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はいはーい! 今日の課題はここで確認してね~……って、こらー!
言うことちゃんときけ~! がおーっ!
コルネ・ワルフルド



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限定メニューをゲットせよ 瀧音 静 GM

ジャンル コメディ

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 なし

公開日 2019-02-25

予約期間 開始 2019-02-26 00:00
締切 2019-02-27 23:59

出発日 2019-03-04

完成予定 2019-03-14

参加人数 8 / 8
 その日、学園内は、とある噂で持ちきりだった。  その噂というのは、普段は「マスターランク」に達している生徒しか利用できないラウンジ、通称「マスターラウンジ」と呼ばれるその場所でしか食べられない食事に関する事だった。  ちょっとした手違い、あるいは卒業生からの寄付。  噂の始まりに多少の違いはあれど、結論としては一つ。  一般生徒にも利用可能な居住区にある料理店。  そこで、マスターラウンジで使われるような食材を用いた料理が出される――というものだった。  噂は瞬く間に広がり、ほぼ全校生の耳に届く事となる。  当然、お昼時になれば食堂の大混雑が予想され、果たして何人がお昼ご飯にありつけるだろうか。  そんな噂を耳にした生徒達は皆、授業の最初の方こそ集中していたが、お昼の時間が近付くにつれ、段々と集中力は切れてきて。  ――いや、集中が切れるというよりは、別の事に集中し始めた、というのが正しいだろう。  すなわち、いかにして早く、混む前に、食堂へと向かうか、と。  あるものは学園内にある箒で飛ぶ事を思案し。  あるものは無駄に考えずにただただその料理店まで突っ走るだけだ、と意気込んで。  あるものはグリフォン便を利用するための餌を確認し始めて。  各々が各々の考える食堂への向かい方、それの最終確認を脳内で完了させるのと、お昼の時間を皆に伝えるチャイムが鳴り響くのが同時であり、その合図を受けて、まるで弾けるように飛び出した生徒達は食堂へ大急ぎで向かうのだった。
私、スケート教室の臨時スタッフになります GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 通常

公開日 2019-02-24

予約期間 開始 2019-02-25 00:00
締切 2019-02-26 23:59

出発日 2019-03-04

完成予定 2019-03-14

参加人数 8 / 8
「ふわぁぁ、すごく重かったなのですぅ……。手伝ってもらって助かりましたぁ」  そう言って、【シルフィア・リタイナー】は包帯や消毒液などの医療品が入った段ボールを机の上へと置き、そのまま椅子へと腰かける。  保健室に運ばなくてはならない段ボールは2箱だけだったので大きい方の段ボールを持ってあげたのだが、とても小柄な彼女にとっては小さな段ボール箱だけでも少し重かったらしい。椅子に座って休憩しているシルフィアの額にはうっすらと汗が流れていた。 「ふぅー、思ったより重かったですね。シルフィーちゃんもお疲れさまでした」 「あぁぁぁ、ほんとに手伝ってくれてありがとうなのですよ。あなたがいてくれなかったら私どうしたものかと……」  小さな箱を持ってくるだけでもここまで疲弊している彼女にとって、自分のひざ丈ぐらいまである段ボール箱は到底持ちきれないだろう。  食堂で昼食を取った後にたまたま通りかかったので成り行きで手伝うことになったのだが、シルフィアのお役に立てたようで本当に良かった。 「あの……、実はですね。お礼ついでにもう一つお願いしたいことがあるんですが……、いい……ですか?」 「別に構いませんけど……なんです、これ?」  凄く申し訳なさそうな顔をしながらシルフィアが差し出したのは、アイススケート場の入場チケット。数えてみると、全部で8枚ある。   そういえば、階段の踊り場に初心者大歓迎と書かれたスケート教室のポスターが貼ってあったような気もするが、どうやらこのチケットはそのスケート教室が開かれるアイススケート場のものらしい。  詳しく話を聞くと、シルフィアはそのスケート教室が開催される今週末だけ臨時救護医として呼ばれているらしく、できることなら魔法学園の生徒さんも臨時スタッフとして連れてきてくれないかと頼まれているらしかった。 「いやいや、いくらシルフィーちゃんの頼みでもさすがにそれは無理ですって。アイススケート場の会場スタッフなんて出来る自信ないですもん」 「スタッフといっても会場を軽く見回りしてもらうだけでいいんですぅ。あなたが来てくれるだけでわたしもすごく心強いんですが……。ダメ、……ですか?」  シルフィアは顔の前でぱちんっと両手を合わせ、懇願するようにこちらを見る。  自分にそんな大役が務まるとは思わないのでできれば断りたいところではあるのだが、そのつぶらな瞳を見ているとなんだか断るのも申し訳なく感じてきて…………。 「……はぁ分かりました、引き受けますよ。友人にも手伝ってもらえないか頼んでみます」 「うわぁぁ、ありがとうなのですよ。学園の生徒さんが来てくれるだけで、わたしはとても心強いのですぅ」  スタッフと言ってもそれほど大変な仕事は回ってこないだろうし、そこまで気を張らなくても大丈夫だろう。  シルフィアも場内の見回りは遊びながらでも全然大丈夫だと言っているし、おそらくなんとかなるはずだ。…………たぶん。 「それでは、当日はよろしくお願いしますぅ。あなたにはすごく期待しているのですよ」 「まぁ、頼まれたからには頑張りますけど……。そういうシルフィーちゃんこそ救護医としての仕事頑張ってくださいよ。いつもみたいにとりあえず注射打とうとはしないで下さいね」 「はうぅぅ~……、痛いところを突かれてしまったのですぅ…………」
ギンザーン大雪合戦 ダイナソー GM

