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あまのいろは GM 

閲覧ありがとうございます。あまのいろはです。
皆様に楽しんでいただけるようなエピソードを書いていきたいと思います。
コミカルな楽しいノリがすきです。どうぞ、よろしくお願い致します。

●200812
 エピソード『きみの灯火を消さないで』、納品されておりました。
 ご参加ありがとうございました!

 現在体験エピソード『【体験】夏の夜の肝試し☆驚くのはキミだ!』が参加受付中です。
 肝試しなんてどうでしょう。よろしくお願いします。

●200707
 エピソード『きみの灯火を消さないで』公開されております。
 ご縁がありましたら宜しくお願い致します。

 こっそり出していた前回のエピソードにもご参加ありがとうございました!

 担当公開となりましたが、シルフィアちゃんをお預かりしております。
 広場などで見掛けたら遊んであげてください。これからもよろしくお願いします。

 報告がいっぱいあって駆け足報告でした。ぜえはあ。(息切れ)

●200515
 これが…わたし…? なんて可愛いペストマスクッ!!!!!

●200426
 ご無沙汰しております!
 思うように執筆時間が取れずなかなかシナリオを出せない日々が続いております。
 ネタはいくつか思いついたので、またご縁がありましたらよろしくお願いします。
 生徒さんがいっぱい増えている…!

担当NPC


《学園職員》シルフィア・リタイナー
  Lv34 / Rank 1
いつの間にかリバイバルになってしまっていた元学園の生徒。 現在では、学園の保健室にてお手伝い業務を行っており、 医療に対する想いと知識は一流。 なので、落ち着いてやれば問題なく治療を終えられるのだが、 慌てやすい性格から、治療の際には焦ってしまい何かと 二次被害を起こしやすい。 リバイバルとなって暫く経っているはずなのだが、 学生であった頃の気分が抜けないのか、 よく毎日の授業予定を確認しながら一喜一憂している。 その様子からか、一応先輩なのに大半の学生からは 「シルフィーちゃん」と呼ばれ親しまれている。 リバイバルのため、基本的に記憶はあやふや。 おぼろげではあるが、ヒューマンだった頃の記憶によれば、 かつては何の間違いか暗躍・黒幕を専攻しており、 戦闘訓練などを学んでいてもあまり勉強に身が入らなかった。 ある日、課外活動で怪我をして戻ってきた学生達の 手当てをした際に、感謝された事をきっかけとして、 医療の道を心掛けた事だけは覚えている。
《学園教師》ナタリー・キャロル
  Lv4 / Rank 1
「キミたちが世界を救う立派な勇者になる日が楽しみだよ!」 フトゥルーム・スクエアの卒業生であり、現在は教師。 卒業後吟遊詩人としてどこかの国に抱えられるという噂もあったが教師に就任。 今日も生徒だった頃のように、学園で面白可笑しい生活を満喫している。 フェアリータイプのエリアル。 砂糖菓子のような外見は御伽噺から飛び出してきた妖精のよう。 体躯が小さいこともあり教師らしくは見えないが、生徒から友好的に接してもらえることが嬉しいからあまり気にしていない。 歌うこと、3時のティータイムにお喋り、それから勇者と魔王の話が大好き。 いつか自分の教え子たちが、世界を救う勇者になる日を楽しみにしている。そのための協力は惜しまない。 教え子たちの活躍を、詩にして語り継ぐのが夢なんだとか。 「自分の魅力的な見せ方について知ることは大事だよ、寿命が延びる!」 「うん? 魔王と勇者の話? ボクにも聞かせて聞かせて!」 「ボクの年齢? 見事的中させたひとには、単位……は、あげられないから、何かプレゼントするよ!!」 ■公認NPC □担当GM:あまのいろは  規約上、以下のことはできませんのでご了承下さい。 ・フレンド申請(受けることは可能ですのでお気軽に!) ・公式クラブ以外への参加と発言

メッセージ


●描写について
 心情ものやコミカルなものを好みます。ほのぼのまったり。時々切なく。
 深刻なシリアス不足ゆえに、シリアスなものはあまり得意ではありません。
 とは言え、雑食なので楽しそうなことには積極的に手を出します。もぐもぐ。

