだ!」
 それは勇者の証し。
 勇者とは、力ある者ではなく、勇気ある者。
 恐怖を前にしても勇気を抱き、自分だけでなく、仲間と共に前に進める者。だからこそ――
「力を、貸して下さい!」
「おう!」
 タスクの呼び掛けに、相棒たるケンタウロスが応える。
 初速から全力疾走。
 恐怖を勇気で乗り越え、シメールへ一気に接敵。
 距離を詰めると、タスクの攻撃の間合いに踏み込む。
 それをシメールは、鋭い爪を生やした手で斬り裂こうとする。
 だが、それをタスクは受け切ると、シメールの一撃の勢いも乗せたカウンターを叩き込む。
 それこそが、攻防一体のカウンター、晴天灰陣月下白刃。
 まともに受けたシメールは斬り裂かれ、イグルラーチへの照準がズレる。
 口から放たれた光熱波は、大きく横に逸れ過ぎ去っていった。
「余計なことしてくれたわねぇ」
 忌々しげにシメールが呟くが、それはテイの叫びのような声に掻き消される。
「ふざけんな!」
 憎悪と、そして本人すら気づかぬ羨望の声を上げる。
「たかだか枝豆なんかで、そんなもんで、飢えが満たされるか! ふざけんな、ふざけんなふざけんな……ふざけんじゃねぇぞ!」
 それにオルタネイトは、熱い枝豆愛と拳で応えた。
「枝豆は偉大であります!」
 拳を叩きつけながら想いをぶつける。
「枝豆は美味しいのであります! 食べれば笑顔になるのであります! 枝豆は、満たしてくれるのでありますよ」
 テイに語り掛けるように、オルタネイトは言った。
「食べることで満たしてくれるのは、飢えだけじゃないのでありますよ」
 一瞬、テイは言葉に詰まる。しかし――
「殺す!」
 全身を蠢かせ殺意を言葉に乗せた。
「殺す殺す殺す! 全員喰い殺す! 1人も残さ――」
「そこまでよ」
 シメールがテイを抑える。
「こんな所で完全解放して皆殺しにする気? 言ったでしょ? この世の全ては魔王様の供物。勝手に殺そうとしてんじゃないわよ」 
 そう言ってテイの首を握り潰すと、警戒する学園生達に向け言った。
「じゃーねぇ。今日の所は退いてあげる。せいぜい、魔王様が復活するまで、みじめったらしく怯えて過ごしなさい」
 捨て台詞を言うと、首を潰されたまま暴れるテイを引き摺って去っていく。
 それを追おうとしたが、生き残った魔物達が一斉に襲い掛かってくる。
 全てを倒し終えた頃には、シメールとテイは居なくなっていた。

 戦い終わり、怪我と疲労が残る者も多い。
 だが、被害を可能な限り抑えることが出来た。
 それを労うイグルラーチに、タスクが皆を代表して言った。
「戦いの助力、ありがとうございました。常日頃から人々を見守って下さっていることも合わせて感謝します」
「礼を言うならこっちだってよ」
 イグルラーチは、楽しげな声で応えた。
「お前さん達が来てくれなけりゃ、ミストルテインは、どうなってたか分からねぇ。これからも、よろしく頼むぜ」
 今後の協力関係も含め、イグルラーチはミストルテインを代表して言った。

 そして戦いが終わり、次なる備えのため、ナノハは提案する。

「そういえば、今回は近距離型だけみたいだね? 中距離型や遠距離型は今回お留守番だったのかな?」
 これにミストルテインの魔法使いが応える。
 なんでも、近距離なら自動で動かすのに不備が無いが、中・遠距離では命中精度などで不安があり、同士討ちも考え下手に出せなかったという。
「そうなんだ。どちらにせよ、ゴーレムは今後の防衛の要になりそうだし、強化開発出来ると心強いね」
「進めているのですが、中々」
 苦労している魔法使い達に、ナノハは技術提供を申し出る。
「う~ん、異世界のロボット……アサルトコアやユードライヴとか参考にならないかなぁ?」
 これに魔法使い達は大いに興味を示し、後日、ナノハを介して技術が提供された。
 それにより、中・遠距離対応も含めた、新ゴーレムの製造が開始されることになる。
 学園やセントリアも協力することにな、急ピッチで各地に配備される流れとなった。

