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【泡麗】バザールで御座る


ストーリー Story

「こんにちは!」
 フトゥールム・スクエア教師【イアン・キタザト】はぴょんと手をあげ元気にあいさつした。声は通常より半オクターブほど高めだ。こういう場面では元気が一番というのはたぶん、時代場所に関係なき不変の法則だろう。目尻をさげてにっこにこの笑顔になる。別に意図していなくても、イアンはたいてい笑顔なのだが。
「どうぞ見てってください。まとめて買ってくれるならお安くしますよ!」
 いいイメージを作っていきたい。
 商品のほうはけっしていいイメージではないから。
 そればかりかむしろ、反対方向に強烈なベクトルがかかっているものばかりだから。
 リアルな蛇レリーフが巻き付くごつごつした杖、腐った果物みたいな色をした髑髏の置物、握りの部分がトゲトゲで使いづらい血の色のゴブレットに、誰だか不明の幽鬼みたいな女性が描かれた肖像画なんてものもある。お世辞にも趣味がいいとは言えまい。というか全部、持っているだけで呪われそうな気持がする。怖い。
 これらはすべて【メメ・メメル】学園長がこころよく寄付してくれた不用品だ。『どれも珍品コレクター垂涎だよチミィ☆』というのが善意の提供者の弁であり、強気の価格設定を提案されたのだが、イアンは『楽しみですね』と愛想笑いだけして、メメルのアドバイスをまるきり無視した二束三文の値札を貼っていた。
 だからといって飛ぶように売れるわけではない。それどころか朝からひとつも売れない。もっといえば、足を止めた人があっても逃げていく。
 青息吐息のイアンの頭上には、『フトゥールム・スクエア主催☆被災地支援チャリティーバザー』なる横断幕がおどっている。
 先日、ズェスカという地域で魔王軍とフトゥールム・スクエアの武力衝突が発生した。霊玉の争奪戦である。同地に湧く温泉の水源は炎の霊玉だったのだ。だが残念ながら霊玉は消失した。魔王軍の手に渡ったのかどうかは不明だが、いずれにせよ奪われてしまったのである。同時にズェスカ地方は、唯一の観光資源を失った。
 もともと辺境にあったということもあり、ズェスカはそれほど観光地として隆盛していたわけではない。むしろすでに凋落しきっていて、多くの住民は出ていっており、残る数世帯も移住を考えていたと言われている。着実に沈みゆく難破船の船底に穴があいたようなものだった。
 だからといって、それはお気の毒様、ですませられる話ではないだろう。
 残る住民の移住費用を捻出するため、学園近郊の都市シュターニャにて、フトゥールム・スクエア主催のチャリティーバザーがひらかれたのである。
「……売れないな」
 というか来客がないな、と同じく学園教師【ゴドワルド・ゴドリー】が沈んだ声で言った。ゴドワルドの前には『健康グッズ』として青竹踏みだの肩のツボ押しだの、学園生が作ったイージーなヘルスサポート商品がならんでいるわけだが、売っている張本人が青白い顔色にジトッとした長髪、目の下にクマまでこさえた不健康そのもののルックスゆえ、立ち寄る者は皆無なのであった。
「なんの、バザーはまだはじまったばかりだよ! これからこれから!」
 たとえ空元気であろうとも、イアンは前向きになりたかった。けれどゴドワルドはなかば諦め気味で、もともと暗い顔をいとど暗くしてつぶやくのである。
「しかし明日は、もうちょっと商品を増やしたほうがよさそうだな」
「そうだね、学園生からもっと商品の提供をうけたいな!」
「『肩たたき券』とか……」
「誰が肩たたくの?」
「……私だろうな」
「僕だったらその券買わないと思う」
「なら『肩もみ券』にするか」
「そういう問題じゃないよね?」
 不毛なやりとりが中断されたのは、どこからともなくぞろぞろと人が集まってきたからだ。老若男女さまざまで、小さな子どもまでやってくる。彼らは、
「バザーだって?」
「楽しみ」
 などと口々に言っているではないか。イアンは小躍りして声を上げた。
「ほらゴドー見て! お客さんお客さん! やったよ!」
 いらっしゃいませー! と瞳をダイヤモンド・アイにするイアンであったが、世の中そう甘いものではないのである。
「……?」
 人々はいずれもイアンとゴドワルドの前を素通りし、その数十メートル先まで歩いて行く。
「……いつの間に!?」
 彼らを追ってイアンは絶望的な光景を目にした。
 題して『リーベラント主催★被災地支援チャリティーバザー』だ。光沢のある赤い鎧や法衣にみをつつむ見目麗しきローレライの男女がそろって、盛大なバザーを繰り広げているのである。
「そこのお兄さん、リーベラント名産、珊瑚の装飾品はいかが?」 
 金髪のグラマラスな美女がウインクする。
 軽やかな音がした。濃いブルーの髪をなびかせた美青年が、竹笛でメロディを奏でたのだ。
「この竹笛はいい音色だよ。え? 僕が吹いた笛がほしい? 困ったなあ」
 他にも珍しい書籍、種類も豊富な武器、炊き出しまであって豪勢なことこのうえない。来客は来客をよび、たちまちリーベラント側のバザーは熱気につつまれた。
「ちょ、ちょっと! バザーをやりはじめたのは僕らが先だよ」
 イアンは青年につっかかった。
「なにをおっしゃいます?」
 青年――【パオロ・パスクヮーレ】と名乗った――はさわやかな笑みを見せた。
「僕たちはフトゥールム・スクエアの邪魔をしに来たのではありません。ズェスカの状況に心を痛めているのは同じ。むしろフトゥールム・スクエアの趣旨に賛同し、協力したいという気持ちでここにいるわけで」
「でもこれじゃ、うちの存在感なんてかき消されちゃうよ! あてつけみたいに隣で開催するなんて――」
「待て」
 とゴドワルドがイアンの肩に手を置いた。
「それ以上言えば、我々のイメージが悪くなるだけだぞ」
「でも」
「私にアイデアがある」
 では失礼、とパオロに会釈して、ゴドワルドはイアンを引きずるようにして自分たちのバザー会場に引き戻した。
「で、アイデアって何なのさ」
「実は……リーベラントの手前強がっただけで、特にない」
「ええー!」
 大丈夫だ、とゴドワルドは言うのである。
「我々には優秀な生徒たちがいるではないか。彼らに任せよう」
「って生徒任せかーい! ……まあ同感だよ。僕にもアイデアないもの」
「ところでイアン、バザーの語源を知っているか?」
 知らない、と言うイアンにゴドワルドは告げた。
「『bazaar』(バザール)だ。古(いにしえ)の言葉だ。『バザーをやるぞ』を昔の人間風に言えば『バザールで御座る』ということになるな」
「うん。それで?」
「……今のはギャグだ」
「え?」
「笑え」
「え?」
 
 チャリティーバザーは明日も開催だ。
 むしろ休日の明日こそが本番といっていいだろう。
 不要品を集めて売る、それだけのことではあるが、どんなものを売るか、どのように売るかは君たちの手にゆだねられている。飲食の屋台を出してもいいかもしれない。
 チャリティーの売り上げを競うというのは不毛かもしれないが、そもそもチャリティーをやりはじめたのは学園、ここで存在感を示しておかなければリーベラントの発言力は増し、学園は今後の活動に支障をきたすおそれがある。
 ゆえに諸君よ、いまこそバザーの虎となれ! バザーを制すのだ! バザールで御座れ!


