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成否判定

 キャラクターはゲーム世界で生きる上で様々な行動を行い、
 行動には、成功と失敗がついて回ります。

 例えば、瞬きをしたり呼吸をしたりという、「常日頃無意識に行っている行動」であれば、
 行動が失敗する事もほとんど無いでしょう。

 しかしこれが、「廊下を歩く、スプーンでスープを掬う」という、
 「常日頃行っているが動作時には意識をしている行動」であれば、
 ごく稀に躓いたり、手が滑ってスープをこぼしてしまうでしょう。

 もしも「幅30cmの剣で、幅32cmしかない相手の急所を的確に貫く」という、
 「日常行う機会がほとんどない、意識しても出来るかどうか分からない行動」であれば、
 必ず毎回成功させる、というのは至難の業です。

 「成否判定」は、こういった行動の結果を判定することをいいます。

成功度合い

 成否判定には、5つの成功度合いがあります。

失敗 行動が失敗してしまった状態です。
普通 行動は成功していますが、思ったより成果が出ていない状態です。
成功 行動が成功し、想定通りの成果を出せている状態です。
大成功 行動が成功し、想定の中で最高の成果を出せている状態です。
超成功 行動が成功し、想定を超えるような成果を出せている状態です。

 上記の成否判定の度合いを測るために、
 「戦闘判定」と「日常判定」という2種類の判定方法と、
 「ダイス値」・「プラン値」・「判定値」という3つの数値によって、
 生成される「成功値」というものが判定されます。

成功値

 成否判定は、特定の計算式に基づいて判定が行われます。
 その際の計算結果を「成功値」といい、成功値を算出するために使用される数値として、
 「ダイス値」・「プラン値」・「判定値」という3種類の数値が使用されます。

ダイス値(○D△)

 ジャッジ用の数値を生成する際、ある数を決定する際に使われる表現です。
 ○Dは「ダイスを~回振る」ことを意味しており、△は「~面ダイス」を意味しています。
 例えば、1D6であれば「6面ダイス(サイコロ)を1回振る」となります。

■ダイスを振り、2~5の数値が出た場合
 「出た目の数値」がそのまま加えられます。

■ダイスを振り、6の数値が出た場合
 再度1D6を行います。
 この際6の目が出たときは、「クリティカル」判定となり、
 「10点」が加えられます。
 他の目が出たときは、「6点」が加えられます。

■ダイスを振り、1の目が出た場合
 再度1D6を行います。
 この際1の目が出たときは、「ファンブル判定」となり、
 「-10点」が加えられます。
 他の目が出たときは、「1点」が加えられます。

プラン値

 プレイヤーが提出したプランの内容に基づき、ゲームマスターが設定する数値です。

判定値

 所定の計算式に、キャラクターの能力値などを当てはめた際に算出される数値です。

「戦闘判定」と「日常判定」

 成否判定には、戦闘判定と日常判定の2種類があります。

■戦闘判定
 「戦闘に関わる行為」を行う際に行われる成否判定の事です。
 戦闘判定は、複数のステップにより構成されており、
 各ステップ事に判定が行われ、最終的な成否の判定が行われます。
 ※戦闘判定を用いる行為の一例:剣で敵を切りつける。魔法で敵を攻撃する。必殺技を使用する。など

 戦闘判定の詳細な手順は、こちら よりご確認下さい。



■日常判定
 上記戦闘判定に該当しない行為を行う際に確認される成否判定を指します。
 日常判定は、各行為を行う際に、1つのステップで判定が行われ、
 それがそのまま最終的な成否の判定となります。
 ※日常判定を使用する行動例:鍋を運ぶ。愛の告白をする。料理の技能を使用する。など

 日常判定の詳細な手順は、こちら よりご確認下さい。


プラン値の詳細

 プレイヤーは、キャラクターの行動を文章形式で指定できます。
 そのため、状況に応じてより的確な行動をとれば、行動が成功しやすくなります。
 ※プラン値は、ゲームマスターの判定において使用され、公開はされません。

 また、プラン値は、同じプレイングであっても、
 物語内でキャラクターの置かれている状況によって変化するため、
 一概に「~~と記載すればプラン値が高い」とは言えません。
 プレイングの内容によっては、マイナスの影響を与える場合もあります。


