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夏の星空に夢を見ましょう


ストーリー Story

 学生寮『レイアーニ・ノホナ』から出て、あなたは、超大型商店『クイドクアム』へ買い出しに訪れた。
「あれ? なんだろう」
思わず声に出して言ってしまう。
 クイドクアムの巨大な玄関の周囲が、緑色の細い葉を持つ見慣れない木々を束ねて置いてあるのである。そこには、色とりどりの長方形の紙が綺麗に飾り付けられていた。中には、色紙を切り貼りして作ったらしい装飾も随分ある。
 その隣に、その綺麗な長方形の紙を束にして重ねているカルマの少女が、店員の制服を着て立っていた。
「なんですか? これ」
 あなたがたずねると、カルマの店員は愛想良く笑って言った。
「七夕なんですが、当店ではこんなイベントを用意しています。星が願いをかなえてくれるというおまじないなんですが、あなたもどうですか?」
「おまじない?」
「本来なら、彦星と織姫が願いをかなえてくれるという伝説なんですが、それは現実的に無理ですから、ちょっとした魔法をかけているんです」
「例えば?」
「あなたの願望、夢、祈り、目標……そういうものが『かなった瞬間』を、魔法の夢の中で見る事が出来るんです。こちらの神に願い事を書いて、そちらの木に飾ってください。有料になりますけど」
「へえ……」
 珍しい商売もあるもんだと、あなたは感心してしまった。
「ただし、当店が想定しているのは、いたずら好きの神様たちですので、願いが必ずしもかなった瞬間とは限らないかもしれません」
「え?」
「ランダムで、願望が逆夢になったり、あるいは何の関係もない夢が流れ込んで来たり、何故か、他人の夢と混ぜ合わせになったり、時には願望が他人と混ざった上で逆夢になったり、そのへんは、賽子を転がしたような状態になることもありますので、あらかじめご了承下さい」
「……それ、本当に神様なんですか?」
「いえー、それは、私も分かりません」
「はあ……」
 妙な商売もあるもんだ……と思いながら、ついつい財布を取り出して相談しようかと悩むあなたであった。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 4日 出発日 2020-06-30

