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夜月天音 GM 

【はじめに】
はじめましてゲームマスターの夜月天音と申します。
誤字脱字など何かとご迷惑をお掛けする事もあるかと思いますが、皆様に楽しんで頂けるよう精進していくつもりです。

今後ともよろしくお願い致します。

【不得意・得意分野】
・戦闘系統は苦手ですが、頑張ろうと思っています。反対に日常系統は得意です。
・キャラクター同士の絡みを重視し、楽しいものにしようと心掛けています。

担当NPC


《先輩》エミリー・ルイーズム
  Lv58 / Rank 1
芸能・芸術コースで近年注目されている、元気印の女の子。 どちらかといえば踊りが得意だが、楽器に関しても、 「最高のアイドル」を目指して絶賛修行中。 とある町の出身で、可も無く不可も無く、 特徴と呼べるような環境ではない状態で育ったが、 持ち前のポジティブ思考で、地元でも中々評判の町娘であった。 あるきっかけから「最高のアイドル」を目指し魔法学園に入学。 芸能・芸術コースに所属している。 最近は後輩が増えてきたこともあって、 立派なお姉さんであろうとするものの、 どちらかというと、お世話されることの方が多いタイプ。

メッセージ


【クラブについて】
(御巫山戯クラブ)
部室:第八校舎
活動内容:おふざけをして毎日笑って楽しく過ごす事を目的に活動している。目的のためであれば、怪我などしない限り何をしても構わないた。
部員:
ルタン・リー/男/15歳/フェアリー/「おふざけは最高」が信条のおふざけ大好きで調子に乗りやすく怒られてもめげない性格。

鹿山 美夏(しかやま・みか)/女/17歳/ヒューマン/明るくて楽しい事が大好きな性格。

ウォルラ・ミズリー/女/外見25歳(中身はおばあちゃん)/人種のローレライ/穏やかな性格で人との交流が好き。

シャレー・ジョイ/女/10歳/カルマ/利き手である左手の甲の魔方陣を持つ。真面目な性格で、御巫山戯クラブが自分の居場所と考え彼らのために行動する。

(料理研究クラブ)
部室:第六校舎
活動内容:料理を作ったり研究を行う。部員の料理の腕前は上手下手、個性的だったりと様々。
部員:様々な種族の学生所属。

【施設について】
(鍋物屋『鍋奉行』)
最近大温泉郷『ギンザーン』の一角で開店した店。
鍋物ならば何でもある。店内は、そこそこ広くカウンター席やテーブル席、座敷席がある。
一番のおすすめ鍋は『自分鍋』。店が揃えている様々な食材からお好みの物や調味料を入れて煮込み美味しく食べる鍋。