 かくして、魔物の脅威からミストルテインを守り切り、今後の備えにも繋がる活躍を見せた学園生達であった。



課題評価
課題経験:162
課題報酬:4800
【領地戦】悪意の群れを撃ち砕け
執筆:春夏秋冬 GM


《【領地戦】悪意の群れを撃ち砕け》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 1) 2021-12-18 00:17:42
賢者・導師コースのエリカ・エルオンタリエよ。よろしくね。

一緒に戦い、絆を結んできたケンタウロスさんの突撃が大きな武器だけど
どの戦場で、どのタイミングで使うか、よく考えたいところだわ。

敵勢力の完全撃破は難しくても、ネームドボスにプレッシャーを与えることができれば、
敵に侵攻中断や撤退を選択させる事もできるかもしれないから、
厳しい状況だけど、柔軟に戦略を練りたいわね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 2) 2021-12-18 08:24:40
勇者・英雄コースのタスク・ジムです!
よろしくお願いいたします!

大規模戦闘!気合い入りますね!
欲張り無双の僕は、完全勝利も全員無事も両方欲しい(ワガママ)ので、
ベストを尽くして、まずは作戦会議頑張っていきましょう!

《光と駆ける天狐》 シオン・ミカグラ (No 3) 2021-12-18 22:16:55
教祖・聖職コースのシオン・ミカグラです。よろしくお願いします!

今回はまさに前代未聞の合戦ですね……緊張します……
NPCの配置が鍵になりそうです。ケンタウロスさんとの連携を活用するのも効果的なようですが、イグルラーチ様をどこに配置するかも大切そうです。

また、シレーヌとテイという強力な敵とどう戦うかも大切ですね。
戦力は欲しいですが、参加者全員が一箇所にというわけにもいかなそうなのも悩みどころですね……

《剛麗なる龍爪龍翼》 カゲトラ・トウジロウ (No 4) 2021-12-18 22:27:11
我は村人・従者コースのカゲトラだ、よろしく頼む。

我から味方配置の提案なのだが、遠距離が得意な魔法使いを右翼に、そして疑似ゴーレムを左翼に配置するのが良いのではと思っている。
だが無論、左翼はゴーレムだけでは敵に届かないだろう。ので、ゴーレムを遮蔽として活用しつつ参加者の誰かがここに参戦して敵を攻撃するのはどうだろうか?
この作戦で行く場合は、できれば二人以上欲しいと思っているが……

他にいい策があれば遠慮なく提案してくれ。皆が納得できる戦略で挑むのが一番だからな。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 5) 2021-12-18 23:31:35
シオンさん、よろしくお願いします!
カゲトラさん、はじめましてですね。
タスク・ジムと申します。よろしくお願いいたします!

カゲトラさんはなかなか策士さんですね~。
遠距離タイプがいる左翼に敢えてゴーレムを持ってきて遮蔽物にする、
という案は大胆だけど有効そうです。

僕は、右翼にも学園生一人と魔法使いたち、左翼に上記の通り学園生一人とゴーレム、
残りは中央に集中、という布陣はどうかなと考えます。

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 6) 2021-12-19 00:46:36
『(古い言語で悪態をつき)』
…あー、芸能芸術コースのシキアです。よろしくね。
何か言ったって?気にしないきにしなーい。

カゲトラさんの案には賛成、ゴーレムを壁っていうのは俺もちょっと考えたし。
とりあえず、こういうのはパパッと草案でも出しておくに限るってことで。
数値間違ってたら誰かしれっと修正して(他人頼り)