難易度 とても簡単 報酬 少し 完成予定 2020-07-10

登場人物 8/8 Characters
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《商人の才覚》マリウス・ザ・シーフ
 カルマ Lv7 / 黒幕・暗躍 Rank 1
「マリウス・ザ・シーフ……『怪盗マリウス』だ」 「固すぎるビンの蓋、どこからでも開けられるはずの袋、開かずの金庫……そして、誰かに奪われた何が何でも取り戻したい宝物……」 「そういったものがあるならば、私のところに来たまえ。無論、相応の報酬はいただくがね」 本名不明。年齢不明。性別不明。国籍不明。 依頼を受けてターゲットを盗み出す、謎だらけの怪盗。 (性別に関しては、男物の服をよく着ているため、男性と仮定して扱われることが多い) 両利きで、魔法陣の位置は両手の甲。 カルマらしい球体関節の身体に、魔術的なものと思しき紋様が刻まれている。 どちらも露出の低い服で隠しており、一見してヒューマンと見分けがつきづらい。 話し方は紳士的で気障な口調、無機質で機械的な口調、フランクな若者口調の3つを、恐らくは気分によって使い分けている。 特技は鍵開け。好物はプリンアラモード。 【怪盗6ヶ条】 マリウスが己に課している、怪盗たるための6つの鉄則。 一、己の仕事に誇りと自信を持つべし 一、美意識は高く保つべし 一、日々、鍛錬に励むべし 一、道具は丁寧に扱うべし 一、暴力・破壊は極力慎むべし 一、一度定めたターゲットは必ず盗み出すべし
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《模範生》プラム・アーヴィング
 ヒューマン Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
「俺はプラム・アーヴィング。ラム肉を導く修道士だ。…そうは見えない?そりゃそうだ、真面目にヤる気ないからな。ま、お互い楽しく適当によろしくヤろうぜ。ハハハハ!」                                       ■身体 178cm/85kg ■人格 身に降り注ぐ事象、感情の機微の全てを[快楽]として享受する特異体質持ち。 良心の欠如が見られ、飽き性で欲望に忠実、貞操観念が無い腐れ修道士。 しかし、異常性を自覚している為、持ち前の対人スキルで上手く取り繕い社会に馴染み、円滑に対人関係を構築する。 最近は交友関係を構築したお陰か、(犬と親友と恋人限定で)人間らしい側面が見られるように。 現在、課題にて連れ帰った大型犬を7匹飼っている。 味覚はあるが、食える食えないの範囲がガバく悪食も好む。 ■口調 修道士の皮を被り丁寧な口調の場合もあるが、普段は男口調を軸に雑で適当な口調・文章構成で喋る。 「一年の頃の容姿が良かっただァ?ハッ、言ってろ。俺は常に今が至高で完成されてんだよ。」 「やだ~~も~~~梅雨ってマジ髪がキマらないやんけ~~無理~~~二度寝決めちゃお~~~!おやすみんみ!」 「一応これでも修道士の端くれ。迷えるラム肉を導くのが私の使命ですから、安心してその身をゆだねると良いでしょう。フフ…。」 ■好き イヌ(特に大型) ファッション 極端な味付けの料理 ヤバい料理 RAP アルバリ ヘルムート(弟) ■嫌い 教会/制約 価値観の押し付け
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《新入生》マリアルト・シャリエ
 ヒューマン Lv10 / 黒幕・暗躍 Rank 1
「…あの……マリアルト、です…」 「…退かない…ですか……なら、仕方がありません」 暗く、引っ込み思案な元奴隷 学園にはある「目的」があって入ったようで…? 容姿 ・プラチナブロンドの髪にバブルピンクの瞳、左目だけ後天的に少し濁っており、眼帯をつけている ・全体的に暗い色の服を好む、有事の時に目立ちにくい服は便利だとか ・体は15歳だが実年齢はもっと上、どうやら実験の後遺症で体の成長が止まっている模様 性格 ・引っ込み思案の卑屈、過去の影響で自分を薄汚い存在だと思い込んでいる ・日向より日陰の方が落ち着く ・懐いた人には尽くすタイプ ・半面、敵に一切の容赦はかけない ・味音痴、なんでも食べちゃう ・実験の影響かトラウマか精神年齢も低い、見た目も相まって一見すると小さい女の子 ・でも自分の実年齢はちゃんと分かってる、わたしおとななのでお酒飲めるんですよ(くいー) 好きなもの あのひとの演奏、掃除、花、■■■ 苦手なもの 注射、日向、■■■■ 二人称:アナタ、名前+~さま、呼び捨て(敵対者のみ) 話し方:……多用、ぼそぼそ喋る。文字数厳しい場合は普通にしゃべらせてもOK
《新入生》フェリシティ・オーバーベック
 アークライト Lv10 / 芸能・芸術 Rank 1
■性別■ 男性 ■容姿■ 見た目:活発そうな女の子 髪:オレンジの二つ結び 目:金と紫のオッドアイ 服:可愛い女性服を好む ■性格■ 元気 かわいいもの好き ■趣味■ 可愛いものを作ること 可愛いものを身に付けること ■好き■ かわいいもの ■苦手■ 男らしいものを身に付けたり、使うこと 男として過ごすこと ※男らしい人、男性は苦手にはいらない ■サンプルセリフ■ 「はろろん、フェリシティよ。どうぞよろしく」 「私は可愛いものが大好き!だから、私自身も可愛くいたい」 「私は自分を偽りたくない。私は私らしくいたい。」 「受け入れられなくたっていい、だって、これが私なんだもの」
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に

解説 Explan

お世話になっています。夏樹です。
今回は、願い事を夢の中でかなえるというプランになりますが、本文中にありますように、ランダムでとんでもない逆夢が来たり無関係だったりという夢が来る事もあります。
また、お知り合いの方々同士で参加出来るように、まぜこぜの夢が知り合い同士に流れ込むということもありえます。