ジャンル 戦闘

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2019-02-24

予約期間 開始 2019-02-25 00:00
締切 2019-02-26 23:59

出発日 2019-03-03

完成予定 2019-03-13

参加人数 6 / 8
 今年も冬がやって来た。  そして奴らもやって来る。 「皆は『ギンザーン』大雪合戦は知っているかな?」  基礎訓練B(たいじゅつしなん)の授業の終わり。  ヒューマンの若い女性、【ユキ】はこの学園の先生だ。 ユキ先生は冬の校庭に集まる学生たちに声をかける。 「ギンザーン大雪合戦! 大事なことなので二回言いました!」 「先生、雪合戦はわかりますがギンザーンってなんですか?」  一人の学生の質問にユキ先生は顔を輝かす。 「よくぞ聞いてくれました! ギンザーンは火山の観光地『トルミン』最大の温泉街です! そして先生の地元なの!」  ユキ先生の地元、トルミンは有名な観光地であり、季節ごとにも様々なイベントがおこなわれている。  しかしギンザーン大雪合戦なんてイベントはあっただろうか?  そのことをまた別の生徒が発言し、ユキ先生はあからさまな落ち込んだ様子を見せる。 「まあ、非公式のイベントだからね……危険だし」  危険というのはどういうことだと更に別の学生が手を挙げる。 「あ、危険と言っても死ぬようなことは無いよ。まあ、詳細は明日にでも学園の掲示板に貼っておくから、興味のある人は見て行ってね」  そうしてその日の授業は終了。  翌日。  ユキ先生の言っていた通り、学園の掲示板に大雪合戦の情報が書かれた張り紙が乗せられた。  だが、その掲示板の前の人影はまばらだ。  それもそうだろう、わざわざ危険な雪合戦と聞いて近寄る人は物好きなのだろう。  しかし、そんな物好きの学生は張り紙を確認する。  まず張り紙には大きな文字の見出しが書かれていて。 「勇者求む! ギンザーン大雪合戦! 自警団と一緒に『ジャックフロスト』たちからギンザーンを守ろう!」  そんな見出しだ。  場所はギンザーン温泉街のはずれ、八体のジャックフロストと雪合戦で勝負するという内容。  ジャックフロストは妖精族によく似た冬の魔物だ。  ただ、魔物を討伐ではなく、雪合戦で勝負すると言うのが学生の頭に引っ掛かる。  ともかく学生は情報の続きを見る。 「ジャックフロストは妖精族の特性を真似て作られた魔物で、ピクシーから派生したものです。季節限定の魔物で、冬が近くなると霜を運んで人々に冬の到来を知らせます」  この魔物はあまり凶暴なものでも無く、学生なら大した脅威と言うわけでもない。  情報を見る限りそこまでたいしたこともしていない様に見えた。 「魔物たちは温泉街のはずれを通る人たちに雪玉をぶつけてきます」  だが。 「しかし、魔物たちは毎年八体で徒党を組み、一斉に人へ雪玉をぶつけてきます。雪合戦の歴史の中で氷結状態になった人もいました」  学生は読み続ける。 「そもそも、魔物たちがギンザーンの人たちに雪玉を投げつけ始めたのは十年前にさかのぼります。