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はいはーい! 今日の課題はここで確認してね~……って、こらー!
言うことちゃんときけ~! がおーっ!
コルネ・ワルフルド



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薬草を取りに行こう! 水樹らな GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 通常

公開日 2019-05-15

予約期間 開始 2019-05-16 00:00
締切 2019-05-17 23:59

出発日 2019-05-24

完成予定 2019-06-03

参加人数 8 / 8
 魔法学園フトゥールム・スクエアに勤務する教師は、毎日、生徒達に様々な教科を教えるためにいくつもの準備を行っている。  魔法薬学を担当している眼鏡の先生、【ルルゥ・アルシィー】もその一人。 「あらやだ……この次の授業で必要な薬草が足りないわ」  豊満でおっとりとしたローブ姿の先生……なんだが、ちょっとドジ気質があるのが玉に瑕だ。  と、そこに暇そうな生徒達がやってきた。  恐らく、ルルゥに用事があったのだと思うのだが。 「丁度良かったわ。あなたたち、薬草を取りに行かないかしら? 大丈夫、この地図にある森に行って、白い花をつけた草を取りに行って欲しいの」  ルルゥの話によると、その白い花が付いた草が薬草なのだという。 「森はちょっと暗いけど、道はあるし、地図通りに行けば迷わないわ。魔物もたまにゴブリンが出るくらいだし、大丈夫よね」  ニッコリ微笑むルルゥの言葉に、思わず。 「先生! ゴブリン出るんじゃないですか!!」  生徒の一人がツッコミを入れた。 「そう滅多に出ないわよ。見かけても隠れていれば、やり過ごすことも出来るし。出会っても相手はそう多くないわよ。というわけで」  お願いねっと、頼まれてしまった。  だが、きちんと薬草を持ってくれば、その分、報酬も貰えるようだ。 「じゃあ、気をつけて行ってらっしゃいね。怪我したら、後で私が治してあげるわ」  ルルゥ先生に見送られて、頼まれた生徒達は、先生の指示された森の中へと向かうのであった。
学校の前に森が出現?! 秀典 GM

ジャンル 冒険

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 通常

公開日 2019-05-23

予約期間 開始 2019-05-24 00:00
締切 2019-05-25 23:59

出発日 2019-05-30

完成予定 2019-06-09

参加人数 8 / 8
 フトゥールム・スクエアで住み込みで働く用務員の一人、ヒューマンの【バフォメット・ブロイン】氏57歳は、誰も居ない朝早く、学校の正門の前を掃除していた。  静かな朝、とても静かな朝。  本当にタダ早く起きたという以外は理由はないのだが、だからこそ、それを目撃してしまった。 「なんんんんんじゃこりゃあああああああああああああああ!」  学校の前には、そんなものはなかったはずである。  だが今、突如として大量の木々が生え揃えていく。  二十メートルはあろうかという大木が次々と生え、学校の前に森が出現した。  それは周囲五キロに及ぶような、かなりに巨大なものであり、普通の森とは思えないほどに真っ黒な葉をしている。  突然生えたにもかかわらず、森の中からはギャアギャアと生物の鳴き声までも。  それが何者かの魔法であるのか、何処からか転移して来たものかも判断できない。  驚いていたバフォメットの元に、眠そうな顔をした学園長の【メメ・メメル】がやって来た。 「んもうなんだよ~、こんな朝早くから~、変な事だったら、すっごくぎるてぃ、なっ♪ 」  朝方に響いたバフォメット氏の叫びに、何か気になったのだろう。 「大変です、大変なんです、学園ちょおおおおおおおおお! 大変なんですってええええええ! あれを見てください学園長! ほらほらほらほらほら、黒い、黒いんですよ!」 「学園長じゃなくてメメたんって呼んでっ☆ それより、黒いって……ああこれね♪ 気にしないで、ちょっと失敗しただけだから♪」 「えええ、失敗ってなんですか?! 何をしたらこんな物が?! どうしてこんな、どうしてええええ?!」 「てへっ☆ ちょっと魔法の書物を読み漁ってたら眠くなって、なんか変な風に誤作動したみたい♪ うん失敗しちゃった♪」 「あああああああ、また学園長が、やらかしたぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」  そのバフォメット氏の魂の叫びはまた、学校中の隅々にまで行き渡った。 ●  学園長は、ちょちょいと森の内情を調べ、学校中に響く特大の声の魔法を使いだした。 「おっすおっす! ちょっとだけ失敗しちゃったメメたんです☆ 何か変な風に誤作動しちゃって、森が出現しちゃいましたー♪ 何か軽く調べたら、森の中心のコアを破壊しないと駄目なんだと☆ でも丁度いいのでー、生徒の諸君には、あの森の中心にあるコアを破壊して来てほしいんだっ♪ というか、それを破壊しないとー、森がなくなったりしないんだよねー☆ でも安心してー、それを破壊してくれた人達にはー、賞金と、経験値をプレゼントだよー♪ みんな、頑張ってねっ☆」  朝方に学校中に響いたその声に、眠っていた全員が、何度もふざけんなと思ったという。
暗黒格闘料理勝負 瀧音 静 GM