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 5日 出発日 2021-11-10

難易度 簡単 報酬 少し 完成予定 2021-11-20

登場人物 5/5 Characters
《1期生》アケルナー・エリダヌス
 ローレライ Lv20 / 勇者・英雄 Rank 1
目元を仮面で隠したローレライの旅人。 自分のことはあまり喋りたがらない。適当にはぐらかす。 ふとした仕草や立ち居振舞いをみる限りでは、貴族の礼儀作法を叩き込まれてるようにもみえる。 ショートヘアーで普段は男物の服を纏い、戦いでは槍や剣を用いることが多い。 他人の前では、基本的に仮面を外すことはなかったが、魔王との戦いのあとは、仮面が壊れてしまったせいか、仮面を被ることはほとんどなくなったとか。 身長は160cm後半で、細身ながらも驚異のF。 さすがに男装はきつくなってきたと、思ったり思わなかったり。 まれに女装して、別人になりすましているかも? ◆口調補足 先輩、教職員には○○先輩、○○先生と敬称付け。 同級生には○○君。 女装時は「~です。~ですね。」と女性的な口調に戻る。
《勇者のライセンサー》フィリン・スタンテッド
 ヒューマン Lv33 / 勇者・英雄 Rank 1
「フィリン・スタンテッド、よ……よろしく」 「こういう時、どうすれば……どうすれば、勇者らしい?」 (※追い詰められた時、焦った時) 「黙って言うこと聞け! 殴られたいの!?」 「ぶっ殺してやる! この(お見せできない下劣下品な罵詈雑言)が!!」   ###    代々勇者を輩出してきた貴族スタンテッド家(辺境伯)の令嬢。  一族の歴史と誇りを胸に、自らもまた英雄を目指してフトゥールム・スクエアへと入学する。  愛と平和のために戦う事を支えとする正義感に溢れた性格で、『勇者らしく人々のために行動する』ことを大事にする。  一方で追い詰められると衝動的に罵声や暴力に訴えてしまう未熟な面もあり、自己嫌悪に捕らわれる事も多い。 『彷徨う黄昏に宵夢を』事件で対峙したルガルとの対話から思うところあったのか、頑なな勇者への拘りは少し角がとれたようだ。 ※2022年8月追記 全校集会『魔王の復活』後、昨年クリスマスに結ばれたルガルとの子供を身籠っていた事が判明 (参考シナリオ) 恋はみずいろ L’amour est bleu https://frontierf.com/5th/episode/episode_top.cgi?act=details&epi_seq=649 ◆口調補足 三人称:〇〇さん(敬語では〇〇様) 口調:~かな、~ね? その他:キレた時は『私、アンタ、(名前で呼び捨て)、(言い捨て)』 ◆Twitter Sirius_B_souku
《運命選択者》クロス・アガツマ
 リバイバル Lv26 / 賢者・導師 Rank 1
「やあ、何か調べ物かい?俺に分かることなら良いんだが」 大人びた雰囲気を帯びたリバイバルの男性。魔術師であり研究者。主に新しい魔術の開発や科学を併用した魔法である魔科学、伝承などにある秘術などを研究している。 また、伝説の生物や物質に関しても興味を示し、その探求心は健やかな人間とは比べ物にならないほど。 ただ、長年リバイバルとして生きてきたらしく自分をコントロールする術は持っている。その為、目的のために迂闊な行動をとったりはせず、常に平静を心掛けている。 不思議に色のついた髪は生前の実験などで変色したものらしい。 眼鏡も生前に研究へ没頭し低下した視力のために着けていた。リバイバルとなった今もはや必要ないが、自分のアイデンティティーのひとつとして今でも形となって残っている。 趣味は読書や研究。 本は魔術の文献から推理小説まで幅広く好んでいる。 弱点は女性。刺激が強すぎる格好やハプニングに耐性がない。 慌てふためき、霊体でなければ鼻血を噴いていたところだろう。 また、魔物や世界の脅威などにも特に強い関心を持っている。表面にはあまり出さねど、静かな憎悪を内に秘めているようだ。 口調は紳士的で、しかし時折妙な危険性も感じさせる。 敬語は自分より地位と年齢などが上であろう人物によく使う。 メメル学園長などには敬語で接している。 現在はリバイバルから新たな種族『リコレクター』に変化。 肉体を得て、大切な人と同じ時間を歩む。  
《メメルの婚約者☆》仁和・貴人
 ヒューマン Lv33 / 魔王・覇王 Rank 1
「面倒にならないくらいにヨロシクたのむ」                                                                                                                                                 名前の読みは ニワ・タカト 身長:160㎝(本当は158cm位) 体重:45kg前後 好きなもの:自分の言う事を聞いてくれるもの、自分の所有物、メメたん 苦手もの:必要以上にうるさい奴 嫌いなもの:必要以上の労働、必要以上の説教 趣味:料理・・・だが後かたづけは嫌い    魔王っぽく振る舞っている    此方の世界の常識に疎い所がある キャラとしてはすぐぶれる 物理と科学の世界からやってきた異邦人だが、かの世界でも世界間を移動する技術はなくなぜここに来れたのかは不明。 この世界で生きていこうと覚悟を決めた。 普通を装っているが実際はゲスで腹黒で悪い意味でテキトー。 だが、大きな悪事には手を染める気はない。 保護されてる身分なので。 楽に生きていくために配下を持つため魔王・覇王科を専攻することにした。 物欲の塊でもある。なお、彼の思想的には配下も所有物である。 服装は魔王っぽいといえば黒。との事で主に黒いもので固めていて仮面は自分が童顔なのを気にして魔王ぽくないとの事でつけている。 なお、プライベート時は付けない時もある 色々と決め台詞があるらしい 「さぁ、おやすみなさいの時間だ」 「お前が・・・欲しい」 アドリブについて A  大・大・大歓迎でございます 背後的に誤字脱字多めなので気にしないでください 友人設定もどうぞお気軽に
《マルティナの恋人》タスク・ジム
 ヒューマン Lv36 / 勇者・英雄 Rank 1
村で普通に暮らしていましたが、勇者に憧れていました。 ここで学んで一人前の勇者になって、村に恩返しをするのが夢です。 面白いもので、役所勤めの父の仕事を横で見聞きしたことが、学園の勉強とつながり、日々発見があります。 (技能はそういう方針で取得していきます) また「勇者は全ての命を守るもの、その中には自分の命も含まれる」と仲間に教えられ、モットーとしています。 ※アドリブ大歓迎です! ※家族について デスク・ジム 村役場職員。縁の下の力持ち。【事務机】 (※PL情報 リスクの子) ツィマー・ジム おおらかな肝っ玉母さん。 【事務室・妻】 シオリ・ジム まじめできっちりな妹 【事務処理】 チェン・ジム のんびりマイペースな弟 【事務遅延】 ヒナ・ジム 可愛い末っ子 【事務雛型】 リョウ・ジム 頑固な祖父 【事務量】 マーニー・ジム 優しい祖母。故人 【事務マニュアル】 タックス・ジム 太った叔父。【税務事務】 (※PL情報 リョウの子) リスク・ジム マーニーの元婚約者でリョウの兄。故人【事務リスク】 ルピア・ジム 決まった動作を繰り返すのが大好きなグリフォン。【RPA事務】 ※ご先祖について アスク・ジム 始祖。呼吸するように質問し、膨大なメモを残す。【事務質問】 「あなたのお困りごと、お聞かせいただけませんか?」 セシオ・ジム 中興の祖。学園設立に向けて、土地や制度等に絡む諸手続きに貢献。【事務折衝】 「先祖の約束を今こそ果たす時。例え何徹してもやり遂げる!」

解説 Explan

 ローレライ国家リーベラントが、またもフトゥールム・スクエアの評判を落とそうとしています!
 今回はこともあろうに、被災地救済チャリティーバザーに乗り込んできました。
 フトゥールム・スクエアのバザーを台なしにすることが彼らの目的ではありません。自分たちが開催するバザーのほうがずっと売り上げを稼ぎ被災地に貢献した! と天下に知らしめようとしているのです。

 皆さんの使命はバザーを盛り上げ、リーベラント側より高い収益をあげることです。
 どんな商品を持ち込むか、どうやって売るかがアクションプランのポイントとなるでしょう。高価すぎるものでなければなんでもOKなので自由に発想してみてください。
 リーベラントメンバーが様子を見にくるかもしれません。彼らと丁々発止のやりとりを試みてもいいでしょう。

★登場NPC(◆はリーベラント所属 ◇は学園関係者です)

◆【パオロ・パスクヮーレ】
 好青年にして美青年。自作の手作り雑貨を販売します。腰が低くセールストークも得意なので人気が集まりそうです。

◆【マグダ・マヌエーラ】
 色っぽいお姉さん。装飾品を売ります。やはり人気を集めやすいようです。

◆【リリィ・リッカルダ】
 眼鏡の少女。古本を販売します。対人スキルは低めです。異世界や特異点の話題には前のめりになります。

 上記三人は拙作『【泡麗】誘惑の吐息』に登場しました。

◆【バルバラ・ブッフ】
 リーベラントの女騎士。『【泡麗】rivalizar - 始動篇』の結果、降格され従騎士になってしまいました。武器防具を販売していますが、無骨者で接客は下手です。

◆【マルティナ・シーネフォス】
 本編未登場、アントニオ代王とミゲル(後述)の妹です。

◇【ゴドワルド・ゴドリー】と【イアン・キタザト】
 学園教師コンビ。戦力としてはあまり期待できません。

◇【ヒノエ・ゲム】
 手伝いに来ていますが、シナリオ『誘惑の吐息』の出来事以来元気がないようです。


作者コメント Comment
 お世話になっております。桂木京介です。

 なおバザーに【アントニオ・シーネフォス】【ミゲル・シーネフォス】は来ません。代王とその弟はチャリティーバザーの重要性を理解しておらず、ある種の罰としてパオロたち四人を派遣したのですから。

 ご参加お待ち申し上げております!
 桂木京介でした。



個人成績表 Report
アケルナー・エリダヌス 個人成績:

獲得経験:79 = 66全体 + 13個別
獲得報酬:2880 = 2400全体 + 480個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
バザーを成功させ、高収益を上げる

◆売り子手配
イケメン枠以外で正統派売り子が欲しいね
通りすがりのマリーちゃんでも捕まえてこようか
私は商品の手配をしておくよ(というアリバイ作り)

