;
因果干渉魔法ヘラルド


ストーリー Story

 あらゆるものは変化する。
 それは生物だけでなく、世界も変わらない。
 なぜなら変化こそが、『存在』に不可欠だからだ。
 どれほど広大無辺、無限に『在った』としても、変化なきモノは『無』と同じ。
 たとえ無限の魔力で満ちていたとしても、それだけでは何も『存在』することはできない。
 ゆえにこそ、『存在』するために世界は変化を求め、受け入れる。
 だがそれは――

 ◆  ◆  ◆

「成功してたら、この世界が消滅してましたねー」
「……」
 異世界人である【メフィスト】の言葉を、【クロス・アガツマ】は吟味するように聞いていた。
「基本的にー、すでに発生してる法則や結果を消すことはー、矛盾を発生させることになりまーす」
「タイムパラドクスを起こすようなもんだ」
 メフィストに続けて言ったのは、一歳児に見える幼児。メフィストと同じく異世界の存在である【無名・一】だ。
「世界法則や結果を消せば、それに関連する物だけじゃなく、連鎖反応で他の物も全部消滅する」
「家を支えてる柱を一本抜いたらー、他の柱も全部崩れるようなものでーす」
「……その例えで言うなら、新しい法則を追加することは、柱が増えるような物だから問題ないと?」
 クロスの問い掛けに、メフィストと一は応えていく。
「大雑把には、そういうものでーす。もっともバランスが大事ですけどねー」
「他の柱より飛び抜けて長い柱なら削らないとダメだろ? そういった物は、世界が干渉して対応する。あるいは――」
「調整できる『何か』があったということですねー」
「それが『ヘラルド』だと?」
「そういった役割と能力を持ってるんだと思いまーす」
 いま話題に出ている『ヘラルド』とは、元々は魔導書の名前だ。
 かつてクロスがリバイバルとなる前、生前に研究していた魔導書である。
 魔王の脅威を取り除くため、因果に干渉する研究をしていたのだが、それを実現するために創り上げようとした魔法の名称を魔導書から取って、ヘラルドと名付けた。
 それこそが因果干渉魔法『ヘラルド』。
 クロスは少し前、自身の存在と千年を超える研究を懸けヘラルドを発動しようとしたのだが、【メメ・メメル】に止められた。
 その際、クロスは奇妙な場所に訪れ、少女に見える『何か』と出会った。
 メフィスト達が言うには、その少女に見える『何か』との縁がまだ繋がっているのだという。
「とりあえずー、ヘラルドちゃんを連れて来て欲しいのですよー」
「……どういうことだ?」
 尋ねるクロスに、一が応える。
「お前がヘラルドと出会ったのは、世界法則が刻まれている場所だ。この世界のルールが記された概念空間であり、世界の根源に近い場所。そこにヘラルドが居るから、連れて来いってことだよ」
「……待て、整理させてくれ。俺が因果干渉魔法を使おうとして訪れた場所が、世界法則が刻まれた場所で、そこに魔法であるヘラルドが居ると?」
「そういうことでーす。今の貴方にはー、ヘラルドちゃんとの縁が繋がってるのでー、それを利用して連れて来て欲しいのですよー」
「何故だ?」
「幾つか理由はありまーす。例えばー、学園長さんの初期化を安全確実にするためとかー、魔王の新生を確実にするためとかー、色々でーす」
「それは、ヘラルドに魔法の補助をさせるということか?」
「そういうことだよ」
 一が説明する。
「多分ヘラルドは、魔法が人化した存在だ。大元は魔導書だったんじゃないか? 世界法則に干渉する魔法を使うために誰かが魔導書を作って、それを使って魔法を発動した。その時に発動された魔法は世界の根源に到達し、そこに留まった」
「そこに居る間にー、人化したんでしょうねー」
「それを連れて来いと……出来るのか?」
「出来ますよー」
 メフィストが説明する。
「今の所ー、貴方には因果干渉魔法を使った時の残滓が残っていまーす。それをラインにして根源に行って貰ってー、そこに居るヘラルドちゃんを連れて来ればオッケーでーす」
「ただし、お前1人だと無理だから、他にも人を用意して貰う」
「どういうことだ? なぜ俺1人だと無理なんだ?」
「世界に融けちゃうからですよー」
 軽い口調でメフィストは言った。
「海に一滴のインクを落としちゃうような物でーす。貴方1人だとー、存在証明が出来ませんからねー。貴方を認識する『誰か』に一緒に行って貰いー、お互いを認識し合うことでー、世界に融けず独立して存在することが出来るのでーす」
「要は1人だと簡単に自我を無くして世界と一体化しちゃうから、複数人で行って来いってことだよ」
 一の説明に、クロスは返した。
「それならメフィストと一が同行すれば良いんじゃないか?」
「それは無理でーす。私達はー、貴方達が安全に根源に到達できるよう調整する役に就かないといけませんからねー」
「それ以前に、僕達が根源に到達したら大事だぞ。海に太陽を落とすようなもんだ」
「私達はー、この件では直接には役に立たないってことでーす」
「……俺以外の誰かに、手伝って貰う必要があるってことか」
 軽く眉を寄せ考えた後、クロスは尋ねた。
「実行するに当たって、危険や注意点は無いのか?」
「ヘラルドちゃんを見つけ出すまでにー、色々と過去を見たりするかもしれませんねー」
 メフィストは言った。
「根源はー、この世界全ての大元ですからねー。この世界の過去が記されているのですよー。なのでー、過去が見えちゃうかもしれませーん」
「多分、自分に関連する過去が見えると思うぞ」
 一も口を挟む。
「自分だけでなく、自分と関わり合いのある誰かの過去とか。ひょっとしたら、全く関係ない過去も見えるかもしれない。注意するなら、それぐらいだ。あとは、ヘラルドを見つけたら『名付け』をしろ」
「名前なら、ヘラルドという名がある筈だが」
 クロスの疑問に、メフィストと一が応える。
「それは魔法としての名ですからねー。人としてこの世に実体化させるためにー、楔となる『名』が必要なのですよー」
「名を持つことが、存在証明になるからな。それにヘラルドだけじゃ可愛くないだろ」
「ですねー。かわいい名前を付けてあげて下さいねー」
「……名前、ね」
 考え込むクロスだった。