 執筆速度にバラつきがあるかと思われます。
 あまり筆が早くはありませんが、早めにお返し出来るよう努力いたします。

●判定について
 判定は甘すぎず、厳しすぎず、難易度に応じてを心掛けております。

●プランについて
 プランでは、5W1Hのうち、
 Why(なぜ)、How(どのように)を重視する傾向があります。
 なぜその行動を行おうと思ったのか、どのようにその行動を行うのか。
 プレイングを書く際に、その2点を特に意識して頂けると嬉しく思います。

 プランには作戦のみでなく、心情や台詞なども書いてあると助かります。
 文字数がまだあるな、と思ったら台詞や心情などを詰め込めるだけ詰め込んで頂ければ。
 やりたいことに色々と手を出すより、譲れない部分を決めて書くのをオススメします。

 台詞だけでなく、プレイヤーさんの絡みなどでもアドリブやアレンジが多めです。
 アドリブ・アレンジNGの場合は、プラン内に一言NGの旨を書いて頂けると助かります。

 口調やキャラクター性を掴むため、会議室を見ることがあります。
 お暇でしたら、皆様でたくさん雑談をしてどうぞ!
 ですが、判定はプランがすべてです。会議室に書かれている内容は反映できません。
 また、プランで他の授業を参照すると書かれていても参照出来るとは限りません。ご了承ください。

 【覚悟完了】
 コミカルやお色気なシナリオで、覚悟を決めた時にプランのどこかに書いてください。
 とんでもなかったり、ろくでもないことになります。わあ、こわいなあ(棒読み)