○長方形の紙の色を、プランの最上部に書いてください。
赤→正夢
本当の夢、願望、祈り、目標などがかなった状態が正夢で送られます。
黒→逆夢。
正夢を書いて下さい。それを参考にしてひっくり返した状態を送ります。
白→願望を叶える以外の夢
赤以外の夢を見たい方はこちらを使用してください。
黄→まぜこぜの夢
色名の隣に、他の学生名を書いて下さい。
桃→おまかせ。プランを生かした上で、こちらで調整させていただきます。
正夢を書いて下さい。その上で、桃と書いていただいた方には、逆夢にしたり、アドリブを増やすなどの形で、エピソードを送ります。

混合例
赤 黄(知り合い名)
正夢が、知り合いの方と混じり合った状態で送られます。
黒 桃
逆夢が、アドリブ多めで送られます。
白 黄(知り合い名) 桃
願い事と無関係の夢が知り合いの方々とアドリブ、もしくは逆夢になって送られます。
黒 白
無関係の夢が逆夢になって送られます。

他にも赤黄桃、黒白黄など、組み合わせ次第でエピソードを楽しんでいただければと思います。

NG
赤 黒 正夢の上で逆夢というのはありません。
赤 白 正夢の上で正夢以外の夢というのはありません。

梅雨空を吹き飛ばすような明るく楽しいプランをお待ちします。




作者コメント Comment
日本の七夕を意識して作ってみました。七月の七夕以降の仕上げになってしまいますが、楽しんでいただければと思います。



個人成績表 Report
フィリン・スタンテッド 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
●短冊
赤 桃

●夢の内容
『立派な勇者として卒業できますように』
(公開するもののため願望一部ボカしてます。隠された意味は『(本物のフィリンのような)立派な勇者』)

多大な功績を立て、押しも押されぬ英雄候補として魔法学園を卒業し、故郷(という事になっている)スタンテッド辺境領に帰還。
さすがフィリンだ、素晴らしい勇者だと領民や兵たちの喝采を受け、父(という事になっている)スタンテッド卿にも認められ、久方ぶりの実家で家族水入らずの一時を…

●裏の話
願望の成就した夢の世界が優しく、理想的で素晴らしいほど、目覚めてから無茶苦茶くもります。
所詮替え玉の自分にそんな話はありえない、相応しくないと思ってるから。

マリウス・ザ・シーフ 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
アドリブ絡み歓迎
赤、黄(マリアルト)

故郷への帰還は悲願ではあるが、それは神様に願って夢に見るものではなく、己の手で現実にすべき事項だろう
私自身なるべくそうありたいしね
それより、どうせならこういった機会でもなければ叶わないことをしてみようか
例えばそうだな…

『ハムスターくらいの大きさになってプリンアラモードをお腹いっぱい食べたい』

ちまっとしたデフォルメ姿で
薔薇の庭園のテーブル上のプリンアラモードの皿の上に出現
カルマなので元よりカロリーを気にする必要はないのだが、食べ残しや衛生観念を心配しなくていいのは夢のいいところ。思う存分堪能しよう
途中でマリアルトを発見し、行動を共にする

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
夢が叶う夢…嫌な夢じゃないといいな
どうせなら面白い夢の方がいい!
プラムと共に勢いとノリで参加
紙は「赤、黄(プラム)」
舞台はどこかのステージ
パフォーマンスは終わった後のようで、観客席からは大きな歓声が
立っている俺は今の俺より少し大人になっていて輝いている
…もっと、自信に満ち溢れてるような
そんな俺のそばには家族がいて
「流石です、私も見ていて感動しました。シキア様」

微笑むエリアルの青年は、血は繋がっていないけれど、俺の家族で
今はいちばん、あいたくない人
よく見たら周りには家にいた人達が
みんなが「俺」のことを見ていたようで

これ、叶わない夢だ
…ごめんプラム、つまらないもの見せて

プラム・アーヴィング 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:96 = 32全体 + 64個別
獲得報酬:1680 = 560全体 + 1120個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
俺は何もない空間で、理性(俺の姿)と獣性(異形)が対峙する明晰夢しか経験がなく、世間一般的に語られる突飛な体験等のバラエティに富んだ夢を見た事がない。

