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ワイズ・クレバーの単純なお仕事


ストーリー Story

「おはようございます、学園長」
「おっすおっーす! 今日も寒いねえ!」
 ある冬の日。
 魔法学園『フトゥールム・スクエア』の大図書館、『ワイズ・クレバー』の一室で、学園長【メメ・メメル】と教師が話を交わしている。
 2人の目の前には、古びた木製の本棚が鎮座している。収められた書物は本棚に負けず劣らずのオンボロだが、見る者が見ればその禍々しい雰囲気に気付いたかもしれない。
「……おお、結構溜まってるねえ。もうそんな時期かあ」
「前回から結構経ちましたからな。そろそろ頃合いかと」
 本棚の書物は、その危険性故に禁書に指定されたいわく付きの代物揃い。学園長自らが施した封印は完璧ではあるが、それでも少しずつ『瘴気』が溜まってしまうのは避けられないのだ。
「見た感じ、瘴気を発散させるには最低10時間は必要だな! となると、『紙魚』が発生するのは避けられないから……」
「やはり、『虫干し』が必要となりますな……」
 虫やカビを防ぐため、本や衣類に風を通すのが虫干しであるが、2人の言うそれは意味合いが異なる。
 無数の禁書から発せられた瘴気は、それだけで周囲に様々な影響を及ぼす。元はちっぽけな紙魚であっても、それが巨大化し、大量発生するとなれば見過ごせない脅威となるだろう。
「瘴気が充満し過ぎると危険ですので、本棚には1時間おきに封印の解除と再封印を自動で行う細工を仕掛けるようにしましょう。単純ではありますが、1日がかりの過酷な作業になりますな」
「その分、報酬はバッチリ弾んじゃおっかな~☆ サポート態勢も整えて」
「かしこまりました。早速手配いたします」
「じゃあよろしく!」
「はっ」
 ウインクをして颯爽と立ち去る学園長を、教師は恭しく見送った。
(相変わらず決断が早い。流石だな)
 気まぐれな言動に振り回される時もあるが、教師が学園長に抱いている尊敬の念は揺らぐ事はない。しかし。
「にしても……ネーミングセンスだけはどうにかならんかなあ」
 そう独り言ちながら、教師は『メメたん☆文庫』と名付けられたその本棚を見つめるだった。


