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はいはーい! 今日の課題はここで確認してね~……って、こらー!
言うことちゃんときけ~! がおーっ!
コルネ・ワルフルド



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【新歓】大通りの屋台を楽しんじゃおう! 水樹らな GM

ジャンル イベント

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2020-05-03

予約期間 開始 2020-05-04 00:00
締切 2020-05-05 23:59

出発日 2020-05-13

完成予定 2020-05-23

参加人数 8 / 8
 今、学園の大通り『ファンタジア・ストリート』には、たくさんの屋台が建ち並んでいる。美味しいグルメや素敵なアクセサリー、学生が作った魔導具(?)などなど、ジャンルもごった煮になっている。  また、学生達が賑やかに店の中や、通りを歩いて、通りにある屋台を楽しんでいる。  中には在学生が緊張する新入生を案内している様子も……。 「あら、あなたもこの屋台を見に来たの? もし、一人なら私と一緒に来てくれないかしら?」  そこに声を掛けてきたのは、魔法薬学を担当している眼鏡の先生、【ルルゥ・アルシィー】だ。ちょっぴり豊満な胸が、最近、気になっているようだが……。 「先生、その書類は……?」  生徒が指摘するように、ルルゥ先生は、ちょっと分厚い書類を手にしている。  いや、それだけでなく、背中にはでっかいリュックも背負っている? 「ああ、これ? 申請された屋台の一覧よ。ちゃんと申請した通りになっているかどうか、これからチェックしにいくの。ね、楽しそうでしょう?」  いや、チェックなのに、楽しそうって……いいのだろうか?  それにしても、そのリュック……。 「ああ、このリュック? 買った物とかいらなくなった書類を入れる為よ。ほら、邪魔になるでしょう? ああ、安心して、ゴミを入れる所もちゃんと用意しているから」  そういって振り返るルルゥ先生の笑顔が眩しい。  もしかして、ルルゥ先生、チェックと言いながら、屋台めぐりを楽しもうという魂胆……いや、まさか……。 「新入生も在校生も、みーんな楽しそうで……本当に素敵なお祭りよね。というわけで、あなたも一緒に楽しみましょう」  生徒の想いを知ってか知らぬのか、そうニッコリ微笑むと、ルルゥ先生は、屋台へと導くかのように、あなたへと手を差し伸べたのだった。
【新歓】幕間:君がための、プレリュード 白兎 GM

ジャンル イベント

タイプ EX

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2020-05-01

予約期間 開始 2020-05-02 00:00
締切 2020-05-03 23:59

出発日 2020-05-11

完成予定 2020-05-21

参加人数 8 / 8
●幕間  魔法学園『フトゥールム・スクエア』。  今ではエイーア大陸の者なら誰もが知っているその学園は、『次代の勇者』育成を掲げる、巨大教育機関である。  昨今では、時世の流れもあり。勇者としての教育以外にも、この世界で快適に生き抜けるような技術(魔法や知識、芸能など)をカリキュラムに組んでいたりもするのだが。  それこそ魔王が封じられた直後、『フトゥールム・スクエア』という機関が創立されたばかりの時は、魔王が封じられた後に残った『魔物』という脅威に立ち向かうべくして集まった、有志による『ギルド』という体裁であり、規模も今ほど大きいものではなかったらしい。  それが今や、都市1つを丸ごと内包したり、ここならあらゆる知識が揃うと言われれる程の大図書館を持つようになったのだから、ヒトの力……特に『団結力』というものは、侮れないものだ。  だから、なのかもしれない。フトゥールム・スクエアでは、種族、身分、性別、年齢……いかなる理由でもっても優遇や差別をされることはなく、ある意味では、実力主義の成果主義ともいえるのかもしれない。  とはいえ、その中立さは、門戸の広さにも影響を与えている。  いったいどんな魔法を使っているのか。学園に興味を持つ者の前に、どこからともなく表れるという『入学願書』にサインし、提出さえすれば、――『きみ』はすぐに、この学園の生徒のひとりとなるのだ。  ●Prelude  そんな『きみ』が。この学園に入学してから、どれほどの月日が経っただろう?  二期生であるならば、まだまだ入学したばかりのこの学園の広大さに、慣れない日々が続いているのかもしれない。  一期生であるのなら、少しずつ自分の中に蓄えられていく力に喜んだり、逆に自分の不得手を発見したりして、悔しい思いをしているのかもしれない。  いずれにしても、『きみ』はこの学園に辿り着き、それぞれの人生……自分だけの物語を紡いでいる最中だ。  ならば今日は、『Magic of Delight(マジック・オブ・ディライト)』の喧騒に乗じて、少しばかり後ろをふり返ってもいいだろう。  ――『きみ』はどうして、どうやって。この学園にやってきたのだろうか。  叶えたい夢があったから? 果たしたい思いが、野望、決意が、胸にくすぶっていたから?  そして『きみ』は。この学園に来たばかりの時、まず何を思い、何を為したのだろう。  これは、『あなたのための物語』。その前奏曲を、今日は少しだけ、聞かせて欲しい。
【新歓】こうしゃのせいそ~! あまのいろは GM