だから、シキアの夢に踏み入る事で面白い体験が出来るかもってな。

そんな訳でシキアが手に取ったのは【赤 黄】の紙だった。

◼︎夢
シキアの夢想が強く反映された世界が形成される。

俺の望みは[喪失と其れに伴う制御不能の回避]。
シキアの夢に踏み入ってりゃ、問題なく叶っているだろうよ。

逆夢になろうもんなら、現実世界でも悲惨な状況になるだろうし遠慮したいね。
なんであれ、俺の今後の明晰夢に影響がある事は確かだな。

ま、シキアの夢を楽しく堪能させて貰うわ。

チョウザ・コナミ 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---


夢で願いを叶えるって聞いてはいたけどさ。
…ここ学園?別にザコちゃん望んだあれって訳じゃなし、これがハズレなのかな。
別にいーけど。

…にしてはあれだね。
ここ、学園にしては人っ子ゼロ人くない?夢の中身的にはそーいうテーマなのかな。わかんないけど。
そったら折角だし、普段行かないとことか、いけない場所とかくるくるまわってみっかな。
校長室とか、男子寮とか…第…何とか校舎?に、プリズンスクエア。
普段入りも出来ないしね。どーなってんのか、何があるのか、どーいうものか。これ機会であれかもだしね。

…っても夢なんだし。
ただのザコちゃんの記憶妄想から作り上げ県立かもだけど、ねぇ?

マリアルト・シャリエ 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
…ゆめが見れる紙……(じっと見つめて
不思議なものが…ここには、たくさん
紙を持ったままうろうろすれば、マリウス様の姿を見つけて
いつかの薔薇のお方…
あの、この間はありがとうございまし…え?気配?
あ、すみません…癖で…(気配を薄くしていた)
こういったお祭りは、ひとりでくるのははじめてで…
よかったら、その、お礼を…

夢:色んな花が咲き誇る夜の庭園でのんびり

わぁ、お花がたくさん…
あの、よかったらマリウス様も…

え?この夢は…ワタシの、願いとは、無関係です
いいんです。ワタシの願いは、半分は…
学園に来たことで、叶っていますから
お声がけしてくれたこと、うれしかったです

フェリシティ・オーバーベック 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【赤 桃】

○心情
なんだか楽しそうなものだったから参加しちゃおう

○願い
偽っていない自分を受け入れて欲しい

○夢
男が可愛いものを身につけて何が悪いの?
私は私らしく生きるって決めたから。
でも、それを家族が受けいれてくれたらどれだけ幸せか…
お父様は、「男らしくあれ」と言った。
お母様は、「女の真似をするな」と言った。
軍時代の仲間は「どっちつかずの半端者」と言った。
私はただ、自分らしく、嘘をつかずに生きたいの
可愛いものを身につけ、かわいくなりたい…
どうせ夢なら、そんなことを願ったっていいよね。
お父様もお母様も私の好きを認めて、仲間も私を受け入れてくれる…
そんな夢が、私は見たいよ。

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:38 = 32全体 + 6個別
獲得報酬:672 = 560全体 + 112個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
赤or黒(お任せ) 桃

学園での部下集めが上手くいった未来?
部下(家族)がいっぱいだよやったね貴人くん
ごろごろしてるだけで部下が稼いできてくれて楽隠居ってのが願望だったけどそこそこ忙しく自身も仕事をしてるみたいだけどそれはそれで
お仕事?学園の課題の延長だよ
成長してる分踏まえると学生には荷が重たい仕事を学園から流してもらって解決してる感じに・・・
勇者っていう何でも屋。学生時代の経験がフルに生かせる職場です