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 7日 出発日 2021-01-13

難易度 難しい 報酬 多い 完成予定 2021-01-23

登場人物 6/8 Characters
《運命選択者》クロス・アガツマ
 リバイバル Lv26 / 賢者・導師 Rank 1
「やあ、何か調べ物かい?俺に分かることなら良いんだが」 大人びた雰囲気を帯びたリバイバルの男性。魔術師であり研究者。主に新しい魔術の開発や科学を併用した魔法である魔科学、伝承などにある秘術などを研究している。 また、伝説の生物や物質に関しても興味を示し、その探求心は健やかな人間とは比べ物にならないほど。 ただ、長年リバイバルとして生きてきたらしく自分をコントロールする術は持っている。その為、目的のために迂闊な行動をとったりはせず、常に平静を心掛けている。 不思議に色のついた髪は生前の実験などで変色したものらしい。 眼鏡も生前に研究へ没頭し低下した視力のために着けていた。リバイバルとなった今もはや必要ないが、自分のアイデンティティーのひとつとして今でも形となって残っている。 趣味は読書や研究。 本は魔術の文献から推理小説まで幅広く好んでいる。 弱点は女性。刺激が強すぎる格好やハプニングに耐性がない。 慌てふためき、霊体でなければ鼻血を噴いていたところだろう。 また、魔物や世界の脅威などにも特に強い関心を持っている。表面にはあまり出さねど、静かな憎悪を内に秘めているようだ。 口調は紳士的で、しかし時折妙な危険性も感じさせる。 敬語は自分より地位と年齢などが上であろう人物によく使う。 メメル学園長などには敬語で接している。 現在はリバイバルから新たな種族『リコレクター』に変化。 肉体を得て、大切な人と同じ時間を歩む。  
《這い寄る混沌》ニムファー・ノワール
 アークライト Lv20 / 王様・貴族 Rank 1
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ ニムファーは読みにくいかも知れないので「ニミィ」と呼んでくださいね。 天涯孤独です。何故か命を狙われ続けてます。 仲間やら友人はいましたが、自分への刺客の為に全て失ってしまいました。 生きることに疲れていた私が、ふと目に入った学園の入学案内の「王様・貴族コース」を見て考えを改めました。 「自分が命を狙われるこんな世界、変えて見せますわ!」 と思っていた時期が私にもありました(遠い目 今ではすっかり学園性活に馴染んでしまいました。 フレンドになった方は年齢にかかわらず呼び捨てタメ口になっちゃうけど勘弁してね、もちろん私のことも呼び捨てタメ口でも問題ないわよ。 逃亡生活が長かった為、ファッションセンスは皆無な残念女子。 な、なによこの一文。失礼しちゃうわ!
《新入生》神鵺舟・乕徹
 ドラゴニア Lv10 / 芸能・芸術 Rank 1
 文字通りの意味で流れ着いてやってきた、異国の侠客。  用心棒や刺客、はたまた小間使いや芸子としてあらゆる手段で食い扶持を稼いできた苦労人。切った張ったの世界に居座り続けていた為か、思考が少々短絡的。  それだけに本来はそれなりの実力を持っていたが、エイーア大陸の魔物や勇者の戦技は祖国とは勝手が違うため、経験や知識から学び直し、自らの流れに取り入れている最中である。  元の世界では、『戮妓』と呼ばれる剣闘士のようなものをしていた。屈強な戦士や魔物を舞の如き動きで殺め、強さと美しさを見世物にする、絶望の時代ならではの卑賎な稼業である。だが、滅びを求めている魔族や権力者には強く支持されており、人気のある戮妓にはパトロンが付くこともあったという。  人気はあったものの、それ以上に悍ましき本性が勝っていたからか、彼女には誰も寄り付かなかったため、生活には結構苦労していたらしい。  また、過去の果し合いにより、左目の下に裂傷を負い、更に角をねじり折られた後遺症で枯れ木の枝のような醜い角が生えるようになってしまった。が、本人は名誉の負傷としている。  尚、今の名前はかつて愛用していた脇差から借りた偽名である。  話に聞いたエイーア大陸は、魔王の居城があるとされる場所の筈だった。人などが到底住める土地ではなかったとずっと信じていた。  ようやく大陸や学園での生活に慣れてきたものの、今度は平和ボケで腕が鈍りそうになることを恐れている。  また、同性でも自分より背の高い人が多く(というより元の世界の国ではこのくらいが平均だった)、少しだけ気後れしている。  油断すると稀に訛りが強く出てしまうらしい。非常に荒っぽくまるで喧嘩腰のように聞こえるため、極力出さないようにしている。(広島弁や播州弁に似ています。難しいと思いますので、用意された台詞以外はあまりリプレイに反映しないで大丈夫です) 『何だか、妙なとこに来たみたいじゃねえ』 『消えた後に地獄でも待っとるとしたら、そんなのでも救いになり得るのかのぅ?』 『そりゃ誰もが全て見えてりゃ苦労せんわい。目を逸らせるなら、都合のいいものしか見たくないじゃろ』 『えぐい化生共がぎょうさんと。あー邪魔くさいのぅ。わっち、せっせと帰にたい』 出身地:極東の島国 身長:五尺 体重:十貫(よりは少し重いらしい) 実年齢:数え年で二十二 好きなもの:粋な音楽、刃物 嫌いなもの:説教や小言 特技:剣舞、推察 読み:カヤフネ・コテツ
《幸便の祈祷師》アルフィオーネ・ブランエトワル
 ドラゴニア Lv23 / 教祖・聖職 Rank 1
異世界からやってきたという、ドラゴニアの少女。 「この世界に存在しうる雛形の中で、本来のわたしに近いもの が選択された・・・ってとこかしらね」 その容姿は幼子そのものだが、どこかしら、大人びた雰囲気を纏っている。  髪は青緑。前髪は山形に切り揃え、両サイドに三つ編み。後ろ髪は大きなバレッタで結い上げ、垂らした髪を二つ分け。リボンで結んでいる。  二重のたれ目で、左目の下に泣きぼくろがある。  古竜族の特徴として、半月型の鶏冠状の角。小振りな、翼と尻尾。後頭部から耳裏、鎖骨の辺りまで、竜の皮膚が覆っている。  争いごとを好まない、優しい性格。しかし、幼少より戦闘教育を受けており、戦うことに躊躇することはない。  普段はたおやかだが、戦闘では苛烈であり、特に”悪”と認めた相手には明確な殺意を持って当たる。 「死んであの世で懺悔なさい!」(認めないとは言っていない) 「悪党に神の慈悲など無用よ?」(ないとは言っていない)  感情の起伏が希薄で、長命の種族であった故に、他者との深い関りは避ける傾向にある。加えて、怜悧であるため、冷たい人間と思われがちだが、その実、世話焼きな、所謂、オカン気質。  お饅頭が大のお気に入り  諸般の事情で偽名 ”力なき人々の力になること” ”悪には屈しないこと” ”あきらめないこと” ”仲間を信じること” ”約束は絶対に守ること” 5つの誓いを胸に、学園での日々を過ごしている
《イマジネイター》ナノハ・T・アルエクス
 エリアル Lv23 / 賢者・導師 Rank 1
フェアリータイプのエリアル。 その中でも非常に小柄、本人は可愛いから気に入っている。 明るく元気で優しい性格。天真爛漫で裏表がない。 精神年齢的には外見年齢に近い。 気取らず自然体で誰とでも仲良く接する。 一方で、正義感が強くて勇猛果敢なヒーロー気質。 考えるよりも動いて撃ってブン殴る方が得意。 どんな魔物が相手でもどんな困難があろうと凛として挑む。 戦闘スタイルは、高い機動性を生かして立ち回り、弓や魔法で敵を撃ち抜き、時には近接して攻め立てる。 あまり魔法使いらしくない。自分でもそう思っている。 正直、武神・無双コースに行くかで迷った程。 筋トレやパルクールなどのトレーニングを日課にしている。 実は幼い頃は運動音痴で必要に駆られて始めたことだったが、 いつの間にか半分趣味のような形になっていったらしい。 大食漢でガッツリ食べる。フードファイター並みに食べる。 小さな体のどこに消えていくのかは摩訶不思議。 地元ではブラックホールの異名(と食べ放題出禁)を貰うほど。 肉も野菜も好きだが、やっぱり炭水化物が好き。菓子も好き。 目一杯動いた分は目一杯食べて、目一杯食べた分は目一杯動く。 趣味は魔道具弄りで、ギミック満載の機械的な物が好き。 最近繋がった異世界の技術やデザインには興味津々で、 ヒーローチックなものや未来的でSFチックな物が気に入り、 アニメやロボットいうものにも心魅かれている。 (ついでにメカフェチという性癖も拗らせた模様)
《奏天の護り姫》レーネ・ブリーズ
 エリアル Lv29 / 芸能・芸術 Rank 1
いろいろなところをあるいてきたエルフタイプのエリアルです。 きれいな虹がよりそっている滝、 松明の炎にきらめく鍾乳石、 海の中でおどる魚たち、 世界にはふしぎなものがいっぱいだから、 わたくしはそれを大切にしたいとおもいます。