ジャンル イベント

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2020-05-03

予約期間 開始 2020-05-04 00:00
締切 2020-05-05 23:59

出発日 2020-05-11

完成予定 2020-05-21

参加人数 4 / 8
● 「今日は皆さんにお願いがありましてぇ~、お掃除のお手伝いをしてほしいんですぅ」  そう言いながら、集まった生徒たちに【シルフィア・リタイナー】が、ぺこりと頭を下げる。  春になり新たな生徒を迎えた魔法学園フトゥールム・スクエアでは、至る所で新人歓迎会が行われていた。それの片付けだろうか、と首を傾げれば。  シルフィアはおずおずと何かのチラシを広げる。そこには、不気味にニマニマ笑う、一つ目のネコが描かれていた。  ラクガキのようなそれ。これがなんだと言うのだろう、と生徒たちは更に首を傾げる。 「なんだか学園内のいろんな所に張られているようなんですぅ~」  なんなのか分からなくて、ちょっと気味が悪いですよねぇ~、なんてシルフィアは困った顔。  この謎のチラシ、新入生の入学と同時に学園内で見掛けることが多くなったという。  最初はただのイタズラだと思っていた。けれど、一向に収まる気配がないどころか、日に日に増えている。  学園の七不思議!? だなんて、生徒たちにちょっとした話題を提供していたりするのだが、それはそれ。このまま放っておいて、学園内がチラシだらけになっても困る。 「先生方も見つけたら剥がしているそうなんですがぁ~、教師のお仕事もありますのでぇ……」  教師の仕事だけならともかく、いつだって賑やかな学園だ。  それ以外の事件も山ほど持ち込まれるし、それらの対応もしなければならない。  とてもじゃないがイタズラにまで手が回らない、と普段は保健室のお手伝いをしている彼女のもとへ話が持ち込まれることになったようだ。  ちなみに、それくらいのお手伝いなら、とシルフィアひとりでチラシ剥がしをしてみたそうだが、剥がしても剥がしても新たな所からチラシが見付かるいたちごっこ。  このままでは綺麗になりません~! と、生徒たちに助けを求めたというわけだ。 「…………ひとりで出来たらよかったんですけれどぉ~、どうかご協力お願いしますぅ~」  シルフィアがぺこぺこと頭を下げるたびに、ピンクのツインテールがぶんぶん揺れる。  この学園で学ぶ勇者候補として、困っているひとを見捨てるわけにはいかない。地道な掃除という活動はなかなか骨が折れそうだけれど、みんなでやったほうが早く終わるだろう。  なんだかんだで快く引き受けてくれた生徒たちに、シルフィアはまたぺこぺこと頭を下げる。 「ありがとうございますぅ~! 皆さんが疲れても元気になれるよう、お注射用意しておきますねぇ~」  うーん、それはいらない。
【想刻】鬼斬りの古龍 じょーしゃ GM