◆商品調達
学生が趣味で作ってるレース細工や小物、縫いぐるみ
課題で作った日用使いの刃物や金物等を調達できないか学園長に相談

◆不要品回収
ズェスカの人々が冬越しに必要な衣類や毛布、不足日用品等を無償で引き取る

◆オークション向け物品
絵画や彫刻、宝飾品で処理に困ってるものや芸術コース学生の作品を、落札額の7割程度を持ち主に支払い、残りをチャリティーに回す条件で募集

◆売り子
マリーちゃんは売り子兼不要品回収・オク物品窓口兼価格設定

フィリン・スタンテッド 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:198 = 66全体 + 132個別
獲得報酬:7200 = 2400全体 + 4800個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
●方針
福袋やオークション、ゲームなど、売り方で工夫して増益を目指す。
物や手数が限られてるなら体験を売ろう作戦。

●事前準備
被災地の人々からのメッセージカードを自作。
(確認できなくても『ありそう』な感謝の声(ありがとう、助かります等)で作成)

●行動
被災地救済という点に重点を置き、同情心を狙って攻める。
福袋は全体平均で利益が出る価格設定をしつつ、小物がたくさん入ったお買い得感あるもの、高価なものが入った袋を混ぜて準備し、更にメッセージカードを封入。
子供たちの助けになります、と射幸心と同情心で売り込んでいく

効果があれば、パオロが来た時にカードを御裾分け
「目的は同じでしょう?協力して役立つ方がいいわ」

クロス・アガツマ 個人成績:

獲得経験:79 = 66全体 + 13個別
獲得報酬:2880 = 2400全体 + 480個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
俺は集客・接客をメインに動こう

事前調査と魔法学や歴史学、その他の学術技能を活用して、先にメメル学園長が寄付したという物品を鑑定してみよう
用途や価値、物品にまつわる伝承や逸話を予め知っておければお客様にも売りやすくなるはずだ
バザー本番ではその知識を活かしつつ、会話術や人心掌握学でお客様を惹きつけ頑張って売っていく

また、不思議なほら貝を使ってより広い範囲に呼び込みをしよう
興味ありげに遠くから見ているお客様や、大穴で学園長の寄付した物品の真価を知っていそうな方を店へと取り込みたい

あと、マルティナ・シーネフォスとも接触してみる
彼女に手引きしてもらい、クラルテ王の容態を直接診る機会を作れないか説得しよう

仁和・貴人 個人成績:

獲得経験:79 = 66全体 + 13個別
獲得報酬:2880 = 2400全体 + 480個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
リーベラントの連中が茶々入れてきてるみたいだがまぁ、賑やかしとしてそのまま放置でいいんじゃないか?
………マトモに商売してるだけだったら
暴れたりしたら凍蝶で頭を冷やそうか

取り敢えずオレは屋台で豚汁でも作って販売でもしようか
基本的に販売戦略としてお昼前後に販売できたらなと思っている
オレも買い物とかバザー楽しみたいからな

商品が売り切れたらタスクくんが何やら企画しているようだし手伝いに行こうか
なに、賑やかしにでもなれば幸いだな

それにしてもリーベラントはなんていうか規模が若干大きいけどこちらの妨害する発想が
良くも悪くも子供だよなぁ
一回の失敗で降格とか癇癪起こしてるようにしか見えない

アドリブA絡み大歓迎

タスク・ジム 個人成績:

獲得経験:99 = 66全体 + 33個別
獲得報酬:3600 = 2400全体 + 1200個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
イアン・ゴドリー両先生のバザーの商品を検分し
何とか売れそうな商品と持参した白騎士グランと黒騎士ジェムを並べ
イアン先生に売り子続行を依頼

自分は午後にオークションを開くための仕込みを仲間とゴドリー先生と共同で
珍品骨董の曰くを確認
学園で募集した作品と合わせて一覧化
セールスポイントと価格設定を検討
開催チラシを作って配り歩く

合間に隣のバルバラ殿へ接触
水塞の戦いを労う
もしプロローグの状況を聞いたら
このバザーだって地域復興のための崇高な使命なのに
それを罰だ左遷だ格下げだという誤った価値観の上司ってどうなのか
と問いかけ

午後にオークション開催
オークショニアを務め
仲間と連携して盛り上げ

経済学、会話術活用


アドリブA

リザルト Result

 しんと冷える薄明のころ。
 バザー二日目の準備をすべく、早くも一行は会場を目指していた。
 昇りゆく太陽を追いかけるように、二頭だての馬車数台は、ガラガラと車輪を回し到着する。
「おはようございます!」
 真っ先に降り立った【タスク・ジム】のもとに、
「おお、よくぞ来てくれた……!」
 声を上げ【ゴドワルド・ゴドリー】が駆け寄った。思わずハグしてきそうなほどの勢いだ。いつもは陰気でボソボソしゃべる印象のこの教師が、これだけ歓迎の意を示すのはめずらしい。
(昨日はよっぽどコテンパンにされたとか……?) 
 タスクの予想はすぐに証明された。
「見てくれ、これが昨日一日の売り上げだ。どう思う?」
 ゴドワルドが広げた革袋を目にしてタスクの目は点になった。控え目に表現しても雀の涙、時給換算したら絶望しそうなほどしか硬貨が入っていない。【クロス・アガツマ】も革袋をのぞいて、
「予想以上に……ですね」
 生じたしわを伸ばすように、眼鏡を外して眉間を揉んだ。いくらボランティアといっても、これでは必要経費にすら遠くおよぶまい。
「まずは商品をチェックさせてください」
 クロスは売り場の覆いを取りさり【メメ・メメル】が寄付したという物品を鑑定すべく、グッズのひとつひとつを手に取り調べはじめた。
 昨日の閑古鳥の原因のひとつは、商品がとぼしかったことにあるというのが【アケルナー・エリダヌス】たちの見立てだ。売り場を拡張し、もっとたくさんの商品を並べる計画なのだ。
「力仕事ならお任せを」
 自分はそれくらいしかできませんから、と言いながらアケルナーは真紅のカーペットを広げ棚を組んでいく。
 一方、【仁和・貴人】は屋台の設営中だ。
「そっち持ってもらえます?」
 重い鍋を荷台より持ち上げる。【イアン・キタザト】は手伝いつつ嬉しそうな声を出した。
「寸胴鍋だねっ」
 豚汁を作るんです、と貴人は言った。
「秋晴れのいい天気だけど、昼も寒くなりそうなんで」
 具材には高級なお肉もある。ぬくもりと匂いで集客してみせよう。
 両手にたくさんの紙袋を提げ、【フィリン・スタンテッド】も荷馬車から降りてくる。
「それは?」
 ゴドワルドの問いかけに、福袋ですとフィリンは答えた。
「ズェスカ……被災地のかたがたに協力してもらいました。価格設定はそこそこしますが、値段以上の価値があると思いますよ」
「被災地の協力?」
「開けてみてのお楽しみです」
「野菜でも入っているのか」
「いえ。でもなぜ?」
「ヒサイ地だけに、ヤサイ。なんちゃって」
「お上手ですね先生。大爆笑です」
 真顔でフィリンは言ったのだが、なぜかゴドワルドはにやにやとして満足そうなのだった。

