;
空の恐怖を越えて届け、癒しの心


ストーリー Story

●命懸けのお届け物
 元引き籠り幽霊少女【メルティ・リリン】が初めての課題を経験してから間もない頃。
「シュターニャのとある街に住む少女が難病に侵されていてね、その治療に使う薬草を届けてほしいっていう依頼が学園に来ているのよ。どう? やってみない?」
 教師がイキイキした顔でメルティの肩を軽く叩いた。
「薬草を届けるの……それだけでいいんですか?」
「まぁ、基本的にはそうね。その薬草はこっちでは割と手軽に手に入るんだけど、あっちではそうじゃないみたいで。だから学生の力を借りたいんですって」
「それなら私、頑張ります! 困ってる人を見過ごすわけにはいきませんもの!」
 どうやら初めての課題挑戦は彼女にとって素晴らしいものだったようだ。
 だがすぐさま仲間を集めようとするメルティに教師は言う。
「ただねー……あっちは足場の危ない岩場があってね。そこにワイバーンが出るって専らの話なのよ。そいつに遭わなければすぐに課題解決できるだろうけど、遭ってしまったら気をつけて。あいつら、死ぬまで空を飛んで火を吐いて暴れまくるから厄介なのよ」
「……! 先生、何でそれを先に言ってくださらないんですかー!」
 メルティは顔を真っ赤にして怒ると唇をツンと尖らせた。
 しかし逃げを予感させるような怯えの表情が見えなくなったことは確かで。
 それが教師にとっては何よりも嬉しかった。

●シュターニャの岩場にて
「全く……こんな日に限って姿を見せねえとはな」
 傭兵組合『シュッツェン』の組合員たちは弓や剣を手にしながらも、不満そうにため息を吐いた。
 何しろここは夕日が美しく見えると評判の観光地。
 観光組合『アイネ・フォーリチェ』からも早くワイバーンを仕留め、安全に観光者が訪れられるようにしてほしいと急かされているのだ。
 そこで組合員がワイバーンを『古龍のバッタモン! ビビッて隠れちまってんのかよ!!』と叫んだところ、ワイバーンの群れが突然岩場の下から天をつくように舞い上がり、彼に向かって火球を吐いた。
 もちろん組合員とて腕は立つ。
 咄嗟に身を転がし、火球を避けた。
 しかしその焔は岩の表面を焦がし、切り立った岩先をぼろりと崩す。
 もし一斉に岩場の脆い面を狙われたら危険だ。
「……ちっ、ここから落ちたら全員死んじまう。皆、一旦撤収! 態勢を整えてから再度挑むぞ!」
 組合員の中で最も年長の剣士がそう言うと、彼らは弓矢でワイバーンを牽制しながら後退した。

●その頃、学生たちは
 ――この課題に参加することになったあなたは件の岩場に近づくと思わず息を呑んだ。
 高所に広がる岩場、そして自然に崩れたとは思えない岩の焼け跡。
 さて、ここをどう切り抜けたものか。
 この地を脅かす魔物を倒し、駆け出し勇者として凱旋するべきか。
 それとも慎重に草木の合間を横切り、安全に課題を達成するべきか。
 メルティの顔を思わず見ると、彼女の瞳は不安そうに揺れていた。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 5日 出発日 2020-08-12