そして人々が困っていたところに自警団の面々が立ち上がり、雪玉を投げ返して見事魔物たちを追い払ったのがギンザーン大雪合戦の始まりです」  なるほどと学生は思う。  この雪合戦は十年前から続いている。  歴史ある戦いだ。 「自警団の活躍によって魔物たちは追い返されました。しかしそれからも毎年魔物たちはやってきて、自警団と魔物たちが毎年雪玉をぶつけあっているうちに見物人も集まって、それはちょっとしたお祭りとなりました。それが今のギンザーン大雪合戦であり、人と魔物の危険な雪合戦は観光収入の一つとなっているわけです」  魔物を完全に退治しないのは観光収入を潰さない為。  これはとても例外的な事ではあるが、魔物の襲撃を観光の収入源にしてしまうとは、この地の人々の商魂はたくましい。 「そして今年も魔物たちがやってきたのですが、今年は自警団がそちらに手を回すことができず、こうして学生の手を借りたいと、学園に課題として魔物との雪合戦が依頼されているわけです。魔物たちは雪玉をぶつけられれば去っていきますから、思う存分雪玉をぶつけてあげてください!」  魔物たちは一、二度雪玉をぶつけられれば逃げ帰っていくという事だ。  また、一時間も相手をし続けてやれば、満足して帰っていくだろうとも書いてある。  そして報酬は。 「報酬については少ないですがギンザーン温泉街から支払われます、また特別に先生が温泉に連れて行くことを約束します! 温泉に入れば雪合戦の疲れも癒える事でしょう。ただし、のぞき見は先生、許しませんからね!」  ユキ先生も言っていたがギンザーンは温泉街だ。  また、その温泉はなかなかの名湯ということで。  それは結構良い報酬なのかもしれない。 「雪合戦は三日後。現地集合。最後に現場の状態と魔物の特徴について記載しておきます」  最後に情報が羅列される。  合戦の舞台は温泉街のはずれ。  始まりは昼の少し前。  雪の降りしきる草原であり、ジャックフロストたちの得意地形。  魔物たちはすでにいくつもの高さ一メートルほどの雪の壁を築いている。  それは横二メートルほどに伸び、いくつも築かれ、さながらバリケードのようになっている。  そんなバリケードを固めた魔物、ジャックフロストは八十センチから一メートルほどの妖精族に似た魔物であり、霜を運ぶ。 得意な属性は風であり、苦手な属性は火である。  また、魔物の飛ばしてくる冷気による氷結の状態異常へ注意が必要。  そしてこれは特例ですが、観光収入を失わない為、くれぐれも魔物を討伐してしまわない様に。 以上!  それらの情報を確認し、その場から学生は立ち去る。  そして当日の朝! 「ごめーん。先生風邪ひいちゃったよー。戦力としては期待しないでね。でも、君達のことは旅館から応援してるから!」  ユキ先生は風邪でダウン。  それでも、温泉街の宿まではやって来てくれて、宿で学生たちを待っているとのことだ。  魔物達の待ち構える合戦場には学生たちだけで向かうことになる。  果たして学生たちは無事に魔物たちを追い払えるか。  魔物たちが待ち構え、遠巻きに出店や見物人たちが集まり、戦いの時刻が迫る。  そして。  いよいよ開戦の時だ。
憧れの先輩から、未来の後輩へ 伊弉諾神琴 GM