アドリブA 

リザルト Result

 七夕の頃、生徒達は、魔法の紙に夢を描いた……。

【マリウス・ザ・シーフ】
 怪盗マリウスは、魔法の紙を見ながら呟いた。
「故郷への帰還は悲願ではあるが、それは神様に願って夢に見るものではなく、己の手で現実にすべき事項だろう。私自身なるべくそうありたいしね。それより、どうせならこういった機会でもなければ叶わないことをしてみようか」
 マリウスは首を傾げた。
「例えばそうだな……」
 マリウスは、笑ってペンを走らせる。
『ハムスターくらいの大きさになってプリンアラモードをお腹いっぱい食べたい』
 その途端、マリウスは、夢の世界に飛び込んでいた。
 ちまっとしたデフォルメ姿のハムスターになってしまう。
「すごい、圧巻だ! 絵本の中に入ったようだ」
 思わず感激してしまう。
 その彼の前に、薔薇の庭園のテーブルの上、プリンアラモードの皿が出現した。
「ターゲット・ロック。巨大プリンアラモードに、突撃ー!」
 元よりカロリーを気にする必要はない。
 だが、食べ残しや衛生観念を心配しなくていいのは、夢の世界のいいところだ。
 思う存分堪能するマリウス。
 その彼の前に、見覚えのある一人の少女が現れた。
 金髪に桃色の瞳の美しい娘だ。
「キミは……! 奇遇だね。大きくなった……いや、私が小さいのか。さくらんぼ、食べるかい?」
 彼女は静かに頷いた。
「子どもっぽいところを見せてしまったかな。すまないけれど、ほっぺたを落としてたら、拾っておいてくれたまえ」
 最初はハムスターになっていたマリウスを、マリアルトは物珍しそうに見ていたが、その小粋な冗談に、マリウスである事を確信した。娘は優しく微笑んだ。
 マリアルトは、二人で庭園を見て回らないかと提案した。
「それにしても驚いたよ。あんなに近づかれるまで気配に気付かないとは。もちろん、いいとも。レディーのお誘いひとつ乗れないようでは、怪盗の名がすたるからね。それでは一緒に、この目の前の黄金の宝を、二人で頂戴してしまわないかい?」
 そういう訳で、マリウス達は一緒に最後までプリンアラモードを楽しんだ。
 ちんまりとデフォルメされたハムスターの姿で、マリウスは目を瞬いた。
「学園生活を楽しんでるようで何よりだよ。これからよろしくね」
 一緒に食事した彼女が、嬉しそうに笑ってくれたのが、一番楽しい事だった。

【マリアルト・シャリエ】
 一人だけ祭を訪れたマリアルトは、魔法の紙を手にした。
「……ゆめが見られる紙……」
 じっと見つめるマリアルトの瞳はバブルピンクだ。プラチナブロンドの長い髪。
「不思議なものが……ここには、たくさん」
 マリアルトは、そっと、願い事を紙に書き付けた。
『色んな花が咲き誇る夜の庭園でのんびり』
 一瞬、目眩がする。気がつくと、マリアルトは、願望通りの庭園の中に紛れ込んでいた。
「わぁ。お花がたくさん……」
 マリアルトは、ゆっくりと庭園を歩き始めた。
 そのまま逡巡しているうちに、マリアルトは一匹のハムスターに出会った。驚いた事にハムスターは必死にプリンアラモードを食べていた。
 驚いたマリアルトに、ハムスターは人語で話しかけてきた。ハムスターは、マリアルトの知り合いだった。
「いつかの薔薇のお方……あの、よかったらあなたも……」
 マリアルトはハムスターと合流し、楽しい時間を過ごした。
「え? この夢は……ワタシの、願いとは、無関係です。いいんです。ワタシの願いは、半分は……学園に来たことで、叶っていますから、お声がけしてくれたこと、うれしかったです」
 叶っていると口にしつつも、『心の奥底で望んでいる』願いではない。だが、『ともだち』が欲しいというのも、願いの一つではあった。
「あの、この間はありがとうございまし……え? 気配? あ、すみません……癖で……」
 マリアルトは目立たないようにと気配を薄くしていた。
「こういうお祭は、ひとりでくるのははじめてで……よかったら、その、お礼を……」
 マリアルトはマリウスに、ペチュニアの花をプレゼントした。
 夢の中とはいえ、お礼を言いたかったのだ。
 花言葉は、『心のやすらぎ』
 流石に、愛などを示す花言葉を持つ花を贈るのは、恥ずかしかったのだ。
「ありがとう、嬉しいよ」
 ハムスター姿のマリウスは楽しげに笑って言った。
「学園でいいともだちがたくさんできるといいね」
 その言葉はマリアルトの方が心の安らぎを覚えた。
 とても、嬉しかった。