ジャンル コメディ

タイプ ショート

難易度 普通

報酬 少し

公開日 2019-05-20

予約期間 開始 2019-05-21 00:00
締切 2019-05-22 23:59

出発日 2019-05-27

完成予定 2019-06-06

参加人数 7 / 8
「首尾はどうだ?」  既に人気の無くなった校舎。  まるで暗躍します! と宣言しているような、全身黒で覆われた数人が、顔を近づけ小さな声で何やら話し合っている様子。 「細工は流々。後は明日を待つだけだ」 「ようやく我らの腕前を披露するときが来たのだな!」 「応とも。納得がいく腕になるまではと思い、今まで密かに行動してきたが、これから我らは日の目を見るのだ!」  何やら良からぬ事を考えていそうな数人組は、ひとしきり怪しく笑った後、普通に歩いてその場を後にした。  彼らの立ち去った後には、とあるポスターが一枚、貼られていたという……。  * 『求む! 挑戦者!! 暗黒格闘料理研究会といざ真剣勝負!!』  昨日までは無かったそんな見出しのポスターを、学園に登校してきた生徒達は足を止めて読んでいた。  要約すると、本日放課後調理室の一つを借り、暗黒格闘料理勝負を行う。というものである。  しかし、肝心要の暗黒格闘料理なるものの説明がまるでされておらず、全く分からない為に首を捻る生徒達がほとんどで、興味を失った生徒から教室へと歩き出す。  そんな光景がある程度続いた時、たまたま通りかかった職員、【ラビーリャ・シェムエリヤ】の口から一言、 「……まただ」  との言葉が漏れ、聞き逃さなかった生徒の一人が彼女へと尋ねる。  暗黒格闘料理勝負を知っているのか? と。  それに対するラビーリャの返答は、 「…………………………胃を殺す勝負?」  という何故だか疑問形のものであり、意味が分からず生徒達が呆気にとられてる間に、彼女はどこかへと姿を消してしまう。  結局それ以上の情報は得られず、興味を持ってしまった生徒は、そのポスターに書かれているとおり、放課後に調理室へと向かうことにした。  * 「よくぞ逃げ出さなかったな!! 恐れをなして誰も来ないかと思ったぞ!!」  調理室の前で同じく興味を持ったらしい生徒に出会い、全員で調理室へ入ってみると、いきなりそんな言葉が飛んできた。  見ると、調理室の扉を開けた先に、こちらの人数と同じ人数で佇む黒ずくめの者達の姿が。  逃げるも何も、ただ興味が沸いた、気になったから来ただけに過ぎないのだが、余程嬉しかったのだろう、黒ずくめ達は皆抱き合って泣いていた。  黒ずくめ達が落ち着くまで待ち、周りを観察してみれば、結構な量と種類の食材に、各種調理器具に調味料。  別段おかしな部分は見当たらないこの調理室で果たしてこの後何が行われるのか。 「さて。まずはルールの確認としよう」  落ち着いたらしい黒ずくめの集団から一人が出て、そう言った。  初めて聞いた暗黒格闘料理勝負なるもののルールとは果たして――。 「お互いにここに用意した食材を使って調理。その後相手の作った料理を食べる」  後ろでウンウンと頷く黒ずくめ。  ただの一般的な食事会としか思えず、暗黒でも、ましてや格闘とは思えないが、次に続く言葉で納得がいった。 「そして、料理を完食できなかった者は脱落。これを団体戦形式で行い、相手を多く脱落させた方の勝ちだ!! 当然、相手を倒す為の料理なので不味く作る事だ!!」  そして、逃げ出したくなった。 「食材はちゃんと吟味し、どんな組み合わせで調理しようと毒となり得ない食材を用意してある。不味さ以外で我らを倒せると思うなよ!!」  何が悲しくて、不味いと分かっている料理を食べなければならないのか。  そう思って調理室を出ようとするが、外から鍵が掛けられているのかビクともしない。 「ルールを聞いた以上受けて我らに勝たねばここからは返さぬ。――そして、我らが勝った場合は、お前ら全員を我がクラブのメンバーに強制的に引き入れる!!」  理不尽で一方的な要求だったが、現在退路は断たれた訳で。  つまりは不味い料理を作って相手を倒せばいい訳で。  よりによって放課後という夕食前のタイミングで不味い料理を胃に入れなければならないことを呪いつつ、生徒達は話し合って誰が、どんな不味い料理を作るのかを話し合うのだった。
ふわふわを捕まえて! あまのいろは GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-05-18

