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【メイルストラムの終焉】Green


ストーリー Story

「そろそろ、お別れじゃ」
 天を突くほどの巨木、【ツリーフォレストマン】は、自らが死に逝くことを告げた。
「……」
 傍らに立つ【シトリ・イエライ】は、返す言葉を迷うように無言のまま。
 そんな彼に、ツリーフォレストマンは穏やかな声で言った。
「悔いが無いわけじゃないが、悪くない生じゃったと思っておるよ」
「成すべき事を成したと?」
 自らを省みるように、シトリはツリーフォレストマンに返す。
 かつて高き塔に閉じこもり、研鑽を深めるのみで、得た知識も力も使うことのなかった彼は、ツリーフォレストマンの生き方に何かを感じているのかもしれない。
「出来ることをしただけじゃよ」
 死を間近にしているとは思えない静かな声で、ツリーフォレストマンは言った。
「二千年で、わしがやった事といえば、それだけじゃ。出来んかったことも、力の及ばんこともあったが、最後に霊樹を守るために力を振るえたのは、勇者の卵たちのお蔭じゃと思っておるよ」
 それは魔王復活を目論む軍勢が各地を襲撃した時のこと。
 弱りゆく霊樹を回復させるため勇者候補生たちが奔走している間、ツリーフォレストマンは余計な邪魔が入らないよう、老体に鞭を打って全力を尽くした。
 その反動で弱り切った体は、もう持ちそうにない。
 体の内部には無数のひびが入り、気を抜けば肉体が消滅してしまいそうなほど、気力が減っている。
 いつ死んでもおかしくない状態だった。
 それでも、最後に霊樹を護り、勇者候補生たちの頑張る姿を見れたことが、彼の長い長い生を『悪くない』と思える物にしてくれていた。だが――
「わしが死んだあと、霊樹を護るものが必要じゃ」
 自らが亡くなったあとのことを思い、ツリーフォレストマンは言った。
「霊樹は、霊玉と同じぐらい、これからの戦いで意味を持つ」
 魔王を封じた勇者の魂が結晶化したものである霊玉。
 魔王復活を目論む者達は、すでに幾つかを手にしている可能性があり、予断を許さない。だからこそ――
「メメルは先を見据え、霊樹を植えた。それが必要じゃと、分かっておったからじゃ」
「それは、どういう……」
 推測は立てられる。
 だが勇者達が魔王と戦った、英雄の時代を直に生きたツリーフォレストマンからの言葉を、シトリは待つ。
 ツリーフォレストマンは、言葉を選ぶような間を空けて応えた。
「勇者は九人。じゃが、彼らの魂が結晶化したものである霊玉は、八つじゃ」
 それはつまり、数が合わないということ。
「そうなる理由があった。じゃが、いずれ復活するやもしれぬ魔王と戦うためには、より多くの力が必要じゃった。じゃからこそ、霊樹は学園に植えられたんじゃ」
 本来なら霊樹は大きく育ち、メメルや勇者の卵たちの力強い助けとなっていた筈だった。
 けれど、かつての学園生の造反。魔王復活への胎動。そして勇者達の犠牲の元に生まれた平和の中、自らの欲に駆られた多くの者達。
 その全てが、今の有り様へと繋がっている。
 誰かが悪いのではなく、言ってしまえば、皆全てが少しずつ悪かった。
 ぬるま湯のような平和の中、それに胡坐をかいてしまったのだ。
(すまぬ、メメル。先に逝く)
 言葉には出せず、ツリーフォレストマンは悔恨を思う。
 かつて、今とは比べ物にならないほど小さな、若木だった頃。
 メメルと出会った時の笑顔は、今でも覚えている。
(人で言うなら、姉のように、思っておったよ)
 魔王全盛期。苦しい時代にあって、それでも未来を夢見て希望を抱いていた、あの頃。
 犠牲の果てに、望む未来が訪れると思っていた。けれど――
(人の欲と、二千年の歳月が、願いを妨げた)
 種族間の確執。託された霊玉は、争いと長い月日の中で、今では行方の知れないものさえある。
 その苦境を乗り越えるべく、メメルは身を削るような思いで立ち回っていた。
 けれどそれも限界に近い。
 かつての屈託のない笑顔は、何かを誤魔化すような笑みに代わり、迫り来る脅威と不安から逃れようとするかのように、浴びるように酒を飲む。
 それでも懸命に学園長の職責を全うしようとしているのは、勇者の卵たちを護るためだ。
 その姿が、ツリーフォレストマンにとって、痛々しい。
 少しでも彼女の背負う重荷が減るよう、願いを託す。
「祭を、してくれんか?」
「祭、ですか?」
 真意を尋ねるシトリに、ツリーフォレストマンは応えた。
「なに、湿っぽく終わるより、賑やかなのを見ながら逝くのが好みというだけじゃ。それに――」
 霊樹のある方角に視線を向け、続ける。
「霊樹は、学園生達の心情にも影響を受ける。今回、霊樹が弱ったのは、かつての学園生である【ディンス・レイカー】や、霊玉を宿した【テジ・トロング】が襲われた件も、大きく影響しておる」
 世界を守るためテロを起こし、異世界と繋がる『特異点』を巡る攻防で消え失せたディンス・レイカー。
 とある島で過ごしていた、テジ・トロングを奪うために上陸した軍勢。
 それは今まで積み重なって来たことが一気に表れる切っ掛けでしかなかったかもしれないが、それでも、学園生達との繋がりが強いことの証拠でもある。
「祭の理由は、そうじゃな……魔王復活の軍勢を退けられたことを祝って、でもええじゃろう。祭をすることで学園生達の気持ちが盛り上がり、未来をより良くしていこうと思ってくれれば、それが霊樹の力になる。そうして霊樹の力を強めねば――」
 ツリーフォレストマンは自らの表皮を削り、幹の中を蠢く物を取り出して見せた。
「それは――!」
「あの、嵐の日。こいつらが暴風に隠れて霊樹に食いつこうとしておった」
 それは漆黒の蟲だった。
 ムカデのようにも、毛虫のようにも見える。
 だがタールのように粘つく暗黒の姿は、真っ当な物には見えない。
「呪い、ですね」
「そうじゃ。東方の呪法で、『蠱毒』というヤツじゃな」
 それは毒虫に食い合いをさせ、残ったものを呪いに使うといわれている。
 だが実態は、さらにおぞましい。
 それは虫のみならず、犬や猫、果ては人さえも使い、お互いを呪い合う飢えの中に堕とし熟成させる呪法。
 凝縮した怨念を用いて害をなす、まさしく禁術だ。
「あの日、嵐と共にわしは、こいつらから霊樹と勇者の卵たちを護った。わし自身の身体に巣食わせることでの」
 蟲を潰し、ツリーフォレストマンは続ける。
「わしを食わせる代わりに、呪詛返しを術者にくれてやった。毒へと変えたわしの身体を食らったんじゃ。術者にも影響が返っておる。当分は、毒でまともに動くことも出来まい。じゃが、倒せた気配はない。いずれ、また襲撃に来るじゃろう。それまでに、備えねばならん」
 ツリーフォレストマンは懺悔する様に言った。
「すまん。お前たち幼き者に、後を託す。霊樹を育て護り、メメルを助けてやってくれ」
「はい。必ず」
 静かな声で、シトリは応えた。