エピソード情報 Infomation
タイプ EX 相談期間 6日 出発日 2022-03-26

難易度 普通 報酬 通常 完成予定 2022-04-05

登場人物 5/8 Characters
《運命選択者》クロス・アガツマ
 リバイバル Lv26 / 賢者・導師 Rank 1
「やあ、何か調べ物かい?俺に分かることなら良いんだが」 大人びた雰囲気を帯びたリバイバルの男性。魔術師であり研究者。主に新しい魔術の開発や科学を併用した魔法である魔科学、伝承などにある秘術などを研究している。 また、伝説の生物や物質に関しても興味を示し、その探求心は健やかな人間とは比べ物にならないほど。 ただ、長年リバイバルとして生きてきたらしく自分をコントロールする術は持っている。その為、目的のために迂闊な行動をとったりはせず、常に平静を心掛けている。 不思議に色のついた髪は生前の実験などで変色したものらしい。 眼鏡も生前に研究へ没頭し低下した視力のために着けていた。リバイバルとなった今もはや必要ないが、自分のアイデンティティーのひとつとして今でも形となって残っている。 趣味は読書や研究。 本は魔術の文献から推理小説まで幅広く好んでいる。 弱点は女性。刺激が強すぎる格好やハプニングに耐性がない。 慌てふためき、霊体でなければ鼻血を噴いていたところだろう。 また、魔物や世界の脅威などにも特に強い関心を持っている。表面にはあまり出さねど、静かな憎悪を内に秘めているようだ。 口調は紳士的で、しかし時折妙な危険性も感じさせる。 敬語は自分より地位と年齢などが上であろう人物によく使う。 メメル学園長などには敬語で接している。
《熱華の麗鳥》シキア・エラルド
 ヒューマン Lv25 / 芸能・芸術 Rank 1
音楽と踊りが好きなヒューマンの青年 近況 自我の境界線が時々あやふやになる みっともない姿はさらしたくないんだけどなぁ 容姿 ・薄茶色の髪は腰の長さまで伸びた、今は緩く一つの三つ編みにしている ・翡翠色の瞳 ・ピアスが好きで沢山つけてる、つけるものはその日の気分でころころ変える 性格 ・音楽と踊りが大好きな自由人 ・好奇心>正義感。好き嫌いがハッキリしてきた ・「自分自身であること」に強いこだわりを持っており、自分の姿に他者を見出されることをひどく嫌う ・自分の容姿に自信を持っており、ナルシストな言動も。美しさを追及するためなら女装もする。 好きなもの 音楽、踊り、ともだち 苦手なもの ■■■■、理想を押し付けられること 自己犠牲 二人称:キミ、(気に入らない相手)あんた 初対面は名前+さん、仲良くなると呼び捨て
《新入生》ヒナ・ジム
 アークライト Lv11 / 勇者・英雄 Rank 1
ヒナ・ジムです!【事務雛型】 ひよこがだいすきです! おすとめすはみたらわかります! ひよこがすきすぎて、はねがはえちゃいましたあ! そしたら、にぃにが、がっこうにつれてきてくれました。 かっこいいおにいさん、かわいいおねいさんがいっぱい…! みんな、なかよくしてね! *** ガンダ村の事務職の家系であるジム家の末っ子。 ひよこを愛する普通の子であったが、村の学校で飼っていたひよこをいじめた男子にたいする怒りをきっかけに、アークライトに覚醒! 知らせを受け慌ててタスクの発案により、学園に入学することとなった。 アークライトとしての力と生き方を学び、そして外の世界を知るために…。 ひよこが大好きで、好きすぎて羽根が生えたという本人談もあながち間違いではない経緯ではある。 ひよこのオスメスの区別がつき、人間の顔と同じ精度で個体識別できる。 鶏に対する気持ちは普通で、ひよこの時から可愛がっている個体に対してはその愛着を維持する。 覚醒時のほかにも、夜店のひよこを全員脱走させ親が全額弁償などひよこに関する逸話に事欠かない。 また、覚醒前から同年代にあり得ない怪力で、祖父のお下がりのバトルアックスの素振りが日課である。 とにかく甘えん坊。誰彼構わず甘え、兄タスクをやきもきさせる。 【勇者原則】決め台詞 通常時「ヒナ、負けないもん!」 覚醒時「○○ちゃんを虐める悪い子は、絶ぇっ対に許さない!」
《ココの大好きな人》アンリ・ミラーヴ
 ルネサンス Lv17 / 教祖・聖職 Rank 1
純種が馬のルネサンス。馬の耳と尻尾を持つ。 身長175cm。体重56kg。 16歳。 性格は温厚。 あまり表情を変えず寡黙。 喋る際は、言葉に短く間を置きながら発していく。 少しのんびりした性格と、言葉を選びながら喋るため。 思考や文章は比較的普通に言葉を紡ぐ。 表現が下手なだけで、年相応に感情は豊か。 好奇心も強く、珍しいものを見つけては、つぶらな瞳を輝かせながら眺めている。 群れで暮らす馬の遺伝により、少し寂しがり屋な面もある。 やや天然で、草原出身の世間知らずも合わさって時折、突拍子の無い発言をする。 好きな食べ物はニンジン。 食べていると美味しそうに目を細めて表情を和らげる。 趣味はランニング。運動自体を好む。 武術だけは、傷付ける行為を好まないため苦手。 入学の目的は、生者を癒し死者を慰める力を身に着ける事。
《虎児虎穴の追跡者》シャノン・ライキューム
 エリアル Lv11 / 教祖・聖職 Rank 1
エルフタイプのエリアル。 性格は控え目で、あまり声を荒げたりすることはない。 胸囲も控え目だが、華奢で儚げな外見のせいか、人目を惹きやすい。 本人は目立つことを嫌うので、服装は質素で地味なものを好む。 身長は160センチほど。 学園に来る前は、叡智を司る神の神殿で神職見習いをしていた。 叡智神の花嫁と言われる位に、叡智神の加護を受けていると言われていたが、何故か、 「その白磁の肌を打って、朱く染めたい」だの、 「汚物を見るような目で罵って下さい!」だのと言われたり、 孤児院の子供達から、流れるようなジェットストリームスカートめくりをされたりと、結構散々な目に遭っている。 最近では、叡智神ではなく「えぃち」ななにかに魅入られたのではと疑い始めたのは秘密。 学園に腹違いの妹が居るらしい。

解説 Explan

●目的

世界の根源に訪れ、そこにいる【ヘラルド】を連れ帰る。

●方法

メフィストと無名・一が、学園で皆さんを世界の根源に跳ばします。

そこで過去を観測したあと、ヘラルドの前に辿り着きますので、呼び掛けて下さい。

●流れ

今回は、以下の流れで進みます。

1 学園で世界の根源に跳ばされる。

2 根源で、過去を観測する。

3 ヘラルドと出会う。

4 呼び掛けて連れ帰る。

●根源

世界の大元であり、世界で起った全てが記された場所。

PCが1人で訪れると世界に融けます。

●過去の観測

ヘラルドに会うために根源を進んでいると過去を観測できます。

PCの過去でも良いですし、関連NPCの過去でも構いません。

全く関係ない出来事や、敵NPCの過去でも可能です。

どのような過去を観測し、どういう反応をするのか、プランにお書きください。

●NPC

ヘラルド

因果干渉魔法が世界の根源に留まり人化した存在。

大元は、人化しかけた魔導書。

制作者が魔導書を媒介に因果干渉魔法を使い、結果が世界に具現化することなく根源に留まり続けている。

連れ帰ることが出来た場合は、学園に協力してくれます。

能力は、因果干渉により望ましい結果を導くもの。

メタ的には、特定の判定の成功度を上昇・大。魔力消費することで判定のやり直しが可能。

少女の姿をしてます。性格も少女です。

ヘラルドにプラスして、人間としての名前を付けてあげてください。

メフィスト&無名・一

異世界人。

皆さんを世界の根源に跳ばします。

●その他

今回は、設定の使用と内容の説明のため、PC【クロス・アガツマ】さんにプロローグにて登場して頂いています。

ですがリザルト時における判定などで他の方と差がつくなどはありません。

また今回のエピソードでご参加されない場合でも、他のPCの皆さまの成功度に変化はありません。

あくまでも、プロローグに登場いただいた、ということになります。

今回については、運営等には承諾を頂いています。

以上です。


作者コメント Comment
おはようございます。もしくは、こんばんは。春夏秋冬と申します。

今回は、最終決戦などで大きく有利になる味方NPCを確保しよう、という内容になっています。

解説でも書いていますが、メタ的には魔力を消費して、

サイコロの出目を増やす。
サイコロを振り直す。

などが出来るNPCです。

世界の根源で、独りぽつんといる女の子を、連れ帰ってあげてください。

それでは、少しでも楽しんでいただけるよう、判定にリザルトに頑張ります。



個人成績表 Report
クロス・アガツマ 個人成績:
成績優秀者

獲得経験:252 = 112全体 + 140個別
獲得報酬:10800 = 5000全体 + 5800個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
俺が観測する過去は、どうやら生前の……マガツの過去らしい
初めてヘラルドを手に入れた日のことだ
勇者歴の始まりの時代に書かれたらしい奇妙な本を古書店で融通してもらった
読んでも意味不明だったからこそ惹かれたんだ