 下記にて、プレイヤーキャラクター「フロン」(ごく普通の成人男性)を、
 使用した例を用いて、プラン値の解説をします。



例1:「沸騰した水の入った鍋を食卓まで運ぶ」という行動を行わせたいとき

ケース1「フロンは沸騰した鍋を食卓まで運ぶ」というプレイングの場合

 この場合、プレイヤーから特別な指定がなされていないため、
 キャラクターは通常程度の注意を払って、行動を行います。

 具体的には、フロンは手で鍋を掴んで運びます。

 注意をしているとはいえ、場合によっては、
 運搬中足下に転がっている何かを踏みつけてバランスを崩したり、
 中のお湯が手にはねて、思わず鍋を手放してしまう可能性が考えられます。

 本ケースの場合、プラン値は「0」と判定される場合が多いです。

ケース2「フロンは沸騰した鍋を食卓まで運ぶ。運ぶ際に足下に気を付ける」
     というプレイングの場合

 この場合、プレイヤーから「足下に気を付ける」と、特別な指定がなされています。
 そのため、キャラクターは通常通りの注意に加え、足下を一層注意して鍋を運びます。
 このとき、少なくとも足下にある何かを踏みつけてバランスを崩す事はないと言えるでしょう。

 本ケースの場合、プラン値は「1」と判定される場合が多いです。

ケース3「フロンは沸騰した鍋を食卓まで運ぶ。
     運搬中は足下を注意し、お湯がはねても良いように厚手の手袋は装備する」
     というプレイングの場合

 この場合、プレイヤーから「足下に気を付ける」・「厚手の手袋を装備する」と、
 特別な指定がなされています。
 ケース2に比べ、キャラクターが厚手の手袋を所持していれば、
 通常以上の注意に加え、手袋を履いているため、仮にお湯が手にはねても、
 驚いて鍋を落としてしまうことは、ほぼないでしょう。

 本ケースの場合、プラン値は「2」と判定される場合が多いです。




例2:「明かりの無い真夜中に、沸騰した水の入った鍋を食卓まで運ぶ」という行動を行わせたいとき

「フロンは沸騰した鍋を食卓まで運ぶ。運ぶ際に足下に気を付ける」というプレイングの場合

 この場合、先程の例ではバランスを崩さない効果を期待できましたが、
 明かりの無い真夜中では、足下は暗く見えづらい事が予想されます。
 そのため、同じ行動を行ったとしても、この場合のプラン値は低く判定されます。


プラン値一覧

プラン値 主な状況 説明
+3点 その行動をどのように行うのか、
しっかりと指定されており、
そのための準備が完璧に行われている。
など
                  
物語の中でキャラクターが最大限活躍できるよう、
考えられているプランが該当します。
キャラクターの行動目標が明確であり、行動が適切で、
不測の事態にも対応できるような内容となっています。
+2点 その行動をどのように行うのか、
しっかりと指定されており、
そのための準備がある程度行われている。
など
物語の中でキャラクターが活躍できるよう、
しっかりプランが該当します。
キャラクターの行動目標が明確であり、行動が適切で、
不測の事態にもある程度対応できるような
内容となっています。
+1点 その行動をどのように行うのか、
指定されており、
そのための準備がある程度行われている。
など
物語の中でキャラクターが最大限活躍できるよう、
考えられているプランが該当します。
キャラクターの行動目標が明確であり、
不測の事態にも対応できるような内容となっています。
0点 その行動をどのように行うのか、
指定されており、
そのための準備が行われている。
など
物語の中でキャラクターが活躍できるよう、
考えられているプランが該当します。
キャラクターの行動目標が明確な内容となっています。
※日常生活における行動など、考えるまでもなく
行える行動は、この数値で判定されます。

-1点 どのような行動をするのか、
あまり指定されていない。
想定外の出来事が起きた際に、
対応が難しい内容になっている。
など
物語の中でキャラクターが活躍できるよう、
考えられているプランが該当します。
キャラクターの行動目標、
行動などが考えられている内容となっています。