 そして祭りが始まります。
 魔王復活を目論む者達を退けたことを祝う、お祭りです。
 それにより霊樹を活性化させ、より強く育てることが目的のひとつだと、学園生には伝えられました。
 けれどツリーフォレストマンが死に逝くことは、伏せられています。
 ツリーフォレストマンは少し離れた場所で、学園生達が祭で楽しむ声を耳にしながら、終わりの時を迎えようとしています。

 このお祭りの中、あなた達は、どう動きますか?


エピソード情報 Infomation
タイプ ショート 相談期間 6日 出発日 2021-07-31

難易度 普通 報酬 少し 完成予定 2021-08-10

登場人物 8/8 Characters
《グラヌーゼの羽翼》エリカ・エルオンタリエ
 エリアル Lv33 / 賢者・導師 Rank 1
エルフのエリアル。 向学心・好奇心はとても旺盛。 争い事は好まない平和主義者。(無抵抗主義者ではないのでやられたら反撃はします) 耳が尖っていたり、整ってスレンダーな見るからにエルフっぽい容姿をしているが、エルフ社会での生活の記憶はない。 それでも自然や動物を好み、大切にすることを重んじている。 また、便利さを認めつつも、圧倒的な破壊力を持つ火に対しては慎重な立場を取る事が多い。 真面目だが若干浮世離れしている所があり、自然現象や動植物を相手に話しかけていたり、奇妙な言動をとることも。 学園へ来る前の記憶がないので、知識は図書館での読書などで補っている。
《真心はその先に》マーニー・ジム
 リバイバル Lv18 / 賢者・導師 Rank 1
マーニー・ジムよ。 普通のおばあちゃんとして、孫に看取られて静かに逝ったはずなんだけど…なんの因果か、リバイバルとして蘇ったの。 何故か学生の時の姿だし。 実は、人を探していてね。 もし危ないことをしていたら、止めなければならないの。 生きてる間は諦めてたんだけど…せっかく蘇ったのだから、また探してみるつもりよ。 それに、もうひとつ夢があるの。 私の青春、生涯をかけた行政学のことを、先生として、みんなに伝えること。 これも、生前は叶える前に家庭持っちゃったけど、蘇ったいま、改めて全力で目指してみるわ。 ※マーニーの思い出※ 「僕と一緒に来てくれませんか?」 地方自治の授業の一環でガンダ村に視察に行ったとき、そこの新規採用職員であったリスク・ジムからかけられた言葉だ。 この時点で、その言葉に深い意味はなく、そのときは、農地の手続きの案内で農家を回る手伝いといった用件だった。 「よろしくお願いします。」 これ以降、私たちの間では、このやり取りが幾度となく繰り返されることとなる。 その後、例のやり取りを経て婚約に至る。 しかし、幸せの日々は長くは続かない。 結婚式の前夜、リスクは出奔。著作「事務の危機管理」での訴えが理解されない現状に絶望したとのことだが… 「現状の事務には限界がある。同じことの繰り返しじゃ、世界は滅ぶよ」 結婚前夜の非道な仕打ちよりも、消息を絶つほど思い詰めた彼の支えになれなかったことを今も後悔している。 ※消滅キー※(PL情報) リスク及びリョウに感謝を伝えること 片方に伝えると存在が半分消える(薄くなる) メメ・メメル校長はこのことを把握しているようで、これを逆手にとって消滅を遠ざけてくれたことがある。 (「宿り木の下に唇を盗んで」(桂木京介 GM)参照)
《新入生》レナード・アドクリス
 ドラゴニア Lv12 / 武神・無双 Rank 1
「オレはレナード、よろしくな!」 「このアンクレットは特別らしーんだけど、オレにはよくわかんねーよ」 血の繋がらない兄弟たちと共に育ったドラゴニアの少年 冒険家の両親から託された謎のアンクレットを手に、彼は学園へ 容姿 ・青みがかった銀髪、活発な光を灯す藍色の瞳 ・左目の下に小さく三角のフェイスペイント ・角は黒、翼は銀色 ・右足に水晶のアンクレットをつけている 性格 ・真っ直ぐで前向き、熱くなりやすいのが長点で欠点 ・幼い頃から様々な種族の人に囲まれて育っており、人懐っこい ・おいしいご飯を食べるのが好き、仲間たちと食べるのはもっと好き ・強くなりたい。自分に課せられた使命の為に、兄弟の為に 好きなもの おいしいごはん、皆で雑魚寝 苦手なもの 苦い薬、長時間のお説教
《枝豆軍人》オルタネイト・グルタメート
 リバイバル Lv15 / 魔王・覇王 Rank 1
■性別■ えだまめ(不明) ■容姿■ 見た目:小柄で中性的 髪:緑のショートヘア 目:深緑色 服:生前の名残で軍服を好む。 あとなぜが眼帯をしてる。 ※眼帯に深い理由はない。 ■性格■ 元気(アホの子) 意気揚揚と突撃するが、結構ビビりなのでびっくりしていることもしばしば。 ■趣味■ 枝豆布教 ■好き■ 枝豆(愛してる) ■苦手■ 辛いもの(枝豆が絡む場合は頑張る) ■サンプルセリフ■ 「ふはっはー!自分は、オルタネイト・グルタメートであります。」 「世界の半分を枝豆に染めるであります!」 「枝豆を食べるであります!おいしいのであります!!怖くないのであります!」 「これでも軍人さんでありますよ。ビビりじゃないであります!」 「食べないで欲しいでありますー!!自分は食べ物ではないであります。」
《新入生》メルシー・モーメント
 エリアル Lv11 / 賢者・導師 Rank 1
わたしは兵士。 戦場で生きるための知識と技術を 身につけるために学んでいます。
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《運命選択者》クロス・アガツマ
 リバイバル Lv26 / 賢者・導師 Rank 1
「やあ、何か調べ物かい?俺に分かることなら良いんだが」 大人びた雰囲気を帯びたリバイバルの男性。魔術師であり研究者。主に新しい魔術の開発や科学を併用した魔法である魔科学、伝承などにある秘術などを研究している。 また、伝説の生物や物質に関しても興味を示し、その探求心は健やかな人間とは比べ物にならないほど。 ただ、長年リバイバルとして生きてきたらしく自分をコントロールする術は持っている。その為、目的のために迂闊な行動をとったりはせず、常に平静を心掛けている。 不思議に色のついた髪は生前の実験などで変色したものらしい。 眼鏡も生前に研究へ没頭し低下した視力のために着けていた。リバイバルとなった今もはや必要ないが、自分のアイデンティティーのひとつとして今でも形となって残っている。 趣味は読書や研究。 本は魔術の文献から推理小説まで幅広く好んでいる。 弱点は女性。刺激が強すぎる格好やハプニングに耐性がない。 慌てふためき、霊体でなければ鼻血を噴いていたところだろう。 また、魔物や世界の脅威などにも特に強い関心を持っている。表面にはあまり出さねど、静かな憎悪を内に秘めているようだ。 口調は紳士的で、しかし時折妙な危険性も感じさせる。 敬語は自分より地位と年齢などが上であろう人物によく使う。 メメル学園長などには敬語で接している。
《虎児虎穴の追跡者》シャノン・ライキューム
 エリアル Lv11 / 教祖・聖職 Rank 1
エルフタイプのエリアル。 性格は控え目で、あまり声を荒げたりすることはない。 胸囲も控え目だが、華奢で儚げな外見のせいか、人目を惹きやすい。 本人は目立つことを嫌うので、服装は質素で地味なものを好む。 身長は160センチほど。 学園に来る前は、叡智を司る神の神殿で神職見習いをしていた。 叡智神の花嫁と言われる位に、叡智神の加護を受けていると言われていたが、何故か、 「その白磁の肌を打って、朱く染めたい」だの、 「汚物を見るような目で罵って下さい!」だのと言われたり、 孤児院の子供達から、流れるようなジェットストリームスカートめくりをされたりと、結構散々な目に遭っている。 最近では、叡智神ではなく「えぃち」ななにかに魅入られたのではと疑い始めたのは秘密。 学園に腹違いの妹が居るらしい。