ヘラルドに俺がつける名は『マリア』
聖女、あるいは聖母という意味合いの印象が強いが、もうひとつ、別のものも指す
罪を見守り、咎を負ってなお歩む、罪深くも慈悲深きものの名だ

本来、運命を捻じ曲げ得るヘラルドは存在するべきではなかったものだ
生まれてきたことが罪だった……ならば、ここで赦しを与えてあげよう
彼女に刻まれた因果をここで終わらせ、新たな道を拓く

一緒に行こうヘラルド。今度こそ、世界を変えるために

シキア・エラルド 個人成績:

獲得経験:135 = 112全体 + 23個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
根源…?凄いことしてるんだねぇ、クロスさん
んじゃ、会いにいこっか

名前:エルピス(元々の名前もくっつけてエルピス=ヘラルド)
望む結果=希望と解釈して
気に入った名前でいいんだよ、自分がどうありたいかが大事なんだからさ

過去
ずっと昔、母さんが死んでから
皆悲しんだ、父さんも外に出て帰ってこない
だから「母さん」みたいに「父さん」みたいに
みんなそうやって期待してきたから 頑張ろうって思ったけど
気づいたら、そればかりずっと求められた
少しでも「俺」が出たら否定されて矯正されて
気づけば「俺」がどこにもいなくなっていた
それでも「母さん」みたいにならなきゃいけなかった

あぁそっか 「シェルシア」は身代わりなのか
そう思ったから逃げた、これ以上「俺」を取り上げられたくなかったから

仲間がいるので意地で耐えてる
でも顔は真っ青

ヒナ・ジム 個人成績:

獲得経験:135 = 112全体 + 23個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
「クロスちゃん、魔導書が人になるんだね!
ヒナ、おともだちになりたいな~!
なかよくなれるよう、がんばってみるね!」

過去の観測はアークライトの来歴全て
オールデンの哀しい決断
数多のアークライトの短命の悲劇
「霎雨(桂木京介GM様)」に語られたタスク・ジムとメアリの出会いと別れ
そしてオールデンの呪いの打倒に至るまでを理解

天遣シリーズに関わった仲間に
アークライトのために怒り、戦ってくれたことを感謝

クロスさんには
「御霊を還す炎が揺れし夏の海」(ことね桃GM様)で
「いつかは解明される」と励ましてくれたことが
その通りになったことの万感の想いを伝え
より良い未来のために自分も頑張るという決意を新たにする

アドリブA


アンリ・ミラーヴ 個人成績:

獲得経験:168 = 112全体 + 56個別
獲得報酬:7500 = 5000全体 + 2500個別
獲得友情:1000
獲得努力:200
獲得希望:20

獲得単位:0
獲得称号:---
魔法犬ココの過去を観測しながら根源へ進む。
世界は大事。ココも大事。
ココが変身するようになった理由や、学園に来る前の生活を知りたい。
前の飼い主がいたなら、どんな人で、どんな風に愛されていたかとか。
(ココの事を知りたい)(どうか幸せでありますように)
と二つの願いを心の中で唱えながら根源へ向かう。
幼いココの姿や、幸せなそうな様子には、目を細めて眺める。
辛い出来事を目にしたら、両目に涙を浮かべながら、声を漏らさないよう耐える。
魔法犬になった原因がわかれば、帰還後にココを普通の犬にする方法を調べるつもり。

根源では同行している皆を認識し続けるため、一番後ろで皆を視界におさめ続ける。
名づけはベル・ホープス。

シャノン・ライキューム 個人成績:

獲得経験:135 = 112全体 + 23個別
獲得報酬:6000 = 5000全体 + 1000個別
獲得友情:500
獲得努力:100
獲得希望:10

獲得単位:0
獲得称号:---
◆目的
世界の根源に居る、人化した魔導書【ヘラルド】を連れ帰る

◆観測
誰の過去かわかりませんが……でも、とても懐かしい気がする人の過去
観てるだけで、手を差し伸べられない……もどかしさ

観てるだけって、こうも……辛いものなのですね

◆出会い
まだ定まってない未来を変える……そんな感じでしょうか?
じゃあ、これからどんな色で塗られるかわからない……白いキャンバスみたいな方かもしれませんね

だって、真っ白なキャンバスは、人物の肖像にもなれば……美しい景色にもなる
無限の可能性じゃないですか

◆呼び掛け
名付け……ですか
未来を変える……運命を変える力

ラケシス

遠い国の、運命の女神の名前だそうです
どれがお気に召しましたか?

リザルト Result

●根源へ
(まさか、こういうことになるとは……)
 学園の校庭に大規模魔法陣を作っている【メフィスト】や【無名・一】を見ながら、【クロス・アガツマ】は胸中で呟いた。
(本来なら禁術として否定されるべきものが、人として生まれてくる)
 複雑な思いを、クロスは抱く。
 魔王の脅威を取り除くため、生前の自身を使い果たし、リバイバルとしての自分も消滅する危険すら犯し発動しようとした因果干渉魔法『ヘラルド』。
 想定していた効果が発生すれば、世界の崩壊すら起きていたかもしれないほど危険な代物。
 だがそれは起きず、代わりに世界の深奥で、1人の少女と出会った。
 それこそが、世界の根源に留まり続けている『ヘラルド』であり、これから人として現世に連れ帰るのが、この場に集まった学園生達の目的だ。
(連れ帰ろう。そのために――)
 クロスは、掛けるべき言葉を思い悩んでいた。そんな彼に――
「考えごとしてる?」
 声を掛けてきたのは、【シキア・エラルド】だ。
「ちょーっと、眉が寄ってるよ」
 わざと軽い声で、シキアは言った。
 クロスの心を軽くするように、シキアは微笑む。
「気になることがあるなら、話しちゃいなよ」
 シキアの微笑みに、クロスは力を抜くように微笑む。
 どこか重荷を降ろすように、今までの経緯を伝えた。
「根源……? 凄いことしてるんだねぇ、クロスさん」
「自分でも、驚いてるよ。それ以上に、今回のことは成功させねばと思っているよ」
「大丈夫だよ。そのために、みんながいるんだ」
 シキアは自分も含めた、この場に集まった学園生を示し言った。
「ちゃんと、連れ帰ることができるよ。だからみんなで、会いに行こう」
「……あぁ」
 苦笑するように応えるクロスに、シキアは笑みを浮かべ返した。

