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海太郎 GM 

初めまして!
海太郎と申します。

本学園に通うすべての生徒のみなさまが楽しくドキドキできるような課題をたくさんお届けできるよう頑張ります~~!


アクション、怪談が大好きです。

■エピソードに登場する講座について
 海太郎によるオリジナル講座は以下の3種類です。
 講師NPCを思いついたらまたじわじわ増やせたらなーと思っております。


▼サヴァング戦闘術(基礎~応用)

担当講師:ジョー・ウォーカー

講義内容:
 主に徒手での戦闘を想定した近接格闘術。
 手刀や掌底、足技を多用し、技の中にフェントや防御、ブーストとして魔法を織り交ぜることで、中近距離での攻防において有用性が高い。
 捕縛術としての側面も持つことから、勇者や魔王、武人コースの生徒だけでなく、村人・従者コースの生徒にも護身術として受講する生徒がいる。
 基礎体力づくりを目的とした生徒から、武道を極めようとする生徒まで、幅広い学生が履修している。


▼舞踏音楽学(基礎~応用)

担当講師:ジョニーラッセル

講義内容:
 音楽と舞踏に魔法を融合させた、ジョニー独自の論理に基づく講義。
 音楽センスだけでなく、身体全体を使った表現力、体力が求められる。
 自己強化だけでなく、周囲の士気を上げたり、敵を弱化させたりできると、いうのが触れ込み。
 一部の生徒からは歌って踊れる楽しい講義と評される一方、ジョニーの独自の理論に基づくことから、生徒をモルモットとしているのではないかとの、懐疑的な声も上がっている。


▼原始生命理論(基礎~応用)

担当講師:ノエル・アトキンズ

講義内容:
 なぜ生きるのか。
 それはすなわち、なぜ死ぬのかに直結する。
 との思想に基づき、魔物を討伐じて死と対面することで、
 すべての死と、すべての生を見つめようとする学問。
 課外活動に出たあとの1万文字近いレポート課題は苦痛だが、それでも死と向き合って得られるものは大きいと、コアな人気を誇っている。