ジャンル イベント

タイプ EX

難易度 普通

報酬 なし

公開日 2020-05-01

予約期間 開始 2020-05-02 00:00
締切 2020-05-03 23:59

出発日 2020-05-12

完成予定 2020-05-22

参加人数 8 / 8
 春。  フトゥールム・スクエア。  出会いを祝福するための祭が終わり、それから数日。  新入生の浮つく心も落ち着き始め、誇り高き学園生の一員として、ゆうしゃへの険しい道を歩み出す頃。   「鬼が! 鬼が出たらしいメェ〜!!」  保健室から学園長室へ、ドタバタと走る羊のルネサンスは【メッチェ・スピッティ】先生。  彼女曰く『鬼』が出た——と。  しかも、出た『らしい』——と。  学園生にはあまり馴染みがないかもしれないが、鬼という生き物は遠い東の国の魔物のようなもの。  しかし、その姿形は千差万別。  ゴブリンのような小さな鬼から人の大きさなど優に超える巨大な鬼まで様々で、個体によっては村や集落そのものを危機に陥れる場合がある。  そんな『鬼』が、なぜこの学園に……?  メッチェ先生が慌てているその真相は、数時間前にまで遡る。 -----  学園の新入生として迎え入れられて、早数ヶ月。  白猫のルネサンス【フィーカ・ラファール】は、学園の先輩と一緒に学園内の散策をしていた。 「なあなあ! この学園ってまだ見たことない場所がいっぱいで、ワクワクするな!」  キラキラッ! という効果音がそのまま当てはまりそうな無邪気な笑顔で先輩に話しかける。 「そうね。普段暮らしている学生寮や学園そのものに加えて、たくさんの施設があるものね」  マンモス校として名高いフトゥールム・スクエアの広さはとてつもなく、その敷地内に湖や火山まで含んでしまっているほどだ。  新入生は必ずといってもいいほどその広さに驚くわけだが、フィーカは心の底から楽しんでいるようで。  まるで公園に来た子供のように、ずっとはしゃぎまわっている。 「なあ! 火山とかもあるんだろ! おれ、見てみたい!」  活性火山、フラマ・インペトゥス。  活性火山とは言っても噴火活動は魔法により抑えられているので、学園生もたまに訪れることがある程度に安全は確保されている。  その証拠に、火山周辺には噴火の痕跡など感じさせないほど豊かな森が広がっているのだ。 「仕方ないわね……少し歩くけど、体力は大丈夫?」 「だいじょうぶだ! おれは元気だからなっ!」  そんな会話を交わしてから、どれぐらい時間が経っただろうか。  フィーカと先輩の二人は、フラマ・インペトゥスの麓にある森に到着していた。 「これから先は斜面だから、足元に気をつけるのよ」 「だいじょうぶだ! 一気にのぼるぞーっ!」  長い道のりの疲れなど感じさせないフィーカは、山に向かって一気に走り出す……はずが。 「いてえ!!」  ドサーーーッ、と。  何かにつまずいて、思いっきり頭から地面にダイブした。 「だから気をつけなさいって……ん?」  先輩が、何かに気付く。 「ちょっと、フィーカくん! はやく起きて!」  なんだ……? と言いながらフィーカがつまずいた『何か』を見る。  形は……人間。  しかしその背中にある翼と、尻尾。  そして人間のものではない右手。  紫色に怪しく光る甲殻は、古龍族が持つそれで。  ボロボロになった服は奴隷のように破れており、何かから逃げてきたかのような緊迫感を感じさせる。 「せんぱい……これ、生きてるのか……?」 「ええ、かろうじて生きてはいるみたいだけど……何があったのかしら」  見た目は……古龍族、ドラゴニア。  しかし学園で見かけたことはなく、敵かどうかの区別もつかない。 「とりあえず火山の管理小屋にある通信魔法石を使って学園に連絡を。場合によっては保健室に運ぶわよ」 「わ、わかった……!」  担当の先生に状況を説明。  学園の判断は、救助。 「フィーカ! まだ体力はある?」 「まかせろ! よゆーだ!」  力尽きたドラゴニアを担ぎ上げ、二人は学園保健室へと急ぐ。 ----- 「どいて! 急病人よ!」  保健室に駆け込む二人。  連絡を受けていたのであろうメッチェ先生が、すでにベッドを用意してくれていた。 「おまえさま方も大変だったメェ〜、疲れてるとは思うけど、状況を説明してほしいメェ〜」  保健委員が手当てをする中、メッチェ先生が二人に事情を聞く。 「えっと……フィーカを学園の散策に連れて行っていて、フラマ・インペトゥスに差し掛かったとき……」 「おれがひっかかった! そしたらたおれてた!」  それ以上の情報はない。  学園生かどうかも定かではないし、もしかしたら何かの事故に巻き込まれた可能性だってある。 「う〜ん、倒れていた理由は本人しか知らないってことかメェ〜……そしたら目覚めるまで待つメェ〜」  そう言って二人を学生寮に返し、少し時間が経って。 「ん……あ……」  まだ意識は朦朧としているが……そのドラゴニアが、目を覚ます。 「メッチェ先生! 目を覚ましました!」  保健委員の声を聞いて、メッチェ先生がベッドの近くにやってくる。 「うーん、聞きたいことはいっぱいあるメェ〜……でもまずは、おまえさまのことを知りたいメェ〜。おまえさまは、何をやっていたメェ〜?」  深緑の長い前髪から覗く銀色の目。  その目がメッチェの髪の色を映し、薄く色を反射する。  彼は左手でその目を隠しながら、一言。  絞り出すように呟いた。 「…………おに、ぎり」  戦慄した。  保健委員だけでなく、メッチェ先生までも。 「鬼……斬り……?」  鬼斬りがいるということは、この周辺に鬼が出ているということ。  さらに言えば、鬼斬りまでもが痛手を負うほどの強大な敵。 「詳しく聞かせるメェ〜!」 「あ……う……」  まだ意識が戻らない彼と、『緊急事態だメェ〜!』と問いただすメッチェ先生。  鬼がどんな姿形をしているかだけでも、聞いておかねばならない。 「どんなヤツだメェ〜! それだけでも教えるメェ〜!」  ドラゴニアの彼は、力を振り絞る。  目の前にいる見知らぬ者に『おにぎり』の願いを叶えてくれ……と。  自らが追い求めた理想を託すように。 「……しゃけ」  その言葉を聞くと同時、メッチェ先生は走り出した。  学園に緊急事態を伝えるために。 「鬼が! 鬼が出たらしいメェ〜!!」  学園長に、その事態を伝える。  鬼斬りが痛手を負うほどの鬼がいて、その鬼が鮭の形をしているということ。  ドラゴニアの彼が倒れていた場所から考えて、学園敷地内に潜んでいるであろうということ。  メッチェ先生の焦りを見て、学園長【メメ・メメル】も学園全体に声を響かせた。 「しょく〜ん! つよーい鮭を探して退治するのだ〜☆」
振り返れば「ヤツ」がいる 瀧音 静 GM