予約期間 開始 2019-05-19 00:00
締切 2019-05-20 23:59

出発日 2019-05-26

完成予定 2019-06-05

参加人数 3 / 8
 ふわっ。  目の前を、ふわふわした何かが横切っていく。気のせいかな、と目を擦ってみたけれど。  ふわふわ、ふわわっ。  どうやら、気のせいじゃないようだ。白くてふわふわした何かが、空中を浮遊している。  ふわふわふわふわ。  次から次へと目の前を横切っていくふわふわ。ふわふわでゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。  思わず目を回しそうになっていた時、近くの教室から先生が慌てた様子で顔を出した。 「ちょうどよかった! 誰でもいいから、それを捕まえるのを手伝って!」  先生の手には、虫取り網と虫かごが握られている。そして、虫かごのなかにも、やっぱりふわふわ。  先生曰く、白くてふわふわした何かの正体はケサランパサランとのこと。  ケサランパサランとは、おしろいが好物で、幸せを運ぶなんて逸話もある、特に害もない、よく分からない謎の生き物。よく分からないから、学園で飼育して研究中だったのだ。  大切な研究材料が消えてしまうのは、学園としても困る。だから、至急捕まえなければならない。  捕まえる時の注意点はふたつ。  ひとつ、強い衝撃に弱いこと。ふたつ、密封した場所に入れると消えてしまうこと。  そのふたつだけを気をつければ、捕獲は簡単。手でも、虫取り網でも、ふわっと捕まえられるそうだ。  ただでさえ賑やかな学園だ。何かのトラブルに巻き込まれて、すべて消える前に捕まえなければ!
新品の制服はいかがでしょうか? oz GM