・右翼
遠魔法150
回復数名(学園生が回復役に回るならこっちに振らなくてもいい?)
ゴーレム50
学園生2名

・左翼
ゴーレム200
回復数名
学園生2名以上

・中央
イグルラーチ様
ゴーレム50
回復20~30
学園生3名以上

ケンタウロス達はどこに行ってもらおうかな…ごめんまだ思いつかない…
ゴーレムをばらけさせたのは、壁役を1つの場所に集中させるのは勿体ないかなと思って。
回復魔法使いは、中央に半数は欲しい。残った半数は右翼と左翼で丁度分けたかったけど、奇数だからなぁ…
強いて数の優先度をあげるなら左翼>右翼かなって

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 7) 2021-12-19 23:49:45
……遅くなってしまったでありますな。
いそふらぼんじゅーる!
珍しく怒っているえだまめんこと、オルタネイト・グルタメートであります。

蟲は一匹残らず滅したい所存でありますよ。

さて、トウジロウ殿の案に自分賛成であります。
自分が近距離なのもあると思うでありますが、遠距離って苦手であります。
ズバッと行ってぶった切るこれが一番でありますから;

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 8) 2021-12-20 22:50:58
満員御礼、幸先いいですね!
学園側、フルパワーで戦えるということになり、ひと安心です。

シキアさん、草案ありがとうございます!
スーパーモデルさんなのに、大規模戦闘にも造詣が深いなんて…さすがスタア!!(キラキラしたまなざし)

オルタネイトさん、よろしくお願いします!
蟲は殲滅、同感です!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 9) 2021-12-20 22:58:02
そんなわけで、シキアさんの草案をベースに、僭越ながら不詳わたくしも意見を出させていただきます、コホン、えー…、

…緊張してるみたいです。喉がカラカラだ(汗)

案のポイントとして、右翼は脅威度小と分析されているので、一番早期に決着後、中央に援軍に来てもらえたら、と見込んでいます。
そのため、回復人数は左翼と同数を見込んでみました。

・右翼
遠魔法250
回復10名
ゴーレム50
学園生2名
※殲滅次第中央の援軍
【作戦案】
遠距離魔法使いによる一方的殲滅
学園生は遠距離でも近接切り込みでも可

・左翼
ゴーレム200
回復10名
学園生2名以上(遠距離メイン)
【作戦案】
ゴーレムを遮蔽物として遠距離系学園生による撃ち合い

・中央
イグルラーチ様
ケンタウロス
ゴーレム50
回復30
学園生3名以上
【作戦案】
イグルラーチ様の範囲雷とケンタウロス突進隊形により魔物を一掃(とまではいかずとも出来るだけ減らす)
シメールとテイは学園生がケンタウロスに騎乗(※)して叩きにいく。可能ならイグルラーチ様にまた範囲雷打ってもらう

※前回課題を前提に、誠意を持ってお願いする。
また、騎乗のチームアップは同性にすることでケンタウロスの慣習・価値観に最大限配慮する。

以上、参考になれば幸いです。
また、抜け漏れや誤り等ありましたらご指摘いただけると助かります。

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 10) 2021-12-21 00:41:21
賢者・導師コースのイマジネイター、ナノハ・T・アルエクスだよ♪
遅ればせながらよろしくね♪

僕は左翼かな?
射撃で応戦していくよ。
長期戦になりそうだし、魔力消費が激しい銃より弓がいいのかな?どっちがいいんだろう?
その辺はちょっと考え中…

《猫の友》 パーシア・セントレジャー (No 11) 2021-12-21 22:34:02
ご挨拶が遅れてごめんなさい。王様・貴族コースのパーシア。よろしくお願いします。

大まかな編成はシキアさん、タスクさん案に賛成だけど、個人的には左翼側にも……もう少し遠距離攻撃魔法使いを配置して、学生と組んだ方が殲滅速度が上がってゴーレムの温存にも繋がるんじゃないかしら。

それと、雷の精霊王の力は強力だけど、あの虫使いや怪しい自称商人?
何か企んでそうな気もするのよね。だから、雷の精霊王には前に出すぎないようにお願いしておきたい気も。
虫使いや自称商人の狙いが雷の精霊王だったりしたら……彼を喪ったらミストルテインに与える衝撃は大きすぎるから。

そうそう、左翼側の学生と騎乗が得意な魔法使いのために5名ほどケンタウロスを派遣できたら、敵の遠距離攻撃に対して機動力を活かして応戦できないかしら。
もちろん、騎乗が得意じゃないとあんまり意味がないかもしれないし、言ってみた的なレベルの話だけど。
(後ろのが急に眼科通いでしばらく片目が不自由なんで、相談に顔出せる頻度が減る&誤字脱字が増えそうです。申し訳ないです。)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 12) 2021-12-22 06:00:08
ナノハさん、パーシアさん、よろしくお願いします!