ジャンル 恐怖

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 通常

公開日 2020-05-02

予約期間 開始 2020-05-03 00:00
締切 2020-05-04 23:59

出発日 2020-05-11

完成予定 2020-05-21

参加人数 8 / 8
「あ……逃げてる」  魔法学園、『フトゥールム・スクエア』にて用務員をやっているカルマ、【ラビーリャ・シェムエリヤ】は、自身の作業をする部屋へと入ると一言呟いた。  彼女の役割は、学園内にある魔法道具の修理や修復。  それらを行う部屋としてあてがわれた部屋に戻ってきたとき、自分が修理途中だった魔法道具のいくつかがなくなっていることに気が付いたのである。  とはいえ彼女は首を捻る。  そもそも道具だったわけで。  生き物では当然無いわけで。  ならば勝手に動いてどこかに行ってしまうだろうか? と。  とりあえず部屋の中にないか、部屋をひっくり返す勢いで探し始めたラビーリャの背後で、怪しい眼が三対、計六つ。不気味に光るのだった。  *  学園内はちょっとした騒ぎになっていた。  と言うのも、学園の職員であるラビーリャが倒れているのが発見されたからだ。  発見した生徒はすぐに他の教員へ連絡。  保健室へと運び込まれたラビーリャの容態は――体内魔力の減少。  本来カルマという種族は、体内の魔力を逃がさないような特殊な素材で出来ているため、今のラビーリャのように魔力が減少するということは稀な出来事である。  にも関わらずそうしたことが起こった事実は、同じカルマの生徒達を恐怖に陥れた。  すなわち、特殊な素材に何らかの影響が出て、魔力を維持出来なくなった。  そして、それが突然の出来事で抗うことは出来ない……と。  ――しかし、 「ん……」  見舞いの生徒や教員が見守る中、ラビーリャは意識を取り戻す。  見慣れぬ天井を見上げ、周囲を見渡し保健室であることを理解して、 「……仮面達を、止めて」  彼女にしては珍しいひ弱な声で、周囲へとお願いをするのだった。  * 「皆様こんにちは、【ダヴィヤ・スカーレット】でございます」  いつものように、お昼に学園内全域に響き渡る放送が始まる。 「本日は急を要するニュースがございますのでそちらから。用務員でありますラビーリャさんが倒れた、という話は耳にされたかと思いますが、そちらの方は先ほど意識を取り戻しました」  しかし、いつものようなダヴィヤの声色ではなく、どこか緊張しているような、固い声色で放送をしていた。 「そして、倒れられた理由も明らかになりました。ラビーリャさんは体内の魔力が著しく減少したことが、倒れた要因とのことですが、彼女曰く、『魔力を吸われた』とのことです」  その言葉の後、各地でどよめきが起こった。  ――主に、カルマの生徒から。 「彼女が修復途中だった『マスカレード』と呼ばれる仮面型の魔法道具が、目を離した隙に暴走したとのことです。この『マスカレード』は彼女の魔力を吸った後、学園内の各地へと移動していると思われます」  どよめきは大きくなり、数人の生徒がパニックに。 「『マスカレード』の見た目は仮面であり、狐面、のっぺらぼうの面、無表情の面の三つ。見かけた場合は教員へと連絡するか、捕獲、もしくは破壊して欲しいとのことです」  直後、大図書館である『ワイズ・クレバー』、植物園『リリー・ミーツ・ローズ』、そして湖『スペル湖』で大きな悲鳴が上がった。  どうやら、その場所にそれぞれ仮面が居るらしい。 「なお、仮面は対象を『視る』事によって『魔力を吸う』とのことなので、なるべく見られないようにしてください」  放送を聞いた生徒と教員は、急いで思い思いの場所へと向かうのだった。
【新歓】≪奉仕科4≫体験授業:薔薇のお茶会 浅田亜芽 GM