 タスクがならべていく商品は白と黒の決闘者である。白騎士グランと黒騎士ジェムだ。といっても実際の騎士ではなくいずれも聖なる食物、ハート型のかわいいクッキーとジェムフィッシュの干物だった。これまでの冒険で獲得した名産品で、学園購買で売っているお土産品でもある。ただ陳列するだけではなくディスプレイもひな壇状にするなど凝ってみた。『フトゥールム・スクエアのお土産を格安販売! 試食もあります』と手書きのポップも添えてみる。
 作業が一段落したので、タスクはクロスに声をかけた。
「メメル校長提供の珍品骨董品、価値はわかりましたか?」
 まだ途中ではあるけど、と断ってクロスは言う。
「ガラクタが半分近いが意外にいいものもあるね。物品にまつわる伝承や逸話を説明して売れば、家宝になりそうなレアものもある」
 玉も石も一緒くたにして売ろうとしたからうまくいかなかったんだ、というのがクロスが考える昨日の敗因である。
「まさか学園長は荷物整理のために寄付したってことはないだろうね? いや、なんでも倉庫に放り込みそうな人に見えるだろう? だから霊玉もなくすことになったー……なんて」
 タスクは苦笑いするしかない。火の霊玉を奪われたのはつい最近だ。
「いやスマン……場をなごませようとしただけなんだ……」
「僕こそすみません。嫌な顔をしてしまったかも。火の霊玉のことは残念ではあります。だけど霊玉は永遠に失われたわけではありませんし、学園への信頼も同じだと思っています」
「そうだね、少しずつ取り戻していこう」
 そのための地域交流であり奉仕活動なのだからね、とクロスは言って顔を上げた。
「さて、そうと決まれば」
 タスクは次々と荷台から新たな商品をおろしていく。『どうせならもっと派手にしませんか、復興のためにもなるし』とメメルにかけあって追加で出品してもらったもの、学園生から提供をうけたものがたくさんあった。
 眠りから覚めたシュターニャの街は、そろそろ活動を開始した様子だ。ちらほらと住民たちが、バザー会場をのぞきに集まりはじめていた。
 いい感じじゃないか、と貴人はタスクにうなずいた。
「つかみはOKといったところかな? まあ、隣の連中のおかげもあるだろうが……」
 貴人の視線は街道を挟んだ反対側に向かった。リーベラントのバザーのほうも、着々と準備を整えているところのようだ。『当てつけみたいな対抗ぶりだよ』とイアンは腹を立てていたそうだが、とりあえずマトモに商売をしているだけなら放置でいいと貴人は思う。
(店開きしたら、敵情視察でもさせてもらうとするかな)
 それでも弱肉強食の商売がたきではなく、おなじ志をもつ良きライバルとしてエールを交換したいというのが貴人の考えだ。
 着々と準備がととのうにつれ、アケルナーがそわそわしはじめたことにフィリンは気がついた。しきりと半仮面の位置を直している。
「やっぱり気になる?」
 と水色の瞳を伏せてフィリンは言った。
「相手はリーベラントだものね」
 アケルナーはローレライ族だ。自身はリーベラントに属したことはなくとも、遠縁の親戚くらいならかの国に所在しているだろう。しかし、
「いや、そういったことはまったくないんだ。気づかいをありがとう」
 アケルナーは躊躇なく否定した。アケルナーにとってはむしろ、種族や家系といった因縁は忌むべきものであった。両親が非業の最期をとげたのも、もとはといえばそういった因縁が原因なのだから。
「私は裏方向きの人間だ。売り場で接客をしたりするのはあまり得意ではない」
「ああ、そういうことね」
 フィリンはほっとした。過去のしがらみから自由でいたいというのは、自分に限った話ではないのだと思う。
「だったら心配しないで。私もサポートするし」
 とフィリンが言いかけるも、アケルナーはマントをひるがえして歩きだしていた。
「売り子を頼むあてはあるんだ。彼女に頼もうと思う。私は商品の手配をしておくよ」
 そのまま足早に立ち去ってしまう。
「彼女?」
 フィリンは首をかしげる。それは単に『She』という意味なのか。それともガールフレンドという意味か。

 立てたポールで即席の入り口を設け、『フトゥールム・スクエア主催☆被災地支援チャリティーバザー』の横断幕を張った。
 クロスが不思議なほら貝を吹き鳴らす。重々しくも丸みがあり、心を沸き立たせる音である。
 バザーの開幕だ。
「いらっしゃいませ! さあどうぞ!」
 タスクは入場者にチラシを手渡していく。チラシには学園開催のバザーについて、商品の種類や目玉品の紹介、おおまかな価格に魅力、昨日比で数倍になった売り場の案内図など、彼がまとめた情報が見やすく整理されている。
 迷う客人を案内するのもタスクの勤めだ。
「芸術コース所属の学園生が制作した芸術品はあちらです。安定して使える道具をお求め? それなら村人コースが作成した日用品売り場をご案内しますよ」
 まずまずの客入りである。大規模にしたのが奏功したようだ。この分なら人が人を呼ぶだろう。シュターニャの街中まで行ってチラシを配るまでもなさそうだ。
「タスクくんたちのおかげで上々の滑り出しだよ!」
 イアンが誉めてくれるのだが、
「ありがとうございます」
 と言いつつもタスクはつけ加えた。
「でも、快調にスタートできた理由は僕らの力だけじゃないと思います」
 タスクは、ちらりと向かい側に目をやる。ほぼ同時にリーベラントのバザーも開始となったようだ。やはり賑わいはあちらのほうが大きい。
「昨日、彼らが成功して評判を呼んだ余波もあるでしょう」 
 リーベラント側から流れてきた客もかなりいるだろう。そも、リーベラントとフトゥールム・スクエアを分けて考えている来客がどれだけいるのか。道一本を挟んだだけで、同じバザー会場の両翼と考えるのが自然ではないのか。
 タスクは確信した。チャリティー目的のバザーは、一方が点を失えば一方が得点するゼロサムゲームではないはずだ。
 お互いにがんばりましょう――タスクは心の中でリーベラント側に呼びかけた。
 よく通るフィリンの声は、幾人もの来客の足を止めている。
「福袋はいかがですか。どれもお値段以上、掘り出しものもありますよ?」
 狙いは的確だったようだ。福袋は全体平均で利益が出る価格設定、小物がたくさん入った『お買い得』感のあるものになるよう工夫したこともあり、テンポ良く売れていく。
 さらにフィリンは、この催しが被災地救済チャリティであることを強調していた。
「福袋には被災地の人たちからのメッセージカードが入っています」
 同じ消費をするにしても、誰かの役に立っているという気分込みのほうが買い手の財布の紐も緩みやすいだろう。メッセージカードは淡い色彩に素朴なコメントが載っただけのものだが、手作りならではのあたたかさがあった。
「被災地にうかがって、売れたときのお返事を募ったものなんです……字が書けない子とかは代筆だったりしますけど」
 目の不自由な相手、字が読めない相手には読み上げもサービスした。
 購入客のひとりが、福袋から取りだした乾麺を見て首をかしげている。
「これはソバかい?」
「ええ、ズェスカの名物です。熱湯で五分、さっとゆがいてダシつゆで食べます。独特の弾力とコシがあっておいしいんですよ」
 とほほえみかけたところで、フィリンは相手が誰なのか気がついた。
「また会えたね」
 濃いブルーの髪は流体がかっている。整いすぎるほど整った顔立ちの青年だった。光沢のある赤い鎧は、リーベラント軍の正式装備だ。
「パオロ……【パオロ・パスクヮーレ】」
「バザー会場が昨日とはあきらかにちがっていたんだ。華やかで、知性を感じさせて……」
 夢見るような目をしてパオロは言う。
「だから僕は、君の姿をさがした。きっとここにいると信じて」
「お上手ね」
「会いたかった」
「そう? 私は、別に会いたいと思ってなかったけど」
 そんな、と言うかわりにパオロが、麗しき眉を八の字にするのが分かった。

 骨董市がクロスの担当だ。メメル提供品の数々がならんでいる。珍品と呼ぶにも不気味な商品もあったが、インパクトが強すぎるアイテムは点在させることで展示全体の印象を良くしている。
 あとは、骨董市という敷居が高そうなイメージの看板のもとに、うまくお客を引っ張りこむだけだ。
「どうぞ、もっと近くでごらんください」
 クロスは積極的に声をかけていく。特定の品に足をとめる客には、
「なんとお目が高い。それはちょっとした伝承の残る逸品でしてね」
 といわれを語るのだ。下調べはしっかりしてきたのでスラスラと出てくる。
 何点かぽつぽつと売れだしたころ、
「む?」
 見知った姿が目の前を横切った。透き通る紫の髪、目の覚めるような美少女である。フトゥールム・スクエアの女子制服を着ている。
 クロスは彼女の後ろ姿に見覚えがあった。しかし、
「アケルナーくん?」
「何かご用ですか?」
 声をかけて振り返ったのはたしかにローレライ族であったが、雰囲気こそ近いものがあっても、たおやかな口調はまるで別人だった。アケルナーならもっと、貴公子然とした言葉づかいだろう。
「あー……ええと、人違いみたいだ、失礼」
「お初にお目にかかります。【マリー】と申す者です。学園よりバザーの手伝いに参りました」
「ハハ……よろしく。協力に感謝するよ」
 マリーの瞳は、夜空からこぼれおちた星のように神秘的だ。
「売り子をさせてください。あと、もしよろしければ空いたスペースで不要品の無償回収もさせていただきたいのです。ズェスカの人々が冬越しに必要な衣類や毛布、日用品として寄付するために。よろしいでしょうか?」
「いい考えだね。被災地支援という主旨にもぴったりだ」
 マリーの参加を契機に、骨董市は活況を呈しはじめた。寄贈におとずれた市民がそのまま骨董品市の客になったりもする。
 それにしてもアケルナーはどうしたのだろう。なぜか姿が見えなくなったのだが。

