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橘真斗 GM 

ご覧いただきありがとうございます。

こんここーん♪
橘真斗(たちばなまさと)です。

アイドルシナリオに定評のあるゲームマスターとして、活動をしていました。


得意ジャンル
・バトル
メカや人同士のバトルなどが得意です。
文字数との闘いになりますが、熱くかっこよく仕上げれるようにしていきます!

・日常
海で遊んだり、山で遊んだりなどの日常シナリオもよく書きます。
夕日を眺めてキャッキャウフフなど、砂糖を吐くようなプレイングお待ちしております。


ツイキャス: 毎週水曜日22:00~ 配信しています 
https://twitcasting.tv/masato_write

担当NPC


《後輩》アスカ・レイドラゴ
  Lv4 / Rank 1
黙っていれば美少女ともいえる金髪娘。立派な二本の捻じれた角をもっていることがひそかな自慢。 粗暴で好戦的、蹴り技を得意とする。チョコレートをはじめ、甘いものが好き。 粗暴というか乱暴な口調で好戦的でもあり、魔王を目指している。 もともとが自己中心的な性格ではあったもの現在は落ち着きをみせはじめている。 とある依頼のあとからずっと、血濡れのロケットと指輪を身に着けている。 =============== ■公認NPC □担当GM:橘真斗 規約により、以下のことはお誘い頂いてもできません。 予めご了承ください ・フレンド申請(受けることは可能です) ・公式クラブ以外への参加/発言

メッセージ


【2020/9/4 更新】
≪今後の予定≫
月1本ゴブリンバスターズ系ガチバトルシナリオを中心に行っていきます。
イベントシーズンになったら雑技団シナリオをだしていくような感じです。