担当NPC


メッセージ


Twitterはじめました。
何を呟けば良いのかあまり分からず、気がついたら映画メモと怪談師閲覧アカウントになっています。

作品一覧


カエル王女は美肌自慢 (ショート)
海太郎 GM
「諸君がだァい好きな『勇者活動』のお時間だぞ。乙女心満タンなカエルの女王がお待ちだ」  学園教師の【ジョー・ウォーカー】は、自分の受け持つ授業において、開口一番そう告げた。  事の起こりは、数日前にさかのぼる。  その日も、空はどこまでも晴れ渡っていた。  一点の曇りもなく、空気はすがすがしく乾いている。  本来なら雨が降ってもおかしくない時期なのに、だ。 「このままじゃ俺たち、干上がっちまう」  そんな訴えがとある地域から寄せられたのが数日前。  お気楽に見えても一応は学園長であるらしい。【メメ・メメル】もその異変には気付いていて、ジョーに視察を命じた。  その結果、地域一帯の雨天を司る『恵雨の秘石』が盗み出されていることが判明したという。  そこまでざっくりと概要を説明し、ジョーは深いため息をこぼした。 「てっきり盗賊か何かの仕業かと思ったんだがな。犯人はカエルの女王だったんだよ」  そう語る彼の眉間に、皺が寄る。 「しかも最近好きな男が出来たからスキンケアを根本から見直しただとか、そんな下らねェ理由で……」  途端、女子生徒から非難の声が浴びせられる。 「ひどーい」 「先生なんもわかってなーい!」  ジョーはチッと舌打ちした。 「やかましい!」  だが、一蹴されても生徒たちからの非難は終わらない。 「おとなしく、話を聞け」  と釘を刺し、ジョーは説明を再開した。 「今回の『勇者活動』は、カエルの女王から『恵雨の秘石』を取り戻してくるのが目的だ。説得だろうが、力ずくだろうがそこは問わねえ。恋愛相談に乗ってやるも良し、スキンケアしてやるも良し、恋に浮かれた横っ面をぶっ飛ばすも良し、だ」  質問は、と問われ、一人の生徒が手を上げる。 「カエルの女王って、美人でしたか?」  好奇心満々の問いかけに、ジョーはにやりと笑って見せた。 「おう。肌が緑色で目が黒目一色の、特徴的なキュートさあふれる美人だ」
参加人数
7 / 8 名
公開 2020-06-19
完成 2020-07-05
Shall We Dance? (EX)
海太郎 GM
●『舞踏音楽学』  音楽室に、軽やかにジャスピアノが響き渡る。 「いいねいいね! 最高だよキミたち!」  と楽しそうに声を張り上げて、学園教師の【ジョニー・ラッセル】はいっそう鍵盤を叩いた。  生徒たちは、ジョニーの演奏に合わせて思い思いのステップを踏んでいる。  『舞踏音楽学』は、音楽とダンスに魔法を融合させたジョニー独自の論理に基づく授業だ。  音楽センスだけでなく、身体全体を使った表現力、体力が求められる。  魔法によって自らを強化することだけでなく、周囲に幸せな気持ちを広げ士気を上げたり、敵の戦意を削ぎ弱化させることができる、と、いうのがジョニーの触れ込みだ。  芸能・芸術コースの生徒からは、 「いいエクササイズになるよな」 「音楽に合わせて踊るのって楽しいよね!」  と好評を受ける一方、他の学科の生徒からは、 「音楽に合わせて踊るより、もっと効率のいい魔法はいくらでもあるでしょ」 「俺たちは先生のモルモットなんだよ。先生の魔法が効くかどうか、授業中にデータを取られてるんだ」  と、冷ややかで懐疑的な声も上がっている。  そんな世間の評判もどこ吹く風と、今日も今日とて音楽室にジャズピアノの音色を響かせていたジョニーだが、その日ばかりは少し様子がおかしかった。 ●ジョニーの危機  その日のジョニーは、ひどくしおれていた。普段なら元気に跳ねている癖っ毛も寝ぐせも、心なしか落ち込んでいる。  授業開始だというのに、ピアノの蓋を持ち上げることもなく、彼はただ椅子に座っていた。  何かあったのは一目瞭然だ。 「えーっと……」  見かねた生徒の一人が声をかける。 「先生? 恋人にフラれたりしましたか……?」  ジョニーは沈み切った様子で生徒を見遣った。 「僕の授業って、やっぱりあんまり役に立ってないかな……?」  生徒たちに何とも言い難い沈黙が流れる。 「役に立てられるかどうかは、個人にもよる気がしますけど……」  という控えめなフォローを聞き、ジョニーは深いため息をこぼした。 「一部のOBから、この授業の必要性を聞かれちゃって……芸術や芸能を極めるなら魔法はいらないって……中途半端な学問って言われて……僕うまく答えられなくて……」  青菜に塩とはこのことで、ジョニーはしおしおとへこたれてしまっている。 「ところで生徒諸君、頼まれちゃくれないかな……」  と言ってひらりと見せたのは『勇者活動』の詳細が記載された紙だった。 「簡単なゴブリン討伐なんだ。巣もそんなにまだ深く作られていないし、ゴブリンたちも若くて知恵が浅い。だから、この勇者活動で『舞踏音楽』が役に立ったって証明してきてほしいんだ……」  しょぼくれきったジョニーを前に、生徒たちは顔を見合わせた。
参加人数
6 / 8 名
公開 2020-06-26
完成 2020-07-14
音楽と喧嘩は酒の花 (ショート)
海太郎 GM