【シキア・エラルド】
「夢が叶う夢……嫌な夢じゃないといいな」
 シキアは思わず愚痴を言ったが、すぐに切り替えた。
「どうせなら面白い夢の方がいい!」
 そういう訳で、シキアは仲間とともにノリと勢いで参加した。
 気がつくと、シキアはどこかのステージ上に立っていた。
 パフォーマンスは終わった後のようで、観客席からは大きな歓声が上がっていた。
 その場に立つシキアは、今のシキアより少し大人になっていて輝いている。
 今よりももっと、自信に満ちあふれて輝いている。
 そんなシキアのそばには、彼の家族。
「流石です、私も見ていて感動しました。シキア様」
(微笑むエリアルの青年は、血は繋がっていないけれど、俺の家族で)
(今はいちばん、あいたくない人)
(よく見たら周りには家にいた人達が)
(みんなが『俺』のことを見ていたようで)
 そんな夢がめまぐるしくシキアの中を駆け抜ける。
「これ、叶わない夢だ……ごめんプラム、つまらないもの見せて」
 シキアの本当の夢は、『俺を見てほしい』ということ。
 母さんの子どもではなくて、『俺』のことを。
 この夢はいつまでもいつまでも終わらない。シキアはそう感じた。
 終わらない夢を破り捨て、シキアは強制終了させた。
「もーやだーー!!」
 そう叫び、頭を抱えてうずくまる。
「前の、違う世界が見れる紙もそうだったのに! なんでキミといるときに限ってこういうことが起きるんだよ、もー……」
 いじけたようにシキアはそう言った。
「見られたくない、じゃないんだけど、キミといる時にこういう嫌なもん見て嫌な思いするのが嫌なの! 楽しいことだけしてたいのに……俺がのぞむ、俺の在り方」
 低い声。
「あの人? 俺の家族……でいいのかな。でも向こうはそう思ってない、きっと。……一番会いたくないし、一番見つかりたくない。見つかったら、今度こそ俺はここに居られなくなる。そんだけ」
 するとプラムは笑って言った。
「安心しろ。少なくとも俺は、お前が望む姿を認識している」
 くしゃっと頭を撫でてくれた上で言う。
「お前が学園でそう振る舞っているし、歌って踊るお前の笑顔に、嘘はねぇからな」
 それを聞いて、シキアは立ち上がった。立ち上がって、大きく深呼吸をした。

【プラム・アーヴィング】
「俺は何もない空間で、理性……『俺の姿』と、獣性……『異形』が対峙する明晰夢しか経験がない。世間一般的に語られる突飛な体験等のバラエティに富んだ夢を見た事がないんだ」
 プラムは隣にいる仲間を振り返った。
「だから、シキアの夢に踏み入る事で面白い体験が出来るかもってな」
 そして、プラムは仲間とともに夢の世界に踏み入った。
 そこでは、仲間の夢想が強く反映された世界が形成されていた。
(俺の望みは『喪失と其れに伴う制御不能の回避』。コイツの夢に踏み入ってりゃ、問題なく叶っているだろうよ)
 夢の中をのぞきながらプラムはそんなことを考えた。
(逆夢になろうもんなら、現実世界でも悲惨な状況になるだろうし遠慮したいね。なんであれ、俺の今後の明晰夢に影響がある事は確かだな)
 そう結論づけたプラムは、今はシキアが見る夢を楽しむ事に徹しようと決めた。
 そして彼は、苦しむ仲間に大体こんな事を告げた。
「家族との軋轢の果てにお前の願いが叶うか否かは、これからの選択次第だ。安心しろ。現実がコレと程遠いなら、お前のあり方を望む方向に変化させればいい」
 どこかで聞いた事がある。『変化』こそが『不変』の真理なのだと。
「俺か? 俺もそうしてる。お前らと楽しくやりたいからな、ずっと」
 プラムは大胆に仲間に笑いかけていた。
「だから、此処ではアレ(獣性)が檻に入れられてるんだろ。まるでサーカスの猛獣ショーだな」
 仲間の夢の片隅に、檻の中に閉じ込められた、プラム・アーヴィングの一部がいた。
 彼は種別問わず感情の機微を最終的に『悦楽』として感受する。
 そのため、親友を喪う過負荷とその『悦楽』得る事により『喪う快感を得る為に大切なモノを破壊する』事を恐れるのだ。
 そのためだろう。理性と獣性の均衡を保つ為に明晰夢『心象世界』で度々自己と向き合う。
「あの獣……怖いと思うか?」
 プラムが尋ねると、シキアは驚いたようだった。
「いいや。俺だって、今俺が見てるキミを信じてるさ」
 そう言って、頭をくしゃくしゃと撫で返してくるのであった。