ジャンル 日常

タイプ EX

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-04-20

予約期間 開始 2019-04-21 00:00
締切 2019-04-22 23:59

出発日 2019-04-27

完成予定 2019-05-07

参加人数 7 / 8
 魔法学園【フトゥールム・スクエア】には春夏秋冬を問わず新入生がひっきりなしに入学してくる。  この学園では衣食住は保証されるが、その他は自腹になる。  つまり教科書や文房具、授業で必要とされる道具などetc.は自腹で購入するか、先輩に伝がある者は譲ってもらったり、学園の備品でどうにかしたりすることが殆どだ。  もちろん様々な理由から無一文の者も少なくない。  そういう場合は奨学金制度を利用し、課題やアルバイトをこなしながら在学中に払っていくか、卒業してから返していくかのどちらかとなる。世の中は世知辛いのだ。  今回は制服の話である。  学園の生徒として最初に手に入れる制服は、学園からの入学祝いであり贈り物でもある。  フトゥールム・スクエアの制服は男女とも青を基調としたブレザーに、魔法使いのようなマントと三角帽子。  それこそが魔法学園フトゥールム・スクエアの生徒である証しでもある。  制服を仕立てる際には、指定されたお店で制服の採寸を行うことになる。  学園としてもまとめて採寸を済ませてしまいたいのだが、癖の強い学生を一カ所に大勢まとめて行えば、騒動が起きることは分かっている。  過去に一斉に行ったところ、待ち時間が長くて騒ぎ出す者、女子の着替えを覗きに行く者、そもそも採寸自体をさぼる者などが出た。  さらに入学時期がバラバラであることもあり、指定日に一定数の生徒がお店で採寸することになったのである。  メメたんこと【メメ・メメル】校長だけがこの騒動を楽しんで見守っていたので不満げだったが、他の職員は賛成派が多数だったことをここに記しておく。  この学園ではスルー能力が高くないとやっていけないのだ。  しかし、スルーしていく内に学園に染まってしまい、個性豊かな変人の仲間入りしてしまうかどうかはあなたの次第である。  指令日にあなたは制服専門店『アボット』に訪れた。  学園都市内にある居住区域『レゼント』内にある制服専門店はこじんまりとしているが、ショーウィンドウに学園の制服が飾られているのですぐ見つけられる。  あなたはどんな制服にしようかとは楽しみにしているだろうか、それとも服は着れれば何でもいいと思いながら面倒くさそうに訪れるだろうか。  長年学園から注文を受けてきたこの店では制服を改造したり、アレンジしたいというリクエストも受け付けており、イメージ通り仕立ててくれると中々評判がいい。  さらに制服専門と謳うだけあって、制服を熟知しており、種族によって着心地が良いように素材を変えたり、戦闘をこなしやすいようにデザインをアレンジするなどと気を配ってくれる。  王族・貴族専攻になるとオーダーメイドした制服を購入する者も少なくない。生地から選び、裏地やボタンなど様々に組み合せて自分だけの制服を作り上げるのだ。  そこまではいかなくともちょっとしたお洒落をしたい人の為に数種類のリボンやネクタイ、少し肌寒い時に羽織る色とりどりのカーディガンなども用意されている。  学園でも校章部分を改造さえしなければ、制服のアレンジに関しては寛容だ。むしろ自分らしさをだしていると推奨されているぐらいだ。  だからこそ、通常の制服をアレンジして着る者は後を絶たない。  あなたはどんな制服を求めるのだろうか。  制服を改造するのも、そのままの制服を着るのもあなたの自由だ。それとも制服なんて着ずに私服を貫く、なんてのもいいだだろう。  まずは勇者の卵として形から入ってみるのも一つの手かもしれない。さて、学園生活を謳歌すると思ってお店に足を踏み入れてみよう!
このホウキは誰のホウキ? 鞠りん GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-05-17

