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日常判定の判定方法

 日常判定は、以下の流れに基づき判定されます。

 1:行動の難易度がゲームマスターから提示される。
 ↓
 2:目標設定の高さや状況に応じて、行動の難易度が変更となる。
 ↓
 3:プランの記載内容に基づき、提示された行動内容と能力値を確定する。
 ↓
 4:計算式とダイスによる日常判定。




1:行為の難易度がゲームマスターから提示される。

 キャラクターが、エピソード内で主立った行動を行う際には、
 基本的にその行動が成功するか否か、ゲームマスターによる判定を受ける必要があります。

 ゲームマスターは、キャラクターの行動を判定する際の指針として、
 「目標値」という数値を設定しています。
 下記の計算式結果の値が、目標値を超える事で、行動は成功となります。

 目標値は、ゲームマスターにより設定され、ゲームマスターが自ら公開した場合を除き、
 正確な数値は公開はされません。
 その代わり、エピソード全体を通して、行動を成立させるのがどのくらい難しいか、
 目標値の目安となる指標として「難易度」が提示されています。

■難易度毎 目標値の目安
 ・「とても簡単」(2点)
  何も考えずに行動しても、まず成功します。

 ・「簡単」(4点)
  何も考えずに行動しても大抵成功しますが、
  ちょっと工夫をすると更に良い結果が見込めます。

 ・「普通」(6点)
  何も考えずに挑むと失敗するかもしれません。
  工夫をすれば、ほぼ問題なく成功します。

 ・「難しい」(8点)
  何も考えずに挑むと失敗する可能性が高いです。
  しっかりと工夫をすれば、成功できるでしょう。

 ・「とても難しい」(10点)
  何も考えずに挑むとほぼ失敗します。
  しっかりと工夫をする事で、成功する可能性が出てきます。


 ※あくまで上記は、エピソードにおいて必要と想定される行動における判定の難易度であり、
  各行動の詳細な難易度設定は、ゲームマスターに一任されています。



難易度設定 例
 「箒で空を飛ぶ授業に参加しよう」 エピソード難易度:簡単
 というエピソードにおいて、担当教師の目をかいくぐり、
 他の生徒全員の箒をこっそりたたき折ろうとした場合。
 >>>上記行動は、難易度「とても難しい」として扱われます。


 「大魔王と戦おう」 エピソード難易度:とても難しい
 というエピソードにおいて、戦闘に向かう前、安全な野営地で、
 ふと足下に落ちていた小石を拾おうとした場合。
 >>>上記行動は、難易度「とても簡単」として扱われます。

 また、場合によってはゲームマスターから、通常の難易度設定の他に、
 特定の行動に対する難易度を提示される場合があります。

 「学校へ見学に来たお客様をもてなそう」 エピソード難易度:とても簡単
 において、キャラクターが普通の村人が3人と、お金持ちのお嬢様が1人とします。

 この場合、エピソード難易度は「とても簡単」になっていますが、
 お金持ちのお嬢様をおもてなしする場合、細々としたマナーにうるさいため、
 難易度が「簡単」に上がる、などです。



2:目標設定の高さや状況に応じて、行動の難易度が変更される。

 エピソードの中で、キャラクターは様々な行動を行っていきます。
 エピソード内で提示されている目標以上の成果を得ようとすれば、当然難易度は高くなり、
 エピソードの中で沢山の行動の結果が積み重なることで、その後の行動が有利になったり、
 不利になったり、する場合があります。
 そうした際には、当初提示されていた難易度に調整が入ります。

 上記調整は、ゲームマスターの判断で行われます。


3:プランの記載内容に基づき、提示された行動内容と能力値を確定させる。

 エピソードの中で、ゲームマスターから、どの能力値の数値を使用するか指定される場合と、
 プレイヤーが、プラン内に記載し、数値を判定してほしい能力値を希望する場合があります。
 プランに記載した場合でも、その数値の使用が必ず使用される保障はされません。
 プランに記載が無い場合は、ゲームマスターが「判定するに当たって最も適した数値」を選択し、
 判定を行います。

判定 例
「学校へ見学に来たお客様をもてなそう」 エピソード難易度:普通
 お客様は、超お金持ちのお嬢様が1人と、その取り巻きの貴族の娘3人です。
 お金持ちのお嬢様は、非常にグルメなので、コース料理によるおもてなしが必要でしょう。
 料理を行う際には、「料理技能」の技能レベルと、「きよう」の数値を参照します。
 お嬢様は、料理の提供がなくなる前、貴賓室から出てきません。
 取り巻きの3人は、別室でお嬢様の食事が終わるのを待っています。
 この娘たちも貴族には変わりないので、食事が終わるまでの間、飽きてしまわないよう、
 もてなす必要があるでしょう。

プラン例
「取り巻きの3人をもてなす。「きよう」の数値を使って、手品でも披露したい。
 手品をしつつ、3人からお嬢様の好みを聞けたら、着替えるフリをして一旦退室。
 なるべく早く料理組に報告。もしかしたらメインディッシュとか、
 デザートの仕込みに間に合うかもしれない」


4:計算式とダイスによる日常判定

日常判定の計算式
 ゲームマスターは上記の過程を経て、
 「判定する行動の内容」と「行動の難しさ」、「プラン記載内容」、
 「使用する能力値・技能」などを決定します。
 決定後、下記の計算式に当てはめて判定されます。

日常判定 計算式
 行動の成功 = 成功値 =
 ≪ ダイス値 + 判定値(判定に使用する基礎能力値2 × 0.1) + プラン値 ≫ > 目標値



日常判定 計算見本
 例:「沸騰した水の入った鍋を食卓に運ぶ」という行動における判定

 ①:ゲームマスターが目標値を「1点」と判断した場合
  これは、行動の難易度が「とても簡単」程度であることを示しています。
  そのため、足元の何かを踏んでしまったり、お湯がはねてしまう可能性が、
  とても低いと考えられます。

  この場合、判定値が「0点」だとしても、ダイス値やプラン値で成功する可能性があります。
  また、瞬きをしたり呼吸をしたりという、「常日頃無意識に行っている行動」で、
  明らかに成功する可能性が高い場合には、判定を行わずに処理する場合があります。


 ②:ゲームマスターが目標値を「4点」と設定した場合
  これは、行動の難易度が「簡単」程度であることを示しています。
  そのため、足元の何かを踏むなどの可能性が考えられますが、
  同時に困難なく回避できるとも考えられます。

  この場合、プランによる指定がなければ、ゲームマスターが適切な能力値を選択し、
  判定値を生成します。

  「かしこさ:20」の能力値を使用して、
  足元に転ぶような物が落ちていない場所を選んで歩く。
  20×0.1=2点 など

  もしプランの中で上記のような指定があった場合、上記の点数に加え、
  プラン値が生成され、追加されます。



 ■成功値が目標値を下回った場合
 判定値、プラン値、ダイス値全てを合算しても目標値を超えられなかった場合、
 判定結果として、エピソード中で行動が失敗します。
 ※技能によっては判定が失敗した際に、効果が発動するものなどもあります。