 そしてシキアは、少し皆と離れる。
 笑みは崩さず、けれど壊れ始めている自分を気付かれないように。

(まだ大丈夫)
 確認するように、胸中で呟く。
 シキアは、ここ最近、大きく感情を乱すような出来事に出会い過ぎていた。
 それがシキアの心を掻き回し、バランスを崩し始めているのを実感している。
 まるで、自分が自分でなくなるような、奇妙な感覚。
(ふざけんな。俺は俺だよ)
 微笑みながら心を掻き乱し、それでも自分であろうとしているシキアに――
「いつ見てもイケメンやねぇ」
 ころころ笑うような声が掛けられる。
「【コトノハ】様?」
 それは覇王六種の一角、コトノハ。
「どうかしたんですか?」
「そんなん目の保養に決まってるやん」
 口元を着物の袖で隠しながら笑うコトノハは、祝詞を口にする。
『シキアはシキア』
「……なんです?」
「ちょっとしたお守りみたいなもん。イケメン居らんよぉなったら、世界の損失やもんねぇ」
「どういうこと?」
「気にせんといて。みんなと一緒やから、大丈夫やろうけど、おばちゃんのおせっかいやから。それより気張らんと、行っといで」
 そう言って見送るコトノハ。

 根源に向かう学園生を見送る者は、他にも居る。

「いってらっしゃい!」
「うん! いってくるね!」
 5才ぐらいに見える女の子に、【ヒナ・ジム】は元気良く返した。
 相手の女の子は、【叶花】。
 異世界である煉界のディスメソロジアから、こちらの世界に訪れている。
「どんな子なのかな?」
「ヒナたちより、おおきいかも」
 2人は仲良くお喋りしている。
 ヒナの兄が、ディスメソロジアとの協定に関わる事務仕事をしているのだが、その相手方の1人【桃山・令花】と懇意にしている。
 その伝手もあり、何度か声だけのやり取りにヒナも加わったことがあり、その時に叶花と話をしていた。
 気が合ったらしく、何度か話している内に友達になり、今回直接出会えたので嬉しそうだ。
 そして叶花が、こちらの世界に訪れているのは、今回の儀式の成功度を上げるため。
 彼女は『願望の魔導書』であるらしく、人の願いを叶えてくれる。
 その力を使おうというのだ。
 もっとも、こちらの世界に属さない叶花は、こちらで強い力を使うと元の世界に強制送還される。
 なので成功度を上げるため力を使うと、即座に元の世界に帰ることになっちゃうので、その前にヒナとお喋りしてるのだ。
 お喋りしていたヒナは、良いことを思いついたというように声を上げる。
「そうだ! クロスちゃんなら知ってるとおもう」
 そう言うと、叶花と一緒にクロスの前に駆け寄る。
「クロスちゃん、魔導書が人になるんだよね! どんな子なのかな?」
 これにクロスは応える。
「そうだな……君達よりも、少し大きいかな」
「おねーちゃんだ」
「ともだちに、なってくれるかな?」
 ヒナと叶花は期待感いっぱいに笑顔を浮かべて言った。
「ヒナ、おともだちになりたいな~!」
「わたしも、おともだちになりたい」
「なかよくなれるよう、がんばってみるね!」
「おうえんするね!」
 これに苦笑しながら応えるクロスだった。

 魔法陣の準備が整う中、根源に行く学園生を見送るのは、人だけじゃない。

「ひゃん」
 アニパークで、尻尾を振りながら見上げる魔法犬ココを、【アンリ・ミラーヴ】は撫でる。
 ココの安全を考え、アンリは今回の課題にココを近付けないつもりだった。
 けれど今回の課題にアンリが参加することにした後、何故かココはアニパークを抜け出しアンリの傍に居ようとしたのだ。
 まるで心配しているかのようにみえる。
 でもココを少しでも危険に曝したくないアンリは、アニパークでお留守番をして欲しくて宥めるように言った。
「大丈夫だよ、ココ」
 アンリは安心させるように撫でてあげる。
「ちゃんと帰って来るから」
「ひゃん」
 応えるようにココは鳴いたあと、突然、メフィスト達が魔法陣を作っている、運動場に向かって吠える。
「わん!」
 何かに呼び掛けるように、あるいは呼び戻そうとするかのように。
 大きく鳴いたあと、アンリを見上げる。
 それはまるで、『これで大丈夫!』と言っているかのようだった。
(心配してくれてるのかな?)
 アンリは、くすぐったいような気持ちになりながら、ココを撫でてあげる。
 するとココは納得したのか、アニパークで待っててくれる。
「行って来るね、ココ」
「ひゃん」
 ココに見送られ、アンリは魔法陣のある運動場に向かった。

 それぞれ根源に向かう準備が出来る中、【シャノン・ライキューム】はメフィスト達に注意事項を聞いていた。

「向こうに行ったら、過去が見えるかもしれないんですね?」
「そーですねー」
 メフィストと一が応える。
「大抵はー、貴女達自身かー、縁のある人が見える筈でーす」
「見えたからって、あまりそちらに心を引っ張られるなよ。世界に融ける」
「なので出来るだけー、誰かに見られるような状況でいて下さいねー」
「他者からの観測による存在固定が出来るからな。それが出来ないと可能性の重ね合せで存在が不確定になる」
 色々と話を聞くが、失敗するとこの世から消えてしまうらしい。
「気をつけます」
 ハッキリとした口調で、シャノンは応える。
(ここで消えるわけにはいきません)
 自身の力の無さを自覚し、それでも守ることを決意したシャノンは、今まで以上に強い意志を心に抱いていた。
「その調子なら大丈夫ですねー」
「他のヤツらも良いみたいだし、始めるぞ」

 用意が出来たらしく、学園生達は魔法陣の中に入るように言われる。
 全員が入った所で、メフィストと一が起動し、皆は根源へと跳んだ。

●過去の閲覧
「ここが……」
 魔法陣によって跳ばされたシャノンは、自分を保とうとするかのように呟いた。
 何もかも不確かなくせに、全てが見ているかのような世界。
 靄のようにぼやけているが、焦点を向ければ唐突に何かが現れるという予感がある。
「何だか気持ち悪いね、ここ」
 船酔いしたかのような声で、シキアが言った。
「地面も……あるんだかないんだか」
 足元の感触はあるが、そちらに視線を向ければ靄がかっている。
 ふとした弾みで踏み抜きそうなのに、盤石な確かさがあった。
 存在自体が矛盾しているかのような場所に、皆も自身の存在が薄れていくかのような予感が生まれる。
(気を付けないと)
 危機感を抱いたアンリは、みんなを視認できるように下がり、一番後ろにつく。
 そんな風に警戒心を抱いている中――
「へんなところだねー」
 面白そうに、ヒナが声を上げた。
「ここにヘラルドちゃんがいるの? だったらはやく会いにいこー」
 待ちきれない、というように声を上げるヒナに、皆は強張った体から力を抜く。
「ああ、行こう。おそらくこっちだ」
 この世界に訪れた事のあるクロスが、皆を先導する様に進む。

 そして皆は進み始める。
 少なくない距離を進んでいくが、不思議と疲れは無い。
 代わりに、ぼやけていた周囲の景色が、ふとした瞬間、確かな形を結び始める。
 それは世界に刻まれた過去であり、皆はそれぞれの過去を見始めていた。