難易度 簡単 報酬 少し 完成予定 2020-08-22

登場人物 6/8 Characters
《枝豆軍人》オルタネイト・グルタメート
 リバイバル Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
■性別■ えだまめ(不明) ■容姿■ 見た目:小柄で中性的 髪:緑のショートヘア 目:深緑色 服:生前の名残で軍服を好む。 あとなぜが眼帯をしてる。 ※眼帯に深い理由はない。 ■性格■ 元気(アホの子) 意気揚揚と突撃するが、結構ビビりなのでびっくりしていることもしばしば。 ■趣味■ 枝豆布教 ■好き■ 枝豆(愛してる) ■苦手■ 辛いもの(枝豆が絡む場合は頑張る) ■サンプルセリフ■ 「ふはっはー!自分は、オルタネイト・グルタメートであります。」 「世界の半分を枝豆に染めるであります!」 「枝豆を食べるであります!おいしいのであります!!怖くないのであります!」 「これでも軍人さんでありますよ。ビビりじゃないであります!」 「食べないで欲しいでありますー!!自分は食べ物ではないであります。」
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《自称「モブ」》チョウザ・コナミ
 ヒューマン Lv34 / 村人・従者 Rank 1
「よーこそお出ましゆーしゃ様。 ザコちゃんの名前?…あー、チョウザ・コナミ。 お気軽気楽に『ザコちゃん』って呼んでくれていーよぉ? 面倒だったらこの記憶はまとめてポイして経験値にしたって、 全然丸っと了承了解?」 「ゆーしゃ様の近くでただ在るだけがザコちゃん。 モブへの用件ならいつでも呼びつけ招いちゃってよ。 何かの名前を呼び続け連呼とか?森の浮浪者とか? はたまた魔物に狙われ襲われな第14人目位の村人とかぁ?」 ■■ 名前:蝶座 小波(自称 身長:176cm 実年齢:20歳(自称 瞳の色:エメラルドグリーン 髪色:カラフルなメッシュ入りのマゼンタ 肌色:魚の文様が頬にある日本人肌 髪の長さ:編まれ端を結んだロング その他外見特徴:古びた布の服に大量の装飾品。 常に腰か手元に携帯する水煙草の瓶は『預かり物』だとか。 頭や腕に謎の斑模様で派手なスカーフを巻く。 一人称:ザコちゃん・(ごく稀に)あーし 二人称:『ゆーしゃ様』等の平仮名表記の立場+様 特徴+様、(稀に)名前+様 他 呼称:「ザコちゃん」呼びを望む。 「モブ」も反応するが、それ以外だと気づかない事が多い。 口調:投げやりで適当な話し方。敬語は一切使わない。 似た言葉や語感を繰り返し、まるで言葉遊びのように話す。 口先は冗談とでまかせ、ノリとハッタリで構成される。 貴族や東の国関係に妙な嫌悪を持つ。 魔法を扱う気は微塵も無いとか。 他者からの詮索、視線、物理接触、色恋話を避ける節がある。
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」
《未来を願いし者》アルシェ・スレット
 ヒューマン Lv7 / 賢者・導師 Rank 1
アルシェ・スレット、対外的にはそう名乗っている長身で病的な痩躯の学園生。おおよそ艶というものの感じられない銀髪を長く伸ばし、紫色の瞳から感情は読み取れない。肌の色を表すならば、最も適切な語句は恐らく「死体」。 コミュニケーションと礼儀の概念はあるようで、普通に話は通じる、というか誰に対しても異様に慇懃な「御座います」調で喋る。 口癖は、「ははア。」 なお、このような幽鬼じみた外見をしておきながら結構な健啖家で、料理もする。得意料理は白米にかける前提のクリームシチュー。   普段は服の中にしまっているが、白い粉状の物体が入った小瓶を首飾りにしている。。
《幸便の祈祷師》アルフィオーネ・ブランエトワル
 ドラゴニア Lv23 / 教祖・聖職 Rank 1
異世界からやってきたという、ドラゴニアの少女。 「この世界に存在しうる雛形の中で、本来のわたしに近いもの が選択された・・・ってとこかしらね」 その容姿は幼子そのものだが、どこかしら、大人びた雰囲気を纏っている。  髪は青緑。前髪は山形に切り揃え、両サイドに三つ編み。後ろ髪は大きなバレッタで結い上げ、垂らした髪を二つ分け。リボンで結んでいる。  二重のたれ目で、左目の下に泣きぼくろがある。  古竜族の特徴として、半月型の鶏冠状の角。小振りな、翼と尻尾。後頭部から耳裏、鎖骨の辺りまで、竜の皮膚が覆っている。  争いごとを好まない、優しい性格。しかし、幼少より戦闘教育を受けており、戦うことに躊躇することはない。  普段はたおやかだが、戦闘では苛烈であり、特に”悪”と認めた相手には明確な殺意を持って当たる。 「死んであの世で懺悔なさい!」(認めないとは言っていない) 「悪党に神の慈悲など無用よ?」(ないとは言っていない)  感情の起伏が希薄で、長命の種族であった故に、他者との深い関りは避ける傾向にある。加えて、怜悧であるため、冷たい人間と思われがちだが、その実、世話焼きな、所謂、オカン気質。  お饅頭が大のお気に入り  諸般の事情で偽名 ”力なき人々の力になること” ”悪には屈しないこと” ”あきらめないこと” ”仲間を信じること” ”約束は絶対に守ること” 5つの誓いを胸に、学園での日々を過ごしている

解説 Explan

目的:薬草を街へ無事に届ける
 ※可能であればワイバーンを討伐すると現地民に感謝されます。

戦場:切り立った岩盤の上。岩自体は広いのでそうそう落ちることはありません。
 また、岩盤から少し離れた場所に茂みが並んでいるので慎重に移動すればワイバーンに見つからず、目的地に到着できる可能性もあります。
 ……もっともワイバーンは先の戦いで気が立っていますので、念を入れて行動しないと見つかってしまう可能性が高いのですが……。

敵情報:ワイバーン5体 【格】2
 好戦的で狂暴な、古龍族に似た魔物。
 飛行能力があり火球を吐くが、火属性の攻撃もダメージが幾分軽減されるだけで通ることは通る。
 なお知能があまり高くないので、搦め手や機をみての逃亡などといった行動は行えない。
 人語は解さないがとにかく攻めの一手なので、その特徴を利用すれば殲滅も可能と思われる。

登場NPC:メルティ・リリン
 リバイバルの聖職見習い。祈祷や復活呪文はほぼ問題なく使えるが、相変わらず血が苦手。
 大量の出血や火傷が発生した場合は精神が不安定になり行動不能に陥る可能性がある。


作者コメント Comment
大変お世話になっております、ことね桃です。

今回は前回とどことなく繋がった要素のある物語をお届けします。
駆け出しの聖職として頑張り始めたメルティ。
そんな彼女に与えられた課題は文字通り「ヒトを救う」大切なもの。
でも同時にとっても危険なものでした。
この課題を乗り越えるには皆様のお力が欠かせません。
何卒お力添えのほど、よろしくお願いします!