予約期間 開始 2019-05-18 00:00
締切 2019-05-19 23:59

出発日 2019-05-25

完成予定 2019-06-04

参加人数 2 / 8
●  広い広いフトゥールム・スクエア学園内には、通常の授業やクラブ活動まで行う校舎が、第二校舎から第九校舎まであります。  その数ある校舎の中の1つに併設されたグラウンドの中心に、放課後を楽しもうとしていた生徒たちが沢山集まっていました。  それは何故かと言われましたら、 理由はブラシの部分を下にし、立った状態で少しだけ浮遊している、不思議な1本のホウキの為です。  見るからに長い年月を過ごして来たと思われる、年期が入った渋い色をした、かしの木の棒と、それに似合わないような真新しい藁(わら)で出来ているブラシで出来たホウキです。  間違いなく誰かが使って飛んでいる、そうと思えば日々ホウキを使う学生たちは、いてもたってもいられません。 ●  ホウキという物は、魔法を使う者たちにとってみれば一般的な物で、フトゥールム・スクエアでも、学生たちはホウキ乗り場から自由に借りて使う事が出来ます。  とはいえ、ホウキに乗るには魔力が必要で、ホウキ乗り場からホウキ乗り場までの距離を飛ぶのが普通ですので、借りられるホウキも街の職人が作った、なんの変哲もないホウキがほとんどです。  それなのに目の前にあるのは、かしの木で出来た特別製のホウキなのだから、学生たちだって、めったに見れない豪華なホウキに色めき立つのは当たり前でしょう? 「よしよし、良い子にしてろよ、俺が乗りこなしてやるからな」  そんな事を言って、輪の中からホウキに手を掛けたのは、偶々通り掛かった上級生の1人……なのですが……。 「なんだこりゃ!?」  かしの木の部分を掴み、普段通りにホウキを持とうとしても、ホウキはびくとも動きません。  自分の方に棒を引っ張っても、浮遊しているのだからと棒を持ち上げようとしても、まるで石かと思えるほどに、ホウキは動く事を良しとしてくれません。  ムキになる上級生を見て新入生も苦笑いで対応はしますが、上級生がダメだったら自分たちもダメじゃん、そんな雰囲気がグラウンド内に漂います。 ● 「おい、あれはヤバいだろう」 「ああ毎年恒例のあれか? そうすれば俺たち上級生が関わるのは不味いって」 「知ってるのは毎年現場に居合わせた学生のみ。そして後から教えられるんだよ、あのホウキは学園長の物だと」 「しかも毎年違うホウキなんだよなぁ、学園長って幾つホウキを持っているんだ?」  囲みの後ろ側でコソコソと話すのは、この被害にあった事がある上級生たちです。  そうこれは学園長が毎年新入生に与える些細な悪戯という、はた迷惑な小さな恒例行事だという事に気付いたようです。  慌ててムキになる上級生を止めて、新入生に聞こえないように状況を説明し、少々強引ですがホウキから離すのには成功しました。  そこまでは良かったのですが、このホウキの意図を悟られる事なく、新入生だけを残して立ち去るにはどうすれば良いでしょう? ●  上級生たちはグラウンドの隅に移動して考えます。 「お前が手を掛けたんだから審判をやれよ」 「はぁ!? どんなからくりかも分からないのに審判なんか出来るか!」 「学園長のホウキなんだ、乗って飛ぶ事なんて出来ないさ。だからホウキが動けば良い……だろ?」  学園長のホウキです、学生たちでは魔力が足りなさ過ぎて扱える代物じゃないのは、上級生は身を持って体験済みの話です。  毎年こうして置いていますが、誰1人乗って飛んだという話も聞きませんから。そして学内至るところに悪戯を仕掛けているのもお馴染みなんです。 「というか、お前は感じないか? ホウキから風の力を」 「風??」  上級生の1人の言葉に、隅に集まった全員がホウキの魔力と捉えて見てみれば、確かに風の力を……それも妖精らしき気配を感じます。 「なあ、最近学園長が風の妖精を集めて遊んでいなかったか?」 「あー! 俺もそれは見た。ということは、ホウキを押さえているのは風の妖精なのか」 「分からん。学園長のことだ、違う仕掛けも用意しているとは思う」  上級生たちが、このホウキの問題を解決するわけにもいかず、推測だけがこの場を支配していきます。 「俺の予想だが、妖精は4~5匹といったところ」 「だから押しても引いても動かないんだ」 「ああ、妖精をなんとかするか、妖精の居ない場所を狙うか。……内緒だぞ」  これを言ってしまえば、こちらに被害が出てしまう。  だから黙って審判をやらざる負えない。上級生たちだって辛いんです。 「審判がいなければ……」 「ああ、悪戯は俺たちに来るからなぁ」  そして上級生が新入生の審判をする、これもいつもの事で、何処からかは分りませんが、学園長がしっかり見ている事も知っています。  強制では無いですよ? ですが無視をすると……学園長の悪戯が自分たちに降りかかる、上級生が嫌なのはこの一点。誰だって学園長の悪戯は勘弁して欲しいのです。 ● 「今年はオレが犠牲かよぉー!!」  話し合う中で1人項垂れるのは、先程ホウキに手を掛けてしまった【ウォルター・ビートン】です。彼は知っていたのに手を出してしましたという理由で、上級生たちから学園長の悪戯の審判を押し付けられてしまいました。  こうなれば後には引けません。ウォルターは仕方なく、まだ騒いでいる新入生の輪の中に入って行きます。その間に上級生たちはグランドの外に避難してしまいました。  残されたウォルターは覚悟を決めて新入生たちに話し出します。 「俺は分かったぞ! そこでだ、この謎解きを新入生にも体験して貰おうと思う!!」 (嘘も方便ってな。しかし本当に動くのかこのホウキ?)  ウォルター自身も一抹の不安を抱えながら、ホウキの棒を掴み、声高々と新入生たちに宣言しました。  本当に分かったのか? 新入生たちは怪しいと思いながらも、謎解きと言われて更に好奇心が湧きます。  自分がホウキを動かして、この上級生をギャフンと言わせてやるんだ! こんな時の心理は皆さん同じのようで、新入生たちは次々とホウキを動かす方法を考えていきます。  さあ貴方はこの謎解きをどう解明しますか?
きつねたぬきせんそう 宇波 GM