ジャンル イベント

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2020-04-30

予約期間 開始 2020-05-01 00:00
締切 2020-05-02 23:59

出発日 2020-05-11

完成予定 2020-05-21

参加人数 5 / 8
『植物園リリー・ミーツ・ローズにて、薔薇のお茶会をします。  新入生も上級生も、興味のある人は来てくださいね。     奉仕科担当教諭 【ユリア・ノイヴィント】』  こんなチラシが掲示板に張り出されていた。  下の方には、詳しい場所と時間が書かれている。 「ユリア先生、今日は授業でお困りごと解決の依頼をするんじゃなくて、お茶会をするのか。まあ新入生歓迎会だしな」 「薔薇のお茶会って、ステキね」  張り紙の前に集まった生徒たちは、優美な響きがする『薔薇のお茶会』に思いを馳せた。  新しいゆうしゃのたまごたちの中には、地図を広げて植物園への行き方を調べ始めた者もいる。 「私、行ってみよう!」  1期生の一人が植物園の方へ駆け出すと、わたしも! オレも! と2期生が続いた。  ***  みんながひと塊になって指定の場所へ到着すると、ユリア先生が微笑んで立っていた。  見ると、先生の脇には白い瀟洒なテーブルがある。いかにも優雅なお茶会向きといったデザインだ。  しかしその上には何も乗っていない。 「皆さん、いらっしゃい。今日はMagic of Delightの奉仕科体験授業ということで、私からの依頼を受けていただきますね」 「ええ~! 薔薇のお茶会は嘘だったの? 私たちだまされたわけ?」 「先生の依頼って、何なんですか?」 「まさかこの巨大迷路のような植物園を掃除しろ、とかそういう……?」  生徒たちは口々に声を上げた。  ユリア先生はコロコロと笑って、 「ああ、お掃除もいいわね。今度お願いしようかな」  いたずらっぽく首を傾げた。 「でもね、今日はお茶会ってはっきりと書いてあったでしょう? 嘘ではありませんし、だましたりなんてしませんよ。『お茶会の準備を手伝ってほしい』というのが私の依頼です。そして、後でみんなでおいしいお茶をいただきましょう」  そう言うとユリア先生は、魔法を使ってテーブルの上に薔薇の小花模様がついたティーセットを並べた。人数分のカップ&ソーサーとケーキ皿、それに盛り付け用の大皿も数枚。食器は全部お揃いの絵柄だ。 「さて、このとおり道具は揃っているけど、材料がまだ全部揃ってないの。ここリリー・ミーツ・ローズではジャム用の薔薇もサンドイッチ用のキュウリも栽培しているから、皆さんで探して採ってきてね」  魔法で食器やカトラリーが出現したのを、新入生は目を丸くして見ていた。  そんな初々しい彼らを微笑ましく見遣りながら、ユリア先生は続ける。 「他にもお茶会に良さそうなものが見つかったら、食べるものでも飲むものでも見て楽しむものでも、皆さんのひらめきで良いなぁと思ったものはなんでも、採ってきてください」  ユリア先生は胸の前で手を小さく叩くと、 「それではスタートです!」  生徒たちは広い植物園内で迷わないように目印になるものを覚えながら、上級生は下級生をリードしながら、バラ園と野菜エリアに向かったのだった。
【新歓】本日の戦闘訓練は甘い? 夜月天音 GM

ジャンル イベント

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 少し

公開日 2020-05-02

予約期間 開始 2020-05-03 00:00
締切 2020-05-04 23:59

出発日 2020-05-10

完成予定 2020-05-20

参加人数 2 / 8
 午後、魔法学園フトゥールム・スクエアの屋内練習場内、特別闘技場『ブラーヴ・オブリージュ』。 「ようこそ! 我が学園へ! 新入生も在校生もマジック・オブ・ディライトを楽しもうぜ!」  15歳の少年フェアリーが羽を羽ばたかせながら、呼び集めた皆を歓迎した。 「俺は【ルタン・リー】。隣のカルマは【シャレー・ジョイ】。御巫山戯クラブの一員だ。俺の信条は『おふざけは最高』だ」  ルタンは名乗ってから、隣に立つ10歳のカルマの少女を紹介した。 「御巫山戯クラブは毎日笑って楽しく過ごそうというクラブです。生まれたばかりのシャレーの大切な居場所です」  シャレーは、利き手である左手の甲の魔法陣を皆に見せつつ噛み締めるように挨拶をした。 「この学園に馴染んで貰うために戦闘訓練を行うぞ! 許可は貰ってるから安心してくれ! 戦う相手は俺達が魔法の布で拵えた菓子人形だ! 倒して中に詰まったお菓子を手に入れてくれ!」  挨拶を終えた所でルタンは、本日の集まりについて説明を始めた。傍らにはカラフルな布で作られた人型が控えていた。顔は適当に切れ目を入れただけだ。 「中に詰めているのは料理研究クラブの皆様に用意をして貰ったお菓子です。普通に美味しいそうです。飴、パイ、ケーキ、チョコなど様々です」  シャレーは真面目な面持ちで一生懸命に説明をする。 「こいつらは試合が始まったら闘技場内を逃げ回るけど、時々飴やパイをぶつけたり中身のお菓子を使って攻撃もしてくる。逃げ回るだけじゃつまんねぇから俺が追加した動きだ。何体倒してもいいし、誰かと協力をするのもありだ。魔法に耐久があって、打撃や斬撃にすごく弱いからな。魔法と武器を上手く使って頑張ってくれ」  ルタンは人形の周囲を飛び回りつつ、余計な機能を付けた事をドヤ顔で説明した。 「ルタン様の設定により、勢いよく吐き出される飴玉はレンガをぶち抜くほどの威力があります。攻撃する度に手に入るお菓子は減りますが、戦闘力は低くなります。中身が空になった場合は動きを停止します」  シャレーは変わらず真面目な表情で、訓練の危険性とルタンのやらかしをさらりと言った。 「俺の事はともかく、戦闘場は草地、砂地、沼地、乱立する建物と色んな条件をシャレーに揃えて貰ったから好きな場所で頑張ってくれ! もちろん、戦闘が苦手な奴は見学も構わないぞ!」  ルタンは、話を逸らすように場内に展開された様々な立地条件を紹介した。 「訓練を通して皆様が仲良くなり美味しいお菓子で心和む事を目指すと共に御巫山戯道具のお披露目を兼て御巫山戯クラブが計画しました」  シャレーは、誇らしげに遅まきながら御巫山戯クラブの目的を明かした。 「まあ、説明はこれくらいにして、訓練開始だ!」  何とか説明が終わると、ルタンの合図で戦闘訓練が始まった。
【新歓】アライブ・ライブラリー・カフェ 駒米たも GM