個人成績表 Report
オルタネイト・グルタメート 個人成績:

獲得経験:52 = 44全体 + 8個別
獲得報酬:1440 = 1200全体 + 240個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:
「心配することないでありますよ。皆がいるであります。」

接敵前:
【事前調査】で地形や敵の位置情報を確認、共有

接敵後:
リリン殿の近くで【シャンティ・パリマラ】を使用
声掛けを行いながら、倒れないように気を配る

【楽園楽土Ⅰ】【威圧感】でデバフを付与
近くに降りてきた敵狙いで通常攻撃
リリン殿狙いできた敵には【暴君誕生】【絶対王セイッ!】で攻撃

攻撃を受けた場合は、【生気喪失】【リ1】で攻撃を受ける

万が一、リリン殿が行動不能になった場合は、全体共有をすぐに行う

戦闘後:
薬草を届けにみんなで行く

共通:
リリン殿への対応は、言葉がけで安心を誘う
基本的には、近くにいて万が一倒れそうになった時は、元気付ける

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:66 = 44全体 + 22個別
獲得報酬:1800 = 1200全体 + 600個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
まずはリリンくんに対して
実戦で血も多く流れるとは思うしまだまだ苦手は克服はしてないだろうが頑張って欲しい
また、戦闘になったら薬草を見ていてほしいのと皆の回復を頼みたいと伝えておく

ワイバーンに出会わないで薬草を届けられればいいが後々の事を考えれば退治しておきたいところだな
戦闘時は相手が遠距離にいる場合
マド 、創意工夫、魔物学、動作察知で攻撃
近くにいる場合
基本鎌術、動作察知、立体機動、切り落とし、ウィズマ・アーダで攻撃
空中にいて届きそうな場合
近接戦闘時のスキルと共に二段ジャンプ 、立体機動、グロリアスブースターを使用し切りつける

魔力、気力がなくなりそうなら桃花酒、魔力の実で回復

アドリブA 絡み大歓迎

チョウザ・コナミ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:132 = 44全体 + 88個別
獲得報酬:3600 = 1200全体 + 2400個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
ワイバーンだ。隠れんじゃなくて倒すんだよね?
剥いだり食べたりしたことなくない?ないよね?あったっけ。
仕留めたら剥ごうね。皮とか歯茎とか。

ザコちゃんやれんのは今回も囮ぐらいなもんだし。
とりまワイバーンに【挑発】かまして狙われ続けとく。
なるたけ聖職者様とか後衛系のゆーしゃ様のは距離取るよーにして。
狙ってないかは気にして【動作察知】なり【気配察知】で確認して。
それでも狙っちゃったら【炸裂の種】ぶん投げ【投擲】で無視できない感じにしとく。

【鉤爪ロープ】翼引っ掛けて、高度下げてバランス崩せない?
一瞬だけでも隙が作れるなら、何かと捗るでしょ?

攻撃はゆーしゃ様たちに任せた。ザコちゃん耐えっからがんばれー。

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:52 = 44全体 + 8個別
獲得報酬:1440 = 1200全体 + 240個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【事前調査】【魔物学】
ワイバーンの生態、挙動、弱点を大図書館でおさらいし
仲間に共有

道中、メルティさんと【信用】を駆使し交流
「誰にでも苦手はある。戦うだけが、血を見るだけがゆうしゃじゃない。
護衛や届け物の場合は、それを守って逃げたり隠れたりするのも立派な仕事」
前回の課題の顛末(恐怖を乗り越えつつあること)を話してくれた場合
「勇気を出して隣に並び立ってくれるだけでも、物凄い仕事
何故なら、守るための力を仲間に与えてくれるから」
守られるだけのわけには、と懸念する場合
「回復職を守るのが前衛の仕事」と良い笑顔で

【勇者原則】で注意を引付け
弱点を突き技攻撃
怪我した仲間に特級薬草

落下の危機に鉤爪ロープ

アドリブA

アルシェ・スレット 個人成績:

獲得経験:52 = 44全体 + 8個別
獲得報酬:1440 = 1200全体 + 240個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
「ははア……ワイバーンで御座いますか。この種の魔物は何処にでも居るもので御座います。ええ、ええ。」

事前調査のタスクについて自分も当地のワイバーンの性質を勉強。

道中、メルティやほかの生徒が難儀する場所があれば躊躇わず手を貸す。杖も貸す。

ワイバーン出現時にはメルティの行動にかかわらずその直衛にまわり、戦況の俯瞰に努めつつほかの生徒の攻撃を援護。

声を掛け合い集中攻撃をむねとし、一体ずつ着実にミドガトルを叩き込んでいく。魔力が切れれば魔気変換で可能な限り火力支援を続ける。

「加勢を仕りましょう。戦術は各個撃破が基本で御座いましょう?」

アルフィオーネ・ブランエトワル 個人成績:

獲得経験:52 = 44全体 + 8個別
獲得報酬:1440 = 1200全体 + 240個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
ワイバーンに空中戦を挑む。倒すことにはこだわらず、頭上をとられる不利を除外するのを主眼に置く。とどめは仲間に任せる。【龍の翼/飛行/空中適応】

先ずは、挨拶がわりに、エンシバの加護を上乗せした、灼けつく息吹。

敵が突進してくるなら、ヒドで迎撃。

火の玉は、かわして死角に回り、ホームランスウィングで敵を眼下に叩き落す。ただし、かわせそうにない場合、もしくは、流れ弾が馬車にあたりそうな場合は、部分高質化+龍爪撃で弾く。