 屋台を開けるのは、もう少し陽が高くなってからにしよう。
 貴人は鍋を火にかける前に、リーベラント側の会場を見て回ることにした。
 買い物を楽しむのもバザーの醍醐味のひとつよ、と独りごちぶらぶらと歩く。
 なるほどたしかににぎわっている。でもまんべんなく人気ではないと気がついた。たとえば古書をならべたコーナーにはぜんぜん人がいない。分厚い専門書のたぐいが多くて、ちょっと近寄りがたい雰囲気があった。しかも、
「……どうぞごらんになって……ください……」
 売り子の少女はローレライだが、なんというか、暗いのだった。うつむき加減だし声も小さい。貴人がいた世界の基準なら中学生くらいだろうか。大きな眼鏡をかけている。乳白色の髪はせっかくの流体なのに、わざわざ三つ編みにしていた。
 通りすぎてさらに進むと、貴人はまたひとつ不人気らしい一角にたどり着いた。
 立て看板に躍る文字は『武器&防具』、がっしりと体格のい女騎士が売り場に立っている。彼女がかもす重厚な威圧感のためか客は誰もいない。手持ち無沙汰らしく、騎士は椅子に座ったまま釣り銭用とおぼしき小銭を無心に数えていた。
「ブッフさん?」
「仁和殿」
 顔を上げた騎士は果たして、水塞で会った【バルバラ・ブッフ】であった。
「その節はお世話になりました」
 左膝をたて片膝をつけるバルバラに、貴人は慌てて立つようにうながした。
「オレは貴人(たかと)だけど貴人(きじん)じゃないです。どうぞ楽に」
 国や地域にもよるが、一般的にはこれが騎士の最敬礼だということを学園の授業で習ったことがある。
「騎士の方にそんな姿勢をされると緊張してしまうので」 
 バルバラは立ったが、顔には寂しげな笑みがあった。
「自分はもう騎士ではありません。一位低い従騎士です」
「まさか降格されたとか……?」
「不徳の致すところです」
「もしかしてそれ、オレたちのせいだったり?」
 だったら謝りますと言う貴人に、いいえとバルバラは首を振った。
 しかしなぜ降格になったかという理由は、どうしても明かそうとしなかった。

 フィリンの福袋は好評だ。オープン時は山のようにあったのに、あれよあれよという間に潮が引くようにして消えてしまった。
「私から代わってお礼を申し上げます、ありがとうございます」
 ズェスカ住民の気持ちを伝え、最後のひと袋を老婆に手渡した。
「お疲れ様。すごいね」
 パオロが拍手した。彼はフィリンの作業をずっと手助けしていたのだった。
「ありがとう。パオロが手伝ってくれたおかげね」
「いや、君のアイデアが良かったんだ。被災地支援の志でもリーベラントを凌駕している。僕らの完敗だ」
「無我夢中だっただけよ」
「君はずっと無我夢中でいてほしい。フィリン、僕は」
 まっすぐにフィリンを見つめてパオロは言った。
「僕は……そんな君を支えたい」
 ふっとフィリンは口元をほころばせた。
「まだ諦めてなかったのね。そういうがむしゃらさ、好きよ」
 プレゼント箱を前にした幼子のような表情をパオロは見せたが、フィリンは彼の動きを言葉で制した。
「パオロはもっと広い視野の人じゃない? 自由になってみたら?」
「僕に……リーベラントを出ろと言うのか」
 フィリンはあえて何も言わない。
「フィリン、君はバルバラ・ブッフ隊長のことは知っているね?」
「前に会ったわ」
 パオロの目に灰色の影がさす。
「……僕の尊敬する隊長は先日、従騎士に降格となった」
「水塞を私たちから奪取しそこねたから?」
「いや、代王陛下に意見したからだ。危うく反逆罪に問われるところだった」
 水塞の戦いののち、『学園との和解を代王【アントニオ・シーネフォス】に奏上する』とバルバラが約束したことをフィリンは覚えている。
「そんな狭量な王についていく必要があなたにあって?」
「その先は言わせないでくれ。僕もリーベラント人なんだ。それに……いま僕が去れば、失意の隊長を見捨てることになってしまう。それだけは、できない」
 フィリンはまばたきして、改めてパオロを見た。
「リーベラントのバザー会場に行きましょう。今度は私があなたを手伝う番よ」
 けれど、と言いかけたパオロの眼前にメッセージカードを示す。
「おすそ分けをどうぞ。まだすこし残ってるの。目的は同じでしょう? 協力して役立つ方がいいじゃない」

 状況が変わってきたね、とクロスはマリーに言った。
「ほら、街道をたどってバザーに来るお客さんたちが、最初に立ち寄るのは我々の側になっている。全体的な客入りも学園側が好調だ。もちろんむこうがガラガラというわけではないが」
 開始直後はリーベラントのバザーのほうが活気づいており、学園側はそれなりといった様相だった。しかし気がつけば、彼我の割合は見事に逆転していたのである。
 つぎからつぎへお客がくる、という表現は決して誇張ではない。いま案内係はイアンが担当しており、米を撒いてもらったスズメのごとく嬉しげに、こんにちは! と来客に声をかけてまわっている。
「ええ」
 マリーの笑みは菫の花のように可憐だ。彼女は奥ゆかしくクロスにうなずいた。
「人気がでたのは嬉しいですね」
 クロスの熱心な売り込みもあって、メメルの不気味骨董品もずいぶんと数を減じていた。もちろん運もある。たまたま骨董品の買い付けにきたというバイヤーが、かなりの数を買い取っていったのだ。
 骨董品がなくなった位置もただの遊閑地にはしない。さきほどまで蛇の杖やトゲトゲつきゴブレットが占めていた場所は、マリーが持参したレース細工や小物、縫いぐるみで埋められていた。いずれもクオリティは折り紙つきだ。家族連れやカップルの人気を集めていた。
「マリーくんの用意してくれた商品があって助かったよ」
「趣味で作ったものを学園生たちから寄贈していただいたんです。学園長からも、課題で作った日用使いの刃物や金物をいただいています。スペースが空けば次はこちらを投入しましょう。ゾリゾリンゲンの包丁もあります。切れ味は最高ですよ」
「準備がいいんだね」
 クロスは舌を巻いた。もしかして、と片隅の木箱を指して言う。
「ミカン箱かな? あれにも商品が詰まっているのかい?」
「い……いえ、あの箱は私の私物を入れたものです。着替えとか……」
「おっと失敬。まちがえて売ってしまったら大変だ。どけておこう」
「やります! 私がやりますから!」
 どうぞクロスさんはそのままで、とマリーは飛ぶように木箱を運んでいった。
 走りながらマリーは冷や汗を拭う。うっかり売ってしまったら大変だ。――『アケルナー』に戻れなくなってしまう!

 ふたたびリーベラントのバザー会場。
 テーブルにならべられた本の表紙をじっくりと検分し、いくつかは手に取って目次に目を通す。やがて数冊を手にして、
「どれもいい本ですね。これとこれをいただきます」
 タスクは売り子の少女に声をかけ代金を手渡した。まさか売れるとは思っていなかったのだろう。髪を三つ編みにしたローレライの少女は、びっくりしたような表情をしている。
「え……あ、ありがとうございます」
 だが彼女をもっと驚かせたのは、タスクの次の一言だった。
「はじめまして。もしかして【リリィ・リッカルダ】さん……ですか? 先日、学園に遊びに来てくれたという」
「そう……ですけど……」
「すいません怖がらせるつもりじゃないんです。話に聞いていた風貌から、そうかなと思っただけで」
 タスクは笑顔を見せて名乗ると、リリィにこう提案した。
「午後から空いたスペースでオークションを開催するんです。よければ何冊か出品しませんか? 大々的に売ればきっと、必要とする人のもとに届くと思うんです」

 クロスが吹き鳴らすほら貝の音は、壮麗なファンファーレのごとく響き渡った。
「お、はじまったな」
 豚汁をそそぐ手を一瞬止め、貴人は会場中央に目をむけた。
 学園バザー本日の目玉、オークション大会がはじまったのだ。行ってみたいがそうもいくまい。なぜって貴人の屋台には、すでに行列ができていたから。

 斜めがけしたタスキには『オークショニア』の文字、木槌を手にしたタスクは壇上に登場するなり、盛大な喝采をもって迎えられた。
「これよりチャリティオークションを開催します! 出品は現在も募集中! ご家庭に眠る貴金属、絵画や彫刻、衣服などどんどんお持ちください」
 出品受付にはマリーが待機している。マリーは受付席から呼びかけた。
「落札額の七割は出品者にお支払いします。残りは被災地復興チャリティーに回させてください」
 それではまず最初の一品、というタスクの声にあわせ、ゴドワルドが装飾のついた手斧を運んできた。金飾りのついた意匠は精緻、刃の輝きも美しい。ずっしり重く武器としての性能も高そうだ。
「このハンドアクスはリーベラント王国からの提供で……」
 タスクは斧の説明をとうとうと述べていく。まもなく次々と、値をつり上げるかけ声が飛びかいはじめた。いきなり高価格を記録しそうである。
 この繁盛ぶりを眺めながら、
「ありがとう、マグダくん。オークションに協力してくれて」
 クロスは【マグダ・マヌエーラ】に礼を述べた。
「どういたしまして、イケメンさん」
 マグダは艶然とほほえむ。斧は彼女の提供品だった。
 先日会ったときとはちがい、マグダはリーベラント正規軍の礼装を着こんでいた。パールレッドの色調で統一されており、整然とならぶ徽章も絢爛だ。それでもバストの部分は大きく開いており、やはりタスクは目のやり場に困るのである。
 失礼のない程度に視線をそらしつつ、
「こうやって自然に、競うのではなく親しみあうことができて光栄だ」
 俺たちは敵同士ではないのだから、とクロスは言った。
「そうね、でも私は、もっとあなたと親しみあいたいわ」
 意味深にマグダは身を寄せかけたが突然、はっとして姿勢を正した。左右のかかとをうちつけ、胸元に拳をあて声を上げる。
「マルティナ公女殿下っ! おいでになっておられたのですか!」
 えっ、とクロスはマグダの視線の先を追った。少女の姿に目をとめる。
(殿下ということはアントニオ代王の妹か)
 しかし彼女は……!?