ジャンル コメディ

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-02-17

予約期間 開始 2019-02-18 00:00
締切 2019-02-19 23:59

出発日 2019-02-25

完成予定 2019-03-07

参加人数 6 / 8
 魔法学園『フトゥールム・スクエア』の職員室――その一角で非常勤の魔法講師、【ガルベス・ユークリッド】は、自身の手元に目を落として独りごちる。 「……貴学園の生徒を私の息子に会わせてあげてください、か」  ふぅむと唸り、豊かに蓄えた真っ白な顎髭を撫でる。薄紫の花が描かれた便箋には、『ユニの村』と【フィオナ・ジュミナ】と書かれている。宛先も講師個人でなく学園名だった。この手の手紙は大抵は依頼の類だが、今回も案の定だった。  依頼内容は差出人の息子、ヴァルナが「勇者に憧れ奇行に走るようになった」とのことであり、ガルベスは顎髭を弄って息をつく。 「むぅ……いったいどこに人様に迷惑をかける勇者がいるのだと……」  悪戯目当ての手紙が届くことも少なからずあるため、やや斜に構えた気分で読んでいくと、衝撃の行動にガルベスは思わず目を丸くした。  家のタンスや戸棚を勝手に漁る、壺や花瓶を割って中身を奪う、近場に居もしない魔物と棒切れで戦いたがる――ヴァルナが取っていた行動は、模範的な勇者の行動理念からは到底かけ離れていたものだった。  誰から吹き込まれたのかと呆れ半ばに読み進めていくと、原因はどうにもヴァルナの近所に住む酔っぱらいの中年らしい。飲んだくれのサガなのか、大人でも子供でも何かと話したくなるのか。偶然居合わせたヴァルナに勇者の話をしたところ、思いの外食いついて気をよくしたのだろう。調子に乗ってあることないことを吹聴したそうだ。 「四歳の少年に大の大人が……まったく」  話を聞いたヴァルナに悪意が無いのが余計に質が悪く、間違った知識のせいで近所では厄介がられているらしく、母親も「勇者を目指す息子の意思は尊重したい」と強く怒れていないようだ。 「正義感に満ち溢れているのは良いことだが……。まあ、これもいい機会だろう」  偽りの情報で誤った方向に正義感を向けている点に目を瞑るとして、勇者志望ならいずれ魔法学園に入学するだろう。彼にはそれまでに勇者の手本を見せてやらなければならない。 「息子に生徒を会わせてあげてほしい、か」  指に豊かな顎髭を巻きつけて呟く。学園に入学してからはおそらく講師よりも同じ学園に在籍する生徒との時間が増える。互いに研鑽し合い、高みを目指していく存在になる生徒が会うことは、ヴァルナに良い影響を与えるだろう。「見習い」と言えど、うちの生徒は「勇者」なのだから。  それにこの依頼はヴァルナと生徒双方に大きな経験になるだろう。ヴァルナは何年もしない内にフトゥールム・スクエアの生徒として入学し、自分の理想像を追求していくはずだ。この課題を受けてユニの村に行く生徒がどのコースに属していようと、各々が確固たる意志や思いをもって入学してきたのだ。勇者を目指す者の姿も、魔王を目指す者の姿も、学園に憧れを持つヴァルナには輝いて見えるだろう。それに「後輩が自分に憧れている」と知れば、授業や課題のやる気も大いに増す。どちらにも損が無い、こちらとしても願ったり叶ったりな依頼だ。 「――よし」  一瞬の逡巡の後、ガルベスはこの一件を生徒たちの課題として、正式にまとめることにした。  課題名はこうだ――憧れの先輩から、未来の後輩へ。
忍べ!隠密訓練! 宇波 GM

ジャンル コメディ

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 少し

公開日 2019-02-17

予約期間 開始 2019-02-18 00:00
締切 2019-02-19 23:59

出発日 2019-02-25

完成予定 2019-03-07

参加人数 8 / 8
「はぁい、では、本日の授業はぁ、『かくれんぼ』をしてもらいたいと思いまぁす」  ふわっとした口調で告げられた言葉に、生徒たちは首を傾げる。  その首を傾げる動作に、教師である【アキ・リムレット】はピンときた顔で手を一つ叩く。 「かくれんぼについて説明を忘れてましたぁ。かくれんぼは、まず隠れる人と、探す人に分かれますぅ。そしてぇ、隠れる人は色々なところに隠れて、探す人は隠れる人を探すゲームですぅ」 「あの、かくれんぼの遊び方が分からないのではないです。……なぜそれを授業で?」  アキはんー、と少し考えた後、にぱっと笑う。 「隠密行動の訓練ですぅ」 「さて、それではぁ、授業を始めますねぇ」  校庭にて、ほんわかと両手を合わせるアキの両隣には、4人の真っ黒な者たちがいる。  比喩ではなく、足のつま先から頭の先まで黒い装束に身を包んでいる。  例えるのならば、忍者。  口は鼻までマスクに覆われ、見えている部分は目くらいしかない。 「その人たちは?」 「はい、みなさんの先輩方になりますぅ。ここにいる方々は匿名希望のため、このような格好をしていただいておりますぅ」  質問に笑顔で答えるアキ。  その背後にはホワイトボードが鎮座している。 「ではぁ、ルールのおさらいですぅ」  ホワイトボードに黒い文字でルールが書かれる。 「まずはぁ、みなさんに隠れていただきますぅ。隠れたみなさんを先輩方が探しますぅ。これが基本になりますねぇ」  アキがその下にも文字を書く。 「本来であれば見つかったらそれまでですぅ。ですが、今回に限っては先輩方に体のどこかをタッチされない限りは見つかったことになりません。つまりはぁ、みなさんは見つかっても全力で逃げてもいいのですぅ」  アキは見取り図のような図と、そのさらに下に1の字を大きく書く。 「時間制限は1時間、この授業が終わるまでですぅ。使ってもいい範囲はこの地図の中までですぅ。5分後に先輩方はみなさんを探し始めますぅ。ではぁ、みなさん頑張ってくださいねぇ」
ピクシーの妨害を乗り越えて GM