 生徒たちの前に立った学園教師の【ジョニー・ラッセル】は、何とも言えない顔で生徒たちを見渡した。 「……ねえみんな、酒場での演奏と、喧嘩って、自信ある?」  普段の明るさはどこへやら、ジョニーの表情は陰鬱だ。  それもそのはず、右手の指が見事に打ち砕かれて、包帯でグルグルにまかれている。 「……どうしたんですか?」  と案じた生徒に問われて、ジョニーは陰鬱に顔を上げた。  彼が語った事の顛末はこうだ。 「友人が営んでる、『Not for Me』って酒場があるんだ。時々有名な演奏家も立ち寄って好きに演(や)っていくから、それなりに地元でも人気があってね」  だがそこに、目を付けた悪党がいた。 「音楽団が来る日は、お客さんも当然多い。そこを狙って、『Not for Me』のライバル店が、無法者たちを送り込むようになったんだ。賢い連中で、ガードマンたちを雇っている日は絶対に襲ってこない。普通のお客さんと演奏家しかいない時を狙って、店を荒らしに来るんだ」  それで、昨日たまたま居合わせたところでジョニーとひと悶着起こしたのだという。  四人は倒したが、多勢に無勢、挙句客を人質にとられたところを後ろから強かに殴り倒され、十二対一でぼこぼこに負けてしまった。 「残党は、全部で八人。だけどあからさまな武装にはしっかり警戒してくるから、あくまで軽装で……他のお客さんも怖がらせちゃいけないしね」   「『課外活動』の一環として、この問題に取り組んでほしい。もちろん、無法者たちをやっつけることも経験の一つなんだけど、芸術・芸能コースのみんなには、お店での演奏、お客さんを不安から救えるような明るいパフォーマンスを披露するってことも、しっかり経験してほしい」
参加人数
8 / 8 名
公開 2020-07-03
完成 2020-07-20
【水着】鮫に歌えば (EX)
海太郎 GM
●OBの苦言  その日、演奏会から帰ってきたジョニー・ラッセルは実に満足げだった。 「いやぁ、自分が教えた生徒が立派に音楽家として活躍してるのを見るほど、幸せなことはないね~」  ニコニコとご満悦に、ラッセルは赤ワインのボトルを空ける。  楽しく酔っ払い、音楽を奏でて歌いながら、教え子の活躍を思い返してまた嬉しそうに酒を飲む。  だが、ご機嫌なジョニーのもとに辛い知らせが届いた。 「ラッセル先生、これ先生宛の手紙です」 「忙しいから後にして」 「でも緊急の知らせで」 「じゃあ君が読んで。耳だけ貸すか……」 「OB会からですよ、ラッセル先生」  ジョニーはぴたりと手を止めた。 「……貸してくれ」  手紙を受け取り、文字に目を走らせる。  内容はこうだった。 ・ゴブリン退治程度の簡単な仕事で『舞踏音楽学』の必要性は証明できない。 ・歌と踊りは芸術性としてその価値を高めるべきであって、戦闘の舞台は他のものに任せればよろしい云々。 「……そっか……そうですか……」  ジョニーは深く息を吐いて髪をくしゃりとかき上げた。  酔いはあっという間に醒めてしまった。  ジョニーは部屋の中をうろうろ歩き回って考えを巡らせる。その目はやがて、友人から送られてきたSOSの手紙に留まった。 ●海開き! 鮫開き!? 「親切なみんな、良かったら次は、『舞踏音楽学』の力でフラッシャーをぶちのめしてくれないかな!」  授業が始まった途端ニコニコとそう言い出すジョニーを前に、生徒たちは呆気にとられた。 「フラッシャー……ですか?」 「そう。友人がそろそろ海開きをするんだけどね、フラッシャーの群れがそばの海を回遊していて困ってるらしいんだ。群れを壊滅、とまではいかなくても、何匹か撃退してきてほしい」 「えっ、でも先生、フラッシャーって、水の中にいるんでしょう?」 「そうだよ。だからこそ『舞踏音楽学』が挑む価値がある。音楽があって、ダンスがあれば、『舞踏音楽学』はどこででも力を発揮できるはずなんだ」  ジョニーの目は、強い光を宿していた。 「君たちの実力なら、船の上でもきっと存分に戦える。……大丈夫」  それに、とジョニーは言葉を続ける。 「特別に、今度の『勇者活動』で必要な衣服……つまり水着なんかは、こっちでお望みの物を手配するよ。舟だって出す。仕事が終わったら、海の家の友人も酒やごちそうで歓迎してくれるはずだ。……学校の課題で海豪遊なんて、悪い話じゃないだろ?」  フラッシャーとの勝負、そして夏休み前のお遊びの予感に、生徒たちは思わず、顔を見合わせたのだった。
参加人数
5 / 8 名
公開 2020-07-13
完成 2020-07-29
原始生命理論学【馬と貴族の死生】 (EX)
海太郎 GM