 判定やプランについてなど、あくまであまのいろは個人の話です。
 他のゲームマスターの方々に共通するものではありません。

 Twitterにて情報発信を行っておりますので、よろしければ。

作品一覧


ふわふわを捕まえて! (ショート)
あまのいろは GM
 ふわっ。  目の前を、ふわふわした何かが横切っていく。気のせいかな、と目を擦ってみたけれど。  ふわふわ、ふわわっ。  どうやら、気のせいじゃないようだ。白くてふわふわした何かが、空中を浮遊している。  ふわふわふわふわ。  次から次へと目の前を横切っていくふわふわ。ふわふわでゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。  思わず目を回しそうになっていた時、近くの教室から先生が慌てた様子で顔を出した。 「ちょうどよかった! 誰でもいいから、それを捕まえるのを手伝って!」  先生の手には、虫取り網と虫かごが握られている。そして、虫かごのなかにも、やっぱりふわふわ。  先生曰く、白くてふわふわした何かの正体はケサランパサランとのこと。  ケサランパサランとは、おしろいが好物で、幸せを運ぶなんて逸話もある、特に害もない、よく分からない謎の生き物。よく分からないから、学園で飼育して研究中だったのだ。  大切な研究材料が消えてしまうのは、学園としても困る。だから、至急捕まえなければならない。  捕まえる時の注意点はふたつ。  ひとつ、強い衝撃に弱いこと。ふたつ、密封した場所に入れると消えてしまうこと。  そのふたつだけを気をつければ、捕獲は簡単。手でも、虫取り網でも、ふわっと捕まえられるそうだ。  ただでさえ賑やかな学園だ。何かのトラブルに巻き込まれて、すべて消える前に捕まえなければ!
参加人数
3 / 8 名
公開 2019-05-18
完成 2019-06-03
【夏コレ!】第1回★熱血スイカ割り大会! (ショート)
あまのいろは GM
●  時が流れるのは早いもので、ツリーフォレストマンによる熱烈な歓迎から数ヶ月。  魔法学園フトゥールム・スクエアに通う学生たちも少しずつ学園に馴染み、クセが強すぎる先生に先輩や、奇想天外な授業にも、ちょっとやそっとじゃ驚かなくなってきた。  けれど、そんな彼らを1枚の張り紙が驚かせることになる。 『おっすおっす! フトゥールム・スクエアの学園長メメたんからのお知らせだぞ!  毎日授業に課題を頑張る諸君にささやかな御褒美だ! 海辺の街アルチェにご招待!』  海辺の街、アルチェとは、夏になると海水浴やマリンスポーツに訪れる観光客で賑わう街。  街中に飲食店やホテル、土産屋が立ち並び、1日ではとてもじゃないけれど回りきれない。  そんな観光地の浜辺で羽を伸ばしてきてよいと、学園長からのお達しが出たのだ。  アルチェの街までは学園がしっかりサポート。しかもスイカまで用意してくれるらしい。  学生たちは、アルチェの海にそれぞれ想いを馳せる。  きらきら輝く海辺に響く、楽しそうな笑い声。泳ぐだけじゃなく、砂浜でビーチバレーも楽しそうだ。ああ、夜になったら花火もしたい。  もしかして。いつもはしっかり着込んでいるあの子の水着姿が見れちゃったりして。  夏の日差しがいつもより開放的な気分にしちゃったりして。気になるあの子と大接近! なんてこともあるかもしれない。ないかもしれない。  ぶっちゃけ、ものすごく、行きたい。学生たちは、その誘いに乗ることにした。  まあでも、これ、メメたん学園長からの誘いなんだ。 ●つまりは罠である  浜辺にスイカがあった。  大人ひとりをゆうに越す大きさのスイカだった。  聞いてない。スイカを用意しておくぞ! とは言っていたけれど。  こういうスイカだって聞いてない。今回はきゃっきゃうふふするだけの楽しい話だと思ったのに!!  というかこれなんなの? 魔物なの? 原生生物なの?  分かるのは、とにかく大きいスイカが海辺に転がっていることと、遊ぶためにはとりあえずこのスイカを壊すしかないらしいということだ。  まだ海に入っていないのに、頬を伝ったそれはなんだかしょっぱい味がした。気のせいかな。
参加人数
5 / 8 名
公開 2019-06-14
完成 2019-07-01
【新歓】こうしゃのせいそ~! (ショート)
あまのいろは GM
