学園の教育システム

2学期制

学園では、現状最も普及している暦基準「勇者暦」に基づいて、
1年を365日、12か月分割にて扱います。さらに細かな区分として、
1か月を平均30日(30日と31日の月がある)と規定し、
さらに1か月を7日ずつ「週」と区分しています。
1週間の内、月曜日~金曜日を平日、土曜日・日曜日を休日、学園の指定日を祝日と扱います。
平日の指定時間は、カリキュラムに基づき出席義務のある「授業」を行います。
それ以外の時間は「放課後」と呼ばれます。
休日には出席義務のある授業は行われませんが、
学生の意欲に応じて教師が特別授業を行う場合があります。
祝日には、学園指定の催しが開かれることもあります。
(現代社会と同じ思考方法です。閏年もあります)

学期を前期・後期という2期に区分しており、
各期の移り変わり時には期末テストや昇格試験などがあります。

「授業」と「課題」

上述の授業のほかに、学園が認定する「勇者活動」を行う場合、
平日休日・授業の有無に関わらず、勇者活動を行うことが優先されます。
そして、その時間は授業の「課題」を行なっている、として扱われます。
学園に所属する生徒は、世界各地から課題として寄せられる問題を、
自由に選択し、解決を目指します。

単位の認定とランクアップ

カリキュラムに基づいた授業を受けたり、課題を行うことで、
学園指定の基準を満たした場合、単位が認定されます。
単位が認定されると、単位ポイントとして蓄積され、
ポイントと交換して技を取得したり、コースのランクが上げる事が出来ます。

学園生活

〇学生寮【レイアーニ・ノホナ】

女子寮「レイアーニ」、男子寮「ノホナ」を合わせてこのように呼ばれます。
ランク毎に寮が分かれるため、複数のレイアーニ寮、ノホナ寮があります。
寮のランクによって、機能の吉し悪しはあるものの、生活に関する設備は基本的にあります。

学園に入学した際には、強制的に居住区域内の指定寮にて生活することになります。
個別部屋以外は共同スペースとなり、異性寮への侵入は原則禁止です。
個別部屋は、コースランクが上がるほど豪華になります。
共同スペースの豪華さも、それぞれの寮のコースランクに見合った豪華さとなります。
共用スペースとしては、炊事場、大浴場、談話室などがあり、自由に使用できます。

学園の規則

『フトゥールム・スクエア基本原則』

第一条
学園に所属する者は、常日頃、勇者的行動を意識して生活を送る義務がある。

第二条
本学が掲げる勇者的行動は、以下の通りである。

・他者を不当に害する危険のある魔物、並びにそれに類似する生物等の駆除

・他者を害する意思のない生物の保護

・他者を救済するための直接的・間接的行動

・未開領域における調査活動

・他者を害さない勇者としての研鑽

・研究目的による最低限度の資源収集・処理

・所有権不明の宝箱の中身、及び魔物討伐時の取得物獲得並びに使用

・上記に類似する、己の信念に基づく行動

第三条
学園に所属する者には、学園より衣食住等の生活に必要な環境が提供される。


学園では、上記基本原則以外にも、幾つかルールが存在します。
学園長の気まぐれで増減することもあるので、一概には言い切れませんが、
基本的に「故意に他者を肉体・精神的に傷つける行為」でなければ、許容されることが多いです。

また恋愛に関しては、同種かつ異性間の恋愛だけでなく、同性間・異種族間での恋愛も認められています。
基本原則以外の大きな規則と言えば寮に戻る門限くらいですが、
それも多少の夜遊びは怒られるものの、黙認される場合が多いです。
ちなみにどんなにバレないように異性寮へ侵入しようとしたり、夜遊びをしようとしても、
学園内には、学生が分からないような至る所に「ウーツルの欠片」が備えられており、
学園長を筆頭とするごく一部の有力者は、
何か問題があった際に学内の事態を瞬時に把握できるよう備えがなされています。
そのため、これを逃れて何か悪さをするようなことはできません。
叱られないのは、あくまで学園長などが怒るレベルではないと判断しているためです。

魔法学園【フトゥールム・スクエア】

『第一校舎「フトゥールム・パレス」』

特別な催し物や、大人数による共同授業、多学年・他コースによる合同授業、
集会やレクリエーションの際に使用されることの多い施設です。
その他学園の中で主要な機能を持つ施設が集約されています。
高さ30階、地下40階、地表面積50平方km程度の大きさを誇る、学園の目玉とも言える施設です。
遠くから見た姿は要塞と見間違えるような巨大なお城であり、
学園の威光と繁栄を物語っているかのようです。

設立当初から存在する施設を改修を施しながら利用している施設のため、
施設全体は古めかしい石造りが基調となりますが、内部は清潔で美しいです。

〇ファンタ・ブルーム大講堂

学園中心部にある大きな講堂。
一度に5万人以上が入る事が出来る広さを持ちます。
入学・卒業式など、大きな式典を行う際に用いられます。
普段はテーブルや椅子が並べられており、大規模な食事会などに用いられることが多い他、
申請を出せば誰でも利用可能のため、様々なクラブ活動がここを利用しています。

〇マスターラウンジ

「マスターランク」に達している学生ならば自由に使えるラウンジ。
ここでしか食べられない食事やVIP待遇のサービスが受けられる。

〇大図書館:「ワイズ・クレバー」

先輩達が世界中から集めた文献やその模写が貯蔵されている。
ここに貯蔵する書物や学生の判断によって決定できるため、
貯蔵した当人にしか意味が分からないメモ書きなんかも貯蔵されており、
この中で目当ての本を探すとなると、一般人には至難の業である。
学園で認定を受けた「図書委員」に聞けば、大抵本を見つけてくれる。
不当な持ち出しなどが無いよう、学園で全ての蔵書に防犯魔法をかけている他、禁書の棚などもあります。