解説 Explan

プロローグの情報と、プロローグに書き切れなかった情報を纏めます。

【課題の目的】
 大図書館『ワイズ・クレバー』内に封印されている禁書群、『メメたん☆文庫』の『虫干し』を成功させる。

【メメたん☆文庫について】
 学園長が世界中から集め、自ら封印を施した危険な魔術書が多数収められた本棚。封印に問題はないが、数年ごとに溜まった瘴気を発散させる必要がある。その間、瘴気によってモンスター化した紙魚が大量に発生してしまう。

【虫干しについて】
 実施場所はワイズ・クレバー内の倉庫。バスケコート約2面分の広さがあり、倉庫の窓と扉には虫除けの結界が張られているが、学生の出入りは自由に行える。結界の効果は24時間。
 倉庫内の物品はあらかじめ全て運び出されており、内部にはメメたん☆文庫のみがあるものとする。
 今回の作業を行うにあたり、メメたん☆文庫には1時間おきに封印解除と再封印を交互に自動で行う細工が施されている。封印解除と同時に、瘴気と共に本棚の周囲に紙魚が発生し始める。封印解除中は際限なく発生し続けるが、再封印と同時に消滅する。
 瘴気を十分に発散させるには、合計10時間分の解除が必要となる。

【紙魚について】
 メメたん☆文庫の瘴気によって、大型犬程度に巨大化した紙魚。本能的にメメたん☆文庫に戻ろうと体当たりをしてくる。倉庫に施された結界の効果で、外部に逃げ出そうとはしないものとする。

【課題の失敗条件】
 メメたん☆文庫の破損。
 全員の戦闘不能。


作者コメント Comment
 明けましておめでとうございます。正木猫弥です。
 今年最初の課題のテーマは何故か『虫干し』。
 夏に行う事が多いとの事ですが、冬の冷たく乾燥した空気にさらす『寒干し』というのもあると知り、今回のテーマに選んでみました。
 今回のエピソードは、いわゆる『タワーディフェンス』をイメージした内容となっています。
 戦いの難しさは、強大な敵との戦いだけには限りません。
 絶え間なく現れ続ける敵との戦闘による精神的・肉体的疲労や寒さ。そんなものも戦いの過酷さの一つであろうな、という着想から得たエピソードになります。
 新年1発目から大変な課題となりましたが(笑)、歯ごたえのある課題にご案内できるかと思います。皆様のご参加お待ちしております。



個人成績表 Report
クロス・アガツマ 個人成績:

獲得経験:136 = 114全体 + 22個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
可能なら事前に、もしくは封印解除前の時間に木材などを持ち込む
有利に働くよう陣地作成で整えよう
集中も併用し作業効率も上げる
鉤爪付ロープを倉庫内に張っておき、ロープを紙魚の移動の障害にすることで押し寄せられないよう工夫も図る

消耗も考え、基本は射程を活かし距離のあるうちに魔導書で攻撃
危険度の高い状態の敵はダードで確実に決定打を与える

複数の敵が迫ってきたらミドガトルの乱射で勢いを押し返す
紙魚は多湿を好む反面、実は僅かな水滴で溺れてしまうんだ


戦闘中魔力が足りなくなってきたら魔気変換を使用
不安なら桃花酒で回復もしておく

休憩中は精神統一で心身を休ませよう
そして折角の機会だ。時間があれば禁書で調べ物をしてみる

ニムファー・ノワール 個人成績:

獲得経験:136 = 114全体 + 22個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
う~ん、防御はイマイチ苦手だけどがんばってみようかしら。

まずは事前にメメたん☆文庫の周りにかすみ網を陣地構築している所から邪魔にならないように【罠設置】。
万が一抜けた場合に備えておくわ。
長丁場になりそうなので、食料やら物資は倉庫の扉近くに予め置いておいて必要な時に取りにいくなり、食べにいく。まぁ、ここは結界外だから問題ないわね。

紙魚は、湧き出た瞬間を狙ってのHIT&AWAYで。
文庫がやばそうな時は、【ルクレ】で一旦拘束し、追いつき次第撃破。
網にかかった紙魚も網が破れないうちに処理したいわね。

神鵺舟・乕徹 個人成績:

獲得経験:136 = 114全体 + 22個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
・事前
罠の準備があるという同行者と共に材料を仕入れる。

・封印時の行動
基本的には壁を背に仮眠。体を休めて回復に努める。シャンティ・パリマラも併用。
朝・昼・晩に食堂などから握り飯やハンバーガーなど、密閉容器入りの飲料など、手で持てて、腹持ちがよく、短時間で食べやすいものを人数分調達する。
戦闘で仲間が消耗した場合は、『踊り子の~』系の技能で回復させる。気休め程度だが。

・解除時の行動
主に前に出て、鉄扇を手に舞うようにし、あまり走らず一足を踏みしめて戦う。広いとは言えないが、なるべくド3を仕掛ける。
紙魚が本棚に引き寄せられるなら、部位破壊で脚部を狙って鈍らせてみる。
攻撃を受けそうならド2で左手で受ける。

アルフィオーネ・ブランエトワル 個人成績:

獲得経験:171 = 114全体 + 57個別
獲得報酬:4500 = 3000全体 + 1500個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
準備