ジャンル コメディ

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-05-12

予約期間 開始 2019-05-13 00:00
締切 2019-05-14 23:59

出発日 2019-05-19

完成予定 2019-05-29

参加人数 8 / 8
 世の中には、『きのこたけのこ戦争』なる、仁義なき派閥争いがあるという。  派閥というものは往々にして厄介なものであると相場が決まっている。  きのこたけのこのみならず、犬派猫派。  肉派魚派、紅茶派コーヒー派。  胸派尻派、ウーパールーパー派オオサンショウウオ派と、仁義なき派閥争いの原因は多岐に渡る。  その仁義なき争いは、この学園でも。   「来たな、きつね……! 今日こそその鼻を明かしてくれる!」 「あぁーら! お腹をぽんぽこ鳴らすだけしか能のないたぬきが、一体なにをしてくれるというのかしらぁ?」  学園内でばちばちと火花を散らす二人。  ぽっちゃりお腹は筋肉太り! 鶏肉のささみや茹で卵の白身を好んでお弁当箱に入れている!  たぬき耳を生やしたヘルシー志向のルネサンス! 【タヌーキ・ラクーン】!  全体的にすらりと細身、食べたものはどこに行く? でもけっしてまな板からは成長しない!  きつね耳が愛らしい、永遠のロリ体型ルネサンス! 【キーツネ・フォックス】!  二人は互いの手に持つ雑誌を目敏く見つけ、そしてぎりりと歯噛みする。 「やはりきつねとは相容れないようだ……! なぜこの猫の愛らしさを理解しない?!」 「ただ気紛れに愛嬌を振りまく猫より、従順な犬の方が可愛らしいですわ! たぬきこそ、この可愛らしさを理解しうる頭をお持ちでないようね!」  廊下にぎゃんぎゃんと響くタヌーキとキーツネの声。  すれ違う先輩たちは、またやってると言いたげに微笑ましい表情を残していく。 「……ちょうどいいわ、今日こそ決着を付けましょう」 「……ああ、きつねとはいつか決着を付けねばと思っていたところだ」  争い、その火種は、たまたま廊下で傍観していた君たちの元へ降りかかる。 「君たち! 猫は愛らしいと思うだろう?!」 「いいえ! 犬よ! 犬こそ至高!」  困った顔を見合わせる君たちの心はひとつになる。  あんたたち、きつねとたぬきだろ……。と。
ピクニックに行きませんか? はまなたくみ GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 とても簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-04-30

予約期間 開始 2019-05-01 00:00
締切 2019-05-02 23:59

出発日 2019-05-08

完成予定 2019-05-18

参加人数 2 / 8
「みんな! ピクニックへ行きたいかーっ!」  放課後の教室は独特の高揚感に満ちている。授業から解放された喜び、放課後の予定に対するワクワク感。そんな余韻を吹き飛ばすような大声が響き、教室に残っていた生徒たちは、一斉に教卓を見た。 「リサちゃん、いきなりすぎるよ。みんなびっくりしちゃってるよ」 「何言ってんだジェシー、こーゆーのはインパクトが大事なんだよ、インパクトが!」  ……漫才コンビかな?  教室に残っていたある者は、そんな感想を抱いた。  教卓に立っているのは二人の少女だ。その片割れ、黒髪のヒューマンの少女が口を開いた。大勢に注目されたからだろうか、多少緊張気味だ。 「あ、あの、突然すみません。わたしは【ジェシー・エリス】といいます。みなさんと同じ、新入生です。こっちは同じ新入生の【リサ・ストーンズ】」 「おー、みんなよろしくな!」  リサと呼ばれたルネサンスの少女はニカッと笑って言う。ルネサンス族の特徴である耳が機嫌よさそうにぴくぴくと動いた。 「それで、今回皆さんにお話ししたいことなんですけれど……」  学生たちが生活する学生寮、レイアーニとノホナ。そこからしばらく歩いた場所に、小高い丘があるそうだ。見晴らしがよく、さらに頂上には四季折々の花が咲いていてとても眺めがよい。ピクニックにもってこいの場所なので、新入生同士の親睦を深めるためにピクニックに出かけようという話らしい。 「えっと、お弁当は私が作ろうと思っているんですけど、一人で皆さんの分を作るのは大変なので、どなたか手伝っていただけるととても助かるかな、って思います……」 「オレはそういうの苦手だからな、ジェシーに任せるぜ! で、オレは山の上でなんかみんなが楽しめるよーなことをやりたいって思ってるんだけどよ、こっちも誰か手伝ってくんねーかな?」 教室に残っていた生徒たちは、どうしようかと考え、一様に顔を見合わせた。
ゆうしゃのじゅぎょ~★春の嵐だ! 合宿だ! 桂木京介 GM