 フィリンはパオロと並び雑貨を売る。すべて彼による手作りだという。
「よければブローチも見てみませんか?」
 笑みをふりまきながら、そういえば私、とフィリンは思った。
(こういう経験って、してこなかった)
 フィリンの人生は、そのほとんどがいわゆる正業ではなかった。奴隷として売られたことはあっても商品を売ることはなく、盗賊として金品を奪うことはあっても、少ないながらもまっとうな商いの代金を受けとることもなかった。
 それがはからずも勇者候補生となり、いま、チャリティとはいえ正業に精を出している。
 しかも隣には、善良そのもののような青年がいて、一緒に働いているのである。
(……充実、というものなのかしら、これが)
 でもそれに甘んじていいの? という気持ちがあることも事実だ。『フィリン』の死という偽りの上に建てた楼閣に、暮らす権利が自分にあるのかと。
「ごめんなさい、私……」
 けれどフィリンのつぶやきは、パオロの耳には届いていなかった。
「あれは……マルティナ公女殿下……!」 
 オークション会場を偶然見たパオロは反射的に、胸元に拳をつける略式礼を取ったからである。

 直前まで競りに出ていたオークション品は、メメル提供の髑髏の置物だった。毒々しい色をして不気味だが、凝った彫刻がほどこされており珍品ではある。
 あまり入札はなかったので、三度値がついただけでタスクは槌を叩いた。
「おおきに~」
 壇上にあがりタスクから髑髏を受け取ったのはルネサンスの少女だ。小柄な体格、つやつやした毛並みの黒い猫耳に尻尾、肌もくすみのない褐色である。くりっとした猫目、それに八重歯が愛らしい。
「落札おめでとうございます。お名前は?」
「はい~、うち、【マルティナ・シーネフォス】言いますねん。これは花瓶につかわしてもらいます~」
 それはそれはと言いかけて、細めたタスクの目がギョッと見開かれた。
(シーネフォス!?)
 おそるおそる尋ねる。
「今日はどちらから来られました?」
「リーベラントですわぁ」
 なんでもないことのように彼女は言った。
「……じゃ、じゃあまさか、あなたは?」
「アントニオ代王の妹なんよ。恥ずかしわぁ、こんなとこで言うのん」
 と、マルティナは照れたように左右の頬を押さえたのである。
「でもあなたは」
「うん、ルネサンスやけどな。お父ちゃ、国王陛下の養子やから」
「そうだったんですね……!」
 タスクは胸を熱くした。病床にあるという現リーベラント王【クラルテ・シーネフォス】は、謹厳な人物ながら国の将来を憂い、ローレライに限定せぬ多種族国家への道を模索していたという噂は本当だったのだ。マルティナの言葉の片鱗からも、彼女が父親に愛されていたことがわかろうものではないか。
「殿下、今日は学園、リーベラントともにバザーをがんばりましょう! 健全なレース(競争)を楽しみレイス(種族)も仲良く、それができれば一番だと僕は思います」
「もちろんや。最後まで楽しもな~!」 
 バザーは戦いじゃない、健全な競争であり友情の道だ、そうタスクは信じている。二者択一で満足しない。関係者みんなで幸せになりたい。それが、欲張り無双たるタスクの望みなのである。

 オークションは人を集め黒山の人だかりだ。
「失礼」
 群衆をかき分けクロスはマルティナにおいついた。緊張の面持ちでマリーも同行している。
「マルティナ・シーネフォス殿下……ですか」
「ほい?」
 と振り返ったマルティナの左右を、いつの間に現れたかローレライ兵士が守っている。ともにパールレッドのプレートメイルをまとい、ローレライとは思えぬ巨躯だ。マリーは無意識のうちに、いつでも飛びかかれるような構えを取っていた。
 クロスは頭を下げて名乗る。
「俺はクロス・アガツマ、学園生です」
「同じく学園生の……」
 口のかたちが『ア』になりかけ、慌ててマリーは言いかえる。
「……マリーです」
「今日は殿下と、こうしてお会いできて光栄です」
「そんな堅苦しいのんはええよ、フツーに話してや」
「では」
 唾を飲みこんでからクロスは言った。
「どうか怒らないで聞いてほしいが、君の兄は政治の腕はまだ未熟に思える。なのに代王として強権をふるっている……クラルテ陛下ならこんな状況になるとは思えない」
 マリーも口添えた。
「どうか国王への病状見舞いをお許しいただけませんか。対魔王陣営の融和と団結のために」
 無論、見舞いとは名目だ。実際はアントニオやその弟【ミゲル・シーネフォス】を飛び越えて国王の病状を直接に確認し、可能ならば現状の打開をうったえて政治的解決を求めようという考えである。
 怒るかもと危惧したが、マルティナはにこやかに言った。
「そうなったらええねえ。うちもそう思う」
 だから、とルネサンスのリーベラント王女は、左右の手をクロスとマリーにさしだしたのである。
「まずは友達になろ~。友達を紹介する、てことやったら、お父ちゃんも会ってくれるかもしれんから」
「喜んで」
「俺からもお願いします」
 まずマリー、ついでクロスがマルティナに応じた。
 ……ただ、両脇に立つ警護兵がいずれも無言で、剣のように険しい目つきをしているところから考えて、実現は容易ではないかもしれないが。 

 オークションは終了したが客がそのまま帰ることはなかった。お昼すぎということもあり、貴人の屋台を訪れる人数はさらに増えたのである。
 食材が尽きたので、一時休止の貼り紙を残して貴人は荷馬車のもとに戻った。味噌樽をかつぎあげようとしたところで、馬車がもう一台新たに到着した。
「あっ」
 と小さな声をあげたのは御者の少女だ。赤い髪に白い三角巾、鼻の頭にかすかなそばかす。【ヒノエ・ゲム】だ。でもヒノエは『よう』とも『久しぶり』とも口にせず、
「追加の食材、学食から持ってきた」
 どことなく沈んだ声で言うと、黙々と荷を下ろしはじめたのである。
(聞いた話では彼女……ミゲルってヤツとひと悶着あったらしいな)
 貴人は思う。
(言外に仕事を馬鹿されたせいか、好意を裏切られたせいか、どちらかは俺にはわからんけど)
 落ちこんでいるように見える、それはたしかだ。
 同情しているような声色にならないよう、気をつけながら貴人は声をかけた。
「ヒノエくん」
「先日の話なら……嗤(わら)ってくれ」
「なんのこと? 豚汁好きか、ってオレは聞きたかっただけだが」
「好きだよ」
「作ったことは?」
「職場で何度も作った。まあ、得意だと思う」
「それは好都合だ」
 貴人は揉み手して言う。
「いやあ、オレ豚汁の屋台出したんだけど大好評でなあ。好評はありがたいが、おかげで滅茶苦茶忙しい。これからお昼対策としてセットで白米も販売するんだけど、ひとりじゃとても手が回らないんだよなあ。誰か手伝ってくれると助かるんだけどなー」
 わざとらしくチラッと視線を向けると、
「おい」
 とヒノエはむくれて見せたのである。
「助けてほしいならもっと素直に言え」
「じゃあ素直にヘルプミー!」
「まったく、しょうがないな」
 と口調ばかり強がっていても、笑みが隠せないヒノエなのである。

 かくしてバザーは大盛況のままつづく。
 ありったけの商品を売り尽くしたのち、学園の側にもリーベラントの側にも、大量の寄付金が残ったことは言うまでもない。



課題評価
課題経験:66
課題報酬:2400
【泡麗】バザールで御座る
執筆:桂木京介 GM


《【泡麗】バザールで御座る》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 1) 2021-11-05 06:26:47
勇者・英雄コースのフィリンよ、よろしく。

目標はリーベラントよりバザー利益を上げる…だけど、実働部隊をこっちに取り込む機会も作れそうね。
とりあえず前に口説いた縁もあるし、パオロに声を掛けてみようかと思うわ

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 2) 2021-11-05 08:15:13
おはようございます!
勇者・英雄コースのタスク・ジムです。よろしくお願いいたします。

早速ですが、僕が考えているのは、リーベラント勢との1対1の構図を、崩してみたい、ということです。

勝負勝負、と煽られるまま、種族間分断に加担するのは、良くないと思うので、
そうではなく、搦め手や、ゲームルール自体を変えちゃうなど、柔軟な発想で、分断を煽る【何者か】を、ぎゃふんと言わせたいな!
と、常々考えています。

今回の場合は、出張学園祭みたいのをでっち上げ、屋台をいっぱい作り、リーベラント出店はその中のゲスト扱いにして仲良くやり、リーベラントのプライドはそこそこ保たれるが終わってみれば学園が主役であった、という流れを考えてみました。

上記を実現するなら、課題は色々ありますが、まずは、いち意見として表明しておきます。

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 3) 2021-11-06 20:18:04
賢者・導師コースのリバイバル、クロス・アガツマだ。よろしく頼む。

リーベラントをゲストとして扱うというのは賛成かな。
チャリティーなのに争うという状況もあまり気乗りはしないし。対立しているという印象を与えるのも良くないだろう。
先生方を頭数に入れればこちらは8人だが、しかし屋台を多く作るのは少し難しそうかな……屋台を兼任する場合は、なにかその兼任自体を活かせる工夫がなければ難易度が高そうだ。

それとこの妹、気になるね。少し話してみようと思う。
俺としては誰かに手引してもらって、そろそろ直接クラルテ王の容態を確認できると良いなと考えているところだ。
ま、もちろん彼女が協力的とは限らんが、ダメ元で当たってみるということで……

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 4) 2021-11-07 22:11:33
クロスさんに賛成いただくと心強いですね。ありがとうございます!