【フィリン・スタンテッド】
 彼女の夢はこうだった。
『立派な勇者として卒業できますように』
 ぼかされた夢だった。願望の中に潜む真の望みを悟られないために。
 そして、フィリンは夢を見た。
 ……多大な功績を立て、押しも押されぬ英雄候補として魔法学園を卒業し、故郷(という事になっている)スタンテッド辺境領に帰還。
「さすがフィリンだ!」
「勇者様は素晴らしい!」
 どこの領民からも喝采を受ける自分。
「ただいま帰還いたしました、お父様……ご無沙汰、致しました……」
「おお、フィリン……!」
 父(という事になっている)スタンテッド卿にも認められ、抱き留められる自分。
「卒業できたのは皆のおかげよ、ありがとう」
 フィリンの言葉にみんなが感激。
 下にも置かぬもてなしを受けて、家族とは打ち解け合った水入らずの時間を過ごしていく。
 やがて、フィリンは夢から醒めた。
「夢……?」
 そこは、七夕の笹が風に鳴る、大きな商店の玄関先だった。
(私……!)
 思わず苦く笑うフィリンであった。
 フィリンは、替え玉の勇者である。
 本物を目指すためにこの学園に入学し、『フィリン・スタンテッドとしての生活』を送っているのだ。
 夢の中の自分が充実していれば充実しているほど、完璧なフィリンなら完璧なフィリンであるほど、辛い反動がかかってくる。
 だが、フィリンは怒りを感じるよりも、気が抜けて思わずため息をついてしまった。
 何しろその場は屋外でクイドクアムの人通りの多い玄関なのだ。大騒ぎするには目立ちすぎてしまう。
 なんだかおかしくなって一人笑いをしたあと、フィリンは魔法の紙をカルマの店員に返し、商店の中に入っていった。
 何の買い物をするんだっけな。買い物のメモを取り出して、生活用品のコーナーへ歩き出した。夢は夢として、今は、暮らしに必要なものを手に入れなくちゃ。

【チョウザ・コナミ】
「夢で願いを叶えるって聞いてはいたけどさ」
 魔法の夢の中。チョウザは制御された世界の中を歩き回りながら、独り言を呟いている。
「……ここ学園? 別にザコちゃん望んだあれって訳じゃなし、これがハズレなのかな。別にいーけど」
 肩を竦める。
「……にしてはあれだね。ここ、学園にしては人っ子ゼロ人くない? 夢の中身的にはそーいうテーマなのかな。わかんないけど」
 これはザコちゃんの願望?
 なんだか違うような気がする。
「そったら折角だし、普段行かないとことか、いけない場所とかくるくるまわってみっかな。校長室とか、男子寮とか……第……何とか校舎? に、プリズンスクエア。普段入りも出来ないしね。どーなってんのか、何があるのか、どーいうものか。これ機会であれかもだしね」
 行ってみたけれど、いつもと変わらない風景が続いているだけで。
「……っても夢なんだし。ただのザコちゃんの記憶妄想から作り上げただけかもだけど、ねぇ?」
 そこらのベンチに座って足をブラブラ。
「……自由ってのはいーんだけど。何にも無く、何にも眺められず、ザコちゃん以外の自由がないってのもちょっとつまんないね」
 独り言を呟きながら、チョウザは何もない空を見上げる。
(早く目が覚めないかな)
 そんなことを考えながら、半笑いで水タバコの瓶を掲げ、ぼんやりと物思いに耽るのだった。