ナノハさん、早速立候補ありがとうございます。
左翼で打ち合いですね、了解しました。心強いです!
個人的には、左翼は「脅威度中」ということで、
早く終わればそれに越したことはないので、威力重視がいいかなあ、と思います。
パーシアさんのご提案どおり、魔法使いを左翼にも配置すれば、なおさらですね。

そして、イグルラーチ様が心配な点にも同感です。
そこで、中央に学園生を4人振って、うち1人をイグルラーチ様護衛専任にすることを提案します。
単純な物理防御壁というよりは、推測や第六感、もしくはプランにそのように記載することで、
「未知の攻撃に対応する」ことを重視出来る方がいいかもしれません。


《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2021-12-22 08:28:15
さて、騎乗戦術については、注意と配慮が必要です。
春夏秋冬GM様「教える側に回ってみよう」から注意点を引用し、併せて対策案を記載してみます。

① 彼等にとって他者を背に乗せることは「求婚に応じる」に等しい(特に女性)
※氏族の代表より「あくまで自分達の価値観であり、異種族間なら違うと承知している」旨の言及あり
【対策案】
・彼等の価値観を承知の上で、この戦いのためということで誠意を持ってお願いし、協力に感謝する
・騎乗は同姓同士になるよう配慮する

② ①を緩和するため、鞍が必要
【対策案】
・人数分用意する

このあたりの描写を、良かったら、発案されたパーシアさんや、前回この件で活躍されたシオンさんにお願い出来たら助かります。

また、前回の演習ではシオンさんとケンタウロスのアサさんのコンビによる騎乗が大活躍した実績があり、そちらは今回も有効ではないかと思います!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 14) 2021-12-22 08:31:24
(PL パーシアさんの中のPL様、どうかご無理はなさらぬよう、お大事に。
ご一緒いただくだけで、いつも心強く思ってます。)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 15) 2021-12-22 14:52:58
それでは、ここまでを踏まえて状況をまとめますね。

なお、「騎乗がうまい魔法使い」というのは、一般的には相当珍しい存在ではなかろうか、と危惧しています。

そこで、そういう人がいてほしい、とウィッシュプランに要望を書けば、実現可能性が少し上がるのではないか、と思います。


(以下、現時点の編成案)

・右翼
遠魔法200
回復10
ゴーレム50
学園生2名
※殲滅次第中央の援軍
【作戦案】
遠距離魔法使いによる一方的殲滅
学園生は遠距離でも近接切り込みでも可

・左翼
遠魔法50
ゴーレム200
回復10
学園生 ナノハさん、他1名(遠距離メイン)
ケンタウロス5名(騎乗)→学園生2名と騎乗できる魔法使い3名

【作戦案】
ゴーレムを遮蔽物として遠距離系学園生による撃ち合い
ケンタウロスの機動を活かして有利な位置取り

・中央
イグルラーチ様
ケンタウロス15
ゴーレム50
回復30
学園生3名 殲滅、ボス狙い
学園生1名 イグルラーチ様の護衛

【作戦案】
イグルラーチ様の範囲雷とケンタウロス突進隊形により魔物を一掃(とまではいかずとも出来るだけ減らす)
その後、シメールとテイは学園生がケンタウロスに騎乗(※)して叩きにいく。
ゴーレムと残りのケンタウロスは援護。
可能ならイグルラーチ様にまた範囲雷打ってもらう

※前回課題を前提に、誠意を持ってお願いする。
また、騎乗のチームアップは同性にすることでケンタウロスの慣習・価値観に最大限配慮する。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 16) 2021-12-22 14:56:41
上記案の修正のほか、学園生枠の立候補もお待ちしています!