ジャンル 冒険

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2019-02-17

予約期間 開始 2019-02-18 00:00
締切 2019-02-19 23:59

出発日 2019-02-24

完成予定 2019-03-06

参加人数 8 / 8
 魔法学園フトゥールム・スクエアに属する居住区域レゼント。その郊外に住む老人から学園へと一つの手紙が届いた。その内容はこうだ。 『ワシは偉大なる発明家である。今制作している自動薪割り機の完成には丈夫で切れない立派な蔓が必要じゃ。ワシが指定する場所へ行けば間違いなく上物の蔓があるのじゃが、どうにもこうにもその周辺にあのにっくき邪魔者のピクシーが住み着きおった! ワシは他にも色々と忙しい。そこで、ピクシーをたしなめるなりこらしめるなりして蔓を探してくるというのは学園のひよっこどもには丁度良い依頼じゃろうから、お主らに頼むことにした。もちろん蔓を持ってきた分だけ報酬は払ってやるからに、頑張ってくるんじゃぞ』  学園としては依頼という形であることに加え、今回はピクシーが出現するポイントということで、これをモンスター生態のカリキュラムの一つとして扱うことになった。また、丈夫な蔓というのはどのような物なのか把握しておくということも生徒たちの今後のためになるだろうという判断でもある。  蔓が採取できる場所は学園から徒歩で簡単に日帰りできる位置にあるちょっとした森の中。道中はほとんど安全な草原や街道であり、天気も晴れとくれば、道中は少し寒いがちょっとしたピクニック気分といった様子だ。  ピクシーという生き物は大変イタズラ好きな生き物だ。縄張りに訪れる者を転ばせたり、ちょっと目を回したり、果実や石、小枝などを投げつけてきたりといった物理的なイタズラを仕掛けてくる。これがなかなかに採取の邪魔になるレベルであることは言うまでもない。  とはいえ行動自体は本当にイタズラの範疇であるために、今回は討伐までは行わない。蔓を採取している間他の人が気を引いたり、あるいは何か物などでピクシーの興味を引き、懐柔したりする必要があるだろう。もちろん強行的に一時捕縛などをしても構わないが、失敗した後の抵抗は予想だにしないほどの事となるだろう。  生徒諸君が無事にピクシーの障害を乗り越え、老人に必要な蔓を納品できることを期待している。
喋る(?)スライムを捕獲せよ くそざこあざらし GM