《ファンレター》
新たなファンレター大変ありがとうございます。励みになりますので、いろんなご意見お聞かせください。




作品一覧


【水着】求ム!海の家を手伝ってくれる人 (ショート)
橘真斗 GM
~逆転の一手~  アルチェ、サビア・ビーチのとある海の家。  海の家はこの季節が稼ぎ時ではあるが、この店は静まりかえっている。 「出遅れた、このままでは店の売り上げが立たんなぁ……どないしょ」  海の家を経営するオーナーの【トム・ブレイカー】はがっくりと肩を落とし独りごちる。  今回が初参入であるものの、もう少し入るだろうという予想が大きく外れてしまった。  そんな時に耳にしたのは魔法学園の学生のライブに人が集まっているという話である。 「なるほど、その手はなかったなぁ。キレイどころもイケメンもいるようやし魔法学園にちょいと頼んでみる手でいこか」  決断は早く、それが彼のモットーでもあり数々の思い付きを形にしていく秘訣でもあった。 ~集いし『ゆうしゃ』たち~  魔法学園の授業の一環として受理されたの依頼に生徒たちが引率の教師と共に姿をみせる。 「よぉー来てくれたわぁ、ホンマ助かるわぁ!」  サングラスにアロハシャツの陽気なトムがシェイクハンズで挨拶を一通りすませると依頼の説明をはじめる。 「今回、頼みたいんわ、店の手伝い全般やな。大まかにはホール、キッチン、呼び込みの3つ。水着でやってしっかり目を引いてもらいたいんや」  ふむふむとうなずく生徒たちは店内にある広いステージに視線がいく。 「暇な時間があれば、ステージでなんかやってもええよ。歌も歌えるし、楽器は一通りあるから、使ってもらってもええよ。ワイも演奏できるさかい、言ってくれればかまへんよ」  納得してくれた様子の面々に頼もしさを感じたトムは笑顔で伝える。 「ほな、開店までもうちょいやから、最後の詰めよろしく頼むで~」  ゆうしゃたちの一夜限りの海の家デビューが決まった。
参加人数
5 / 8 名
公開 2020-07-27
完成 2020-08-13
ゴブリンバスターズ~新入生を救え~ (ショート)
橘真斗 GM
●想定外 『ゴブリンなんて、ザコ中のザコじゃない! 調査なんて言わずに殲滅よ!』  朝方、そんなことを口にして冒険にでた自分を恥じたいと【アスカ・レイドラゴ】は感じていた。  実入りの少ないゴブリン課題といくことで、人が集まらなかった。  そこで、新入生でパーティを組み調査に向かったのだが、巣穴の入り口から奥に入ったところで、下層へ落されて、多数のゴブリンに囲まれる事態になってしまったのだ。 「ゴブリンって、こんなに強いやつらだったの!」  傷ついた腕から流れる血を服で止血しながら、アスカは小さく悪態をついた。  単体のゴブリンはそう強くはない。  だが、今回の依頼は巣穴の攻略であり、予想以上にゴブリンたちが統率の取れた行動をとってきたのだ。  パーティメンバーだった壁役がまっさきにハリネズミのようにナイフを突き刺される。  ゴブリン達の醜悪な顔がアスカや女魔法使いの顔を見て物色するように笑みを浮かべた。 「時間を作るから、逃げてっ!」  魔法使いが呪文を唱えて突破口を開き、ヒーラーと共にアスカは逃げた。  逃げている途中ではぐれてしまったヒーラーがどうなったか、逃げるだけ精一杯だったアスカにはわからない。  道中にゴブリンを蹴散らしてきたものの、傷が多く複雑な巣穴の影に隠れてやり過ごすのが限界である。 「これで覇王を目指すなんて……笑っちゃうわ」  課題のために出発して、時間がどれだけ経過しているのかもわからないが、ゴブリン達の声が絶えず聞こえているのだけはわかる。  まだ、アスカかほかのメンバーを探しているはずだ。 「ギギギィ!」  アスカの頭上から光が差しこむ。 「見つかった!? いや、横穴があるわね……ともかく、戦略的……撤退よ!」  龍の羽にも傷を負っているから飛ぶことはできない……だが、鍛えてきた二本の脚はまだ動く。  ただでは死ぬつもりはない。  少数同士での戦いであれば、まだやりようはある。  古きドラゴンの血がそうさせるのか、彼女の目は闘志を失わずに燃えていた。 ●未来のために  課題を探している生徒の前にシュッと【ユリ・ネオネ】が姿をみせる。 「ごめんなさい、至急みんなにやってもらいたいことのがあるの」  なんと前触れもなく、現れたユリの姿に生徒達は居住まいをただした。  ユリが至急というのであれば、相当な難問のはずである。 「今回の話は皆に新入生を助けに行ってもらいたいのよ」  新入生がトラブルに巻き込まれたこれはよくある話なので、そこまで難しそうではないなと安心する一同。 「ゴブリンの巣穴の調査を頼んだのだけど、朝から出発して今も帰ってきていないわ。もしかしたら、中に入って討伐に向かったのかもしれない」  自業自得じゃないかといえばそうである。  だが、同じ学園の後輩をその一言で切り捨てていいのだろうか? 「報酬はそこまでだせないけど、未来ある学園の後輩のために力を貸してくれないかしら?」  ユリの願いを聞き届けた生徒達は日が落ち始める中、準備に取り掛かった。  