参加人数×3回分の食材とお茶を搬入
寮の自室からお布団と枕


戦闘

本棚の前に陣取り、本棚が壊されないように守る。習性を利用し、戻ろうとする紙魚にカウンターアタックを試みる

本棚に流れ弾が当たらぬよう留意しつつ、龍の大翼、立体機動を用いて、出来るだけダメージを避ける

近距離ならホームランスウィング。中距離なら、白麗の閃光

倒す必要はないので、基本的に蹴散らす程度にとどめるが、数が多いと抜かれる可能性があるため、その場合、龍爪撃、龍尾の一撃で撃破を狙う

本への引火を防ぐため、火属性攻撃を封印する

リーライブで仲間のたいりょくを半分以上に維持。きりょくが尽きた仲間に癒しの言葉

まりょくが尽きたら、カカオポッド使用

ナノハ・T・アルエクス 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:342 = 114全体 + 228個別
獲得報酬:9000 = 3000全体 + 6000個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
■目的
メメたん☆文庫の防衛

■行動
僕は最後衛かな。
文庫の前で構えて、飛燕弓で紙魚を射抜く。
長期戦になりそうだから、技とかは控えめに通常攻撃で攻めるよ。
焦らず落ち着いてた対処していこう。

狙いが定まらなくて当てられない時は、
マドガトルで弾幕をばら撒いて牽制して、疾風で確実に撃ち抜くよ。
どんなに速く動き回ったって、逃がさないんだからね♪

近づかれたら盾を構えて通せんぼ。
いつもなら回避だけど、後ろに行かせる訳にはいかないから立ち塞がるよ。
紙魚の体当たりを動作察知と集中で読んでシールドバッシュ。
この盾は伊達じゃない!ここから先には行かせないんだからね!

レーネ・ブリーズ 個人成績:

獲得経験:136 = 114全体 + 22個別
獲得報酬:3600 = 3000全体 + 600個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
準備として「防御拠点Ⅰ」で守りを固めますね。

そのための資材は先生に相談して用意します。
敵を阻むのと、あと、さむくないようにしてしっかりもちこたえられるようにしたいです。

基本的には「天使の歌」を「風の旋律」でつかって仲間のみなさんのけがをなおします。

ただ、すごく時間がかかる課題なので、完全回復じゃなくてある程度の回復におさえてきりょくをすこしでもたもちます。

戦いではがんじょうな鎧とかで敵をはばみ、「プチマド」もすこしづつつかいます。

みんなのきりょくとまりょくがへってきたら休憩時間に「シャンティ・パリマラ」で回復します。

わたくし自身の回復に「カカオポッド」から取り出したチョコもつかいますね。

リザルト Result

 魔法学園『フトゥールム・スクエア』学園長、【メメ・メメル】。奔放な彼女も、時にはデスクワークに忙殺される事がある。
「! これは……」
 独り机に向かっていたメメたんだったが、積み上がった書類の中に1冊の『報告書』がある事に気付いた。
(そっか。『虫干し』が終わったんだね)
 それは、禁書群『メメたん☆文庫』の瘴気を祓った時の記録であった。
瘴気と共に発生してしまう巨大な紙魚を、ひたすら退治し続ける過酷な作業。万一に備えて待機させていた担当教師に、詳細な報告書を作るよう命じておいたのだ。
「おーし! 皆の頑張り、読ませてもらうぜ☆」
 冊子を手に取り、ページをめくる学園長。その中には、6名の学生達による奮闘の一部始終が記されていた――。


「――頼まれていた『かすみ網』が届いたぞ」
「あ、はい! ここです!」
 木箱を抱えて歩いてくる教師に、【ニムファー・ノワール】が声をかける。
 虫干し前の『ワイズ・クレバー』内倉庫は、準備に勤しむ学生達の活発な声が響いていた。
「ありがとうございます。後はこちらでやりますので」
「うむ。絡まないように気をつけてな」
 ニムファーとそんな会話を交わしながら、教師はメメたん☆文庫の方を見やった。
 現在のメメたん☆文庫は、びっしりと呪文が書かれた布でグルグル巻きにされている。
 封印解除と再封印を繰り返すには複雑な術式が必要となる。あの布は、それを自動で行うために施された『細工』であった。
 そんな文庫の周囲では、【クロス・アガツマ】と【レーネ・ブリーズ】が忙しく立ち働いている。木材や鎧を並べたバリケードによる堅牢な陣地が生まれつつあった。
「それにしてもよく考えたな。陣地に加えて罠まで用意するとは」
「防御ってイマイチ苦手なんですよね。だから工夫しようと思って」
 ニムファーが手配したかすみ網は、主に鳥を獲る時に使われる張り網の一種である。クロスが鉤付きロープを用いた罠も作っているので、2種類を合わせれば倉庫内をくまなくカバーできるだろう。
(よし。準備はできるだけしたし、頑張ってみようかしら)
 内心で気合を入れ直し、再び作業へと復帰するニムファーであった。