基本はヒット&アウェイ。なるたけ大きい岩の上で、一旦、羽休めをいれつつ、飛行状態を維持。敵の目を引き付けるように務める。

怪我人の治療【リーライブ/簡易救急箱/応急処置/医学】

アドリブA

リザルト Result

●羽音響く岩盤の上で
 岩盤を揺らすように響く重い翼の音。
 茂みの中で泣き出しそうな顔の【メルティ・リリン】に先行する【オルタネイト・グルタメート】は振り向きざま、柔らかな声を掛けた。
「心配することないでありますよ。皆が……仲間がいるであります。それに音の源から察するに敵の居場所は岩盤の下。飛翔しても守りを固める猶予はあるはずであります」
 彼は冷静に周囲を観察していた。
 音の源を指で示した後、強固な一枚岩で出来ている安全な区域を皆に伝えていく。
「は、はい。ありがとうございます、オルタネイトさん。今回も皆さんと御一緒で嬉しいです。初めてお会いできたリバイバルの先輩もいらっしゃいますし」
 その言葉に『おや?』と首を傾げる一行。たしかリバイバルはオルタネイトとメルティ以外にはいない。
 するとある青年が自らの乾いた肌を指先で軽く叩く。
「ははァ、それはこのアルシェのことで御座いますか。しかしながらこの体、今なお骨と肉の身で御座います」
「ご、ごめんなさい、アルシェさん!」
「いやいや、こればかりは気に病むことは御座いません。それより課題を無事に済ませましょう。それに……ははア……この羽音はやはりワイバーンで御座いますか。この種の魔物は何処にでも居るもので御座います。ええ、ええ」
 そう言ってくしゃっと微笑むのは【アルシェ・スレット】。
 彼は外見こそ青年だが、皮膚や髪に艶がなくどこか『死体』然とした風貌が印象に残る。
 それでも殊更朗らかに応じる彼にメルティは胸を打たれる思いがした。
 そこに【チョウザ・コナミ】がひょっこりと顔を出す。
「ところでここまで来たのはいいとして、ワイバーンは倒すんだよね?」
「そうですね。彼らを放置するとこの近辺の街道が危険に晒されるかもしれませんから」
 チョウザの問いに真面目な顔で返答したのは【タスク・ジム】。
 彼はアルシェと共に大図書館でワイバーンに纏わる知識を学び直したという。
「ワイバーンは知能が低く、水の魔法で抵抗できる程度の火しか吐けないことが確認されています。一体ずつ丁寧に対処すれば大事には至らないでしょう」
 仲間にそう説明した後、タスクは後方のメルティにこう付け加えた。
「……誰にでも苦手はある。戦うだけが、血を見るだけがゆうしゃじゃない。護衛や届け物の場合は、それを守って逃げたり隠れたりするのも立派な仕事ですよ」
「はい!」
 タスクの柔和な顔に浮かぶ勇者らしい精悍さ。
 メルティは薬草の詰まった鞄を肩に掛け直すと安堵の息を吐いた。
 その傍らチョウザがにんまりと笑う。
「そーいえばさ。ワイバーンって剥いだり食べたりしたことなくない? ないよね? あったっけ。仕留めたら剥ごうね。皮とか歯茎とか」
 確かにワイバーンの素材は魅力的だ。
 彼らの体を構成する物質は研究に、肉は意外と調理向きかもしれない。
 だがメルティはその光景を想像するや呆気なく脱力。【アルフィオーネ・ブランエトワル】は彼女の肩を咄嗟に支え『話には聞いていたけど、本当に血が苦手なのね』と眉を八の字にした。
 そこで前回の課題でメルティの主君? となった【仁和・貴人】(にわ たかと)がメルティの腕をとり、姿勢を正す。
「実戦だからこそ血は多く流れるとは思うし、まだまだ苦手は克服はしてないだろうが頑張って欲しい。それと戦闘になったら薬草を守りつつ、皆の回復を頼む。薬草を失ったら病人を救えなくなるのだからな」
「は、はい。主様……私、頑張ります!」
「っと、リリンくん。意気込むのは結構だがオレのことは名前で呼んでほしい。オレはまだ志半ばの魔王候補生。それにその方が堅苦しくなく、互いに助け合えるだろう?」
 相変わらず本音を隠し、気さくで優しい主君を演じる貴人。そんな彼にメルティは嬉しそうに頷く。
 その様子を目にしたチョウザは軽く膝を叩き、静かに茂みの中から立ち上がった。
「さてと、血液忌避の聖職者様のお心も決まったよーですし。ザコちゃんは精一杯囮でお勤めしましょーかね。モブの村人らしく」
 岩盤の下から響く鈍い唸り声と羽ばたきの音。
 それらが明らかに警戒している動作なのだと察したチョウザは仲間達に戦いに備えるよう告げ、岩場で声を上げた。
「魔物こっわー。ザコちゃんただの村人だから餌にされちゃうー。誰か助けてぇ」
 ワイバーンはヒトの言葉を解さないが先の戦いでヒトを敵と警戒している。だからこそ奴らは一斉に宙に舞い上がった。
 その瞬間をタスクは見逃さない。5体のワイバーンの前で勇者として堂々と名乗りを上げた。
「我が名はタスク・ジム! 我が身は悪を断つ剣、そして無辜の民を守る盾!」
 そんな彼の並みならぬ覇気にワイバーンは一瞬躊躇するも、『敵』と確実に意識したようだ。
 そんなワイバーンらの好戦的な姿にチョウザは不敵に嗤う。良い獲物が来たものだと。