そうですね、既存の出店はそのまま先生方にお任せするとして、
もう2,3店作れれば、出張チャリティー学園祭(仮)の体裁は
なんとか整うんじゃないかと思うんですよね。
そこで、以下の案を考えてみました。

①現状のメンバーで出来そうな案
1店に1~2人担当で屋台を立てると、2~3店作れそうですね。
軽くて取り回し易い屋台なら1人、万全を期して確実な運営を目指すなら2人、
手堅くいっても2人店が1つ、1人店が1つできますね。
バラエティーよく取り揃えたいので、皆さんの特技趣味嗜好に応じて
チーム分けをしたいところですね。積極的な立候補を願います。

言い出しっぺの僕は、料理か、音楽が出来ますが、
司会的な立ち位置で、出張学園祭の流れを作りたい考えもあります。

②ウィッシュに賭ける案
メメタンが不用品を先生方に預けるのを見かけた時点で、
「どうせならもっと派手にしませんか、復興のためにもなるし」
などとメメタンに提案し、出張学園祭として課題化する決裁をもぎ取り
ある程度学園生徒を人手として用意する…というウィッシュっプランを
検討しています。
採用されるかどうかは賭けみたいなものですが、
もし他に有効な案がなければ、ウィッシュプランの字数を割く価値はあるのでは、
と、個人的には考えています。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 5) 2021-11-07 22:17:34
①の訂正ですが、2人店が2つ、1人店が1つ出来ます。
また、僕が司会に回っても、2人店が2つ出来ますね。

NPC対応として、僕は、バルハラ殿へのコンタクトを考えています。
彼女ほどの誇り高い騎士、そして前回も正当な活躍だったのに
格下げされるのはおかしいし、
そしてこのバザーだって地域復興のため誇りをもって挑むべき戦いであるにも関わらず、
その崇高な指名を格下げだ左遷だという誤った価値観をもつ代王やミゲルなどという上司ってどうなの?
というような方向で、彼女へのフォローと問題提起を込めた働きかけをしてみたいな、と思ってます。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 6) 2021-11-07 22:55:10
ご挨拶が遅れて申し訳ない。私は勇者・英雄コースのアケルナー。よろしく頼むよ。

そうだね。チャリティーとしてバザーを行うなら、あまり対立を表面化させたくないね。
向こうとしては、波風たてて学園側の評判を落としたい思いもあるかもしれないけど。

それと、チャリティーバザーとなると、ある程度収益を上げて被災地に義援金等を送る必要がある。
そうなると、収益率を上げたいけど、モノが高いと客の財布の紐は固くなってしまう。
その辺のバランスも重要だね。

あと、資金以外にも、現地で必要な物品なんかもあるかもしれないね。
そういった不要品の持ち込みも受け付けたら、荷物が減ったお客さんが帰りに何か買ってくれるかもしれない。
まあ、希望的観測ってやつだけどね。

さて、我が軍の今回の主力はイケメン売り子さんか……こういう売り子とか得意そうな知人が居るから、あとで声をかけてみるよ(謎の村人コース?のマリーちゃんが現れるかもしれません)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 7) 2021-11-08 00:39:12
イケメン・・・
(クロスさんを見て)イケメン。
(貴人さんを見て)イケメン。
(アケルナーさんを男性だと思い込んでるので)イケメン。
(フィリンさんを見て)超かっこいい女子。

アケルナーさんのおっしゃるとおり、今回はイケてるメンバー揃い!
容姿が整った種族と名高いらしいローレライさんたちに決して引けを取らないと自負できます!僕以外!!

そして、アケルナーさんのご指摘の通り、価格設定も重要ですね!
その辺、先生方もどうも苦手分野のようなので、僕たちで頑張らないと・・・

そして、現地のニーズを把握することも重要ですし、
現地でも不用品を受け付けるというのは盲点でした!有効なアイデアのような気がします!
異世界で言う「りさいくるしょっぷ」なる業態もアリ寄りのアリ!かもしれませんね。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 8) 2021-11-08 21:31:50
>販売戦略
クロスのいうように、マンパワーが限られてるのは辛い所ね。
まぁバザーって性質からしても店舗を増やして…というのは効果薄そうだし、いいのかな。

>リサイクルショップ
これもいいと思うけど、利益につなげるのは難しそうね。

資源が限られてるなら体験に付加価値、希少性を付ける方向で…
買ってびっくり福袋、悪い言い方をすると『ガチャ』にしてしまうのも手かも。
中身はわからない、けどもしかすると金額以上のものが出るかも?ってあおりで。
あとはオークション方式(競り落とした額の何割かを持ち込み主に還元)や、ゲーム(勝利したら商品を貰える)にしてみるのも盛り上がるんじゃないかな

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 9) 2021-11-08 22:13:32
フィリンさん、面白いアイデアをいっぱいお持ちですね!
福袋(ガチャ屋さん?)、オークション、ゲーム(射的などの夜店的なもの?)
どれも楽しそうです!
敢えて絞るとすれば、今回は【沈み行く集落】からの【移住費用】のためのチャリティーであり、
そのシチュエーションからして、勝負要素が強いオークションやゲームでは
住民さんの心はいささか盛り上がりにくい懸念を感じますので、福袋を推したいですね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 10) 2021-11-08 22:43:43
いよいよ明日出発なので、まとめてみますね。
皆さんの発言をもとに、僕の独断と偏見も多分に入らざるを得ないため、
ご指摘やツッコミをどしどしお寄せください。

【お店】
・福袋
・リサイクルショップ
・屋台→売り切れたら流しで演奏 タスク
・その他

先生方の出店は解体して、商品は福袋に入れ、先生方は上記お店のお手伝い、
という検討もアリなのではないでしょうか。

こうしてみると、スタンダードなバザーはリーベラント店だけになりますね。
業態が被らず、対立理由がなくなるので、一緒にやりやすくなりますね。
ゲストとして遇してあげたいものです。

【NPC】
・パオロ青年 フィリンさん
・マルティナ様 クロスさん
・バルバラ殿 タスク
・マグダお姉様
・リリィさん

・イアン・ゴドリー両先生方(指示)
・ヒノエさん(フォロー)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 11) 2021-11-09 05:18:31
…と、プロローグを確認していたら、とんだ認識違いに気が付きましたので、
お詫びして訂正いたします。

今回は、確かに【沈み行く集落】からの【移住費用】を稼ぐためのバザーですが
出店場所は【学園近郊の都市シュターニャ】であって、商売相手は普通の街の人ですね。

そうではあれば、フィリンさんのオークション案やゲーム案は有効で、絞る必要もないですね。
そして、アケルナーさんのリサイクルショップ案は、街の人から買うまたはもらう不用品が、移住者の移住やその後の生活物資として役立つことを意図されているのですね。

以上、自分の認識の確認のために書きましたが、違ったらご指摘やツッコミいただけたら助かります。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 12) 2021-11-09 08:13:10
いよいよ今日いっぱいで出発ですね!