●前世の記憶
(あれは……読んでいるのはヘラルドか?)
 クロスが見ているのは、生前の自分だった。
 勇者歴の始まりの時代に書かれたらしい奇妙な本を古書店で見つけ、熱心に見ている。
(内容は……理解できてはいないな)
 熱心に読んでいるが、内容は意味不明だと思っている。
(でも、だからこそ、惹かれたんだ)
 欠けたピースが嵌るように、実感を伴って『記憶』として蘇ってくる。だが――
(……まだ駄目だ)
 眩暈を振り払うように、クロスは自身の過去と距離を取る。
 リバイバルであるクロスは、自身の過去を完全に思い出すことが消滅に繋がりかねない。
 魔王の脅威を取り除くためなら、自身を惜しむつもりは無いが、それだけに今がその時ではないことも自覚している。
(あれは過去。世界に刻まれた、ただの記録だ)
 明確な線引きをし、過去ではなく現在を強く意識する。
 周囲に視線を向け、仲間が自分を見ていてくれるのを確認。
 それがクロスの存在を固定することにも繋がり、揺らぎかけた自身を取り戻すことが出来た。
 自身を確立した上で、過去を閲覧する。
 すると既に場面は変わり、古書店で融通して貰ったヘラルドを、喫茶店で1人の女性に見せている所だった。
「……で、それどんな内容なの?」
 友人である【メリア】が、紅茶で喉を潤してから尋ねている。
「少なくも私には、何が書いてあるのか解らないわ。内容を知らなきゃ、アドバイスは出来ない」
 占星術師であるメリアに、異なるアプローチで意見を求めようとしているのだが、彼女もとっかかりが無く困っているようだ。
「実は、わからないんだ。読んでもなにが何だかさっぱりだ」
「はあ!? ワカんないのに買ったってこと?」
 呆れた、とでも言うように、ぐいっと紅茶を飲み干す。
「そんなの手に入れて、どうすんのよ」
 あけすけで、気兼ねなく言葉を掛けて来る。
 それだけに親しい間柄なのが伝わってくるようだ。
 そんな彼女に、生前のクロス――【マガツ】は、熱を帯びた声で応えた。
「解らないからこそだ。君も専門は違えど、気持ちは理解できるはずだろう?」
「……そうね」
 どこか似た者同士なのか、メリアは頷く。
 そんな彼女に、マガツは誓うように言った。
「これをいつか解き明かしたら、世界が変わる……そんな気がするんだ。だから必ず解き明かす」
 それは在りし日の誓い。
 既に遠き過去でしかないけれど――
(証明してみせる。必ず)
 過去の誓いを果たすため、クロスはヘラルドを求め進み続けた。

 クロスのように、皆は過去を閲覧していく。

●シキアはシキア
(あぁ、そっか)
 自身にまつわる過去を見て、シキアは自覚した。
(『シェルシア』は身代わりなのか)
 目の前に現れる過去は喪失と、それに耐えられない大人達の狂騒曲。
「貴方は、あの人のように立派な方にならねばいけません」
 狂い騒ぐ大人達の中で、最も耐えられなかった『その人』が『シェルシア』に言い聞かせる。
 亡くなった『シェルシア』の母。
 その喪失を埋めるため――いや、否定するために、皆が望んだ。
(母さんが死んでから、皆悲しんだ)
 悲しみは積み上がり、嘆きの沼のように広がった。
 誰も彼もが耐えられなかったのだ。なのに――
(父さんは外に出て帰ってこない)
 母が亡くなったあと、父の居所は知れなかった。
 理由は知らない。教えて貰ってさえいない。
 覚えているのは、母が亡くなり、耐えられなかった大人達が、身代わりを欲した事だけだ。
(『母さん』みたいに。『父さん』みたいに)
 それが自分に求められた役割。
(頑張らないと)
 そう思っていた。
 けれど、それだけでは足らなかった。

「あの人なら――」
「――もっと」
「こうあるべきです」

 誰も彼もが、代替品としての『シェルシア』しか許さない。
 しかも亡くなった『母』そのものですらなく、彼らそれぞれの中にある理想を求められた。
 そんなもの、ある訳ないのに。
 だから否定され続けた。
(少しでも『俺』が出たら否定されて矯正されて、気づけば『俺』がどこにもいなくなっていた。それでも『母さん』みたいにならなきゃいけなかった)
 耐えられず、逃げ出した。
(これ以上『俺』を取り上げられたくなかったから)
 自身の過去を見て、シキアの血の気が引く。
 すでに顔は真っ青で、けれど仲間が見ているという意地だけで耐えている。そこに――
「お前は戦いもせず逃げただけだ」
 誰かが耳元で言い切った。
 混乱しそうになるシキアに、声の主は『言葉』を口にする。

【見ろ】

 声の主は命じる。
 逆らえない。
 その先で目にしたものは、自分にどこか似た、けれど違う誰かの慟哭だった。

「ふざけるな!」
 彼は呪うように叫ぶ。
「お前がいればそれでよかったのに!」
 それは渇望の声。
 血の涙さえ流しながら嘆く先には、失われた妹の姿。
「世界の平和の為に戦おう」
 三つ編みの少女は彼と共に願い、それを確かめることなく消え失せた。
「後は頼んだよ」
 信頼の笑顔を浮かべ、彼女は失われた。だが――
「どれだけ時間がかかってもこの世に呼び戻す」
 声の主はシキアに宣言した。
「できるに決まってる、あいつは妹だから、自分の血で戻せる。たとえ魂が擦り切れても、平和な世界をあいつに見せてやるんだ。そのために、俺は俺を呪ったんだ」
 それは絶対の意志。
 あまりの強さに、シキアは逆らえない。
「お前を寄こせ」
 そのまま流されそうになり――
「それイケメンやないわぁ」
「コトノハ、様?」
 驚くシキアが視線向けるも姿は無く、『言葉』だけがシキアに届く。

【シキアはシキア】

 それがシキアに掛けられた呪縛を外す。
 別に、強くなったわけじゃない。
 けれど素の自分で居ることが出来た。
「イケメン居らんよぉなったら世界の損失なんよぉ。やから、【オズマ】をよろしゅうね、シキア」
 コトノハに名を口にされ、一時的に実像を結んだオズマが叫ぶ。
「お前を寄こせ! 俺はあいつをこの世に呼び戻すんだ!」
 それはまさしく魂の慟哭。
(必死なんだな)
 オズマの言葉に、シキアは確信する。
(あんたには、自分を犠牲にしてでも取り戻したい人がいる。だとしても――)
「『シキア』は俺のものだ。お前(オズマ)にも渡してたまるかよ」
 まっすぐに視線をぶつけ合いながら、シキアは言い切った。
「お前だってそうだろ」
「――!」
 否定することが出来なかったオズマは、言葉を発することが出来ず消え失せた。
 オズマがいなくなったと同時に我に返ったシキアは、周囲に視線を向ける。
 幸いと言うべきか、先ほどのやり取りは皆には見えてなかったようだ。
(――さて、と)
 皆の視線を意識したシキアは、いつもと変わらぬ自分を戻す。
(やっぱり、人に見られてるって意識するのは必要だよね……お前には、いなかったのかな? オズマ)
 応えは無く、けれどそれを受け入れ、シキアは皆と共に進み続けた。