●空の脅威を引き摺り下ろせ!
 空中から響く重い風切音。
 オルタネイトは茂みを抜け出したメルティの傍でシャンティ・パリマラを焚くと、穏やかに語り掛けた。
「まずは落ち着いて。この香には心を和らげるだけでなく、魔力を癒す効能があるのであります。それと……万が一の際にはリリン殿の癒しの力が必要になると覚えておいてほしいであります」
「わ、わかりました。皆さんの傷が深くなる前に治療を頑張ります」
 柔らかな香りを深く吸いこみ、心を落ち着けるメルティ。
 その傍らでアルフィオーネは龍の翼を大きく広げ、高空へ舞い上がった。
(今回は実力者揃いだけど、直に空中戦を挑めるのはわたしだけ。ならばわたしは頭上をとられずに支援に徹するのが適当ね)
 そう考えた彼女はエンジバの加護を体に漲らせ、愛らしい口に火の魔力を集中させた。
「灼けつく息吹ッ!!」
 アルフィオーネの唇から発された熱風が突出したワイバーンの鱗にたちまち細かいヒビを入れていく。
 瞬時にワイバーン達の敵意がアルフィオーネに向かったその時、チョウザが鉤爪付ロープを健常なワイバーンの足に絡めた。
「ここにこんな立派なモブがいるってのに……放っておくなんて魔物失格だよねー」
 経験豊富な村人候補生チョウザに力任せに引かれるとワイバーンがたちまち体勢を崩す。
 そこでタスクがルーンソードを抜いた。
「魔力よ、我が剣に天を裂く力をっ!!」
 ウィズマ・アーダの力で長じた刃がワイバーンの喉元から胸を一気に斬り裂く。
 その直後翼を羽ばたかせた一体の目標を目の動きで読んだ貴人は素早く前進しマドを詠唱した。
「仲間の報復とはいえ標的を次々と変えるとは……頭が短絡的では話にならんな!」
 彼の強大な魔力がタスクを狙うワイバーンの体を打つ。
 すると鳩尾の周辺が球状にへこみ、巨躯が地表に堕ちた。
 そこでアルシェは攻撃を畳みかけるべく、水の魔力を細き腕に湛える。
「灼熱の怒りは清き冷水で鎮めるが常に御座います。ミドガトル、浄化の激流を!」
 彼の手から無数の水の弾丸が発射され、悶絶するワイバーンをひたすらに撃つ。
 結果、貴人からの重い一撃とアルシェの水魔法に生命力を根こそぎ奪われワイバーンは絶命した。
(まずは一体目。次に抑えるべきは……)
 アルフィオーネは翼の疲れを意識し始めていたが、まだ戦いは始まったばかり。
 せめてあと一手は敵の動きを抑えねばと翼に力を込めて周囲を見回す。
 だがそれを隙と見たか、後方に控えていたワイバーンが彼女へ火球を吐いた。
(くっ、躱しきれない!? それなら!)
 彼女は咄嗟に両腕に硬質な鱗を纏い防御に専念することで火傷を防いだ。しかし。
「っ! 翼が……!」
 アルフィオーネは懸命に翼をはためかせ、オルタネイトが安全と示した大岩に辛くも着陸。
 急いで息を整える。
(空中から物理的にワイバーンを叩き落とせるのはわたしだけ。負けてなんていられないのよ。こんなところで!)
 彼女の本質は生粋の戦乙女だ。民を脅かす敵に立ち向かうため、すぐさま気高い瞳を宙に向ける。
 そこにメルティが駆け寄り、アルフィオーネに祈りの言葉を紡ぐことで治療を施した。
「空を飛べるあなたが羨ましい。皆を守るための場所が空からだとわかるのでしょう?」
「それは身体の構造の違いに過ぎないわ。リバイバルにもリバイバルでなければ戦えない方法があることを忘れないで。……それと、ありがとう」
 アルフィオーネは再び翼を広げると、次に戦うべき相手を静かに見定めた。
 その頃、チョウザは『攻撃はゆーしゃ様たちに任せた。ザコちゃん耐えっからがんばれー』と気怠く応援しながらワイバーンをロープで中空に繋ぎ止めていた。
 しかしワイバーンも翻弄されるばかりではない。
 ロープを握るチョウザに向かい火球を吐きだした!
(体は耐えられるけどロープを燃やされたら困るんだよねっ)
 下唇を噛み、ロープを持ち替えようとするチョウザ。
 その危機にタスクがウィズマ・アーダとマドを宿したルーンソードで正義一迅を腕に宿す――『月下白刃』と彼自身が名付けた複合技を放った。
(腕に力は必要とせず。重心は腰に置いて。全身で回るように――放つ!)
 それはかつて実力試験で見た憧れの先輩の剣筋を追い求め、タスクが毎晩愚直に練習した剣技の集大成。
 チョウザを庇い火球に腕を焼かれながらも極めたその業はワイバーンの喉から後頭部を貫き、重い音と共に敵を地に叩きつける。
 まさしく月に照らされた剣の一瞬の煌きに等しき鋭さだった。
 そのまま息絶えた敵からチョウザはロープを回収し『ありがと、やるじゃん』と呟く。
 このワイバーンの損傷は喉元から胸までの斬撃と口からの突きのみ。素材回収にはぴったりだ。
「残り3体……か」
「はい、このままのペースで頑張りましょう。そうすれば……きっと大丈夫です」
 そう言いながらもタスクは手甲で覆われた手を無意識に擦る。
 彼の腕は火球により皮膚が裂け、血が滲み始めていたのだ。
 一方、オルタネイトは華奢な胸を堂々と張り、威圧感たっぷりに立つとワイバーン3体の前で大きく宣言した。
「ふはっはー! 自分は、オルタネイト・グルタメート! いずれ自分は、世界の半分をこの枝豆に染める所存! なぜって自分は秘密結社『えだまめん』の総統でありますから! お子様のおやつに! ビールのお供に! ビバ! 枝豆!」
 丹田に力が込もった朗々とした演説。
 もちろんワイバーンにその意味はわからず、それゆえに意識が散漫になる。
 その隙にアルシェが『ははァ、ワイバーンも難しい講話には難儀をするので御座いますねぇ』と納得顔でミドガトルを詠唱。
 当然慌てる彼らに貴人は大岩から2段ジャンプとグロリアスブースターの併用で宙を2度蹴ると、アルフィオーネの焔で鱗が割れたワイバーンの翼を大鎌で見事に断った。
「油断したな。所詮は空飛ぶトカゲといったところか」
 悲鳴とともに岩盤に落ちるワイバーン。その緊急事態に戸惑う2体の後ろから落ち着いたトーンの可憐な声が響いた。
「悪党に神の慈悲など無用よ?」
 ――ぶんッ!!
 再度飛翔したアルフィオーネはワイバーンの死角からクラッシュハンマーを大上段に構えてぐるりと回転。ホームランスウィング宿した殴打で一体を叩き落とした。
 そこで宙に残った最後の一体がアルフィオーネを鋭く睨む。しかし彼女は怯むことなくハンマーを握り直した。
「自分達が今までどれだけの人を苦しめてきたかわかっていないのでしょう? ならば……死んであの世で懺悔なさい!」
 それと時同じくして、チョウザは片翼のワイバーンが立ち上がるのを目にするや後衛を狙う様を奴の視線から察した。
(さすがにほっとくわけにはいかないか。聖職者様には刺激が強いかもだけど)
 炸裂の種を全力で片翼のワイバーンへ投擲するチョウザ。すると激しい炸裂音とともに鱗と血肉が勢いよく爆ぜた。
「……っ!」
 当然のように脱力するメルティ。しかし意識だけは手放さなかったのは成長の証か。
「リリン殿、大丈夫であります。自分も皆もここにいるであります。……今の炸裂はコナミ殿が我々を庇うために放ってくれたもの。リリン殿もしかと癒し手の役割を!」
「わ、わかりました……頑張ります!」
 チョウザの支援とオルタネイトの励ましはメルティの心に深く響いた。
 だがワイバーンは諦めが悪い。か細く見えるメルティへ大きく牙を剥く。
 そこでオルタネイトが鮮やかな緑の大鎌で牙を弾かんと構えた時――『月下白刃!!』とタスクの声が響き、ルーンソードがワイバーンの背後から首を一気に貫いた。
 音を立てて崩れ落ちる満身創痍のワイバーン。
「オルタネイトさん、メルティさん、大丈夫ですか!?」
 タスクがワイバーンの死骸を跳び越えてふたりを案ずる。すぐさま『大丈夫』と応じ感謝するオルタネイト。
 一方でメルティはタスクの手甲の血痕に気がついた。
「タスクさん、腕を見せてください」
「えっ? ああ……軽く火傷しただけだから大丈夫です。痛みはありません」
 メルティに心配させないよう敢えて微笑むタスク。
 しかしメルティは覚悟を決めたようだ。彼の手を取り、傷を診る。
「私、今度こそ人を守るって決めたんです。タスクさんは他者のために傷ついても剣を執り続ける勇者。それなら私は……」
 その言葉にタスクはふっと本物の笑みを浮かべるとこう応じた。
「勇気を出して隣に並び立ってくれるだけでも、物凄い仕事。何故なら、守るための力を仲間に与えてくれますから。守ってくれる人、僕らを信じてくれる人を守るのが前衛の仕事ですよ」
 そして――傷は消えていく。恐怖を乗り越えたメルティに『頑張りましたね』と微笑むとタスクは残り2体となったワイバーンへ剣を構えた。
 その頃、貴人とアルシェは宙に舞うワイバーンを挟撃した。全ての敵を地表に落とせば戦いが有利になると算段してのことだ。
「加勢を仕りましょう。戦術は各個撃破が基本で御座いましょう?」
「ああ。オレは跳ぶことはできるが確実に倒せるかは別問題だからな。……スレットくん、死角からの攻めは任せた」
 アルシェは上空でワイバーンを引きつけるアルフィオーネにハンドサインを送り、ミドガトルを詠唱。
 怒涛の水流でワイバーンが体勢を崩した瞬間に『今で御座います!』と叫んだ。
 その叫びにワイバーンが目を見開いた時――宙で2度の跳躍を果たした貴人が切り落としの力を込め、ワイバーンの首の裏へ鎌を深く刺し込んだ。
 ――ガハッ!
 呼吸が止まり、落下していくワイバーン。
 貴人は岩場に降りると『残りは地を這うトカゲだけか』と呟いた。
 そのトカゲ――もとい、ワイバーンはふらりと立ち上がると自棄になったのか火球を周囲に轟と噴き出す。
「まさか勝ち目がなくなったからわたし達を巻き添えにする気になったの? 冗談じゃないわ!」
 それまで宙にいたアルフィオーネは落下速度に身を任せ、ハンマーをワイバーンの頭に叩き落とした。
 ごきりと嫌な音が響き、ワイバーンは身体を前方に傾ける。そこで大鎌を振るったのはオルタネイト。
「……仲間を失う痛みはわかっても、貴殿らの暴虐は止めねばならないのでありますよ」
 大鎌がワイバーンの腹から下腹部を見事に裂く。
 そして倒れゆく敵の最期を見つめると――オルタネイトは静かに瞑目した。