僕は、中央のボス狙いか護衛のどちらかを検討中です!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 17) 2021-12-22 21:08:39
わたしは右翼か左翼に行こうかと思ってるわ。
鮮血染華で魅了・混乱を与えるか、スプリーム・クラッシュで広範囲への攻撃を行うつもりよ。

あとはケンタウロスさんの一部には、緊急時の応援要請伝達や
負傷者の搬出なんかを行ってもらえると、いざという時に心強いと思うわ。

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 18) 2021-12-22 21:16:03
(パーシアさん、無理せずに…!お大事に!)

行先表明してなかったね
俺は中央に行くよ、あのk……蟲使い、何気に本体を見たことはないし
基本は「演奏」で支援しつつ「シスイノシ」「プチコード」での妨害がメインになるかな
支援は皆もそうだけど、イグルラーチ様や魔法使いの人達にもバンバン使っていくよ。
きりょくの消費がいつもより激しいから、アイテムは回復系でいっぱいいっぱいになりそうかな……

イグルラーチ様に護衛ね、異議なし
事前に話をある程度聞ければ、俺達も「もしも」を想定できやすくなるし、そういう意味でも誰かが傍にいるってのは賛成

《光と駆ける天狐》 シオン・ミカグラ (No 19) 2021-12-22 23:10:48
(パーシアさんお大事にです!文字の読み打ちは必然目を使うので、無理をせず安静になさってくださいね……!)

タスクさんのケンタウロスへの配慮のご提案は了解しました。こちらで記載しておきますね。

私は行き先は、左翼にしようと予定しています。
すでにナノハさんがいますが、私も遠距離武器なのでより敵を崩しやすくできると思います。銃が倍なら弾も倍です!
騎乗でケンタウロスさん達の機動力を活かして攻める、これもプランに組み込んでみますね。

中央に行く方はお気をつけて!
本当は私も行きたかったですが、ぐっとこらえて今回は先輩方に託します。こう……げんこつお見舞いしちゃってください!

《剛麗なる龍爪龍翼》 カゲトラ・トウジロウ (No 20) 2021-12-22 23:43:18
行き先の表明だ。
我は右翼で魔物を減らしていこう。
遠距離ばかりでなく近距離で切り崩す者が居ればより高い殲滅力を発揮できると踏んだ次第だ。
それに、今のレベルも加味すればやはりここが一番安定しそうでもあるからな。

イグルラーチ様に護衛をつける、というのは我も賛成だ。
味方NPCの配置も、タスクが書き出してくれた最新のもので我は異論ない。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 21) 2021-12-22 23:49:50
早速、続々と立候補ありがとうございます!

現状の案通りで良ければ、左翼が埋まったことになります。
ナノハさん、シオンさん、よろしくお願いします!

部長さんは、左右どちらかとのことなので、
右翼に回っていただけると助かります。

そして、シキアさんと僕は中央ということで、よろしくお願いします!

残りは中央2、右翼1ですね。
引き続き立候補をお待ちしています!
他の選択肢がなくなった場合は必然的に残りの箇所をお願いする点、
あらかじめご了承いただけると助かります。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 22) 2021-12-22 23:54:09
おっと!入れ違いで立候補ありましたね。
カゲトラさん、右翼ありがとうございます。よろしくお願いします!

右翼も埋まりましたので、
オルタネイトさんとパーシアさんには中央をお願いすることとなります。
よろしくお願いします!

《グラヌーゼの羽翼》 エリカ・エルオンタリエ (No 23) 2021-12-23 01:37:11
右翼了解よ。

《猫の友》 パーシア・セントレジャー (No 24) 2021-12-23 07:11:43
(みなさまありがとうございます。この度はご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いします。)

>行き先
中央ね。了解したわ。

>右翼・左翼へ
これは提案的なものだけど、敵をほぼ壊滅まで追い込めたら、そのまま敵中央の軍を側面から攻めて、敵を混乱させたりできないかしら?
必要なら、側面から攻めるタイミングと合わせて、突撃命令を使う方向で考えてるわ。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 25) 2021-12-23 08:25:18
パーシアさん、かなり有効そうな作戦ですね!
左右の皆さん、ご検討いただけたらと思います。
具体的には、文字数に余力があれば、それっぽい記載をされたら、いいんじゃないかと。
僕も、前衛から合図を出すような描写で、上記状況を作れないか検討します。

そこで、パーシアさんに、出来ればのご相談なのですが…
そういった指揮・支援と平行して、イグルラーチ様の危機管理を、
本格的にお願いできないでしょうか?