これまで出たお店の案と、プランに必要そうな記載をまとめてみました。

NPC声かけにも字数を割くことを想定すると、一人では厳しい場合もあります。
逆に、クロスさんのご指摘のとおり、工夫次第で兼任も考えられます。

やってみたいお店、分担や兼任を検討する参考にしていただければと思います。

行動が決まったら表明していただけると、なおありがたいです。

【お店】
・福袋 中身アイデア、調達、売り子
・ゲーム アイデア、運営、売り子
・オークション 出品調達、司会、売り子
・リサイクルショップ 商品調達、不用品買い取りまたは寄付を募り移住物資に転用
・屋台 メニュー、料理、売り子
・演奏 流しの演奏
・その他

併せて、こちらも再掲しておきますね。

【NPC】
・パオロ青年 フィリンさん
・マルティナ様 クロスさん
・バルバラ殿 タスク
・マグダお姉様
・リリィさん

・イアン・ゴドリー両先生方(指示)
・ヒノエさん(フォロー)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 13) 2021-11-09 08:14:42
僕は、以下のふたつで迷ってます。

・屋台→売り切れたら流しで演奏
・オークション(「保護施設シリーズ(KGM様)」でオークションをやった経験を生かす)

もしよかったら、どちらが有効かなど、ご意見いただけたら助かります。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 14) 2021-11-09 12:54:37
タスク君は状況や課題のまとめ感謝するよ。

>不要品引き取り
金銭の授受が伴うと、商品の評価や金銭の管理と手間が増えるから、あくまで不要品の引き取りで考えてるよ。
引き取るものも、冬をしのぐのに必要な衣類や毛布、不足してそうな日用品等に絞っておこうと思ってる。

ただ、オークションを考えてるなら、オークション向けの物品の受け付けも考えておくよ。

まあ、これは直接売り上げに関わる内容じゃないから、バザー優先になるとおもうけど。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 15) 2021-11-09 13:00:30
>分担
売り子や不要品の引き取りは、知人を探して頼んでおくよ。
ただ、彼女は神出鬼没だから、私自身はバザーに間に合わないかもしれない。
そのときは申し訳ない(仮面の日との代わりに、仮面じゃない人が紛れ込む予定です)。

経済にも通じてるから、バザーやオークションの価格設定とかにもこき使っていいよ。

《勇者のライセンサー》 フィリン・スタンテッド (No 16) 2021-11-09 21:43:50
>ジム
意見ありがとう。
配慮に関してはシュターニャの人にアピールできれば、同情を買って売り上げに繋げられるかもね。
福袋ならその辺も組み込めそうだし、ちょっと考えてみようかな。

>分担
実はオークションってあまり経験ないのよね…
言い出しっぺがこういうのも悪いけど、もし担当してもらえるならお願いしてもいい?

《メメルの婚約者☆》 仁和・貴人 (No 17) 2021-11-09 21:58:49
ギリギリになってしまってすまない。
魔王・覇王コースの仁和だ。
お昼の需要を見越して豚汁と白米の屋台をやろうと思っている
販売前はバザーを客側として楽しみたいのでそこらをプラプラする予定ではあるが、売り切れ後は暇だしタスクくんの手伝いをする予定だ。
確実に手伝いに行けるかと言うとわからないのだが。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 18) 2021-11-09 22:00:27
アケルナーさん、不用品引き取りの方針はその感じで良いと思います。
ありがとうございます!
知人の方が来てくださるんですね!ありがたいです!
(PL 何となくですが了解しました!)

自分の行動は、当初の予定通り、屋台→演奏で行こうと思います!

これで、アケルナーさんが不用品引き取り、僕が屋台→演奏が決まりましたね。
あとは、オークション含め【お店】の中のどれかを皆さんで運営していただき、
二店舗以上、不用品受付と屋台含め全部で四店舗以上になれば、
出張学園祭案はなんとか成立しそうです!

福袋やオークションの場合は、イアン先生たちの珍品骨董市を吸収合併して
商品を袋や出品リストに入れ、先生方にお手伝いをお願いしちゃうのがオススメです。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 19) 2021-11-09 22:06:11
おっと、フィリンさんが福袋、貴人さんが屋台に手を上げてくださいましたね。
ありがとうございます!
しかも、貴人さんお手伝いに来てくれる(かもしれない)んですか?
何たる友情!ありがとうございます!

そうなると、行動を考え直したいので、少し考えます。
取り急ぎ、感謝の意を表明して一先ず書き込みを終わります(あたふた)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 20) 2021-11-09 22:15:12
貴人さんの屋台が美味しそうなので、僕は屋台から撤退して、
オークションに字数を割くことにしますね!

イアン先生たちにお手伝いをお願いして、校長先生の珍品骨董品を
そのままオークションに流用し、それらしい売り文句を考えるなど
仕込みをします。

出張学園祭のメインイベントと銘打って、午後の開始にします。
貴人さんの屋台が売り切れる頃合いでもあると思うので、
よかったら是非お手伝いいただけたら嬉しいです。
文字数が厳しい場合は、「手伝う」の3文字だけ下されば、
あとはタスクが何とかするという手もあります(笑)

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 21) 2021-11-09 22:23:37
急ですみませんが…

以上の流れから、アケルナーさんにお願いです。
オークションをやることになったので、先程言われてた
「オークション向けの物品受け付け」もプランに組み込んでいただけると助かります。

また、アケルナーさんのお友達が経済に通じておられるとのことで、
色々頼らせていただくかもしれません。
プランに、価格設定等仲間(お友達さんも含め)と協議、みたいなことを書くので、
アイデア出しなどそれらしいことをプランに組み込んでいただけると
なおさら助かります!

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 22) 2021-11-09 22:30:01
ところで、バザーで扱う商品はどう言ったものにするか、その辺は決めておくかい?
個人的には、大戦果を挙げてるタスク君やフィリン君が、強敵を倒したときに使ってた手袋とかブーツなんかは高値で売れそうな気もするけど……そういうのはオークション向けかな。

一般向けとなると、学生が趣味で作ってるレース細工や小物、縫いぐるみなんかは人気が出そうな気がする。
何せ、芸能・芸術コースの本職顔負けの作品や、村人・従者コースの安定した品質のものまで……クオリティは折り紙付きだよね。

他にも、日用使いの刃物や金物なんかも、学生が課題で作ったものが多く保管されてるかもしれないし、そういうのも調達できないか考えてみようかな。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 23) 2021-11-09 22:36:49
>オークション向け物品
じゃあ、絵画や彫刻、宝飾品で処理に困ってるものも受け入れようか。
さすがにこれは、無料で受け取るのは問題だし……オークション落札額の7割程度は持ち主に支払って、残りをチャリティーに回す条件で、募集をかけてみようか。

他にも、芸術コースの学生の作品なんかも受け入れようか。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 24) 2021-11-09 22:40:11
大戦果だなんて~(てれてれ)
アケルナーさんの案も魅かれるんですけど、なんかすごいおこがましいし、一応学園購買部で買った冒険・討伐用の装備を他所で売るというのは何となくためらわれるので、僕はやめておこうかな・・・。

先ほどは、バザーを吸収合併するなんて息巻いてましたが、
午前中は、バザーは出しておいた方がいいかもしれませんね。
先生方への指示だしは僕が担当したいのですが、それでよければ、
人当たりの良いイアン先生にバザーを継続してもらう傍ら、
ゴドリー先生にオークションの仕込みの手伝いをお願いしようと思います。

・・・文字数、足りるかな(汗
他にアケルナーさんが出してくれてるアイデアはとても良いと思うので、
プランに織り込んで下されば助かります。
僕は、以前課題で開発した「白騎士グラン」(お菓子)、「黒騎士ジェム」(干物)を並べてみますね。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 25) 2021-11-09 22:49:31
人数不足を補うため、ウィッシュプランで校長先生に人手を頼むつもりでしたが・・・

現メンバーで内容が充実してきたので、このウィッシュを軌道修正してみようと思います。

校長先生に頼む内容を、学園生徒から大々的に作品募集(芸術コースや村人コース)、としてみたいと思います。

「人手をください!」というものより、現実的なウィッシュとなり、良い方向に叶う可能性が上がるのではないかと思うので。

《1期生》 アケルナー・エリダヌス (No 26) 2021-11-09 23:17:02
バザー商品やオークション向け商品調達、不要品回収はなんとか盛り込んでるよ。
思った以上に圧迫して、当初盛り込む予定だったウィッシュはお蔵入りだね。まあ、成功優先だしやむを得まい。

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 27) 2021-11-09 23:32:01
遅くなってすまない。
俺は不思議なほら貝を使ってより広範囲から集客するよ。会話術も人心掌握学もあるからね。
あと、事前に学術系の技能で学園長が寄付したものを鑑定してみることにした。
売るものをよく知れば売りやすいし、それにプロローグの一文が引っかかってね……真価を知る人に売ることができたら大きな利益も生めるかもしれない。

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 28) 2021-11-09 23:37:32
アケルナーさん!お疲れ様です!
こちらは現在進行形で文字が圧迫してます!

クロスさん、ありがとうございます!
鑑定助かります!
校長先生の骨董よくわかんないからセールスポイント捏造したろかいな、
とまで思い詰めてましたから、鑑定してくださるのありがたいです!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 29) 2021-11-09 23:53:25
ギリギリのギリギリで、両方きっちり300文字までもっていきました!
納得のプランが書けたと思います。

色々アイデアが出た結果、想定以上に盛りだくさんのイベントになりました。
ということは、盛りだくさんのリザルトになりそうですね。

今回もご一緒いただき、ありがとうございました!
お互いの健闘を祈りましょう。
バザールで御座れ!!

《マルティナの恋人》 タスク・ジム (No 30) 2021-11-09 23:56:44