●温かい心
「んー、今日も大漁大漁。あ、皆は先に行っといてくれる? ザコちゃん、ワイバーン素材を収集するから」
「か、解体……ですか?」
「そ。損傷具合や部位の希少性を見て、役立ちそうなとこだけ回収すんの。選別は素材収拾の鉄則」
 戸惑うメルティの前でしゃがみ込み、ワイバーンの体をまさぐり始めるチョウザ。
 その時彼女は独り言のように静かに語り始めた。
「血液忌避の聖職者様が自分でどー思い認識してっかはともかく、資質思考は向いてると思うんだよね。聖職……って治癒魔法全般」
「資質思考、ですか?」
「だってほら、血とか見たくないお気持ちの派生で思考に蓋して、見たくなくて動けなくなるーってのが現状なんでしょ? たぶん。ならお気持ちの派生先『血を見たくないからさっさと治す』って思えたなら。速攻魔法で敏腕の重畳じゃん」
 たしかに、と思わず両の拳を握りしめるメルティにチョウザはふっと笑い言葉を続けた。
「っても今すぐできっかは別だし、やりたいかも別だし。聖職者様は学園生の道具じゃないんだし。今日は自分がどー思ったかで決めたらいーよ。回復に混ざっか引っ込むかは」
 そう言ったきりチョウザはワイバーンの牙を抜くことに専念し、言葉を紡ぐことはなかった。
 そこでタスクがメルティの肩に優しく手を掛ける。
「この手はあなたが自分自身の意思で癒してくれたものです。あの癒しがあったから僕は力強く剣を握れた……ワイバーンの暴挙を止められたんだんですよ」
 その言葉にアルシェが頷く。
「志が定まったのであれば、次は自分は何が得意で何が苦手かを把握することが肝要で御座いますよ。敵を知り己を知れば、百戦危うからず。……当地でも申しますか、この俚諺は?」
「あ、それは授業で先生が言ってました!」
「そうですか、そうですか……それではこれからも互いに精進いたしましょう」
 何と朗らかな声なのだろう。タスクの激励に背を押され、アルシェの助言に心が和らいでいく。
 その時、アルフィオーネがメルティの手をしっかりと握り『さぁ、行きましょう。わたし達の行くべき場所へ』と微笑んだ。
 彼女曰く、件の病は今回運んだ薬草を用いた薬湯を数カ月飲み続ければ寛解するものだという。
「医学で昔、齧った知識なの。メルティも医学を嗜んでいるのよね? 薬の調合を手伝ってくれる? それを先方で指南すれば、後は依頼人が薬草を他の地域から買い付けて治療の継続に繋げてくれるはずよ」
 その問いにメルティは当然『頑張ります!』と快諾し、ふたりで精一杯薬を作り上げた。
 その結果――アルフィオーネ特製の薬は穏やかに効能を発揮し、後日患者をはじめとした街の人々から丁寧な感謝状が課題参加者に届けられたという。