ジャンル 戦闘

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 通常

公開日 2019-02-13

予約期間 開始 2019-02-14 00:00
締切 2019-02-15 23:59

出発日 2019-02-23

完成予定 2019-03-05

参加人数 8 / 8
 学園内のとある一角、暗くて寒い寒い森の中。  カラスの鳴き声に怯えながら、チーズのようなコケの匂いにえずきながら、ヒューマンの男は森を進んでいた。  男は森に来たかったわけではなく、ただ近道をしようと思っただけだ。  地図を見れば、その気味の悪い場所に10分ほど耐えるだけで、30分以上早く目的地にたどり着ける。森と言っても、森の切れ端のような小ささ。真っ直ぐ進めば、迷うことはない。  そう判断した5分前の自分を、男はぶん殴りたかった。 「引き返す……いや、ここまで来たら、進むのも戻るのも同じだし……。でも、これ以上は……」  迷うような男の足取りが、足元の小枝を何度も踏みつけ、パキパキという軽い音を鳴らす。  男が進むのをためらっていたのは、その先に魔物が出るかもしれないとか、そういうことではない。  ただただ単純に、『道』が怖いのだ。  男が進もうとしている道には、背のように高いゼンマイのような植物がこれでもかと生えており、男を手招きするように揺れている。  コケの匂いにえずきながら、パキパキと音を立てながら、男はしばし考え、引き返すことに決めた。  これ以上進む勇気は、男にはなかったのだ。  今しがた通ってきた道だ、引き返すだけなら、何も問題はない。  そんな男の判断は間違っていなかったが。  ただ、男は時間をかけすぎた。  迷うような男の足取りが、小枝を踏みしめる音が、客を引き寄せてしまっていた。  引き返すために振り返った男の目の前にいたのは、1匹の――。 「やぁ! ぼくは『わるいスライム』だよ!」  学園の職員室。  弁当を食っていた男教師は『その話』を聞いて、ポカンとした表情で言った。 「『喋るスライム』が出たぁ?」  その話を切り出したもう1人の男教師は、小さく頷いた。 「ええ。東の森の方で、外から来た客人が目撃されたようです。幸い、怪我はなかったようですが……ひどく動揺しているらしく。スライムが『僕は悪いスライムだ』とか言ってたとかなんとか」 「喋るスライムなんているわけねーだろ。しかもなんで、自分から『悪い』とか言ってんだよ」 「僕もそう思いますし、悪いスライムなら、さっさと倒してしまえばと思うんですが……。どこで聞いたのやら、学園長が興味津々でして」 「あー……それ以上は聞きたくない」 「『捕獲せよ』とのことです」 「……違うな。『学生に捕獲させろ』だろ?」 「流石は先輩。……僕の方で、依頼として教室に張り出すことになりました。あの森に関して何か注意事項があれば、ご教示いただきたいのですが」 「ねぇよ。真っ直ぐ進めばどこからでもすぐ出られっし、魔物も出なっ……いや、出たのか。スライムがいるってことは……。『スライムナイト』にだけ気をつけるよう言っとけ。もしかしたら出るかもしれねぇからな。変な植物に化けてる可能性もある」 「ありがとうございます」  話を切り出した男教師はぺこりと頭を下げて、職員室から出て行く。  その姿を見送りながら、もう1人の男教師は思い出したかのように呟いた。 「……そういや、あそこには変な草がやたらと生えてたな。……まぁ大丈夫か。どうせスライムだし」
私たちの仇をとってきて! はまなたくみ GM

ジャンル 戦闘

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 少し

公開日 2019-02-11

予約期間 開始 2019-02-12 00:00
締切 2019-02-13 23:59

出発日 2019-02-19

完成予定 2019-03-01

参加人数 8 / 8
「うう、ひどい目にあったよ……」  生徒たちは放課後の教室に集められていた。彼らの前に立って話すのは一人の少女だ。 「みんな、集まってくれてありがとう。私は【コリーン】って言うんだ。今日はみんなにお願いがあるんだけど……」  コリーンは2本の角が生えた頭や、魔力の籠った腕輪のはめられた腕を包帯でぐるぐる巻きにしていた。一体何があったのだろうか。 「簡単な依頼があるって聞いたから、仲間に声をかけて行ったんだけどね……私たちのパンチやキックが効かなくて、やられちゃったんだ……」  モンスターにやられて命からがら逃げ帰ってきたのであろう。頭に巻かれた包帯からにじみ出る血が痛々しい。  教室に集められた生徒たちはドラゴニアの少女の話に聞き入っていた。きちんと対策しないと目の前の少女のように怪我をする羽目になる、と思えば真剣にならざるを得ない。 「私たちは依頼を受けて、草原にスライムナイトって言うモンスターを討伐しに行ったんだけど……そいつら、私たちの真似をしてきたんだ」  真似? どういうこと? と集められた生徒の一人が問う。 「そのまんまだよ。擬態能力……っていうのかな? 相手の苦手な形になったり、相手の姿の真似をしてくるの。私たちは武神・無双コースの仲間と一緒に行ったから、相手も私たちと同じ姿になって、拳で攻撃してきたの。それで、相手には私たちの拳があんまり効かなくて、やられちゃったってわけ」  拳が効かない? それはどうしてだろう? 別の生徒が首をかしげた。コリーンはその疑問に答える。 「うん、私たちの攻撃の威力が吸収されるって言うのかな……柔らかくてあんまり効いてる気がしなかったんだ。あと水っぽかったから水の魔法もあんまり効かないと思う。ローレライの仲間が水の魔法を撃ってみたんだけど、だめだった。私も炎の魔法を撃ってみたけど、あんまり効いてないみたいだったなあ……」  耐性は多いが弱点も多く、情報を集めて行けばさほど怖い相手ではなさそうだ……そう考えた生徒たちに、コリーンがさらなる情報をもたらす。 「あとね、相手の中にボスっぽいのがいたんだけど、そいつが私たちをしびれさせてきたんだ……長い触手で私たちの動きを止めてきたから、気を付けてね。お願い、私たちの仇をとってきて!」
ゆうしゃのじゅぎょ~!★新入生、荒ぶる! 桂木京介 GM