 そうした先祖の過去を見る者がいれば、種族の因縁にまつわる過去を見る者も居た。

●始まりの時
「わんちゃん?」
 皆と共に歩いていたヒナは、白い犬に見える何かの過去と出会っていた。
 たたたっと走り寄り、撫でようとするが触れられない。
「どうしたの?」
 触れられず、声も届かない。
 それでもヒナは、呼び掛ける。
「泣いてるの?」
 とてもとても悲しそうに、ヒナには見えたのだ。
「いたいの? 苦しいの?」
 どうにかしてあげたいと、ヒナは思う。
「あのね、困ったことがあったら、まほうがくえんに来たらいいんだよ。きっと助けてくれるよ」
 それが叶うのなら、その時の彼は、どれほど救われただろう。
 けれど救いは、過去には無かった。
 多くの命が虐げられ苦しめられ、恐怖を搾り取られていた。
 人々の、魔族達の営みを見て『学んでしまった』魔王は、それが正しいことだと思っていたからだ。
 逆らう事など出来はしない。
 ただただ恐怖するだけの生が続く時代。
 それが勇者歴が始まる前の、魔王の時代。
 耐えられる者は多くは無かった。
 恐怖から逃れるために自死を望む者さえいた。
 そして勇気を言い訳に、殺されるために魔王に挑もうとする者達が多く集まった。
「死んじゃうよ」
 ポロポロと涙を流しながら、白い犬に見える彼は止めようとした。
 けれど無駄だった。
 勝つための手段などなく、それでも死が救いだというように、魔王に挑もうとしていた。
 だからせめて、少しでも希望を与えるために彼は――【オールデン】は言ったのだ。
「みんなの命を使って、魔王を封印するよ」
 それは死が救いだと思う人々に、戦わないことに後ろめたさを感じていた人々に、希望の言葉となった。
 だからオールデンは、この世界にアークライトが生まれるようにしたのだ。
 死が救済だと願う人々の心を守るために。
 そして恐怖の源たる魔王を打ち倒すために。
 けれど彼は耐えられず、自ら作り出した光剣で心を殺した。
 そこから長い長い年が過ぎ、耐えられなくなった頃、希望の光が差し込んだ。
「世界のお困りごと、皆さんのお困りごと、解決いたします!」
「にぃに!?」
 それはヒナの兄が、皆と共にオールデンの呪縛を砕く瞬間だった。
 ヒナの兄だけでなく、今この場にいる、他の皆も居る。
「共に世界を守りましょう、オールデン」
 オールデンに呼び掛けるクロスの姿も見える。
 それがヒナに、かつてクロスが教えてくれた言葉を思い出させる。
「いつかは君達の力と命の原理が解明されるかもしれない」
 それをクロス達は、証明したのだ。
「すごい!」
 全てを知ったヒナは、クロスの元に走り寄り大きく言った。
「ありがとう!」
「? どうかしたのかな?」
 困惑するクロスに、ヒナは嬉しそうに言った。
「前にクロスちゃん、おしえてくれたとおりだったよ! クロスちゃん達が、がんばってくれたんだね! だからアークライトのみんなも、わんちゃんも、みんなみんな笑顔になれるんだよ!」
 ヒナの言葉で察したクロスは応える。
「アークライト達の寿命を縛る魔王の封印は解かれた。あとは魔王を倒すだけだ。そうすれば、アークライト達の短命の運命も変わるだろうね」
「うん! みんなみんな、よかったね! クロスちゃん達が、がんばったからだよね! ありがとう!」
 言葉は拙く、けれど万感の思いを込め、ヒナは決意を口にする。
「ヒナもがんばる!」
「あぁ、頑張ろう」
 幼子の願いに応えるように、クロスは小さく笑みを浮かべた。

 そうして未来へと繋がる過去を見る者もいれば、知り得ぬ家族の過去を見る者もいた。

●父の肖像
「あの老人は……」
 シャノンは、目の前に現れた過去の姿に思わず呟いた。
「肖像画で見た父様そっくり」
 それは戦火に立ち向かう、1人の男の過去。
 焼かれ、あるいは打ち壊された多くの村々。
 それを齎した死の軍勢を率いる、不死王との戦いの過去だった。
「軍で攻めてはならない」
 彼は、不死王討伐を求める諸侯を前に、諭すように言った。
「不死王は、死者を自らの僕として操る」
 本来なら死した後、光に還るべき者達を縛りつけ、意のままに使役しているのだ。
 軍は性質上、最強の集まりでは無く、平均化され役割を分担する群れでしかない。
 その最大の利点は『数の暴力』であるが、すでに不死王も同様に持っている。
 村を焼き、殺した者達を僕とし、その勢力を拡大していた。
 そこに軍をぶつければ、軍そのものが不死王の軍勢に飲まれる可能性がある。
 殺せない死者と生者では、いずれ生者は力尽き、死者となった者達は不死王の僕にされるだろう。
 だからこそ――
「少数精鋭で不死王を滅ぼす」
 元凶たる不死王討伐に、彼は仲間と共に決死の覚悟で向かった。
 諸侯の軍勢を囮とし、不死王の僕達を引き付けている隙に、死者達を操る因果線を辿り不死王の元へと駆ける。
 エリアルとしても老齢である彼であったが、老いなど感じさせない精強さがあった。
 彼と共に駆ける仲間達も同じ。
 勇者と思しき青年や、騎士と思しき壮年の男性。野伏風の少女や魔導師風の女性も、皆が一騎当千の威風を纏っていた。

 だがそれでも、不死王への道は険しかった。

「なんて、ことを……――!」
 青年が吐き気を催す邪悪を前に憤る。
 不死王を前に立ちはだかったのは、青年がかつて出会った人々で作られた肉人形だった。
 幾人もの死者を組み合わせ作られた巨人が襲い掛かる。
 戦うしかなかった。
 決して殺すことのできない死者を足止めするため、殺すのではなく破壊する。
 傷だらけになり、それ以上に心を軋ませる仲間に、彼は言った。
「終わらせよう。少しでも早く、皆を安らかに」
 仲間は頷き不死王の前へと辿り着く。
「素晴らしい。私の予想より二分も早い」
 懐中時計の蓋を閉め、不死王は言った。
「よろこべ。魔王様の忠実なる僕たる私の道具になれるのだ。より一層、魔王様復活に近付く」
「そんな未来は来ない」
 彼は言った。
「裁かれよ。死を弄ぶ者」
「ふむ」
 懐中時計を投げ捨て不死王は宣言する。
「5分だ。それで終わらせる」
 地中から新たな死者を這い出させながら、襲い掛かって来た。
 それを彼と仲間達は迎え撃つ。
 苛烈な戦いだった。
 決して殺すことのできない死者を前に、一歩も退かず絶え間ない攻撃を叩き込んでいく。
 素晴らしく強く、けれどあまりにも不毛。
 どれほど打ち倒しても立ち上がる死者を壁にして、不死王は嘲笑うように距離を取って魔法を放つ。
 彼らは傷付き撃ち据えられ、それでも立ち上がり、血を流し続けた。
 彼らの死闘を前に、思わずシャノンは手を伸ばし、けれど触れ合うことさえ出来ない。
(観てるだけって、こうも……辛いものなのですね)
 もどかしい。
 どれほど生々しくとも、目の前の光景は過去でしかない。
 決して届かぬ過去を前に、シャノンは心に焼きつける。
 それは地獄のような戦いだった。
 決して諦めず立ち向かい、けれど仲間が次々殺され、不死王の僕として向かって来る。
 既に彼以外で生き残っているのは野伏風の少女だけ。
「終わりだ」
 嘲るように不死王は宣言し――
「ああ、お前の終わりだ。不死を騙るものよ」
「なっ――!」
 突如大地に浮かび上がった巨大な魔法陣に、不死王は捕らわれる。
「貴様っ、いつの間に!」
「裁きの光に灼かれるがいい。顕現せよ、神罰の光(ジャッジメント・レイ)!」
 罪の重さで威力の変わる光の柱が不死王を撃ち据える。
「ガアアアアアアッ!」
 光の柱に不死王は灼かれ、僕たる死者達も光に包まれていく。
 だがそれは、死者達にとっては救済の光。
 罪なき者達は浄化され光へと転化し、罪人たる不死王は苦痛と共に灼かれていく。
 不死王が滅んでいく。だが――
「貴様も! 死ねっ!」
 不死王が死に際に放った呪いが、シャノンの父である彼を貫く。
 死に逝く父を前に、シャノンは決して目を逸らさず、最期を看取るように心に焼きつけた。
 死を弄ぶ者との死闘は終わりを見せる。
 あとに残るは、ただ1人。
 野伏風の少女は、光へと還っていく仲間達を前に一礼し、全てを伝えるために戻っていった。
(忘れません、父様)
 過去を悼むように心の中で誓い、シャノンは皆と共に先へと向かった。