ジャンル イベント

タイプ マルチ

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2020-04-26

予約期間 開始 2020-04-27 00:00
締切 2020-04-28 23:59

出発日 2020-05-06

完成予定 2020-05-16

参加人数 15 / 16
●新たにご入学された皆様へ 「新しく入学された方ですか?」  そこに居たのは偶然だったのか。必然だったのか。  歓迎祭『マジック・オブ・ディライト』に盛り上がる第一校舎の廊下を歩いていると突然声をかけられた。  見れば線の細い、というか薄い青年が立っている。眼鏡奥のツリ目がキラリと輝いていた。 「良かったらどうぞ!」  そう言って押しつけ、もとい手渡されたチラシには『大図書館(ワイズ・クレバー)ガイドティーパーティー』の文字。  どうやら大図書館に併設されたカフェの一つで、ガイドツアーを兼ねた懇談会が開かれるようだ。  ――あなたも物語の登場人物になれる!?  いつもとは違う自分で大図書館を楽しみませんか。  物語にちなんだカフェメニューでおもてなしいたします。  本好きな先輩や元気な本とお話しできるチャンス!  ご希望の方には先輩が大図書館内のガイドを行います……。  元気な本とは一体? ●進級された皆様へ  重いチョコレート色の本棚迷宮を抜けると景色は一転、青々とした空と芝生を望む開いた空間へと出る。  噴水の如く茂った鉢植えやゆっくりと動く無人のハシゴやランタン。  大きな切り株のテーブルと大小様々なキノコの椅子が並ぶ風景は、図書館の中というよりも森の中を思わせた。  ふわふわとテーブルの間を蝶のように本が飛んでいるのはさすが魔法学園とも呼ぶべきか。  ここは大図書館に併設されたカフェの一つ『ブックマーク・リーフ』。  珈琲や薬茶、スパイシーな香辛料や甘いフルーツの香りが混ざり合った独特の空気の中で読書をする生徒もいれば、外のオープンテラスで昼食やアフタヌーンティーを取りながらお喋りを楽しむ教師陣の姿も見える。  手にしたチラシをもう一度見る。 『歓迎祭初日・午前中限定イベント。大図書館ガイドツアー&ティーパーティーお手伝い募集のお知らせ』 「こっちですよー!」  窓の向こうのテラス席で誰かが手を振っている。 「今回、こちらのカフェと協力して仮装イベントを開くことになりました。コンセプトは『物語の中』。しかし魔法の鏡を借りたはいいものの人手も時間もアイディアも足りず……そこで皆さんのお力を借りようと声をかけた次第です!」  『魔法の鏡』。  ある道具師から借りたその不思議な鏡は、ある時刻まで自身の見た目を好きに変化させるという。  洋服、種族、はたまた性別まで変えられるが、声や実体は変えられないということだ。  そう話を切り出したのは図書委員と書かれた腕章をつけたリバイバルの青年【オズマー・クレイトン】。筆跡マニアであり直筆の手紙で釣ればそこそこの無理は聞いてくれる先輩だ。 「ガイドツアーは後輩と一緒に大図書館を楽しくお散歩して頂く形ですね。何かあってもこちらの経験豊富な先輩たちがフォローしてくれます」  そう言って傍にある大きな袋から取り出されたのは緑、青、赤、金髪の四人の生徒。全員がフェアリータイプのエリアルであり、焦げている。返事はない。気絶しているようだ。 「次にカフェですが、紅茶、サンドイッチ、スコーン以外のメニューは決まっていません。なので皆さんで提供するメニューや飲み物を考えてみませんか? そうそう、このカフェは『魔導書とふれあえる』を売りにしていますから、そういったイメージの品であればとても嬉しいです。配膳には神殿書庫から来た魔導書の皆さんも協力してくれるそうで」 『よしなに頼む』  周囲を漂っていた本がフワフワと集まり、頭を下げるように上下に動いた。  募集職種は三つ。  大図書館内で本の話をしながらガイドツアーを行うツアーコンダクター。  カフェメニューを考え調理を行うキッチンスタッフ。  そして本の登場人物に扮装し配膳をするホールスタッフ。  魔法の鏡で仮装して作業に当たってもらいたいが、無理にとは言わない。  他にも大図書館を楽しんでもらえる良い案があれば積極的にやって欲しいそうだ。 「一、二時間ほど手伝ってもらったら、あとはカフェで好きに過ごしてください。お昼の12時になったら魔法の鏡の効果がきれますので、そこはご注意を。それでは一緒に目指しましょうね死人ゼロ!」
ピクシー×ミミック K GM