解説 Explan

おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。
本作は、全校集会『オペレーション:メイルストラム』のエピローグとなるエピソードのひとつです。

そして以下が、詳細となります。

●目的

霊樹を囲んで行われるお祭りに参加する。

●行動

今回は、以下のような行動がとれます。

1 祭りに参加する

シトリ・イエライが発起人となった、『霊樹を囲む夜』という静かな打ち上げパーティを行う。

どのようなパーティにするのか? どう参加するのか? 自由にお書きください。

2 死に逝くツリーフォレストマンと最後の会話を交わす

パーティ会場から少し離れた場所に居るツリーフォレストマンと会話が出来ます。

どのような会話を行っても構いません。自由にお書きください。

1と2の、どちらか。あるいは両方を選んでお書き頂けます。

●NPC

シトリ・イエライ

パーティの発起人。霊樹の活性化と、ツリーフォレストマンを送り出すため、パーティを開いています。
ツリーフォレストマンが死に逝くことは、勇者候補生たちには伝えてません。

ツリーフォレストマン

嵐の夜に、霊樹と勇者候補生たちを護るために力を使い果たし、死に逝こうとしている。
彼は、もはや何をどうしようが助からない状態です。

霊樹

学園の守り木として植えられたもの。
本来は、霊玉に匹敵する魔力の源として育つ筈だったが、未だそこまで到達していない。
学園生の状況とシンクロしており、学園生の心情次第で弱ったり、逆に活性化したりする。

以上です。


作者コメント Comment
全校集会『オペレーション:メイルストラム』のエピローグとなるエピソードを出させていただきます。春夏秋冬です。

色々と不穏な背景はありますが、今回のエピソードは基本、静かなお祭りです。

そしてツリーフォレストマンは、色々と未練はありますが、自分が出来ることは全てしたので、納得して終わりの時を迎えています。

この中で皆さまがどう動かれるのか? プラン、楽しみにお待ちしております。

それでは、少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。


個人成績表 Report
エリカ・エルオンタリエ 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
・お祭りとお別れの両方に参加する。
他の参加者と協調し、必要を感じたら積極的に協力・フォローする。

・お祭り
霊樹を始め、人々の暮らしを様々な形で助けてくれる自然・植物・動物に感謝の祈りをささげる。
食べ物には【豊穣の儀】で感謝をささげる。(自分のぶんも・他人のぶんも)
これまでの恩恵に感謝し、これからも共に歩んでいく事を誓う。

・お別れ
これまで影に日向に学園を救ってくれたことを深く感謝する。
個の命はここで終わっても、その心や魂は消えてなくなることなく、それを受け継ぐ者たちの中でずっと続いて行く。
これからも形を変えて共に生きていくのだと、自分にも強く言い聞かせ、恥じない勇者候補生であろうと決意を新たに。


マーニー・ジム 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
仲間の案を事前調査と教導の才で補助
祭りで楽器演奏

茶飲み友達として、ツリーフォレストマンさんとお話をしにいきます。
寂しいけれど、同じ孫持つ身として「あなたの孫は私が見守る」と
決意のほどを伝えて、安心させてあげたいわ。