「ちょっといいかしら。一旦休憩しましょう」
 陣地と罠の設置が完了し、他の準備もあらかた片付いた頃。
【アルフィオーネ・ブランエトワル】の呼びかけで、学生達は作戦前の最後の休憩に入った。
「僕用の食器も用意してくれてありがとう! いただきまーす!」
 フェアリー種のエリアルである【ナノハ・T・アルエクス】が、ミニチュアカップから立ち上る湯気に顔をほころばせる。
「どういたしまして。お茶菓子もあるわよ」
「腹は減っては戦はできぬ。後の分も手配は済んでおるから、遠慮するでないぞ」
 クッキーやスコーンが並ぶ皿の上に、【神鵺舟・乕徹】が調達した握り飯とハンバーガーが追加された。作戦中のエネルギー補給は、こういった手軽に食べられるものが頼みの綱となる。
 車座を作り、思い思いに飲食する学生達。戦闘前とは思えない穏やかな空気の中、場の話題はいつしかメメたん☆文庫へと移っていった。
「本当『らしい』ネーミングセンスだよね。自分のあだ名を付ける辺りが特に」
「でも、禁書はちょっと読んでみたくはあるわね」
「もしこれで春画の類なら業沸くわ。まあ、その手の本が瘴気を漂わすとは思えんがのう」
「あまり妙な気を起こさんでくれよ。それと、春画ではない事は一応言っておくぞ」
 苦笑いを浮かべた教師が、学生達の会話に口を挟む。
「かってにひらいてよんだりはしません。でも、機会があれば禁書の題名や本のつくりをながめて、いろいろ想像したいです」
 そう語りながら、レーネはメメたん☆文庫へと視線を向けた。封印状態の本棚は布に完全に覆われていて、現状その願いは叶いそうにない。
(封印が解ければ中を確認できるだろうか? まずはしっかり文庫を守らなくてはならないようだ)
 胸の内に思惑を秘めながらも、クロスは作戦成功のために頭を切り替える。そんなクロスの顔を一瞥してから、教師はおもむろに口を開いた。
「さて。そろそろ開始時刻だが、何か話し合っておきたい事はあるか?」
「それじゃ、ちょっといいかな? 休憩時間について考えてみたんだけど……」
 ナノハの発言に全員の注目が集まる。最後の打ち合わせは、開始時刻の直前まで活発に行われたのだった。


「いーねいーね! 丁寧な準備と綿密な作戦! まるでオレサマみたいだな!」
 教師陣が卒倒しそうな独り言を呟きながら、学園長は報告書を読み続ける。
(この長期戦、どう休むかが鍵になるとは思ってたけど。大胆な判断はメメたん好きだぜ!)
 今回の虫干しは、メメたん☆文庫の『封印解除→再封印』のサイクルを計10回繰り返す事となっている。
 紙魚が発生しない再封印の時間帯はもちろん休む。再封印1・4・7回目をティータイム、3・6・9回目を食事時間とする手はずをアルフィオーネが整えた。
 さらに、ナノハの提案によって各自が『3時間の休憩』を取る事になった。『再封印→封印解除→再封印』という、3フェーズに渡るまとまった休みだ。
 封印解除中も休む者が出ると、1回の戦闘にかかる負担はやや増加する。しかし、長い目で見れば長丁場の体力維持に繋がるだろう。
「でも、物事は予定通り進むとは限らないぜ! 本番はどうなったかな~?」
 ワクワクを抑えきれない様子で、次のページをめくるメメたんであった。


 ――虫干しが開始されてから、およそ10時間が経過した。
「ええい、うっとおしい!」
 乕徹が鉄扇を振るうたび、周囲の紙魚が血煙を吐いて動きを止める。一つ所に足を踏みしめ、血潮の華が芽吹く中心に立つ乕徹の姿は、艶やかに踊る舞姫のようであった。
「おや、血が出ているよ」
「むっ。しもうた」
 クロスの指摘で、乕徹は手の甲に刻まれた赤い線に気付いた。紙魚の外殻の破片で傷つけてしまったらしい。
「わたくしが治します」
 レーネが奏でる『天使の歌』の音色が、乕徹の負傷をたちどころに癒していく。
 ここまで大きな怪我をした者はいないので、レーネの体力と魔力には余裕がある。念のためカカオポッドを用意してあるが、少なくともこの時間帯で使う必要はなさそうである。
「済まぬのぅ。……にしても、紙魚がでかいだけの虫で良かったわ」
 レーネに治療の礼を述べてから、乕徹は改めて紙魚の死骸で埋め尽くされた倉庫を見渡した。
 紙魚の発生は無尽蔵だが、その大半がクロスとニムファーの罠に足止めされている。メメたん☆文庫に押し寄せる数は少なくなるので、分断された紙魚をその都度撃退すればよい。
 余裕がある分、乕徹の治療で一時的に生まれた戦力の穴も、他の仲間達がフォローに入る事が可能となる。
「逃がさないんだからね♪」
 ナノハの『飛燕弓』から放たれた矢が、罠を逃れた紙魚の背中に次々と突き刺さる。
「この程度なら十分対処できるわね」
 罠のない地点に紙魚が発生した場合は、双剣を手にしたニムファーがすぐさまカバーする。『C・au・D』が振るわれるたび、発生したばかりの紙魚は動く間もなく斬り伏せられていった。
 その後も順調に戦闘は進み、6回目の封印解除も問題なく終了した。倉庫に充満する瘴気が薄れていき、あれだけ蠢いていたはずの紙魚は、死骸もろとも跡形もなく消え去っていった。すると。
「みんな~ごはんよ~」
 6回目の再封印の時間が訪れると、アルフィオーネが大きな釜と寸胴鍋を台車に載せて現れた。
「うわー、良い匂い! これってもしかして……?」
「キャンプと言えばカレーでしょ。スパイスには薬効もあるしね」
 期待に満ちたナノハの視線を受けながら、寸胴鍋のふたを取るアルフィオーネ。食欲を刺激する香りが周囲に漂い始めると、誰かが喉を鳴らす音が倉庫に響いた。