ジャンル 戦闘

タイプ EX

難易度 難しい

報酬 通常

公開日 2019-05-04

予約期間 開始 2019-05-05 00:00
締切 2019-05-06 23:59

出発日 2019-05-14

完成予定 2019-05-24

参加人数 8 / 8
「集合」  くぐもった声が聞こえる。フルフェイスの兜の内側から。  その人物は、重そうな白金(プラチナ)の甲冑を着込み、白いマントを肩から提げていた。  兜もやはり白く尖塔型、目の部分だけ切れ込みがあるものの、その奥は影がさし、素顔はおろか瞳の色すらうかがうことができない。  甲冑の人物は教師の【ネビュラロン・アーミット】、女性だ。声からすれば、おそらく若い。  左利きなのか右腰にソードを佩いている。凜として立つその姿は、比較的小柄にもかかわらず殺意というか圧というか、毒蛇のそれに似た凄みがあった。 「指定した用意は、すべて整っているな」  集まった新入生たちの脇に積まれているのは、テントや寝袋など野営具一式と食料、それに大量の薪だった。  もうじき陽が沈む。  甲冑の表面に彫り込まれた金飾りの意匠に、あかあかと炎が照りかえしている。ネビュラロンはかがり火を手にしているのだった。  魔法学園フトゥールム・スクエアはとにかく広いので、敷地内には山も川もある。ここはそんな小川のひとつだ。浅く透明度の高い水が、さやさやと流れている。水辺独特の苔のような香りがしていた。  一行がいるこの場所は、ぐるりと水に囲まれた中州だった。  広さはせいぜい二十メートル四方といったところだろう。足場は主として、丸石の詰まった砂利だ。 「本日もジッセン授業となる」  ネビュラロンのいう『ジッセン』は、『実践』か『実戦』なのかわからない。 「あらかじめ伝えておいたように合宿形式とする。陽が沈みきった時点で開始、明日また、日没が終わった時点で終了だ」  ここまでは聞いていた通りだから、生徒たちはうなずくだけだった。  問題は、この合宿で何をするのか、まだ知らされていないことである。  空はペールブルーに染まっていた。太陽は山の彼方に消えつつある。  ネビュラロンは中州の中央付近に薪をいくらか積み、そこにかがり火の火を近づけた。たちまち乾いた木に火が付き、焚火特有の煙がたちこめる。  黙ったままネビュラロンは足で、地面に軽い盛り土をつくった。  そうして、だしぬけに。  何か拾い上げたかと思いきや、これを盛り土の頂点に突き立てたのである。  丸まっていた布が風に翻る。  一本の旗だった。  地面から突きだしているのは二メートル程度、旗の面積も横一メートル半に縦一メートル程度だろう。白地に描かれているのはフトゥールム・スクエアの校章だ。 「明日(みょうにち)の日没までこの旗を倒さないこと。それが今回のミッションだ。一度も倒さず守り切ることができれば成功とする」  旗が抜けたり倒れたりすればすぐにわかる、とネビュラロンは言った。 「旗には魔法がかけてある。異変があれば即座に、耳を塞ぎたくなるほどの強烈な音と花火のような火柱が立つ」  そうなったら即失格ということだ。 「土塀や木材、荷を積み上げるなどの手段で旗の周囲を覆うことは禁止だ。必ず現状のように、四方から見える状態にしておくこと」  禁を破れば、旗が倒れたときと同じ結果になるという話だった。 「今夜から明け方にかけては晴天が予想されている。雨の心配はない。現状、風も穏やかだ。野営しながら交代で見張れば自然に倒れることはあるまい」  ほっとしたものが新入生一同の間に流れた。鬼教師として名高いネビュラロンのことだからどんな無理難題をふっかけられるかと思いきや、なにやらレクリエーション的な話ではないか。  本日、日中は汗ばむ陽気だったがその分夜は過ごしやすくなると思われる。食料も豊富だし、小川に囲まれた中州というロケーションもいい。この辺りならきっと、美しい星空を楽しめるだろう。  守る対象にしたって、ロウソクのか細い炎などであればともかく、ちゃんと立っている旗なのだ。存分に薪のたくわえもあるし、交代で張り番をすればまさかの事態はないだろう。  この合宿で生徒同士の親睦を深めろ、という話なのだろうか――と思ったとしたら少々甘い判断だったというほかない。 「明日までの二十四時間で、この旗を狙う数度の襲撃を用意している」  穏やかな話ではない。当たり前のように『襲撃』なんていうあたりはやはりネビュラロンだ。 「少なくともその一つは空からだ。のんびり星空を楽しんでいる時間はないぞ」  それと――と、どことなく愉しげにネビュラロンは付け加える。 「天気が味方するのは明日朝までだ。明日午後に入る頃は荒天となる見込みだ」  土砂降り、あるいは大風、はたまたその両方か。雷を伴わないことを祈ろう。  ネビュラロンはきっと、そんな天候を見越してこの授業を組んだのだ。最悪、豪雨と大風の嵐のなかで、襲撃者を剣を交えるという状況もありえる!  サディスト――! と君が思ったとしたら、たぶんそれは間違いではない。 「以上だ。質問は……」  新入生の一人がおそるおそる手を挙げようとしたのだが、 「聞かん。健闘を祈る」  すっぱりと断ち切って、ネビュラロンは回れ右をして薄闇に消えていった。  ぼやぼやしている時間はなさそうだ。もう陽が沈んだのだから。  授業開始だ。  まずは大急ぎでテントを設営せねばなるまい。  襲撃は空から。  しかし地からもあると思ったほうがいい。  さらに思わぬ来訪者もあるかもしれない。  そして最大の敵、天候もたちはだかることだろう。  この厳しい条件下でも君たちは守り切れるか……フトゥールム・スクエアの旗を!?
図書館教養実技「私が選ぶ1冊」 GM