 彼女のように壮絶な過去を見る者もいれば、大切な相手の秘密を見る者もいた。

●ココが居たい場所
(みんな、大丈夫みたい)
 根源を進む中、最後尾で皆を見ているアンリは胸を撫で下ろす。
(みんな、過去を見てるのかな?)
 時折、皆の様子が変わるが、しばらくすれば調子を取り戻し進んでいる。
(過去、か)
 アンリも見てみたいと思う。
 それはココの過去。
 アンリに懐いてくれているココだけど、どこで生れて、どうして変身なんてできるのかが気になっていた。
(ココの事を知りたい)
 祈るように想う。
(どうか幸せでありますように)
 その想いに応えるように、アンリはココの過去を目にすることになる。

「よくぞ生まれた。可能性の獣、ジェボーダンよ」
 老いた魔法使いが、生まれたばかりのココに言った。
 人工羊水で濡れたままのココは、掌に乗るほどの大きさしかない。
 ぷるぷると震えながら、ココは魔法使いを見上げる。
「お前の役割は、魔王が創り出した最強の魔物を超えることだ」
 見上げるココに、魔法使いは一方的に言った。
「魔王の創り出した最強の魔物、全ての生物の要素を内包するパーフェクトジャバウォック『キマイラ』。あれは根源から情報を取り込み自身へ反映させる。お前にはそれと同じように、根源への接続が可能となるよう造った。さあ、その力を見せてみろ!」
 応えを求めるように魔法使いは手を伸ばし――
「ひゃん」
 ココは、お腹が空いたというように鳴き声を上げた。
「なにをしておる」
 困惑するように魔法使いは言った。
「お前はただの犬ではない。その気になればどんな怪物にでも成れるのだぞ。それを――」
「わふ?」
 よく分かんない、というようにココは鳴くと――
「ええーい、擦り寄るな! 儂の指をくわえても乳は出ぬぞ!」
「ひゃんひゃん」
 お腹すいたよぅ、というようにココは鳴き続ける。
「おのれ、分からん奴め」
 苛立たしげに言いながら、魔法使いはココを持ち上げ――
「ヤギの乳しかないからな」
 とりあえずご飯をあげることにした。
「わふー」
 ありがとう、という様に鳴くココに、苦々しい顔をする魔法使いだった。

 そして魔法使いとココの生活が始まる。
 それは賑やかで、ココにとって楽しい日々だった。

「ええーい、散歩なんぞいかんでも良かろうが!」
「ひゃん」
 お外、楽しいよ。
 とでも言うように鳴き声を上げ、魔法使いを引っ張っていくココ。

「ひゃん」
「幻影を纏うだけでなく実体も変えんか」
「わふ?」
 よく分かんない? というように小首を傾げ、魔法使いを楽しませようと姿を変えるココ。

「……もういい。どことなり好きな場所に行け」
「わん」
 僕は、ここが好き。
 とでも言うように、魔法使いの足元に寄り、撫でて欲しそうに見上げるココ。

 それは魔法使いにとっては失敗で、けれど欠けていた何かを埋めるかのような日々だった。
 ココは魔法使いと一緒に生き続ける。
 ずっとずっと一緒に生きて――けれど別れの時はやって来た。

「儂の人生は失敗であった」
 椅子に力なく座り、老いた魔法使いは言った。
「生涯を懸け生み出したお前は、望んだ物ではなく、幻影を纏うことしかしない、ただの犬でしかない」
 老齢で衰弱した魔法使いを心配げに見上げるココに、魔法使いは震える手を伸ばす。
 ココは、その手が届くように傍に寄り、静かに撫でられた。
「ああ、本当に失敗だ……儂はお前を造るべきでは無かった。お前を撫でるだけで、儂は満足してしまっている。こうなるべきでは、儂はなかったというのに」
 口に出るのは嘆きの言葉。
 けれど穏やかな声を、魔法使いはしていた。
「儂は死ぬ」
 最後の言葉を、魔法使いはココに贈る。
「お前は好きに生きろ。儂が死ねば、もはやここは、お前の居場所ではない」
 ゆっくりと、光の粒子に変わりながら魔法使いは消えていく。
「お前が居たい場所に、お前が共に生きたいと思う誰かの傍で、お前は自由に生きるがいい」
 じっと見上げるココに、魔法使いは最期の言葉を口にした。
「名前を貰うがいい。ジェボーダンではない、お前の名を。その名と共に、生きていけ」
 告げ終ると、魔法使いは光の粒子になって消え失せた。
 あとには無人の部屋に残された、ココだけ。
「――」
 ココは鳴く。
 大丈夫だよ、と言うように。
 安心して、と言うように。
 魔法使いを送る様に、長い長い鳴き声を上げた。

 そしてココは外に出る。
 魔法使いの願いを叶えるために。
 名前を貰い、一緒に居たい誰かを探すために。

 それを見たアンリは、思わず追い駆けようとしてしまう。

(ココ)
 過去でしかないそれを、判別できない。
 アンリは皆を認識するために最後尾に就いていたため、アンリを見る者がいない。
 過去と現在の境目がなくなり、世界と自分の区切りが薄れていく。
 そのままいけば、世界に融けてしまいそうになった時――

「わん!」

 僕はここだよ、というような、ココの鳴き声が聞こえてきた。
「……ココ?」
 我に返ったアンリは周囲を見渡すも、ココの姿は居ない。
 代わりに思い浮かぶのは、根源に来る前、ココが鳴き声を上げた時のこと。
(あの時の、鳴き声)
 過去が刻まれた根源で、この場所に来る前にココが上げた鳴き声が、アンリを引き戻してくれたのだ。
「……大丈夫。ちゃんと、帰るよ、ココ」
 なんだかくすぐったいような気持ちになりながら、アンリはココの鳴き声に応える。
 帰ることのできる場所があることの喜びを噛み締めながら、同時に思う。
(連れ帰ってあげよう。ここは居場所じゃない筈だから)
 根源に囚われた人化魔導書を皆と探し、そして見つけ出した。