「カレー美味しーい! 温かいご飯は嬉しいね!」
 ナノハの率直な感想は、その場にいた全員が多かれ少なかれ思ったに違いない。
「でも悪いわね。せっかくの休憩時間を料理作りに使ってもらって」
「よく眠れたから大丈夫よ。できればもっと煮込みたかったけど」
 ニムファーにそう語るアルフィオーネの顔には、確かに疲労の色はあまり見えない。自室から布団と枕を持ち込んだおかげで、陣地内でもぐっすり眠る事ができている。
 おかげで学食の厨房を借りてカレーを作る余裕もあった。時間制限はあったものの、材料費は学園持ちなので高級食材を惜しみなく投入してある。
「虫干しもこれでやっと半分だね。皆疲れてない?」
 全員の疲労を考慮して正午から開始された3時間休憩は、現在ナノハとレーネが取得済み、アルフィオーネが取得している最中である。
 発案者として最初に休みを取ったナノハは、3時間休憩を取得してないクロス・乕徹・ニムファーの体調が気になっていた。
「1時間おきに休んでおるし、こうして温かい夕餉にもありつけておる。存外何とかなるものじゃな。ちと埃っぽいのは勘弁じゃが」
 壁を背にしての仮眠は毎回欠かさず行っている。まだまだ余力を残している乕徹だが、いざとなれば『シャンティ・パリマラ』の香を焚く腹づもりでいる。
「平気平気。罠を確認するのがちょっと面倒だけどね」
 かすみ網の点検は手間だが、残り時間で倉庫の外の空気を吸い、軽く飲食するだけでも気分転換になる。ニムファーの体力にも不安はないようだ。
「良かった。で、次の3時間休憩は誰だっけ?」
「順番から言うと俺だね。ごちそうさま」
 カレーを食べ終えたクロスが、食器を返却するために立ち上がった。
「毛布はたくさん用意してあります。シャンティ・パリマラの予備もあるので、良かったら使ってください」
「どうもありがとう。もし何かあったらすぐ呼んでくれ」
 レーネに礼を言ってから、クロスは陣地の奥へと引っ込んでいった。


(騒がしくなってきたな。そろそろ頃合いか)
 休息していたクロスは、外から聞こえてくる戦闘音で7回目の封印解除が始まった事を知った。
 メメたん☆文庫を守るために設置された陣地は、内部で休息する事も想定し、ある程度の広さも併せ持っている。クロスがバリケードの外を見る事はできないが、それは同時に外の者にクロスが見えないという事でもある。
 密かに立ち上がったクロスが、足早にメメたん☆文庫の元に向かう。封印解除中の文庫には、クロスが予想した通りのある『変化』が起きていた。
(やはりそうか。本棚への拘束が弱くなっている)
 封印解除と再封印を自動で行う装置である例の布は、解除時は巻きつきを緩める事で瘴気を発散する仕組みとなっているらしい。
「先生方には悪いが、中を少し調べさせてもらおう。目当てのものがあるといいが」
 クロスが文庫の中身にこだわる理由。それは、『因果操作』に関する禁書がある事を期待したためであった。
 因果――すなわち『原因があり、結果がある』という絶対的な法則すら操るような禁術を記した書があるとしたら。それは古の災厄『魔王事変』から連なる多くの悲劇を、元から存在しなかった事にできるかもしれない。
「よし。行くぞ……!」
 覚悟を決めたクロスが本棚に巻かれた布をめくり、中を覗いた次の瞬間。
「う……っ……?」
 突如襲いかかってきた猛烈な睡魔によって、クロスの意識はなす術もなく暗闇に包まれた。
「……『禁書から』お前達を守る細工は、この布だけじゃないってこった」
 どこからともなく現れた教師が、床に倒れたクロスを苦笑交じりの表情で眺める。
「世の中には、途轍もない叡智が記されている禁書も確かにある。だが、この棚に封じられているのはそんな大層なものじゃない。何が目当てだったかは知らんが、残念だったな」
 教師の言葉を、眠りに落ちたクロスが聞く事はなかった。
 クロスが目覚めたのは、これより1時間ほど後の事。身体にかけられた毛布によって、自分の目論みが不調に終わった事を知ったのだった。


 ――どんなに万全な態勢を敷いたとしても、果てしない戦いは当事者達の心身を確実に消耗させる。
 時刻は深夜。遂に10回目の封印解除を迎えた6人だったが、その戦いは前にも増して過酷なものとなった。

「あ。これで最後か……」
 足元の木箱に目を落としたナノハは、飛燕弓用に確保しておいた矢が尽きた事に気付いた。長丁場を共に戦ってきた相棒も、今回はそろそろお役御免のようだ。
「これ位! 今さら焦るもんか!」
 少し攻撃の手を緩めただけで、紙魚達はあっという間にその数を増やしていく。
 今つがえている最後の矢を無駄撃ちする訳にはいかない。接近してくる群れに『マドガトル』をばら撒いたナノハは、最も接近していた紙魚を『疾風』の一撃で撃ち抜いた。
(紙魚は多湿を好むが、実は僅かな水滴でも溺れてしまう。ならば……!)
 ナノハの牽制に呼応し、クロスは『ミドガトル』を乱射した。ナノハの魔弾で足止めを食らった紙魚は、クロスの水球の直撃を受けて動かなくなる。
「まだまだ! 僕には盾だってある!」
 小さな身体に闘志をみなぎらせ、ナノハが生き残りの紙魚をシールドバッシュで跳ね返した。吹き飛ばされた紙魚は、クロスの『ダード』が確実に仕留めていく。
「先には行かせないんだからね!!」
「貴重な禁書が無くなられると困る。ここは通さないよ」
 熱いナノハとクールなクロス。対照的な性格の即席コンビが、互いをカバーしながら陣地を防衛し続ける。