作品一覧


おふざけな食事会にようこそ! (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、ファンタ・ブルーム大講堂内特設スペース。 「本日は、我ら御巫山戯クラブのお披露目兼最初の活動にようこそ! 俺は【ルタン・リー】。信条は、“おふざけは最高”だ」 「御巫山戯クラブは、おふざをして毎日笑って楽しく過ごそうってクラブだよ。相手に怪我をさせなければ、何をしちゃってもいいもんだから、部室は第八校舎にあるよ。魔法とか色々使うから。あたしは【鹿山 美夏】(しかやま・みか)。他に部員はいるんだけど、みんなおふざけ作りに忙しいから今回はあたし達二人だよ。よろしくねっ!」  15歳の少年フェアリーと17歳の女性ヒューマンが、大講堂の特設スペースを訪れた学生達を大量の料理で盛大にお迎えをしていた。 「おかずやお菓子にお酒や紅茶と色々あるぞ。普通に美味しかったり不味かったりする以外に、口に入れた途端、色んな効果が発揮するおふざけ料理があるから楽しんでくれ! 俺のオススメは壺いっぱいの大盛りカレーだ! 気を付けないと壺に落ちてカレーまみれになるからな。もちろん、未成年はお酒と煙草は駄目だぞ!」 (試作段階では壺じゃなくてプールだったけど、本番で材料が足りなくなったからなぁ。色々やり過ぎた料理もあるけど、怪我はしないだろうから黙っておくか)  ルタンは、梯子が必要なほど巨大なカレー入り壺の周囲を、自慢げに飛び回りながら説明をした。  そして 「あたし達、部員が心を込めたおふざけ料理をご堪能あれっ!」  美夏が大仰な挨拶で締め、愉快な食事会が始まった。
参加人数
5 / 8 名
公開 2019-03-19
完成 2019-04-06
トロメイア大劇場の大変な一日 (ショート)
夜月天音 GM
 午後、『八色の街』トロメイア、オクトー広場。  地元民や巡礼客や観光客など、人で溢れかえり賑やかな空気に包まれている中、相反する空気を纏った人達がいた。 「少しいいですか? 私はトロメイア大劇場で働いている者なんですが、力を貸して貰えませんか?」  作業服を着た女性ヒューマンが焦った調子で、観光客に申し訳なさそうな調子で声を掛けていた。 「実は、出演予定だった旅の楽団であるアレグリ楽団が食べ物にあたって寝込んでしまい空きが出てしまって困っています。その楽団は素敵なのですが、不運の楽団とも言われて事故や災害に遭ったり病気や怪我を負ったり、とにかく不運にとりつかれているらしく、なかなか公演に出会えないんです。今回も……」  挨拶の次に続けるのは、女性ヒューマンが抱く困った事情についてだ。 「それで、音楽や演劇や芸の披露をお願いしたいんです。心当たりのある楽団には声を掛けたのですが、都合が付かなかった上にアレグリ楽団にあてがわれた持ち時間が多くて、困っているんです。楽器とか衣装とか役者とか必要な物はお貸ししますので、どうか、力を貸して下さい。出演までもうすぐなんです」  事情を話し終えると、女性ヒューマンは再度出演を請うた。 「いや、無理だよ……。他をあたってくれ」  話を聞いていた観光客は、申し訳なさそうに去った。  残された女性ヒューマンは諦めず、別の訪問客に声を掛けに行った。  よく見れば、女性ヒューマン以外にもあちらこちらで、トロメイア大劇場の関係者と思われる者達が必死に手助けを求めている姿が見られた。  助けを探しに行っている間、トロメイア大劇場では、滞りなくプログラムが遂行されていた。 「まだ助けは来ないのか」 「このまま穴空いちゃ、来た人をがっかりさせてしまう。それだけは嫌だ」 「お客様を楽しませてこその劇場なのに」  プログラムが一つ終わる度に関係者達は、冷や汗を流しながら助けは今かとそわそわしていた。
参加人数
5 / 8 名
公開 2019-04-22
完成 2019-05-09
あっちの世界はどんな世界? (ショート)
夜月天音 GM
 日没、シュターニャの寂れた裏路地。 「そこのお客さん、ちょいと見て行かないかね」  70歳の鷲鼻の年老いた男性が、通行人を見掛ける度に声を掛けていた。 「この魔法のトランクは、沢山物が入ってな……じっくりと見ていかないかね」  通行人が立ち止まると、男性は嬉々と魔法のトランクを開け、中に収まっている様々な商品を披露する。 「儂のことは好きに呼んでくれていい。ジジイでもじーさんでも……一応、名無しの商人と通しているがね。少しばかり危ない物を扱っている故、本名は勘弁してくれんかね」  男性はにやりと口元を歪めた。よく見れば、明らかに非合法な物がトランクのあちこちに見える。 「お客さん、こんな事は想像しないかね? こっちとは違う世界があるのではないかと。辛い運命に苦しんでいる自分とは真逆の幸福な運命に歓喜する自分がどこかにいるのではないか、あの時選ばなかった選択を選んだ自分がどこかにいるのではないか、逆の性別で幸せに生活する自分がいるのではないか、違う名前で呼ばれている自分がいるのではないか、魔法とは違う技術が発達した世界があるのではないか」  名無しの商人は、唐突に妙な事を口走り始めた。 「それが見られるのが、この魔法を込められた紙切れ1枚。開いた瞬間、魔法が発動し、紙にどこかの映像が映るそうさ。魔法の存在する世界だからあり得てもおかしくはないだろうがね。これも何かの縁、無料でいいが、どうだね?」  存分に客の好奇心を刺激した上に、『折り畳んだ紙』を1枚取り出し追い打ちを掛ける。 「ただ、あっちの世界が本当に存在しているかは、うやむやで頼む。種明かしはつまらんからな。紙を開くのは、家に帰ってからゆっくりと頼むさ」  名無しの老人は、肩を竦めいやらしく口元を歪めて肝心な事は言わないままである。  客達の反応はというと、詐欺だと言って受け取らぬ者もいれば、好奇心から受け取ったりと様々であった。
参加人数
8 / 8 名
公開 2019-07-14
完成 2019-08-01
【夏コレ!】ランタン祭りに参加しよう! (ショート)
夜月天音 GM