参加人数
8 / 8 名
公開 2020-08-10
完成 2020-08-28
≪雑技団≫荒ぶるアーラブルでトラブル (ショート)
橘真斗 GM
●荒ぶるアーラブル現れる  大陸一の高山『アルマレス山』の麓に広がる『八色の街』トロメイア。  その西側エリアの中心にある八角形の大きな広場に面した一等地に大きな劇場がある。  もとは巡礼客を慰撫するために作られた『トロメイア大劇場』はトロメイアの名所となっていた。  さまざまな種族の出演者が入りまじった多種多様な演劇や音楽がみれることでいつも満員御礼である。  だが、外の盛り上がりとは裏腹に大劇場の支配人は困っていた。 「来るはずだった劇団が到着していないぃ!?」  アルマレス山脈付近を通ってくる予定であったのだが、アーラブルが道をふさいでいるため足止めを食らっているようである。 「時間通りに間に合えばいいが、そうでないなら今後の契約も考えなければな……ブレイカー雑技団、か」 支配人は到着予定の劇団の名前を口にするのだった。 ●コルネ先生はカワイイ  一方、フトゥールム・スクエアでは【コルネ・ワルフルド】が課題の概要を説明しはじめる。 「今日の課題は、大陸一の高山『アルマレス山』で興奮状態になっているアーラブルを退治することだよ」  健康的な笑顔とたわわな胸を揺らしてコルネは説明を続けた。 「興奮状態で大量発生に移動しているため、街道がふさがれていて流通ができないみたいだね」  状況を知らせてきた報告書を片手に尻尾を振ってコルネはアーラブルについての説明に入る。 「アーラブルは赤いものを見ると反射的に突撃する性能をもっていて、頭部に生えた角で突き刺してくるので注意するんだよ」  自分の頭に指を立てた手を当てて、もーもーとアーラブルの真似をする。 (コルネ先生がカワイイ!)  牛の真似をして腰を揺らすコルネの姿に生徒達は全員同じうことを思っていた。 ●トム・ブレイカーの受難 「あー、もうーあかんわー!?」  ブレイカー雑技団の団長である、【トム・ブレイカー】は暴れて突っ走るアーラブルから、走って逃げている。  赤いアロハシャツを着ていたのが運の尽きだった。  馬車で来ていたのだが、群れに突撃されて横転して、負傷してもいる。 「せっかくの、大舞台に間に合わんなんて、やってられへんわ! 神様仏様、誰でもええから助けてぇー!」  届くか届かないかわからない願いをトムは叫ぶしかなかった。
参加人数
3 / 8 名
公開 2020-08-22
完成 2020-09-08
ゴブリンジェネラル現る (ショート)
橘真斗 GM
●狩りの始まり ―シュターニャ近郊のとあるゴブリンの巣― 「クイタリナイ……エサ、トラエル」  重厚な鎧を装備したゴブリンがペッと骨を吐き捨てた。  その骨は牛の頭蓋に当たり、カランとなる。  鎧を装備したゴブリンの周囲には牛や、豚の骨が多数散らばっていた。 『カリ! カリ!』  4体のゴブリンが声高らかに叫び、剣をぶつけてキンキンと甲高い音を立てる。 「イクゾ……カリノジカンダ」  ゴブリン達を率いるゴブリン、ゴブリンジェネラルは通常のハイゴブリンよりも何倍も大きな体を揺らしながら、先陣を切った。 ●ゴブリンの襲撃 「今回も貴方達には難しい課題を持ってくることになったわよ」  【ユリ・ネオネ】はすっと掲示板の前に現れると、まだ張り出されていない最新情報を話はじめる。 「やることはゴブリン退治。よって報酬は決して多くはない。リスクに合わないタイプの依頼ね」  ユリの話を聞く生徒が一斉に減った。  どうせ課題を遣るのであれば楽して稼げる方がいいと考えるのは当然のことである。  予想通りのリアクションに落胆するユリの耳によく通る声が聞こえてきた。 「ゴブリンが相手なら、やるわ。どんな依頼でも」  人込みの中かをかき分けて出てきた【アスカ・レイドラゴ】はユリの落胆しがちだった目を強い意志を持つ目で見返す。 「早く話なさいよ、張り出されてないという事は緊急性の高い依頼なんでしょ?」  数日前までは新入生と思っていたのだが、見違えるほどに成長したのだとユリは思った。 「ええ……でも、あなたではまず無理ね。どうやら敵はゴブリンジェネラル率いる殲滅部隊だから」 「ゴブリンジェネラル?」 