 一方、他の学生達も激戦を繰り広げていた。
「ああ、邪魔くさいのぅ!」
 声を荒げた乕徹が、己の左手に龍の力を解放した。硬質化した手のひらで紙魚の体当たりを難なく受け止め、そのまま力任せに放り投げる。
「せっせと去ね!!」
 空いた右手に生み出された龍の爪が、宙に舞った紙魚を一撃で引き裂いた。バラバラになって降り注ぐ死骸越しに、新たな紙魚が近づいてくる光景が見える。
「ええい、まだおるか!」
「任せて!」
 乕徹の前に躍り出たニムファーが、自らの魔力による光の輪を顕現させる。そんなニムファーの視界に、天使の歌を奏で続けるレーネの姿が映った。
(皆を信じて良かった。本当にありがとう)
 ニムファーが攻撃に専念できたのも、仲間達が最後まで回復を絶やさずにいてくれたからこそ。感謝と共に放たれた光輪が、這いよる紙魚の群れを打ち倒していく。
 そして――。
「再封印まで後10秒! 9! 8! ……」
 教師のカウントダウンによって、学生達はいよいよ『その時』が来た事を知った。
(もう遠慮はいらないわね)
 他の学生達と同様、アルフィオーネもここまで力を抑え気味にして戦闘を行ってきた。カウンターアタックを主体とした慎重な戦法は、長丁場を戦い抜く上で重要であったのは事実。
 だが、そんな我慢もこれで終わる。
「3! 2!」
「こんな虫けら、『緋炎の閃光』を撃つ価値もないわ。これでも――」
 バリケードを蹴り上げ、大きく飛翔したアルフィオーネが己の尻尾に魔力を込めた。
「1!!」
「――喰らいなさい!!」
 長い長い戦いに幕を下ろす、アルフィオーネ最後の攻撃。
 急降下の威力が加わった『龍尾の一撃』が、不運な紙魚を粉々に打ち砕きながら地面に突き刺さったのだった。


「――瘴気濃度の大幅な低下を確認。よし、これにて虫干し作業は完了だ!」
 教師がそう宣言すると、学生達の間で誰ともなく拍手が湧き起こった。
「本当によくやってくれたな。本棚も無傷で守ってくれて、申し分ない結果だ。お前達はもう上がって大丈夫だぞ」
「……早う熱い風呂に入りたい」
 乕徹が思わず漏らした呟きは、学生全員の気持ちを代弁したものであったろう。
 誰もが嫌う『あれ』が巨大化するよりはましかと思っていたが、紙魚の体液を浴びながら戦い続けるのは流石にげんなりさせられた。苦労話に事欠かない乕徹をして、今回の課題はめげそうになるほど過酷であったのだ。
「あ。でもこんな時間だし、大浴場も閉まってるんじゃない?」
「今夜は特別に開けてもらっているから安心しろ。ゆっくり羽を伸ばしてこい」
「やった~!」
 教師の粋な計らいに、女性陣の大きな歓声が上がる。他の学生達が思い思いに引き上げていく中、1人レーネだけが足を止め、じっとメメたん☆文庫を見つめていた。
「どうした? 何か気になる事でもあるか?」
「いえ。……結局みれなかったな、と思いまして」
 今回の課題を通して、レーネはメメたん☆文庫の厳重な態勢について察する事ができた。フトゥールム・スクエアが、何が何でも棚の中身を守ろうとしている事も。
「……悪いが、詳しい事は何も言えん。禁書には、絶対野に放ってはいけないものもあるのさ」
「そう、ですか……」
 禁書に触れる機会が訪れなかった事が、レーネには少し心残りであった。しかし、不思議なもので溢れたこの学園で過ごしていれば、再び巡り合う日が来るかもしれない。
(わたくしはふしぎなことがすきです。だから、またいつか)
 倉庫内では、仲間達と入れ替わるように現れた図書委員達が片付け作業に入っている。
 教師の元を辞去したレーネは、内心で密かにメメたん☆文庫との別れを済ませ、騒がしくなってきた倉庫を後にした。


「――『結論だけを見れば、今回の課題は終始優位な戦況で推移したと言える。それは、学生達が己の役割を全うした結果であった。延々と現れる紙魚の群れに対処し続けた粘り強さは、補給と休息をしながらであった事を差し引いても称賛に値する』……か」
 報告書を一気に読み終えた学園長が、大きく伸びをしながら息をついた。
(本当にお疲れ様! 皆の頑張りを知る事ができて、メメたん嬉しいぜ!)
 日の当たらない作業にも誠実に向き合う事は、口で言うほど簡単ではない。
 ワイズ・クレバーの単純な仕事は、メメたんに学生達の成長を実感させるものになったようだ。
「よっしゃ! 腹も減ったしそろそろお昼にしよっと! 今日はカレーの気分だな☆」
 学園長の顔に浮かぶのは、いつもの悪戯っぽい表情とは違う優しい笑顔。上機嫌で席を立ったメメたんは、足取りも軽く学食へと向かうのだった。



課題評価
課題経験:114
課題報酬:3000
ワイズ・クレバーの単純なお仕事
執筆:正木 猫弥 GM


《ワイズ・クレバーの単純なお仕事》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 1) 2021-01-07 04:02:55
禁書、覗けないだろうか……?
と、賢者・導師コースのリバイバル、クロス・アガツマだ。よろしく頼む。

とりあえず、10回分の襲撃を耐えるのが目標かな。もう少し人数は欲しいところではあるが。
体力もさることながら、魔力や気力の管理も大切にしたいね。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 2) 2021-01-08 00:03:00
ニムファー・ノワール17歳です!(ぉぃぉぃ

そうね、今回は継戦能力を試される課題ね。
少人数でも順番に休息をとればなんとかなるかしら。

《新入生》 神鵺舟・乕徹 (No 3) 2021-01-09 20:58:04
神鵺舟じゃ。唯のな。

長丁場、実質19時間張り付かねばならんとはの。
純粋な武力より、封印中の休み方に留意したほうがよさそうかのぅ。
……飯時には、食堂から簡単な飯でも持ってきてもらうか?