 夕方、アルチェのサビア・ビーチ。 「海は楽しんだかい? 良かったら、夜の海も楽しんでいかないかい? 実は土産屋をする俺の友人がランタンの仕入れ量を間違えて、売り切れないほどの量になってしまってね。今夜、ランタン祭りを開催する予定だ」  海水浴アイテムを貸し出す仕事をしている中年男性が、返却に来た客達に何やら親しげに声を掛けていた。 「夜の海で空に向かって飛ばすのはどうかなと思ってね。星空に光り輝くランタン、綺麗じゃないか。願い事があるなら、ランタンに書いたら願いが叶うかもしれない。だから、こうして声を掛けているんだ。ボートと空飛ぶ箒の貸し出しをしているから、海に漕ぎ出したり空を飛んだりしてランタンに溢れる空を見学してもいいし、飲食物も売っているはずだからどんちゃん騒ぎも歓迎だ。時間があったら、是非夜も来てくれ。そうしてくれると助かる」  客を引き込むのに必死さを見せる中年男性は、ちらりと大量のランタンが入った箱を一瞥した。  ついに夜が訪れる。 「願い事、何にしようかな」 「空を飛んで見学したいな」 「これだけ人が多いなら、商売繁盛よ」  闇に染まったビーチには、中年男性が頑張った成果か、日中にも負けない賑やかさを見せていた。  程なくして、ランタン祭りが始まった。
参加人数
8 / 8 名
公開 2019-06-19
完成 2019-07-07
オープンキャンパスの案内役を遂行せよ! (ショート)
夜月天音 GM
 魔法学園フトゥールム・スクエアには朝から多くの学生が登校し、いつもと変わらぬ一日が始まった。  各コースの午前最後の授業が始まると、教師達は一つのお知らせを伝え始めた。 「翌日オープンキャンパスがあって、この学園に興味がある人達が来ます。案内を担当するはずだった教師が腰を痛めてしまい、ならば生徒達に案内させてはとなりました。急な話で悪いのですが誰か案内をお願い出来ないでしょうか。もし希望者がいましたら、この授業終了後に言いに来て下さい……あと、入学したばかりでこの学園をもっと知りたいという生徒がいましたら、案内を受ける側として参加する事も出来ますので、どうぞ考えてみて下さい」  お知らせが終わるといつも通り授業が始まった。  終了後、興味を持った学生達が教師の元に集まった。 「参加者がこの学園に入学したいと思えるように全力で案内して下さい。好きな場所や部活やクラブを紹介したり、学園生活や入学した時の事について教えたり。個人で行動したり、誰かと一緒に案内しても構いません。時間は、昼食休憩を間に挟んで朝から夕方までです。参加者は、老若男女、種族も様々です。案内される側に回る生徒は、外部の参加者と一緒に学園を知って下さい。気負わず気楽に楽しんで下さい」  教師は学生達に詳しい説明をし、全面任せる意を示した。 「ここがフトゥールム・スクエアかのぅ」 「ここが良いところだったら、来年入学しようかな」 「近所のお姉ちゃんが素敵な所だって言ってたけど」  そして翌朝、色んな種族の老若男女が期待と緊張を胸に魔法学園フトゥールム・スクエアを訪れた。
参加人数
3 / 8 名
公開 2019-08-12
完成 2019-08-28
貴方の見たい夢は何ですか? (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、正面玄関。 「授業、お疲れ様です。この後、お忙しいでしょうが、少しよろしいでしょうか。わたくしは、【ウォルラ・ミズリー】。見ての通りローレライです」  授業を終え、いざ放課後を楽しもうとする学生達に声を掛ける25歳の人種の女性ローレライがいた。濡れても大丈夫な衣装を着て水分放出を髪の毛に集中させている。 「おふざけで毎日を笑って楽しいものにしようという御巫山戯クラブに所属する者です。相手に怪我をさせなければ、何をしても構わないクラブで、部室は第八校舎にかまえています」  温和な笑みを口元に、自身が所属するクラブの紹介をする。 「季節も秋になって涼しくなり、眠りに最適な日が増える中お願いしたい事があります」  初対面の挨拶の類が終わると、ウォルラは見た目可愛らしい布袋を取り出した。 「この匂い袋を夜眠る時に揉んでから枕元に置いて欲しいのです。そうすれば、貴方の見たい夢を見る事が出来ます。その名も『夢見香』(ゆめみこう)です。揉む事で匂いを放出し夜明けと共に、匂いと見たい夢を見させる効力が消えます。匂いは、数多の花を調合した少し甘いものです」  丁寧な解説を始めた。 「……ただ、悪戯が好きなフェアリーの部員が刺激がないとつまらないといって、一工夫してしまい、見たいと思う素敵な夢だけを見るはずが、時に怖い夢を見てしまう物になってしまいました」  ウォルラは、相手が体験を断るのではと少し危惧しながら、負の部分を説明した。 「どんな夢が見られるかというと、空を飛んだり、大人になったり子供になったり、動物や植物や無機物になったり、行きたい場所に行ったり、天地が逆さになったり、会いたい人に会ったり食べたい物を食べたり実力以上の戦いが出来たり海中にいたと思ったら空の上だったり場面転換も自由自在です。時には、好きな人にふられたり授業に失敗したり苦手なものが出て来たり匂い袋を使用している同士であれば互いの夢を行き来する事も出来ます。そのおかげで、悪戯好きの部員に自分の夢をめちゃくちゃにされて……」  基本的な説明が終わるとウォルラは、相手が少しでも惹かれたらと、見る事が出来るだろう夢の内容を次々と列挙をした末に溜息を吐き出した。 「……試作段階の物を使用した時、わたくしは今まで出会いもう会えなくなった人達とお茶会をする夢を見ました。お話が弾みとても嬉しかったです……こう見えてもおばあちゃんですから、会えなくなった人も多くて」  ウォルラは過去を思い出してか、遠い目で話していた。 「……以上で説明は終わりです。どうでしょうか? わたくしも夢見香でまたお茶会を行う予定です。良ければどうぞ遊びに来て下さい」  何とか、夢見香の説明が終わった。 「素敵な夢が見られるなら一つ貰おうかな」 「怖い夢を見るならいらないよ」 「明日、実技の課題があるから予習に使わせて貰うよ」  足を止めて耳を傾けていた学生達は、様々な反応を見せた。  今夜は、一際賑やかな夜となるだろう。