「そう、まぁこっちで分類上そう呼んでいるだけで種族として強いゴブリンね。でも、知能があり人語も理解するわ」  人語を理解するゴブリンと聞いて、アスカは顔をしかめる。  ただの怪物ではなく、意図して殺しなどを楽しめるやつかもしれないのだ。 「確認数が少ないケースだから、同じかどうかはわからないけれど知能が高く、装備もいいものを持っているとされているわ」 「やっかいね……」 「ええ、本当に。もっと厄介なのは殲滅部隊として4体のゴブリンライダーも確認できていることよ」 「ゴブリンライダー……確か馬などに乗っているゴブリンよね?」  ゴブリンについて調べていたのか、アスカはユリが驚くほどの知識を見せる。 「ええ、そうよ。ただ、どうやら属性装備をもっているのか得意属性がある4体が確認されているわ」  面倒な相手だなと思った生徒がさらに減った。  報酬も低く、難易度が高い課題で怪我などしたくはない。 「速度は早く、馬の方はただの馬でなく麻痺を与える蹄を持っているわ」 「麻痺対策と……上に乗ったゴブリンは毒矢を持っている可能性もあるから毒対策も必要そうね」  アスカは顎に手を当てながらじっくりと考えていた。  普段は粗暴で手が付けれない問題児と他の教師からは聞いていたが、ゴブリンに関してはそんな様子はない。  その理由をユリは知っている。 「ええ、とにかく倒そうと思わないで、多少でもダメージを与えて撤退させれればそれで充分よ」 「分かっているわ……消滅したら……何にもならないもの……」  ユリの言葉に血濡れのロケットと、指輪をぎゅっと握りしめてアスカは依頼を受けることを決意した。
参加人数
3 / 8 名
公開 2020-09-14
完成 2020-10-02
【体験】メメたん秋の美味祭り (マルチ)
橘真斗 GM
●食欲の秋  ―フトゥルーム・スクエア中庭― 「いやぁ、すっかり秋だねぇ~」  【メメ・メメル】が中庭の気が紅葉を見せている。 「メメたん先生! こんにちわなの~!」  落ち葉を箒で集めて掃除をしている【キキ・モンロ】が手を振ってきた。 「掃除にせいをだしていて、えらいねぇ~学生の鏡だよ。うんうん」 「落ち葉を集めて~、これから焼き芋するの~。学園の畑で収穫できたの~」  中庭の中央には気づけば焼き芋を焼くための準備がはじまっている。 「そうだ! このままでは勿体ないよ、キキたん! 新入生の歓迎会として秋の味覚祭りをやろうじゃないか!」 「秋の味覚祭り~? 名前を聞くだけでも美味しそうなの~」  メメル学園長は『いい考えがある』といった顔で、協力者を探しに駆け出すのだった。 ●メメたん秋の美味祭り 「えー、ということで、新入生の歓迎を兼ねての食事会を開くことになったんだよ」  学園長からの指示を受けて【コルネ・ワルフルド】は疲れた様子で返ってきた生徒達に話をしはじめる。 「タイトルは『メメたん秋の美味祭り』ということで、秋の味覚を君たちには取りに行ってきてもらっていたんだ」 「妙な課題だと思ったら……そういう魂胆だったのね」  【アスカ・レイドラゴ】は背中の籠に大量のキノコをもってジトーとした目でコルネを見る。  課題が終わったかと思えば次の課題であるが、せっかくとってきたものなのだから、確かに使わねば損だ。 「疲れているだろうから開催は明日、焼き芋とキノコ鍋の用意はできているけど、他にふるまいたいモノがあれば存分にやってよいと学園長から許可はもらっているんだよ」  コルネの言葉に腕に自信のあるアスカの目が光った。 「いったわね、これでもね。料理は得意なのよ。レイドラゴ家秘伝の味を見せてやるわ!」 「当日はただ飲んで騒ぐもよし、料理を作ってふるまうもよし、とにかく楽しくやるんだよー!」  コルネの言葉におー! とアスカ達は腕をあげ、楽しい明日に向けて英気を養うのであった。 
参加人数
8 / 16 名
公開 2020-10-09
完成 2020-11-27
打倒!ゴブリンジェネラル (ショート)
橘真斗 GM