● 「今日は皆さんにお願いがありましてぇ~、お掃除のお手伝いをしてほしいんですぅ」  そう言いながら、集まった生徒たちに【シルフィア・リタイナー】が、ぺこりと頭を下げる。  春になり新たな生徒を迎えた魔法学園フトゥールム・スクエアでは、至る所で新人歓迎会が行われていた。それの片付けだろうか、と首を傾げれば。  シルフィアはおずおずと何かのチラシを広げる。そこには、不気味にニマニマ笑う、一つ目のネコが描かれていた。  ラクガキのようなそれ。これがなんだと言うのだろう、と生徒たちは更に首を傾げる。 「なんだか学園内のいろんな所に張られているようなんですぅ~」  なんなのか分からなくて、ちょっと気味が悪いですよねぇ~、なんてシルフィアは困った顔。  この謎のチラシ、新入生の入学と同時に学園内で見掛けることが多くなったという。  最初はただのイタズラだと思っていた。けれど、一向に収まる気配がないどころか、日に日に増えている。  学園の七不思議!? だなんて、生徒たちにちょっとした話題を提供していたりするのだが、それはそれ。このまま放っておいて、学園内がチラシだらけになっても困る。 「先生方も見つけたら剥がしているそうなんですがぁ~、教師のお仕事もありますのでぇ……」  教師の仕事だけならともかく、いつだって賑やかな学園だ。  それ以外の事件も山ほど持ち込まれるし、それらの対応もしなければならない。  とてもじゃないがイタズラにまで手が回らない、と普段は保健室のお手伝いをしている彼女のもとへ話が持ち込まれることになったようだ。  ちなみに、それくらいのお手伝いなら、とシルフィアひとりでチラシ剥がしをしてみたそうだが、剥がしても剥がしても新たな所からチラシが見付かるいたちごっこ。  このままでは綺麗になりません~! と、生徒たちに助けを求めたというわけだ。 「…………ひとりで出来たらよかったんですけれどぉ~、どうかご協力お願いしますぅ~」  シルフィアがぺこぺこと頭を下げるたびに、ピンクのツインテールがぶんぶん揺れる。  この学園で学ぶ勇者候補として、困っているひとを見捨てるわけにはいかない。地道な掃除という活動はなかなか骨が折れそうだけれど、みんなでやったほうが早く終わるだろう。  なんだかんだで快く引き受けてくれた生徒たちに、シルフィアはまたぺこぺこと頭を下げる。 「ありがとうございますぅ~! 皆さんが疲れても元気になれるよう、お注射用意しておきますねぇ~」  うーん、それはいらない。
参加人数
4 / 8 名
公開 2020-05-03
完成 2020-05-19
きみの灯火を消さないで (EX)
あまのいろは GM
●  忘れたいなら青いひかりを。  取り戻したいなら赤いひかりを追いなさい。  でも、彼女に魅入られないように気を付けて。  大切な記憶を、ぜえんぶ持っていかれちゃうよ。  ――――これは、学園の生徒たちの間で囁かれている噂話のひとつ。 「おっすおーっす! じめじめ鬱陶しい季節だけど元気にしてるかー!」  じめじめ気候もなんのその。我らが学園長【メメ・メメル】は相も変わらず元気である。  そんな彼女に頼みたいことがある、と集められた訳だが。  生徒たちは知っている。彼女が持ってくる話は、大抵ロクなことにならないのだと!! 「おっと、学園長の話は最後まで聞くものだぞ☆」  そぅっと出ていこうとしている生徒たちの雰囲気に気付いたのか、メメルがぱちんと指を鳴らせば背後の扉がばたんと音を立てて閉まった。  かちり。おっと、ご丁寧に鍵まで閉めたぞ。今日はどんなロクでもない話をされるのかな?  思わずそう身構えてしまったが、彼女の口から語られた言葉は、意外にもまともなもので。 「いやー、実はなー。最近ちょっとおかしな生徒が増えていてなー。なぁ、メッチェたん?」  名前を呼ばれた【メッチェ・スピッティ】は、ふわぁ、とあくびをひとつしてから。 「んー……、最近、記憶をなくす生徒が増えているんだめぇ~……」  メッチェはとろんと眠そうな双眸を軽く擦りながら、ぽつりぽつりと話始めた。 「ぽっかり一部の記憶だけが綺麗になくなっている生徒が、ここ数日で何人かいるんだめぇ~……。外傷もないし、乱暴されたショックで、なんてこともなさそうなんだめぇ~」 「変な噂話もあるようだしな。いろいろ調べてみたんだが、オレサマではダメそうでお手上げ! だからチミたちに頼みたい!」  学園長の手をも煩わせるようなことを? それやっぱりロクでもない話?  思わず首を捻るが、チミたちなら出来るって信じてるからなんだぞ! とメメルはにっこり笑顔。  あっ、さっきの言葉は面倒ごとを押し付けようとしている方便だ。そうに違いない。  そんな、何かを訴えようとしている生徒たちの視線をさらっと流してメメルは続ける。 「まあまあ、これもチミたちの成長を思ってのこと! それにな、記憶を奪う何者かに出会うためには、大事な条件があるようなんだ」  それは? 言葉の続きを待つ。メメルはどこか寂しそうに、けれどいつものような笑顔で言った。 「何と変えても、忘れたい記憶があること」  他にも月の出る夜でなければいけない、記憶を奪うそれのためにクッキーを持っていかなければならない、なんて細かい条件はあるようだが、それはあくまでも噂話。一番大事な条件はそれだけだとメメルは言う。 「……まあ忘れたい記憶がなくなるわけだから、ある意味幸せなのかもしれないけどー……」  うむむと首を捻るメメルを見て、とろんと眠そうに話を聞いていたメッチェが、ふるりと首を振った。 