参加人数
3 / 8 名
公開 2019-09-27
完成 2019-10-14
【優灯】ハロウィンを演じよう! (ショート)
夜月天音 GM
 朝、魔法学園フトゥールム・スクエア。  各コースの最初の授業を始める前に、教師達は一つのお知らせを伝え始めた。 「現在、子供を中心にハロウィン自体を怖がるような現象が発生しています。その恐怖を払拭したくトロメイア大劇場で、子供達が楽しめるハロウィンの催しをするそうです。その催しへの参加のお願いが先程入り、受け入れました。開演は夜だそうです。催しはハロウィンを含んでいる物であれば、何でも構わないそうです。どうか参加を考えてみて下さい」  お知らせが終わると、いつも通り授業が始まった。  学園での一日が終わると、協力を決めた学生達は夜が訪れた『八色の街』トロメイアに建つトロメイア大劇場へ向かった。 「……怖いこと、起きないよね。起きたらやだなぁ」 「今日は夜更かしをしていいって、お父さんとお母さん言ってたけど」 「ハロウィンって、楽しいと思ってたけど、本当は怖いものだったのかな」  夜を迎えたトロメイア大劇場では、ハロウィンを怖がる子供達で観客席は満席となっていた。 「ハロウィンを楽しんでくれるといいんだけど」 「子供達が怪我をしないようにしないと、トロメイア大劇場の名に傷がつく」 「観客を巻き込んだ楽しい物にしたいけど、出来るかな」  トロメイア大劇場の関係者達は、緊張気味に観客席を見ていた。
参加人数
3 / 8 名
公開 2019-10-08
完成 2019-10-26
寒い時は鍋でほっこり! (ショート)
夜月天音 GM
 朝、大温泉郷『ギンザーン』の一角で営業する鍋物屋『鍋奉行』。 「いらっしゃいませ! 当店は数日前に開店したばかりの鍋専門店です! 寒い時は温泉、温泉と言えば鍋です!」  入店すると元気一杯な女性店員に迎えられ、席へ案内される。 「当店『鍋奉行』では、水炊きとかの野菜系、すきやきとかの肉系、海鮮鍋とかの魚介系や甘い物、辛い物など、王道から変わり種まで色々あります! 大人数でも少人数でも美味しく食べられますよ!」  席に着くと、女性店員はお品書きを渡しながら説明した。 「当店の一番のおすすめは、その名も『自分鍋』です! お好きな具材を入れ、お好きな調味料を入れて、ぐつぐつ煮込んで美味しく食べて下さい! 色んな食材を取り揃えています! 野菜から魚介、果物、少し危ない食材……」  女性店員の説明が途中で止まった。 「ぎゃぁぁぁぁああああ」 「ひゃぁぁあ、食材が攻撃してくる!! いきがよすぎだろーー」 「け、剣が、硬すぎて折れちまったーー」  なぜなら、店内のあちこちで悲鳴が飛び交ったから。 「お客様ーー」  聞きつけた店員達が救助に走っていた。 「えーと、あのような危ない事もあるので、選択食材によっては武器とかを手元に用意して下さい。その……危険な鍋も食べられるというのも当店のうりなので……どうぞ、楽しんで下さい!」  説明をしていた女性店員は不安げに言ってから、困っている客の救助へ向かおうとした。 「あっ、忘れる所でした。特別調味料として、『魔法の素』があります。鍋の仕上げに好きな量を入れるのですが、入れる量が多ければ多いほど、魔法効果が強くなります。どんな効果かというと、鍋の味を変化させたり強くしたり眠たくなったりしゃっくりが止まらなくなったり、おかしな効果が色々起きたりと様々です!」  ふと、思い出した言い忘れを最後に伝えてから客の救助へ急いだ。
参加人数
2 / 8 名
公開 2019-11-14
完成 2019-12-01
本から飛び出した騒ぎをねじ伏せろ! (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、第一校舎『フトゥールム・パレス』、大図書館『ワイズ・クレバー』。 「今、大変なんです!」  入館した学生達を迎えるのは、17歳のローレライ女性図書委員だった。  酷く焦った彼女の背後では、あちらこちらから騒ぎの音が聞こえて来る。 「入荷した本の落丁など不備を確認しようと本を開けた途端、生き物達が飛び出して館内の一角で暴れているんです……欠陥だったみたいで」  女性図書委員が状況説明を始めた。 「他の図書委員と教師達が何とか、魔法で結界を構築して、その範囲から外には出ないようにはしたのですが……」  女性図書委員は、困った声と共に被害現場を示した。 「本は『飛び出す生き物図鑑』といいます。写法術を使用していて、開くと図の生き物が立体として浮かび上がる……だけのはずだったのですが、この有様です。人手が足りなくて助けを呼びに行って貰っているのですが、すぐには来なくて、逃げ遅れてる学生がいたり棚の本が床に散らばったり……本の損傷の心配は防護魔法が掛かってるので無用なのですが、このままでは図書館がめちゃくちゃに……どうか力を貸して下さい」  そして、助力をお願いする。 「もし貸してくれるのなら、どんな手段でも構いませんので、生き物達を戦闘不能にして下さい。そうすれば、ページが真っ白になったこの本に戻ります。炎や氷を吹いたりと様々な攻撃を仕掛ける生き物もいますので、十分に気を付けて下さい。相手は本に描かれた偽物ですので、本物よりは格段に弱いです。出来れば、後片付のお手伝いもお願いします」  女性図書委員は、真っ白になった本を見せながら言った。
参加人数
7 / 8 名
公開 2020-01-22
完成 2020-02-09
新たな年、貴方の抱負は何ですか? (ショート)
夜月天音 GM