●懸念を晴らすために ―某村―  住民20名ほどの小さな村は冬が始まろうとしているこの時期に家の立て直しなどを進めていた。  ゴブリンジェネラルに襲撃され、麦畑や家畜がなくなり冬ごもりをわびしく過ごすことになったのだが、  全員生きていたという事だけが救いでもある。 「皆さん、炊き出しの準備ができましたよ」  この村の教会を一人で切り盛りしているシスターが鐘を鳴らしてお昼を告げた。  自分の家が壊れて食べれない人が多い中、備蓄してあった食料を削ってふるまってくれるシスターも村人達の救いである。 「早いところ立て直さねば冬がきちまうべな……」 「そったらこともあるけども、また奴らが来ねぇとも限らねぇべさ」  炊き出しを口にしながら村人達は再建を早くしたいという事と、また襲われるのではないかという2つのことに頭を悩ませていた。 「まずは、ご飯を食べてゆっくり眠れる場所を作りましょう」  暗い話をしている二人に近寄り、慈愛あふれる笑顔を向けたシスターは心の中で思う。 (ゆうしゃにこちらからお願いしなければいけませんね……) ●逆襲のシナリオ 「ゴブリン退治はないの!」  【アスカ・レイドラゴ】は教室の掲示板に食いつくようにみるが先日出発したばかりだった。 「まぁまぁ、落ち着いて落ち着いて。ちょうど来たんだよ~。そのゴブリン退治依頼」  息まくアスカを落ち着かせた【コルネ・ワルフルド】はシスターからの依頼内容を説明していく。 「今回はゴブリンジェネラルの住処の討伐のお願いになるね。相手の根城へ行くのだから普通は任せられないんだ」  確かに、前回は少数で向かってなんとか2体の副官を倒すだけで精一杯だった。  今度はその根城をたたくとなれば勇者の数だって相当数必要になる。 「けれども、傭兵組合とも話がついて合同作戦という形をとることになったんだよ」  にぃとコルネは曇り顔のアスカに笑いかけた。 「ゴブリンジェネラルの根城についてはユリ先生が調査済み、他の村を襲いに行く前にこちらから攻めていくんだよ!」  ぐっと握った握りこぶしを頭上に掲げてオーとコルネは腕を振り上げる。  ゴブリンジェネラルの話を聞いていた生徒達からは同じように手を上げるものは少なかった。 「報酬についても今回は組合も動くということで、しっかりと出るから気合入れて参加して欲しいんだよ。でも、命だけは大事にね!」 「わかっているわ、簡単に死ぬ気はないもの。必ず引導を渡してやるわ」  アスカは闘志を燃やしゴブリンジェネラル討伐への準備を整えにその場から離れる。  三度目の雪辱戦、今度こそと気合は人一倍高かった。
参加人数
6 / 8 名
公開 2020-11-27
完成 2020-12-29
ホワイトデー・アフター・トゥモロー (ショート)
橘真斗 GM
「我が忠勇なる風紀委員の同志諸君よ! バレンタインで学園の風紀は大きく乱れた!」  風紀委員の会議室で【レオン・ザビーネ】は拳を振り上げで大きな声で叫んでいた。  レオンはオールバックに固めた髪に鋭い眼光、そしてフレームのない眼鏡とまさに風紀委員らしい様相である。 「そして、今! ホワイトデーがやってくる……これはまた学園の風紀の乱れが予想されるであろう!」  集まっている風紀委員たちはレオンの言葉に耳を傾けながら、演説のような話を聞きつづけた。 「そう、我らは学園の風紀を乱すものを許してはならない、チョコを貰えなかった腹いせではなく、これは正義の証である!」  この言葉に涙を流す風紀委員たちもいる。  会議室に集まっている風紀委員たちはつまりはもらえなかった者たちである。 「三倍返しを強制するなどもってのほか! 礼に礼を返すに倍返しなどを要求するなど、あえて言おう……傲慢であると!」  ダンッ! と演説台をレオンがたたくと拍手が起こった。 「よって、このホワイトデーは徹底的に学園の風紀を正していく! 手段を択ばず徹底的にだ! 立てよ、同志諸君!」 『レ・オ・ン! レ・オ・ン! レ・オ・ン!』  妙な一体感を醸し出して盛り上がる。  その様子を眺めている存在に気づくこともなく……。 ●平和なホワイトデーのために 「……というわけなのよ。彼らも頭に血が上ってしまってしまっているから発散してあげる部分もあるのよね」  困った様子で【ユリ・ネオネ】は風紀委員の会議室で起こっていたことを集まったゆうしゃ達に説明していた。 「ということで、演技でもいいのでホワイトデーを楽しんでいるいわゆるリア充になって風紀委員の注意をひきつけて対処をしてほしいのよ」  面倒くさい依頼だなぁとゆうしゃ達の表情は苦々しい。 「場所は校舎裏が被害が少なくてすみそうだから、そのあたりでね。私やコルネ先生がやると色々問題だから、【キキ・モンロ】や【アスカ・レイドラゴ】も囮として協力してもらうわ」 「まぁ、仕方ないわね。ゴブリン依頼もないし手伝ってあげてもいいわ」 「三倍返しのお菓子がもらえるんだよね~。たのしみなんだな~」  ユリに呼び出されたアスカとキキはそれぞれの想いを口にしながらでてくる。 「遺恨なくスッキリさせてあげて頂戴、風紀委員のレオンも義理チョコすら貰えなくてひがんでるところがあるだけだから」  結局、私情じゃないか! と心の中でゆうしゃ達は突っ込みをいれながらも、風紀委員対策を講じるのであった。  
参加人数
3 / 8 名
公開 2021-03-14
完成 2021-05-14