ジャンル 推理

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 通常

公開日 2020-05-01

予約期間 開始 2020-05-02 00:00
締切 2020-05-03 23:59

出発日 2020-05-10

完成予定 2020-05-20

参加人数 3 / 8
●イッツフォーリンラブ  魔法学園内植物園『リリー・ミーツ・ローズ』。  緑豊かなこの空間には、虫、小鳥、小動物といった小さな命がたくさん息づいている。  人や植物に害を与えそうなものに限っては、管理側がそれとなく追い出すようにしているが、そうでないものはまあ、そこそこ大目に見る感じ。  蜜蜂が忙しく花を巡る昼下がり。赤いチューリップの中で、小さな一匹のピクシーがアーアと欠伸し起き上がった――外見が男の子っぽいので、以降このピクシーは、ピク太郎と呼ぶことにしたい。  さてそのピク太郎は目をゴシゴシこすり、チューリップの茎を伝い降りた。  今日は何か面白いことはないかなあと思いながら、園をぶらぶら巡る。  彼はよく人間にいたずらを仕掛ける。  この間は木陰で今しもチューしそうな雰囲気だった男女の頭の上に、そのあたりで集めてきた両腕一杯のシャクトリムシを落とした。そしたら男がものすごい声を上げ女を突き飛ばし逃走――どうやら虫嫌いな人間だったらしい。それに激怒した女は男を追いかけ捕まえ、平手打ちを連発していた。  あれは実に面白かったので、出来たらもう一回やってみたい。  そんなことを考えながらぶらぶら歩きを続けるピク太郎。しかし残念ながら今日は、いいカモをなかなか見つけられない。  とりあえず腹が減ってきた。  その辺に生えていたキノコを食べる。  お腹一杯になったところでまた、歩き始める。  そのうちに竹林に出た。  季節柄、竹になりかけたタケノコがにょきにょき顔を出している。  その一本のタケノコの側でピク太郎は、足を止めた。  タケノコの根元に、家の形をした泥だらけの箱が落ちていたのだ。どうやら地面に埋まっていたものが、タケノコの圧力に押され出てきたらしい。  種族的能力によってピク太郎は、それがただの箱ではなくミミックだということにすぐ気づいた。  興味を覚えたので近づき、泥を落としてやる。すると、箱の造作がより分かるようになった。  色はパステルカラー。至るところに花模様。なんともメルヘンチックでかわいらしい。屋根に硬貨投入のための切れ込みがある。どうやら、貯金箱であるらしい。  このミミック――全体的な印象から、以降ミミ子と呼ぶことにする――にピク太郎は一目ぼれした。ピクシーとミミックの間には特殊な関係性があるとはいえ、一目ぼれは言い過ぎでないかという人もいるだろうが、ピクシーの感性は人間とは違うからそういったこともあり得るのだ。  ピク太郎はピクシーにしか出来ない特殊なやり方でミミ子とコミュニケーションを図る。仲良くしましょうと。  ミミ子はこの申し出を快く受けた。  かくして二人は相思相愛となった。そう、さながらクマノミとイソギンチャクのように。 ●レゼントの一角で。  食べ盛りの生徒たちが何かとお世話になる、お手頃価格なカレー食堂。今はまさにお昼時。どこもたくさんの客で賑わっている。  そこに店員の怒鳴り声が響いた。 「こら待て、こらーっ!」  カレーをぱくついていた生徒達は、何事かとレジの方を見る。  直後床の上を小さなピクシーがさあっと駆け抜け、外に逃げて行った。 「ええい、くそっ。すばしこい野郎だ!」  悔しそうに言う店員に、生徒たちは聞いた。今逃げて行ったピクシーは何をしたんですかと。  店員は苦虫噛み潰した顔でこう答えた。 「小銭をくすねていきやがったんですよ」 「えっ、小銭を? ピクシーが?」 「ええ。うちだけじゃねえんです。この界隈の店、軒並みあいつにやられてましてね。まあ、盗まれるのは硬貨に限られているし、あの体格だとせいぜい数枚しか運べないから、被害額は少ないんですが、それでも売上を盗まれるっていうのは気持ちいもんじゃねえですよ。気をつけるようにはしているんですが……」  なんとも面妖な話だ。ピクシーがいたずら好きだというのはよく知られている。しかし、金を盗むなどとは……。 「そういうことするのって、普通ゴブリンじゃないのか?」 「だよね。ピクシーは金銭的なものに価値を見いださないはずなんだけど……」 「もしや、いたずらの一環としてやっている、ということでしょうか」 「それにしても、どうもしっくり来ないよ。もしかして裏にピクシーを操る別の存在がいるんじゃ」 「黒幕ってやつか。ありそうな話だな」 「だとしたら、看過出来ないなあ」 「一度この件、ちゃんと調べてみた方がいいかも。今は小銭だけかもしれないけど、いずれもっと大きなものを盗もうとするようになるかも知れないし」 ●マイスイートホーム  1G青銅貨と100G銀貨を一枚ずつ持って帰ったピク太郎は、それをミミ子に入れてやった。  貯金箱の本能を持つミミ子はお金を自分の内部でちゃりちゃり言わせ、喜びを表現する。  ピク太郎はミミ子の扉を開け、中に入った。  真っ暗で、暖かくかつ、柔らかい。ミミックの中はピクシーにとっては実に心地いい空間だ。日の光や物音に遮られることなく、安心して惰眠を貪れる。  そんなわけでピク太郎、早速いびきをかき始めた。
【新歓】はじめてのトラップダンジョン 根来言 GM