 朝、魔法学園フトゥールム・スクエア、勇者・英雄コースの授業が行われている教室。 「明けましておめでとう。みんな、去年はどんな年でしたか? 授業や訓練に冒険に大忙しだった人も色んな出会いをした人も失敗した人もいるでしょう」  本日最初の授業が始める前に女性教師が、まずはと新年の挨拶を始めた。 「今日から新たな年が始まります」  女性教師がパン、と両手を叩き声を大きくした。 「という事で、一つ、大事な課題を出します」  人差し指を立てながら言った。 「それは、今年の抱負を考えてくる事です。期限は明日です! 抱負を考える事で、休暇で緩んだ気が引き締まり新しい年への気合いも入るでしょう」  課題を提示しながら、女性教師は様々なひとときを過ごしただろう学生達の顔を見回した。 「抱負は、難しく考える事はありませんよ。勉強を去年より頑張るとか新しい事に挑戦するとか友達を沢山作るとか、どんなものでも構いません。誰かと相談してもいいですよ」  女性教師は、学生達が少しでも課題に取り組みやすいようにと、幾つか例を挙げた。 「これで、課題の説明は終わりです」  課題の説明が一段落した所で、女性教師はパン、と手をまた叩いた。 「さあ、授業を始めますよ!」  そして、本日の授業を始めた。  丁度、他のコースでも同様の課題が出されていた。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-01-03
完成 2020-01-20
【心愛】チョコの準備は出来ていますか? (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、第一校舎『フトゥールム・パレス』の調理室前。 「ねぇねぇ、学生さん、バレンタインが近いけど、チョコの準備はしてる? していないなら、我ら料理研究クラブにお任せあれ!」  15歳のヒューマンの女子部員が笑顔で、行き交う学生達に話し掛けていた。 「希望のチョコを作るよ! もちろん、一緒に作るのも大歓迎!」  学生達が足を止めて耳を傾けると、女子部員は性格からか、明るく弾んだ調子で続けた。 「作れるチョコは普通に美味しい物から魔法入りとか色々だよ! 例えば空気を固めて作った太らないチョコとか。味は美味しいけど、空気だからお腹は膨れないのが少し残念だけど」  少しでも注文が入ればと、あれこれとチョコの例を挙げた。 「それとか、等身大のチョコとか色々。美味しい以外にびっくりするようなチョコも作るよ。食べたら口の中が爆発したり食べるのではなく見るチョコとか……怪我をするようなチョコは作らないし、魔法とかで対策してるからチョコが失敗してもモンスターになって襲い掛かって来る事もないから安心して。でも、食べ物を粗末にするのは駄目だよ! 悲しくなっちゃうから」  ただ美味しいチョコだけではない事も伝えた。 「チョコは自分で食べたりお友達や恋人にあげてね。ただし、思いを込めるのは学生さん自身にお任せするよ!」  お茶目な笑顔で言って、チョコ作りの説明を締めた。 「さあ、どんなチョコが希望? 我ら料理研究クラブにお任せあれ!」  そして、改めて興味を向けてくれた学生に訊ねた。
参加人数
3 / 8 名
公開 2020-02-14
完成 2020-03-03
【心愛】お返しの準備は出来ていますか? (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、第一校舎『フトゥールム・パレス』の調理室前。 「そこの学生さん、ホワイトデーが近いがお返しの準備は出来てるか? まだなら、僕ら料理研究クラブに任せてくれ!」  17歳のヒューマンの男子部員が、楽しそうに行き交う学生達に話し掛けていた。 「お返しかー」 「バレンタインにチョコ貰ったからなぁ。何かしないとだよな」 「金欠だから、丁度いいかも」  興味を持ったらしい学生達が次々と足を止めた。 「チョコ、クッキー、ケーキ、パイ、希望のお菓子を作るし、一緒に作るのもありだ! しかも、作れるお菓子は普通に美味しい物から魔法入りの物まで何でもありだ! 切り口がキラキラ光るケーキとか」  もっと興味を持って欲しいと、男子部員はあれこれとお菓子の例を挙げた。 「噛み音が動物の鳴き声のクッキーとか、攻撃的なパイとか相手を驚かせるようなお菓子も作れるが、怪我や失敗してもチョコモンスターにならないように安全対策はしてあるから心配しなくていい。だけど、食べ物を粗末にするのは無しで頼む!」  続けて大事な注意事項を伝えた。 「お菓子は自分で食べるもあり、友人、恋人、家族にあげるのもありだ。美味しく食べてくれたらそれで十分だ!」  男子部員は笑顔で言って、お菓子作りの説明を終わりにした。 「さあ、どんなお菓子が希望だ?」  そして、改めて興味を向けてくれた学生達に訊ねた。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-02-27
完成 2020-03-15
【新歓】本日の戦闘訓練は甘い? (ショート)
夜月天音 GM
 午後、魔法学園フトゥールム・スクエアの屋内練習場内、特別闘技場『ブラーヴ・オブリージュ』。 「ようこそ! 我が学園へ! 新入生も在校生もマジック・オブ・ディライトを楽しもうぜ!」  15歳の少年フェアリーが羽を羽ばたかせながら、呼び集めた皆を歓迎した。 「俺は【ルタン・リー】。隣のカルマは【シャレー・ジョイ】。御巫山戯クラブの一員だ。俺の信条は『おふざけは最高』だ」  ルタンは名乗ってから、隣に立つ10歳のカルマの少女を紹介した。 「御巫山戯クラブは毎日笑って楽しく過ごそうというクラブです。生まれたばかりのシャレーの大切な居場所です」  シャレーは、利き手である左手の甲の魔法陣を皆に見せつつ噛み締めるように挨拶をした。 「この学園に馴染んで貰うために戦闘訓練を行うぞ! 許可は貰ってるから安心してくれ! 戦う相手は俺達が魔法の布で拵えた菓子人形だ! 倒して中に詰まったお菓子を手に入れてくれ!」  挨拶を終えた所でルタンは、本日の集まりについて説明を始めた。傍らにはカラフルな布で作られた人型が控えていた。顔は適当に切れ目を入れただけだ。 「中に詰めているのは料理研究クラブの皆様に用意をして貰ったお菓子です。普通に美味しいそうです。飴、パイ、ケーキ、チョコなど様々です」  シャレーは真面目な面持ちで一生懸命に説明をする。 