彼の孫は、すなわち、彼が孫のように思っているであろう、学園生みんな。
自分も生徒のくせに何いってんだ、と自分でも思うけど、
教職を目指す身としては当然の志ではあるし、それに…
彼のためだもの、それくらいの大言壮語は見逃してもらえたら助かるわ。

彼を見送った後
シトリ先生にも上記決意のほどを報告する
大それた志と承知しつつ
どうしても彼の想いと学園のために尽くしたいと語り
今後の指導鞭撻をお願いする


レナード・アドクリス 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
いやー、一時はどうなるかと思ったけど
色々終わって良かったぜ!シトリ先生がお祭りやるんだってさ
オレも行く!えっ祭りなのに静か?騒いじゃだめなのか!?(がーん)

行先:1,2
祭りなら食べ物ほしいよな
やっぱ肉だろ肉!…と見せかけたマシュマロ!
これ炙って食べるとうめーんだよな、焚き火やる?それならそこでやるぜ
歌とかは…オレはうまくねーけど、拍手はしたいな
あれっこれじゃあ騒がしくなっちまうか!?

そういやさ、あの樹のじーちゃん…えっと
ツリーフォレストマン、だっけか。どこにいるんだろ?
オレがセカンドの二人の分までお礼言っときたいんだけど…

オルタネイト・グルタメート 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
心情:無事に終わってよかったであります~

行動:
【祭り】
霊樹の様子を見てから活動開始

いつも通り枝豆を布教するために枝豆料理を振る舞う
枝豆は「植物学」でおいしそうなところを収穫
サンドイッチ、おにぎりやスープ、アイス等作れる範囲で作り、提供する
興味を持った人には、ガンガン宣伝する
なんなら、口にねじ込む

シトリ先生は逃がさずに絶対に食べさせたい

【最後の会話】
一通り、宣伝が終わったら、感謝を伝えにフォレストさんのところに
おかげで自分たちは、活動することができたことを伝える
周りの雰囲気や本人の様子で死が近いことを察したとしても
いつも通りに接する
ある程度お礼を伝えたら、またパーティーに戻る

メルシー・モーメント 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
ツリーフォレストマンさんとシトリ先生に「霊樹の実」の育て方について相談します。

「植物の種のなかには、殻が丈夫過ぎて、普通に植えても芽が出ないものもある」
「固い殻の一部を削って水に浸けておくと発芽しやすい」
「もし、種の殻を削る場合は、刃物は滑って切り過ぎたりするといけないので、
やすりを使った方が安全かも」
「やすりなら、削り具合を見ながら調整できるので」

ライキュームさんにそういうお話も教えてもらいました。
もちろん安易に実行したりはしません。
でも、わたしにできることはないか、それをしりたいとおもいます。

未来につながる芽生えのために。

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
霊樹の祭りを全力で楽しむ

祭りか…
今回の主役は霊樹なんだよな
キラキラ石とか使って飾り立ててやろう
飾り付けが終わったら料理の準備だな
そのまま食べられるもの、会場で調理しながら提供するもの
祭りっぽいものを考えて提供しよう

お祭り中は基本的に会場内に屋台(調理道具一式)を持ち込んで料理を作ろうか
霊樹には肥料と水でもやっておけばいいか?
植物に詳しいやつに相談しておこう

アドリブA 絡み大歓迎

クロス・アガツマ 個人成績:

獲得経験:62 = 52全体 + 10個別
獲得報酬:1920 = 1600全体 + 320個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
【目的】
1と2
ツリーフォレストマンへのお礼と、シトリ先生と今後を話し合う


【行動】
まずは皆とパーティーを楽しもう
普段はあまり飲まないが今日ばかりは特別だ。少しアルコールをもらおう
それに、どうせ酔いの感覚も薄い体だ
それともし枝豆を勧められたら大人しく頂こう

しばらくパーティーを満喫したらツリーフォレストマンの元へ行く
嵐の日に彼に守られたからね。一言、お礼はしなければ

その後、シトリ先生のところへ赴き、霊樹の今後について話そう
もしまた襲撃があればどうするか
これからも霊樹を守っていくとして、あとどれだけの力が必要なのか……
それに、学園中を監視下に置ける学園長が何故蟲の接近を許してしまったのかも、そろそろね

シャノン・ライキューム 個人成績:

獲得経験:78 = 52全体 + 26個別
獲得報酬:2400 = 1600全体 + 800個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
静かなお祭りのお手伝い

◆お手伝い
夜のお祭りみたいですし、篝火や灯りも欲しいですね
森の中なら、場所によっては火気は避けた方がいいところもあるかも……その辺は、キラキラ石を持ち寄り、灯り代わりに飾っても素敵かもしれません

森の木々に光の花が咲いたみたいに、幻想的な雰囲気にできるかも

もし、準備中に怪我した方が居たら祈祷で回復
毒虫等の毒はデトルで解毒

他にも、ツリーフォレストマンさんがどのような種類の木かはわかりませんが、感謝を込めて苗木を植えて……なんてことを考えてます
もしかしたら、その苗木がツリーフォレストマンさんの跡継ぎになってくれたり……そんな想像をしてしまいます

旅立つ者の道に
光あらんことを

リザルト Result

「いやー、一時はどうなるかと思ったけど、色々終わって良かったぜ!」
 全てが一先ず解決し、【レナード・アドクリス】は晴やかな気持ちになる。
 それは他の学園生も同じようで表情は明るい。
 皆の様子を見ていたレナードは、忙しそうにしていたので訊いてみると、お祭りをすると応えが返ってくる。
「オレも行く! えっ祭りなのに静か? 騒いじゃだめなのか!?」
 ちょっと残念だけど、お祭りには参加したいので会場に向かう。

 すると先客がいた。

「いそふらぼんじゅーる!」
 陽気に挨拶しているのは【オルタネイト・グルタメート】だ。
 最近オルタネイトの中でマイブームな挨拶は、枝豆への想いが詰まっている。
 何しろ今も、採れたての枝豆を乗せたざるを持って来てるぐらいだ。
「良い枝豆が採れたのであります!」
 枝豆愛が溢れるオルタネイトの目利きは確かで綺麗な緑色をしていた。
「あら、美味しそう」
 おっとりとした声で言いながら、ざるに乗った枝豆を見詰めるのは【マーニー・ジム】。
「お祭りで振る舞うの? きっとみんな喜ぶわ」
「ああ、そうだろうね」
 マーニーに同意するように返したのは、【クロス・アガツマ】。
「好き食事は活力の元だ。襲撃で疲れた皆も元気を取り戻すだろう」
「枝豆を食べれば元気一杯であります!」
 枝豆愛を溢れさせるオルタネイトを、マーニーは微笑ましげに見詰めると、集まった皆に言った。
「お祭りの用意もあるけど、まずは霊樹さんに会いに行きましょう。今日の主役だもの」