【基本的な蔵書分類】 0 総記
1 哲学・宗教
2 歴史・地理
3 社会科学
4 自然科学
5 技術
6 産業
7 芸術
8 言語
9 文学
10 魔法学
11 精霊学
12 非書籍(紙の切れ端、文字の書かれた亀の甲羅など)

〇植物園「リリー・ミーツ・ローズ」

世界中の植物を集め、生育している場所です。
元来は植物学的な見地から、研究材料を保管するために用意された場所で、
無造作に植物が生育されていましたが、
建造当時学園から管理を任された「リリー」と「ローズ」という生徒によって、
徐々に環境が改善され、今では1つの芸術作品のような植物園となっています。
内部は温度帯や植物の色合いなどによって複雑に分かれているため、一種の巨大迷路です。
ですが、屋外のオープンスペースにあるので、最悪空を飛べば脱出できます。
植物園の中には、幾つか木々によって空から覗けないような場所があり、
その中のどれかにはリリーとローズがかつて想いを込めて築いた施設があるらしく、
「植物委員会」の生徒によって、秘密裏に管理されていると言います。

〇生物園:「アニパーク」

生物園という名前ですが、実質的には動物園のような役割を持ちます。
あまり凶暴ではない原生生物を中心に、様々な動物が飼育されています。
「生物委員会」のメンバーが飼育を行なっており、中には動物とのふれ合いや、
曲芸と組み合わせたショーを行ない、バイト代として収入を得ている者もいます。

〇湖:「スペル湖」

学園の西側に広がる広大な湖です。
湖畔には公園もあり、生徒や近隣の住民の憩いの場になっています。
また、釣りのような水辺のレジャーや泳ぎの授業などもここで行なわれています。

〇活性火山:「フラマ・インペトゥス」

活性火山ではありますが、学園により魔法で噴火を管理されている火山です。
今ではこの山の周辺にも森が広がっている他、山を生息地とする生物の飼育も行なっています。
また、体力作りなどの面から山登りが行なわれたり、
修行スポットの様に改良されている部分もあります。

『更生施設「プリズン・スクエア」』

学園の規則などを破った者が入れられる、学園僻地にある大型校舎です。
ここに入ることが決まると、プリズン・スクエア内での共同生活を義務付けられ、
性別による部屋分けはあるものの、同性全員が1つの同じ部屋で生活を送る事となります。
更生されるまで通常の学生とは別カリキュラムにて教育を受けることになります。
ここの更生システムは過激で、最初は抵抗する者達も、
最後には「聖人堕ち」して戻ってくると言われています。

『旧校舎「アリエ・アガルペリア」 』

勇者暦設立直後から使用されていた校舎です。
フトゥールム・スクエアがギルドから魔法学園に変遷を経ていくにしたがって、
使われなくなり、現在では一般生徒の立ち入りが禁じられています。
現状、中がどのようになっているか知る人物はごく限られています。

第二~第九校舎

第二から第九までの名がついた大きな校舎が8つと、
その周辺に授業や課題内容に応じた様々な施設があります。
また、施設の間を縫うように生徒達が設立した各クラブ用施設も乱立しているため、
各種校舎周辺はかなり混雑している印象です。

保護施設

学園内にある「なにがし山」の中に存在する施設。木造一階平屋建て。
正式名称『転用建屋第17倉庫』。愛称『ミラちゃん家』。命名は学園生徒によるものです。
『ミラちゃん』とは当施設に住み着いている、光の精霊の名前です。正式名称は『ミラージュ』。
この命名もまた、学園生徒によるものです。

もともとは芸術クラブの施設のひとつでしたが、新しい施設が出来てから長らく放棄。
それを問題視した運営委員会がリフォームを提案。
学園生徒達の『何らかの事件に巻き込まれた人間を保護する施設として活用出来ないだろうか』という運用アイデアを採用し、現在の形になりました。
当施設は収容者が安心して滞在出来るよう、さまざまなインフラを完備。
防犯対策としては【ラビーリャ・シェムエリヤ】教諭が防御結界を設置。
現在のところの保護施設の管理運営は、おおむね生徒達の手によってなされています。
監督顧問をしているのは、【ドリャエモン】教諭です。
収容者の素性その他については、学園運営、および施設関係者以外には、基本明かされません。


学園の周辺施設

〇居住区域「レゼント」

学園施設に直結している、いわゆる学園都市です。
本来は1つの街として機能するほどの大きさではありますが、
街の中に政治的な意味での代表は存在せず、
学園が居住と商売を保証している特別区、という形で形成されています。

〇政治

居住区域の政治に関しては、学園内の「生活委員会」が各種街の運営を担う形にて、
自治統治が行なわれています。

〇名所

基本的に学生が生活する場と言う事もあり、最先端の技術や娯楽が集約されています。

「クイドクアム」:超大型商業施設。大抵の商品はここで揃います。
         また、学園内には、クイドクアムの出張所も購買部として設置されています。

「スタリウム」:世界各地に散らばる卒業生たちが集い、情報交換を行っている酒場です。
        未成年の飲酒・喫煙は禁止ですが、搾りたてミルクのようなノンアルコールドリンクや、
        煙草のように煙を出せるマジックシガーなども用意されているため、
        大人な気分が味わえます。

「勇者の穴」:アトラクション形式で勇者としての腕試しが出来る訓練スポットです。
       地下にまで広がった施設は、見た目以上の面積を誇ります。

「スペオケ」:施設が反魔法素材で構成されている呪文詠唱訓練施設。
       この中であればどんなに大声で魔法を唱えても怒られないため、
       ストレス発散にも利用されます。