「こいつらは試合が始まったら闘技場内を逃げ回るけど、時々飴やパイをぶつけたり中身のお菓子を使って攻撃もしてくる。逃げ回るだけじゃつまんねぇから俺が追加した動きだ。何体倒してもいいし、誰かと協力をするのもありだ。魔法に耐久があって、打撃や斬撃にすごく弱いからな。魔法と武器を上手く使って頑張ってくれ」  ルタンは人形の周囲を飛び回りつつ、余計な機能を付けた事をドヤ顔で説明した。 「ルタン様の設定により、勢いよく吐き出される飴玉はレンガをぶち抜くほどの威力があります。攻撃する度に手に入るお菓子は減りますが、戦闘力は低くなります。中身が空になった場合は動きを停止します」  シャレーは変わらず真面目な表情で、訓練の危険性とルタンのやらかしをさらりと言った。 「俺の事はともかく、戦闘場は草地、砂地、沼地、乱立する建物と色んな条件をシャレーに揃えて貰ったから好きな場所で頑張ってくれ! もちろん、戦闘が苦手な奴は見学も構わないぞ!」  ルタンは、話を逸らすように場内に展開された様々な立地条件を紹介した。 「訓練を通して皆様が仲良くなり美味しいお菓子で心和む事を目指すと共に御巫山戯道具のお披露目を兼て御巫山戯クラブが計画しました」  シャレーは、誇らしげに遅まきながら御巫山戯クラブの目的を明かした。 「まあ、説明はこれくらいにして、訓練開始だ!」  何とか説明が終わると、ルタンの合図で戦闘訓練が始まった。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-05-02
完成 2020-05-19
ペアで挑め、本の奥に待つ戦いとお宝 (マルチ)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア、第一校舎『フトゥールム・パレス』、大図書館『ワイズ・クレバー』。 「新刊が入りましたよ。中でも魔法仕掛け絵本シリーズの『雨の館』がおススメです」  入館した学生達を迎えるのは、17歳のローレライ女性図書委員だった。 「本を開くと魔法の仕掛けが発動して、読者を招き入れて、主人公として本の世界を五感たっぷりに楽しむ事が出来ます」  彼女は、楽しそうに魔法が存在する世界ならではの仕掛けを説明した。 「この本の内容は、雨降る夜に二人の冒険者が雨宿りに訪れた古ぼけた館を雨が止む夜明けまで蝋燭一つを手に探検するものです。魔物が棲みついていたり宝石や骨董品などがあったり踏んだり触ったりしたら炎や水が飛んできたり体が石化したりする魔法の罠があったり危険な屋敷です」  それから簡単に本の内容を説明した。 「主人公は二人組ですので、行動は二人一組でお願いしますね。外に出るには物語が最後まで進むか、蝋燭の火を消す必要があります。そうすれば、二人一緒に現実に戻る事が出来ます。ちなみに蝋燭の火は吹き消さない限り消えませんし、一人では本を開く事が出来ません」  読むのに大事な事を伝えてからにっこり。 「一読、してみませんか?」  例の絵本を見せながら誘った。
参加人数
16 / 16 名
公開 2020-05-29
完成 2020-06-15
【想刻】スペル湖で釣りをしよう (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園『フトゥールム・スクエア』、スペル湖。  公園もあり生徒や近隣住民の憩いの場である湖は、本日とても賑やかであった。  その理由はただ一つ。 「なぁなぁ、釣りしようぜ!!」  釣りだ。ヒューマンの男子学生が湖を訪れた学生達に声を掛けていた。 「何も道具が無いって? それは問題無いぞ。釣り竿も餌もバケツも必要な道具は全部揃っているから好きな物を使ってくれ」  道具は色々揃っており、釣りを存分に楽しむ事が出来るようだ。 「釣りは最高だよ。考え事をまとめるのにぴったりだし、忙しい日々で疲れた心を休めるのにもいいし、魚との真剣勝負も手に汗握る!」 「攻撃的な魚もいるから、武器の装備は外さない方がいいよ」 「おにぎりと冷たいジュースが沢山あるから、食べたり飲んだりしながら、楽しんでよ」  釣りが大好きらしい学生達が、次々と釣りの良さを主張する。 「釣りかぁ、忍耐力を鍛えるのにいいかも」 「新たな魚拓を取るぞー」 「おにぎりとかジュースが美味しそう」  声を掛けられた学生達は、それぞれの理由で釣りに参加していった。  そんな賑やかさを遠巻きに見つめる学生がいた。 「…………おにぎり」  おにぎりが大好きな【カズラ・ナカノト】だ。自らはほとんど行動を起こさないため興味はありながらも見つめるばかり。 「美味しそうだよね。釣りも面白そうだし、参加してみようよ!!」 「大きな魚が釣れるかもしれないよ!」 「ほらほら、早くいかないといい場所とられちゃうよ」  カズラの様子に気付いた何人かの学生達が彼の側に駆け寄り、あっという間に巻き込んでしまった。
参加人数
7 / 8 名
公開 2020-06-30
完成 2020-07-17
【水着】サビア・ビーチでサマーライブ開催! (ショート)
夜月天音 GM
快晴の朝、アルチェ、サビア・ビーチ。 「青い海、白い砂浜、照りつける太陽、ハッピーが高まる季節!! 芸能・芸術コースの皆さんにはあのステージで今日一日歌って踊って、ビーチに訪れるお客さんに素敵な夏をプレゼントして貰います!」  陽気な女性教師が連れて来た学生達に、いつの間にやら砂浜に設営された屋外ステージを指さしながら授業の説明を始めた。 「演出とか曲とか楽器は色々揃えてるので心配ありません! 衣装は水着やパーカーやTシャツとかも、ふわふわの可愛いものから布面積の少ないお色気なものから、魔法素材で色や形が変わる面白い物まで色々です!」  と、準備万端ぶりを意気揚々と語る。 「ちなみに、学園の生徒がライブをする事は宣伝しているのですぐに人も集まります!」  ステージに興味を持った海水浴の客達が、ちらほらと集まり始めている。 「観客だけでなく、飛び入り参加も歓迎しているので、芸能や芸術を学んでいるからと油断しないように……いついかなる時も全力の歌と踊りで客を幸せにする事です!! これで説明は終わりです!! 準備に取り掛かって下さい!!」  女性教師は説明を終えるとパンと手を叩き、学生達を急かした。 「魔法学園の芸能・芸術コースの学生によるライブが始まりますよーーー!!」  同時に大きな声で、宣伝を行い観客集めを始めた。