ジャンル イベント

タイプ マルチ

難易度 簡単

報酬 通常

公開日 2020-04-25

予約期間 開始 2020-04-26 00:00
締切 2020-04-27 23:59

出発日 2020-05-04

完成予定 2020-05-14

参加人数 8 / 16
 冒険者……と、いえばなんだろう。  手ごわい敵との血で血を洗う白熱バトル?  それとも、攫われた姫を颯爽と助け出す救出劇?  はたまた、要人や商人達の頼れる付き人という人もいるだろうか。  それらの全てに、彼女はきっと、『それもよきかなっ☆』と、笑顔で答えてくれるだろう。  その日、彼女は新品の制服を着て登校する生徒たちを見かけ、ふと立ち止まった。  期待と不安を胸に抱き、それでも、未知なる未来へと『冒険』しようとする生徒達。  冒険したいお年頃……は、関係なく。皆が皆、日々なにかに挑戦しようとしている。  では、我々にできることは。  ……その冒険譚の初めの初め。冒険の楽しみを知ってもらうことだろう。 「―—と、言うわけで作った☆」 「作った……?」  魔法学園のトラブルメーカー……、学園長【メメ・メメル】は得意げに胸を張る。  彼女の後ろには、数十メートルはありそうな高さの塔が聳え立っていた。 「どう? どう? メッチェたん! ちょ~カッコイイ『メメタン・タワー』! イケてるって感じ~?」 「うーん……。なかなか個性的だメェ~」  教祖・聖職コースの客員教授【メッチェ・スピッティ】はのんびりとした声で答えた。  簡単、安心、安全を兼ね備えた初心者向けのダンジョン『メメタン・タワー』。  白き巨塔、屋根の部分には巨大な帽子を被せて。巨大なメメル……を、イメージしているようにも見える。  塔の中には落とし穴、転がる岩、迫る壁等……、メメルが面白いと思った罠が盛りだくさんのダンジョンとなっている。  『どごーん』『きゅいーん』『ずごごごご』。 「わっちが呼ばれたのは、怪我した生徒を治療するためかねぇ? 凄い音が聞こえてるメェ~」  時折、塔の中から爆発音や悲鳴のような声が漏れている。 「え~? 大丈夫、だいじょーぶ☆ だって、オレサマのメメタン・タワーだぞっ!」  メメルはどこからか水晶を取り出し、くるくると指で円を書くようにかき混ぜる。と、水晶の内側に塔の中の様子が映し出された。  だんだんと鮮明になる塔の中に、先駆者……いや、第一被害者が塔の中をさまよう姿が映し出される。 「ほらほら、生徒たんは怪我ひとつしてないっ! それにしても、流石アデルたん、全部の罠を踏み抜いていくなんて、オレサマ作ったかいがあったな!」 「凄い有様だメェ~……。怪我はしていないようだけど……メェ~」  水晶に映し出されたのは小柄なフェアリータイプのエリアルの少年【アデル・ミドラ】……に、見える。  頭とほっぺに吸盤付きの矢が数本。穴に落ちたのか、下半身は泥にまみれ、服はどこかに引っ掛けてしまったのか裾がほつれている。  半泣きの情けない姿のまま『ここ、どこぉ……。校長ぅ……?』と言う声に、そういえばとメッチェが口を開いた。 「随分と広いようだけど、地図はあるのかメェ~?」 「……、あ。えーと……、渡すの、忘れちゃったぜ☆」
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