●彼女の名は
「また、来たのね」
 少女の姿をした人化魔導書は、クロスを見詰めた後、皆も見て言った。
「今度は、お友達も一緒なのね」
「うん! みんなおともだちなんだよ!」
 ヒナは笑顔を浮かべ言った。
「あなたが魔導書ちゃんなんでしょ? かわいいね! ともだちになろう!」
 屈託のないヒナの言葉に、少女は儚い笑みを浮かべる。
「友達……良いと思う。でも、私は――」
「存在するべきではないと、そう思っているのか?」
 クロスの言葉を肯定するように、少女は無言で見つめる。
 そんな彼女に、クロスは言った。
「本来、運命を捻じ曲げ得るヘラルドは存在するべきではなかった。君は、そう思っているんじゃないのか?」
「ええ、そう思うわ」
「なんで! そんなことないよ!」
 ヒナの呼び掛けに、少女は応える。
「いいえ。だって私は危険だもの。私は現界に訪れたなら、在るべき運命を捻じ曲げて、起りえないことすら実現させてしまうかもしれない。それは、危険ではないかしら?」
「そうでしょうか?」
 少女の言葉に、シャノンが返す。
「貴女の力は、まだ定まってない未来を変える……そんな感じでしょうか?」
「……そういう側面も、あるかもしれないわね」
「じゃあ、そんな力を持った貴女は、これからどんな色で塗られるかわからない……白いキャンバスみたいな方かもしれませんね」
「……え?」
 不思議そうな顔を見せる少女に、シャノンは迎え入れるような笑顔を浮かべ言った。
「だって、真っ白なキャンバスは、人物の肖像にもなれば……美しい景色にもなる。無限の可能性じゃないですか。だからきっと貴女は、貴女の望む自分にもなれる筈です」
「……望む、自分」
 噛みしめるように呟く少女に、シキアが言った。
「自分のことは、自分で決めて良いんだよ。誰かに強制されるもんじゃない。自分は、自分のものなんだ」
 実感を込めたシキアの言葉に、少女はそれが嘘ではないと感じ取る。
「……でも、良いの?」
「良いと、思う」
 アンリが手を差し伸べるように言った。
「居たい場所に、居ても良いと思う。それはきっと、ここじゃない」
 皆の言葉に、少女は迷いを見せる。
「居たい場所……許されるなら、皆が居る世界に行ってみたい。でも……」
「方法はある。そのために、俺達は来たんだ」
 クロスは思う。
(彼女は思っているのだろう。自分は、生まれてきたことが罪だったと……ならば、ここで赦しを与えてあげよう。彼女に刻まれた因果をここで終わらせ、新たな道を拓くために)
 クロスは、少女を人として現界に連れ帰るため、名前を口にする。
「マリア。罪を見守り、咎を負ってなお歩む、罪深くも慈悲深きものの名を、俺は君に贈ろう」
 因果干渉魔法の危険性を知るクロスは、それを知るからこその名を告げる。
「……マリア」
 大切な贈り物を抱くように、少女は呟く。
 そんな彼女に、皆は名を贈っていく。
「ベル・ホープスは、どうだろう?」
 アンリも、人としての名を少女に贈る。
「新しい世界を告げる鐘になれるように。そして世界へ希望をもたらせるような、人である名前だよ」
「人としての、名前……希望……」
 噛み締めるように呟く彼女に、ヒナも笑顔で名前を贈る。
「ウィッシュってなまえはどうかな? ねがいをかなえることが出来るから、ウィッシュ!」
「名は体を表すってヤツだね」
 ヒナに続けて、シキアも名前を贈る。
「それなら俺からは、エルピスって名前を送るよ」
 それは古き言葉で希望、あるいは希望の女神を意味する言葉。
 人ならざる女神の名に、少女は戸惑いを見せる。
 そんな彼女にシキアは、あえて軽い口調で言った。
「気に入った名前でいいんだよ、自分がどうありたいかが大事なんだからさ」
「ええ、そう思います」
 シキアの言葉に賛同しながらシャノンは、皆と同じように名前を送る。
「ラケシス、という名前は、どうでしょう? 遠い国の、運命の女神の名前だそうです」
 皆の贈ってくれた名前を受け止めながら、少女は迷いを見せる。
 そんな彼女を、皆は待ち続ける。
 短くない時間が過ぎた後、少女は皆を見詰め応えを告げた。
「ありがとう。嬉しい」
 名前を贈ってくれた皆に礼を言い、思いを返す。
「私は、人として生きてみたい。だから……女神さまではなく、人としての名前を、選ばせて欲しい」
 皆と共に生きてあるために、因果干渉魔法の魔導書『ヘラルド』は、人としての自身の名を口にした。
「【マリア・ベル・ホープ】。人として生き、皆に少しでも希望を告げられるように生きられるように……貴方達がくれた名を、私は自分に刻むわ」
 その宣言が彼女を人として、マリア・ベル・ホープとして固定する。
 揺らいでいた少女の姿は明確な実像を結び、人として現れた。
 その途端――
「成功したみたいですねー」
 のんきなメフィストの声が聞こえて来たかと思うと、皆は元の場所に戻っていた。
「……ここが、みんなが生きてる世界」
 この世界に生まれ落ちたばかりのマリアは、何もかも眩いと言うかのように目を輝かせている。
 そんな彼女に、クロスが手を差し伸べる。
「一緒に行こうヘラルド。今度こそ、世界を変えるために」
「……ええ」
 嬉しそうにマリアは笑顔を浮かべ、クロスの手を取った。

 かくして1人の少女が、新たにこの世界に生まれ落ちる。
 それを祝福するように、皆は笑顔を浮かべるのだった。



課題評価
課題経験:112
課題報酬:5000
因果干渉魔法ヘラルド
執筆:春夏秋冬 GM


《因果干渉魔法ヘラルド》 会議室 MeetingRoom

コルネ・ワルフルド
課題に関する意見交換は、ここでできるよ!
まずは挨拶をして、一緒に課題に挑戦する仲間とコミュニケーションを取るのがオススメだよ!
課題のやり方は1つじゃないから、互いの意見を尊重しつつ、達成できるように頑張ってみてね!

《運命選択者》 クロス・アガツマ (No 1) 2022-03-21 17:54:21
賢者・導師コースのクロス・アガツマだ、よろしく頼む。

まさか、このような機会が巡ってくるとはね……俺も驚いている。
元は煙の招待状という課題で出会った存在だが、こうして繋がるとは思っていなかった。
名前は俺自身は考え中だが、いつかの魔法犬やツリーフォレストマンのように、一番これだと思うようなものが採用されるだろうから、文字数に余裕があれば検討してくれ。

《熱華の麗鳥》 シキア・エラルド (No 2) 2022-03-21 22:37:30
芸能コースのシキア、今回もよろしくっ

根源がどうとかはさっぱりだけど、凄いことしてるんだねぇクロスさん
まぁ、折角だから可愛い名前考えてみよっと

《新入生》 ヒナ・ジム (No 3) 2022-03-22 23:36:35
ゆうしゃ・えいゆうコースのヒナ・ジムですっ
よろしくおねがいします!(ぺこり)

にぃにの憧れのスタアさんだっ!今日もかっこいいっ!
あの、アークライトのために、あんなに怒ってくれて、その、ありがとう。
アークライトがどうなっていくかは、わかんないけど、
今までよりはきっとよくなるって、にぃにも言ってたから・・・

クロスちゃん、魔導書が人になるんだね!
ヒナ、おともだちになりたいな~!
なかよくなれるよう、がんばってみるね!

「能力は、因果干渉により望ましい結果を導くもの。」
・・・?? ・・・???
どうゆういみ???

・・・ふむふむ。おねがいがかなう、みたいなことかな?
じゃあヒナ、おなまえの案出しまーす!

【ウィッシュ】って、どうかな?

《ココの大好きな人》 アンリ・ミラーヴ (No 4) 2022-03-23 07:19:37
教祖・聖職コース、アンリ・ミラーヴ。よろしく(尻尾ぶんぶん)

《虎児虎穴の追跡者》 シャノン・ライキューム (No 5) 2022-03-25 22:54:56
エリアルの教祖・聖職コースのシャノンです。出発直前ですが、よろしくお願いします。

《新入生》 ヒナ・ジム (No 6) 2022-03-25 23:32:55
アンリちゃん、シャノンちゃん、よろしくおねがいします!(ぺこり)
ツキちゃんやきーちゃん(フォレストボーイ)と、
枝豆ちゃん(オルタネイトさん)のとこ(というか植物園)行ったの、
楽しかったねー!

今回は、お友達が増えるチャンスだから、
一緒にがんばろーねっ!