「……忘れたい記憶があるのは、あっちも分かる。忘れることで救われることがあることも」  でも、それでも。 「………そう簡単に、誰かに預けていいものではないと思うんだめぇ~」 「それはもちろん、オレサマもそう思ってるぞ!」  だから、奪われた記憶を取り戻しにいってほしい、と。メメルとメッチェは頭を下げた。 ●  ぽつ、ぽつ、ぽつと。スペル湖の周りでは、いくつものひかりが舞っていた。  それらの多くは、ホタルのひかりだった。けれど、それに紛れて妖しくひかる、青と赤のひかり。  明らかにホタルのひかりではない、なにか。  その妖しいひかりに包まれた誰かは、その灯りをうっとりと見詰めながら呟いた。 「ああ、きれい。とてもきれい」  身を裂くような悲しみも、身を燃やすような苛烈な怒りも。大好きだったあのひとに、別れを告げられた切ない記憶だって。 「こんなに、こんなにきれいなのに」  いらないっていうんだもの。忘れたいっていうんだもの。ひとって、ほんとうにおかしいわ。  いらないのなら、代わりにわたしが大切にしてあげる。返してほしくなる、その日まで。  ………けれど不思議ね、誰も返して、って言いにこないのよ。
参加人数
3 / 8 名
公開 2020-07-07
完成 2020-07-23
【体験】夏の夜の肝試し☆驚くのはキミだ! (マルチ)
あまのいろは GM
●  夏と言えば。  新しい水着でプールに行ったり。海でスイカを割ったり、花火をしたり。浴衣で夏祭り、なんてのもいいかもしれない。  現にこの魔法学園フトゥールム・スクエアでも、水着のイベントで盛り上がったりしているわけで。 「今年の夏も盛り上がっていてよいことだな!」  そう楽しそうに言いながら。魔法で作った雲の椅子に乗って現れた【メメ・メメル】は、その背もたれに跨るように座り直すと、その場でくるくると回り始めた。 「でも、まだなーんか足りない気がするんだよな~……」  くるくるしている今の姿からは威厳だとか貫録が見てとれなくとも、メメルはこの魔法学園を纏める偉大な学園長様。  だから、そんな彼女の言葉は、ただの思い付きだったとしても、強大な発言力と実行力を持つのです。  そして学園長の言葉に振り回されることになるのは、この学園の教師と――――。 「……あ! オバケ! 夏なのにオバケが足りないな! よーしチミたち! 肝試しやるぞ☆」  ――――キミたち生徒なのです。 ●  夏のとある日、校庭のど真ん中に、朽ちた洋館が現れた。  まだこの学園に来て日の浅い生徒たちからすると、ちょっぴりホラーである。  ちょっとばかり学園に慣れてきた生徒たちからすると、日常茶飯事である。  ――こういうのはだいたい学園長の思い付きだよ。そんな言葉が囁かれ始めたころ。  ざざっと短いノイズが走ったあと、賑やかな校内放送が流れ出した。 「チミたちにもーっと夏を楽しんで欲しいオレサマからプレゼント☆ メメたん特製☆ゴーストハウスへご招待!」  校庭にいた生徒たちの視線が、朽ちた洋館に注がれる。うん、間違いなくこれだ。 「さてさて、一体全体どんなイベントなのか、気になっちゃってるよな~? オレサマ直々に説明してあげよう! しっかり聞くんだぞ☆」  マイクの向こうでふふんと踏ん反り返っているメメたんの姿が目に浮かぶ。どうしようもないことじゃないといいなあ。  メメルの言葉によれば、校庭に現れたゴーストハウスは彼女の魔法で作り出したものらしい。  一歩踏み込めばあら不思議。外見からは想像できないほど広大な墓地が広がっている。  洋風の墓石があると思いきや、その横には卒塔婆が立っていたりするという不思議空間だ。  思い付きでこんなものを造れるのだから、彼女の力は計り知れない、ということだろう。  もっと他のことに使わなかったの? とか思ってはいけない。考えてもいけない。大丈夫、そのうちこの光景をさらっと受け入れられるようになるよ。慣れって怖いね。  そしてゴーストハウスのなかでは、メメたんが造り出したゴーストや、ゴースト役を頼まれた教職員の皆さんが、既に生徒の訪れを待っているらしい。 「ただの肝試しだけじゃツマラナイと思ってな、ポイント奪取制のドキドキ仕様にしておいた!」  ――――なんて?  何を思ったか、どうやらゴーストたちが額に付けている白い布を奪うという、アクションとしてのドキドキ要素もプラスしちゃたらしい。  肝試しってひんやりするためにするんじゃなかったっけ。そのドキドキ、ちょっと違う気がするんだけどなあ。 「それじゃあ、れっつ☆肝試し! 素敵な夜を過ごしてくれたまえ☆」  その言葉とともに、どこからか小さな花火が打ち上がってぽんぽんと鳴って、校内放送はぷつりと切れた。ああ、今日は長い夜になりそうだ。
参加人数
7 / 16 名
公開 2020-08-07
完成 2020-09-13

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