 夜の教会。  一人の女が懺悔室で信者の言葉に耳を傾けていた。  癖のない真紅の長髪、黒いタイトなドレス、翠緑目の美人。名は、【ノエル・アトキンズ】。  普段はフトゥールム・スクエアにおいて原始生命理論学の講師を勤めているが、仕事の空き時間で時折各地の教会に赴き、何か異変が起きていないか察知するのが日課だった。  その日、懺悔室に来たのは一人の男だった。  相手の姿は見えない。だが、鼻についた香水は、非常に高価なものだとすぐに分かった。 「ああ、神よ……どうか我が身をお救いください……」  そう口にする声は、確かに震えていた。 (……なるほど)  ノエルは僅かに目を眇めた。  ここに来れば勇者の卵たちが事件を授業の一環として解決してくれるとの噂を聞いて、中流貴族がトラブルを持ち込む気でいるのだろう。これまでにも、大小様々な雑用を、貴族に持ち込まれたことはあった。  だが、この震えぶりはなんだろう。  これまで受けてきた懺悔とはなにか違うものを感じ、ノエルは先を促す。 「何をしたのです」  男は、待っていたように、ぽつぽつと語り始めた。 「私は、速く走る獣が好きでした。各国から珍しい生き物を取り寄せ、檻の中で駆け比べをさせたこともあります。……興行としても、一部の界隈で、大変人気を博したのです」  いかにも、中流貴族が上流貴族のお眼鏡にかなうために編み出した策といった響きだ。  たしかに、一時的に目を引ける娯楽だろう。だが、末永く取り立ててもらうにはまた別の努力が必要となるはずだ。  ノエルの読みどおり、男の沈痛な言葉は続いた。 「……それで。先日ついに、とある売人から、名馬を買い取ったのです。……とても、立派な馬で、興行でしっかり成績を残せば、軍馬としてとある将軍に献上することができるかもしれない……。願ってもないつながりが得られるかもしれないと、そう考えました」 「それで」 「……売人が連れてきた馬は、デスレイプニールでした」  ノエルは眉根を寄せた。  デスレイプニール。  神様の馬を真似て生成されたと言われる魔物。  八本の足を持ち、その速度は、水上すらも疾駆するという。 「願ってもない馬だと思いました。神の馬を、献上できるのであれば、きっと……きっと、気に入っていただけるだろうと」 「……そうは、いかなかったのですね」 「はい……」  貴族は苦々しく呻いた。 「デスレイプニールは、実に好戦的でした。私のことは最初から歯牙にもかけていなかったのですが、将軍のことは、ライバルと認めました。そして、蹄の毒で、将軍に大怪我を追わせ、逃げ去ったのです」  貴族の声は、震えていた。 「それが、今朝のことです。……デスレイプニールは、まだヴェステラ平原を逃げ続けています。将軍は一命をとりとめましたが、デスレイプニールの殺害を、私に命じました……。ですが、将軍すら叶わなかった馬に、私が叶うはずなどない……。事実上の、死刑宣告です」  ノエルは静かに言葉を聞いていた。 「……ここは教会です。祈るあなたに与えられるのは、自分の死と向き合う安寧だけでしょう」  死は、生き様に由来する。  馬を献上することでより高位の貴族に取り入ろうとした生き方が、彼の死を招こうとしている。  原始生命理論学の講師としては、手軽な教材として眺めるに値する死の話だった。  だが、講師である以前に、ノエルは勇者だ。  救いを求めて震えるものを前に、手を差し伸べないはずがない。 「教会で得られる安寧と死に、耐えられないのなら……」  そう口にするノエルの声は、希望の光に満ちていた。 「より確かな救いを求めるのであれば、フトゥールム・スクエアへお越しください。貴方を、救済しましょう」  懺悔室の壁の向こうで、男がはっと息を呑むのが分かった。 「……ありがとうございます……ありがとうございます!」  男は何度もそう繰り返したかと思うと、慌ただしく駆け出した。 「……さて」  ノエルは小さく息をついた。 「講義の支度をしなくてはな」  翌日、ノエルは自らの授業を専攻する生徒たちに対して、デスレイプニールの討伐を課題として課した。 「機動力に優れた名馬だ。人間の足で追いつくことはまず難しいだろう。まずは足留めの策を打ち、確実に動けない状況を作り出すことをお勧めする。また、デスレイプニールが駆け回っているヴェステラ平原は、平原とは名ばかりの、小高い凹凸の多い土地だ。隠れられる程度の小さな横穴もあれば、飛び出しに向いた滑走路じみた坂もある。奇襲には向いた土地だから、地の利を上手く活かせば有利に戦えるはずだ」  ここまでは通常の討伐と変わらない。  だが、本講義は『原始生命理論学』だ。これで済むはずがないことを、多くの生徒は理解している。  なぜ生きるのか。  それはすなわち、なぜ死ぬのかに直結する。  死に方はすなわち生き方。死はすべて、それまでの生に起因している。  それが、原始生命理論学の原理だ。  ゆえに、本講義では、魔物が死ぬ様を、つぶさに観察し、死と対面することを必須とする。  そして、すべての死と、死に至るまでの生命へ敬意を払い、送ることを主眼としている。  そんな『課題活動』の独特さが、コアな人気を誇っている。  もっとも、課題活動後の一万文字近いレポートもまた、実に悪名高いのだが。 「さて。今回のレポート課題は【馬と貴族の死生】だ。なぜ馬が死ぬのか、なぜ貴族が生きることになるのか。彼らの死生について、一万文字のレポートを課す」  デスレイプニールの討伐、そしてレポート課題の提出を完了させること。  この2点が、今回の課題だ。 「諸君らが良き学びを得ることを、期待している」  そう言って、ノエルはわずかに微笑んだ。
参加人数
5 / 8 名
公開 2021-05-08
完成 2021-05-27

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