 というわけで、集まった皆で霊樹の元に。

 霊樹を見上げながら、【仁和・貴人】は言った。
「キラキラ石とか使って飾り立ててやろう。祭りの主役だからな」
 貴人の言葉に反応したのか、霊樹の枝が、さわさわ揺れる。
 喜んでいる霊樹に貴人が苦笑していると、【シャノン・ライキューム】が声を掛けてきた。 
「私もお手伝いしようと思います」
「分かった。一緒に飾ろう」
「はい」
 皆で飾っていると、【エリカ・エルオンタリエ】が手伝いに来てくれる。
「こっちの飾りをやっておくわ」
 手が足りない所を積極的に手伝い、早く終る。
 お祭りが始まるまで時間があるので、貴人は料理の準備をすることにした。
 調理道具一式を持ち込んで屋台を組み立てる。そこに、【メルシー・モーメント】が声を掛ける。
「お手伝いしても、良いですか?」
 先程まで【シトリ・イエライ】を探していた彼女だが、先輩の手伝いをしようと思ったのだ。
 これに貴人は、先輩として快く応えた。
「助かるよ。なら――」
 貴人が手伝いを頼もうとすると、皆もやって来た。
「料理なら枝豆であります!」
「俺も作るぜ!」
 オルタネイトやレナードがやって来て賑やかに。
「私も、手伝えることがあれば手伝うわ」
「どうせ作るなら、余さず使いましょう。今日は霊樹のお祭りなんだから、自然の恵みに感謝しないとね」
 マーニーやエリカが手際よく手伝ってくれる。
 その間に、シャノンやクロスが会場整備。
「屋台は、ここに設置して貰えますか?」
「霊樹の回りはスペースを開けた方が良い。広さは――ここまでは要るだろうね」

 料理や会場準備を終えると、貴人は再び霊樹の前にやって来た。

「霊樹も飲んだり食べたりしたいよな。肥料と水をあげれば良いかな?」
「それなら液肥をあげれば良いであります」
 植物学に精通したオルタネイトの助言を受け、貴人は霊樹の世話をしてあげる。

 皆で協力して準備を行い、日が暮れた頃、お祭りは始まった。

●祭り
「枝豆をどうぞであります!」
 お祭り会場を走り回り、オルタネイトは枝豆を振る舞いまくる。
 サンドイッチにおにぎりやスープ、アイスもあって目移りするほど。
 それだけで枝豆愛に溢れているのが伝わってくる。
「さあさあ、食べるであります!」
 枝豆愛が溢れすぎて口に押し込む一幕も。
 それを見ていたマーニーが、くすりと笑みを浮かべ挙手をする。
「私にもぜひ枝豆をねじ込んでちょうだい」
「オッケーであります! でもどうせなら一口で食べられないほどあげたいのであります!」
「ふふっ、それじゃ、この小皿に下さいな、かわいい軍曹さん」
 お皿を差出し、少しだけ思い出に浸るような間を空けて言った。
「……『彼』の分も、お願いね」
「2人分でありますな。了解であります!」
 沢山小皿に乗せていると、気付いたクロスが近付いてきた。
「枝豆料理、美味しそうだ。少し貰えるかな?」
「もちろんであります!」
 オルタネイトは笑顔で返すと、枝豆料理をお皿にガッツリ乗せた。
 そして再び枝豆普及に奔走する。
 見送るように見詰めながらマーニーが小さく笑みを浮かべていると――
「こうして祭が出来るのも、貴女を含めた皆のお蔭だな」
 クロスは嵐の日に、マーニー達が奔走したことを讃えるように言った。
「貴女達が苦労してくれた分、大いに助かったよ」
「ありがとう。でも、それは貴方も同じよ」
「お2人とも、凄いと思います」
 クロスとマーニーの話が聞こえたメルシーが、想いを伝えるように言った。
 それにクロスとマーニーは返す。
「君の助けも大いに力になっていたよ」
「そうよ。竜爪笛で皆の力になってあげたんでしょう?」
 この場にいる三人は、あの日、霊樹を助けるために奔走している。
 それはレナードやオルタネイトも同じで、多くの人が関わったからこその成果だ。
(でも、それは――)
 メルシーは気付いている。
 皆で奔走し成果をあげられたのは、皆が『自分の考え』に固執せず、より良い物を目指そうとしたからだ。
「わたしが成果をあげられたとしたら、マーニーさんを含めた皆さんのお蔭です」
 それは本当の意味での賢者の考え。
「マーニーさんはわたしより遥かに豊富な人生経験をお持ちなのに、全校集会という緊迫した場面でわたしの指摘に耳を傾けてくれました」
 それは、メルシーが口にした言葉。

「賢者は学び続ける人。だからマーニーさんは賢者としておかしくないと思います」

 今もメルシーの中に息づいている。
 彼女の芽吹きを目にして、人生の先達であるマーニーとクロスは応えた。
「私も貴女も学園生だものね。一緒に、これからも学んでいきましょう」
「君が望むなら、学園は応えてくれるはずだ」
「はい!」
 メルシーは笑顔で返すと、望む未来を得るためにシトリを探す。
 その手の中には、霊樹の実があった。
 彼女を送り出すように見詰めていたマーニーとクロスは、再びお祭りに参加する。
「さぁ~今夜は呑み明かすわよ!」
「そうだね。今日ぐらいは良いだろう」
 リバイバルではあるが、場の雰囲気に酔うことは出来る。
 皆と気持ちを共有する様に、マーニーとクロスは大いにお祭りを楽しんでいく。