ジャンル 戦闘

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2019-02-09

予約期間 開始 2019-02-10 00:00
締切 2019-02-11 23:59

出発日 2019-02-17

完成予定 2019-02-27

参加人数 8 / 8
 金属と金属が擦れ合う耳障りな音。  そして、冷ややかに鉄の扉がきしむ音。 「入れ」  奥から声が聞こえた。若い女性の声だ。  どこか、くぐもった声だった。  館内は真っ暗だった。  だが唐突に、ぱっと白みを帯びた明かりが灯った。  新入生たち――つまり君たちだ――は、驚いて周囲を見回す。  広い。  体育館と聞いていたからそれなりのものをイメージしていたのだが明らかに違っていた。室内型陸上競技場といったほうがいいかもしれない。もっといえばコロッセウムか。  アリーナ席に囲まれた中央に、砂が敷かれた広いグランドがある。  ドーム状で、天井や柱には無数の明かりが吊されている。魔法で一斉に点火したものらしい。  普段、このグランドあるいはアリーナは球技や陸上競技に使われるのだろうと想像できた。けれども今日は無人だ。趣(おもむき)がちがうようだ。  アリーナに金属製の箱のようなものがいくつも、うず高く積み上げられていた。  塗装が施されていたり編み目が細かかったりして、いずれも外から内部は見えない。  ひとつひとつが住居にできるほど大きい。それがピラミッドみたいにいくつも積み上げられていた。頂点に位置する鉄の箱は、天井すれすれの位置にある。  しかし君たちの視線を釘付けにしたのは、『体育館』の広大さでもなく、客席やアリーナという設備でもなく、積み上げられた金属製の箱ですらなかった。  ピラミッド状の構造物の前でただ一人、すっくと立つ甲冑の人物に異様な存在感があるのだった。  殺意というのか。  端的にいえば、凄みだ。  下手に近づけば、一刀のもとに叩き切られそうな気迫が伝わってくる。  白い。  白いとしか言いようがない。  その人物は白金(プラチナ)の甲冑を着込み、白いマントを肩から提げていた。  甲冑の表面に彫り込まれた金飾りの意匠が、美しくも好戦的な印象を与えていた。  フルフェイスのヘルメットゆえ顔は見えない。  もちろん年格好すらわかりようがない。  このときふたたび、尖塔型のヘルメットの奥から声が轟いた。 「教師の【ネビュラロン・アーミット】だ」  無人の客席に名乗りが反響する。女の声だ。 「幸運と思うがいいぞ、諸君。このネビュラロンの授業に参加できるとはな!」  ヘルメットはすっぽりと頭部を覆っており、目の部分が格子状になっているだけなので彼女の表情をうかがい知ることはできない。 「座学は好かん。私の授業は常にジッセンだ」  実践、と聞こえたのだがもしかしたら『実戦』かもしれない。  彼女はこう告げたからである。 「これは、私が『檻』と呼んでいる訓練設備だ。今日の授業ではこの『檻』に入り、内部を探索してもらう」  物騒な名前だ。  彼女は続けた。 「それぞれの『檻』は接続してあり、内部に梯子や階段も用意している。といっても、複数のルートから選択する場面も多かろう。上下のみならず左右の移動も、行き止まりもある。立体型のダンジョンだと思えばいい。ゴールは頂点だ」  ネビュラロンは腰からロングソードを鞘ごと外した。  間髪入れず左手で、これを手近なコンテナに叩きつける。強く。   すると『檻』のほうぼうから、低く唸るような声が聞こえたのである。 「気付いたようだな。ただのアスレチックではないぞ。いくつかの檻には『アーラブル』が収めてある。倒すかかわすかして進んでいかねばなるまい」  少し沈黙すると、そうか、とネビュラロンは察したように言う。 「アーラブルを実際に見た者はおらんか。獣型の魔物だ。角の生えた牛に似ているが、『猛牛』と呼ばれるたぐいの牛より、もっと気性が激しく凶暴だ。この学校でも訓練用に飼っている。野生のものよりはずっとマシだろうが、毎年アーラブルによる生徒の事故は絶えんな」  アーラブルを怒らせるなよ、と彼女は続けた。 「毒のたぐいはないとはいえ、角で腹部を貫かれようものなら痛いではすまんだろう。連中は大きな音が嫌いだ」  するとネビュラロンはこともあろうに、 「特に、こういう音がな!」  両手でソードを握るやガンガンと力任せに『檻』を連打したのである。  またたくまにあちこちから、アーラブルの咆える声が聞こえてきた。先ほどより激しいし数も多い! あきらかに怒っているではないか。  サディスト――! と君が思ったとしたら、たぶんそれは間違いではない。 「規定時間より早く終われば報奨金も出してやる。ほら、ここが入り口だ」  と言って否応なく、ネビュラロンは君たちを『檻』のひとつに向かわせた。口ごたえでもしようものなら剣の鞘でひっぱたかれるのではないか、と思った君たちは牧羊犬に追われる山羊のように従う。 「言うのを忘れていたが、ところどころ戯れで罠をしかけてあるから気をつけるように」  どんな罠かは教える気がないらしい。やっぱりサディストなのだろう。 「ギブアップしたいなら火の手を上げろ。……まあ、私が救いに行くより先に、アーラブルが突進してくるかもしれんが」  などと物騒な言葉とともに、ネビュラロンは『檻』の出入り口を閉めてしまったのである。  閂(かんぬき)の下りる冷たく重い音が響いた。  檻の内部は広い。三人くらいなら並んで歩けそうである。薄明かりも用意されている。錆混じりの鉄の匂いが鼻をついた。  さっそく行く手に二つの梯子が見えた。  奥か手前か、登る梯子を選ぶがいい。  授業開始だ。    荒ぶるのはアーラブルか。  それとも君たち新入生か。
魔法学園を回ってみよう 春夏秋冬 GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 通常