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 4) 2021-01-10 15:31:26
教祖・聖職専攻のアルフィオーネ・ブランエトワルです。どうぞ、よしなに

結界は生徒は自由に出入りできる。とのことなので、食事は学食にでも行けばいいと思うけど、寝具は持ち込んだ方がいいかもね

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 5) 2021-01-10 20:45:00
賢者・導師コースのナノハ・T・アルエクスだよ。
ギリギリの参加だけどよろしくね♪

長期戦になりそうだ。しっかりと準備しないとね…

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 6) 2021-01-10 20:49:32
あ、慌てて参加して出発日読み違い…後2日くらいあったね。
うん、その分じっくり考えて準備しておこう。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 7) 2021-01-10 23:28:03
相手は紙のようなので火攻めで行こうと思います。

間の時間は、救急箱、応急処置、医学技能を用いた治療。食堂で食事、その場で仮眠をします

《新入生》 神鵺舟・乕徹 (No 8) 2021-01-11 01:21:42
いや待て、火攻めは問題が2つある。
1つは、本の虫干しをしているのなら火気は避けるべきじゃろう。
2つは、紙魚とは紙などに集る害虫で、体が紙でできているわけではないぞ。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 9) 2021-01-11 15:32:58
虫干しと言っても、そこらに広げて並べてる訳ではないから、本棚からはなれているなら大丈夫な気はするけど、火が使えないとなると、わたしは戦力をかなり失うことになるわね

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 10) 2021-01-11 18:44:47
戦闘課題では定番の罠も仕掛けておきたいわね。
殺傷力はなくても拘束系、あるいは捕獲系の罠で一時的に動きを止めてしまえば倒すのも容易だし、倒せなくても再封印で消えてしまうわ。
封印中の時間で罠の再設置もできるし、有効だと思うだけどどうかしら?

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 11) 2021-01-11 20:10:26
5人か、参加者が増えてくれてとても助かるよ。ならば是非とも成功させたいね。

俺は倉庫に残って休むつもりだ。リバイバルだということもあるが、時間があれば本のことも調べたくて。
その時間を利用して陣地の設営も考えていた。敵の攻撃が体当たりに限定されているなら、バリケードなどで動きを鈍らせられるだけでも十分に効果を発揮するはずだ。

火気は確かに、なるべく避けた方がいいかもしれない。
が、勿論、充分に気を付けて、たとえば本のそばや巻き込みそうな場所では使わないとしておくとか、対策もあるなら不使用を強いたりはしないよ。
こちらはミドガトルを装備予定なので、万が一燃え移りそうなら消火するとも書いておこう。
蔵書が燃えたら多分、俺は泣く。

今のところ、罠はロープを張ったり、簡易的なバリケードを設置したり、動きを阻害するものを予定している。

《イマジネイター》 ナノハ・T・アルエクス (No 12) 2021-01-11 20:51:10
うん、注意はいると思うけど火攻めは出来なくはないかな。
文庫以外は運び出されてて障害物もないし、
文庫や仕掛けた罠を燃やさないように気を付ければたぶん行ける?

間の時間は休憩や仮眠かな。
温まれるように厚手の布と寝袋を準備しておくよ。
あと、事前に矢を外にいっぱい準備しておいて、すぐに補充できるようにするつもりだよ。

《新入生》 神鵺舟・乕徹 (No 13) 2021-01-11 21:38:37
火、か。
まあ、本棚以外は全部倉庫から撤去しとるさかい、本棚を背にすれば使えないことは無いか?
無論、罠などに火を付けんよう注意せなならんが……。

わっちは兵ろ……食料の持ち込みを考えとるよ。倉庫と学食との距離が分からんし、多少の距離を移動する体力すら惜しむつもりで挑みたいのでな。

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 14) 2021-01-11 23:06:51
芸能・芸術コースのエルフ、レーネです。

たいりょくを回復できる楽器でみなさんのけがをなおしたいです。
ただ、わたくし自身は回復できないので、ルームアイテムで回復できるのをもってはいきますが、たりないときはたすけてもらえますとうれしいです。
あとはなにができるかかんがえてみますね。

よろしくおねがいします。

《幸便の祈祷師》 アルフィオーネ・ブランエトワル (No 15) 2021-01-12 02:36:19
貴重な蔵書が消失してしまうのは、わたしも望まないので、物理メインでいくことにします。
たしかに、時間効率を考えれば、食材を持ち込んだほうが良さそう。保存食では力がつかないしね

《奏天の護り姫》 レーネ・ブリーズ (No 16) 2021-01-12 06:31:44
いまのところ、たいりょく回復の楽器にくわえて、たたかいのまえに「防御拠点Ⅰ」の技能で準備します。資材とかは先生に相談します。
たたかいではがんじょうな鎧とかで敵をはばむのと「プチマド」の技能ですこしづつ魔法攻撃。
みんなのきりょくとまりょくがへってきたら休憩時間に雑貨「シャンティ・パリマラ」で回復。
わたくし自身の回復にはルームアイテム「カカオポッド」から取り出したチョコもつかう。

こんなかんじでかんがえてます。

《新入生》 神鵺舟・乕徹 (No 17) 2021-01-12 23:30:30
こんなギリギリですまんが、わっちは食料の調達係、扇の技能による気力と魔力の回復、前に出て部位破壊で足を狙うという方針で行かせてもらう。
体力回復を担えるものが多いのは助かるのぅ。

《這い寄る混沌》 ニムファー・ノワール (No 18) 2021-01-12 23:47:12
プラン提出完了っと。
私は脳筋なので、紙魚が湧いて出た瞬間を狙って早めの撃破をするつもりよ。
今回防御得意な人が多そうなので、私は前で思う存分暴れてくるわ。