参加人数
7 / 8 名
公開 2020-07-15
完成 2020-08-02
死人と語らうひととき (ショート)
夜月天音 GM
 日没、シュターニャの寂れた裏路地。 「そこのお客さん、ちょっと見ていかないかね」  70歳の鷲鼻の年老いたヒューマン男性が、行き交う通行人に声を掛けていた。 「儂は名無しの商人と通している商売人なんだがね。面倒なら適当にジジイやらじーさんやら好きに呼んでくれて構わないがね、本名は商売柄勘弁しておくれ。何せ、扱う物が物だけに」  相手が足を止めると、まずはと名乗った。 「怪談話にぴったりの季節が訪れたという事で、どうだね。少し怖い思いをしてみないかね? この魔法の蝋燭である死人(しびと)帰り蝋燭で、なかなか手に入らない珍しい品だ」  それから合法非合法の商品がたっぷりと入っている魔法のトランクから、紫色の蝋燭を取り出した。 「蝋燭に会いたいと思う亡くなった人物の名前を書いて、着火したら青い火が点くと共に、現れるんだがね。火が消えるまでの1時間だけ生前と同じように触れたり言葉を交わしたり、飲食をしたり共に過ごす事が出来る。ただし、使う時は騒がれない場所で頼む。品から儂の事が知られて、商売に影響が出てはたまらんからな」  ニヤニヤしながら使い方を話した。 「最後に、その人物が本物なのか魔法で作られた幻なのかは儂には分からない……どうするね?」  名無しの商人はそう言ってから、改めて蝋燭を差し出した。
参加人数
4 / 8 名
公開 2020-07-26
完成 2020-08-13
魔法学園生の夏 (マルチ)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園フトゥールム・スクエア。 「さあ、季節も夏となり、あちこちで夏の催しが開催されているかと思いますが、勉学を怠らない程度に楽しんで下さいね」  最後の授業を終えた各コースの教師達は、厳しさと優しさを含んだ調子で夏の陽気さにあてられた学生達に言った。 「学園の正門で、報道クラブの学生達が催しをまとめたパンフレットを配っているから参考にして下さいね」  教師はにっこりと笑い、学生達が夏を有意義に過ごせる事を願って、教室を出た。  正門。 「やっほー、報道クラブだよー! 夏を満喫するお手伝いをするよー」  数人の学生達が、元気いっぱいに手に入れた情報を下校しようする学生相手に披露していた。 「トルミンの温泉宿ペアで一泊二日無料宿泊券が何枚かあるから使わない? どの温泉宿にも使えるよー。ギンザーンにある鍋専門店の『鍋奉行』で夏限定の鍋があるよ。鍋の色は真っ赤で具材は全て激辛であまりの辛さに失神する人続出だって。その名も『溶岩鍋(ようがんなべ)』! 食べ切ったら無料の上に冷たくて美味しいアイスクリームがつくよ!」 「アルチェのサビア・ビーチで海水浴もいいけど、海の家が人手が足りないから困ってるって、イルフィナ海では釣りクラブが合宿するそうだよ」 「シュターニャの体験工房『ボノダータレン』は夏の爽やかな香水を作る事が出来ますよ。トロメイアで芸術巡りもいいですが、トロメイア大劇場で一日限りの求人をしているので役者や裏方として芸術に関わるのも素敵ですよ」 「グラヌーゼの東部の麦畑ではグラヌーゼ小麦の収穫が始まるんだけど、働き手が少なくて困ってるから助けて欲しい」 「学園でも中庭で、夜、料理研究クラブが食べたり飲んだりの夜会をするそうだよ」  情報を伝える報道クラブ員達は皆いい顔であった。 「まあ、一番大切なのは自分が楽しいかどうかだから、私達の情報を絶対に使わなきゃじゃないからね!」  情報を伝えた終えたクラブ員達は、引き止めた学生達を解放した。  とにもかくにも、レジャーが楽しい季節が訪れた。
参加人数
12 / 16 名
公開 2020-08-01
完成 2020-08-19
元気過ぎる雑草と戯れよう (ショート)
夜月天音 GM
 放課後、魔法学園『フトゥールム・スクエア』、第一校舎『フトゥールム・パレス』の植物園『リリー・ミーツ・ローズ』。 「最近手に入れた魔法含有の肥料は凄いな」 「いつもより花の数は多いし、色艶も綺麗」 「どの植物も元気だよ」  植物委員会に所属する学生達が、嬉しさと誇らしさが混じった表情で、咲き誇る植物を眺めていた。  彼らの晴れやかな顔が一瞬にして変わった。 「問題は雑草だな」 「魔法含有の肥料のせいで、凄く元気になってしまったんだよね。いつもより丈夫で、なかなか引き抜けない」 「魔法のせいで何か変な力も持っちゃってるし、見た目が可愛い雑草もあるけど」 「そのせいで、私は右手を火傷しちゃったし、石にされたり、眠らされたり、幻覚見せられたりしてる子もいるし、襲ってくる元気過ぎる雑草もいるし」 「このままだと植物達に栄養が行かなくなってしまうから、引き抜かないといけないですよ」  その理由は、雑草だ。植物を育てる者として誰もが抱く問題だ。 「他の学生達にお手伝いをお願いしちゃいましょう。植物に親しんで貰う良い機会ですし戦闘の訓練にもなります」 「それなら雑草の処理だけでなく水やりとか他の世話をして貰ってもいいかも……園芸の道具とかは好きに使って貰ってさ」  随分雑草に手こずっているためか、他の学生の協力を得る事に決めたようだ。 「それじゃ、事情を話して力を貸して貰おう」  植物委員会の学生達は、授業を終え放課後を満喫する学生達に協力を仰ぎに行った。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-08-06
完成 2020-08-23
夏と言えば、肝試し! (ショート)
夜月天音 GM