 それはみんな同じだ。

「祭りなら食べ物ほしいよな!」
 そう言ってレナードがエリカに差し出したのは串に刺した塊。
「お肉、じゃないのよね?」
 一見すると肉の塊のようにも見えたが質感や色合いが違う。
「へへー、食べてみたらわかるよ。貴人に手伝って貰ったんだ」
「結構手間が掛かったけど、自信作だよ」
 皿に枝豆料理を山盛りにした貴人の応えを聞いて、期待しながら一口食べる。
(豊かな恵みをいただきます)
 今日の祭りは霊樹が主役なので、より自然に感謝していただく。
「あ、美味しい」
 甘くて美味しい正体はマシュマロだ。
 ココアで色合いを肉に似せ火で炙っている。
「炙って食べるとうめーんだよな!」
 レナードが笑顔を浮かべていると陽気な音楽が聞こえてくる。
 見れば、マーニーが他の学園生と一緒に楽器演奏をしていた。
 一曲終わり拍手するレナード。
「あれっ、これじゃあ騒がしくなっちまうか!」
「良いんじゃないか。ずっと騒がしいわけじゃないし」
「そうね。気持ちを伝えるのは大事だもの」
 貴人とエリカに言われ、レナードは笑顔で返すと、もっと音楽を聴くために近付いた。
 レナードと同じように、貴人もエリカもお祭りを楽しむ。
「これとこれ、あとこっちも貰えるかな」
 貴人は屋台巡り。
 焼きそばに唐揚げ。わたがしにリンゴ飴を味わう。
「ん、美味しい」
 食べ歩きをしながら周囲に視線を向けると中にはカップルも。
(メメたん、誘えば良かったかな……)
 最近、不意に疲れた様子を見せるメメルのことを気に掛ける。
(差し入れぐらいは、良いよな)
 持ち帰りできないか屋台で訊くと、出来ると言うので頼んでいく。
(リンゴ飴に焼き鳥に――)
 あとで持って行けるよう取り置きを頼みながら、貴人はお祭りを楽しんでいった。
 一方、エリカは霊樹の元に寄っていた。
「綺麗ね」
 キラキラ石で飾られた霊樹は人目を惹く。
 見上げていると、シャノンが声を掛けて来た。
「エリカ先輩」
「どうしたの?」
 何か言いたげなシャノンに、話し易いよう気軽に返す。
 するとシャノンは霊樹を見上げながら言った。
「このお祭りができたのは、ツリーフォレストマンさんのお陰だと聞きました。だから、ツリーフォレストマンさんにお礼の気持ちを伝えられないかなって思って」
 エリカは笑顔で返す。
「良いと思うわ。ならシトリ先生に許可を貰いに行きましょう」

 一緒に探しに行くと、メルシーと話している所を見つけた。

「どうかしたんですか?」
 エリカが尋ねると、メルシーが説明してくれる。
「霊樹の実を芽吹かせることが出来ないかお聞きしていたんです」
 説明を聞いて、シャノンが自分の考えを口にする。
「霊樹の実ですか……植物の種のなかには、殻が丈夫過ぎて、普通に植えても芽が出ないものもあるとか」
 具体的な例を出して提案した。
「例えば……蓮の種なんかは、千年以上前のものが、発芽したこともあるようです。そんな蓮の種ですが、固い殻の一部をやすりで削って、水に浸けておくと発芽しやすいんですよ」
 シャノンの話をメルシーは熱心に聞く。
 そこまで熱を入れているのには理由がある。
(霊樹は、わたしにとって戦友だから)
 自身を兵士だと定義づけるメルシーにとって、霊樹も共にある戦友だ。
 そして戦友の子とも言える霊樹の実を、芽吹かせてあげたいと思っていた。そんな彼女に――
「硬い殻を発芽し易いよう、種を傷付けないよう注意して削るのは効果があると思います。でも、それだけでは足りません」
 シトリは、ツリーフォレストマンの居る方角に視線を向けたあと言った。
「必要な智恵は、ツリーフォレストマンが知っている筈です。逢いに行ってみませんか?」
 メルシー達が応えるより先に、話が聞こえていたレナードが駆け寄る。
「ツリーフォレストマンの爺ちゃんに会いに行くならオレも行くぜ! セカンドの二人の分までお礼言っときたいからさ」
 賑やかになって来た所で他の学園生も加わる。
「自分も行くであります!」
「私も。ツリーフォレストマンさんと、飲み明かしたいもの」
 オルタネイトやマーニーだけでなく、クロスや貴人も加わる。
「嵐の日のお礼を言っておきたいからね」
「オレは……メメたんの代わりに、一言ぐらいはお礼を言いに行くよ」

 そういう訳で、シトリに引率され向かう。
 道中、シャノンが立ち止まる。

「どうしたの?」
 エリカが尋ねると、しゃがみこんだシャノンは言った。
「この若木……ツリーフォレストマンさんの傍に植えてあげられないかなと思って」
 それは藪に埋もれ、そのまま放置していれば枯れるだろう。
「ツリーフォレストマンさんみたいになってくれたらなって思って……でも、自然の摂理に反するかも……」
「生かそうとすることは自然なことよ」
 エリカは言った。
「木の実を食べた鳥が種を運び、遠くの地に芽吹かせることもあるわ。もちろん、その地の自然を殺してしまうような歪なことは違うけれど、貴女がしようとすることは、そうじゃないんでしょう?」
「はい」
「なら、大丈夫。ツリーフォレストマンさんの所に、連れて行ってあげましょう」
 2人は枯れそうな若木を周囲の土ごと掘り起こし一緒に連れて行った。