課題評価
課題経験:44
課題報酬:1200
空の恐怖を越えて届け、癒しの心
執筆:ことね桃 GM


《空の恐怖を越えて届け、癒しの心》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 1) 2020-08-08 12:39:03
いそぼん!!
少しは、血は平気になった…いや、まだ無理そうでありますな(苦笑)
倒れないだけ良いと言うやつでありましな。
シャンティ・パリマラ効果あるならたくでありますが…

これは…倒していく方がいいでありますよな??

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 2) 2020-08-10 02:58:25
オレ個人としては後々の事を考えると討伐しておきたいがリリンくんの事を考えるとな・・・
倒しに行く場合、リリンくんは戦闘に参加させないか参加させても護衛をつけるかだな。
どちらにしろ人数がそこそこいないと無理だとは思うが。

人数がそろわなかった場合、ワイバーンを引き付ける班と薬草を届ける班に分かれたほうがいいか?
・・・別にこちら側としては引き付けておいて逃げてもいいんだし。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 3) 2020-08-10 12:02:19
ザコちゃんも真っ先仕留める派だったりする。遊…合理的判断のあれで。

逆にさー、ゆーしゃ様全然いないんだし、いま。もっかし来るかもだけど。
分散したり、隠密したりーってしちゃったら、それがうまく行かなかったときの事故さ危うくない?
最初の早々仕留めるつもりで体制整えててー、ってのと、不意打ち立て直しからの戦闘、対応力あれでしょ。