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【旅立ち】

「クックックッ……ついに来たわね」 
 手にもった紙に書かれた文書を読み、ドラゴニカの少女は八重歯を光らせて不敵に笑った。
「竜王に私はなる!その覇道の一歩が決まったわ!ワァァハッハッハッ!」
 紙に書かれていたのは願書の受理であり、少女が『魔法学園【フトゥールム・スクエア】』の入学が許可された証であった。

「お嬢様、おめでとうございます。私も執事として大変うれしゅうございます。亡き父君、母君も大変喜ばれることでしょう」
 彼女のそばに立っていた老執事が涙をハンカチーフで拭く。

「父様、母様が残してくれたこの地を平定するためにも、私は強く、賢く、魔王の手腕を手に入れなくてはいけないのよ」
 彼女は壁に掛けられている幼い自分と、両親が描かれている肖像画を見上げる。
「魔王・覇王コースなんて、ちょうどいいわ。だから、これは必然よ。泣く必要はないわ」
 涙を拭いている老執事をねぎらい、少女は座っていた椅子から降り、マントのように折りたたんでいた翼を広げる。
「ここから飛行をしながらいくわ、周囲のモンスターを蹴散らして手土産にしつつね」
 赤い瞳が輝きを増す。

「このアスカ・レイドラゴの竜王伝説がここからはじまるのよ! 留守は任せたわ!」
 ヒューンと飛びあがるアスカだったが、10秒後に着地する。
 ドラゴニカの飛行能力はそんなに長くないのである。
「あの……お嬢様。かっこつけるのもよろしいですが、馬車を外に待機させてありますので……」
 かぁ~っと真っ白いアスカの顔が真っ赤になっていく。
「ふ、ふんっ! 用意がいいじゃない! あんたのその準備の良さに免じて、馬車でいってあげるわ!」
 赤くなった顔を見られないようにそそくさとアスカは家の外にある馬車に向かって駆け出した。

 ちょっとドジなアスカ・レイドラゴの竜王伝説はなんとも締まらないスタートを切ったのである。

To be continued