 そして皆は、死に逝くツリーフォレストマンを前にした。

「……」
 咄嗟に何かを言うことは出来なかった。
 いたる所がひび割れ、死の気配が濃厚なのが否応なしに感じられる。
 近付く死を前にして、最初に口を開けたのはリバイバルであるマーニーだった。
「ツリーフォレストマンさん、お話に来たわ。いいかしら?」
「ああ、ありがとうよ」
 静かに礼を告げるツリーフォレストマンに、クロスが礼を言う。
「あの時はありがとうございました。おかげで霊樹を、元に戻すことができました。あなたの助けあってのものです」
「礼を言うのは、わしの方じゃよ。皆のお蔭で、霊樹は元気になった。ありがとう」
「そう思っていただけるなら幸いです。……さ、他の生徒達にも伝えたいことを伝えておいてください」
「礼しかないよ。それだけじゃ」
 穏やかな声で応える彼に、エリカも応えるように言った。
「今まで学園を守ってくれてありがとう」
 悲しみはあるが、深い感謝と決意が込められている。
 それは、個の命はここで終わっても、その心や魂は消えてなくなることなく、それを受け継ぐ者たちの中でずっと続いて行くと思っているからだ。だからこそ――
「2人の願いを聞いて貰えませんか」
 シャノンとメルシーを、ツリーフォレストマンの前に導いてあげる。
 若木と霊樹の種を手にした2人に、ツリーフォレストマンは優しい声で言った。
「その子達に、してあげたいことがあるのかのぅ?」
 優しい声に導かれ、シャノンとメルシーは応えた。
「ツリーフォレストマンさんが寂しくないように……ツリーフォレストマンさんみたいになれるように、貴方の傍に植えてあげようと思ったんです」
「新しい霊樹を芽吹かせてあげたいんです。どうか、叡智をください」
 2人の願いに、ツリーフォレストマンは嬉しそうに笑った。
「ありがとうよ。わしは残すことしか出来んと思っておった。じゃが、繋げることも出来るんじゃな」
 そう言うと若木と霊樹の実に枝を伸ばし、自らの残り少ない命を魔力として注いだ。
「ツリーフォレストマンさん!」
「なにを――」
「対価は必要なんじゃよ」
 教え伝えるように言った。
「新しい命のために古い命を捧ぐ。あるいは、それに等しい魔力を与えること。メメルは、膨大な魔力を一時減らすほどの代償に霊樹を芽吹かせた。わしに出来るのは、命を与えてやるぐらいじゃ」
 命を分け与える毎にツリーフォレストマンは枯れていく。
 そんな彼に、レナードは絞り出すような声で言った。
「死んじまうぞ!」
「良いんじゃよ。このまま呪いで死ぬ前に、命を繋ぐことが出来るんじゃからな」
「だからって……どーにもならないのか?」
「ありがとうよ。優しい子」
 ツリーフォレストマンは、レナードの頭を枝で静かに撫でる。
「わしは満足しておるんじゃよ。最後の時に、皆に逢え、新しい命に繋げることが出来るんじゃから」
 ツリーフォレストマンの言葉に、これ以上彼に何かをしてあげることは出来ないと理解する。
(ちくしょう……! ばーちゃん、あんたが言ってたのはこういうことだったんだな)

「本当に悪い奴は、とても卑怯なことをしてくる」

 それを実感しながら、レナードはツリーフォレストマンに誓うように言った。
「じーちゃん、オレこの学園に入ってそんなに経ってねーけど、センパイ達は強くてかっけーし、仲間はみんな頼もしいし」
 それは皆の想いの代弁。
「だから……だから! この学園はオレ達に任せろ! 今はまだ弱いかもしんねーけど……でも、この場所はみんなの場所だ。だから……休んでくれよな。ありがとう」
「……ありがとうよ」
 ツリーフォレストマンは受け止めるように応え、メメルの居る学園を見詰めた。
「メメたんには、オレ達が居るよ」
 ツリーフォレストマンの最後の嘆きを祓うように、貴人が言った。
「少なくともオレはメメたんの助けになるように動く」
 決意の込められた言葉に、穏やかな応えが返ってくる。
「そうか……安心した」
 その一言を最後に、ツリーフォレストマンは光の粒子となって消えていく。
 死に逝く彼に、オルタネイトは言った。
「またね、であります。ツリーフォレストマン殿」
 それはリバイバルであるオルタネイトだからこその言葉。
 ツリーフォレストマンは、その言葉を聞いて、『ああ、そんな考えもあるのか』という表情になると、どこか挑戦的な笑みを浮かべ消滅した。
「旅立つ者の道に、光あらんことを」
 シャノンの祈りの言葉と共に、送り出されるのだった。

 そして霊樹の大木の近くに、若木と実は植えられることになった。

「フォレストマンさんの命が、いつまでもわたしたちと共にありますように」
 エリカは、皆と共に祈りを捧げる。
 祈りの想いは、皆も同じ。
(未来の芽吹きのために)
 メルシーも祈る。
 それはツリーフォレストマンの命と智恵を受け継ぐ賢者としてであり、霊樹の『戦友』としての誓いでもある。
 皆の祈りを見詰めながら、クロスがシトリに尋ねた。
「これからも霊樹を守っていくとして、あとどれだけの力が必要なのか……それに、学園中を監視下に置ける学園長が何故蟲の接近を許してしまったのかも、教えて貰えませんか?」
「独りの英雄に頼る時代を、終わらせる必要があるのでしょう」
 シトリは、あえて考えさせるような応えを返した。
「勇者は選ばれた誰かである必要はない。勇者を目指す多くの皆が、そうであるように。そのために勇者の学校、フトゥールム・スクエアはあるのです」
 その言葉は、メメル1人では耐えられず、学園生達の成長と力が必要であると、暗に示していた。
「魔王に与する者がナソーグだけとは考えられない……むしろ、これからが大変なのかもしれませんね」 
 クロスは暗雲たる未来を予測するように呟きながら、祈りを捧げる学園生達を見詰める。
「……あの子たちは、あと何回戦えばいいのだろう」
 その呟きに答えられる者は、今この場には誰もいなかった。けれど――

 数日後。
 若木が生き生きと枝を伸ばし、霊樹の実が芽吹く。
 それを守り育てていこうと思う、学園生達であった。



課題評価
課題経験:52
課題報酬:1600
【メイルストラムの終焉】Green
執筆:春夏秋冬 GM


《【メイルストラムの終焉】Green》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 1) 2021-07-25 12:47:54
賢者・導師コース、教職志望のマーニー・ジムです。
よろしくお願いいたします。

茶飲み友達として、ツリーフォレストさんとお話をしにいきます。
寂しいけれど、同じ孫持つ身として、「あなたの孫は私が見守る」と
決意のほどを伝えて、安心させてあげたいわ。

彼の孫は、すなわち、彼が孫のように思っているであろう、学園生みんな。
自分も生徒のくせに、何いってんだ、と自分でも思うけど、
彼のためだもの、それくらいの【フカシ】は見逃してもらえたら助かるわ。

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 2) 2021-07-25 12:52:57
お祭りについては出来るだけ力になりたいので、
私で役に立てそうなことがあったらいつでも相談してね。
(やりたいプランがあるが文字数が足りない、
イメージはあるが具体化のアイデアがほしい、など)

島では孫が張り切ってるみたいだけど(【メイルストラムの終焉】white)
私も負けないわよ~(腕捲り)

《枝豆軍人》 オルタネイト・グルタメート (No 3) 2021-07-26 01:10:37
いそふらぼんじゅーる!