ジャンル 日常

タイプ ショート

難易度 簡単

報酬 ほんの少し

公開日 2019-05-10

予約期間 開始 2019-05-11 00:00
締切 2019-05-12 23:59

出発日 2019-05-18

完成予定 2019-05-28

参加人数 4 / 8
●教養図書部門から実技授業のお誘い  魔法学園フトゥールム・スクエアは巨大な知的宝庫そのものだ。  大図書館『ワイズ・クレバー』という知の要塞があることはご存知だろうか。  本日、大図書館の一スペースである『教養図書部門』から実技授業が提案された。  教養図書部門の司書代表である【ヨハン・ビブリオテーク】が勇者候補生たちに語りかける。 「まずは、学園生の皆さん、本日は私共の実技授業説明会にお越しくださり誠にありがとうございます。さっそくですが、説明しますね?」  ヨハンは、この部門の代表であることからそれなりに年のいったヒューマンの男性である。だが、魔法でも使っているのか、それともそういう体質なのだろうか。姿が若いままだ。見た目は三十歳前後で、きりっとした物腰のインテリメガネだ。 「私共の教養図書部門というのは、その名の通り、『教養』の本を蔵書するのに特化したスペースとなります。これぞ万巻の教養書籍を収集した貯蔵庫とも言えましょう! ふふふ、ここまで集めるのは大変だったのですよね」  ヨハンはきらり、とメガネを光らせて講義を続ける。 「ですが、世界に知識は無限にあり、私たち学徒の知識欲も永遠にあることでしょう。私共は、この世界の教養に関する本を学園があり続ける限り集め続けるのです! 教養は素晴らしい! 人生の何たるかを教えてくれるのです!」  話が長くなりそうになり、学生たちが退屈にし始めるや否や、ヨハンは核心を話す。 「さて、そこで、実技授業なのですが……。皆さんには、当図書館に入荷する『教養』の本を1冊、推薦して頂きたいのです!」  ヨハンは、まとめに入る。 「ここに入荷するに相応しい本であれば何でもかまいません! 当然、審査はあります! 皆さんには、ここの図書館の講堂でプレゼンテーションをして頂きます! 皆さんの本に対する熱い思い、ぜひ聴かせてくださいね!」  教養図書部門からの実技授業が始まる……。  あなたは、どんな面白い本をここの図書館に入荷してくれるのだろうか!?
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