【フェリシティ・オ-バーベック】
(なんだか楽しそうなものだったから参加しちゃおう)
 フェリシティはそういう気持ちで、魔法の紙にペンを滑らせた。
『偽っていない自分を受け入れて欲しい』
 そんな人として普遍の願いがあった。
 夢の中で、フェリシティは自分が着たい服を着ていた。
 オレンジのツインテールに似合う、フェミニンな膝丈ワンピース。
 その服を着て、父親と母親が、褒めてくれた。
「お前の好きな、そして似合う服を着るのが一番いいよ」
 両親に誘われて、一緒に近所の散歩をした。ご近所の人と、フェリシティがすれ違っても、両親は何も気にせず快活に挨拶をしていた。誰もフェリシティの方を見て、首を傾げたりはしなかった。
 そのまま、公園に行って家族でベンチに座る。
「男が可愛いものを身につけて何が悪いの? 私は私らしく生きるって決めたから。でも、それを家族が受けいれてくれたらどれだけ幸せか……お父様は、『男らしくあれ』と言った。お母様は、『女の真似をする』と言った。軍時代の仲間は『どっちつかずの半端者』と言った。私はただ、自分らしく、嘘をつかずに生きたいの。可愛いものを身につけ、かわいくなりたい……どうせ夢なら、そんなことを願ったっていいよね。お父様もお母様も私の好きを認めて、仲間も私を受け入れてくれる……そんな夢が、私は見たいよ」
 両親とそんな話をして、フェリシティは自分で気がついた。
(私、夢の中なのに、ここは夢だって気がついている)
 寂しかったけれど、フェリシティはその事を認めた。
(私、夢の中でさえ、お父様達にこんな話をしたかったんだ)
 顔をくしゃっと歪めて笑った。
「だからきっと、この学園で私が私でいられるような、そんな友達を……仲間を見つけてみせるから……!」
 夢の中の両親に、そう告げて、フェリシティは夢から醒めた。

【仁和・貴人】
「学園での部下集めが上手くいった未来?」
 半信半疑で、貴人は夢の中へと突入していった。
 そこで、貴人は働いていた。
 職業は勇者という何でも屋であった。
 おかしい、魔王・覇王コースであるはずなのに。
 そして仕事は、学園の課題の延長であった。
 既に学園を卒業し、社会に出ている分を踏まえてだろうか。学生には荷が重い仕事を学園から流通させてもらい、それらの課題を解決することで金儲け。
 貴人としては、自分はゴロゴロしているだけで部下が稼いできてくれて、自分は楽隠居というのが願望だった。
 それがどういうわけか、そこそこ忙しい。
 恐らく、自分がCEO(らしい?)で、責任者だからか。
 建物は、学園の校舎に似ているが、それほど大きくはなく、中型のアパートのような感じ。
 構造は、やはり、校舎のようだが、エレベータやエアコンなどは完備されていて過ごしやすい。
 どうやら、何故か『自分の知っている世界』の要素が混じり合っているようであった。
「さすが夢。このあたりは願望通りになるなんて。中途半端な……」
 もしかすると、俺は快適な蔵際だけでなく、この振り回されるような生き方を望んでいる……?
 脳内に浮かんだ考えにいやいやと首を振ると、貴人は仕事に舞い戻った。
 その他諸々、将来の部下の仕事ぶりを見たり、学園との連絡で電話やメールを回したりしているうちに、あっという間に時間が過ぎていった。
 いい感じに仕事をして疲れてしまったので、貴人は寝る事にした。
 部下の間隙をついてこっそり抜けだし、森の中に隠れる。
 森の中でシュラフにくるまって、『起きるまで寝る』ことにした。
 果たして、自分は起きているのだろうか、寝ているのだろうか?
 その命題に気がついて貴人は噴き出した。
(おかしいなあ、楽隠居しているはずなのに、夢の中でまで働いているなんて。ふふ)
 そして貴人は望み通り、現実に目が覚めるまで眠りについた。



課題評価
課題経験:32
課題報酬:560
夏の星空に夢を見ましょう
執筆:夏樹 GM


《夏の星空に夢を見ましょう》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《新入生》 フェリシティ・オーバーベック (No 1) 2020-06-27 21:53:16
はろろん、フェリシティ・オーバーベックよ。
どうぞよろしくね!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 2) 2020-06-28 22:59:10
勇者・英雄コースのフィリンよ。

今回はあまり絡みはないと思うけど、よろしくね。

《商人の才覚》 マリウス・ザ・シーフ (No 3) 2020-06-29 20:26:52
黒幕・暗躍コースの、マリウス・ザ・シーフ。よろしく。
時間は残りわずかだが、心残りを作らないように気をつけたまえよ。