自分は欲張りさんなので、どっちもで行く予定であります。

お祭りでは枝豆を布教する予定でありますので、口にねじ込まれたい人は、手を挙げるがいいであります(まて

ツリー殿には、ありがとう言わなきゃでありますから、ありがとう言いに行くでありますよ!

《新入生》 メルシー・モーメント (No 4) 2021-07-26 22:40:34
賢者・導師コースで学ぶメルシー・モーメントです。
ツリーフォレストマンさんとお話をしにきました。

よろしくお願いします。

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 5) 2021-07-27 00:00:23
皆さん、よろしくお願いいたします。
みんなで、ツリーフォレストマンさんを囲みましょうね。

オルタネイトさん、私にもぜひ枝豆をねじ込んでちょうだい
(くすっと笑いながら挙手)
ツリーフォレストマンさんと飲むのに良いおつまみになりそうだわ。
…茶飲み友達から、呑み友達にクラスチェンジしそうだけど(笑

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 6) 2021-07-27 19:46:36
賢者・導師コースのクロス・アガツマだ、よろしく頼む。
ツリーフォレストマン、彼のおかげで嵐の中でも作業ができた……
なので、お礼も兼ねて課題に参加することにしたよ。
それとシトリ先生とも話をしてみたいね。霊樹の今後についても聞いてみよう。

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 7) 2021-07-27 21:16:31
エリアルの教祖・聖職コースのシャノンです。前回の全校集会には間に合いませんでしたが、よろしくお願いします。

私は……お祭りのお手伝いをやろうかと。
夜のお祭りみたいですし、篝火や灯りも欲しいですね。
森の中なら、場所によっては火気は避けた方がいいところもあるかも……その辺は、キラキラ石を持ち寄って、灯り代わりに飾っても素敵かもしれませんね。

森の木々に光の花が咲いたみたいに、幻想的な雰囲気にできるかも。

あと、このお祭りができたのも、ツリーフォレストマンさんのお陰だと聞きました。
お祭りが盛り上がってるところで、ツリーフォレストマンさんにお礼の気持ちを伝えられるような催しなんかを計画しても素敵かも。

ツリーフォレストマンさんがどのような種類の木かはわかりませんが、感謝を込めて苗木を植えて……なんてことを考えたりしてます。
もしかしたら、その苗木がツリーフォレストマンさんの跡継ぎになってくれたり……そんな想像をしてしまいます。

《新入生》 メルシー・モーメント (No 8) 2021-07-28 06:46:34
わたしは「霊樹の実」をもってます。
「殻が固く、植えても芽が出るとは思えない」ということですが、
育ててあげたいので、ツリーフォレストマンさんとシトリ先生に相談します。
ですが、非常に難しいことに見えますし、わたしはいままで戦うためだけに学んできましたからよくわかりません。
植物などに詳しい方がおられましたら、もちろん余裕の範囲でけっこうです、お力添えをお願いします。
たいしたことはできませんがわたしもなにかありましたらできるかぎりお手伝いします。

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 9) 2021-07-28 07:08:29
植物の種のなかには、殻が丈夫過ぎて、普通に植えても芽が出ないものもあるそうです。
例えば……蓮の種なんかは、千年以上前のものが、発芽したこともあるようですね。

そんな蓮の種ですが、固い殻の一部を削って水に浸けておくと発芽しやすいんです。
貴重な種を削るのは……ちょっとおすすめしにくいですが、吸水した殻が脆くなったり、発芽のために成長した中身の内圧によって殻が割れるというのは、案外理にかなった状態かもしれません。

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 10) 2021-07-28 18:45:36
満員御礼!
ツリーフォレストマンさんも、きっと喜んでくれるでしょう!
皆さん、よろしくお願いしますね。

霊樹の実を活用してみるのは、とてもいいアイデアね。
及ばずながら、私も大図書館で調べてみるわね。

《新入生》 レナード・アドクリス (No 11) 2021-07-28 20:48:24
武神・無双コースのレナードだ、よろしくな!
静かな祭りだってよ!ん?祭りなのに静か……???
いっぱい食って盛り上がるって感じでいいのかな
みんな無事に帰ってきたし、オレも参加するぜ!
…そういや、ツリーフォレストマンっつーじいちゃんはどこいったんだろうな?
皆会いに行くのか?オレも行くぜ!
(1,2の2寄りで参加します。最初はよく知らないけど、先輩たちの様子を見て薄々察していく流れになるかと…!)

《新入生》 メルシー・モーメント (No 12) 2021-07-28 23:40:03
アドバイス、ありがとうございます。
殻をちょっと削るお話、参考にしてプランに追加しました。

もちろんいきなりやったりはしません。
でも、可能性を探し続けたいって思いますから。

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 13) 2021-07-29 06:25:10
もし、種の殻を削る場合は、刃物は滑って怪我したり、切り過ぎたりするといけないので、やすりを使った方が安全かもしれません。
やすりなら、削り具合を見ながら調整できるので。

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 14) 2021-07-29 08:30:27
プラン第一稿を完成しました!

ツリーフォレストマンさんとの会話の他に、仲間の調査のサポート、
祭りで楽器演奏、というのを書いてみたわ。

あとは、軍曹さんのおいしい枝豆をみんなでいただきましょうね。

みんなのプランも楽しみにしているわ。

《新入生》 メルシー・モーメント (No 15) 2021-07-30 07:16:28
ライキュームさん、またありがとうございます。
プランに追加させていただきました。
マーニーさんも大図書館での調査、よろしくお願いします。

《真心はその先に》 マーニー・ジム (No 16) 2021-07-30 23:13:53
いよいよ出発ね!みんなで楽しいお祭りにしましょう!
メルシーさんたちのお役に立てるよう、調査もがんばるわ!

大好きな茶飲み友達さんが、安心して旅立てますように。