基本的にはパーシアさんが最初に表明されたお考えどおり、
シメールやテイの動きに最大限警戒していただいて、
危ないときに前衛組に合図を出すなどをお願い出来たら助かります。
僕も、イグルラーチ様側の様子に注意する旨明記するつもりです。

ご検討いただけると助かりますm(_ _)m

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 26) 2021-12-23 08:40:07
なんと!今日1日で、出発を迎えてしまうんですね!

正念場です。頑張りましょう!

さて、このエピでは、人員配置については、プランではなく会議室記載でも反映してもらえることになっています。

そこで、以下に最終案を書き込みますので、修正や変更提案ありましたら、どしどしお寄せください。

僕の記載ミスや計算ミスも十分ありますので、ご確認いただけると助かります。

夜9時以降に、確定の書き込みを予定しています。


①右翼
遠距離魔法使い200
回復魔法使い10
ゴーレム50

学園生
【エリカ・エルオンタリエ】さん
【カゲトラ・トウジロウ】さん

②左翼
遠距離魔法使い50
ゴーレム200
回復魔法使い10
ケンタウロス5

学園生 
【ナノハ・T・アルエクス】さん
【シオン・ミカグラ】さん

③中央
イグルラーチ様
ケンタウロス15
ゴーレム50
回復魔法使い30

学園生
【シキア・エラルド】さん
【パーシア・セントレジャー】さん
【オルタネイト・グルタメート】さん
【タスク・ジム】

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 27) 2021-12-23 19:53:53
色々とお返事遅くなってしまって申し訳ないであります。

中央担当承るでありますよ

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 28) 2021-12-23 22:44:36
春夏秋冬GM様

配置について、以下の通り確定いたしますので、よろしくお願いいたします。


【確定】

①右翼
遠距離魔法使い200
回復魔法使い10
ゴーレム50

学園生
【エリカ・エルオンタリエ】さん
【カゲトラ・トウジロウ】さん

②左翼
遠距離魔法使い50
ゴーレム200
回復魔法使い10
ケンタウロス5

学園生 
【ナノハ・T・アルエクス】さん
【シオン・ミカグラ】さん

③中央
イグルラーチ様
ケンタウロス15
ゴーレム50
回復魔法使い30

学園生
【シキア・エラルド】さん
【パーシア・セントレジャー】さん
【オルタネイト・グルタメート】さん
【タスク・ジム】

《猫の友》 パーシア・セントレジャー (No 29) 2021-12-23 23:09:19
遅くなってごめんなさい。
じゃあ、大まかな全体的な流れや雷の精霊王への注意喚起を盛り込んでみるわね。

多分、右翼が先に敵を殲滅して敵中央へ仕掛けて来ると思うから、そこは流れに任せて、敵中央からのヘイトを少し右翼に回せれば……と思ってるわ。
そのうえで、左翼が敵左翼を食い破る頃合いに、再度突撃命令で……右翼に寄ったヘイトに敵中央軍が引っ張られたら、背後を急襲する形にできるかも。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 30) 2021-12-23 23:35:33
オルタネイトさん、中央ではともに前衛を張ることになりますので、
よろしくお願いします!

パーシアさん、作戦OKかと思います。助かります!

こちらはプランを仕上げ中です。今回も難産です・・・><

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 31) 2021-12-23 23:57:50
今回もご一緒いただきありがとうございます。
大規模な戦闘でどうなるか分かりませんが、ベストを尽くして考えたので
きっといい結果になると思います!
お互い、武運を祈りましょう!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 32) 2021-12-23 23:58:08