血液忌避の聖職者様が狙われるー、って状況にだけならないよーにしとけば、おっきな問題はないんじゃん?
動けなくなったとしても、錯乱して暴れられるよかどーにでもできっからまし。
ってか仮面のまおー様ならワイバーンぐらいよゆーだろーし、豆憑きのカルマ様もカルマってならじょーぶだろーし。
忌避られるほどの血みどろにはなんないでしょ。たぶん。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 4) 2020-08-10 12:05:46
どっちがしザコちゃん如きモブのやれることなんて、囮ぐらいしかないし。
(追加された村従コースの技能カリキュラムをチラ見してそっ閉じ)
…囮ぐらいしかやれることないし。

【挑発】かましてよせんのと耐えんのは今回もやるとしてー。
【鉤爪ロープ】ぶん投げて引きずり落とせ…はしなくても、高度下げるぐらいはできないかな。
たっかいとこからわちゃられんのめんどいし。試そ。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 5) 2020-08-10 12:12:20
…豆憑きの…リバイバル様か。わりとカルマかと思ってた。…ごめんね?
なんがし聖職者様も豆憑き様も、リバイバルなら透過できんだろーし。
いけるのはいけるでしょ、ってことで。

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 6) 2020-08-10 19:24:49
そうなのでありますよ~実は、リバイバルであります~
まぁ、誤差なので、気にしないで大丈夫でありますよ~

とりあえず、現状討伐でよいでありますよね?
この人数だと、分散はやめたほうがいいであります。
なんというか、負担が大きくなるのではないかと考えるであります。

リリン殿に関してでありますが…
こちらの出血等は行動不能になるほどひどいものは、ないのではないかと思うであります。
ただ、あの方はゴブリンの血でもフラッとしていた記憶があるので、注意するとしたら、その辺でありますな。

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 7) 2020-08-10 19:28:27
自分ができることと言えば、
散漫付与か素早さ下げ
もしくは、物理攻撃位でありますな。

…マカロンボムでもぶん投げやろうでありますかね。

《未来を願いし者》 アルシェ・スレット (No 8) 2020-08-11 09:50:31
賢者・導師コース、アルシェ・スレット。通称当学園一リバイバルに見えるヒューマンで御座います。
特に誰にも呼ばれておりませぬが……どことなく助けを求められた気がいたしまして即参上つかまつる次第で。ええ、ええ。

とは言ったものの、この局面でアルシェが可能なことといえば皆様への援護射撃とメルティ様の直衛で御座いますかねえ。

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 9) 2020-08-11 14:03:37
そうか・・・
まとまって行動で、討伐だな。
それじゃオレはマドで遠距離攻撃、近くのは大鎌で攻撃することにしよう。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 10) 2020-08-11 17:18:36
わたしも、何やら遠くから助けを求める声を聴いた気がして、参上。
一人ぐらい、空中戦を挑めるものがいたほうが、良さそうだしね。

紛い物共をハンマーで叩き落とすのと、あと、万が一の回復かな。経験を積むためには、回復はメルティさんに担当してもらった方が、いい気はするけど、卒倒されても困るしね

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2020-08-11 18:51:41
遅刻帰国の大遅刻~!
勇者・英雄コースのタスク・ジムです。よろしくお願いいたします!

一時はどうなることかと思いましたが、戦力が充実してきて良かったです!

今回は攻撃特化で、新技も狙っていきたいと思います。

メルティさんですけど…僕は、
「誰にでも苦手はある。戦うだけがゆうしゃじゃない。
護衛や届け物の場合は、それを守って逃げたり隠れたりするのも立派な仕事」
みたいな方向性で励ましていきたいと思ってるので、
戦闘中は隠れててもらっていいんじゃないかな…に、一票です。

《自称「モブ」》 チョウザ・コナミ (No 12) 2020-08-11 19:38:21
ザコちゃんはむしろ回復するとかで表出ててよくない?派かな。
血液忌避の聖職者様が隠れそこねたときのフォローめんどいから。

だけどー。
それに関してはぶっちゃけ学園側で決めるもんじゃないんじゃん?道具じゃないんだし。
言いたいことあったりなかったりだろーけど、そのへんのもろもろ加味して、聖職者様が決めればいーかなって。
どっちがしザコちゃんのやること変わんないしね。庇いのタイミングと楽さの差はあるけど。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2020-08-11 20:10:04
確かに、ザコちゃんさんのおっしゃる通りですね。
いつのまにか、自分は学園の仲間を道具のように見ていたのか、と思うと、
恐ろしい思いです。猛省します。

では、自分の考えをメルティさんにお伝えすることに変わりはないですが、
指示や強制にはならないよう気を付けます。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 14) 2020-08-11 20:52:43
以下の内容でプラン下書きしてみました~!

・事前調査でワイバーンをおさらい
・メルティさんを励ます
・攻撃特化、初手から全力、敵の注意引き付け
・怪我した仲間に特級薬草、落下の危機に鉤爪ロープ
・連携歓迎、連携技大歓迎!(ウィッシュ案件)

ギリギリまで調整できるかもしれませんので、
何かありましたらご相談ください。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 15) 2020-08-11 23:12:43
前回の課題のレポートを見て、メルティさんとのコミュニケーションを
大幅に見直しました。

隠れていた方がいいと思っていた不明を恥じ、お詫びします。

前に進もうとするメルティさんの気持ちを尊重しつつ、課題頑張ります。