公開日 2019-02-09

予約期間 開始 2019-02-10 00:00
締切 2019-02-11 23:59

出発日 2019-02-17

完成予定 2019-02-27

参加人数 8 / 8
 魔法学園フトゥールム・スクエア。  言わずと知れた勇者の育成を掲げる教育機関だ。  特徴といえば、広い。とにかく広い。  なにしろ1000平方キロメートル以上。  ひとつの街が入って余りあるほどの大きさだ。  なので、いくつか町が学園の中に入っていたり、さまざまな施設がごちゃまんとあったりしてる。  それほど大きい学園なので、迷子になっちゃう者も。  そうしたことを避けるためにも、ちょっとしたオリエンテーションといった感じに、学園を見て回ることが勧められている。  特に、新入生には学園に慣れて貰うためにも、こういったことは必要なのだ。  という訳で、見て回ることに。  今回見て回る場所は、次の通り。  超大型商店「クイドクアム」は、文字通りの大型商店だ。  食べ物に衣料品、小物に雑貨と数多く、疲れたら小休憩でフードコートにレストラン、カフェなんかもあったりする。  ここに訪れるのなら、これからの生活で必要なものがあるかないかを探してみるのも良いだろう。  休日の憩いの場になるかどうかの下調べをしてみても良いかもしれない。  情報酒場「スタリウム」は、世界各地から卒業生が戻ってきて交流を行なう場所だ。  雑多で騒がしく賑やかな酒盛りをしている者も居れば、静かに密談めいたものをしている者も見ることができるだろう。  卒業生に声を掛けてみるのも良いし、ベテランめいたふりをして、自分の世界に浸ってみるのも一興だ。  もっとも、ここに居るのはクセのある卒業生たち。  どんな反応が返って来るかは、分からない。  体験型レジャー施設「勇者の穴」は、勇者の能力を使えるアミューズメントパークだ。  今だと『かかって来い勇者達!』とかいうイベントがあるらしい。  着ぐるみを着た卒業生が、魔物に扮して模擬試合をしてくれるとか。  胸を借りるつもりで、突貫してみるのも良いだろう。  そんな話が出ている中、アナタ達は――?
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