 夕方、トロメイア、トロメイア大劇場の前。 「本日の公演は夜になります。演目は『肝試し』です。言葉通りお客様に肝試しをして頂く事になります。終演は夜明けとなりますが、お好きな時間に切り上げてくれて大丈夫です。この季節ですから、心から涼しくなるのもよいかと……」 「役者達は恐ろしい姿に扮装し、劇場に入ったお客さんを驚かせようとするよ。劇場の内装や販売する食べ物も不気味な感じだよ。魔法を使った仕掛けで悲鳴が聞こえたり劇場内に置かれている物が飛び回ったり、指の形をしたポテトとか血のように真っ赤なジュースとか脳みそみたいなケーキとかお客様を驚かせる気満々だよ。ただ舞台での出し物は無いので、申し訳ないけど。あと、お客さんではなくお手伝いも歓迎だよ。色々で忙しいので」  劇場の関係者である二人組が、行きかう人達に声を掛けては宣伝していた。  時間は進み、夜がやって来る。 「ようこそ、トロメイア大劇場へ!」 「今夜の演目『肝試し』をどうぞお楽しみ下さい。劇場内は暗くなっていますので、足元に気を付けて下さい」  そして、劇場関係者達は恐ろし気な姿で、訪れた客達を迎えた。  劇場内は薄暗く、女性の甲高い悲鳴、浮遊する火の玉、ぴちゃりぴちゃりと肉を食む音など、役者達が思いっきり恐ろし気な存在を演じていた。
参加人数
3 / 8 名
公開 2020-08-11
完成 2020-08-28
鉱石を採って採って採り尽くせ! (ショート)
夜月天音 GM
 朝、トロメイア、エーリの滝の裏に存在する洞窟群の前。 「よく来てくれた、魔法学園の学生さん!」  集まった魔法学園『フトゥールム・スクエア』の学生達を迎えたのは、50代の山羊のルネサンスの男性だった。 「学園の方から説明はあったと思うが、もう一度説明をさせて貰うよ。私は【グローブ・ブゥ】だ。鉱石を販売している者だ。さらに希少な鉱石の収集を趣味としている。採掘を頼んだ者達が私用や体調不良などで断られてしまってな。それで、魔法学園の学生さんなら頼りになるんじゃないかと思った次第だ。採掘道具はこちらで用意したから自由に使ってくれ」  グローブは人手を得るために魔法学園に依頼した内容を念のためにと、再度話し始めた。 「洞窟には蝙蝠とかの動物や魔物などの危険はあるが、鉱石に群生する植物は美しく心が和むはずだ。時間は決めてはいないからのんびり採掘してくれ」  グローブは、学生達の身を案じて警告と少しでも楽しんでくれたらという思いを込めて言った。 「鉱石は高価な物や無価値の石、動植物が入った物や魔法が含まれていて、七色に輝いていたり傷を治したり甘い香りを発する物や夜にしか変化を見せない物もあるらしい……とにかく私の商売と趣味のために協力をお願いする」  続けて採掘出来る鉱石の例を挙げてから、丁寧に学生達に頭を下げた。  そして、いよいよ鉱石採掘が始まった。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-09-12
完成 2020-09-29
目と舌で魚を楽しもう! (ショート)
夜月天音 GM
 快晴の朝、アルチェ、旧ミルトニア邸前。 「本日、大広間でアクアリウムを開催中です! 魚とか海洋生物が好きなら、是非観賞して行きませんか?」  イベントスタッフと思われる20歳の女性が、行き交う人達に声を掛けたりチラシを渡したりしていた。 「水槽は魔法で作った宙に浮く水の玉です。その中を魚達が優雅に泳いでいます。夜に活動的になる魚やキラキラと光る魚とか色々楽しいですよ。今朝捕獲されたジェムフィッシュの姿を見る事も出来ます!」  女性は手ぶりで球体を描きながら、イベントの内容を語る声は弾む。 「温かい飲み物と甘いお菓子もご馳走しますよ。クッキーとかアイスクリームとかパイとか……漁業たるアルチェの宣伝としてお菓子の味は魚味です。その味は、まぁ、食べてみてのお楽しみで……味の好みは人それぞれですし……」  ご馳走の説明に入った途端、女性はひきつった笑顔になった。明らかに味を知っている顔だ。 「それで、どうですか? 見ていきませんか?」  女性は表情を元に戻し、再度誘った。 「あの幻の魚、ジェムフィッシュが見られるの!」 「魚味のお菓子とか、興味あるんだけど」 「アクアリウムかぁ」  興味を持った人達は、足を止めて屋敷に入った。  会場たる大広間では、魚が泳ぐ水の玉がいくつも宙に浮遊していた。
参加人数
2 / 8 名
公開 2020-11-25
完成 2020-12-13
去る年、どんな年でしたか? (マルチ)
夜月天音 GM
 快晴の朝、魔法学園『フトゥールム・スクエア』、勇者・英雄コースの授業が行われている教室。 「今年もそろそろ終わりです。今年はどんな年でしたか? やるべき事は出来ましたか? 立てた目標は成す事が出来ましたか? 新しい出会いがありましたか?」  本日最初の授業が始める前に女性教師が、今年最後とあってか神妙な様子で話し始めた。 「という事で、突然ですが、皆さんで年越しを祝えるようにと本日の放課後から夜にかけてファンタ・ブルーム大講堂内の特設スペースで忘年会を開催します。飲んだり食べたり今年起きた事を誰かと語り合ったり新しい出会いを見つけたり今年の失敗をさっぱりと流したり、大いに騒いで下さい」  表情は崩れ、笑顔で学生達にとって予想外なイベントの開催を知らせた。 「強制参加ではありませんので、何か予定があればそちらを優先してくれて問題ありませんからね」  急な催しという事もあり、予定を持つ学生達を気遣うのも忘れない。誰もが騒ぐ事を好むわけではないから。 「さあ、話は以上です! 授業を始めますよ! 年越しを楽しく迎えるためにも頑張りましょう!」  イベントの説明が一段落した所で、女性教師は声に力を込めて、学生達の緩む気持ちを正してから本日の授業を始めた。  丁度、他のコースでも同様の話が行われていた。
参加人数
7 / 16 名
公開 2020-12-25
完成 2021-01-12

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